JP2005140527A - 見掛け密度測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 崩れ易く、または多孔質な物の見掛け密度の測定が可能な新規な見掛け密度測定方法を提供する。
【解決手段】 所定重量の測定対象物質、例えば造粒物を、20℃での真密度が1〜10g/mlの範囲内であり、かつ、平均粒子径が1〜200μmの範囲内である所定重量の粉体で被覆し、体積計量容器に、振盪させて最密充填したときの嵩体積から、上記所定重量の粉体を単独で体積計量容器に最密充填したときの体積を引いて得られる体積値を用いて上記測定対象物質の見掛け密度を求める。
【選択図】 なし
【解決手段】 所定重量の測定対象物質、例えば造粒物を、20℃での真密度が1〜10g/mlの範囲内であり、かつ、平均粒子径が1〜200μmの範囲内である所定重量の粉体で被覆し、体積計量容器に、振盪させて最密充填したときの嵩体積から、上記所定重量の粉体を単独で体積計量容器に最密充填したときの体積を引いて得られる体積値を用いて上記測定対象物質の見掛け密度を求める。
【選択図】 なし
Description
本発明は、見掛け密度測定方法に関するものであり、より詳しくは、例えば液体中で崩壊するか、もしくは多孔質な固形物を測定対象物質として該測定対象物質の見掛け密度を測定する新規な見掛け密度測定方法に関するものである。
従来から、密度測定方法としては、例えば、純水等の液体(媒質)に測定対象物質を沈め、これによる増加体積を測定し、該測定対象物質の密度を求める方法が一般的に知られている。
また、例えば、密度試験方法として、従来、ピクノメータと称される密度計を用いた所謂ピクノメータ法が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
さらに、上記以外の密度測定方法として、例えば、粉体を所定容量の容器に所定の高さから自然落下で投入した時の重量から上記粉体の見掛け密度を測定する方法が知られている(例えば、非特許文献2参照。)。
社団法人 日本化学会,「実験化学講座1 基本操作I」,丸善株式会社,平成2年11月5日,p.69−70 財団法人 日本規格協会編,「JIS 合成洗剤試験方法」,財団法人 日本規格協会,平成10年9月20日改正,p.50−51, JIS K 3362
社団法人 日本化学会,「実験化学講座1 基本操作I」,丸善株式会社,平成2年11月5日,p.69−70 財団法人 日本規格協会編,「JIS 合成洗剤試験方法」,財団法人 日本規格協会,平成10年9月20日改正,p.50−51, JIS K 3362
しかしながら、上記測定対象物質が、例えば、水によって造粒された造粒物である場合、上記従来の一般的な密度測定方法では、造粒物を液体(媒質)に沈めると、該造粒物が液体によって造粒前の状態に戻ることから、見掛け密度を測定することはできない。
また、このように崩れやすい造粒物の見掛け密度を測定するために気体もしくは液体を使用した場合、造粒物が崩れると正確に測定できない。さらに、上記測定対象物質が多孔質の造粒物であれば、密度測定用の媒体として例えば液体を用いると、該液体が造粒物内に入り込むため、造粒前の状態での密度、すなわち、空隙(空孔)を含まない、造粒物の真密度を求めてしまうことになる。
しかも、上記したように測定対象物質を液没させることにより該測定対象物質の密度(密度)を求める場合、測定対象物質は、密度の測定に用いられる上記液体に沈むと共に、該液体に溶解しないことが前提となるため、測定対象物質の密度が軽い場合、該測定対象物質の密度(密度)を求めることができないおそれがある。
また、ピクノメータ法は、真密度測定方法であり、見掛け密度を測定する方法ではない。
さらに、上記非特許文献2に記載の見掛け密度測定方法は、対象物質が造粒されていない粉体であり、また、上記見掛け密度測定方法は、前記したように対象物質である粉体を所定容量の容器に所定の高さから自然落下で投入した時の重量から上記粉体の見掛け密度を求める方法であることから、粉体間の空隙を含んでおり、事実上、嵩密度(充填密度)測定方法である。
しかしながら、造粒物の密度測定に関しては、これらの方法に代わる方法がこれまでにないのが現状である。このため、造粒物の見掛け密度についてはこれまで測定されていない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、上記従来の問題点を解決できる新規な見掛け密度測定方法を提供することにある。
本発明にかかる見掛け密度測定方法は、上記課題を解決するために、所定重量の測定対象物質を、20℃での真密度が1〜10g/mlの範囲内であり、かつ、平均粒子径が1〜200μmの範囲内である所定重量の粉体で被覆し、体積計量容器に、振盪させて最密充填したときの嵩体積と、上記所定重量の粉体を単独で体積計量容器に最密充填したときの体積との差から上記測定対象物質の見掛け密度を求めることを特徴としている。
また、本発明にかかる見掛け密度測定方法は、上記課題を解決するために、上記粉体が硅砂、カオリンクレー、ベントナイト、フライアッシュ、シリカヒューム、石灰石、無水石膏、合成ポリマー粒子からなる群より選ばれる何れか一種であることを特徴としている。
さらに、本発明にかかる見掛け密度測定方法は、上記課題を解決するために、上記最密充填に振盪機を使用することを特徴としている。
本発明にかかる見掛け密度測定方法は、以上のように、所定重量の測定対象物質を、20℃での真密度が1〜10g/mlの範囲内であり、かつ、平均粒子径が1〜200μmの範囲内である所定重量の粉体で被覆し、体積計量容器に、振盪させて最密充填したときの嵩体積と、上記所定重量の粉体を単独で体積計量容器に最密充填したときの体積との差から上記測定対象物質の見掛け密度を求める方法である。
本発明によれば、従来のように液体ではなく、20℃での真密度が1〜10g/mlの範囲内であり、かつ、平均粒子径が1〜200μmの範囲内である粉体を用いて造粒物の見掛け密度を測定することで、測定対象物質が水等の液体(密度測定媒質)中で崩壊するか、該液体に完全に液没せず、浮遊するか、多孔質な固形物であっても、その見掛け密度を測定することが可能となる。特に、上記測定対象物質が造粒物である場合、上記の見掛け密度測定方法によれば、造粒物の重要な物性の一つでありながら従来は測定不可能であった見掛け密度を容易に測定することができる。つまり、本発明によれば、例えば崩れ易く、または多孔質な物の見掛け密度の測定が可能な新規な見掛け密度測定方法を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明にかかる見掛け密度測定方法は、以上のように、硅砂、カオリンクレー、ベントナイト、フライアッシュ、シリカヒューム、石灰石、無水石膏、合成ポリマー粒子からなる群より選ばれる何れか一種である方法である。
硅砂、カオリンクレー、ベントナイト、フライアッシュ、シリカヒューム、石灰石、無水石膏、合成ポリマー粒子は、上記条件を満足する粉体のなかでも平均粒子径が整っており、紛体自身の空隙による測定誤差を抑制することができる。このため、上記の構成によれば、上記の見掛け密度を、正確に測定することができるという効果を奏する。
さらに、本発明にかかる見掛け密度測定方法は、以上のように、上記最密充填に振盪機を使用する方法である。
上記の構成によれば、上記最密充填に振盪機を用いて振盪充填を行うことで、測定誤差を小さくすることができるという効果を奏する。
本発明は、崩れ易く、または多孔質な固形物を測定対象物質としてその見掛け密度を測定するのに特に適した新規な見掛け密度測定方法に関する。
以下に本発明の実施の一形態について詳しく説明する。
本実施の形態にかかる見掛け密度測定方法は、所定重量の測定対象物質を、20℃での真密度が1〜10g/mlの範囲内であり、かつ、平均粒子径が1〜200μmの範囲内である所定重量の粉体(微粉)で被覆し、体積計量容器に、振盪させて最密充填したときの嵩体積(測定対象物質の内部の空隙(空孔)を含む体積)と、上記所定重量の粉体を単独で体積計量容器に最密充填したときの体積との差から上記測定対象物質の見掛け密度を求める方法である。
上記測定対象物質としては、固体であれば特に限定されるものではないが、本実施の形態にかかる見掛け密度測定方法は、上記測定対象物質が、水等の液体中で崩壊するか、もしくは該液体が内部に侵入可能な、多孔質の固形物である場合に、特に有効である。また、本実施の形態にかかる見掛け密度測定方法は、密度測定用の液体(媒質)に完全に液没しない、密度が軽い物質の測定に対しても、特に有効である。
このような測定対象物質としては、例えば、造粒物、コンクリートの破片、レンガの破片等が挙げられる。本実施の形態にかかる見掛け密度測定方法は、上記例示の測定対象物質のなかでも、水によって造粒された、造粒物の見掛け密度の測定に非常に有効である。造粒物の見掛け密度を測定することで、造粒粒子単体の分散状態もしくは凝集状態を、事前にかつ容易に予測(評価)することが可能となる。
以下、本実施の形態においては、測定対象物質として造粒物を例に挙げて説明するものとするが、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施の形態において測定対象物質として用いられる造粒物とは、ペレタイザー、回分式スクリュー形混合機、攪拌造粒装置、ロール押し出し造粒機、釣鐘式のフック型攪拌翼を備えた混合機等を用いて、重量平均粒子径が0.001〜5mmの範囲内の微紛を造粒してなる、重量平均粒子径が0.1〜50mmの粒子を示す。該造粒物としては、具体的には、例えば、固定床気相反応用触媒等の触媒およびその結晶化前駆体、触媒用担体およびその結晶化前駆体、医薬用の顆粒、食品用の顆粒、農業用の改質土壌、石炭灰の造粒物、土木工事で発生する残土や泥土の再生土等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
上記造粒物は、被造粒物である上記微粉に、水や、バインダー水溶液等を噴霧、あるいは、水や、水とバインダーとを添加して攪拌する等の造粒操作により得ることができるが、特に限定されるものではない。
また、上記バインダーとしては、例えば、アクリル酸系重合体、マレイン酸系重合体等の高分子化合物が知られているが、特に限定されるものではない。上記バインダーは、被造粒物である微粉の種類等に応じて適宜選択して用いればよく、本実施の形態で用いられる上記造粒物の製造方法や組成は、特に限定されない。例えば、上記造粒物が、土木工事で発生する残土や泥土の再生土等の造粒物である場合、つまり、被造粒物である微粉が土木工事で発生する残土や泥土の再生土等である場合、上記バインダーとしては、含水土壌処理剤として従来用いられている高分子化合物を用いることができる。
このように、崩れ易い造粒物としては、上記したように例えば土木工事で発生する残土や泥土の再生土等があるが、これまでは、重要な物性の一つである見掛け密度を測定する手段がなかった。しかしながら、本発明により、測定対象物質が造粒物である場合にも見掛け密度を測定することが可能となる。上記造粒物の見掛け密度は、例えば、造粒物における造粒粒子単体の分散状態もしくは凝集状態の指標となる等、極めて有用である。
本実施の形態にかかる見掛け密度の測定は、具体的には以下の方法により実施される。
本実施の形態では、上記造粒物の嵩体積を測定するために、従来のように液体ではなく、粉体(微粉)を使用する。つまり、本実施の形態では、造粒物同士の隙間、すなわち、造粒物間に生じる空隙を、粉体で充たし、該造粒物と粉体との合計の嵩体積から上記粉体の体積を差し引くことで、上記造粒物の嵩体積を求める。本実施の形態によれば、崩れ易く、または多孔質な造粒物の嵩体積を測定するため、該造粒物内、つまり、該造粒物の内部の空隙(空孔)に入り込まず、かつ、造粒物間に生じる空隙を充たすことができる粉体にて上記造粒物表面を予め覆った状態で、該造粒物を例えば振盪機を用いて体積計量容器に最密充填することで上記造粒物間の空隙を含まず、上記造粒物の内部の空隙(空孔)を含む嵩体積を正確に求めることができる。
具体的には、先ず、予め所定重量の紛体を、体積計量容器として例えばメスシリンダーに振盪機を用いて最密状態となるように充填(最密充填)し、このときの上記紛体の体積A(ml)を測定しておく。次いで、所定重量(C(g))の造粒物を上記所定重量の紛体で塗して被覆した後、振盪機を用いて体積計量容器として例えばメスシリンダーに最密充填し、このときの嵩体積B(ml)を測定する。
次いで、下記式
見掛け密度(g/ml)=C(g)/{B(ml)−A(ml)}×100
に示すように、上記造粒物と粉体との合計の嵩体積B(ml)から紛体の体積A(ml)を差し引いた値で、造粒物の質量C(g)を除す。これにより、上記造粒物の見掛け密度を求めることができる。
見掛け密度(g/ml)=C(g)/{B(ml)−A(ml)}×100
に示すように、上記造粒物と粉体との合計の嵩体積B(ml)から紛体の体積A(ml)を差し引いた値で、造粒物の質量C(g)を除す。これにより、上記造粒物の見掛け密度を求めることができる。
ここで、上記造粒物を上記粉体で塗す条件は、以下の通りである。
まず、25cm×35cmのバットに、所定量の粉体を、ほぼ均一になるように広げて載せる。その上に、所定量の造粒物を少量ずつ載せていく。具体的には、60秒で150gの造粒物を上記バットに載せる速度とする。なお、このとき、造粒物の一つ一つが重ならないように注意する。このようにして上記造粒物を所定量バットに載せた後、バットを手で把持し、速やかに左右に振盪させることにより、上記造粒物を上記粉体で塗す。このとき、上記造粒物を上記粉体で塗す目安として、例えば、上記バットを、30秒間、左右に30往復させる。
まず、25cm×35cmのバットに、所定量の粉体を、ほぼ均一になるように広げて載せる。その上に、所定量の造粒物を少量ずつ載せていく。具体的には、60秒で150gの造粒物を上記バットに載せる速度とする。なお、このとき、造粒物の一つ一つが重ならないように注意する。このようにして上記造粒物を所定量バットに載せた後、バットを手で把持し、速やかに左右に振盪させることにより、上記造粒物を上記粉体で塗す。このとき、上記造粒物を上記粉体で塗す目安として、例えば、上記バットを、30秒間、左右に30往復させる。
また、本実施の形態においては、上記振盪機を用いた振盪条件として、振盪機に、株式会社マルイ製の振盪機「ハイシープ MIC−113−0−02型」(商品名)を使用し、振幅調整ツマミを最小(振幅0.5mm)にして上記粉体並びに造粒物を一定の割合(一定量)、例えば約4分の1ずつメスシリンダーに逐次投入し、その都度、各1分間、上記メスシリンダーを上記振盪機で振盪する。即ち、最初に投入した上記粉体並びに造粒物は、計4分振盪したことになる。このようにして、上記粉体並びに造粒物を振盪させて最密充填を行った。なお、上記粉体並びに造粒物をメスシリンダーに一括投入した場合、空隙が上記粉体で埋まらずにメスシリンダー下部に直径5mm程度の空隙が空隙のまま残る場合があり、測定誤差が大きくなるおそれがある。このため、上記粉体並びに造粒物をメスシリンダーに振盪投入するに際しては、上記したように、分割投入することが望ましい。
本実施の形態において最密状態あるいは最密充填とは、体積計量容器内の充填物の嵩体積が最小となるように充填を行うことを示し、例えば、充填物が、上記粉体で塗した上記造粒物である場合には、上記粉体で塗した上記造粒物を、使用した粉体ごと、つまり、バット上の粉体ごと全て、体積計量容器に充填したときの該造粒物と粉体との合計の嵩体積が最小となるように、つまり、体積計量容器内の充填物の嵩高さが最小となるように充填を行うことを示す。
本実施の形態においては、上記したように見掛け密度の測定に粉体を使用することで、該粉体で造粒物表面を塗し、造粒物を変形しないようにする効果と、液体のように造粒物内へ入り込むことを防止する効果とを共に得ることができる。また、上記見掛け密度を測定するに際し、最密充填に振盪機を用いて振盪充填を行うことで、測定誤差を小さくすることができる。
本実施の形態において用いられる上記紛体は、前記したように、造粒物、つまり、測定対象物質が多孔質の固形物である場合には、測定対象物質の内部の空隙(空孔)に入り込まず、かつ、測定対象物質間に生じる空隙を充たすことができるものであればよいが、総じて、上記紛体の平均粒子径は、1〜200μmの範囲内であることが好ましく、1〜100μmの範囲内であることがより好ましい。上記粉体の平均粒子径が200μmを越える大きさであれば、この紛体自身に空隙ができて測定誤差が大きくなる。一方、上記粉体の平均粒子径が1μm未満であれば、振盪充填時に紛体が舞い上がることや、充填に時間がかかるといった問題点がある。
なお、本実施の形態において用いられる測定対象物質としては、上記した見解から、該測定対象物質が多孔質である場合、200μm以下の孔径を有するものであることが好ましい。
また、上記紛体の真密度(20℃)は、1〜10g/mlの範囲内であることが好ましく、2〜5g/mlの範囲内であることがより好ましい。上記真密度が1g/ml未満であれば、振盪充填時に紛体が舞い上がることや、充填に時間がかかるといった問題があり、上記真密度が10g/mlを越えると、充填時に分離、つまり、上記粉体(微粉)で被覆した造粒物が、密度差により浮いてくるために体積計量容器の上部に空隙が生じるといった問題がある。
上記粉体としては、硅砂、カオリンクレー、ベントナイト、フライアッシュ、シリカヒューム、石灰石(炭酸カルシウム)、鉄鉱石、鉄鋼用副原料、製鉄所内で発生するダスト、無水石膏、合成ポリマーの微粒子等が挙げられる。これら粉体は、真密度が1g/mlであり、かつ、平均粒子径が整っているため好ましく、そのなかでも、硅砂、カオリンクレー、ベントナイト、フライアッシュ、シリカヒューム、石灰石、無水石膏、合成ポリマー粒子がより好ましく、硅砂、カオリンクレー、炭酸カルシウムが、平均粒子径がより一層整っていることからより一層好ましく、そのなかでも硅砂が特に好ましい。
上記粉体は、測定対象物質である上記造粒物同士の隙間、すなわち、上記造粒物間に生じる空隙を埋めることができるように過剰量使用され、上記造粒物間に生じる空隙を埋めることができさえすれば、特に限定されるものではないが、通常、上記造粒物に対し、0.5〜1.5倍容量の範囲内で使用される。上記造粒物の使用量が0.5倍容量未満であれば、上記造粒物間の空隙を充たし得ないおそれがある。一方、上記造粒物の使用量が1.5倍容量を越えると、充填に時間がかかるという問題がある。
以上のように、本実施の形態によれば、従来測定が不可能であった、水等の液体(密度測定用の媒質)中で崩壊するか、該液体に完全に液没せず、浮遊するか、多孔質な固形物の見掛け密度を測定することが可能となる。特に、上記測定対象物質が造粒物である場合、上記の見掛け密度測定方法によれば、造粒物の重要な物性の一つである見掛け密度の測定を容易に可能とすると共に、このように造粒物の見掛け密度を求めることで、造粒物における造粒粒子単体の分散状態もしくは凝集状態を、事前にかつ容易に評価することが可能となる。
また、本発明によれば、上記の見掛け密度を求めることで、造粒物の品質管理を行うことができる。上記見掛け密度測定方法で求められる造粒物の造粒粒子の製造毎の見掛け密度(見掛け密度のばらつき)が所定の範囲内となるように造粒を行うことで、上記造粒粒子を用いて最終的に得られる製品の物性を均一にすることができ、予め設定された規格を満足する製品を安定して得ることができる。
なお、本実施の形態では、上記見掛け密度の測定に、体積計量容器として例えばメスシリンダーを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、従来公知の種々の体積計量容器を使用することができる。
また、本実施の形態では、上記造粒物を上記粉体で塗すためにバットに粉体を広げて載せた上に上記造粒物を載せて左右に振盪させることにより、上記造粒物を上記粉体で塗したが、上記造粒物を粉体で塗す方法としては、上記造粒物を崩さないように上記造粒物を粉体で塗すことができさえすれば、上記方法に限定されるものではない。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上述した各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。尚、実施例および比較例に記載の「%」は「質量%」を示す。なお、以下の測定における各密度の測定値は、20℃での測定値を示すものとする。
〔実施例1〕
温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素導入管を備えたフラスコに、37重量%のアクリル酸ナトリウム水溶液200gとイオン交換水11.43gとを仕込み、攪拌して均一にした。
温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素導入管を備えたフラスコに、37重量%のアクリル酸ナトリウム水溶液200gとイオン交換水11.43gとを仕込み、攪拌して均一にした。
続いて、上記フラスコ内の水溶液を攪拌しながら該フラスコ内に窒素を25分間吹き込み、系内の溶存酸素濃度を1mg/L以下にして上記フラスコ内に、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩0.02%と、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)0.02%と、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.02%とを含む水溶液21.3gを加え、さらに5分間窒素を導入した。
その後、このフラスコ内の内容物を60℃まで昇温して4時間重合を行った後、30℃以下まで冷却して重合を終了させた。得られた寒天状の含水重合体を5mm角程度に切断して、60℃で24時間常圧にて乾燥した後、卓上の粉砕器にて粉砕し、粉末状の重合体(I)を、含水土壌処理剤(バインダー)として得た。
一方、土木工事で発生する残土の標準モデルとして、豊浦標準砂280g、粘土280g、水140gをよく混合して含水比25%の含水土壌を作製した。
釣鐘式のフック型攪拌翼を備えた混合機に、上記含水土壌700gを仕込み、160rpmで攪拌しながら、上記含水土壌処理剤(バインダー)としての重合体(I)を、上記含水土壌に対して0.065g添加して180秒間攪拌し、平均粒子径が0.1〜20mmの粒状土を得た。
一方、25cm×35cmのバットに、8号硅砂124gを、ほぼ均一になるように広げて載せた。
次に、上記粒状土を150g採取し、該粒状土を、上記バット上に載せた8号硅砂上に、60秒間かけて少量ずつ載せた。その後、上記バットを把持して30秒間、左右に30往復させることにより、上記粒状土150gを、8号硅砂124gで塗した。
続いて、この8号硅砂で塗した上記粒状土を、バット上の8号硅砂ごと全て、振盪機を用いて200mlのメスシリンダーに充填した。このとき、振盪機には株式会社マルイ製の「ハイシープ MIC−113−0−02型」(商品名)を使用し、上記振盪機の振幅調整ツマミを最小(振幅0.5mm)にして、上記バット上の8号硅砂並びに粒状土を、4分の1ずつ上記メスシリンダーに逐次投入し、その都度、各1分間、上記メスシリンダーを上記振盪機で振盪させて該メスシリンダー内の充填物を振盪させることにより、最密充填を行った。
このときの上記粒状土および8号硅砂の合計の嵩体積を測定した。この嵩体積から、8号硅砂124gのみを同様にして200mlのメスシリンダーに最密充填したときの体積である91mlを差し引いた体積の値で、用いた粒状土の質量を除すことにより、上記粒状土の見掛け密度を測定したところ、1.63g/mlであった。
〔比較例1〕
実施例1で得られた粒状土150gを採取し、水100gを入れた200mlのメスシリンダー内に緩やかに投入した。このときに増加した体積から上記粒状土の見掛け密度を測定しようとしたところ、粒状土が水によって崩れていることが確認された。よって上記粒状土の見掛け密度を測定することは不可能であった。
実施例1で得られた粒状土150gを採取し、水100gを入れた200mlのメスシリンダー内に緩やかに投入した。このときに増加した体積から上記粒状土の見掛け密度を測定しようとしたところ、粒状土が水によって崩れていることが確認された。よって上記粒状土の見掛け密度を測定することは不可能であった。
本発明によれば、測定対象物質が水等の液体(密度測定媒質)中で崩壊するか、該液体に完全に液没せず、浮遊するか、多孔質な固形物であっても、その見掛け密度を測定することが可能となる。特に、上記測定対象物質が造粒物である場合、本発明の見掛け密度測定方法によれば、造粒物の重要な物性の一つである見掛け密度の測定を容易に可能とすると共に、このように造粒物の見掛け密度を求めることで、造粒物における造粒粒子単体の分散状態もしくは凝集状態を、事前にかつ容易に評価することが可能となる。
また、本発明によれば、上記の見掛け密度を求めることで、造粒物の品質管理を行うことができる。例えば、上記見掛け密度測定方法で求められる造粒物の造粒粒子の製造毎の見掛け密度(見掛け密度のばらつき)が所定の範囲内となるように造粒を行うことで、上記造粒粒子を用いて最終的に得られる製品の物性を均一にすることができ、予め設定された規格を満足する製品を安定して得ることができる。
Claims (3)
- 所定重量の測定対象物質を、20℃での真密度が1〜10g/mlの範囲内であり、かつ、平均粒子径が1〜200μmの範囲内である所定重量の粉体で被覆し、体積計量容器に、振盪させて最密充填したときの嵩体積と、上記所定重量の粉体を単独で体積計量容器に最密充填したときの体積との差から上記測定対象物質の見掛け密度を求めることを特徴とする見掛け密度測定方法。
- 上記粉体が硅砂、カオリンクレー、ベントナイト、フライアッシュ、シリカヒューム、石灰石、無水石膏、合成ポリマー粒子からなる群より選ばれる何れか一種であることを特徴とする請求項1記載の見掛け密度測定方法。
- 上記最密充填に振盪機を使用することを特徴とする請求項1または2記載の見掛け密度測定方法。
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2003
- 2003-11-04 JP JP2003374414A patent/JP2005140527A/ja active Pending
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