[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1を、箱物や付き物のない書籍200の搬送に採用した状態として、図1〜図13に基づいて説明する。
図2、図3において、床側に設置自在な機枠1には、ローラチェーン(無端駆動体の一例)11が回動自在に設けられている。すなわち、機枠1は長尺枠状であって、その長さ方向の両端部分には、軸受装置12,15を介してそれぞれ縦軸13,16が回転自在に設けられている。各縦軸13,16の上部にはそれぞれスプロケットホイール(輪体の一例)14,17が取り付けられ、これらスプロケットホイール14,17間に前記ローラチェーン11が巻回されている。
一方のスプロケットホイール14は駆動側であって、機枠1に設けられたモータ(駆動装置の一例)21に連動連結されている。すなわち、モータ21側の駆動軸22に設けられた駆動スプロケット23と、前記縦軸13に設けられた受動スプロケット24とが、伝動チェーン25を介して連動連結されている。なお、受動側のスプロケットホイール17は、機枠1と軸受装置15との間に設けられた張力調整手段(図示せず。)によって、一方のスプロケットホイール14に対して移動自在に構成されている。
前記ローラチェーン11側には、所定ピッチ置きにコンベヤ装置(被搬送物受け装置の一例)31が設けられ、以て複数のコンベヤ装置31によって無端状の搬送経路30が形成されている。ここでコンベヤ装置31群は、ローラチェーン11側に片持ち状に取り付けられている。
すなわち図1〜図3、図10〜図12において、前記スプロケットホイール14,17間でかつローラチェーン11による左右一対の直線状経路の下方に位置されて、それぞれフレーム体3が配設されるとともに、これらフレーム体3は機枠1に取り付けられている。ここでフレーム体3は型レール状であって、その上部側には、内側位置に下向きの受けガイド面4が形成され、中間位置に左右ガイド面5が形成され、外側位置に上向きの支持ガイド面6が形成されている。さらに下部側で外側位置には、上下向きの規制ガイド面(後述するガイド手段の構成部材の一例)7が形成されている。
前記コンベヤ装置31には、前記フレーム体3の部分に位置される移動部材32が設けられ、この移動部材32は前記ローラチェーン11の下面側に、リンクピン11aを連結具に兼用するなどして連結されている。前記移動部材32の下部には、前記左右ガイド面5に嵌合して案内されるガイドローラ33が前後一対で設けられている。
そして移動部材32には左右方向の支持軸34が貫通され、この支持軸34の内端には被受けローラ35が遊転自在に設けられ、この被受けローラ35は前記受けガイド面4に下方から当接されている。また、移動部材32よりも外側において、支持軸34には被支持ローラ36が遊転自在に設けられ、この被支持ローラ36は前記支持ガイド面6に上方から当接されている。
前記支持軸34は外側へ長尺であって、ここにコンベヤフレーム40が軸受38を介して設けられ、以てコンベヤフレーム40はローラチェーン11側に対して、搬送経路30の方向に対して直交状の横軸心、すなわち支持軸軸心34aの周りで傾斜自在に取り付けられている。その際に支持軸34の位置は、搬送経路30の方向において前部寄りとされており、以てコンベヤフレーム40は自重によって、その後部が下位となるように支持軸軸心34aの周りで自動的に傾斜されることになる。
前記コンベヤフレーム40は、内側フレーム部41と中間フレーム部42と外側フレーム部43とからなり、これらのうち内側フレーム部41と外側フレーム部43とは、支持軸34に対して軸受38を介して支持されるとともに、中間フレーム部42には支持軸34が挿通されている。そして支持軸34に対して後方の位置において、各フレーム部41〜43間に亘って連結軸体44が設けられるとともに、この連結軸体44と支持軸34との間で複数箇所には連結部材(図示せず。)が設けられている。以上の41〜44などによりコンベヤフレーム40の一例が構成される。
前記コンベヤ装置31には、それぞれ左右方向Wで一対(複数)の前部ローラ体(前部輪体の一例)52A,52Bならびに後部ローラ体(後部輪体の一例)57A,57Bと、前後方向Vで相対向されたローラ体52A,57A、52B,57B間に巻回されて搬送経路30の方向に各別に回動自在な一対(複数)の無端ベルト(無端回動体の一例)58A,58Bとが設けられている。
すなわち前記コンベヤフレーム40の前部には左右方向Wの前部輪体軸50が設けられ、この前部輪体軸50は各フレーム部41〜43に軸受51などを介して回転自在に支持されている。そして前部輪体軸50の右側部分には、一方の前部輪体である右側の前部ローラ体52Bが半月シャフト部53などを介して連結されている。また左側部分には、左側の前部ローラ体52Aと、これに連結された筒軸体(前部輪体軸の別例)54とが外嵌されるとともに、軸受55を介して相対回転自在とされている。
さらに、前記コンベヤフレーム40の後部で隣接したフレーム部41〜43間には、それぞれ左右方向Wの後部輪体軸56A,56Bが設けられ、これら後部輪体軸56A,56Bに後部ローラ体57A,57Bが遊転自在に設けられている。そして前後方向Vで相対向されたローラ体52A,57A、52B,57B間に無端ベルト58A,58Bが巻回され、以て無端ベルト58A,58Bは搬送経路30の方向に回動自在に構成されている。
前記無端ベルト58A,58Bの外側面の4箇所にはベルト幅方向の横桟59A,59Bが設けられ、その際に横桟59A,59B群は、両ローラ体52A,52B、57A,57Bの上下に振り分けて同時に位置されるように配設されている。なお、前記コンベヤフレーム40における内側フレーム部41の後部からは、ブラケット60が後方へと連設され、このブラケット60の遊端には、前記規制ガイド面7に嵌合される被ガイドローラ(被ガイド体の一例)61が設けられている。
そして、前部輪体軸50におけるフレーム体3側の端部には、右側の前部ローラ体52Bに連動された摩擦輪体(受動輪体の一例)62Bが設けられ、また筒軸体54の端部でかつ前記摩擦輪体62Bの内側位置には、左側の前部ローラ体52Aに連動された摩擦輪体(受動輪体の一例)62Aが一体的に形成されている。ここで摩擦輪体62A,62Bの外周には、それぞれ摩擦層62a,62bが積層されている。なお、移動部材32には、被受けローラ35の前後に位置されて案内ローラ39が設けられている。さらに移動部材32には被検知部37が設けられている。以上の32〜62A,62Bなどによりコンベヤ装置31の一例が構成される。
図2、図3、図7、図8、図10において、前記コンベヤ装置31における搬送経路30に沿った前後方向の少なくとも一方から、前後方ほど上位として傾斜した書籍(被搬送物の一例)200の受け入れ案内体65A,65Bが設けられている。すなわち受け入れ案内体65A,65Bは各無端ベルト58A,58Bに対応して、たとえば前記コンベヤフレーム40における搬送経路30の方向の前部から前方に設けられるもので、その上面は、前方ほど上位として傾斜した矩形状の滑動案内面65a,65bに形成されている。そして受け入れ案内体65A,65Bの両側部に前部が連結された側部案内体66A,66Bが設けられ、この側部案内体66A,66Bは、無端ベルト58A,58Bの側方に亘るように後方へと伸びて形成されている。
各側部案内体66A,66Bの外面側でかつ前後方向Vの2箇所(複数箇所)からは、それぞれ外方へのブラケット67A,67Bが連設され、このブラケット67A,67Bに上方から通されるボルト(連結具)68A,68Bを介してコンベヤフレーム40側、すなわち内側フレーム部41と中間フレーム部42と外側フレーム部43に連結されている。
このように受け入れ案内体65A,65Bは、この受け入れ案内体65A,65Bの側部から無端ベルト58A,58Bの側方に亘って位置される側部案内体66A,66Bなどを介してコンベヤフレーム40側に設けられる。その際に、前方(前端)ほど上位として傾斜した受け入れ案内体65A,65Bは、その下端(後端)が横桟59A,59Bの上端よりも上方として設けられている。
図1〜図8、図12において、前記搬送経路30は長円無端状であって、左右一対の直線状経路部が形成されている。そして、一方の直線状経路部における始端部分(所定箇所)に対向されて、コンベヤ装置31上に書籍200を供給する供給手段100が設けられている。さらに終端部分に対向されて、コンベヤ装置31からの書籍200を受け入れる受け入れ部71群が設けられている。
前記コンベヤ装置31は、その無端ベルト58A,58Bを水平状として前記供給手段100からの書籍200を受け入れ、そして横桟59A,59Bが位置された供給側(受け入れ部71に対する供給側)を下位として大きく傾斜されたのち、小さい傾斜に戻されて受け入れ部71群に達するように、このコンベヤ装置31側に設けられた被ガイドローラ61を案内する傾斜規制用のガイド手段が、前記搬送経路30に沿って設けられている。
前記ガイド手段は、前述した規制ガイド面7によりその一部が構成され、この規制ガイド面7により被ガイドローラ61が案内されているとき、コンベヤ装置31の無端ベルト58A,58Bは小さい傾斜(傾斜角は20°位)になるように設定されている。そして、前記供給手段100よりも上手の部分から前記受け入れ部71の少し上手の部分までの間では、前記フレーム体3における規制ガイド面7の形成部材が除去され、この除去部分にガイド体(ガイド手段の構成部材の一例)8が設けられている。
このガイド体8は、規制ガイド面7からの被ガイドローラ61を持上げる始端上昇部8aと、この始端上昇部8aに連なりかつ規制ガイド面7よりも上方に位置される上位水平状部8bと、この上位水平状部8bに連なる下降部8cと、この下降部8cに連なりかつ規制ガイド面7よりも下方に位置される下位水平状部8dと、この下位水平状部8dに連なりかつ規制ガイド面7へ被ガイドローラ61を導く終端上昇部8eとにより構成されている。
ここで、上位水平状部8bにより被ガイドローラ61が案内されているとき、コンベヤ装置31の無端ベルト58A,58Bは水平状となり、そして下位水平状部8dにより被ガイドローラ61が案内されているとき、コンベヤ装置31の無端ベルト58A,58Bは大きい傾斜(傾斜角は45度位)になるように設定されている。なお前記ガイド体8は前記フレーム体3側に取り付けられている。
図2、図3、図9〜図11において、前記受け入れ部71群は搬送経路30の下方に配設され、そして各受け入れ部71の部分には、目的とするコンベヤ装置31の目的とする無端ベルト58A,58Bを回動させる一対の回動力付与手段81A,81Bが設けられている。ここで回動力付与手段81A,81Bは、前記フレーム体3側(左右の片側)において、前部輪体軸50と筒軸体54とに各別に作用自在に構成されている。
その際に回動力付与手段81A,81Bは、目的とする受動輪体である前記摩擦輪体62A,62Bに接近離間自在であり、その接近動により摩擦輪体62A,62Bに係わり合うことで、コンベヤ装置31の搬送経路30に沿った移動力により摩擦輪体62A,62Bを回転させるように構成されている。
すなわち、前記機枠1側には保持枠体2が設けられている。そして回動力付与手段81A,81Bは、前記保持枠体2側にブラケット82A,82Bを介して取り付けられたシリンダー装置83A,83Bを有し、その下向きのピストンロッド84A,84Bにはエクステンションロッド85A,85Bが連結されている。両ブラケット82A,82Bの下方には、4連リンク機構86A,86Bを介して昇降体87A,87Bが相対的に昇降自在に設けられている。
前記昇降体87A,87Bの下部には、前記摩擦輪体62A,62Bに対して上方から当接離間自在な摩擦レール体89A,89Bが設けられ、この摩擦レール体89A,89Bの下面側には摩擦層89a,89bが敷設されている。そして、4連リンク機構86A,86Bの下手側リンクの中間部に対して前記エクステンションロッド85A,85Bの遊端が相対回動自在に連結されるとともに、エクステンションロッド85A,85Bの上部と下手側リンクとの間には、4連リンク機構86A,86Bを下方揺動限へと付勢するコイルスプリング(付勢体の一例)90A,90Bが設けられ、以て摩擦輪体62A,62Bに対して摩擦レール体89A,89Bの摩擦層89a,89bが、コイルスプリング90A,90Bの弾性力を介して当接されるように構成されている。
したがって、昇降体87A,87Bとともに摩擦レール体89A,89Bの摩擦層89a,89bを下降させた状態で、この摩擦層89a,89bに対して摩擦輪体62A,62Bを下方から当接させることによって、コンベヤ装置31の移動力により摩擦輪体62A,62Bを回転させてローラ体57A,57Bを駆動回転させ、以て無端ベルト57A,57Bを各別に回動させ得る。
その際に摩擦レール体89A,89Bの摩擦作用長さは、両ローラ体57A,57Bの上方に位置されていた一対の横桟59A,59Bが両ローラ体52A,52B、57A,57Bの下方に位置され、そして両ローラ体52A,52B、57A,57Bの下方に位置されていた一対の横桟59A,59Bが両ローラ体52A,52B、57A,57Bの上方に位置されるように設定されている。上記した82A,82B〜90A,90Bなどにより回動力付与手段81A,81Bの一例が構成される。
図2、図3、図9、図10、図13において、前記受け入れ部71群は、搬送経路30の下方に上部開放の収納箱72が設けられることなどで構成されている。ここで収納箱72には、左右に分けて収納部73が形成されている。そして各収納部73内には、搬送経路30における搬送下手側ほど上位とした傾斜受け面74が形成されている。また各受入れ部71に対応されて、前記コンベヤ装置31における被検知部37を検知するための検知手段75が設けられている。
図1〜図8において、前記供給手段100は搬送経路30の上方に前後一対に設けられるもので、その際に両供給手段100は、左右一対の無端ベルト58A,58Bに対応して、左右に振り分けて配設されている。両供給手段100は同様な構成であって、搬送経路30の搬送方向とは逆方向に書籍200を搬送する上部搬送装置101と、この上部搬送装置101の下方に位置されて搬送経路30の搬送方向と同方向に書籍200を搬送する下部搬送装置131と、前記上部搬送装置101の終端からの書籍200を受け取って前記下部搬送装置131の始端に渡す中間部搬送装置151とにより構成されている。
前記上部搬送装置101は、3つ(単数または複数)のコンベヤ部102A,102B,102Cからなり、各コンベヤ部102A,102B,102Cのコンベヤフレーム103は相互に連結されている。各コンベヤフレーム103には、その基端側に駆動ローラ104が配設されるとともに遊端側に遊転ローラ105が配設され、そして中間の下部にテンション機能を備えた案内ローラ106が配設された状態で、各ローラ104,105,106間に亘って無端ベルト107が巻回されている。またコンベヤフレーム103の一側には減速機付きのモータ(駆動装置)108が設けられ、その減速機の部分に前記駆動ローラ104が連動連結されている。
前記無端ベルト107による搬送部の上方に位置されて、コンベヤフレーム103側には左右一対のガイド体109,110が設けられている。ここでガイド体109,110は板状であり、その際に各コンベヤ部102A,102B,102Cにおいて、一側のガイド体109群は直線状に配置されている。また始端と中間のコンベヤ部102A,102Bにおいて、他側のガイド体110は一側のガイド体109に次第に近づくように傾斜して配置されるとともに、終端のコンベヤ部102Cにおいて、他側のガイド体110は一側のガイド体109に平行状に配置されている。これにより書籍200は、ガイド体109,110群によって次第に幅寄せされるように構成されている。
前記無端ベルト107による搬送部の上方で終端部分には、開閉動自在な受け体111が設けられている。すなわち、搬送部の上方で中間部分には左右方向軸112が設けられ、この左右方向軸112は軸受113を介してコンベヤフレーム103側に回転自在に支持されている。そして左右方向軸112側に、取り付け部材114を介して前記受け体111が取り付けられている。そして左右方向軸112の他側にリンク体115が設けられ、コンベヤフレーム103の他側に設けられたシリンダー装置116のピストンロッドがリンク体115の遊端に相対回動自在に連結されている。
また左右方向軸112の他側に被ストッパー体117が設けられ、この被ストッパー体117に前後から対向されて、コンベヤフレーム103側からの支持部材118に前後一対のストッパー体119が設けられている。なお支持部材118の部分には、受け体111の開閉動を確認するための近接センサー120が設けられ、また一側のガイド体109の部分には、書籍200の在荷を確認するためのセンサー121が設けられている。
各コンベヤ部102A,102B,102Cにおけるコンベヤフレーム103が相互に連結されることで上部搬送装置101が構成され、その際に連結は、上手のコンベヤ部102A,102Bの遊転ローラ105に対して,下手のコンベヤ部102B,102Cの駆動ローラ104が少し下位でかつ一部が入り込む状態で行われている。そして連結構成された上部搬送装置101は、そのコンベヤフレーム103が、連結部材122などを介して上部固定枠体126や下部固定枠体127に連結されることで、その始端を上位とし終端を下位として、傾斜(約45度)して配設されている。なお上部搬送装置101の始端(上端)部分には、受け入れガイド体123が設けられている。以上の102A,102B,102C〜123などによって上部搬送装置101の一例が構成される。
前記下部搬送装置131は、コンベヤフレーム132の中間に駆動ローラ133が配設されるとともに、始端と終端とに遊転ローラ134が配設され、そして上下の中間複数箇所にそれぞれ案内ローラ135が配設されるとともに、駆動ローラ133の近くにテンションローラ136が配設された状態で、各ローラ133,134,135,136間に亘って無端ベルト137が巻回されている。またコンベヤフレーム132の一側には減速機付きのモータ(駆動装置)138が設けられ、その減速機の部分に前記駆動ローラ133が連動連結されている。
前記コンベヤフレーム132は、連結部材139などを介して下部固定枠体127に連結され、そして搬送経路30に対して平行状として配設されている。その際に無端ベルト137は、その終端側の搬送部が次第に下降して搬送経路30に近づくように、緩やかに傾斜して配設されている。前記コンベヤフレーム132の終端部分には、遊端ほど下位となるように傾斜した滑動案内体140が設けられている。そして滑動案内体140に対して、所定間隔を置いて平行状に上方から対向する乗り上がり防止体141が設けられ、この乗り上がり防止体141は取り付け部材142を介して下部固定枠体127に連結されている。さらに、下部固定枠体127側にはバーコードリーダ143が設けられている。以上の132〜143などによって下部搬送装置131の一例が構成される。
前記中間部搬送装置151は、上部搬送装置101の終端と下部搬送装置131の始端とに選択接続すべく移動自在に構成されている。すなわち前記中間部搬送装置151は、コンベヤフレーム152の基端(搬送経路30における上流側の端部)が、下部固定枠体127からの連結部材153に支持させた左右方向軸154を介して上下揺動自在に連結されている。
前記コンベヤフレーム152の基端に駆動ローラ155が配設されるとともに、遊端に遊転ローラ156が配設され、そして下部の中間位置にテンションローラ157が配設された状態で、各ローラ155,156,157間に亘って無端ベルト158が巻回されている。またコンベヤフレーム152の一側には減速機付きで正逆駆動自在なモータ(駆動装置)159が設けられ、その減速機の部分に前記駆動ローラ155が連動連結されている。なお、コンベヤフレーム152の上部からは左右一対のガイド体160が立設され、そしてガイド体160間で基端側には受け止め体161が設けられている。
前記コンベヤフレーム152を上下揺動させるために、下部固定枠体127側には回転動装置162が設けられ、左右方向に突出された回転軸163にアーム164が連結されている。そして、アーム164の遊端にリンク状体165の上端が左右方向ピン166を介して連結されるとともに、リンク状体165の下端が左右方向ピン167を介して、コンベヤフレーム152側からのブラケット168に連結されている。
かかる構成により、回転動装置162により回転軸163を介してアーム164を回転(一方向または正逆)させることで、リンク状体165とブラケット168を介して、コンベヤフレーム152を左右方向軸154の軸心回りに上下揺動し得、その際にアーム164は、立設状姿勢と垂下状姿勢とにおいて停止し得る。そして、立設状姿勢で停止したときにコンベヤフレーム152を水平状として、遊端の遊転ローラ156を下部搬送装置131における始端の遊転ローラ134に接近させ、また垂下状姿勢で停止したときにコンベヤフレーム152を上向き傾斜状として、遊端の遊転ローラ156をコンベヤ部102Cにおける遊端側に遊転ローラ105に接近させるように構成されている。以上の152〜168などによって中間部搬送装置151の一例が構成される。
前記搬送経路30の上方には書籍200の主搬送手段171が設けられ、この主搬送手段171上の書籍200を上部搬送装置101の始端に移す移載手段181が設けられている。前記主搬送手段171はローラコンベヤ形式であって、前記搬送経路30に対して直交状の主搬送経路170を形成する状態で前記上部固定枠体126側に設けられている。すなわち主搬送手段171は、上部固定枠体126側に設けられたコンベヤフレーム172と、このコンベヤフレーム172に支持されたローラ173群と、これらローラ173群に下方から当接される無端ベルト174を有する間欠駆動装置175などから構成されている。
そして主搬送手段171には、主搬送経路170に対して出退動自在なストッパー装置176が設けられている。このストッパー装置176は、ローラ173間を通って昇降することで主搬送経路170に対して出退動自在なストッパー体177と、このストッパー体177を昇降させるシリンダー装置178と、ストッパー体177を昇降案内するガイド体179などにより構成されている。なお主搬送手段171は、ローラ173群による搬送面が前記上部搬送装置101の受け入れガイド体123における始端(上端)の上面と同様のレベルとなるようにして配設されている。以上の172〜179などによって主搬送手段171の一例が構成される。
前記移載手段181は、上部固定枠体126側に設けられたフレーム体182と、このフレーム体182の前後端(主搬送経路170の方向とは直交状の両端)それぞれに支持されかつ主搬送経路170に沿った方向の回転軸183と、一方の回転軸183に連動連結してフレーム体182に設けられた減速機付きのモータ(駆動装置の一例)184と、両回転軸183の左右両端部にそれぞれ取り付けられたスプロケットホイール(輪体の一例)185と、前後で対向されたスプロケットホイール185に巻回された無端チェーン186と、左右の無端チェーン186間に設けられたプッシャープレート187などから構成されている。
このプッシャープレート187は、無端チェーン186の長さ方向における同ピッチ状の3箇所(1箇所または複数箇所)に設けられている。その際に無端チェーン186に対するプッシャープレート187の取り付けは、無端チェーン186のリンクピン186aにL字状のブラケット188の縦板部を連結し、左右のブラケット188の横板部間にボルト・ナット(連結具)189によりプッシャープレート187の基端を連結し、そしてブラケット188における縦板部の端部に左右方向ピン190を介してリンク191を連結するとともに、このリンク191の遊端を4〜5ピッチ(複数ピッチ)後方のリンクピン186aに連結することで行われる。なおプッシャープレート187の下面(遊端面)は、その凸面部がローラ173間に入り込む凹凸面187aに形成されている。
前記各無端チェーン186におけるプッシャープレート187の取り付け位置間の中間部(中央部分)には、それぞれ被検出体192A,192Bが内側に突出して設けられている。そして無端チェーン186における下位経路で前後の中央位置には、被検出体192Aが対向可能な高速カツト用検出装置193Aと、被検出体192Bが対向可能な定位置用検出装置193Bとが設けられている。これら検出装置193A,193Bは光電スイッチ形式であって、フレーム体182側からの支持枠体194に取り付けられている。以上の182〜194などによって移載手段181の一例が構成される。
なお、前記主搬送手段171の前後にはベルト式搬送装置180A,180Bが配設され、これら主搬送手段171とベルト式搬送装置180A,180Bとによって主搬送経路170が形成されている。
以下に、上記した実施の形態1における作用を説明する。
書籍200の仕分けを行うに際して、各受入れ部71においては空の収納箱72をセットしている。ここで収納箱72は、たとえば店舗別であって、この店舗別の信号を制御部に入力している。またコンベヤ装置31群は、搬送経路30上において無端列車状で移動している。これは、モータ21の駆動により駆動軸22を回転させ、その回転力を、駆動スプロケツト23、伝動チェーン25、受動スプロケツト24、縦軸13を介してスプロケツトホイール14に伝達してローラチェーン11を回動させることにより、このローラチェーン11に連結しかつフレーム体3側に支持案内される移動部材32を介して行っている。
その際に移動部材32の左右方向の振れやずれは、前後一対のガイドローラ33を左右ガイド面5により案内することで規制し得、また浮き上がりは、被受けローラ35や案内ローラ39を受けガイド面4により受け止めて案内することで阻止し得、そして下降は、被支持ローラ36を支持ガイド面6により支持して案内することで阻止し得る。
したがってコンベヤ装置31群を、ローラチェーン11に片持ち状に取り付けた構成、すなわち片側にのみ駆動、支持構成を配設した簡単でかつメンテナンス性のよい構成でありながら、コンベヤ装置31群の移動は常に安定して行えることになる。なお、移動しているコンベヤ装置31群は、図1、図7に示すように、通常、横桟59A,59B群を両ローラ体52A,52B、57A,57Bの上下に振り分けて同時に位置させている。
このような状態において、仕分けようとする書籍200を、主搬送手段171から供給手段100の上部搬送装置101上に載せる。その際に書籍200は、その背200aを供給手段100側に向けた状態で載置させる。このようにして上手のベルト式搬送装置180A上に投入した書籍200を主搬送経路170上で搬送し、ベルト式搬送装置180Aから主搬送手段171に移す。このとき移載手段181においては、図1に示すように、主搬送経路170の両側方にプッシャープレート187を位置させた状態で停止状態にある。またストッパー装置176のストッパー体177は、主搬送経路170に対して下方への退入状態にある。
このような搬送中において、光電センサーによって書籍200のバーコードなどを読み取り、以て読み取り信号を制御部に入力する。そして目的とする書籍200であったときには、ストッパー装置176のシリンダー装置178を伸展動させ、ストッパー体177を、ローラ173間で上昇させて主搬送経路170に対して上方へ突出動させる。
このような状態で主搬送手段171により搬送してきた書籍200を検出手段により検出することで、移載手段181を作動させる。すなわち、モータ184の駆動によって、回転軸183を介してスプロケットホイール185を回転させることで、前後のスプロケットホイール185間に巻回された左右一対の無端チェーン186を回動させる。これにより、主搬送経路170の側方に位置していたプッシャープレート187を主搬送経路170上に進入させて、主搬送経路170上を横切り移動させる。
この横切り移動するプッシャープレート187は、まず書籍200の小口200b側に当接し、そして書籍200を横押し移動させて、上部搬送装置101の受け入れガイド体123上に背200a側から押し出す。その際に書籍200を、ローラ173群に線接触状で横移動させ、かつプッシャープレート187を、その凹凸面187aの凸面部がローラ173間に入り込んだ状態(一部が主搬送経路面よりも下方に位置した状態)で横移動させることから(図6参照。)、書籍200にカバーや帯が付いていたとしても、これらカバーや帯が捲れるようなことなく押し出し移動(移載動)し得る。その際に、書籍200の押し出し移動は、この書籍200をストッパー体177により受け止める前に行われる。
なお、書籍200の位置(姿勢)がイレギュラーなどによりずれていたとき、この搬送してきた書籍200の天または地をストッパー体177により受け止め、以て書籍200を整列(向き修正)して停止し得、その後にプッシャープレート187により押し出し移動させる。また、目的とする書籍200でなかったときにはストッパー装置176は作動せず、書籍200を主搬送手段171からベルト式搬送装置180Bへと搬送(搬出)させる。
上述したようなプッシャープレート187の横切り移動が終わりに近づいたとき、まず被検出体192Aが高速カツト用検出装置193Aに対向し、その検出によって移載手段181のモータ184による駆動をカットする。次いで被検出体192Bが定位置用検出装置193Bに対向し、その検出によってブレーキがかけられなどして移載手段181を停止させ、以てプッシャープレート187を主搬送経路170の両側方の定位置に位置させる。なお、この前後に、ストッパー装置176のストッパー体177を、主搬送経路170に対して下方への退入位置に下降させている。
前述した書籍200を横押し移動させて、上部搬送装置101の受け入れガイド体123上に背200a側から押し出すことは、供給手段100の上部搬送装置101における始端のコンベヤ部102Aが空の状態、すなわち、センサー121が非検出の状態で行われる。このとき始端のコンベヤ部102Aでは、シリンダー装置116の伸展動によって、リンク体115を介して左右方向軸112を回転させ、取り付け部材114を介して受け体111を下方揺動させて受け止め位置としている。さらに始端のコンベヤ部102Aでは、モータ108によって駆動ローラ104を回転させ、遊転ローラ105や案内ローラ106に亘って巻回した無端ベルト107を回動させている。
すなわち、移載手段181と始端のコンベヤ部102Aとを同期状に駆動しており、したがって、移載手段181により横押し移動した書籍200を、受け入れガイド体123上から無端ベルト107上に移したのち、この無端ベルト107によって背200a側を前として搬送し得る。この搬送は、両ガイド体109,110によって次第に幅寄せしながら行われ、そして書籍200における背200aの先行部分を受け体111に当接させる。このような当接後における無端ベルト107の搬送力によって書籍200の向き、姿勢を修正し、以て背200aの全長を受け体111に当接し得る。そしてセンサー121の検出動によって、始端のコンベヤ部102Aの駆動を停止させる。
このように始端のコンベヤ部102Aが書籍200を受け止めている状態で、中間のコンベヤ部102Bが空になったとき、両コンベヤ部102A,102Bを同期作動させる。すなわち、中間のコンベヤ部102Bは前述と同様にして、受け体111を下方揺動させて受け止め位置とし、さらに無端ベルト107を回動させる。また始端のコンベヤ部102Aでは、シリンダー装置116の収縮動によって、リンク体115を介して左右方向軸112を逆回転させ、取り付け部材114を介して受け体111を上方揺動させて受け止め解除位置にするとともに、モータ108によって駆動ローラ104を回転させて、遊転ローラ105や案内ローラ106に亘って巻回した無端ベルト107を回動させる。
すなわち、始端のコンベヤ部102Aと中間のコンベヤ部102Bとを同期状に駆動させており、したがって、始端のコンベヤ部102A上の書籍200を中間のコンベヤ部102B上へと、背200a側を前として搬送し得る。この搬送は、両ガイド体109,110によって次第に幅寄せしながら行われ、そして書籍200における背200aの先行部分を受け体111に当接させる。このような当接後における無端ベルト107の搬送力によって書籍200の向き、姿勢を修正し、以て背200aの全長を受け体111に当接させる。
そしてセンサー121の検出動によって、中間のコンベヤ部102Bの駆動を停止させるとともに、始端のコンベヤ部102Aは空となって、受け体111を下方揺動させて受け止め位置とし、さらに無端ベルト107の回動を停止させる。これにより書籍200を、始端のコンベヤ部102Aから中間のコンベヤ部102Bへ間欠搬送して、中間のコンベヤ部102B上へ位置し得る。
なお、上述したような始端のコンベヤ部102Aから中間のコンベヤ部102Bへの書籍200の間欠搬送と同様にして、中間のコンベヤ部102Bから終端のコンベヤ部102Cへ書籍200を間欠搬送することで、書籍200を終端のコンベヤ部102C上へ位置し得る。
そして、終端のコンベヤ部102Cにおける受け体111によって書籍200を受け止めているとき、またはこの前後において、空の中間部搬送装置151では、回転動装置162によってアーム164を垂下状姿勢に回動させ、リンク状体165とブラケット168とを介してコンベヤフレーム152を、左右方向軸154を介して上方揺動させて上向き傾斜状とし、図1仮想線、図13実線に示すように、遊端の遊転ローラ156を終端のコンベヤ部102Cにおける遊端側の遊転ローラ105に接近させている。さらに中間部搬送装置151では、モータ159によって駆動ローラ155を駆動回転させ、遊転ローラ156やテンションローラ157に亘って巻回した無端ベルト158を引き込み方向に回動させている。
したがって、終端のコンベヤ部102Cにおいて、受け体111を受け止め解除位置にするとともに無端ベルト107を回動させることによって、すなわち、終端のコンベヤ部102Cと中間部搬送装置151とを同期状に駆動させることによって、終端のコンベヤ部102C上の書籍200を中間部搬送装置151上へと、背200a側を前として搬送し得る。この搬送は、両ガイド体160によって案内しながら行われ、そして書籍200における背200aの先行部分を受け止め体161に当接させる。このような当接後における無端ベルト158の搬送力によって書籍200の向き、姿勢を修正し、以て背200aの全長を受け体161に当接させる。
そして中間部搬送装置151の駆動を停止させるとともに、終端のコンベヤ部102Cは空となって、受け体111を下方揺動させて受け止め位置とし、さらに無端ベルト107の回動を停止させる。これにより書籍200を、終端のコンベヤ部102Cから中間部搬送装置151へ間欠搬送して、中間部搬送装置151上へ位置し得る。
次いで実の中間部搬送装置151では、回転動装置162によってアーム164を立設状姿勢に回動させ、リンク状体165とブラケット168とを介してコンベヤフレーム152を、左右方向軸154を介して下方揺動させて水平状とする。すなわち図1実線、図13仮想線に示すように、中間部搬送装置151を水平状の下部搬送装置131に対して水平状で連続させ得、以て中間部搬送装置151における遊端の遊転ローラ156を下部搬送装置131における遊端側の遊転ローラ134に接近させる。
このように中間部搬送装置151が書籍200を受け止めている状態で、下部搬送装置131が空になったとき、両搬送装置151,131が同期作動される。すなわち、中間部搬送装置151は、モータ159によって駆動ローラ155を逆方向に駆動回転させ、無端ベルト158を送り出し方向に回動させている。また下部搬送装置131では、モータ138によって駆動ローラ133を回転させることで、各ローラ134,135,136間に亘って巻回された無端ベルト137を、中間部搬送装置151の無端ベルト158と同方向に回動させる。
すなわち、中間部搬送装置151と下部搬送装置131とを同期状に駆動させており、したがって図1実線に示すように、中間部搬送装置151上の書籍200を下部搬送装置131上へと、上述とは逆に小口200b側を前として搬送し得る。そして、下部搬送装置131による搬送中において、書籍200のバーコードをバーコードリーダ143により読み取り、以て読み取り信号を制御部に入力する。この書籍200を、下部搬送装置131から滑動案内体140を介して、図1仮想線、図13に示すように、投入部の下方に位置しているコンベヤ装置31に投入させる。
このときコンベヤ装置31では、図1、図8実線、図12(a)に示すように、被ガイドローラ61を上位水平状部8bにより案内していることで、その無端ベルト58A,58Bは水平状となっている。したがって書籍200の投入は、水平状の無端ベルト58A,58Bに対して容易に確実に行える。その際に書籍200の投入は、左右一対の無端ベルト58A,58Bのうち、当該下部搬送装置131が対向している側の無端ベルト58A,58Bに対して行われる。
このようにして書籍200の投入を行うとき、下部搬送装置131から滑動案内体140上に移動してきた書籍200は、傾斜角度が緩やかな滑動案内体140上を円滑に滑動して行き、そしてコンベヤ装置31側に投入し得る。
ここで、下部搬送装置131から滑動案内体140を介して無端ベルト58A,58B上に書籍200を供給するタイミングがずれたとき、すなわち、コンベヤ装置31が投入部に達する少し前に滑動案内体140からの書籍200の供給が開始されたとき、書籍200の小口200b側の下面が受け入れ案内体65A,65Bの滑動案内面65a,65bに当接し、引き続いてのコンベヤ装置31の移動などによって書籍200は、滑動案内面65a,65b上から無端ベルト58A,58B上に亘って傾斜し、以て小口200b側が滑動案内面65a,65b上に乗り上がった状態で支持されることになる。
そして滑動案内面65a,65b上から無端ベルト58A,58B上に亘って傾斜して支持された書籍200は、コンベヤ装置31と一体状で搬送され、その際に小口200b側が乗り上がり防止体141に当接し、以て書籍200の移動を停止した状態でコンベヤ装置31のみ移動されることになる。これにより小口200b側に対して滑動案内面65a,65bが移動することになって無端ベルト58A,58B上に全体を載置し得る。したがって、書籍200を供給するタイミングがずれたとしても、書籍200は落下することなく、コンベヤ装置31側に確実に投入し得る。
上述したようにして、図12(a)に示すように無端ベルト58A,58B上に書籍200を支持しているコンベヤ装置31は、投入部から受け入れ部71群側へと移動し得る。この移動の際に、図12(b)に示すように、被ガイドローラ61を上位水平状部8bから下降部8cへと案内することになり、以てコンベヤ装置31、すなわち無端ベルト58A,58Bを、その後端の供給側が下位となるように支持軸軸心34aの周りに傾斜(回動)させる。
そして、被ガイドローラ61を下降部8cから下位水平状部8dへと案内することで、図8仮想線、図12(b)に示すように、無端ベルト58A,58Bを大きく傾斜(傾斜角は45°位)し得る。この傾斜によって書籍200は、無端ベルト58A,58Bの上を滑動し、後端の供給側に位置している横桟59A,59Bに背200a側が当接する。これにより、向きなどが不揃いで投入されていた書籍200であったとしても、その支持姿勢を自動的に揃え得る。
このようにして書籍200の支持姿勢を揃えたのち、図12(c)に示すように、被ガイドローラ61を下位水平状部8dから終端上昇部8eへと案内することになり、以て無端ベルト58A,58Bを、その後端の供給側を上昇させるように支持軸軸心34aの周りに傾斜(回動)させる。そして、被ガイドローラ61を終端上昇部8eから規制ガイド面7へと案内することで、図7、図9、図10、図12(d)に示すように、無端ベルト58A,58Bを小さい傾斜(傾斜角は20°位)に戻すことになる。
このように、無端ベルト58A,58Bを小さい傾斜としたコンベヤ装置31群を、受け入れ部71群の上方で移動させる。そしてコンベヤ装置31が目的とする受け入れ部71に到達する前に、このコンベヤ装置31側の被検知部37を検知手段75が検知することになり、その検知信号が入れられた制御部からの指示によって、この受け入れ部71に対応した回動力付与手段81A,81Bを作動させる。その際に回動力付与手段81A,81Bは、いずれか一方のみを、または両方を作動させる。
すなわち、シリンダー装置83A,83Bの伸展動によって、4連リンク機構86A,86Bを介して昇降体87A,87Bを下降させることで、摩擦レール体89A,89Bを下位に位置させる。すると、移動してきたコンベヤ装置31の摩擦輪体62A,62Bが摩擦レール体89A,89Bの下へ入り込み、その摩擦層62a,62bが摩擦レール体89A,89Bの摩擦層89a,89b上を転動することになる。これにより、大きな摩擦抵抗によって摩擦輪体62A,62Bを確実に回転し得る。
その際に、摩擦輪体62Aを取り付けた筒軸体54を介して、一方の前部ローラ体52Aを強制回転し得る。この前部ローラ体52Aの強制回転によって、前部ローラ体52Aの遊転を伴いながら、無端ベルト58Aを、その上位部分が傾斜下位へ向うようにかつ搬送経路30に沿った方向に回動し得、以て図9、図12(d)に示すように、無端ベルト58Aにより支持していた書籍200を、その背200a側を前として送り出して目的とする収納箱72に投入させる。
また、摩擦輪体62Bを取り付けた前部輪体軸50を介して、他方の前部ローラ体52Bを強制回転し得る。この前部ローラ体52Bの強制回転によって、前部ローラ体52Bの遊転を伴いながら、無端ベルト58Bを、その上位部分が傾斜下位へ向うようにかつ搬送経路30に沿った方向に回動し得、以て図9、図12(d)、図13に示すように、無端ベルト58Bにより支持していた書籍200を、その背200a側を前として送り出して目的とする収納箱72に投入させる。
ここで回動力付与手段81A,81Bは、前述したように制御部からの指示によって、いずれか一方のみを、または両方を作動させるものであり、したがって両方を作動させたとき、両無端ベルト58A,58Bを搬送経路30に沿った方向に回動し得、以て両無端ベルト58A,58Bにより支持していたそれぞれの書籍200を送り出して、目的とする収納箱72の対応した収納部73に投入させる。
また制御部からの指示によって、いずれか一方の回動力付与手段81A,81Bを作動させたとき、いずれか一方の無端ベルト58A,58Bを搬送経路30に沿った方向に回動し得、以ていずれか一方の無端ベルト58A,58Bにより支持していた書籍200のみを送り出して、目的とする収納箱72の対応した収納部73に投入させる。
このようにして、書籍200を目的とする収納箱72の対応した収納部73に投入させる際に、前述したように、無端ベルト58A,58B上の書籍200は向きなどを揃えていることで、書籍200の向きを一定状として送り出し得、しかも無端ベルト58A,58Bからの書籍200のベルト離れも、最初から最後まで均一状にし得ることから、収納箱72の対応した収納部73に好適に仕分け得る。
また上述したように、無端ベルト58A,58Bを傾斜させた状態で、この無端ベルト58A,58Bを回動させて書籍200を送り出すことにより、コンベヤ装置31群の下方、すなわち搬送経路30の下方に受け入れ部71群を配設し得ることになって、省スペース化を可能にし得るとともに、収納箱72の収納部73に対して直接に仕分け投入することが可能になって、別途に滑り台(滑り板)を設ける形式に比べて平面スペースを少なくし得、レイアウト構成も容易に行える。
さらに、その背200a側を前として収納部73に投入させた書籍200は、背200aが傾斜受け面74に当接して受け止められることで、不測に乱れることなく、収納部73に積み重ね収納し得る。
前述した摩擦輪体62A,62Bの摩擦レール体89A,89Bの下への入り込みは、シリンダー装置83A,83Bを収縮させながら、すなわちコイルスプリング90A,90Bに抗して摩擦レール体89A,89Bを少し上昇させながら行うことになり、以て摩擦層62a,62bが摩擦層89a,89bに対して弾性的に圧接状となって、摩擦輪体62A,62Bの回転は移動量に見合って確実に行えることになる。
これにより無端ベルト58A,58Bの回動は、両ローラ体52A,52B、57A,57Bの上方に位置していた一対の横桟59A,59Bを両ローラ体52A,52B、57A,57Bの下方に位置させ、そして両ローラ体52A,52B、57A,57Bの下方に位置していた一対の横桟59A,59Bを両ローラ体52A,52B、57A,57Bの上方に位置させるように、半回転分を確実に行える。
前述したように、無端ベルト58A,58Bの回動による書籍200の送り出し作用が終了した時点で、回動力付与手段81A,81Bを逆作動させ、以て摩擦レール体89A,89Bなどを非作用位置へと上昇動させる。なお、引き続いて搬送してきた書籍200を同じ収納箱72に送り出すときには、摩擦レール体89A,89Bなどを非作用位置へと上昇動させることなく、下降した作用位置において待機させておいてもよい。
なお、収納箱72に対する書籍200の収納、受け入れ部71に対する収納箱72の出し入れなどは、この収納箱72の外形が鉛直状であるため、取り扱いを容易にして行える。
前述したように無端ベルト58A,58Bで支持されている書籍200は、受け入れ部71における収納箱72の収納状態などによって、送り出されることなく、コンベヤ装置31とともに搬送経路30上で周回される。この周回の際に、カーブ経路部において、遠心力によって書籍200が外方へ移動して落下する恐れがあるが、この外方へ移動してきた書籍200を側部案内体66A,66Bにより受け止めて、それ以上の移動、すなわち落下などを防止し得る。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2を、図14に基づいて説明する。
上述した実施の形態1では、箱物や付き物のない書籍200の搬送を示しているが、実施の形態2では箱物201に入れた書籍200の搬送を示している。すなわち、箱物201に入れた書籍200を、主搬送手段171から上部搬送装置101の始端に背200a側を前として移す。そして書籍200を、傾斜している上部搬送装置101において背200a側を前として間欠搬送する。その際に、たとえば箱物201に対して書籍200が隙間が生じた状態(すかすか状態)で入れられていたとき、箱物201に対して書籍200が食み出し状になることもあるが、その食み出し量は僅であり、そして背200aが受け体111に受け止められることで、それ以上の食み出しを阻止し得るとともに、場合によっては受け止められたときの衝撃で、食み出しの量の修正が自動的に行われる。
次いで書籍200を、傾斜している上部搬送装置101から傾斜している中間部搬送装置151に背200a側を前として移す。その際に、前述と同様にして、箱物201に対して書籍200が食み出し状になることもあるが、その食み出し量は僅であり、そして背200aが受け止め体161に受け止められることで、それ以上の食み出しを阻止し得るとともに、場合によっては受け止められたときの衝撃で、食み出しの量の修正が自動的に行われる。そして書籍200を、水平状の中間部搬送装置151から水平状の下部搬送装置131に小口200b側を前として移す。このとき食み出し作用は生じない。
次いで書籍200を、下部搬送装置131からコンベヤ装置31に小口200b側を前として移す。このとき書籍200は傾斜して移されるが、小口200b側が前であることなどにより食み出しは生じない。そして書籍200を、コンベヤ装置31から収納箱72に背200aを前として移す。このとき書籍200は背200aを下向きとして傾斜して移されることで、前述と同様にして、箱物201に対して書籍200が食み出し状になることもあるが、その食み出し量は僅であり、そして背200aが収納箱72側に受け止められることで、それ以上の食み出しを阻止し得るとともに、場合によっては受け止められたときの衝撃で、食み出しの量の修正が自動的に行われる。このように、箱物201に入れた書籍200の仕分け搬送を、箱物201に対して書籍200が大きく食み出す(分離状になる)ことなく、常に好適に行える。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3を、図15に基づいて説明する。
上述した実施の形態1では、箱物や付き物のない書籍200の搬送を示しているが、実施の形態3では、付き物202を挟んだ書籍200の搬送を示している。すなわち、付き物202を挟んだ書籍200を、主搬送手段171から上部搬送装置101の始端に背200a側を前として移す。次いで書籍200を、傾斜している上部搬送装置101において背200a側を前として間欠搬送する。このとき、書籍200対して付き物202のずれ(外れ)は生じない。そして書籍200を、傾斜している上部搬送装置101から傾斜している中間部搬送装置151に背200a側を前として移すが、このときもずれは生じない。
次いで書籍200を、下部搬送装置131からコンベヤ装置31に小口200b側を前として移す。このとき書籍200は傾斜して移されるが、小口200b側が前であることなどによりずれは生じない。そして書籍200を、コンベヤ装置31から収納箱72に背200aを前として移す。このとき書籍200は、背200aを下向きとして傾斜して移されることでずれは生じない。このように、付き物202を挟んだ書籍200の仕分け搬送を、付き物202と書籍200とが分離されることなく、常に好適に行える。
上記した実施の形態1では、被搬送物を支持搬送する搬送経路30として、無端駆動体に複数の被搬送物受け装置を設けて無端状に形成した形式が示されているが、これはローラコンベヤやベルトコンベヤによって搬送経路30を形成した形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、上部搬送装置101、下部搬送装置131、中間部搬送装置151としてベルトコンベヤ形式が示されているが、これらの一部または全部をローラコンベヤ形式や滑動形式としてもよい。
上記した実施の形態1では、中間部搬送装置151として上下揺動形式が示されているが、これは垂直状の昇降形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、上部搬送装置101として、終端を下位として傾斜して配設された形式が示されているが、これは水平状に配設された形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、下部搬送装置131として、搬送経路30に対して平行状として配設された形式が示されているが、これは傾斜状に配設された形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、搬送経路30の上方に被搬送物の主搬送手段171を設け、この主搬送手段171上の被搬送物を上部搬送装置101の始端に移す移載手段181を設けた形式が示されているが、これは作業員が、上部搬送装置101の始端に被搬送物を直接に載せる形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、被搬送物受け装置としてコンベヤ装置31を採用した形式が示されているが、これは被搬送物受け装置として矩形状受け板を採用した形式などであってもよい。この場合には、被搬送物を支持した矩形状受け板を傾斜させることで、被搬送物を滑動させて受け入れ部71に投入し得る。
上記した実施の形態1では、被搬送物受け装置として、その搬送方向を搬送経路30に沿った方向としたコンベヤ装置31を採用した形式が示されているが、これは搬送方向を搬送経路30に対して直交状の方向としたコンベヤ装置を採用した形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、コンベヤ装置31の無端ベルト58A,58Bを回動力付与手段81A,81Bにより回動させる形式が示されているが、これはコンベヤ装置31がモータなどを装備し、そして、コンベヤ装置31が目的とする箇所に到達したとき、無接触方式や接触方式でモータなどに給電して正または逆に駆動させる形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、コンベヤ装置31群がローラチェーン11側に片持ち状に取り付けられた形式が示されているが、これは反対側にフレーム体などを設けて両持ち状に取り付けた形式などであってもよい。この場合には、回動力付与手段は左右の両側に振り分けられて、対向された摩擦輪体(受動輪体)に作用自在に構成される。
上記した実施の形態1では、コンベヤ装置31として、無端ベルト58A,58Bなどが左右一対に設けられた形式が示されているが、これは2個以上に設けられる形式などであってもよく、この場合に中間位置に回動力付与手段が配設される。またコンベヤ装置31としては、1対の輪体間に1つの無端ベルト(無端回動体)が巻回された形式などであってもよい。
上記した実施の形態1〜3では、被搬送物として書籍200が示されているが、これは他の物品、荷などであってもよい。そして被搬送物の種類によっては、受け入れ部71の形状は異なるものとなる。
上記した実施の形態1では、無端回動体として無端ベルト58A,58Bが採用されているが、これは多数条のチェーン、ローラチェーン、スラットコンベヤなど、種々な形式を採用し得る。
上記した実施の形態1では、前部ローラ体(前部輪体)52A,52B側に摩擦輪体(受動輪体)62A,62Bが設けられた形式が採用されているが、これは後部ローラ体(後部輪体)57A,57B側に摩擦輪体62A,62Bが設けられた形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、回動力付与手段81A,81Bとして、摩擦輪体(受動輪体)62A,62Bに対して摩擦レール体89A,89Bが当接離間自在な形式が示されているが、これは、ピニオン(受動輪体)に対してラック体が噛合自在な形式、摩擦層62a,62b、89a,89bを採用せず、ローラ(受動輪体)に対してレール体が当接離間自在な形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、コンベヤ装置31の無端ベルト58A,58Bを、その後端の供給側が下位となるように支持軸軸心34aの周りに傾斜させているが、これは前端の供給側が下位となるように支持軸軸心34aの周りに傾斜させる形式などであってもよい。この場合に回動力付与手段81A,81Bとしては、摩擦輪体62A,62Bに対して摩擦レール体89A,89Bが下方から当接離間自在に構成される。
上記した実施の形態1では、受け入れ部71群が搬送経路30の下方に配設されているが、これは無端ベルト58A,58Bにより送り出した書籍200をシュートやコンベヤにより側方ヘ取り出したのち、収納箱72に投入させる形式などであってもよい。