JP2005146079A - 離型性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘着面に対する剥離性能に優れ、しかも、剥離後の粘着面の残留接着力が損なわれず、基材密着性が良好であり、押出成形可能な非シリコーン系の離型性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】炭素数12〜30の長鎖アルキル基を有する重量平均分子量1万〜100万の剥離性高分子(A)と構成単位としてオレフィンモノマー及び極性モノマーを含む極性高分子(B)とを含有し、剥離性高分子(A)の割合が極性高分子(B)100重量部当たり0.1〜20重量部である離型性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、離型性樹脂組成物に関し、詳しくは、離型性に加えて基材密着性が良好な非シリコーン系の離型性樹脂組成物に関する。
従来、セパレータの剥離層や粘着テープの背面処理層などの剥離層の形成としては、フィルム、紙などの基材へ剥離剤溶液を塗工、乾燥する方法が採用されている。しかし、近年、環境への配慮、コスト面での要求から、無溶媒化が検討されてきた。その中で、物理的および化学的な物性のバランスが良好でフィルム成形性にも優れたポリオレフィン樹脂に剥離剤を配合して押出成形した離型フィルムは、粘着面に対して十分な剥離機能を持つ、剥離基材として利用されている。
ポリオレフィン樹脂に配合する剥離剤としては、シリコーン化合物が特に有効なものとして知られている(特許文献1)。しかしながら、シリコーン化合物は、粘着シート類の粘着面に移行する可能性があり、電子部品用途などに使用した場合は、電気接点不良などの弊害を生じることがあり、また、例えば自動車の塗装前に使用される表面保護フィルムとして使用した場合は、塗装工程における「はじき」の原因となる。また、離型層の上から印字することが出来ない等の欠点が指摘されている。これらの理由により、非シリコーン系剥離剤の開発が望まれている。
非シリコーン系離型フィルムとして、分子鎖中に多数の長鎖アルキル基を有する離型高分子とポリオレフィンとを含有する樹脂組成物を押出成形して成る離型フィルムが知られている(特許文献2)。しかしながら、この離型フィルム離型力は、150mN/cmを超える重剥離であり、適用できる用途に制限がある。また、オレフィン系以外の、表面に極性基を多く持つ様なPET基材やナイロン基材に対する基材密着性が悪いという欠点もある。
特開平10−44349号公報 特開2001−123129号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、粘着面に対する剥離性能に優れ、しかも、剥離後の粘着面の残留接着力が損なわれず、基材密着性が良好であり、押出成形可能な非シリコーン系の離型性樹脂組成物を提供することにある。
すなわち、本発明の要旨は、炭素数12〜30の長鎖アルキル基を有する重量平均分子量1万〜100万の剥離性高分子(A)と構成単位としてオレフィンモノマー及び極性モノマーを含む極性高分子(B)とを含有し、剥離性高分子(A)の割合が極性高分子(B)100重量部当たり0.1〜20重量部であることを特徴とする離型性樹脂組成物に存する。
本発明によれば、粘着面に対する剥離性能に優れ、しかも、剥離後の粘着面の残留接着力が損なわれず、基材密着性が良好であり、押出成形可能な非シリコーン系の離型性樹脂組成物が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の離型性樹脂組成物は、特定の剥離性高分子(A)と極性高分子(B)とを含有して成る。
本発明で使用する剥離性高分子(A)は、炭素数12〜30の長鎖アルキル基を有する重量平均分子量1万〜100万の高分子化合物である。長鎖アルキル基の炭素数は好ましくは12〜22であり、重量平均分子量は好ましくは2万〜100万である。
長鎖アルキル基の炭素数が12未満の場合は十分な剥離性を得ることが出来ない。また、炭素数が30より多い長鎖アルキル基をもつ化合物は、剥離性高分子(A)の調製時の反応性に劣ることから所望の構造が得られない可能性が大きい。重量平均分子量が1万未満の場合は、使用時(剥離時)に粘着面側に移行し、汚染の原因となる可能性がある。逆に、量平均分子量が100万を超える場合は、後述の極性高分子(B)に分散せず、良好な剥離性や残存接着力を発現できない可能性がある。
剥離性高分子(A)の長鎖アルキル基の分率は、通常10〜80重量%好ましくは15〜80重量%の範囲から選択される。ここでいう長鎖アルキル基の分率は、剥離性高分子(A)1分子中に占める長鎖アルキル基部分の重量百分率を示す。化合物の構造は13C−NMRによる1次構造解析から特定することが出来る。
剥離性高分子(A)は、適当な加熱溶媒中、スズ化合物や三級アミン等の触媒存在下、反応性基を有する高分子に炭素数12〜30の長鎖アルキル基を有する反応性化合物を反応させて製造することが出来る。上記の反応性基としては、水酸基、アミン基、カルボキシル基、無水マレイン酸基などが挙げられ、反応性基を有する高分子としては、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンイミン、ポリエチレンアミン、スチレン無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。ここで、ポリビニルアルコールとはポリ酢酸ビニルの部分けん化物も含み、エチレン−ビニルアルコール共重合体とはエチレン−酢酸ビニル共重合体の部分けん化物も含む。また、長鎖アルキル基を有する反応性化合物のアルキル基としては、ラウリル基、ステアリル基、ベヘニル基などが挙げられ、反応性化合物としては、酸クロライド、イソシアネート、アミン、アルコール等が挙げられる。
特にアルキルイソシアネート化合物の反応を利用して製造される剥離性高分子が好適である。この場合、反応性基(水酸基)を有する高分子としては、ポリビニルアルコール(PVOH)又はエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)が好適に使用される。そして、PVOHの重合度は、通常100〜2,500,好ましくは150〜2,000であり、けん化度は、通常50〜100%、好ましくは70〜100%であり、EVOHの重合度は、通常300〜10,000、好ましくは300〜1,000、けん化度は、通常50〜100%、好ましくは70〜100%、エチレン含有率は、通常1〜90モル%、好ましくは5〜60モル%である。アルキルイソシアネート化合物の使用量は、水酸基1当量当たり、通常0.2〜1.1当量、好ましくは0.5〜1.1当量である。
また、剥離性高分子(A)は、前記の長鎖アルキル基を有するラジカル重合性の不飽和基単量体(ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ステアリルビニルエーテル等)とその他の各種単量体を共重合させて製造することも出来る。重合には、通常、熱重合で使用される公知の過酸化物やアゾ系開始剤を使用することが出来、重合方法は限定されず、溶融重合、懸濁重合、溶液重合、乳化重合などを適宜採用することが出来る。従って、重合溶媒も特に限定されず、夫々の重合方法にあった溶媒を選択すればよい。また、無溶媒で重合を行なってもよい。また、共重合体の構造は、ランダム構造であってもブロック構造であってもよく、また、グラフト構造を含んでいてもよい。
本発明で使用する極性高分子(B)は、構成単位としてオレフィンモノマー及び極性モノマーを含む高分子である。「構成単位として」とは、「原料モノマーとして」と同義である。極性高分子(B)は、剥離性高分子(A)に対して分散媒として機能する。オレフィンモノマーからの構成単位は、本発明の離型性樹脂組成物に押出成形性とオレフィン系樹脂への基材密着性とを付与する。極性モノマーからの構成単位は、PET、PVOH、ナイロン等の主に極性樹脂から成る基材への密着性発現に効果があり、また、その表面エネルギーが剥離性高分子(A)に比して高いことから、剥離性成分として機能する剥離性高分子(A)の長鎖アルキル基部分をより効果的に表面に存在させる働きも果たす。
上記のオレフィンモノマーとしては、エチレンの他、プロピレン、1−ブテン、1―ペンテン、3―メチル−1―ブテン、1―ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1―オクテン、1―デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等の炭素数3〜20のα−オレフィンが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。特に、共重合性に優れるという観点から、エチレンが好ましい。
上記の極性モノマーとしては、酢酸ビニル、ビニルアルコール、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート等の各種(メタ)アクリレート、無水マレイン酸などが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい、特に、酢酸ビニル又はメチルアクリレートが好ましい。
極性高分子(B)の好ましい具体例は、エチレンと(メタ)アクリル化合物の共重合体、α−オレフィンと(メタ)アクリル化合物の共重合体、エチレン及びα−オレフィンと(メタ)アクリル化合物の共重合体、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、α−オレフィンと酢酸ビニルとの共重合体、エチレン及びα−オレフィンと酢酸ビニルとの共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メチルアクリレート共重体、これらの酢酸ビニル共重合体のけん化物が挙げられる。なお、上記の「(メタ)アクリル化合物」は、アクリル化合物およびメタアクリル化合物の総称である。
極性高分子(B)は、構成単位として、前記のオレフィン系モノマー及び極性モノマー以外の構成単位を含んでいてもよい。何れの場合も、全構成単位として含まれるモノマーに対するオレフィン系モノマー及び極性モノマーの割合は、通常90重量%以上、好ましくは95重量%以上である。また、オレフィン系モノマー及び極性モノマーから形成される構成単位は、必ずしも、主鎖中に組み込まれた構造でなくてもよく、一部が主鎖にグラフトされた構造になっていてもよい。
極性高分子(B)に構成単位として含まれる極性モノマーの割合は、全構成単位として含まれるモノマーに対し、通常5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%である。極性モノマー単位の割合が5重量%未満の場合は、PET、PVOH、ナイロン等の極性基を表面に持つ様な基材に対する基材密着性が十分に生じない可能性がある。また、極性モノマー単位の割合が50重量%を超える場合は、極性高分子(B)の熱的安定性が低下して溶融成形できなくなる可能性がある。
極性高分子(B)のメルトインデックス(MI)は、通常0.1〜200g/10min、好ましくは0.1〜100g/10minである。MIが0.1g/10min未満の場合は、流動性に乏しく溶融成形が困難であり、200g/10minを超える場合は、流動性が高すぎて均一な溶融成形が困難である。ここで、MIは、JIS K6758に準拠し、190℃、2.16kg荷重条件で測定した値である。
極性高分子(B)には、必要に応じ、消包剤、塗布性改良剤、増粘剤、界面活性剤、潤滑剤、有機系粒子、無機系粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、高分子化合物、架橋剤などを添加してもよい。また、耐溶剤性や耐熱性を高めるため、熱処理、UV硬化、電子線硬化などを行ってもよい。
本発明の離型性樹脂組成物において、剥離性高分子(A)の割合は、極性高分子(B)100重量部当たり0.1〜20重量部である。剥離性高分子(A)の割合が0.1重量部未満の場合は十分に離型性が発現されない。一方、剥離性高分子(A)の割合が20重量部を超える場合は、性能的に飽和に達しているためにコストに不利となり、また、極性高分子(B)との相性によっては分散不良を生じ、その結果、離型層として使用した場合、粘着面からの剥離の際に凝集破壊を起こす可能性があり、更に、成形性および基材に対する密着性が劣る。剥離性高分子(A)の割合は、好ましくは0.5〜10重量部、更に好ましくは0.5〜5重量部である。
本発明の離型性樹脂組成物は、主として、溶融押出法により成形して成形体(フィルム又はシート)として使用される。また、本発明の離型性樹脂組成物は、基材との共押出成形により、また、基材上への押出ラミ成形により、積層体として使用してもよい。勿論、本発明の離型性樹脂組成物は、溶液に溶解させ、基材表面に塗布後、適当な温度で適当な時間をかけて乾燥させて製膜してもよい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
以下の諸例で使用した材料は次の通りである。
(1)基材高分子:
固有粘度0.75dl/gのポリエチレンテレフタレート(PET)
(2)基材フィルム:
次の様に製造したポリエステルフィルム(PETフィルム)を使用した。すなわち、基材高分子1(PET)のペレット1に0.1重量%の無定形シリカを含有させ、Tダイよりキャストドラム上に溶融押出し、ガラス転移点未満まで急冷し、実質的に非晶質のシートを得た。得られた非晶質シートをロール延伸機にて80℃で3.5倍長手方向に延伸し、更に、テンター延伸機にて100℃で4.0倍横方向に延伸した。引き続き、定幅のまま230℃で2秒間熱固定を施し、更に、160℃で幅方向に5%の弛緩を施し、厚さ38μmのポリエステルフィルムを得、コロナ処理を行った。
(3)剥離性高分子:
次の様にして製造したPVOH系化合物を使用した。すなわち、コンデンサー、窒素導入管、撹拌機および温度計付きのフラスコに、窒素置換した後、ポリ酢酸ビニルの部分けん化物(けん化度88%、重合度300)200gを入れ、これにキシレン2000gを加えて加熱し、分散液とした。系内を135℃に保ち、これにジブチルスズジオクトエート1.0gを加えた後、オクタデシルイソシアネート530gを30分かけて滴下して反応させ、さらに6時間の加熱を行い、反応を完結した。得られた反応生成物を、アセトン中に投入して沈殿させ、これを濾過し、分子量53,000のポリ酢酸ビニルけん化物の変性体を得た。長鎖アルキル基分率は62%であった。これを剥離性高分子1とする。
(4)極性高分子:
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(日本ポリエチレン社製「ノバテックEVA LV450」;酢酸ビニル含量15重量%)
(5)感圧性粘着シート及び粘着積層体:
次の様にして製造した感圧性粘着シート及び粘着積層体を使用した。すなわち、還流管付きフラスコに、トルエン80重量部と重量平均分子量75万のポリイソブチレン20重量部とを入れ、100℃に加熱して均一に加熱溶解した後、25℃まで冷却した。太佑機材(株)製アプリケーター(100mm用)を使用し、PETフィルム(厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム)上に上記の粘着剤溶液を60℃粘着剤液の厚さが100μmで幅が8cmとなる様に塗布した。塗布後、2秒してから、100℃に加熱された佐竹化学機器工業(株)製セーフベンドライヤ「N50−S5」内で2分間乾燥させた後、取り出して室温まで冷却し、粘着剤層の厚さが20μmの感圧性粘着シートを得た。
次いで、2分後に上記の粘着シートを、後述の実施例および比較例で得られた離型フィルムの離型層表面の上に粘着シートの粘着面が接する様に置き、上から2kgのローラーを30cm/minの速度で一往復させることにより圧着させ、離型フィルム上に粘着シートが設けられた粘着積層体を得た。この積層体に20gf/cmの加重を掛けて40℃で3日間静置した。
以下の諸例で使用した物性測定(評価)方法は次の通りである。
(1)離型力の測定:
上記(5)で得られた粘着積層体を25mm幅にカッターナイフで裁断し、室温にて1時間放置後、引張試験機にて引張速度300mm/分で180°剥離を行い、剥離が安定した領域における平均剥離荷重を幅で除した値を離型力とした。剥離試験時は粘着シートの基材であるPETフィルムをクロスヘッドに取り付けて剥離した。また、試験点数は8点の平均値とした。
(2)残留接着率の測定:
上記(5)で得られた粘着積層体から離型フィルムを剥がして得た感圧性粘着シートを使用し、JIS−C−2107(ステンレス板に対する粘着力、180°引き剥がし法)の方法に準じて接着力Fを測定した。前述の感圧性粘着シートを直接ステンレス板に直静貼付け、その後、40℃で3日放置した後に剥離した際の接着力F0を測定した。F0に対するFの百分率を残留接着率とした。
(3)基材密着性の評価:
後述の実施例および比較例で得られた離型フィルムを幅100mm、長さ150mmに切断し、離型層と基材層界面に、界面と並行にかみそり刃を挿入し、長さ1cmの切り込みを入れた。離型層と基材層の各端部を持って切り込みを拡げる様に引張った時(T字剥離となる様に)、基材層または粘着剤層が凝集破壊したものは○とし、基材と粘着剤層が剥離するが、所々に凝集破壊が観察された場合は△とした。基材層と離型層が界面剥離したものは×とした。
(4)剥離性高分子中の長鎖アルキルの分率の測定:
剥離性高分子中の長鎖アルキルの分率は13C−NMRによって求めた。測定試料は、重水素化トルエンに5重量%となる様に剥離性高分子を溶解し90℃に加熱して均一な溶液として調製した。測定温度は90℃とした。装置はJEOR社製「JSX−400」を使用した。
(5)極性高分子中の極性モノマー含有量の測定:
極性高分子中の極性モノマー量(重量%)はH−NMRによって求めた。測定試料は、重水素化ジクロルベンゼンに5重量%となる様に極性高分子を溶解し130℃に加熱して均一な溶液として調製した。測定温度は130℃とした。装置は日本電子社製「JSX−400」を使用した。
(6)剥離性高分子の重量平均分子量の測定:
分子量分布の測定はWaters社製のGPC「model−150C」で行なった。カラムは昭和電工社製「AD80MS」3本を使用した。測定試料はトルエンに2mg/mlとなる様に剥離性高分子を溶解して調製した。測定温度は110℃とした。また、重量平均分子量はポリスチレン換算で表した。
実施例1:
剥離性高分子と極性高分子を2:98の重量比になる様に秤量し、テクノベル社製2軸混練機「KZW15」を使用し、温度210℃、回転数120rpmで溶融混練して離型剤ペレットを成形した。得られた離型剤ペレットを使用し、200℃に設定された押出機から押出成形し、厚さ100μmの単層離型フィルムを作製した。
実施例2:
実施例1で得られた離型剤ペレットとPETペレットとを夫々200℃と280℃の樹脂温度で共押出成形を行い、離型層を有する積層体を得た。積層体の全体厚さは100μm、離型層の厚さは20μmであった。
実施例3:
実施例1で得られた離型剤ペレットを離型層としてPETフィルム上に押出ラミ成形し、離型層を有する積層体を得た。PETフィルムの走行速度は20m/minとした。ダイス直後に設けられる冷却ロールの温度は35℃とした。得られた離型層の厚みは21μmであった。
比較例1:
先ず、実施例1において、離型剤ペレットを製造する際、極性高分子の代わりに低密度ポリエチレン(LDPE)(日本ポリエチレン社製「ノバテックLL UF840」;密度0.930)を使用した以外は、実施例と同様にして離型剤ペレットを得た。次いで、得られた離型剤ペレットを離型層としてPETフィルム上に押出ラミ成形し、離型層を有する積層体を得た。PETフィルムの走行速度は20m/minとした。ダイス直後に設けられる冷却ロールの温度は35℃とした。得られた離型層の厚みは21μmであった。
Figure 2005146079
Figure 2005146079

Claims (7)

  1. 炭素数12〜30の長鎖アルキル基を有する重量平均分子量1万〜100万の剥離性高分子(A)と構成単位としてオレフィンモノマー及び極性モノマーを含む極性高分子(B)とを含有し、剥離性高分子(A)の割合が極性高分子(B)100重量部当たり0.1〜20重量部であることを特徴とする離型性樹脂組成物。
  2. 剥離性高分子(A)の長鎖アルキル基の分率が10〜80重量%である請求項1に記載の離型性樹脂組成物。
  3. 剥離性高分子(A)が、ポリビニルアルコール及び/又はエチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリエチレンイミンに炭素数12〜30の長鎖アルキルイソシアネートを付加させた化合物である請求項1又は2に記載の離型性樹脂組成物。
  4. 極性高分子(B)に構成単位として含まれる極性モノマーの割合が全構成単位として含まれるモノマーに対して5〜50重量%である請求項1〜3の何れかに記載の離型性樹脂組成物。
  5. 極性高分子(B)に構成単位として含まれるオレフィンモノマーがエチレンである請求項1〜4の何れかに記載の離型性樹脂組成物。
  6. 極性高分子(B)に構成単位として含まれる極性モノマーが酢酸ビニル及び/又はメチルアクリレートである請求項1〜5の何れかに記載の離型性樹脂組成物。
  7. 極性高分子(B)が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体またはエチレン−酢酸ビニル−メチルアクリレート三元共重合体である請求項1〜6の何れかに記載の離型性樹脂組成物。
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