JP2005140051A - 可変吸気装置 - Google Patents

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修治 緒川
Masahiro Fukuda
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Abstract

【課題】 エンジンの可変吸気装置において、バルブ開時の圧力損失を低減できると共に、耐久性の悪化を招くことなく、また複雑な機構を用いることなく吸気通路の吸気の流れを制御すること。
【解決手段】 吸気管21の内部通路22内に回動可能に配置され、内部通路22を流れる吸気の通過面積を変化させる気流制御バルブ30を有する可変吸気装置20において、気流制御バルブ30は、内部通路22の内壁22aに沿うように形成した。
【選択図】 図2

Description

この発明は、内燃機関の可変吸気装置に関するものである。特に、管状体の内部通路内に配置される吸気制御バルブを有する内燃機関の可変吸気装置に関する。
従来、エンジンヘッドに取り付けられるインテークマニホールドの吸気通路の上流で吸気の流れを制御するバルブとして、吸気通路を横断し回転自在に配置されるシャフトに吸気通路を開閉するバルブが固定されるバタフライバルブが設けられる可変吸気装置が知られている。しかし、この装置はバルブ開時において、吸気通路内にバルブ及びバルブが固定されバルブを回転させるシャフトが配置されているため、吸入抵抗(圧力損失)を招く問題がある(例えば、特許文献1参照。)。また、この問題を回避するために、吸気通路の内壁面上にバルブを回動させるシャフトを配置し、バルブの一端にシャフトを固定するようにしたピボット式装置がある。しかし、この装置はシャフトがバルブの一端に固定された片持ち支持の構造であるため、バルブ閉時に吸気の脈動による回動力を受けやすく、耐久性の悪化を招く問題がある(例えば、特許文献2参照。)。また、吸気通路の途中にロータリバルブを配置する装置がある。しかし、この装置はロータリバルブが円筒であるために可動領域が大きくなり、可変吸気装置が大型化する問題がある(例えば、特許文献3参照。)。また、吸気通路内にバルブを設け吸気通路の内壁を貫通されたリンク機構によりバルブを開閉させる装置がある。しかし、この装置はリンク機構を必要とするため、構造が複雑となる問題がある(例えば、特許文献4参照。)。
特開2000−145465号公報 特開平11−247661号公報 特表2001−521093号公報 特開2003−83183号公報
そこで本発明は、エンジンの可変吸気装置において、バルブ開時の圧力損失を低減できると共に、耐久性の悪化を招くことなく、また複雑な機構を用いることなく吸気通路の吸気の流れを制御することを技術的課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明にて講じた技術的手段は、管状体の内部通路内に回動可能に配置され、前記内部通路を流れる流体の通過面積を変化させる仕切り部材を有する可変吸気装置において、前記仕切り部材は、前記内部通路の内壁形状に沿うように形成されていることである。
上記手段によれば、仕切り部材は、仕切り部材は、内部通路の内壁に沿うように形成されていることにより、バルブ開時の圧力損失を低減できる。
上記課題を解決するために、請求項2の発明にて講じた技術的手段は、前記内部通路の内壁には凹部が形成され、前記凹部に前記仕切り部材が収納されたとき、前記仕切り部材の内部通路側内面は前記内部通路の内壁に滑らかに連続することである。
上記手段によれば、内部通路の内壁には凹部が形成され、凹部に仕切り部材が収納されたとき、仕切り部材の内部通路側内面は内部通路の内壁に滑らかに連続することにより、吸入抵抗(圧力損失)が低減されバルブ開時の圧力損失を低減できる。
上記課題を解決するために、請求項3の発明にて講じた技術的手段は、前記仕切り部材は、該仕切り部材を介して回動駆動力が伝達されることである。
上記手段によれば、仕切り部材は、仕切り部材を介して回動駆動力が伝達されることにより、内部通路にシャフトを配置する必要がなく、吸入抵抗(圧力損失)を低減することができると共に、部品点数を低減できる。
上記課題を解決するために、請求項4の発明にて講じた技術的手段は、前記仕切り部材は、前記流体が流れる方向に延在し、前記内部通路を閉じたとき、少なくとも一端の外縁が前記内部通路の内壁に沿う形状であることである。
上記手段によれば、仕切り部材は、流体が流れる方向に延在し、内部通路を閉じたとき、少なくとも一端が内部通路の内壁に沿う形状を呈することにより、バルブの延在方向長さ或いは、バルブに切り欠き部を設けることでバルブ閉時に、エンジンが必要とする気流を制御(調整)することができる。
本願発明によれば、仕切り部材は、仕切り部材は、内部通路の内壁に沿うように形成されていることにより、バルブ開時の圧力損失を低減できる。
本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図3を用いて説明する。図1はエンジンヘッド10に組み付けられる可変吸気装置20の概略構成図を示す。可変吸気装置20は、エンジンヘッド10に設けられたエンジンバルブ11により開閉される燃焼室12に連通される内部通路22を有する吸気管(管状体)21を有する。内部通路22内には、内部通路22を流れる吸気の通過面積を変化させる気流制御バルブ(仕切り部材)30が配置されている。図2に示すように、気流制御バルブ30は、吸気が流れる方向に垂直な断面が略U字(逆U字)状に湾曲した板状部材から構成されている。なお、気流制御バルブ30の断面は、内部通路22の内壁22aに沿う形状であれば、その形状は問わない。また、気流制御バルブ30は、内部通路22の内壁22aに沿っている。気流制御バルブ30は、バルブ部31とバルブ部31からエンジンヘッド10に配置される図示しないカム軸に平行に突出するシャフト部32とから構成されている。シャフト部32のバルブ部31が固定される端部と反対側の端部は、隣接する気流制御バルブ30のシャフト部32又は気流制御バルブ30を回動させる駆動手段50に連結される。駆動手段50からの回動駆動力は、シャフト部32を介してバルブ部31に伝達され、更に、隣接する気流制御バルブ30に伝達される。つまり、バルブ部31は駆動力伝達部材を構成する。シャフト部32は内部通路22の上下略中央に配置されている。
図1に示されたように、内部通路22の内壁22aには凹部22bが形成されている。この凹部22bの形状は、気流制御バルブ30のバルブ部31の外周部31cに沿うように形成されている。気流制御バルブ30が全開時、外周部31cは凹部22bに嵌合し、バルブ部31の内部通路22側の内周部31dは、内部通路22の内壁22aに滑らかに連続する。即ち、気流制御バルブ30は内壁22aの凹部22bに全開時において、完全に収容されるようになっている。
バルブ部31は、吸気が流れる方向(図1右から左方向)に延在し、気流制御バルブ30が閉じるように回動する側の一端(図1右側端)の外縁31aが内部通路22の内壁22aに沿って密着するように形成されている。また、バルブ31は上流から下流に向かってその厚さが漸次薄くなるように形成されている。更に、他端は、内壁22aとの間に隙間が確保されるように形成されている。例えば、気流制御バルブ30が閉じた状態を示す図3のように、バルブ部31の他端の外縁31bは、内部通路22の内壁22a又は凹部22bとの間に略一定幅の隙間Cを確保するように形成される。或いは、図4に示すように、バルブ部31の幅方向の一部に切欠き部31cを設けてもよい。
図2に示すように、内部通路22の内壁22aには、気流制御バルブ30が閉まるように回動する側の一端に段差部22cが形成されている。段差部22cは、気流制御バルブ30が閉じている時、バルブ部31の内周部31dと内部通路22の内壁22aとの間に段差が発生しないように設けられている。
以上のように構成した本実施の形態の吸気装置20の作用を説明する。
エンジンの運転状況に応じて、吸気に渦流が必要になると、気流制御バルブ30は駆動手段50により回動されて通路閉じる。このとき、吸気は、図1又は図3に示すバルブ部31と内部通路22の内壁22aとの間に形成される隙間C、或いは図4に示すバルブ部31の切欠き部31cを通して燃焼室12へ向かって流れ、燃焼室12内で渦流が発生する。
本発明の第2の実施の形態について、図5及び図6を用いて説明する。図5はエンジンヘッド210に組み付けられる可変吸気装置220の概略構成図を示す。可変吸気装置220は、エンジンヘッド210に設けられたエンジンバルブ211により開閉制御される燃焼室212に連通する内部通路222を備える吸気管(管状体)221を有する。吸気管221は、通路長さが比較的長いロングポート221Aと通路長さが比較的短いショートポート221Bとから成り、ショートポート221Bはロングポート221Aの途中で連通するように連結されている。ショートポート221Bの内部通路222b内にはショートポート221Bとロングポート221Aとの連通を断続する管長可変制御バルブ(仕切り部材)230が配置されている。図6に示すように、管長可変制御バルブ230は、吸気が流れる方向に垂直な断面が略U字状(逆U字状)に湾曲した板状部材から構成されている。なお、気流制御バルブ30の断面は、内部通路22の内壁22a形状に沿う形状であれば、その形状は問わない。また、管長可変制御バルブ230は、内部通路221bの内壁221cに沿っている。管長可変制御バルブ230は、バルブ部231とバルブ部231からエンジンヘッド210に配置される図示しないカム軸に平行に突出するシャフト部232とから構成されている。シャフト部232のバルブ部231が固定される端部と反対側の端部は、隣接する管長可変制御バルブ230のシャフト部232又は管長可変制御バルブ230を回動させる駆動手段250に連結される。つまり、バルブ部231は駆動力伝達部材を構成する。
管長可変制御バルブ230のバルブ部231は、吸気が流れる方向(図5上下方向)に延在し、管長可変制御バルブ230が閉まるように回動する側の一端(図5上側端)の外縁231aが内部通路222bの内壁222cに沿う形状に形成され密着する。尚、外縁231aが接する内部通路222bには気密性を向上するためシール部材を配置してもよい。また、他端は、後述する凹部222eに形成された段差222dにバルブ部231の外周部231cが当接し、ショートポート221Bとロングポート221Aとの連通を遮断する。
図5に示すように、内部通路222bの内壁222cには凹部222eが形成されている。この凹部222eは、管長可変制御バルブ230の回動を妨げない程度に他端の外縁231bとの間に隙間を確保するように逃げ形状に形成されている。管長可変制御バルブ230が全開時、バルブ部231は凹部222eの蓋を行うと共に、バルブ部231の内部通路222b側の内周部231dは、内部通路222bの内壁222cに滑らかに連続される。
以上のように構成した本実施の形態の可変吸気装置220の作用を説明すると、エンジンが低速回転にて運転されると、管長可変制御バルブ230は回動されて、ショートポート221Bの内部通路222bを閉じる。このとき、吸気は、ロングポート221Aを通して燃焼室212に供給される。エンジンが高速回転にて運転されると、管長可変制御バルブ230は回動されて、ショートポート221Bの内部通路222bを開ける。このとき、ショートポート221Bとロングポート221Aは連通し、吸入効果を高める。
本発明の第1の実施の形態における吸気装置の概略構成図である。 気流制御バルブ30の全開時における図1のA−A断面図である。 気流制御バルブ30の全閉時における図1のB−B断面図である。 第1の実施の形態の変形例の気流制御バルブ30の全閉時における図1のB−B断面図である。 本発明の第2の実施の形態における吸気装置の概略構成図である。 管長可変制御バルブ230の全開時における図5のC−C断面図である。
符号の説明
20、220・・・可変吸気装置
21、221(221B)・・・吸気管
22、222(222b)・・・内部通路
22a、222c・・・内壁
22b、222e・・・凹部
30・・・気流制御バルブ(仕切り部材)
230・・・管長可変制御バルブ(仕切り部材)
31a、231a・・・外縁

Claims (4)

  1. 管状体の内部通路内に回動可能に配置され、前記内部通路を流れる流体の通過面積を変化させる仕切り部材を有する可変吸気装置において、
    前記仕切り部材は、前記内部通路の内壁形状に沿うように形成されていることを特徴とする可変吸気装置。
  2. 前記内部通路の内壁には凹部が形成され、前記凹部に前記仕切り部材が収納されたとき、前記仕切り部材の内部通路側内面は前記内部通路の内壁に滑らかに連続することを特徴とする請求項1に記載の可変吸気装置。
  3. 前記仕切り部材は、該仕切り部材を介して回動駆動力が伝達されることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1つに記載の可変吸気装置。
  4. 前記仕切り部材は、前記流体が流れる方向に延在し、前記内部通路を閉じたとき、少なくとも一端の外縁が前記内部通路の内壁に沿う形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の可変吸気装置。
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