JP4416280B2 - 現像剤剥取り部材および現像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像剤担持体からの現像剤の剥取りを行う現像剤剥取り部材を備えた現像装置を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、複写機や画像形成記録装置、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置においては、電子写真感光体や静電記録誘電体からなる像担持体上に形成した潜像を、現像装置により現像してトナー像として可視化することを行っている。
【0003】
このような現像装置の1つとして乾式1成分現像装置が種々提案され、また実用化されている。しかし、いずれの現像装置でも、現像剤担持体上に非磁性1成分現像剤である非磁性トナー(非磁性1成分トナー)の薄層を形成することが困難である問題があった。
【0004】
しかるに、画像の解像度、鮮明度等の向上が求められている現在、トナーの薄層形成方法およびその装置に関する開発は必須となっており、これに対していくつかの方策が提案されている。
【0005】
たとえば特開昭54−4303号に示されるように、現像剤担持体である現像ローラにゴムまたは金属製の弾性ブレードを当接させ、弾性ブレードと現像ローラとの当接部の間をトナーを通過させて規制することにより、現像ローラ上にトナーの薄層を形成し、かつ当接部での摩擦でトナーに十分な摩擦帯電電荷(トリボ)を付与させるものがある。
【0006】
この場合、弾性ブレードにより非磁性トナーを規制するときには、現像ローラ上にトナーを供給するトナー供給部材が別途必要となる。これは、磁性トナーの場合には、現像ローラ内の磁石の磁力により現像ローラ上にトナーを供給することができるが、非磁性トナーの場合には、磁力によるトナーの供給が行えないためである。
【0007】
特開昭58−116559号の現像装置では、図8に示すように、非磁性1成分トナー106を収容した現像容器102内に、弾性ブレード104よりも現像ローラ103の回転方向上流側の位置で、現像ローラ103に当接するファーブラシ構造のローラ(ブラシローラ)115を設置して、現像ローラ103上の現像に消費されずに残存した現像残りのトナーをブラシローラ115により剥ぎ取るとともに、現像ローラ103上に新たなトナー106を供給するようにしている。
【0008】
これによって、現像ローラ103上に非磁性トナー106の薄層を良好に形成することができるので、感光ドラム101上の静電潜像を良好に現像することができ、現像により高濃度、広面積のべた黒画像を忠実に再現して、良好な画像を得ることが可能となった。
【0009】
ところで、上記したブラシローラ115は、金属の芯金上にナイロン、レーヨン等の繊維を植毛して構成されており、長期間にわたる現像装置の繰り返し使用において、繊維の抜けにより弾性ブレードと現像ローラ間に繊維が詰まり、その部分に白スジが発生したり、繊維の倒れによりブラシローラの現像ローラへの当接不良が起こり、トナー供給および剥取り不足からべた黒画像の再現が不十分になる場合があった。
【0010】
そこで、トナー供給部材を、比較的低硬度のポリウレタンフォーム等の連泡性発泡体で形成した発泡骨格構造の弾性ローラとすることにより、現像ローラに対し過大な圧を加えることなく軽圧で当接させて、発泡体表面の適度な凹凸により、現像ローラ上へのトナーの供給および現像残りトナーの剥取りを行うことが可能となった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような現像装置では、弾性ローラが比較的低密度の連泡性発泡体から形成されているため、特に小粒径のトナーを高湿度環境下で用いた場合や、略球形のトナーを用いた場合には、現像動作を多数回繰り返すうちに、弾性ローラの気泡内部にトナーが入り込んでいき、詰まりを生じる。このようなトナー詰まりが弾性ローラの発泡体全体に達すると、弾性ローラが硬質化し、現像ローラに対する弾性ローラの当接圧が過大となり、現像ローラおよび弾性ローラの駆動トルクの増大を招いたり、現像ローラに対する弾性ローラのトナーの塗布および剥取りにむらが生じ、現像ローラ上にコーティングむらが発生し好ましくなかった。
【0012】
この弾性ローラ内部のトナー詰まりによる不都合を防止するためには、以下の措置が考えられる。(1)弾性ローラ表面にトナー詰まり防止用のスキン層を設ける。(2)弾性ローラを単泡性の発泡体で構成する。(3)連泡性の発泡体のセル(気泡)を極力細かくし、密度の高いものを使用する。しかしながら、以下の問題が生じた。
【0013】
まず、(1)の弾性ローラでは、そのスキン層を現像ローラ表面に当接し摺擦すると、現像ローラへトナーを擦りつけるスキン層表面の働きが強すぎ、現像動作を多数回繰り返した場合、現像ローラ上のトナーが融着したり、トナーが物性変化を起こし、すなわち劣化して、かぶりが増加する結果を招く。またスキン層表面を適度に粗した場合でも、発泡体表面に比べて局所的に硬度が高く、したがってトナーおよび現像ローラに対する局所的な圧力が高いため、同様の問題を防止できなかった。
【0014】
またスキン層は非常に薄層に設けるため、現像ローラとの摺擦によりスキン層が摩耗したり、削られるために、発泡セル中にトナーが入り込む状況が発生し、長期間の使用での安定性を得ることが難しかった。
【0015】
(2)の弾性ローラでは、単泡性の発泡体表面の凹凸により、連泡性の発泡体と同様に、現像ローラ上へのトナーの塗布、剥取りは良好に行えるが、単泡性の発泡体は、連泡性の発泡体に比べ硬度や反発弾性が高く、弾性ローラの硬度が高くなり過ぎ、このため現像ローラに対し弾性ローラを安定して確実に当接する配置をとると、現像ローラおよびトナーへの当接圧が過大となり、現像ローラおよび弾性ローラの駆動トルクの増大を招いたり、長期使用によるトナーの物性変化(トナー劣化)にともなうかぶりの増大を招くなど、不都合が生じる。
【0016】
このような不都合を防止するには、単泡性の発泡体の硬度を極力下げればよいが、この場合はオイル成分が多く含まれることになり、現像ローラおよびトナーに弾性ローラを接触したまま高温環境下で長期間放置した際、オイル成分が染み出して現像ローラおよびトナーにオイルが付着し、現像ローラ上へのトナー融着が発生してしまう。現像ローラ上にトナーが融着すると、現像ローラに新たに供給されたトナーが、現像ローラ上の融着したトナーと摩擦されることになり、適正な摩擦帯電電荷を付与することができず、トナーの帯電量不足によるかぶりが発生し、好ましくなかった。
【0017】
(3)の弾性ローラでは、一般的なセル数の連泡性の発泡体、たとえばセル数30個〜50個/インチのポリウレタンフォーム等の発泡体に対し、極力セルを細かくした、セル数100個/インチ以上の連泡性の発泡体を使用すれば、凹凸のあるトナーでは弾性ローラ内に侵入するのをある程度防止可能となるが、略球形のトナーではあまり効果が認められなかった。その結果、全体の硬度が(2)の弾性ローラと同様に高くなり過ぎて、弾性ローラおよび現像ローラの駆動トルクの増大やトナー劣化、そのトナー劣化によるかぶりの増大といった同様な不具合を招いた。
【0018】
本発明の目的は、現像剤担持体からの現像剤の剥取りを良好に行うことの可能な現像剤剥取り部材を備えた現像装置を有する画像形成装置を提供することである。
【0019】
また、本発明の目的は、現像装置の弾性ローラを長期間使用しても、現像ローラおよびこの現像ローラ上のトナーに対して過大な圧力を加えることがなく、弾性ローラにより現像ローラ上へのトナーの供給および剥取りを良好に行って、良好な現像によりかぶり等のない高品質な画像を得ることを可能とした現像剤剥取り部材を備えた現像装置を有する画像形成装置を提供することである。
【0020】
本発明の上記以外の目的および本発明の特徴とするところは、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読むことにより、一層明確になるであろう。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー担持体と、該トナー担持体からのトナーの剥取り及び該トナー担持体へのトナーの供給を行うトナー供給部材であって、芯金と、芯金上に形成された導電性の基層と、該基層上に形成され、該基層にトナーが侵入するのを防止する導電性の侵入防止層と、該侵入防止層上に形成され、トナーが侵入可能な連泡性発泡体からなる絶縁性の表層とを備えるトナー供給部材とを有し、像担持体の静電潜像をトナーにより現像する現像器と、
現像時に前記芯金と前記トナー担持体との間のトナーが前記トナー担持体に向かって付勢されるように、前記芯金と前記トナー担持体との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施例を図面に則して更に詳しく説明する。
【0025】
実施例1
図1は、本発明の現像装置を備えた画像形成装置を示す概略構成図である。
【0026】
本実施例において、画像形成装置は、図1に示すように、像担持体として矢印X方向に周速Vxで回転する感光ドラム1を有し、その感光ドラム1の周囲に、回転方向に沿って、1次帯電ローラ(1次帯電器)2、露光器3、現像装置4、転写帯電器5および定着器7が配設されている。
【0027】
画像形成するには、まず、感光ドラム1を矢印X方向に回転し、その感光ドラム1の表面を矢印W方向に回転する1次帯電ローラ2により一様に帯電する。1次帯電ローラ2は感光ドラム1に接触して帯電を行う接触帯電器であり、図示しない1次帯電バイアス電源が接続されている。本実施例では、感光ドラム1をVx=93mm/秒で回転し、1次帯電ローラ2を感光ドラム1とほぼ同速に回転駆動し、1次帯電バイアス電源から帯電ローラ2に約−1300Vを印加して、感光ドラム1の表面を約−700Vに帯電した。
【0028】
露光器3はレーザもしくはLED等の発光器を備えている。上記の帯電した感光ドラム1に露光器3により情報信号に応じた光像を露光走査して、感光ドラム1の表面に情報信号に応じた静電潜像を形成し、その潜像を現像装置4により現像してトナー像として可視化する。
【0029】
本画像形成装置は、感光ドラム1上の潜像の現像に反転現像方式をとっており、現像装置4は非磁性1成分トナーとして負帯電トナーを使用し、その負帯電トナーを感光ドラム1上の静電潜像の露光部に付着して、静電潜像を現像する。しかし、本発明は、現像方式をこれに限るものではない。
【0030】
ついで、感光ドラム1上に形成されたトナー像を、図示しない搬送ローラにより感光ドラム1に供給された転写紙Pに、転写帯電器5の作用により転写する。本実施例では、転写帯電器5はローラタイプ、つまり転写ローラとされ、この転写帯電器5には、図示しない転写バイアス電源から約+2〜+5kVの電圧が印加される。転写が終了した転写紙Pは、定着器7に送ってトナー像を熱溶融して定着し、転写紙P上に永久画像を得る。
【0031】
上記の記録紙Pへのトナー像の転写の際、感光ドラム1上には転写されずに残留した転写残りのトナーが発生するが、本画像形成装置は、転写残りトナーを現像同時クリーニング方式により除去しており、感光ドラム1上の転写残りトナーは、1次帯電ローラ2を通過後、現像装置4の現像ローラ8に回収される。これについては後述する。
【0032】
現像装置4は、内に1成分現像剤の非磁性トナー(非磁性1成分トナー)Tを収容し、その感光ドラム1と対面した長手方向に延在する開口部に、現像剤(トナー)担持体として上記の現像ローラ8が感光ドラム1と当接配置されている。この現像ローラ8は弾性ローラからなり、矢印Y方向に周速Vyで回転される。現像ローラ8の周速Vyは感光ドラム1の周速Vxに対し、Vy>Vxとしてあり、本例ではVy=145mm/秒である(Vx=93mm/秒)。
【0033】
現像ローラ8には感光ドラム1とは反対側(背面側)の下寄りの位置に、トナー供給部材としての弾性ローラ9が当接配置されている。この弾性ローラ9は現像ローラ8に対し、矢印Zのカウンター方向に周速Vzで回転される。弾性ローラ9の背面側にはトナー攪拌部材11が設置される。また現像ローラ8の回転方向上、弾性ローラ9よりも下流側の位置には、現像ローラ8にトナー規制部材としての現像ブレード10が当接配置されている。さらに、現像装置4外には、現像ローラ8に現像バイアスを印加する直流高圧電源(現像バイアス電源)13が設置されている。本実施例では、この電源13は、弾性ローラ9が同電位となるように、弾性ローラ9の芯金にも接続されている。
【0034】
現像装置4内の非磁性トナーTは攪拌部材11により攪拌されつつ、弾性ローラ9に搬送される。弾性ローラ9に搬送されたトナーTは、弾性ローラ9の表面の凹凸および空孔で担持されつつ、弾性ローラ9の回転により現像ローラ8に搬送される。現像ローラ8に搬送されたトナーTは、弾性ローラ9と現像ローラ8との当接部において、それらの周速差により摩擦帯電され、現像ローラ上に塗布される(トナーコート)。本実施例では、弾性ローラ9の周速VzをVz=70mm/秒とした。
【0035】
弾性ローラ9の周速Vzは、現像ローラ8の周速Vyの30〜80%程度にするのが好ましい。弾性ローラ周速Vzが現像ローラ周速Vyの30%以下となると、現像ローラ8へのトナー供給が不足し、べた画像出力時に画像後端に濃度薄が生じる。弾性ローラ周速Vzが現像ローラ周速Vyの80%以上となると、現像ローラ8へのトナーの供給が過剰になって、現像ローラ8の周囲表面でトナーが詰まり、ブロッキングを起こしてしまう。
【0036】
本実施例では、上記したように、現像ローラ8の周速Vyが145mm/秒、弾性ローラ9の周速Vzが70mm/秒であり、弾性ローラ周速Vzは現像ローラ周速Vyの約48%である。弾性ローラ9の現像ローラ8に対する相対速度は、20〜300mm/秒の広い範囲とすることができ、本実施例では、カウンター方向回転なので、相対速度はVz+Vy=215mm/秒である。この弾性ローラ9と現像ローラ8との当接幅(ニップ幅)は約1〜10mm必要で、本実施例では当接幅を5mmとした。
【0037】
現像ローラ8上に塗布(コート)されたトナーTは、現像ローラ8の回転により現像ブレード10のところに搬送され、現像ブレード10による規制および摩擦で、所定厚さのトナー層に形成され、また所定の帯電量まで電荷が付与される。現像ブレード10は、厚さ約0.1mmのステンレスの薄板を、その先端から約2mmの位置で現像ローラ8と反対側に折曲形成してなっており、現像ブレード10の折曲部を現像ローラ8の表面に若干食い込ませた状態で当接配置している。
【0038】
現像ブレード8による層厚規制と電荷付与を受けたトナーTは、現像ローラ8の回転により感光ドラム1と対向した現像領域へ搬送され、現像バイアス電源13から現像ローラ8に印加した直流電圧、本例では−460Vにより、感光ドラム1に転移して静電潜像の露光部に付着し、潜像を反転現像して、トナー像として可視化する。
【0039】
現像同時クリーニング方式について説明する。上述したように、トナー像の転写の際、感光ドラム1上に転写残りのトナーが発生する。この転写残りトナーは、通常、転写帯電器5による放電を受けるため、正規の帯電極性とは逆極性に帯電したトナー(反転トナー)となるが、一次帯電器2と感光ドラム1とによる摺擦、および一次帯電器2による放電で正規の帯電極性に戻され、感光ドラム1上に担持されたまま、また一次帯電器2から感光ドラム1上に吐き出されて、再度感光ドラム1上に担持されて一次帯電器2を通過する。
【0040】
この感光ドラム1上の転写残りトナーのうち、感光ドラム1上の非画像部に存在するトナーが、感光ドラム1と現像ローラ8との接触部で、感光ドラム1の帯電電位(−700V)と現像ローラ8に印加された現像バイアス(−460V)の電位差により、感光ドラム1から除去されて現像ローラ8に回収される。現像ローラ8に回収されたトナーは、現像ローラ8上の現像残りのトナーとともに、弾性ローラ9により剥ぎ取られる。
【0041】
現像同時クリーニングを図3によりさらに説明すると、図3において、符号T′は感光ドラム1上に残留した転写残りトナーを示し、Tは現像ローラ8上に担持された現像前の新しいトナーを示す。転写残りトナーT′、新しいトナーTのいずれもマイナス(−)に帯電している。
【0042】
感光ドラム1上の静電潜像、つまり露光部電位(画像部電位)は、露光により約−100Vとなっている。このとき、転写残りトナーT′は、そのまま感光ドラム1上に残り、現像バイアス−460Vと感光ドラム101上の露光部電位−100Vとの電位差により、現像ローラ8上のトナーTが感光ドラム1上の露光部に転移し、感光ドラム1上の静電潜像を現像する。
【0043】
同時に、非露光部(非画像部)の負帯電の転写残りトナーT′は、感光ドラム1上の非露光部電位(非画像部電位、つまり一次帯電電位)−700Vと現像バイアス−460Vとの電位差により現像ローラ8上に転移し、すなわちクリーニングされ、現像装置4に回収される。このとき、現像ローラ8上のトナーTはそのまま現像ローラ8上に残る。以上により、現像同時クリーニングが実現される。
【0044】
画像形成中に転写紙のジャム発生により、多量のトナーが現像ローラ8に回収されると、現像ブレード10で規制したトナー量以上のトナーが現像ローラに担持されることになる。この場合でも、本発明では、後述するように、現像ローラ8上のトナーを剥ぎ取る弾性ローラ9にトナーが入り込まず、弾性ローラ9が硬化することがないので、トナーを劣化させることなく、トナーを回収することが可能となる。
【0045】
以下、本発明の最も特徴とする弾性ローラ9について説明する。弾性ローラ9は、図2に示すように、導電性の芯金9aの外周に、連泡性発泡体からなる基層9b、トナー侵入防止層9cおよびトナー剥取り層9dを、内側から順に同心円状に積層した複数層構造に構成されている。本実施例では、基層9b、侵入防止層9cおよび剥取り層9dは絶縁性とされており、芯金9aには、前述したように、現像バイアス電源13を接続して、現像時、弾性ローラ9を現像ローラ8と同電位に保っている。
【0046】
本発明では、上記のように、基層9bとトナー剥取り層9dとの間に、トナー侵入防止層9cを介挿したが、これはつぎのような作用効果をもたらす。
【0047】
(1)第1に、弾性ローラ9内部へのトナーの侵入を防止しつつ、所望のトナー量を現像ローラ8に搬送できることである。
【0048】
弾性ローラ9の最表層は、現像ローラ8へのトナーの供給と、現像に寄与しなかった現像残りトナーの剥取りとの2つの役目を担う。現像ローラ8上のトナーは、発泡セルの縁の部分が摺擦することにより、メカニカルに剥ぎ取られるが、剥ぎ取られたトナーは発泡体中に侵入しても、侵入防止層9cによって堰き止められるので、弾性ローラ9全体の硬度上昇はほとんどない。
【0049】
最表層がソリッドゴムや単泡性スポンジゴムの場合は、トナーを担持する量が少なくなりがちで、現像に必要なトナー量を現像ローラ8上に担持しにくくなるが、連泡性ならばセル中にトナーを含むことができるため、現像ローラ8に必要量のトナーを担持することができる。
【0050】
その結果、トナーの弾性ローラ9内部へのトナーの侵入を防止しつつ、所望するトナー量を現像ローラ8に搬送することができる。
【0051】
また剥取り層9dのセル中に含まれたトナーは、弾性ローラ9の表面近傍に存在するため、直ぐに現像ローラ8に担持される割合が高く、したがって同じトナーが同一場所に長く存在して何度も摺擦を受けるというようなことがなく、それによって生じるトナー劣化を防止できる。このトナー劣化を防止できることは、現像同時クリーニング方式では回収されたトナーを再利用するため、特に有益である。
【0052】
(2)第2に、基層9bと剥取り層9dの機能分離が可能なことである。
【0053】
従来の連泡性発泡体単層の弾性ローラでは、現像ローラ8へのトナーの供給および剥取りと耐久性とを考えて、現像ローラ8に過大な圧力を加えないように、またトナーへの電荷付与性を考慮して、材料を選択しなければならなかったので、弾性ローラの材料選択の幅が少なかった。
【0054】
これに対し、基層9bは現像ローラ8上のトナーの剥取りに直接作用しないため、現像ローラ8に過大な圧力を加えないように発泡セル径および硬度を選択することができ、ゴム等の材料の種類の選択範囲が広がる。すなわち、基層9bは永久変形の発生しない領域で、セル径やセル密度、ゴム硬度を選択することができ、弾性ローラ9を、現像ローラ8との当接ニップが広く、かつ過剰な圧力を作用させないものとすることができる。
【0055】
剥取り層9dの厚さは0.5〜3mmが使用可能範囲である。剥取り層の厚さが0.5mm以下となると、トナーの搬送量が減少してしまうため、所望量のトナーを搬送しづらくなる。また3mm以上となると、剥取り層中にトナーが過多となり、剥取り層の硬度が高くなって、本発明の効果を得られなくなる。
【0056】
剥取り層9dの厚さの層全体(基層9b、トナー侵入防止層9c、剥取り層9dの厚さ)に占める割合としては、50%以下が好ましい。50%を超えてしまうと、基層9bの割合が減ることから芯金9aの影響を受け、所望のローラ硬度が得にくくなるからである。
【0057】
本実施例では、弾性ローラ9の芯金9aをステンレス製で外径5mmとし、芯金9a上に基層9bとして、連泡性発泡体のウレタンスポンジゴム(密度:0.030g/cm3、セル径:200〜350μm、ゴム硬度:4°(アスカーC))を厚さ4.5mmに形成し、その際、トナー侵入防止層9cを、基層9bの連泡性発泡体の成型時にできる基層9b表層のスキン層として形成した。このトナー侵入防止層9cは10μm程度の厚さに形成された。トナー侵入防止層9c上にトナー剥取り層9dとして、連泡性発泡体のウレタンゴムスポンジ層(密度:0.042g/cm3、セル径:100〜180μm、ゴム硬度20°(アスカーC))を厚さ1mmに形成した。
【0058】
ここで、セル径とは、任意断面の発泡セルの平均径をいい、任意断面の拡大画像から最大である発泡セルの面積を測定し、この面積から真円相当径を換算し最大セル径を得る。この最大セル径の1/2以下である発泡セルをノイズとして削除した後、残りの個々のセル面積から同様に換算した個々のセル径の平均値である。
【0059】
これにより、外径16mmの弾性ローラを得た。基層9b、侵入防止層9cおよび剥取り層9dは絶縁性である。なお、ゴム硬度の測定には、AskerCゴム硬度計(高分子計器(株)製)を用いた。
【0060】
基層9bおよび剥取り層9dのゴム材料としては、上記のウレタンゴムの他に、NBRゴム(ニトリルゴム)、シリコーンゴム、アクリルゴム、ヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDMゴム)、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムおよびこれらの複合混合物など、一般に用いられるゴムが使用可能である。
【0061】
本発明における弾性ローラの製造方法について述べる。
【0062】
図2の弾性ローラ9の芯金9aを用意し、その外周面に接着剤を塗布して、円筒形金型の成型キャビティ内にセットし、液状としたイソシアネートとエチレンオキサイドを混入済みのポリオールとを同時にキャビティ内に流し込み、予め60℃程度に温調した雰囲気中で約30分保持して、反応を完了させる。いわゆるワンショット方式であり、これによりウレタンスポンジの基層9bが成型され、反応終了後、基層9bを金型から取り出す。スポンジ形成時の発泡により発生した気体は、金型上部からエアー抜きされる。こうして得られた中間成型品の基層9bの表面には、金型の内壁形状に沿ってスキン層が形成され、上記したトナー侵入防止層9cとして作用する。
【0063】
同様に、最表層であるトナー剥取り層9dは、上記の基層9bの端部をマスキングした後、基層9b上に同様に成型することにより得られる。剥取り層9dの表面にもスキン層が形成されるので、脱型後、円筒研削盤を用いて剥取り層9d上のスキン層を研磨して、剥取り層9dを所定の厚さに仕上げる。このスキン層を研磨する理由は、剥取り層9dにスキン層がついたままであると、弾性ローラ9のトナー搬送力が低下することと、剥取り層が低硬度の場合には、長期間の使用による現像ローラ8との摺擦で、スキン層が削られる恐れがあるので、初めからない方がよいからである。
【0064】
以下、本発明で用いた現像装置4の各部の部材等について説明する。
【0065】
本実施例では、現像ローラ8は、外径8mmの中実の円筒状金属棒の外周上に、シリコーンゴムからなる弾性層を約4mmの厚さに積層して、外径16mmに形成してなっている。弾性層に使用するゴムとしては、その他に、NBRゴム、ブチルゴム、天然ゴム、アクリルゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムおよびこれらの複合混合物など、一般に用いられるゴムが使用可能である。
【0066】
通常、上記ゴム材料は、オイル含有量を多くすることで、低硬度化が図られる。現像ローラ8を単層とする場合には、トナーへの帯電付与性の観点から、負帯電性トナーを用いた場合には、ウレタンゴム、シリコーンゴム、NBRゴム等が好適に用いられる。正帯電性トナーを用いるのであれば、フッ素ゴム等が好適である。また弾性層の外周に、トナーへの帯電を考慮して、コート層を設ける場合には、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、もしくはこれらを混合した樹脂等が好適に用いられる。
【0067】
現像ローラ8の表面粗さとしては、使用するトナーの粒径にもよるが、十点平均粗さRzで3μmから15μmが好ましい。使用するトナー粒径が体積平均粒径で6μmであれば、表面粗さRzで5〜12μmが使用可能である。トナー粒径がより小さい場合には、表面粗さRzをやや小さくすることが好ましい。平均粗さRzが3μm以下であると、十分なトナー搬送力が得られず、その結果、画像の濃度不足となり、15μm以上となると、転写残りトナーに十分な電荷付与を行えず、転写残りトナーを十分に回収できなかったり、非画像部にトナーが付着する所謂かぶりが発生したりすることになる。
【0068】
十点平均粗さRzはJIS B0601に規定されている定義を用い、測定には小坂研究所製の表面粗さ試験機SE−30Hを使用した。
【0069】
現像ローラ8の表層における動摩擦係数は、0.02から0.8程度が好適である。好ましくは0.02〜0.4である。逆極性に帯電した転写残りトナーを正規の帯電極性に戻さなければならないため、動摩擦係数が0.02以下では、トナーへの電荷付与性を考慮すると不適当であり、逆に動摩擦係数を0.8以上にすると、現像時に画像部周辺にトナーが飛び散る、所謂現像飛び散りが増加し、ともに好ましくない。
【0070】
ここで、本発明における動摩擦係数の測定法を図4に示す。現像ローラ8の周面に厚さ0.03mm、重さW2のステンレス薄板110を掛け、その薄板110の一端部を水平に延出してデジタルフォースゲージ112に取り付け、薄板110の他端部に重さW1の重り116を取り付けて鉛直方向に引張り、薄板110が現像ローラ8の表面にθ=45°にわたって接するように設置する。デジタルフォースゲージ112は、ステンレス薄板110も重りW1も取り付けない無負荷時に値0に調整しておく。
【0071】
ついで、ステンレス薄板110および重りW1を取り付けた状態でデジタルフォースゲージ112の値の読みが安定したら、現像ローラ8を図の矢印Rで示す反時計方向に回転してステンレス薄板110と摺擦し、フォースゲージ112でこのときの現像ローラ8とステンレス薄板110間の摺擦力を測定する。測定値はフォースゲージ112からのアナログ出力値をレコーダで周波数10Hzでサンプリングし、サンプリングしたデータをコンピュータ114に導入して、動摩擦係数μを下記(1)式により計算する。これを現像ローラ8の1周について行い、その平均値を現像ローラ8の動摩擦係数とする。
【0072】
μ=1/θ×lnF/W ・・・・・(1)
ただし、μ:動摩擦係数、θ=45°、W:W1+W2、W1:重りの重さ、W2:ステンレス薄板の重さ、F:デジタルフォースゲージの測定値である。
【0073】
上記のように、ステンレス薄板に対して現像ローラ8表面の動摩擦係数を測定したのは、感光ドラムがアルミニウム等の基体上に厚さ数10μm程度の感光層を設けたものを使用しているので、現像ローラ8表面の動摩擦係数としては、ステンレス薄板に対するものを用いて比較することが現状に近く、より適切であると判断されるからである。
【0074】
トナー規制部材としての現像ブレード10は、前述したように、厚さ約0.1mmのステンレスの薄板を先端から約2mmの位置で折曲形成し、その折曲部を現像ローラ8の表面に若干食い込ませた状態で当接配置している。接触圧は線圧で約10〜45gf/cmが好適であり、10gf/cm以下になると、トナーに対して適切な帯電付与ができず、かぶりとなって画質を低下させる。接触圧が45gf/cm以上になると、圧力等によりトナーに混合されている外添剤がトナー表面から剥離しやすくなり、トナーを劣化して、トナーの帯電性を低下させることになる。
【0075】
本実施例では、現像ブレード10として、折曲形成したステンレス製薄板を用い、折曲部を現像ローラ8にエッジ当接させたが、直線状平板の金属薄板を用い、これを現像ローラ8に面当接させて使用することも可能である。この場合は、当接圧をエッジ当接よりも5〜10gf/cm程度高くすることがよい。
【0076】
現像ブレード10の当接圧(線圧)はつぎのように測定することができる。引き抜き板として長さ100mm×幅15mm×厚さ30μmのステンレス薄板を、挟み板として長さ180mm×幅30mm×厚さ30μmのステンレス薄板を長さが半分になるように折ったものを用意し、その折った挟み板間に引き抜き板を挿入し、その状態で挟み板を現像ローラ8と現像ブレード10との間に挿入する。そして引き抜き板に取り付けたバネ計りを引張って、引き抜き板を一定速度で引き抜き、そのときのバネ計りが示す荷重(gf)を読む。バネ計りの値を1.5で除して、単位をcmあたりの荷重に換算すれば、現像ブレード10の当接圧、すなわち線圧(gf/cm)が測定される。
【0077】
現像ローラ8の感光ドラム1に対する当接圧は、上記の現像ブレード10の当接圧の測定方法と同様な方法で測定して、10〜50gf/cmが好ましい。現像ローラ8の当接圧が10gf/cm以下となると、接触状態が不安定となり、逆に50gf/cm以上となると、圧力等によりトナーに混合されている外添剤がトナー表面から剥離しやすくなり、トナーを劣化して、現像ブレード10によるトナーの帯電性が低下する。
【0078】
現像ローラ8と感光ドラム1の当接領域は、現像ローラ8および感光ドラム1の外径にもよるが、0.5〜3mm程度の長さにわたることが好ましい。当接領域の長さが3mm以上になると、トナーの現像ローラ8と感光ドラム1との摺擦時間が長くなり、トナー中に熱が蓄積されてトナー劣化の原因となる。より好ましくは0.7〜1.5mmである。
【0079】
現像ローラ8と弾性ローラ9の当接圧は、上記現像ブレード10の当接圧の測定方法と同様な測定方法で測定して、15〜70gf/cmが好ましい。当接圧が15gf/cm以下では、前画像の履歴であるいわゆるゴーストが発生してしまう。当接圧が70gf/cm以上では、トナーの剥取り性は向上するが、空孔のあるスポンジ部材で構成された弾性ローラといえども、トナーに与えるストレスが過大となり、トナー劣化を促進してしまうからである。
【0080】
本発明において、非磁性1成分トナーは、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いたトナー粒子の断層面観察において、ワックス成分が結着樹脂と相溶しない状態で、実質的に球状および/または紡錘形で島状に分散されていることが好ましい。ワックス成分を上記の如く分散させ、トナー中に内包化させることにより、トナーの劣化や画像形成装置への汚染等を防止することができるので、良好な帯電性が維持され、ドットの再現に優れたトナー画像を長期にわたって形成することが可能となる。また加熱時にはワックス成分が効率よく作用するため、低温定着性と耐オフセット性を満足なものとすることができる。
【0081】
トナー粒子の断層面を観察する具体的な方法は、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナー粒子を十分分散させた後、温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させて得られた硬化物を、四三酸化ルテニウム、必要により四三酸化オスミウムを併用して染色を施した後、ダイヤモンド刃を備えたミクロトームを用いて薄片状のサンプルを切り出し、TEMでトナー粒子の断層形態を観察する。
【0082】
この断層形態の観察の際、用いるワックス成分と外殻を構成する樹脂との若干の結晶化度の違いを利用して、材料間のコントラストを付けるため、四三酸化ルテニウム染色法を用いることが好ましい。このようにして観察したトナー粒子の代表例の断層形態を図5に模式的に二例示す。本実施例で用いたトナー粒子は、ワックス成分が外殻樹脂で内包化されていることが観測された。
【0083】
ワックス成分は、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、昇温時に40〜130℃の領域に最大吸熱ピークを有するものが用いられる。上記の温度領域に最大吸熱ピークを有することにより、低温定着に大きく貢献しつつ、離型性をも効果的に発現する。最大吸熱ピークが40℃未満であると、ワックス成分の自己凝集力が弱くなり、結果として耐高温オフセット性が悪化するとともに、グロスが高くなりすぎる。一方、最大吸熱ピークが130℃を超えると、定着温度が高くなるとともに、定着画像の表面を適度に平滑化させることが困難になるため、特にカラートナーを用いた場合には、混色性低下の点から好ましくない。
【0084】
さらに、水系媒体中で造粒・重合を行う重合法により直接トナーを得る場合、最大吸熱ピーク温度が高いと、主に造粒中にワックス成分が析出する等の問題が生じ、好ましくない。
【0085】
ワックス成分の最大吸熱ピーク温度の測定は、ASTm D 3418−8に準じて行う。測定には、たとえばパーキンエルマー社製のDSC−7を用いる。装置検出部の温度補正は、インジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。測定サンプルにはアルミニウム製のパン(皿)を用い、対照用に空パンをセットし、昇温−降下を1回させて前履歴をとった後、昇温速度10℃/分で測定を行う。
【0086】
上記のワックス成分としては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス、およびこれらの誘導体、またはこれらのグラフト/ブロック化合物等が利用できる。
【0087】
本発明において、トナーは、画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が100〜160であり、形状係数SF−2の値が100〜140であることが好ましく、より好ましくは形状係数SF−1が100〜140、SF−2が100〜120である。上記条件を満たしつつ、SF−2/SF−1の値を1.0以下とすることにより、トナーの諸特性のみならず、画像解析装置とのマッチングが極めて良好なものとなる。
【0088】
本発明において、形状係数SF−1、SF−2とは、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、倍率500倍に拡大したトナー粒子像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェースを介してニコレ社製の画像解析装置(Lusex3)に導入し、解析を行い、下記式から算出される値と定義した。
【0089】
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(π/4)×(100)
SF−2={(PERI)2/AREA}×(1/4π)×(100)
ただし、AREA:トナーの投影面積、MXLNG:絶対最大長、PERI:周長
トナーの形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度合いを示し、SF−1が大きくなると、球形から徐々に不定形となる。SF−2はトナー粒子の凹凸度合いを示し、SF−2が大きくなると、トナー表面の凹凸が顕著になる。
【0090】
SF−1が160を超えた場合は、トナーの形状が不安定となるため、トナーの帯電量分布がブロードになるとともに、現像装置内でトナー表面が摩擦されやすくなるため、画像濃度の低下や画像のかぶりの一因となる。
【0091】
また弾性ローラ9と現像ローラ8間にトナーを現像ローラ側に付勢する電位差を設けた場合には、弾性ローラの剥取り層中に侵入したトナーは凹凸の引っかかりがないため、剥取り層のセル等に引っかかることなく、バイアスに忠実に移動する。その結果、所望のトナー量を現像ローラ8に供給できるのと同時に、同じトナーが剥取り層中に存在しつづけることがないため、トナー劣化を防止できる。
【0092】
トナー像の転写効率を高めるためには、形状係数SF−2は100〜140であり、SF−2/SF−1の値が1.0以下であるのがよい。SF−2/SF−1が1.0を超える場合、トナー粒子の表面が滑らかではなく、トナー粒子が多数の凹凸を有しており、感光ドラムから転写材(紙等)への転写効率が低下する傾向にある。
【0093】
本発明において、トナーの粒径は、高画質化を目的として、微小な潜像ドットを中実に現像できるようにするために、重量平均粒径で10μm以下であることが好ましく、より好ましくは4〜8μmであり、個数分布における変動係数(A)が35%以下であることが好ましい。
【0094】
重量平均粒径が4μm未満のトナー粒子では、転写効率の低下から感光ドラム上に転写残りのトナーが多く、さらに、かぶり、転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因となりやすく、本発明で使用するには好ましくない。トナーの重量平均粒径が10μmを超える場合には、感光ドラムの表面へのトナーの融着が起きやすい。トナー粒子の個数分布における変動係数が35%を超えると、さらにその傾向が強まる。
【0095】
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定することができる。本発明では、コールターカウンターを用いて行った。
【0096】
たとえば、測定装置としてコールカウンターTA−II型(コールター社製)を用い、個数分布および体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)、およびパーソナルコンピュータを接続した。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、1%のNacl水溶液を調製した。市販の1%のNacl水溶液としては、たとえばISOTON II(コールターサイエンティフィックジャパン製)を使用できる。
【0097】
上記の電解液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料のトナーを2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、上記のコールターカウンターTA-II型により、たとえば100μmのアパチャーを用いて、個数を基準として2〜40μmのトナー粒子の粒度分布を測定し、それから本発明に係る粒度分布の値を求める。
【0098】
トナー粒子の個数分布における変動係数Aは、
変動係数A=(S/D1)×100
ただし、S:トナー粒子の個数分布における標準偏差値
D1:トナー粒子の個数平均粒径(μm)
の式から算出される。
【0099】
トナー粒子は、表面を外添剤で被覆して、トナーに所望の帯電量が付与されやすいようにして用いることが好ましい。トナー粒子表面の外添剤による被覆率は、好ましくは5〜99%、より好ましくは10〜99%である。
【0100】
トナー粒子表面の外添剤の被覆率を求めるには、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー粒子像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェースを介してニコレ社製の画像解析装置(Lusex3)に導入する。得られる画像情報は、トナー粒子表面部分と外添剤部分との明度が異なるため、2値化して、外添剤部分の面積SGとトナー粒子部分の面積(外添剤部分の面積を含む)STに分けて求め、
外添剤被覆率(%)=(SG/ST)×100
の式より算出する。
【0101】
外添剤としては、トナーに添加した状態での耐久性の点から、トナー粒子の重量平均粒径の1/10以下の粒径であることが好ましい。本発明では、この外添剤の粒径とは、電子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観察により求めた、その平均粒径を意味する。
【0102】
外添剤としては、たとえば、金属酸化物(酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化スズ、酸化亜鉛など)、窒化物(窒化ケイ素など)、炭化物(炭化ケイ素など)、金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)、脂肪族金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)、カーボンブラック、シリカなどが用いられる。
【0103】
これらの外添剤は、トナー粒子100重量部に対し0.01〜10重量部が用いられ、好ましくは0.05〜5重量部が用いられる。これらの外添剤は、単独で用いても、また複数併用してもよい。それぞれ疎水化処理を行ったものが、より好ましい。
【0104】
外添剤の添加量が0.01重量部未満の場合には、トナーの流動性が悪化し、転写および現像の効率が低下してしまい、画像の濃度ムラや画像部周辺へのトナーの飛び散りが発生する。一方、外添剤の量が10重量部を超える場合には、過多な外添剤が感光ドラムや現像ローラに付着して、トナーへの帯電性を悪化させたり、画像を乱したりする。
【0105】
本実施例において、弾性ローラ9を図1の現像装置4に組み込み、現像に供して、2000枚の画像形成を行った。このとき、現像ローラ8と弾性ローラ9との当接圧は38gf/cmであった。現像時、現像バイアス電源13から弾性ローラ9の芯金9aに現像バイアスを印加し、弾性ローラ9を現像ローラ8と同電位に保った。その結果、非磁性1成分トナーTとして小粒径の重合トナーを用いても、弾性ローラ9内へのトナーの詰まりによる画像ムラや、現像ローラ8および弾性ローラ9の駆動トルクの増大もなく、また現像ローラ8およびトナーTへの当接圧が高すぎることによるトナー劣化、これにともなうかぶりの増大および帯電量低下も発生せず、2000枚の画像形成の初期から最後まで、画像情報に忠実でかぶりのない良好な画像を得ることができた。
【0106】
以上述べたように、本実施例では、現像ローラへのトナー供給部材としての弾性ローラを、導電性の芯金上の連泡性発泡体の基層と最外層のトナー剥取り層との間に、トナー侵入防止層を介挿した構造に形成したので、トナーの弾性ローラ内部へのトナーの侵入を防止しつつ、所望量のトナーを現像ローラに供給することができる。また基層と剥離層との機能分離をさせたので、弾性ローラを長期間使用しても、弾性ローラを現像ローラとの当接ニップが広く、かつ過剰な圧力を作用させないものにでき、また材料選択の幅も広がる。本実施例によれば、良好な現像を行って、かぶり等のない高品質な画像を得るができ、現像同時クリーニング方式を採用しても、高画質を長期間にわたって維持することができる。
【0107】
実施例2
図6は、本発明の現像装置の他の実施例を備えた画像形成装置を示す概略構成図、図7は、図6の画像形成装置に設置された現像装置のトナー供給部材としての弾性ローラを示す断面図である。
【0108】
本実施例の特徴とするところは、現像装置4の弾性ローラ12を、図7に示すように、導電性の芯金12a上の連泡性発泡体の基層12bと最外層の連泡性発泡体のトナー剥取り層12dとの間に、導電性のトナー侵入防止層12cを介挿し、そしてトナー侵入防止層12cに供給バイアスを印加して、現像ローラ8と弾性ローラ12との間に、トナーを現像ローラ8方向に付勢する電界を形成するようにしたことである。導電性のトナー侵入防止層12cは、導電性の薄膜チューブから形成し、106Ω以下の導電性とした。
【0109】
本実施例では、トナー侵入防止層12cのみならず、基層12bを106Ω以下の導電性とし(トナー剥取り層12dは絶縁性である)、図6に示すように、芯金12aに供給バイアス電源14を接続して、芯金12aおよび基層12bを介してトナー侵入防止層12cに供給バイアスを印加した。この供給バイアスは、現像バイアス電源13から現像ローラ8に印加する現像バイアスよりも大きな電圧で印加する。
【0110】
上記のように、基層12bと剥取り層12dとの間に導電性のトナー侵入防止層12cを介挿し、供給バイアスを印加してトナー付勢電界を形成したしたので、以下のような作用効果がもたらされる。
【0111】
(1)第1に、弾性ローラ12の近傍に存在するトナーをより多く現像ローラ8に供給できることである。
【0112】
通常、弾性ローラと現像ローラとによるトナーの摺擦前には、弾性ローラの周囲のトナーは弱帯電して存在しており、弾性ローラと現像ローラとによる摺擦により摩擦帯電を受けて、鏡映力により現像ローラ上に担持される。これが、高温高湿環境になると、トナーの摩擦帯電電荷量が少なくなって、現像ローラ上に担持されるトナー量が少なくなる傾向にある。
【0113】
しかし、本実施例では、上記したように、弾性ローラ12上に担持されたトナーを、電界により弾性ローラ12から現像ローラ8方向へ付勢するので、トナーの摩擦帯電電荷が高温高湿環境下で少なくなっても、図6中の弾性ローラ12と現像ローラ8との摺擦部を過ぎた、これらの間の上側の領域Aにおいて、弾性ローラ12から多くのトナーを現像ローラ8に供給することができる。
【0114】
(2)第2に、従来の発泡スポンジ単層の弾性ローラで、現像ローラ側へトナーを付勢する方向のバイアスを印加した場合、スポンジ層の層厚が大きいため、低温低湿環境下では弾性ローラから多量のトナーが現像ローラに供給されたが、本実施例では、現像ローラ12上のトナー量はトナー剥取り層12dによって限定されるため、低温低湿下でも、電界の付勢により多量のトナーが供給されるようなことがない。
【0115】
このように、本実施例では、低温低湿および高温高湿環境下においても、トナーの供給量が従来の場合と比較して安定する。
【0116】
(3)弾性ローラに電圧を印加する場合、現像ローラへのリーク対策として、通常、中抵抗(107〜1010Ω)のスポンジ製弾性ローラとして、芯金にバイアスを印加するため、どうしても不均一な電界が形成される。また材料的な面においても、中抵抗になる特殊な材料選択を迫られることになる。
【0117】
しかし、本実施例では、上記したように、基層12bを106Ω以下の導電性とし、導電性のトナー侵入防止層12cに供給バイアスを印加するため、侵入防止層12c表面において均一な電圧となり、現像ローラ8に対して均一なトナー供給が可能となる。
【0118】
(4)最後は、実施例1で述べたように、現像同時クリーニング方式において、画像形成中にジャムが発生し、感光ドラム上に残留したトナーを現像ローラ上に回収した場合のことで、この場合には、通常のトナー量よりも多量のトナーが現像ローラ8上に存在することになる。
【0119】
弾性ローラ12は、図6中の当接部上側の領域Aで、剥取り層12dからトナーを電界により吐き出すので、剥取り層12d中のトナー量が減少した状態で、当接部下側の領域Bに達する。このため弾性ローラ12の剥取り能力が減少することがなく、現像ローラ8上に多量のトナーが存在していても良好に剥ぎ取ることができ、現像同時クリーニング方式においても不具合が生じることがない。
【0120】
本実施例では、弾性ローラ12は具体的には、芯金12aをステンレス製で外径5mmとし、芯金12a上に基層12bとして、連泡性発泡体のシリコーンスポンジゴム(密度:0.033g/cm3、セル径:200〜350μm、ゴム硬度:10°(アスカーC))を厚さ4.3mmに形成した。基層12bの成型時は表面にチューブを被覆するため、成型方法としては型内発泡にとらわれず、押し出し成型し、得られた成形物の表面を研磨して、所望の基層を成型するようにすることも可能である。
【0121】
トナー侵入防止層12cは、導電カーボンを分散して導電性を付与したウレタン樹脂を押し出し成型した、膜厚50μmのウレタンチューブ製の薄膜導電チューブを用いて形成した。チューブの膜厚は30〜300μmが可能であり、膜厚が30μm以下になると成型が困難となり、300μm以上になるとチューブの硬度が高くなる。
【0122】
侵入防止層12c上に剥取り層12dとして、連泡性発泡体のウレタンゴムスポンジ層(密度:0.038g/cm3、セル径:100〜250μm、ゴム硬度18°(アスカーC))を厚さ1.2mmに形成した。これにより、外径16mmの弾性ローラを得た。基層12bは導電性であり、剥取り層12dは絶縁性である。
【0123】
供給バイアス電源14から弾性ローラ12には、現像バイアス電源13の−460Vに対して400Vの付勢バイアスとなるよう、供給バイアスを−860Vで印加した。供給バイアス電源14の電圧としては、現像バイアス電源13に対して100〜600Vの電位差が印加可能である。電位差が100V以下では、トナーを現像ローラ8側に付勢する効果が少なく、600V以上になると、場合によって放電が起こる可能性があり、好ましくない。
【0124】
本実施例において、弾性ローラ12を図7の現像装置に組み込み、現像に供して、2000枚の画像形成を行った。現像時、供給バイアス電源14から弾性ローラ12の芯金12aに供給バイアスを印加し、弾性ローラ12から現像ローラ8方向へトナーを付勢する電界を形成した。その結果、低温低湿および高温高湿環境下でも、非磁性1成分トナーTとして小粒径の重合トナーを用いて、トナーの供給変動による画像濃度の変動や、トナー劣化にともなうかぶりの増大および帯電量低下も発生せず、2000枚の画像形成の初期から最後まで、画像情報に忠実でかぶりのない良好な画像を得ることができた。
【0125】
以上では、導電性のトナー侵入防止層12cを薄膜導電チューブを用いて形成したが、これに限るものではなく、実施例1のように、基層を金型内発泡で形成して、基層表面にスキン層を有する場合には、スキン層表面に導電樹脂のスプレーコート等により導電層を形成し、この導電層をトナー侵入防止層とすればよい。
【0126】
以上述べたように、本実施例では、弾性ローラの導電性の芯金上の連泡性発泡体の基層と連泡性発泡体のトナー剥取り層との間に、導電性のトナー侵入防止層を介挿して、侵入防止層に直接または間接的に供給バイアスを印加して、弾性ローラから電界によりトナーを現像ローラに付勢するようにしたので、環境が変化した場合にも、現像ローラへの安定したトナー供給が可能となり、また弾性ローラの材料選択の余地が広がるなどの効果を有する。実施例1と同様、現像同時クリーニング方式に使用しても、かぶり等のない高品質な画像を長期間にわたって維持することができる。
【0127】
実施例3
本発明のさらに他の実施例について説明する。
【0128】
図9は、本実施例における現像装置のトナー供給部材としての弾性ローラを示す概略構成図である。
【0129】
実施例1では、連泡性発泡体からなる基層12bの表面にあるスキン層をトナー侵入防止層12cとして用いた。本実施例では、弾性ローラ15の外殻層であるトナー剥取り層15dの円筒内面にスキン層を設け、このスキン層をトナー侵入防止層15cとした。
【0130】
前述の通り、図9において、芯金15aの周囲には連泡性発泡体からなる基層15bが形成されている。ここで、基層15bは押し出し成型機により芯金15aの周囲に形成される。この基層15bは押し出し成形によるため寸法精度が出にくいことから、基層15bの表面は研磨機により研磨される。
【0131】
トナー剥取り層15dは、射出成型機により金型中にゴムを注入することにより、または前述のワンショット方式等の公知の方法により成型される。成型されたスポンジゴムの形状は、つまりトナー剥取り層15dの形状は、図9に示すごとく円筒形とされる。このとき、スポンジゴムの周面には金型の表面に倣ってスキン層が形成される。この円筒内面に形成されたスキン層がトナー侵入防止層15cとなる。
【0132】
そして、図9の矢印に示すように、基層15bをトナー侵入防止層15cの内側に挿入することにより、芯金15a上に基層15b、トナー侵入防止層15c、トナー剥取り層15dが積層された弾性ローラ15が形成される。このとき、トナー侵入防止層15cの内径(トナー剥取り層15dを含む)を基層15aの外径より若干小さくしておくことで、基層15bをトナー侵入防止層15cの内側に挿入したときの密着性を向上することができる。
【0133】
本実施例においては、このように、トナー剥取り層15dの内面に形成されたスキン層をトナー侵入防止層15cとして利用する。
【0134】
通常、ゴム硬度を低下させる目的で、発泡セル径を大きくまたは密度を低下するようにすると、スキン層の形成が十分できなくなる。その結果、スキン層に穴があいたり、スキン層の膜厚が非常に薄いため脆くなったりする。したがって基層15b表面にスキン層を有する場合においては、セル径および密度の選択が必要であった。
【0135】
しかし、本実施例では、上述したように、トナー剥取り層15dの内面にトナー侵入防止層としてのスキン層を成型することで、基層15bの成型はスキン層の影響を受けることなく、発泡径や密度を選択することが可能となる。その結果、非常に低硬度にするために発泡セル径を大きくしたり、密度を小さくすることも可能となる。さらに、基層15bの材料の選択および製法の自由度が広がることにより、安価な材料を使用することができる。
【0136】
本実施例に従う弾性ローラ15を以下に示すように作製した。
【0137】
まず、ステンレス鋼からなる外径5mmの芯金の周囲に、シリコーンゴムを押し出し成型機により押出し、加硫させて、円筒状の連泡性発泡体を成型した後、表面を研磨した。このとき連泡性発泡体は層厚が3.5mmであり、密度が0.028g/cm3、セル径が500〜900μm、ゴム硬度がアスカーCで6゜であった。実施例1よりもゴム硬度は高くなっているが、これはスポンジゴムの層厚が薄いため、芯金の影響が測定値に反映したものと考えられる。
【0138】
円筒内面にスキン層を含むトナー剥取り層15dは、連泡性発泡体のウレタンスポンジゴム層(密度0.032g/cm3、セル径200〜350μm)を形成し、前記基層15bを内面に挿入した。その後、トナー剥取り層15dの表面を研磨して、外径16mmの弾性ローラとした。この弾性ローラのゴム硬度は、アスカーCsC2硬度計(高分子計器(株))により測定して16゜であった。
【0139】
本発明では、基層15bと円筒内面にスキン層を含むトナー剥取り層15dの密着性に関し、特にプライマー等を用いていないが、これにこだわるものではなく、公知のプライマーを使用することが可能である。
【0140】
つぎに、本実施例の弾性ローラを現像装置に配置し現像に供して、画像形成を行った。弾性ローラ15の現像ローラ8への当接圧は20gf/cm2で、所望の当接ニップを得るための弾性ローラと現像ローラの当接圧を低下させることが可能となった。
【0141】
弾性ローラ15の芯金15aに、現像ローラ8と同電位のバイアスを印加して、2000枚の画像出し耐久試験を行った。その結果、小粒径の重合トナーを用いても、弾性ローラ15内へのトナーつまりによる画像ムラや、現像ローラ8および弾性ローラ15の駆動トルクの増大もなく、また現像ローラ8およびとナーへの当接圧が高すぎる場合に生じるトナー劣化に伴うかぶりの増大およびトリボの低下も発生せず、耐久試験の初期から後半にわたって、画像情報に忠実でかぶりのない良好な画像を提供することができた。
【0142】
本実施例においては、侵入防止層をトナー剥取り層の内層に設けたが、これに限られず、実施例1と併用してもよい。すなわち、トナー侵入防止層を基層の外側表面(実施例1)とトナー剥取り層の内面(本実施例3)の両方に設けてもよい。トナー侵入防止層を両方に設けることで、トナー侵入防止層としての信頼性が向上するとともに、接着時の接触面が大きくなるので、複数層に構成した場合の界面における接着性が向上する。
【0143】
以上述べたように、弾性ローラを、導電性芯金の外周に連泡性発泡体からなる基層、侵入防止層、連泡性発泡体からなる剥取り層を同心円状に有する複数層構成とし、さらに侵入防止層を剥取り層の内層と一体化することで、前記実施例の効果に加えて、基層の低硬度化および材料選択の自由度が広がる。
【0144】
実施例4
本発明のさらに他の実施例について説明する。
【0145】
本実施例では、基層とトナー剥取り層は連泡性発泡体からなるが、基層およびトナー剥取り層のゴム硬度に応じて各層の連泡率を変えることが特徴である。
【0146】
ゴム材料に発泡剤を入れて加硫することで発泡ゴムとなるが、発泡剤の量により単泡から連泡になる。しかし、実際には連泡性発泡体においても、部分的に単泡の部分が残る場合がある。また一般的にはゴム硬度が低いものほど環境による外形変化が大きい。
【0147】
そのため、連泡性発泡体中に単泡の部分が存在すると、周囲の環境(温度または湿度)の変化により単泡を構成する空孔の膨張・収縮が起こって、弾性ローラの外径変動が生じる。特に材料のゴム硬度が低いものほどその傾向は顕著になる。外形が大きくなると、現像ローラに当接する当接圧が上昇し、トナー劣化を促進することになり、結果として現像装置の耐久性が悪化することになる。
【0148】
そこで、本実施例では、基層とトナー剥取り層のゴム硬度に違いがある場合、低硬度の層の連泡率を高硬度の層の連泡率より高くすることで、環境変動による外形変化を抑えるようにした。この連泡率は、配合ゴム材料中の発泡剤の量を変化させることにより、任意にコントロールすることができ、発泡剤の量を多くすると連泡率が増加し、発泡剤の量を少なくすると連泡率が低下する。
【0149】
ここでいう連泡率は、具体的に以下のようにして測定して調整する。
(a)連泡性発泡体の主成分となるべきゴム材料が発泡していない未加硫ゴム材料の状態で、その比重ρ0を測定する。ゴム材料中に空気が混在している場合には、脱気処理を施した後に比重を測定する。測定方法はJIS K6220による。
(b)発泡成形後のゴム発泡体の試料片の重量W0と体積V0を測定する。
(c)つぎに、弾性ローラの圧縮率が50%となるように内径を有する円筒中に弾性ローラを挿入し、これを固定した後、温度20±5℃の蒸留水中に浸漬し、弾性ローラが水面下約50cmの状態で1分間放置する。
(d)水中で弾性ローラの圧縮を解除し、この水中の状態で試料片を5分間放置する。
(e)弾性ローラを水中より取り出し、表面に付着している水滴を拭き取り、試料片の重量W1を測定する。
【0150】
ゴム発泡体の連泡率は、次式によって算出する。
【0151】
連泡率(%)=(W1−W0)/(ρ×V2)×100
ここで、
W0:浸漬前の試料片の重量(g)
V0:試料片の体積(cm3)
V1:試料片中のゴム部分の体積(cm3)で、V1=W0/ρ0
V2:試料中の気泡部分の体積(cm3)で、V2=V0−V1
ρ0:発泡させる前の未加硫ゴム材料の比重
ρ :蒸留水の比重
弾性ローラにおいて、低硬度弾性発泡体の連泡率は60〜100%に設定されることが好ましい。すなわち、そのセル構造として単泡と連泡とが混在したものであって、連泡の比率が60〜100%に設定される。連泡率が60%以下になると、セル構造が単泡に近づくことになるため、基層のゴム硬度としては高くなってしまうからである。
【0152】
本実施例において、実施例3の同様な製法により、トナー剥取り層の発泡剤の量を低減して発泡させることで、連泡率が調整された弾性ローラを以下のように作製した。
【0153】
まず、ステンレス鋼からなる外径5mmの芯金の周囲に、シリコーンゴムを押し出し成型機により押出し、加硫させて、円筒状の連泡性発泡体を成型した後、表面を研磨した。このとき連泡性発泡体は層厚が3.5mmであり、密度が0.032g/cm3、セル径が250〜350μm、ゴム硬度がアスカーCで8゜、連泡率が80%であった。
【0154】
円筒内面にスキン層を含むトナー剥ぎ取り層は、連泡性発泡体のウレタンスポンジゴム層(密度0.030g/cm3、セル径300〜450μm、ゴム硬度6゜(アスカーC))を形成した。トナー剥取り層の発泡率は、測定した結果65%であった。そして前記基層を内面に挿入した。その後、トナー剥取り層の表面を研磨して、外径16mmの弾性ローラとした。
【0155】
前述の弾性ローラと現像ローラ間の当接圧を測定する方法により、低温低湿環境(15℃、12%)および高温高湿環境(31℃、82%)で当接圧を測定したが、ほとんど変化はなかった。さらに2000枚の画出し耐久試験を両環境により行ったが、温度および湿度による不具合は発生しなかった。
【0156】
以上述べたように、弾性ローラを、導電性芯金の外周に連泡性発泡体からなる基層、侵入防止層、連泡性発泡体からなる剥取り層を同心円状に有する複数層構成とし、ゴム硬度により各層の連泡率を変えることで、環境変動による弾性ローラの外形が変化することによるトナー劣化を防止できる。
【0157】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、弾性ローラを、導電性の芯金の外周に連泡性発泡体の基層、トナー侵入防止層、連泡性発泡体のトナー剥ぎ取り層を積層した複数層構造に形成したので、弾性ローラ内部へのトナーの侵入を防止しつつ、所望の量のトナーを現像ローラに供給することができ、また基層と剥離層の機能分離が可能となって、現像ローラとの接触に軽圧を保持したまま、現像ローラ上のトナーの剥ぎ取りが可能となり、その結果、現像同時クリーニング方式に使用しても、高画質を長期間にわたって維持することができる。
【0158】
また弾性ローラを、導電性の芯金の外周に連泡性発泡体の基層、導電性のトナー侵入防止層、および連泡性発泡体のトナー剥ぎ取り層を積層した構造として、弾性ローラへの供給バイアスの印加により、現像ローラ方向へのトナー付勢電界を形成させるようにしたときには、環境が変化したときにも現像ローラへの安定したトナー供給が可能となり、また材料選択の余地が広がるなどが可能となり、同様に、現像同時クリーニング方式に使用しても、高画質を長期間にわたって維持することができる。
【0159】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、現像剤担持体からの現像剤の剥取りを良好に行うことの可能な現像剤剥取り部材を備えた現像装置を有する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置を備えた画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置に設置された現像装置のトナー供給部材としての弾性ローラを示す断面図である。
【図3】図1の画像形成装置の現像装置による現像時の転写残りトナーの現像同時クリーニング動作を説明する電位図である。
【図4】現像装置の現像ローラの動摩擦係数の測定法を示す説明図である。
【図5】本発明で使用するトナーの断層形態の代表的な諸例を示す模式図である。
【図6】本発明の現像装置の他の実施例を備えた画像形成装置を示す概略構成図ある。
【図7】図6の画像形成装置に設置された現像装置のトナー供給部材としての弾性ローラを示す断面図である。
【図8】従来の画像形成装置における現像装置を示す概略図である。
【図9】本発明による弾性ローラの他の例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム
4 現像器
8 現像ローラ
9、12 弾性ローラ
9a、12a 芯金
9b、12b 基層
9c、12c トナー侵入防止層
9d、12d トナー剥ぎ取り層
10 現像ブレード
13 現像バイアス電源
14 供給バイアス電源
Claims (1)
- トナー担持体と、該トナー担持体からのトナーの剥取り及び該トナー担持体へのトナーの供給を行うトナー供給部材であって、芯金と、芯金上に形成された導電性の基層と、該基層上に形成され、該基層にトナーが侵入するのを防止する導電性の侵入防止層と、該侵入防止層上に形成され、トナーが侵入可能な連泡性発泡体からなる絶縁性の表層とを備えるトナー供給部材とを有し、像担持体の静電潜像をトナーにより現像する現像器と、
現像時に前記芯金と前記トナー担持体との間のトナーが前記トナー担持体に向かって付勢されるように、前記芯金と前記トナー担持体との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
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