JP2019194286A - 光硬化性粘着樹脂組成物およびそれを用いた粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】電子部品やシリコンウエハなどの被着体を一時的に固定するために使用される粘着テープに使用される粘着樹脂組成物であって、光硬化前には被着体を保持するのに充分な初期粘着力を有するのに対し、光硬化を行うことにより粘着力が大幅に低下し、被着体を糊残り無く容易に剥離することが可能となる、仮固定用の光硬化性粘着樹脂組成物および粘着テープを提供する。【解決手段】被着体を一時的に固定又は保護するために使用される粘着剤であって、メチルメタクリレートとブチルアクリレートから構成されるトリブロック共重合体(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、を含むことを特徴とする光硬化性粘着樹脂組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、被着体を一時的に固定又は保護するために使用される光硬化性粘着剤樹脂組成物、およびそれを用いた粘着テープに関する。
一般に、電子部品の製造工程においては、様々な分野で粘着剤付きテープが使用されており、例えばプリント配線板に電子部品を実装する際に部品を固定するキャリアテープや、シリコンウエハーからチップにカットする際にウエハーを固定するダイシングテープなどが挙げられる。これらのテープは、電子部品やウエハーを固定する際には充分な接着力を有し、更に固定の必要がなくなった際には容易に剥離できることが求められている。
こうした用途への粘着剤組成物として、例えば水親和性アクリル系粘着剤と活性エネルギー線硬化性化合物と光重合開始剤と架橋剤からなる再剥離型粘着剤組成物が提案されている(特許文献1)。また製造工程において高温条件下に耐え得る耐熱性を有する粘着剤として、アクリロニトリルに由来する繰り返し単位を有するアクリル系ポリマーとエネルギー線重合性オリゴマーと重合開始剤と架橋剤からなる耐熱仮着用の粘着剤なども提案されている(特許文献2)。
これらは、エネルギー線を照射する前は強い粘着力を示し、被着体を適切に固定、保護する一方で、エネルギー線を照射して粘着層を硬化させると粘着力が低下し、被着体の剥離を容易にすることができるというものである。しかしながら、これらの組成物ではエネルギー線照射後の粘着力がまだ高く、粘着力を安定して更に低下させたいというニーズには答えられず、改善の余地があった。
特開2000−345131号公報 特開2012−177084号公報
本発明の課題は、電子部品やシリコンウエハなどの被着体を一時的に固定するために使用される粘着テープに使用される粘着樹脂組成物であって、光硬化前には被着体を保持するのに充分な初期粘着力を有するのに対し、光硬化を行うことにより粘着力が大幅に低下し、被着体を糊残り無く容易に剥離することが可能となる仮固定用の光硬化性粘着樹脂組成物、およびそれを用いた粘着テープを提供することにある。
請求項1記載の発明は、被着体を一時的に固定又は保護するために使用される粘着剤であって、メチルメタクリレート(以下MMA)とブチルアクリレート(以下BA)から構成されるトリブロック共重合体(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、を含むことを特徴とする光硬化性粘着樹脂組成物を提供する。
請求項2記載の発明は、前記(A)の全固形分に対する配合比率が、20〜80重量%であることを特徴とする請求項1記載の光硬化性粘着樹脂組成物を提供する。
請求項3記載の発明は、前記光硬化性粘着樹脂組成物からなる75μmの粘着剤層を介して、厚さ75μmのPETフィルムとガラスが積層されたときの光硬化後の25℃における剥離速度が1000mm/minの条件下で180°引き剥がし粘着力剥離強度が、0.1N/25mm以下であることを特徴とする、請求項1または2いずれか記載の光硬化性粘着樹脂組成物を提供する。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3いずれか記載の光硬化性粘着樹脂組成物を、プラスチックフィルム上に塗布した粘着テープであり、電子部品の製造工程で用いるキャリアテープもしくはダイシングテープであることを特徴とする粘着テープを提供する。
本発明の光硬化性粘着樹脂組成物は、電子部品の製造工程で被着体を一時的に固定又は保護するために用いる粘着テープに使用される粘着樹脂組成物として有用である。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の粘着剤樹脂組成物の構成は、MMAとBAから構成されるトリブロック共重合体(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)である。なお、本明細書において(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートの双方を包含する。
本発明で使用するMMAとBAから構成されるトリブロック共重合体(A)は、粘着剤を構成する主要ポリマーで、P(ポリ)MMAからなるハードセグメントと、P(ポリ)BAからなるソフトセグメントから構成されており、例えばソフトセグメントの両端をハードセグメントで挟んだトリブロック構造などが挙げられる。そのためPMMAが持つ透明性や耐候性と、PBAが持つ柔軟性や接着性を併せ持つという特徴がある。
前記(A)のPMMAの共重合比率は、光硬化前後の粘着力が適度となるよう、重量比で20〜60%が好ましく、25〜55%が更に好ましい。PMMAの共重合比率が20%未満の場合は、硬化物の硬度が低くなりすぎて粘着力が大きくなり剥離した時に糊残りがしやすくなり、60%超の場合は硬度が高くなりすき粘着力が低下する傾向がある。
前記(A)は、PMMA比率の異なる共重合体を2種類以上組み合わせて使用しても良い。その場合の配合比率は、単独で使用する場合と同様にPMMA比率が目安となり、異なる共重合体の各々のPMMA比率に、その含有比率を掛け合わせた値の和が20重量%以上となることが好ましい(例えば、PMMA比率50重量%の配合量が40%で、PMMA比率30重量%の配合量が60%の場合は、50重量%×0.4+30重量%×0.6=38重量%)。
前記(A)の全固形分に対する配合比率は、20〜80重量%であることが好ましく、30〜75重量%であることが更に好ましい。20重量%未満では光硬化前で剥離したときの糊残りが発生しやすくなり、80重量%超では光硬化後の剥離強度を低下させにくくなる。
前記(A)の重量平均分子量は、30000〜130000が好ましく、50000〜100000が更に好ましい。30000未満では硬化物の凝集力が低すぎて皮膜強度が弱くなり、130000超では組成物の粘度が高くなり作業性が低下する。なお重量平均分子量(以下「Mw」と表記)はゲル透過クロマトグラフィー法により、標準ポリスチレン換算の分子量を測定、算出した。
市販のMMAとBAのトリブロック共重合体としてはクラリティLA4285、LA2270、LA2250、LA2140(商品名:クラレ社製)などがある。
本願発明で使用する多官能(メタ)アクリレート(B)は、光照射により粘着層を硬化させ、剥離強度を低下させるために配合する。例えば2官能(メタ)アクリレートとしては、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1.4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、4.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1.9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1.10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられ単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。これらの中では、硬化物の分子量の高分子化や反応性を高くし、硬化皮膜の剥離強度を低下させるため、3官能以上の(メタ)アクリレートを含むことが好ましく、例えばイソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好適である。
上記(B)は多官能の光重合性オリゴマーであっても良い。例えばポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレートなどが挙げられ単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。
本発明で使用される光重合開始剤(C)は、紫外線や電子線などの照射でラジカルを生じ、そのラジカルが重合反応のきっかけとなるもので、ベンジルケタール系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系等汎用の光重合開始剤が使用できる。重合開始剤の光吸収波長を任意に選択することによって、紫外線領域から可視光領域にいたる広い波長範囲にわたって硬化性を付与することができる。具体的にはベンジルケタール系として2.2-ジメトキシ-1.2-ジフェニルエタン-1-オンが、α−ヒドロキシアセトフェノン系として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンが、α-アミノアセトフェノン系として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オンが、アシルフォスフィンオキサイド系として2.4.6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド及びビス(2.4.6‐トリメチルベンゾイル)‐フェニルフォスフィンオキサイド等があり、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
これらの中では、内部硬化性に優れるアシルフェスフィンオキサイド系を含むことが好ましい。また配合量はラジカル重合性成分100重量部に対して、0.3〜10重量部配合することが好ましく、0.5〜5重量部がさらに好ましい。この範囲で配合する事により、組成物を効率的に硬化させる事ができる。市販品としてはIrgacureTPO及び同819(商品名:BASFジャパン社製)、OmniradTPO H(iGM社製)などがある。
上記に加えて、本組成物には更にレベリング剤を含んでも良い。レベリング剤は塗膜表面に薄い膜状に広がることで溶剤の蒸発速度を制御しつつ表面張力の均一化を図り、塗膜形成まえに欠陥を直し表面のレベリングを向上させる。アクリル系、ビニル系、シリコーン系、フッ素系などがあり、これらの中では、表面張力の低下能力が高いシリコーン系が好ましい。中でもポリジメチルシロキサンを基本構造とするポリエーテル変性シリコーン系は特に好ましい。市販品としてはBYK−UV3500(商品名:ビックケミー社製、アクリル基含有ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)、TEGO Glide ZG−400(商品名:Evonic社製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)などがある。
前記レベリング剤の配合量は固形分全体に対して40重量%以下が好ましく、30重量%以下が更に好ましい。40重量%超は過剰配合でコストが上がり、また逆にレベリング悪化による外観の悪化や、皮膜強度等の物性低下を招く。
上記に加えて、本発明の樹脂組成物は、性能を損なわない範囲で、必要に応じ帯電防止剤、粘着付与剤、酸化防止剤、難燃剤、充填剤、着色剤、消泡剤、シランカップリング剤などの各種添加剤を併用することができる。
本発明の樹脂組成物は、有機溶剤に溶解させた形態として使用する。使用する有機溶剤としてはMMAとBAのブロック共重合体と相溶性に優れるものでなければならず、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトン(以下「MEK」と表記)、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下「PGM」と表記)などのエーテル類を挙げることができる。これらの中では揮発のしやすさの点で酢酸エチルが好適である。有機溶剤の配合量としては、固形分で30〜70重量%となる量が例示されるが、この範囲を超えても良く、フィルムへの塗工に適した粘度になるよう配合すれば良い。
本発明の樹脂組成物を塗布する方法としては、特に制限はなく、公知のスプレーコート、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバーなどの塗工法またはグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷などの印刷法により形成できる。塗布する膜厚は、硬化膜厚として20μm〜300μmを例示できるが、溶剤の乾燥性及び被着物を確実に固定するため50μm〜100μmが好ましい。
本発明の樹脂組成物を塗布する基材であるプラスチックフィルムとしては種々公知なものが使用でき、例えばポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッソ樹脂フィルム、ナイロンフィルム、アクリルフィルム、シクロオレフィン(コ)ポリマーフィルム等を挙げることができる。また基材であるプラスチックフィルムは単層であっても、2層以上の積層体であっても良い。これらの中では、耐熱性、寸法安定性、透光性、入手性等からポリエステル系のPETフィルムが好適である。
本発明の樹脂組成物をプラスチックフィルム上に塗布した粘着テープは、電子部品やシリコンウエハなどの被着体に対する初期粘着力が充分に高く、光を照射し硬化させると粘着力が大幅に低下し、被着体の剥離が糊残り無く容易に出来るという特徴を有する。
本発明の樹脂組成物からなる75μmの粘着剤層を介して、厚さ75μmのPETフィルムとガラスが積層された際、光硬化後の25℃における剥離速度が1000mm/minの条件下で180°引き剥がし粘着力剥離強度は、0.1N/25mm以下であることが好ましい。また容易に剥離できる点から、0.08N/25mm以下であることが更に好ましく、0.05N/25mm以下であることが特に好ましい。0.1N/25mm超では剥離した際に糊残りが出やすくなる。
以下、本発明を実施例、比較例に基づき詳細に説明するが、具体例を示すものであって特にこれらに限定するものではない。なお表記が無い場合は、室温は23℃相対湿度65%の条件下で測定を行った。
実施例1
PMMAとPBAのトリブロック共重合体(A)としてクラリティーLA2270(商品名:クラレ社製、MMA含有量約40%、Mw約80000)を、多官能(メタ)アクリレート(B)としてDPHA(商品名:日本化薬社製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)を、光重合開始剤(C)としてOmnirad TPOH(商品名:iGM社製、アシルフェスフィンオキサイド系)を用い、表1の配合量で固形分が60重量%となるよう酢酸エチルで希釈し、撹拌脱泡機を用いて均一に溶解するまで攪拌して実施例1の光硬化性粘着樹脂組成物を調整した。なお配合表の単位は重量部とする。
実施例2〜8
実施例1で用いた材料に加え、(A)としてクラリティーLA2140(商品名:クラレ社製、MMA含有量約28%、Mw約80000)及びLA4285(商品名:クラレ社製、MMA含有量約50%、Mw約70000)を、(B)としてM−315(商品名:東亞合成、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート)を、レベリング剤としてBYK-UV3500(商品名:ビックケミー社製、アクリル基を有するポリエ−テル変性ポリジメチルシロキサン)およびTEGO Glide ZG−400(商品名:Evonic社製、ポリエ−テル変性ポリジメチルシロキサン)を用い、表1の配合量で固形分が60重量%となるよう酢酸エチルで希釈し、撹拌脱泡機を用いて均一に溶解するまで攪拌して実施例2〜8の光硬化性粘着樹脂組成物を調整した。
比較例1〜5
実施例で用いた材料の他、アクリル系ポリマーとしてクラリティーLA1114(商品名:クラレ社製、Mw約80000、ジブロック構造)及びNeocry B−811(商品名:DSM社製、ポリメチルメタクリレート、Mw約40000)及びをNeocry B−731(商品名:DSM社製、ポリイソブチルメタクリレート、Mw約55000)及びDegalan P24(商品名:Evonic社製、ブチルメタクリレートとメチルメタクリレートとの共重合体、Mw約180000)を、単官能アクリレートとしてACMO(商品名:KJケミカルズ社製、アクリロイルモルフォリン)を用い、表1の配合量で固形分が60重量%となるよう酢酸エチルで希釈し、撹拌脱泡機を用いて均一に溶解するまで攪拌して比較例1〜5の光硬化性粘着樹脂組成物を調整した。
表1

評価方法は以下の通りとした。
評価用サンプルの作成
PETフィルムであるA4300(商品名:東洋紡社製、厚さ75μm)上に乾燥膜厚で75μmとなるように光硬化性粘着樹脂組成物塗布し、110℃で180秒乾燥後、離型フィルムであるE7002(商品名:東洋紡社製、厚さ50μm)でラミネートして、粘着シートを作成した。その後剥離フィルムをはがし厚さ2mmのガラス板に貼り合せた。
UV硬化前剥離強度:PETフィルムを25mm幅にカットした評価用サンプルを用い、23℃の環境下、剥離スピード1000mm/分での180°剥離強度を測定し、0.1N以上を○、0.1N未満を×とした。
UV硬化後剥離強度:フュージョンUVシステムズジャパン社製の無電極UV照射装置F300S/LC−6Bを用い、Hバルブ、1300mW/cm、300mJ/cmの条件で、PETフィルムを25mm幅にカットした評価用サンプルを照射して粘着層を光硬化させた後、上記条件で剥離強度を測定し、0.1N以下を○、0.1N超を×とした。
糊残り:剥離強度測定後の評価用サンプルを用い、ガラス面側に粘着剤が付着しているかを目視にて評価し、糊残り無しを○、糊残り有りを×とした。
評価結果
表2

実施例の各光硬化性粘着樹脂組成物はUV硬化前後の剥離強度、糊残りいずれの評価においても良好な結果を得た。
一方、単官能アクリレートを使用した比較例1はUV硬化後に糊残りがあり、PMMAとPBAのジブロック共重合体を使用した比較例2は乾燥後に製膜できず、ポリメチルメタクリレートを用いた比較例3及びポリイソブチルメタクリレートを用いた比較例4は溶媒である酢酸エチルに溶解せず、ブチルメタクリレートとメチルメタクリレートの共重合体を用いた比較例5はUV硬化前の粘着力が弱くまた糊残りも有り、いずれも本願発明に適さないものであった。
本願発明の光硬化性粘着樹脂組成物は、電子部品の製造工程で用いるキャリアテープもしくはダイシングテープとして有用である。


Claims (4)

  1. 被着体を一時的に固定又は保護するために使用される粘着剤であって、メチルメタクリレートとブチルアクリレートから構成されるトリブロック共重合体(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、を含むことを特徴とする光硬化性粘着樹脂組成物。
  2. 前記(A)の全固形分に対する配合比率が、20〜80重量%であることを特徴とする請求項1記載の光硬化性粘着樹脂組成物。
  3. 前記光硬化性粘着樹脂組成物からなる75μmの粘着剤層を介して、厚さ75μmのPETフィルムとガラスが積層されたときの光硬化後の25℃における180°引き剥がし粘着力剥離強度が、剥離速度が1000mm/minの条件下0.1N/25mm以下であることを特徴とする、請求項1または2いずれか記載の光硬化性粘着樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の光硬化性粘着樹脂組成物を、プラスチックフィルム上に塗布した粘着テープであり、電子部品の製造工程で用いるキャリアテープもしくはダイシングテープであることを特徴とする粘着テープ。

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