JP2005141292A - 設備保守・操業知識伝承システムおよび方法、並びに知識ベース構築システムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】設備の保守・操業業務で生じた各事象のうち、関連する2つの事象ごとに、両事象の内容および両事象間の因果関係を示す因果関係情報をリンク情報として蓄積する知識ベース14を設け、この知識ベース14に蓄積されている各リンク情報のうち、前記入力事象の内容と関連する事象を含むリンク情報を関連リンク情報として関連リンク検索手段15Aで検索し、得られた関連リンク情報に含まれる事象の内容と因果関係情報とを検索結果提示手段15Bで提示する。
【選択図】 図1
Description
このような知識伝承システムでは、例えば、設備の保守・操業に関する計測データ、保守記録・引継の内容、月報などの報告書に含まれる各種事象を電子化して事例ベースに蓄積しておき、新たな事象が発生した場合には、その事象と類似性が高い関連事象を事例ベースから検索して提示するものとなっている(例えば、特許文献1など参照)。
設備の保守・操業業務では、前述したように、発生した事象に対して迅速かつ適切に処置を行う必要があり、そのためには入力事象の発生原因や事後発生しうる事象を、入力事象に関連する関連事情として的確に把握することが重要となる。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、設備の保守・操業業務において発生した入力事象の発生原因や処置内容に関する情報を的確かつ容易に提示できる設備保守・操業知識伝承システムおよび方法、並びに知識ベース構築システムおよび方法を提供することを目的としている。
さらに、知識ベースに蓄積されている任意のリンク情報に含まれる両事象間の関連性に対する評価情報を受け付ける評価受付手段と、この評価受付手段で得られた評価情報に基づき、知識ベースに蓄積されている当該リンク情報の重み情報を更新する知識ベース更新手段とを設けてもよい。
さらに、知識ベースに蓄積されている任意のリンク情報に含まれる両事象間の関連性に対する評価情報を受け付けるステップと、得られた評価情報に基づき、知識ベースに蓄積されている当該リンク情報の重み情報を更新するステップとを設けてもよい。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる設備保守・操業知識伝承システムについて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態にかかる設備保守・操業知識伝承システムの構成を示すブロック図である。
この設備保守・操業知識伝承システム1は、全体としてコンピュータからなり、画面表示部11、操作入力部12、記憶部13、知識ベース14、および制御部15が設けられている。
画面表示部11は、LCDやCRTなどの画面表示装置からなり、各種情報を画面表示する。操作入力部12は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出する。記憶部13は、メモリやハードディスクなどの記憶装置からなり、知識ベース14に蓄積されている任意のリンク情報に対する評価を示す評価情報13Aや、制御部15に読み込まれて実行されるプログラム13B、さらには事象提示の際に各リンク情報に対する取捨を判定するための提示基準情報13Cのほか、制御部15の処理に用いる各種情報を記憶する。なお、プログラム13Bは記録媒体やネットワークを介して他の装置から予め読み込まれて記憶部13に格納される。
制御部15は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部13に記憶されているプログラム13Bを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム13Bとを協働させて各種機能手段を実現する。
この機能手段としては、関連リンク検索手段15A、検索結果提示手段15B、評価受付手段15C、および知識ベース更新手段15Dが設けられている。
検索結果提示手段15Bは、関連リンク検索手段15Aで得られた関連リンク情報のうち、当該関連リンク情報の重み情報に基づき予め記憶部13に設定されている提示基準情報13Cの基準を満たすものを選択し、選択した関連リンク情報に含まれる事象の内容および入力事象との因果関係を、画面表示部11への表示または記憶部13へのファイル出力などで提示する。
知識ベース更新手段15Dは、記憶部13に記憶されている評価情報13Aに基づき、知識ベース14内の対応するリンク情報について、その重み情報を更新する。
次に、図2を参照して、知識ベース14の構成例について説明する。図2は知識ベース14の構成例である。知識ベース14は、設備の保守・操業業務で生じた各事象のうち、関連する2つの事象ごとに設けられた複数のリンク情報L1,L2,…からなる。
各リンク情報L1,L2,…は、両事象の因果関係において原因側となる事象を示す原因事象情報、結果側となる事象を示す結果事象情報、および両事象の関連度合いを示す重み情報から構成されている。
重み情報は、例えば両事象の関連性に対する評価値であり、例えば関連性が最も高いことを示す「3」から関連性が最も低いことを示す「1」までの数値をとる。この重み情報は、知識ベース14の構築時に設定され、当該システムを利用するオペレータにより変更される。
次に、図3を参照して、本実施の形態にかかる設備保守・操業知識伝承システムの動作について説明する。図3は本実施の形態にかかる設備保守・操業知識伝承システムでの知識ベース検索動作を示すフローチャートである。
設備保守・操業知識伝承システム1の制御部15は、操作入力部12で検出されたオペレータからの操作に応じて、図3に示す知識ベース検索処理を開始する。
この際、事象X3と関連性の高い入力事象200が入力された場合、知識ベース14から入力事象200の内容に関連する事象を有するリンク情報として、事象X3を結果事象情報として持つリンク情報L1と、事象X3を原因事象情報として持つリンク情報L2とが検索される。
したがって、オペレータは、入力事象の発生原因や事後発生しうる事象を、入力事象に関連する関連事情として的確に把握することができ、発生した事象に対して迅速かつ適切に処置を行う必要がある設備保守・操業業務において極めて有用である。
この際、評価受付手段15Cで、知識ベース14に蓄積されている任意のリンク情報に含まれる両事象間の関連性に対する評価情報13Bを受け付け、この評価情報13Bに基づき、対応するリンク情報の重み情報を知識ベース更新手段15Dで更新するようにしたので、オペレータによる事象間の関連性に対する評価を知識ベース14へ反映でき、検索精度を容易に改善していくことができる。
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる知識ベース構築システムについて説明する。図6は本発明の第2の実施の形態にかかる知識ベース構築システムの構成を示すブロック図である。
この知識ベース構築システム2は、全体としてコンピュータからなり、画面表示部21、操作入力部22、記憶部23、関連事象検索部24、および制御部25が設けられている。また、この知識ベース構築システム2には、外部データベースとして、設備の保守・操業業務で生じた各種事象を文字情報で蓄積する既存データベース3、および前述した設備保守・操業知識伝承システム1で用いられる知識ベース14が接続される。
画面表示部21は、LCDやCRTなどの画面表示装置からなり、各種情報を画面表示する。操作入力部22は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出する。記憶部23は、メモリやハードディスクなどの記憶装置からなり、制御部25で得られた関連事象に対する評価を示す評価情報23Aや、制御部25に読み込まれて実行されるプログラム23B、さらには知識ベース14構築の際に各関連事象に対する取捨を判定するための構築基準情報23Cのほか、制御部25の処理に用いる各種情報を記憶する。なお、プログラム23Bは記録媒体やネットワークを介して他の装置から予め読み込まれて記憶部23に格納される。
制御部25は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部23に記憶されているプログラム23Bを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム23Bとを協働させて各種機能手段を実現する。
検索制御手段25Aは、関連事象検索部24を制御して既存データベース3から関連事象を取得する。評価設定手段25Bは、記憶部23の評価情報23Aに基づき、検索制御手段25Aで取得した関連事象ごとに、両事象間の因果関係を因果関係情報として設定するとともに、両事象間の関連度合いを示す重み情報を設定する。知識ベース構築手段25Cは、各関連事象ごとに得られた両事象の内容とその因果関係情報および重み情報とからリンク情報を生成し、これらリンク情報から知識ベース14を構築する。
次に、図7を参照して、本実施の形態にかかる知識ベース構築システムの動作について説明する。図7は本実施の形態にかかる知識ベース構築システムでの知識ベース構築処理を示すフローチャートである。
知識ベース構築システム2の制御部25は、操作入力部22で検出されたオペレータからの操作に応じて、図7に示す知識ベース構築処理を開始する。
重み情報は、例えば両事象の関連性に対する評価値であり、関連性が最も高いことを示す「3」から関連性が最も低いことを示す「1」までの数値をとる。
また、知識ベース14や既存データベース3については、操業知識伝承システム1および知識ベース構築システム2の記憶装置に格納してもよく、これらシステムとネットワークを介して接続された別個のサーバ装置の記憶装置に格納してもよい。
Claims (10)
- 設備の保守・操業業務で生じた複数の事象から、新たに入力された入力事象に関連する事象を検索して提示する設備保守・操業知識伝承システムにおいて、
前記設備の保守・操業業務で生じた各事象のうち、関連する2つの事象ごとに、両事象の内容および両事象間の因果関係を示す因果関係情報をリンク情報として蓄積する知識ベースと、
この知識ベースに蓄積されている各リンク情報のうち、前記入力事象の内容と関連する事象を含むリンク情報を関連リンク情報として検索する関連リンク検索手段と、
この関連リンク検索手段で得られた関連リンク情報に含まれる事象と因果関係情報とを提示する検索結果提示手段とを備えることを特徴とする設備保守・操業知識伝承システム。 - 請求項1記載の設備保守・操業知識伝承システムにおいて、
前記リンク情報は、両事象間の関連度合いを示す重み情報を有し、
前記検索結果提示手段は、前記関連リンク検索手段で検索された関連リンク情報のうち、当該リンク情報の重み情報が所定の提示基準を満足する関連リンク情報についてのみ提示することを特徴とする設備保守・操業知識伝承システム。 - 請求項2記載の設備保守・操業知識伝承システムにおいて、
前記知識ベースに蓄積されている任意のリンク情報に含まれる両事象間の関連性に対する評価情報を受け付ける評価受付手段と、
この評価受付手段で得られた評価情報に基づき、前記知識ベースに蓄積されている当該リンク情報の重み情報を更新する知識ベース更新手段とをさらに備えることを特徴とする設備保守・操業知識伝承システム。 - 設備の保守・操業業務で生じた複数の事象から、新たに入力された入力事象に関連する事象を検索して提示する設備保守・操業知識伝承方法において、
前記設備の保守・操業業務で生じた各事象のうち、関連する2つの事象ごとに、両事象の内容および両事象間の因果関係を示す因果関係情報をリンク情報として知識ベースに蓄積するステップと、
この知識ベースに蓄積されている各リンク情報のうち、前記入力事象の内容と関連する事象を含むリンク情報を関連リンク情報として検索するステップと、
得られた前記関連リンク情報に含まれる事象と因果関係情報とを提示するステップとを備えることを特徴とする設備保守・操業知識伝承方法。 - 請求項4記載の設備保守・操業知識伝承方法において、
前記リンク情報は、両事象間の関連度合いを示す重み情報を有し、
前記提示の際、前記関連リンク検索手段で検索された関連リンク情報のうち、当該リンク情報の重み情報が所定の提示基準を満足する関連リンク情報についてのみ提示するステップをさらに備えることを特徴とする設備保守・操業知識伝承方法。 - 請求項5記載の設備保守・操業知識伝承方法において、
前記知識ベースに蓄積されている任意のリンク情報に含まれる両事象間の関連性に対する評価情報を受け付けるステップと、
得られた前記評価情報に基づき、前記知識ベースに蓄積されている当該リンク情報の重み情報を更新するステップとをさらに備えることを特徴とする設備保守・操業知識伝承方法。 - 設備の保守・操業業務で生じた各種事象を予め蓄積し、新たに入力された入力事象に関連する関連事象を検索して提示する際に用いられる知識ベースを構築する知識ベース構築システムにおいて、
前記設備の保守・操業業務で生じた各種事象から、関連する2つの事象を関連事象として検索する関連事象検索部と、
この関連事象検索部で得られた関連事象ごとに、両事象間の因果関係を因果関係情報として設定する評価設定手段と、
前記関連事象ごとに得られた両事象の内容とその因果関係情報とからそれぞれリンク情報を生成し、これらリンク情報から前記知識ベースを構築する知識ベース構築手段とを備えることを特徴とする知識ベース構築システム。 - 請求項7記載の知識ベース構築システムにおいて、
前記評価設定手段は、前記関連事象ごとに、両事象間の関連度合いを示す重み情報を設定し、
前記知識ベース構築手段は、前記関連事象のうち当該重み情報が所定構築基準を満足する関連事象のみを用いて前記知識ベースを構築することを特徴とする知識ベース構築システム。 - 設備の保守・操業業務で生じた各種事象を予め蓄積し、新たに入力された入力事象に関連する関連事象を検索して提示する際に用いられる知識ベースを構築する知識ベース構築方法において、
前記設備の保守・操業業務で生じた各種事象から、関連する2つの事象を関連事象として検索するステップと、
得られた前記関連事象ごとに、両事象間の因果関係を因果関係情報として設定するステップと、
前記関連事象ごとに得られた両事象の内容とその因果関係情報とからそれぞれリンク情報を生成し、これらリンク情報から前記知識ベースを構築するステップとを備えることを特徴とする知識ベース構築方法。 - 請求項9記載の知識ベース構築方法において、
前記設定の際、前記関連事象ごとに、両事象間の関連度合いを示す重み情報を設定するステップと、
前記構築の際、前記関連事象のうち当該重み情報が所定構築基準を満足する関連事象のみを用いて前記知識ベースを構築するステップとをさらに備えることを特徴とする知識ベース構築方法。
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