JP2005140047A - 車載用燃料分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車載用燃料分離装置の異常を正確かつ早期に判定する。
【解決手段】 車載用燃料分離装置10は、分離膜1101を用いた分離膜モジュール1100に供給する原料燃料を貯留する燃料タンク3、分離後の低オクタン価燃料を貯留する燃料タンク5、分離後の高オクタン価燃料を貯留する燃料タンク7とを備える。電子制御ユニット30は、分離装置による燃料分離の制御を行うとともに、高オクタン価燃料タンク7に流入する高オクタン価燃料の流量(生成量)をタンク7の液面変化とタンク7から機関1に供給される燃料量とに基づいて算出し、高オクタン価燃料生成量が所定の上限値より大きい場合には分離膜の破損による異常と判断し、生成量が所定の下限値より小さい場合には分離膜の機能低下による異常と判断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料供給装置に関し、詳細には原料燃料を高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離する分離膜を備えた燃料供給装置に関する。
原料となる燃料を分離膜を用いて分離して、原料燃料とは性状の異なる2種類の燃料を得る技術の例としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。同公報の装置は、パーベーパレーション膜を用いて、ガソリンタンクのガソリンを低沸点燃料と高沸点燃料とに分離し、得られた低沸点燃料を燃料タンクに貯蔵しておき、機関の始動時や冷間運転時に燃料タンクに貯蔵した低沸点燃料を機関に供給するようにしたものである。同公報の装置は、機関の運転中に原料燃料から分離した低沸点燃料を用いて、機関の始動や冷間運転を行うことにより機関の始動性の向上と冷間運転時の排気性状の改善を図ることを可能にしている。
特許文献1の装置では、通常のガソリンから低沸点燃料を分離するようにしたことにより、低沸点燃料を別途補給することなく通常のガソリンから低沸点燃料を得ることができ、この低沸点燃料を用いて機関の始動性と冷間運転時の排気性状を向上させることが可能となっている。
特開平5−312115号公報
ところが、上記特許文献の装置は低沸点燃料と高沸点燃料との分離が正常に行われない場合、すなわち装置に異常が生じた場合について全く考慮していない。
例えば、特許文献1の装置のようにパーベーパレーション膜を利用して原料燃料を分離する場合には分離膜に破損などの異常が生じると、原料燃料がそのまま分離膜を透過してしまうため低沸点燃料と高沸点燃料との沸点差が狭まってしまい、得られた低沸点燃料を使用しても機関の始動性と冷間運転時の排気性状の向上とを図ることができなくなる問題がある。
また、上記は低沸点燃料を分離する分離装置について説明したが、分離膜を用いて原料燃料を高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離する燃料分離装置では、同様に分離膜に異常が生じると高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのオクタン価を所望の値に維持できなくなるため、高オクタン価燃料を用いた機関の高負荷運転時や低オクタン価燃料を用いた機関始動時や冷間運転時に所望の機関性能が得られなくなる問題が生じるのである。
本発明は上記問題に鑑み、分離装置の異常を早期に発見することにより、対策を講じることを可能とする異常判定手段を備えた車載用燃料分離装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、原料としての燃料を、オクタン価の高い成分を原料燃料より多く含む高オクタン価燃料と、オクタン価の低い成分を原料燃料より多く含む低オクタン価燃料とに分離する分離膜を備えた車載用燃料分離装置であって、分離後の高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのうち少なくともいずれか一方の燃料の生成速度に基づいて燃料分離装置に異常が生じたか否かを判定する異常判定手段を備えた車載用燃料分離装置が提供される。
すなわち、請求項1の発明では分離後の燃料の生成速度に基づいて燃料分離装置に異常が生じたか否かが判定される。例えば、分離膜に異常が生じると分離後の燃料のオクタン価等の性状とともに分離燃料の生成速度(分離後の燃料の量の増大速度)も変化する。また、例えば分離後の燃料を燃料タンクに導く燃料通路上の制御弁などに異常が生じるとタンク内に生成する分離燃料の生成量にも変化が生じる。このため、分離燃料の少なくともいずれか一方の生成速度に基づいて装置の異常の有無を判定することにより、燃料分離装置の運転中に正確に装置の異常の有無を判定することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、前記分離膜は、分離膜の一方の側に供給される原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過させ、分離膜の他方の側に前記高オクタン価燃料を生成し、前記異常判定手段は分離後の高オクタン価燃料の生成速度が予め定めた上限値以上である場合に燃料分離装置に分離膜の破損による異常が生じたと判定する、請求項1に記載の車載用燃料分離装置が提供される。
請求項3に記載の発明によれば、前記分離膜は、分離膜の一方の側に供給される原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過させ、分離膜の他方の側に前記高オクタン価燃料を生成し、前記異常判定手段は分離後の高オクタン価燃料の生成速度が予め定めた下限値以下である場合に燃料分離装置に分離膜の機能低下による異常が生じたと判定する、請求項1に記載の車載用燃料分離装置が提供される。
請求項4に記載の発明によれば、前記異常判定手段は更に、分離後の高オクタン価燃料の生成速度が前記上限値より小さい予め定めた下限値以下である場合に燃料分離装置に分離膜の機能低下による異常が生じたと判定する、請求項2に記載の車載用燃料分離装置が提供される。
すなわち、請求項2から請求項4の発明では原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過することにより原料燃料を高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離する分離膜が使用される。良く知られているように、ガソリン等の燃料中の芳香族成分量が増大すると燃料オクタン価が増大する。このため、芳香族成分を選択的に透過する分離膜の一方の側に原料燃料を供給すると分離膜の他方の側には芳香族成分を多く含む高オクタン価燃料が生成されるようになる。
この場合、例えば分離膜に破損(破れ、孔など)等の異常が生じると分離膜の破損部を通じて原料燃料がそのまま高オクタン価燃料側に流入するようになるため主に芳香族成分のみを透過させる場合に較べて高オクタン価燃料側に透過する燃料の流量が増大する。従って、分離膜に破損等の異常が生じると正常な場合に較べて高オクタン価燃料の生成量が増大するようになる。
また、例えば異物の付着等による閉塞や分離膜の劣化等が生じると分離膜の分離機能の低下が生じる。この場合には分離膜を高オクタン価燃料側に透過する燃料量が低下するため、機能低下が生じていない場合に較べて高オクタン価燃料の生成量が低下するようになる。
従って、高オクタン価燃料の生成量を監視することにより、生成量が所定の上限値以上になった場合には分離膜の破損等による異常が発生したと、また生成量が所定の下限値以下になった場合には分離膜の機能低下による異常が発生したと、それぞれ判断することができる。
請求項5に記載の発明によれば、前記分離膜で分離された高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのうち少なくとも一方の燃料を貯留する分離燃料タンクと、前記分離膜で分離された燃料の前記少なくとも一方を前記分離燃料タンクに流入させる分離燃料通路と、該分離燃料通路を流れる分離燃料流量を制御する流量調整手段とを備え、前記異常判定手段は更に、前記流量調整手段の制御目標流量と前記分離燃料通路を流れる実際の分離燃料流量とに基づいて前記流量調整手段に異常が生じたか否かを判定する請求項1に記載の車載用燃料分離装置が提供される。
請求項6に記載の発明によれば、前記異常判定手段は、前記分離燃料タンク内の分離燃料量と該分離燃料タンクから内燃機関に供給された燃料量とに基づいて前記分離燃料通路を流れる実際の分離燃料流量とを算出する、請求項5に記載の車載用燃料分離装置が提供される。
すなわち、請求項5と請求項6との発明では分離後の燃料の少なくとも一方を貯留する分離燃料タンクと、分離後の燃料をこの分離燃料タンクに供給する分離燃料通路に設けられた流量制御手段とが備えられている。異常判定手段は、この分離燃料通路を流れる実際の燃料流量と流量調整手段の制御目標流量(設定流量)とを比較することにより流量調整手段に異常が生じたか否かを判定する。例えば、流量調整手段として流量制御弁が用いられているような場合、制御弁の設定流量より実際の流量が小さい場合(例えば制御弁を全開にしたにもかかわらず流量が所定の下限値より小さい場合)や、制御弁の設定流量より実際の流量が大きい場合(例えば制御弁を全閉にしたにもかかわらず流量が所定の上限値より大きい場合)等には流量制御弁に異常が生じていると判定することができる。
また、分離燃料通路を流れる燃料流量は適宜な手段(例えば流量センサなど)用いて検出することも可能であるが、請求項6の発明では燃料流量を分離燃料タンク内の燃料量の変化に基づいて算出する。
すなわち、分離燃料タンク内の燃料量の単位時間当たりの変化は、単位時間内に分離燃料通路からタンク内に流入する燃料量から分離燃料タンクから流出する燃料量(すなわち分離燃料タンクから内燃機関に単位時間当たりに供給される燃料量)を差し引いた量になる。このため、分離燃料通路を流れる燃料流量は、単位時間当たりの分離燃料タンク内の燃料の増大量と内燃機関に供給された燃料量との和として算出される。
請求項7に記載の発明によれば、更に、前記分離膜と前記流量調整手段との間に配置された分離燃料を貯留する分離燃料貯留部と、該分離燃料貯留部内に貯留された分離燃料量を検出する貯留燃料量検出手段と、前記貯留燃料量検出手段により検出された貯留量が設定された値になるように前記流量調整手段の制御目標流量を制御する流量制御手段とを備え、前記異常判定手段は更に、前記流量制御手段の前記制御目標流量と、前記分離燃料通路を流れる実際の分離燃料流量と、前記貯留燃料量検出手段の検出した分離燃料量とに基づいて、前記貯留燃料量検出手段に異常が生じたか否かを判定する、請求項5または請求項6に記載の車載用燃料分離装置が提供される。
すなわち、請求項7の発明では分離膜と流量調整手段との間に一時的に分離燃料を貯留する分離燃料貯留部が設けられており、流量調整手段を流れる燃料流量を制御することにより上記分離燃料貯留部内の燃料貯留量を設定値に制御する流量制御手段が設けられている。異常判定手段は、更に流量制御手段の制御目標流量と実際の分離燃料流量と貯留燃料量検出手段の検出した分離燃料量とに基づいて貯留燃料量検出手段の異常の有無を判定する。
例えば、流量調整手段の制御目標流量を最大(流量制御弁全開)に設定し、実際に分離燃料通路を流れる燃料流量が所定の値以上になっているにもかかわらず貯留燃料量検出手段(例えば液面計)の検出値が低下しないような場合、或いは、制御目標流量を最小(流量制御弁全閉)に設定し、実際に分離燃料通路を流れる燃料流量が所定の値以下になっているにもかかわらず貯留燃料料検出手段(例えば液面計)の検出値が低下し続けるような場合には、いずれも貯留燃料検出手段に異常が生じたと判定される。
請求項8に記載の発明によれば、少なくとも高オクタン価燃料を貯留する前記分離燃料タンクを備え、前記分離膜は、分離膜の一方の側に供給される原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過させ、分離膜の他方の側に前記高オクタン価燃料を生成し、前記異常判定手段は前記流量調整手段に異常が生じていないと判定され、かつ分離後の高オクタン価燃料の生成速度が予め定めた上限値以上である場合に燃料分離装置に分離膜の破損による異常が生じたと判定する、請求項5または6に記載の車載用燃料分離装置が提供される。
請求項9に記載の発明によれば、少なくとも高オクタン価燃料を貯留する前記分離燃料タンクを備え、前記分離膜は、分離膜の一方の側に供給される原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過させ、分離膜の他方の側に前記高オクタン価燃料を生成し、記異常判定手段は前記流量調整手段に異常が生じていないと判定され、かつ分離後の高オクタン価燃料の生成速度が予め定めた下限値以下である場合に燃料分離装置に分離膜の機能低下による異常が生じたと判定する、請求項5または6に記載の車載用燃料分離装置が提供される。
請求項10に記載の発明によれば、前記異常判定手段は更に、分離後の高オクタン価燃料の生成速度が前記上限値より小さい予め定めた下限値以下である場合に燃料分離装置に分離膜の機能低下による異常が生じたと判定する、請求項8に記載の車載用燃料分離装置が提供される。
すなわち、請求項8から請求項10の発明では、分離膜の破損、機能低下などの異常の有無は、流量調整手段が正常であると判定された場合にのみ判断される。前述のように分離膜の異常の有無は高オクタン価燃料の生成速度に基づいて判断されるが、流量調整弁に異常が生じていると高オクタン価燃料の生成速度を正確に算出することができない。従って、分離膜の異常の有無を流量調整手段が正常であると判断された場合にのみ行うことより、分離膜の異常の有無の判定を正確に行うことが可能となる。
請求項11に記載の発明によれば、前記原料としての燃料を貯留する原料燃料タンクを備え、前記異常判定手段は、前記原料燃料タンク内の原料燃料量が予め定めた異常判定実行下限値以上である場合に異常が生じたか否かの判定を行う、請求項1から請求項10に記載の車載用燃料分離装置が提供される。
すなわち、請求項11の発明では、分離膜の異常、流量調整手段の異常、分離燃料の貯留燃料量検出手段などの異常の有無は原料燃料タンク内の原料燃料量が所定の下限値以上である場合に実行される。原料燃料タンク内の原料燃料流量が不足すると、例えば分離膜や流量調整手段、分離燃料の貯留燃料量検出手段などが正常であっても、分離燃料の生成量は低下するため、これらの要素のいずれかに異常が生じたと誤判定される可能性がある。このため、原料燃料料が所定の下限値以上である場合にのみ、これらの要素の異常の有無を判定するようにすることにより、誤判定を防止することができる。
請求項12に記載の発明によれば、前記原料としての燃料を貯留する原料燃料タンクと、分離後の低オクタン価燃料を貯留する低オクタン価燃料タンクとを備え、前記異常手段により異常が生じていると判定された場合には、原料燃料タンク内の原料燃料を低オクタン価燃料タンク内に移送する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の車載利用燃料分離装置が提供される。
すなわち、請求項12の発明では異常が生じたと判定された場合には、原料燃料タンク内の原料燃料は低オクタン価燃料タンク内に移送される。本来分離装置に異常が生じた場合には、直ちに分離装置の運転を停止することが好ましい。しかし、分離装置を停止すると分離燃料の生成ができなくなるため分離装置停止時に分離燃料タンク内に貯留された燃料のみで機関を運転しなければならなくなる。このため、分離燃料タンク内の燃料量によっては、修理工場等まで車両を走行させることができない場合がある。
このような場合には、原料燃料タンク内の燃料を直接機関に供給して運転を継続することも考えられるが、これを可能とするためには原料燃料タンクと機関とを接続する非常用燃料配管や切換弁が必要となり、装置が複雑化するおそれがある。
本発明では、異常発生時に原料燃料タンク内の原料燃料を低オクタン価燃料タンク内に移送することにより、非常用燃料配管等を設けることなく非常時に原料燃料を用いて機関を運転することを可能としている。
なお、原料燃料を低オクタン価燃料タンクに移送するのは、通常の分離装置の配管経路を用いて原料燃料タンクから低オクタン価燃料に簡単に燃料を移送することが可能であり、しかも原料燃料を低オクタン価燃料タンクに移送することにより、分離した高オクタン価燃料が原料燃料により希釈されるのを防止することが可能となるためである。
各請求項に記載の発明によれば、分離装置の異常を早期に正確に判定することが可能となる共通の効果を奏する。
また、請求項12の発明によれば、上記共通の効果に加えて分離装置に異常が生じた場合にも低オクタン価燃料タンクに移送した燃料で機関を運転することが可能となる効果を奏する。
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の車載用燃料分離装置の実施形態の基本的な構成を模式的に示す図である。
図1において、1は内燃機関(本実施形態ではガソリン機関)を示す。後述するように、本実施形態では、後述するように原料ガソリンからオクタン価の高い高オクタン価燃料とオクタン価の低い低オクタン価燃料とを分離生成し、それぞれの燃料を機関1に供給する。機関1は、機関運転状態に応じて高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのいずれか一方を、もしくは両方の燃料を所定の比率で同時に、機関に供給することにより運転することが可能となっている。
図1において3は燃料(ガソリン)を貯留する燃料タンクである。タンク3には通常の(市販の)ガソリンが給油され、貯留されている。なお、本明細書では、燃料タンク3内に貯留されるガソリンは後述する分離燃料と区別するために原料燃料と呼んでいる。
原料燃料タンク3内の燃料は、原料燃料ポンプ31により後述する燃料分離装置10に圧送され、そこで原料燃料よりオクタン価の高い高オクタン価燃料と原料燃料よりオクタン価の低い低オクタン価燃料とに分離され、分離された燃料はそれぞれ低オクタン価燃料用タンク5と高オクタン価燃料用タンク7とに貯留される。
なお、本実施形態では分離装置10、各燃料タンク3、5、7は機関1とともに車両100上に搭載されている。
燃料タンク5内の低オクタン価燃料と、燃料タンク7内の高オクタン価燃料はそれぞれフィードポンプ51と71とにより機関1に供給される。
前述したように、本実施形態では機関1の運転状態に応じて低オクタン価燃料と高オクタン価燃料との一方を選択的に、或いは両方の燃料を所定の比率で同時に、機関1の各気筒に供給することが可能となっている。
図1にその全体を10で示すのは、燃料タンク3から供給される原料燃料を高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離する燃料分離装置である。分離装置10は、その主要部として分離膜を用いた分離膜モジュール1100を備えている。
分離膜モジュール1100は、ハウジング1100a内をアロマ分離膜1101で2つの区画1103と1105とに区分した構成とされている。
アロマ分離膜1101としては、ガソリン中の芳香族成分を選択的に透過させる性質を有するものが使用される。すなわち、アロマ分離膜1101では、原料燃料を分離膜の一方の側(例えば区画1103側、すなわち低オクタン価燃料側)に比較的高い圧力で供給し、もう一方の側(例えば区画1105側、すなわち高オクタン価燃料側)を比較的低圧に保持すると、主に原料燃料中の芳香族成分が分離膜1101内を透過して膜1101の低圧側(区画1105側、すなわち高オクタン価燃料側)の表面に浸出して低圧側1105に面した膜表面を覆うようになる。
この、低圧側の膜表面を覆う液状の浸出燃料を除去することにより、高圧区画1103側から低圧区画1105側に連続的に分離膜1101を通して芳香族成分の浸出が生じるようになる。本実施形態では、低圧側(区画1105側内)の圧力を浸出した芳香族成分の蒸気圧より低い圧力に維持することにより、低圧側の膜表面を覆う芳香族成分を多く含む浸出燃料を蒸発させて連続的に表面から除去し、燃料蒸気の形で回収するようにしている。
分離膜モジュール1100の低圧側区画1105から回収された燃料蒸気は、気液分離器130に送られてそこで冷却される。これにより、比較的沸点の高い芳香族成分は液化し、気液分離器130の下部には芳香族成分を多く含む液体高オクタン価燃料が生成される。
よく知られているように、ガソリン中の芳香族成分量が増大するとガソリンのオクタン価(RON)は高くなる。このため、気液分離器130から回収される、芳香族成分を多く含む分離燃料油のオクタン価は原料燃料のオクタン価より大幅に高くなる。また、分離膜1101のの高圧側区画1103に残った、芳香族成分の一部が除去され高オクタン価成分含有量が少なくなった燃料は原料燃料よりオクタン価の低い低オクタン価燃料として回収される。
すなわち、分離膜モジュール1100の高圧側区画1103に原料燃料を供給すると、低圧側区画1105からは原料燃料よりオクタン価の高い高オクタン価燃料がベーパの形で回収され、更に気液分離器130で液化した高オクタン価燃料を分離回収することにより高オクタン価燃料が生成される。
また、高圧側区画1103からは原料燃料から高オクタン価成分(芳香族成分)の一部が除去されて原料燃料よりオクタン価が低下した燃料が回収され、低オクタン価燃料となる。つまり、分離膜モジュール1100に原料燃料を供給する事により、原料燃料は高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離される。
本実施形態では、車載の分離装置10により原料燃料を高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離して、それぞれを低オクタン価燃料用タンク5と高オクタン価燃料用タンク7とに貯留しておき、機関の運転状態に応じて高オクタン価燃料と低オクタン価燃料のいずれか、或いは両方の燃料を所定の比率で機関1に供給することにより機関性能の向上と排気性状の改善とを達成している。
低オクタン価燃料は着火性が非常に良好であるため、例えば低オクタン価燃料を機関始動時や冷間運転時に使用すると機関性能の向上や排気性状の改善を得ることができる。一方、高オクタン価燃料は自己着火が生じにくいため、高出力運転時に使用することにより点火時期を進角させて機関の出力を増大させることができる。
図1に示すように、低オクタン価燃料は分離膜モジュール1100の低圧区画1103から低オクタン価燃料配管1113を通り、流量制御弁1115により流量を調整されて低オクタン価燃料タンク5に貯留される。図に501で示すのは、低オクタン価燃料タンク5内に貯留された低オクタン価燃料の量を検出する液面センサである。
また、高オクタン価燃料は気液分離器130から高オクタン価燃料配管1301を通り、高オクタン価燃料タンク7に供給される。また、図1に示すように気液分離器130には分離器130内に保持された高オクタン価燃料量(液面レベル)を検出する液面センサ1303が設けられている。
高オクタン価燃料配管1301上には、配管1301を通る高オクタン価燃料の流量を制御する流量制御弁1305が設けられている。本実施形態では、流量制御弁1305の設定流量(開度)は、後述する電子制御ユニット30により液面センサ1303で検出した気液分離器130内の液面高さが所定の一定値になるように制御されている。
気液分離器130から流量制御弁1305を通って流量調整された高オクタン価燃料は配管1301から高オクタン価燃料タンク7に流入し、貯留される。高オクタン価燃料タンク7には、タンク内に貯留された高オクタン価燃料の量を検出する液面センサ701が設けられている。
また、図1に30で示すのは、分離装置10を制御する電子制御ユニットである。電子制御ユニット30は、例えば公知の構成のマイクロコンピュータとして構成され、分離装置10の分離操作を制御するものである。
この制御を行うため、電子制御ユニット10には気液分離器130の液面センサ1303出力や、原料燃料タンク3、低オクタン価燃料タンク5、高オクタン価燃料タンク7の各タンクの液面センサ301、501、701からそれぞれのタンクの液面(タンク内燃料量)に相当する信号が入力されている。また、電子制御ユニット30の出力ポートは流量制御弁1115、1305に接続され、これらの弁の開度を制御している他、原料燃料フィードポンプ31に接続され、ポンプの運転を制御している。
ところで、上記のように高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とを機関運転状態に応じて使い分けるためには、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのオクタン価の差ができるだけ大きく、しかも高オクタン価燃料の収量ができるだけ多いことが必要とされる。
ところが、分離装置10に異常が生じると、分離燃料のオクタン価差が低下したり、高オクタン価燃料の収量を充分に多く維持できなくなる問題がある。しかも、分離後の燃料のオクタン価や収量は機関運転中に直接計測することは困難であるため、分離装置10に異常が生じると運転者が気付かないまま、必要とされるオクタン価を有していない分離燃料で機関が運転されてしまい、機関性能が低下したり排気性状が悪化した状態での運転が継続される可能性がある。
例えば、分離膜1101の破損や孔あき等の異常が生じると、原料燃料が膜の破損部を通って直接高圧区画1105に流入するため、高オクタン価燃料は原料燃料で希釈されてしまい高オクタン価燃料のオクタン価が低下してしまう。
また、分離膜1101の表面の異物付着による閉塞や分離膜の劣化等による分離膜の機能低下(芳香族成分の透過量の低下)が生じると、高オクタン価燃料の生成量が低下する。本発明は、これらの異常の有無を以下に説明する方法で分離装置10の運転中に判定することにより、分離装置の異常を早期に発見することを可能としている。
本実施形態では、分離装置10の以下のタイプの異常の有無を判定する。
(1)分離膜の異常
a.分離膜の破損(破れ、孔)
b.分離膜の機能低下(閉塞、劣化)
(2)流量制御系の異常
a.高オクタン価燃料流量制御弁(燃料制御弁1305)の異常
b.気液分離器液面センサ1303の異常
c.低オクタン価燃料流量制御弁(燃料制御弁1115)の異常
以下、それぞれの異常判定操作について説明する。
(1)分離膜の異常
前述したように、分離膜1101に破損が生じると分離膜モジュール1100の高圧区画1103に供給された原料燃料が破損部分を通って低圧区画1105に流入するため、主に芳香族成分が分離膜を透過する場合に較べて低圧区画(高オクタン価燃料側)1105から気液分離器130に回収される燃料量は増大する。この場合、気液分離器130で高オクタン価燃料として回収される燃料のオクタン価は原料燃料が混入するために低下してしまう。
一方、高圧区画(低オクタン価燃料側)1103から低オクタン価燃料タンク1105に回収される燃料量は、高オクタン価燃料が増大した分だけ減少する。
従って、分離膜1101に破損による異常が生じると、正常時に較べて高オクタン価燃料の生成量は増大し、低オクタン価燃料の生成量は減少する。
また、分離膜1101の異物の付着による閉塞や分離膜の劣化等により分離膜の機能低下(芳香族成分の透過性の低下)が生じると、上記とは逆に高オクタン価燃料の生成量は低下し、低オクタン価燃料の生成量は増大する。
すなわち、分離膜の異常は分離後の高オクタン価燃料と低オクタン価燃料との生成量の変化となって現れ、異常の種類により分離後燃料の増減傾向は変化する。
本発明は上記に着目して、分離後燃料の生成量を監視することにより分離膜の異常の有無を判定する。
図2は、本実施形態の分離膜の破損による異常有無の判定操作を説明するフローチャートである。本操作は、例えば電子制御ユニット30により一定時間毎に実行されるルーチンとして行われる。
図2の操作では、高オクタン価燃料の生成量に基づいて分離膜の破損による異常の有無を判定する。
図2の操作では、まずステップ201で現在、分離膜の破損等による異常発生有無の判定を実行するための条件が成立しているか否かが判断される。
本実施形態では、ステップ201で以下の条件が全て成立したときに判定実行条件が成立したと判断するようにしている。
1)気液分離器130内の高オクタン価燃料液面が一定になるように電子制御ユニット30による液面制御が実行されていること。
2)流量制御弁1305と気液分離器130の液面センサ1303に異常が生じていないこと。
3)原料燃料タンク3内の原料燃料が所定量以上であること。
4)高オクタン価燃料タンク7の液面センサ701が正常であること。
5)分離膜への原料燃料供給圧力(フィードポンプ31吐出圧力)が予め定めた値になっていること。
これらの条件それぞれについては、後で詳細に説明する。
ステップ201で実行条件が成立しない場合には、ステップ203に進み、後述する高オクタン価燃料生成量Vhの値を0にセットして今回の操作を終了する。
一方、ステップ201で実行条件が成立した場合には、次にステップ205に進み高オクタン価燃料生成量Vhを算出する。
ここで、高オクタン価燃料生成量Vhは、例えば高オクタン価燃料配管1301上に流量センサを設け、配管130内を流れる高オクタン価燃料の流量を直接測定しても良いが、本実施形態では高オクタン価燃料タンク7内の燃料量と、機関1に供給された高オクタン価燃料量とに基づいて算出している。
すなわち、本実施形態では電子制御ユニット30は、ステップ201の判定実行条件が成立している状態で、液面センサ701で検出した液面レベルの所定期間T内の変化からタンク7内に貯留された燃料量の変化(増大量)V1を算出するとともに、期間T内に機関1に供給された高オクタン価燃料量V2とを検出する。
期間T内に気液分離器130から燃料タンク7内に流入した燃料量は、燃料タンク7内の燃料量の変化量V1に期間T内に燃料タンク7から流出した燃料量、すなわち機関1に供給された燃料量V2との和に等しい。
従って、単位時間内に燃料タンク7内に流入する高オクタン価燃料量、すなわち高オクタン価燃料の生成量Vhは、Vh=(V1+V2)/Tとして算出される。
ステップ205で上記により高オクタン価燃料生成量Vh算出後、ステップ207では高オクタン価燃料生成量が予め定めた所定の上限値α以上になっているか否かが判定される。ここで、αは通常の条件下での高オクタン価燃料生成量の範囲の最大値より大きい値であり分離膜の種類、サイズにより異なるため、詳細には実際の分離装置を用いた実験結果に基づいて設定される。
ステップ207でVh≧αであった場合には、すなわち高オクタン価燃料の生成量が通常の条件では有り得ないほど増大していることになり、分離膜1101に孔、破損等の異常が生じていると判定できる。この場合には、ステップ207の次にステップ209が実行され、フラグFMHの値が1にセットされ、操作が終了する。
また、ステップ207でVh<αであった場合には、高オクタン価燃料の生成量は異常判定されるほど増大していないため、ステップ211が実行されフラグFMHの値は0にセットされる。
ここで、FMHは分離膜の破損による異常が生じているか否かを表すフラグであり、FMH=1は異常が発生していることを、FMH=0は異常が発生していないことを、それぞれ表している。
本実施形態では、フラグFMHの値が1にセットされると電子制御ユニット30により別途実行される操作により、車両の運転席近傍に設置された警告灯(図示せず)が点灯され、運転者に異常の発生を報知するようにされている。
次に、図3を用いて、本実施形態の分離膜の閉塞、劣化等の機能低下による異常有無の判定操作を説明する。図3は、機能低下による異常判定操作を示すフローチャートであり、図2の操作と同様、例えば電子制御ユニット30により一定時間毎に実行されるルーチンとして行われる。
図3の操作では、図2の操作と同様に高オクタン価燃料の生成量に基づいて分離膜の機能低下による異常の有無を判定する。
図3、ステップ301から305の操作は、図2、ステップ201から205の操作と同一である。すなわち、本実施形態においても、ステップ301で判定実行条件が成立しているか否かを判断し、成立していない場合には高オクタン価燃料生成量Vhの値をゼロにセットして操作を終了するが、判定実行条件が成立している場合にはステップ305に進みステップ205と同一の操作で高オクタン価燃料生成量Vhを算出する。
そして、ステップ307では算出した高オクタン価燃料生成量Vhが所定の下限値β以下になっているかを判断する。下限値βは、通常の条件下で高オクタン価燃料生成量の範囲の最小値より小さい値であり、図2のαと同様実際の分離装置を用いた実験により設定される。
本実施形態では高オクタン価燃料生成量Vhが下限値β以下である場合には、分離膜に機能低下が生じているために高オクタン価燃料生成量が通常運転では有り得ない値まで低下したと考えられる。このため、この場合にはステップ309でフラグFMLの値を1にセットして操作を終了する。また、ステップ307でVhが下限値βより大きかった場合には、分離膜の機能低下は生じていないと考えられるため、ステップ311でフラグFMLの値を0にセットして操作を終了する。
ここでFMLは、分離膜の機能低下よる異常が発生しているか否かを示すフラグであり、FML=1は異常が発生していることを、FML=0は異常が発生していないことを表している。
本実施形態では、フラグFMHの場合と同様にフラグFMLの値が1にセットされると車両の運転席近傍に設置された警告灯(図示せず)が点灯され、運転者に異常の発生を報知するようにされている。
次に、図2と図3の判定操作実行条件(図2ステップ201及び図3ステップ301)について説明する。
図2ステップ201と図3ステップ301とでは、判定操作実行条件として以下の条件が成立しているか否かを判定している。
1)気液分離器130内の高オクタン価燃料液面が一定になるように電子制御ユニット30による液面制御が実行されていること。
2)流量制御弁1305と気液分離器130の液面センサ1303に異常が生じていないこと。
3)原料燃料タンク3内の原料燃料が所定量以上であること。
4)高オクタン価燃料タンク7の液面センサ701が正常であること。
5)分離膜への原料燃料供給圧力(フィードポンプ31吐出圧力)が予め定めた値になっていること。
上記条件1)及び2)は、分離膜1101で分離されて気液分離器130に流入する高オクタン価燃料の量と気液分離器130から流出して燃料タンク7に入る高オクタン価燃料の量とを同一にして、タンク7の液面変化が正確に高オクタン価燃料の生成量を反映するようにするためである。なお、流量制御弁1305及び液面センサ1303の異常の有無については本判定操作を実行する前に予め後述する方法で判定しておくことが好ましい。
また、上記条件3)は、本実施形態では分離燃料生成量の算出のため所定の期間T内の燃料タンク液面変化を計測する必要があるためである。すなわち、計測期間T内に原料燃料タンク7の原料燃料が全て消費されてしまうと、高オクタン価燃料の生成量を正確に算出することはできない。そこで、本実施形態では、原料燃料タンク3内に所定量以上、すなわち少なくとも期間Tの間燃料分離装置10に供給を継続できるのに充分な量以上の原料燃料が貯留されている場合にのみ図2、図3の判定操作を実行するようにしている。
更に、上記条件4)は、本実施形態では高オクタン価燃料タンク7の液面変化と機関1への高オクタン価燃料供給量とに基づいて高オクタン価燃料の生成量を算出するため、燃料タンク7の液面高さ計測値が正確である必要があるためである。
更に、条件5)は、高オクタン価燃料の生成量は他の条件が同一であっても原料燃料の供給圧力に応じて変化する場合があるため、判定実行時の高オクタン価燃料の生成量ができるだけ一定の値になるようにするためである。
なお、図2と図3との操作では、分離膜の破損による異常の判定と機能低下による異常の判定とを別個の操作として行っているが、一回の操作で両方の判定を行うこともできることはいうまでもない。
また、図2、図3では高オクタン価燃料の生成量を燃料タンク7液面変化と機関への高オクタン価燃料供給量とに基づいて算出しているが、燃料タンク7液面変化の代わりに、例えば分離膜異常の有無の判定時のみ気液分離器130の液面制御を停止して、高オクタン価燃料流量制御弁1305を全閉に保持したときの気液分離器130内の高オクタン価燃料の液面変化から高オクタン価燃料の生成量を算出してもよい。この場合には、内燃機関1への燃料供給量を考慮することなく、気液分離器130の液面変化から直接高オクタン価燃料の生成量が求められる。
なお、図2、図3の操作では高オクタン価燃料の生成量に基づいて分離膜の異常判定を行っているが、前述したように分離膜に異常が生じると低オクタン価燃料の生成量は高オクタン価燃料の生成量とは逆の方向に変化する。従って、高オクタン価燃料の生成量に代えて低オクタン価燃料の生成量(低オクタン価燃料タンクの液面変化と機関1への低オクタン価燃料供給量と)に基づいて分離膜の異常有無を判定するようにしても良い。
更に、図2、図3の操作では燃料タンク7液面変化の計測結果に基づいて分離膜の異常の有無を判定しているが、本実施形態の分離装置10は車載用であるため通常走行中に異常有無の判定を行うと、車両走行に起因する燃料タンク7液面変動のために高オクタン価燃料の生成量算出が不正確になる可能性もある。
そこで、図2、図3の操作をタンク液面が安定する車両停止中(機関のアイドル運転中、または車両走行速度が所定値以下のとき)のみに行うようにしてもよい。
(2)流量制御系の異常
分離装置の流量制御系(例えば、高オクタン価燃料流量制御弁1305、気液分離器液面センサ1303、低オクタン価燃料流量制御弁1115)に異常が生じると、分離後の燃料の生成量やオクタン価が変動する。
また、前述したように、これらの流量制御系に異常が生じていたのでは分離膜1101の異常の有無を正確に判定することができない。
そこで、本実施形態では以下に説明する方法で分離装置10の流量制御系に異常が生じているか否かを判定する。
図4、図5は高オクタン価燃料流量制御弁1035と気液分離器液面センサ1303との異常有無の判定操作を示すフローチャートであり、図4は制御弁1305の開弁異常(閉固着)と液面センサ1303の異常(固着)の有無の判定操作を、図5は制御弁1305の閉弁異常(開固着)と液面センサ1303の異常(固着)の有無の判定操作を、それぞれ示している。
図4の操作では、分離装置運転中に高オクタン価燃料流量制御弁1035を所定の期間全開状態に保持し、その間の液面センサ1303で検出した気液分離器130内の液面変化量ΔLと、高オクタン価燃料タンク7に流入する燃料量Vhとをそれぞれ予め定めた値と比較することにより、制御弁1305と液面センサ1303の異常の有無を判定する。
図4の操作は、電子制御ユニット30により一定時間毎に実行されるルーチンにより行われる。
図4の操作では、まずステップ401で気液分離器130内の液面レベルLが予め定めた値L1以上か否かが判定される。後述するように、本実施形態では判定操作中に所定の期間流量制御弁1035を全開状態に保持する必要がある。この期間内には気液分離器130内の高オクタン価燃料のタンク7への流出量が増大するため、この期間内に分離器130が空になることを防止するためにはある程度の量の燃料が分離器130内に保持されていることが必要となるためである。実際には上記所定値L1は気液分離器130の容量などによっても変化するため、実際の分離装置10を用いた実験により定めることが好ましい。
ステップ401で気液分離器130内の液面レベルがL1以上であった場合には、次にステップ403で判定操作実行条件が成立しているか否かを判断する。ステップ403の実行条件は、図2ステップ201、図3ステップ301の実行条件と同一である。
ステップ403で全ての条件が成立した場合には、次にステップ405に進み高オクタン価燃料流量制御弁1305の開度を所定の期間全開に保持する。
そして、ステップ407と409では上記期間内の気液分離器130内の高オクタン価燃料量(液面高さ)の増加速度ΔLと、燃料タンク7内に流入する高オクタン価燃料流量Vhとを算出する。ここで、液面高さΔLは液面センサ1303の出力に基づいて、またVhは、液面センサ701の出力と機関1の高オクタン価燃料消費量とに基づいて、図2ステップ205で説明した方法により求められる。
そしてΔLとVhとを算出後、ステップ411では、まず気液分離器130内の燃料量の増加速度ΔLが所定値dL1以上であるか否かを判断する。ここで、dL1は負の比較的小さな値である。
この状態では流量制御弁1305の開度は全開に維持されているため、燃料量の増加速度ΔLは気液分離器130内の液面高さを一定にする制御が実行されている場合に較べて低下するはずである。従って、ステップ411でΔLがdL1以上であった場合(すなわち、制御弁1305を全開にした状態でも気液分離器130内の燃料液面レベルが低下していない場合)には、流量制御系に何らかの異常が生じている可能性がある。
すなわち、この場合には流量制御弁1305が電子制御ユニット30からの全開指令信号にもかかわらず全開になっていないか、或いは流量制御弁1305は全開になっており実際には気液分離器130内の液面レベルが低下しているにもかかわらず液面センサ1303は液面レベル低下に対応する信号を出力していないかのいずれかにになる。
そこで、ステップ413では燃料タンク7に実際に流入する高オクタン価燃料の流量Vhに基づいて上記のいずれが生じているかを判断する。
すなわち、ステップ413では燃料タンク7に流入する燃料流量Vhが予め定めた値QH1以上か否かが判定される。QH1は、例えば通常の運転条件で制御弁1305を全開にしたときに気液分離器130から燃料タンク7に流入する燃料流量よりやや小さい値とされ、詳細には実際の分離装置10を用いた実験により設定される。
ステップ413でVhが所定値QH1以上ある場合には、実際に制御弁1305を通って全開時の流量の燃料がタンクに流入していることを意味している。従って、この場合には液面センサ1303で検出した気液分離器130内液面が低下しないのは、液面センサ1303自体に異常が生じているためと考えられる。
そこで、この場合にはステップ415に進み、液面センサ1303の異常を表すフラグFLの値を1(センサ異常)にセットして操作を終了する。
一方、ステップ413でVhがQH1より小さかった場合には、制御弁1305を全開にしたにもかかわらず、制御弁1305を通過する燃料流量が全開時の流量より小さいことを意味する。このため、この場合には高オクタン価燃料流量制御弁1305の開弁不良(閉弁固着など)が生じていると考えられる。
そこで、この場合にはステップ417に進み、制御弁1305に開弁不良が生じたことを示すためにフラグFVHOの値を1(開弁不良)にセットして操作を終了する。
なお、本実施形態においてもフラグFLの値が1(液面センサ1303の異常発生)またはフラグFVHOの値が1(流量制御弁1305の開弁異常)にセットされると、運転席の警告灯が点灯され、運転者に異常の発生を報知するようにされている。
図5は、図4と同様の操作を示しているが、図4では流量制御弁1305の開弁異常(閉弁固着など)の有無の判定を行うのに対して、図5の操作では制御弁1305の閉弁異常(開弁固着など)の有無の判定を行う。
図5の操作では、分離装置運転中に制御弁1305を所定の期間閉弁保持し、この期間内の気液分離器130内の燃料増大量と、燃料タンク7に流入する燃料量とをそれぞれ判定値と比較する。
すなわち、図5の操作ではステップ501で気液分離器130の液面レベルが予め定めた比較的小さな値L2以下になっているか否かを判定する。本実施形態では、判定操作中に一定期間制御弁1305を全閉状態に保持するものであるため、分離膜1101で生成される高オクタン価燃料により気液分離器130内の液面レベルが上昇する。このため、判定操作開始時の液面レベルは、判定期間中の液面上昇を許容できるように小さな値となっていることが必要とされる。従って、判定操作開始時の液面レベルは比較的小さな値L2以下となっていることが必要とされるのである。
ステップ503は、図4ステップ403と同じ判定操作実行条件が成立しているか否かの判定である。ステップ503で条件が全て成立していた場合には、ステップ505で高オクタン価燃料流量制御弁1305は一定時間全閉に保持され、ステップ507とステップ509とでは、それぞれこの期間内の気液分離器130内の高オクタン価燃料量増加速度ΔLと、燃料タンクに流入する高オクタン価燃料流量Vhとを算出する。ステップ507と509とは図4ステップ407、409とそれぞれ同一の操作である。
そして、ΔLとVhとを算出後、ステップ511では、まずΔLの値が予め定めた値dL2以下か否かが判定される。ここで、dL2は通常の状態での高オクタン価燃料生成速度より小さな値である。図5の操作では、制御弁1305が全閉保持されているため、本来気液分離器130内に貯留された燃料量は増大し、ΔLは正の比較的大きな値になるはずである。従って、ステップ511でΔLの値がdL2より小さい場合には、流量制御弁1305が電子制御ユニット30からの全閉指令信号にもかかわらず全閉になっていないか、或いは流量制御弁1305は全閉に保持されており実際には気液分離器130内の液面レベルが上昇しているにもかかわらず液面センサ1303の出力信号は液面レベル上昇を示していないかのいずれかにになる。
そこで、この場合にはステップ513に進み、燃料タンク7に流入する燃料流量Vhが所定値QH2以下か否かを判定する。ここで、QH2は正の比較的小さな値とされる。
すなわち、ステップ513でVhがQH2より小さい場合には、実際には制御弁1305を通って燃料タンク7にはほとんど燃料が流入していないと考えられるため、制御弁1305は電子制御ユニット30の全閉指令信号に応じて閉弁して降り、実際には気液分離器130内では液面が上昇しているはずである。従ってこの場合には、ステップ515に進み、フラグFLの値を1にセットして液面センサ1303に異常が生じたことを報知する。
一方、ステップ513でVhがQH2以上である場合には、全閉になっているはずの制御弁1305を通って燃料がタンク7に流入していることになる。従って、この場合には流量制御弁1305が実際には全閉になっていない、すなわち制御弁1305に閉弁異常(開弁固着など)が生じたと考えられる。
そこで、この場合には制御弁1305の閉弁異常の有無を示すフラグFVHCの値を1(閉弁異常発生)にセットして操作を終了する。
なお、図5の操作においてもフラグFLとFVHCとのいずれか一方が1にセットされると運転席の警告灯が点灯され、運転者に異常の発生が報知される。
次に、低オクタン価燃料流量制御弁1115の異常の有無の判定操作について、図6、図7を用いて説明する。
図6は、低オクタン価燃料流量制御弁1115の開弁不良の有無の判定操作、図7は閉弁不良の判定操作をそれぞれ説明するフローチャートである。
本操作も電子制御ユニット30により一定時間毎に行われるルーチンとして実行される。
図6の操作では、分離装置10の運転中に低オクタン価燃料流量制御弁1115を通過する燃料流量(低オクタン価燃料タンク5に流入する低オクタン価燃料流量)が所定の値以下であった場合に、流量制御弁1115を全開に保持して再度燃料流量を計算し、全開状態でも再度流量制御弁1115を通過する燃料流量が上記所定値以下であった場合には、流量制御弁1115に開弁異常(閉弁固着など)が生じたと判定する。
すなわち、図6の操作では、まずステップ601で現在の高オクタン価燃料タンク7と低オクタン価燃料5に流入する燃料流量(流量制御弁1305と1115とを通過する燃料流量)VhとVlとをそれぞれ計算し、Vh、Vlがそれぞれ予め定めた値QH3とQL1以下になっているか否かを判定し、Vh≦QH3とVl≦QL1の両方が成立した場合にのみステップ603に進み、現在判定操作実行条件が成立しているか否かを判断する。
なお、流量Vhは、前述したように所定時間Tの間の高オクタン価燃料タンク7内の燃料の増加量と機関1への高オクタン価燃料供給量との和を時間Tで除すことにより、また流量Vlは、所定時間Tの間の低オクタン価燃料タンク5内の燃料増加量と機関1への低オクタン価燃料供給量との和を時間Tで除すことにより、それぞれ算出される。
また本実施形態では、ステップ603の判定操作実行条件は、図4ステップ403、図5ステップ503と同一とされる。
ステップ603の条件が成立した場合には、次にステップ605に進み、低オクタン価燃料流量制御弁1115を全開に保持するとともに、ステップ607では制御弁1115を全開に保持した状態における流量制御弁1115通過燃料量VLOをステップ601と同様な方法で計算する。
そして、ステップ609では計算した流量VLOが前述の判定値QL1以下か否かを再度判定する。制御弁1115全開状態では、制御弁1115に異常が生じていなければ全開前の状態より流量が増大するはずである。
従って、ステップ609で制御弁1115を全開にしたにもかかわらず、制御弁通過燃料流量が依然としてQL1以下である場合には、実際には流量制御弁1115が全開になっていない、すなわち弁体の固着等により制御弁1115の開弁異常が生じていると判断される。
この場合には、ステップ611で低オクタン価燃料流量制御弁1115の開弁異常を表すフラグFVLOの値が1(開弁異常発生)にセットされる。
本実施形態においても、フラグFVLOの値が1(閉弁異常)にセットされると、運転席近傍に配置した警告灯が点灯され、運転者に異常発生が報知される。
次に、図7は低オクタン価燃料流量制御弁1115の閉弁異常の有無の判定操作を示すフローチャートである。本操作も、電子制御ユニット30により一定時間毎に実行されるルーチンとして行われる。
図7の操作では、分離装置10の運転中に、制御弁1115通過燃料流量が所定値以上になった場合に、制御弁1115を全閉にし、この状態で再度流量を計算し、流量が依然として上記所定値以上であった場合には制御弁1115に閉弁不良が生じたと判定する。
すなわち、図7ステップ701では現在の制御弁1115通過燃料流量(燃料タンク5に流入する低オクタン価燃料流量)Vlを図6と同様な操作により計算し、Vlが所定値QL2以上になっているか否かが判定される。
ステップ701でVl≧QL2であった場合には、次にステップ703に進み、判定操作実行条件が成立しているか否かを判断する。ステップ703の条件は、図6ステップ603の条件と同一である。
ステップ703の実行条件が成立した場合には、次にステップ705で制御弁1115を全閉にし、ステップ707では制御弁1115全閉状態で制御弁通過流量VLCを計算するとともに、ステップ709では計算した制御弁全閉時の流量VLCが前述の所定値QL2以上になっているか否かを判定する。
ステップ709で、制御弁1115通過流量VLCが前述の所定値QL2以上になっている場合には、すなわち制御弁1115を全閉にしたにもかかわらず、依然として多量の燃料が制御弁1115を通過して流れているのであるから、実際には制御弁1115が閉弁していない閉弁異常(開弁固着など)が生じていると判断される。
従って、この場合にはステップ711で流量制御弁1115の閉弁異常の有無を表すフラグFVLCの値が1(閉弁異常発生)にセットされる。本実施形態においてもフラグFVLCの値が1にセットされると、運転席近傍の警告灯が点灯されるのは、図6の場合と同様である。
以上、図2から図7を用いて分離装置10の各部の異常判定操作について説明した。分離装置10に異常が生じた場合には、直ちに分離装置10を停止して異常が生じた部位の修理を行うことが好ましい。しかし、実際には分離装置10の運転を停止した場合には、車両は分離燃料タンク5と7とに貯留された量の燃料のみで走行を続ける必要があり、既に生成している分離燃料の量が少ない場合には修理工場まで自力走行て到達できない場合が生じる。
この場合、分離装置10を停止するとともに、機関1の燃料噴射系に原料燃料タンク3を直接接続して原料燃料を燃料タンク3から機関1に直接供給するようにすることも可能である。しかし、この場合には原料燃料タンク3を機関1に直接接続するための非常用燃料配管と切換弁等を設置する必要があり、装置の複雑化を招くおそれがある。
本実施形態では、上記問題を解決するために非常用燃料配管や切換弁を新たに設けることなく分離装置に異常が発見された場合に原料燃料を機関1に供給可能としている。
すなわち、本実施形態では例えば図2から図7の操作で分離装置10に何らかの異常が発見された場合には、燃料タンク3内の原料燃料の大部分を低オクタン価燃料タンク5に移送する。この燃料移送は、別個の配管を用いることなく単に低オクタン価燃料側の流量制御弁1115を全開状態に保持することにより行われる。これにより、流量制御弁1115を通過して低オクタン価燃料タンク5に流入する燃料流量が増大し、分離膜モジュール1100の高圧区画(低オクタン価燃料側区画)1103の圧力が低下する。これにより、高圧区画1103では原料燃料の滞留時間が低下するとともに区画内圧力も大幅に低下するため、分離膜1101を透過して低圧区画側に流入する燃料料が大幅に低下する。
従って、これにより燃料タンク3内の原料燃料は速やかに低オクタン価燃料タンク5内に移動するとともに、分離膜1101で分離される燃料量が低下し、充分なオクタン価を有さない高オクタン価燃料が燃料タンク7に流入して、タンク7内の高オクタン価燃料を希釈して燃料オクタン価を低下させることが防止される。
本発明の車載用燃料分離装置の一実施形態の基本的な構成を模式的に示す図である。 分離膜の破損による異常有無判定操作を説明するフローチャートである。 分離膜の閉塞、劣化等の機能低下による異常有無の判定操作を説明するフローチャートである。 高オクタン価燃料流量制御弁と気液分離器液面センサとの異常有無の判定操作を説明するフローチャートである。 高オクタン価燃料流量制御弁と気液分離器液面センサとの異常有無の判定操作を説明するフローチャートである。 低オクタン価燃料流量制御弁の異常有無の判定操作を説明するフローチャートである。 低オクタン価燃料流量制御弁の異常有無の判定操作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1…内燃機関
3…原料燃料タンク
5…低オクタン価燃料タンク
7…高オクタン価燃料タンク
10…燃料分離装置
30…電子制御ユニット
100…車両
130…気液分離器
1100…分離膜モジュール
1101…分離膜
1115…低オクタン価燃料流量制御弁
1303…液面センサ
1305…高オクタン価燃料流量制御弁

Claims (12)

  1. 原料としての燃料を、オクタン価の高い成分を原料燃料より多く含む高オクタン価燃料と、オクタン価の低い成分を原料燃料より多く含む低オクタン価燃料とに分離する分離膜を備えた車載用燃料分離装置であって、
    分離後の高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのうち少なくともいずれか一方の燃料の生成速度に基づいて燃料分離装置に異常が生じたか否かを判定する異常判定手段を備えた車載用燃料分離装置。
  2. 前記分離膜は、分離膜の一方の側に供給される原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過させ、分離膜の他方の側に前記高オクタン価燃料を生成し、前記異常判定手段は分離後の高オクタン価燃料の生成速度が予め定めた上限値以上である場合に燃料分離装置に分離膜の破損による異常が生じたと判定する、請求項1に記載の車載用燃料分離装置。
  3. 前記分離膜は、分離膜の一方の側に供給される原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過させ、分離膜の他方の側に前記高オクタン価燃料を生成し、前記異常判定手段は分離後の高オクタン価燃料の生成速度が予め定めた下限値以下である場合に燃料分離装置に分離膜の機能低下による異常が生じたと判定する、請求項1に記載の車載用燃料分離装置。
  4. 前記異常判定手段は更に、分離後の高オクタン価燃料の生成速度が前記上限値より小さい予め定めた下限値以下である場合に燃料分離装置に分離膜の機能低下による異常が生じたと判定する、請求項2に記載の車載用燃料分離装置。
  5. 前記分離膜で分離された高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのうち少なくとも一方の燃料を貯留する分離燃料タンクと、前記分離膜で分離された燃料の前記少なくとも一方を前記分離燃料タンクに流入させる分離燃料通路と、該分離燃料通路を流れる分離燃料流量を制御する流量調整手段とを備え、
    前記異常判定手段は更に、前記流量調整手段の制御目標流量と前記分離燃料通路を流れる実際の分離燃料流量とに基づいて前記流量調整手段に異常が生じたか否かを判定する請求項1に記載の車載用燃料分離装置。
  6. 前記異常判定手段は、前記分離燃料タンク内の分離燃料量と該分離燃料タンクから内燃機関に供給された燃料量とに基づいて前記分離燃料通路を流れる実際の分離燃料流量とを算出する、請求項5に記載の車載用燃料分離装置。
  7. 更に、前記分離膜と前記流量調整手段との間に配置された分離燃料を貯留する分離燃料貯留部と、該分離燃料貯留部内に貯留された分離燃料量を検出する貯留燃料量検出手段と、前記貯留燃料量検出手段により検出された貯留量が設定された値になるように前記流量調整手段の制御目標流量を制御する流量制御手段とを備え、
    前記異常判定手段は更に、前記流量制御手段の前記制御目標流量と、前記分離燃料通路を流れる実際の分離燃料流量と、前記貯留燃料量検出手段の検出した分離燃料量とに基づいて、前記貯留燃料量検出手段に異常が生じたか否かを判定する、請求項5または請求項6に記載の車載用燃料分離装置。
  8. 少なくとも高オクタン価燃料を貯留する前記分離燃料タンクを備え、
    前記分離膜は、分離膜の一方の側に供給される原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過させ、分離膜の他方の側に前記高オクタン価燃料を生成し、
    前記異常判定手段は前記流量調整手段に異常が生じていないと判定され、かつ分離後の高オクタン価燃料の生成速度が予め定めた上限値以上である場合に燃料分離装置に分離膜の破損による異常が生じたと判定する、請求項5または6に記載の車載用燃料分離装置。
  9. 少なくとも高オクタン価燃料を貯留する前記分離燃料タンクを備え、
    前記分離膜は、分離膜の一方の側に供給される原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過させ、分離膜の他方の側に前記高オクタン価燃料を生成し、
    前記異常判定手段は前記流量調整手段に異常が生じていないと判定され、かつ分離後の高オクタン価燃料の生成速度が予め定めた下限値以下である場合に燃料分離装置に分離膜の機能低下による異常が生じたと判定する、請求項5または6に記載の車載用燃料分離装置。
  10. 前記異常判定手段は更に、分離後の高オクタン価燃料の生成速度が前記上限値より小さい予め定めた下限値以下である場合に燃料分離装置に分離膜の機能低下による異常が生じたと判定する、請求項8に記載の車載用燃料分離装置。
  11. 前記原料としての燃料を貯留する原料燃料タンクを備え、前記異常判定手段は、前記原料燃料タンク内の原料燃料量が予め定めた異常判定実行下限値以上である場合に異常が生じたか否かの判定を行う、請求項1から請求項10に記載の車載用燃料分離装置。
  12. 前記原料としての燃料を貯留する原料燃料タンクと、分離後の低オクタン価燃料を貯留する低オクタン価燃料タンクとを備え、前記異常手段により異常が生じていると判定された場合には、原料燃料タンク内の原料燃料を低オクタン価燃料タンク内に移送する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の車載利用燃料分離装置。
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