JP4244786B2 - 車載用燃料分離装置 - Google Patents
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Description
前記分離膜で分離された高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのうち少なくとも一方の燃料を貯留する分離燃料タンクと、前記分離膜で分離された燃料の前記少なくとも一方を前記分離燃料タンクに流入させる分離燃料通路と、該分離燃料通路を流れる分離燃料流量を制御する流量調整手段とを備え、
前記異常判定手段は更に、前記流量調整手段の制御目標流量と前記分離燃料通路を流れる実際の分離燃料流量とに基づいて前記流量調整手段に異常が生じたか否かを判定する車載用燃料分離装置が提供される。
すなわち、分離燃料タンク内の燃料量の単位時間当たりの変化は、単位時間内に分離燃料通路からタンク内に流入する燃料量から分離燃料タンクから流出する燃料量(すなわち分離燃料タンクから内燃機関に単位時間当たりに供給される燃料量)を差し引いた量になる。このため、分離燃料通路を流れる燃料流量は、単位時間当たりの分離燃料タンク内の燃料の増大量と内燃機関に供給された燃料量との和として算出される。
本発明では、異常発生時に原料燃料タンク内の原料燃料を低オクタン価燃料タンク内に移送することにより、非常用燃料配管等を設けることなく非常時に原料燃料を用いて機関を運転することを可能としている。
また、請求項8の発明によれば、上記共通の効果に加えて分離装置に異常が生じた場合にも低オクタン価燃料タンクに移送した燃料で機関を運転することが可能となる効果を奏する。
図1は、本発明の車載用燃料分離装置の実施形態の基本的な構成を模式的に示す図である。
図1において、1は内燃機関(本実施形態ではガソリン機関)を示す。後述するように、本実施形態では、後述するように原料ガソリンからオクタン価の高い高オクタン価燃料とオクタン価の低い低オクタン価燃料とを分離生成し、それぞれの燃料を機関1に供給する。機関1は、機関運転状態に応じて高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのいずれか一方を、もしくは両方の燃料を所定の比率で同時に、機関に供給することにより運転することが可能となっている。
原料燃料タンク3内の燃料は、原料燃料ポンプ31により後述する燃料分離装置10に圧送され、そこで原料燃料よりオクタン価の高い高オクタン価燃料と原料燃料よりオクタン価の低い低オクタン価燃料とに分離され、分離された燃料はそれぞれ低オクタン価燃料用タンク5と高オクタン価燃料用タンク7とに貯留される。
燃料タンク5内の低オクタン価燃料と、燃料タンク7内の高オクタン価燃料はそれぞれフィードポンプ51と71とにより機関1に供給される。
前述したように、本実施形態では機関1の運転状態に応じて低オクタン価燃料と高オクタン価燃料との一方を選択的に、或いは両方の燃料を所定の比率で同時に、機関1の各気筒に供給することが可能となっている。
分離膜モジュール1100は、ハウジング1100a内をアロマ分離膜1101で2つの区画1103と1105とに区分した構成とされている。
よく知られているように、ガソリン中の芳香族成分量が増大するとガソリンのオクタン価(RON)は高くなる。このため、気液分離器130から回収される、芳香族成分を多く含む分離燃料油のオクタン価は原料燃料のオクタン価より大幅に高くなる。また、分離膜1101のの高圧側区画1103に残った、芳香族成分の一部が除去され高オクタン価成分含有量が少なくなった燃料は原料燃料よりオクタン価の低い低オクタン価燃料として回収される。
また、高圧側区画1103からは原料燃料から高オクタン価成分(芳香族成分)の一部が除去されて原料燃料よりオクタン価が低下した燃料が回収され、低オクタン価燃料となる。つまり、分離膜モジュール1100に原料燃料を供給する事により、原料燃料は高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離される。
また、図1に30で示すのは、分離装置10を制御する電子制御ユニットである。電子制御ユニット30は、例えば公知の構成のマイクロコンピュータとして構成され、分離装置10の分離操作を制御するものである。
ところが、分離装置10に異常が生じると、分離燃料のオクタン価差が低下したり、高オクタン価燃料の収量を充分に多く維持できなくなる問題がある。しかも、分離後の燃料のオクタン価や収量は機関運転中に直接計測することは困難であるため、分離装置10に異常が生じると運転者が気付かないまま、必要とされるオクタン価を有していない分離燃料で機関が運転されてしまい、機関性能が低下したり排気性状が悪化した状態での運転が継続される可能性がある。
また、分離膜1101の表面の異物付着による閉塞や分離膜の劣化等による分離膜の機能低下(芳香族成分の透過量の低下)が生じると、高オクタン価燃料の生成量が低下する。本発明は、これらの異常の有無を以下に説明する方法で分離装置10の運転中に判定することにより、分離装置の異常を早期に発見することを可能としている。
(1)分離膜の異常
a.分離膜の破損(破れ、孔)
b.分離膜の機能低下(閉塞、劣化)
(2)流量制御系の異常
a.高オクタン価燃料流量制御弁(燃料制御弁1305)の異常
b.気液分離器液面センサ1303の異常
c.低オクタン価燃料流量制御弁(燃料制御弁1115)の異常
以下、それぞれの異常判定操作について説明する。
前述したように、分離膜1101に破損が生じると分離膜モジュール1100の高圧区画1103に供給された原料燃料が破損部分を通って低圧区画1105に流入するため、主に芳香族成分が分離膜を透過する場合に較べて低圧区画(高オクタン価燃料側)1105から気液分離器130に回収される燃料量は増大する。この場合、気液分離器130で高オクタン価燃料として回収される燃料のオクタン価は原料燃料が混入するために低下してしまう。
従って、分離膜1101に破損による異常が生じると、正常時に較べて高オクタン価燃料の生成量は増大し、低オクタン価燃料の生成量は減少する。
また、分離膜1101の異物の付着による閉塞や分離膜の劣化等により分離膜の機能低下(芳香族成分の透過性の低下)が生じると、上記とは逆に高オクタン価燃料の生成量は低下し、低オクタン価燃料の生成量は増大する。
本発明は上記に着目して、分離後燃料の生成量を監視することにより分離膜の異常の有無を判定する。
図2の操作では、高オクタン価燃料の生成量に基づいて分離膜の破損による異常の有無を判定する。
本実施形態では、ステップ201で以下の条件が全て成立したときに判定実行条件が成立したと判断するようにしている。
2)流量制御弁1305と気液分離器130の液面センサ1303に異常が生じていないこと。
3)原料燃料タンク3内の原料燃料が所定量以上であること。
4)高オクタン価燃料タンク7の液面センサ701が正常であること。
5)分離膜への原料燃料供給圧力(フィードポンプ31吐出圧力)が予め定めた値になっていること。
ステップ201で実行条件が成立しない場合には、ステップ203に進み、後述する高オクタン価燃料生成量Vhの値を0にセットして今回の操作を終了する。
一方、ステップ201で実行条件が成立した場合には、次にステップ205に進み高オクタン価燃料生成量Vhを算出する。
すなわち、本実施形態では電子制御ユニット30は、ステップ201の判定実行条件が成立している状態で、液面センサ701で検出した液面レベルの所定期間T内の変化からタンク7内に貯留された燃料量の変化(増大量)V1を算出するとともに、期間T内に機関1に供給された高オクタン価燃料量V2とを検出する。
従って、単位時間内に燃料タンク7内に流入する高オクタン価燃料量、すなわち高オクタン価燃料の生成量Vhは、Vh=(V1+V2)/Tとして算出される。
ここで、FMHは分離膜の破損による異常が生じているか否かを表すフラグであり、FMH=1は異常が発生していることを、FMH=0は異常が発生していないことを、それぞれ表している。
図3、ステップ301から305の操作は、図2、ステップ201から205の操作と同一である。すなわち、本実施形態においても、ステップ301で判定実行条件が成立しているか否かを判断し、成立していない場合には高オクタン価燃料生成量Vhの値をゼロにセットして操作を終了するが、判定実行条件が成立している場合にはステップ305に進みステップ205と同一の操作で高オクタン価燃料生成量Vhを算出する。
本実施形態では高オクタン価燃料生成量Vhが下限値β以下である場合には、分離膜に機能低下が生じているために高オクタン価燃料生成量が通常運転では有り得ない値まで低下したと考えられる。このため、この場合にはステップ309でフラグFMLの値を1にセットして操作を終了する。また、ステップ307でVhが下限値βより大きかった場合には、分離膜の機能低下は生じていないと考えられるため、ステップ311でフラグFMLの値を0にセットして操作を終了する。
本実施形態では、フラグFMHの場合と同様にフラグFMLの値が1にセットされると車両の運転席近傍に設置された警告灯(図示せず)が点灯され、運転者に異常の発生を報知するようにされている。
図2ステップ201と図3ステップ301とでは、判定操作実行条件として以下の条件が成立しているか否かを判定している。
2)流量制御弁1305と気液分離器130の液面センサ1303に異常が生じていないこと。
3)原料燃料タンク3内の原料燃料が所定量以上であること。
4)高オクタン価燃料タンク7の液面センサ701が正常であること。
5)分離膜への原料燃料供給圧力(フィードポンプ31吐出圧力)が予め定めた値になっていること。
更に、条件5)は、高オクタン価燃料の生成量は他の条件が同一であっても原料燃料の供給圧力に応じて変化する場合があるため、判定実行時の高オクタン価燃料の生成量ができるだけ一定の値になるようにするためである。
また、図2、図3では高オクタン価燃料の生成量を燃料タンク7液面変化と機関への高オクタン価燃料供給量とに基づいて算出しているが、燃料タンク7液面変化の代わりに、例えば分離膜異常の有無の判定時のみ気液分離器130の液面制御を停止して、高オクタン価燃料流量制御弁1305を全閉に保持したときの気液分離器130内の高オクタン価燃料の液面変化から高オクタン価燃料の生成量を算出してもよい。この場合には、内燃機関1への燃料供給量を考慮することなく、気液分離器130の液面変化から直接高オクタン価燃料の生成量が求められる。
そこで、図2、図3の操作をタンク液面が安定する車両停止中(機関のアイドル運転中、または車両走行速度が所定値以下のとき)のみに行うようにしてもよい。
分離装置の流量制御系(例えば、高オクタン価燃料流量制御弁1305、気液分離器液面センサ1303、低オクタン価燃料流量制御弁1115)に異常が生じると、分離後の燃料の生成量やオクタン価が変動する。
また、前述したように、これらの流量制御系に異常が生じていたのでは分離膜1101の異常の有無を正確に判定することができない。
図4、図5は高オクタン価燃料流量制御弁1035と気液分離器液面センサ1303との異常有無の判定操作を示すフローチャートであり、図4は制御弁1305の開弁異常(閉固着)と液面センサ1303の異常(固着)の有無の判定操作を、図5は制御弁1305の閉弁異常(開固着)と液面センサ1303の異常(固着)の有無の判定操作を、それぞれ示している。
図4の操作では、まずステップ401で気液分離器130内の液面レベルLが予め定めた値L1以上か否かが判定される。後述するように、本実施形態では判定操作中に所定の期間流量制御弁1035を全開状態に保持する必要がある。この期間内には気液分離器130内の高オクタン価燃料のタンク7への流出量が増大するため、この期間内に分離器130が空になることを防止するためにはある程度の量の燃料が分離器130内に保持されていることが必要となるためである。実際には上記所定値L1は気液分離器130の容量などによっても変化するため、実際の分離装置10を用いた実験により定めることが好ましい。
ステップ403で全ての条件が成立した場合には、次にステップ405に進み高オクタン価燃料流量制御弁1305の開度を所定の期間全開に保持する。
この状態では流量制御弁1305の開度は全開に維持されているため、燃料量の増加速度ΔLは気液分離器130内の液面高さを一定にする制御が実行されている場合に較べて低下するはずである。従って、ステップ411でΔLがdL1以上であった場合(すなわち、制御弁1305を全開にした状態でも気液分離器130内の燃料液面レベルが低下していない場合)には、流量制御系に何らかの異常が生じている可能性がある。
すなわち、ステップ413では燃料タンク7に流入する燃料流量Vhが予め定めた値QH1以上か否かが判定される。QH1は、例えば通常の運転条件で制御弁1305を全開にしたときに気液分離器130から燃料タンク7に流入する燃料流量よりやや小さい値とされ、詳細には実際の分離装置10を用いた実験により設定される。
そこで、この場合にはステップ415に進み、液面センサ1303の異常を表すフラグFLの値を1(センサ異常)にセットして操作を終了する。
そこで、この場合にはステップ417に進み、制御弁1305に開弁不良が生じたことを示すためにフラグFVHOの値を1(開弁不良)にセットして操作を終了する。
図5は、図4と同様の操作を示しているが、図4では流量制御弁1305の開弁異常(閉弁固着など)の有無の判定を行うのに対して、図5の操作では制御弁1305の閉弁異常(開弁固着など)の有無の判定を行う。
すなわち、図5の操作ではステップ501で気液分離器130の液面レベルが予め定めた比較的小さな値L2以下になっているか否かを判定する。本実施形態では、判定操作中に一定期間制御弁1305を全閉状態に保持するものであるため、分離膜1101で生成される高オクタン価燃料により気液分離器130内の液面レベルが上昇する。このため、判定操作開始時の液面レベルは、判定期間中の液面上昇を許容できるように小さな値となっていることが必要とされる。従って、判定操作開始時の液面レベルは比較的小さな値L2以下となっていることが必要とされるのである。
すなわち、ステップ513でVhがQH2より小さい場合には、実際には制御弁1305を通って燃料タンク7にはほとんど燃料が流入していないと考えられるため、制御弁1305は電子制御ユニット30の全閉指令信号に応じて閉弁して降り、実際には気液分離器130内では液面が上昇しているはずである。従ってこの場合には、ステップ515に進み、フラグFLの値を1にセットして液面センサ1303に異常が生じたことを報知する。
そこで、この場合には制御弁1305の閉弁異常の有無を示すフラグFVHCの値を1(閉弁異常発生)にセットして操作を終了する。
次に、低オクタン価燃料流量制御弁1115の異常の有無の判定操作について、図6、図7を用いて説明する。
図6は、低オクタン価燃料流量制御弁1115の開弁不良の有無の判定操作、図7は閉弁不良の判定操作をそれぞれ説明するフローチャートである。
本操作も電子制御ユニット30により一定時間毎に行われるルーチンとして実行される。
ステップ603の条件が成立した場合には、次にステップ605に進み、低オクタン価燃料流量制御弁1115を全開に保持するとともに、ステップ607では制御弁1115を全開に保持した状態における流量制御弁1115通過燃料量VLOをステップ601と同様な方法で計算する。
従って、ステップ609で制御弁1115を全開にしたにもかかわらず、制御弁通過燃料流量が依然としてQL1以下である場合には、実際には流量制御弁1115が全開になっていない、すなわち弁体の固着等により制御弁1115の開弁異常が生じていると判断される。
本実施形態においても、フラグFVLOの値が1(閉弁異常)にセットされると、運転席近傍に配置した警告灯が点灯され、運転者に異常発生が報知される。
すなわち、図7ステップ701では現在の制御弁1115通過燃料流量(燃料タンク5に流入する低オクタン価燃料流量)Vlを図6と同様な操作により計算し、Vlが所定値QL2以上になっているか否かが判定される。
ステップ703の実行条件が成立した場合には、次にステップ705で制御弁1115を全閉にし、ステップ707では制御弁1115全閉状態で制御弁通過流量VLCを計算するとともに、ステップ709では計算した制御弁全閉時の流量VLCが前述の所定値QL2以上になっているか否かを判定する。
以上、図2から図7を用いて分離装置10の各部の異常判定操作について説明した。分離装置10に異常が生じた場合には、直ちに分離装置10を停止して異常が生じた部位の修理を行うことが好ましい。しかし、実際には分離装置10の運転を停止した場合には、車両は分離燃料タンク5と7とに貯留された量の燃料のみで走行を続ける必要があり、既に生成している分離燃料の量が少ない場合には修理工場まで自力走行て到達できない場合が生じる。
すなわち、本実施形態では例えば図2から図7の操作で分離装置10に何らかの異常が発見された場合には、燃料タンク3内の原料燃料の大部分を低オクタン価燃料タンク5に移送する。この燃料移送は、別個の配管を用いることなく単に低オクタン価燃料側の流量制御弁1115を全開状態に保持することにより行われる。これにより、流量制御弁1115を通過して低オクタン価燃料タンク5に流入する燃料流量が増大し、分離膜モジュール1100の高圧区画(低オクタン価燃料側区画)1103の圧力が低下する。これにより、高圧区画1103では原料燃料の滞留時間が低下するとともに区画内圧力も大幅に低下するため、分離膜1101を透過して低圧区画側に流入する燃料料が大幅に低下する。
3…原料燃料タンク
5…低オクタン価燃料タンク
7…高オクタン価燃料タンク
10…燃料分離装置
30…電子制御ユニット
100…車両
130…気液分離器
1100…分離膜モジュール
1101…分離膜
1115…低オクタン価燃料流量制御弁
1303…液面センサ
1305…高オクタン価燃料流量制御弁
Claims (8)
- 原料としての燃料を、オクタン価の高い成分を原料燃料より多く含む高オクタン価燃料と、オクタン価の低い成分を原料燃料より多く含む低オクタン価燃料とに分離する分離膜を備えた車載用燃料分離装置であって、
分離後の高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのうち少なくともいずれか一方の燃料の生成速度に基づいて燃料分離装置に異常が生じたか否かを判定する異常判定手段と、
前記分離膜で分離された高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのうち少なくとも一方の燃料を貯留する分離燃料タンクと、前記分離膜で分離された燃料の前記少なくとも一方を前記分離燃料タンクに流入させる分離燃料通路と、該分離燃料通路を流れる分離燃料流量を制御する流量調整手段とを備え、
前記異常判定手段は更に、前記流量調整手段の制御目標流量と前記分離燃料通路を流れる実際の分離燃料流量とに基づいて前記流量調整手段に異常が生じたか否かを判定する車載用燃料分離装置。 - 前記異常判定手段は、前記分離燃料タンク内の分離燃料量と該分離燃料タンクから内燃機関に供給された燃料量とに基づいて前記分離燃料通路を流れる実際の分離燃料流量とを算出する、請求項1に記載の車載用燃料分離装置。
- 更に、前記分離膜と前記流量調整手段との間に配置された分離燃料を貯留する分離燃料貯留部と、該分離燃料貯留部内に貯留された分離燃料量を検出する貯留燃料量検出手段と、前記貯留燃料量検出手段により検出された貯留量が設定された値になるように前記流量調整手段の制御目標流量を制御する流量制御手段とを備え、
前記異常判定手段は更に、前記流量制御手段の前記制御目標流量と、前記分離燃料通路を流れる実際の分離燃料流量と、前記貯留燃料量検出手段の検出した分離燃料量とに基づいて、前記貯留燃料量検出手段に異常が生じたか否かを判定する、請求項1または請求項2に記載の車載用燃料分離装置。 - 少なくとも高オクタン価燃料を貯留する前記分離燃料タンクを備え、
前記分離膜は、分離膜の一方の側に供給される原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過させ、分離膜の他方の側に前記高オクタン価燃料を生成し、
前記異常判定手段は前記流量調整手段に異常が生じていないと判定され、かつ分離後の高オクタン価燃料の生成速度が予め定めた上限値以上である場合に燃料分離装置に分離膜の破損による異常が生じたと判定する、請求項1または2に記載の車載用燃料分離装置。 - 少なくとも高オクタン価燃料を貯留する前記分離燃料タンクを備え、
前記分離膜は、分離膜の一方の側に供給される原料燃料中の芳香族成分を選択的に透過させ、分離膜の他方の側に前記高オクタン価燃料を生成し、
前記異常判定手段は前記流量調整手段に異常が生じていないと判定され、かつ分離後の高オクタン価燃料の生成速度が予め定めた下限値以下である場合に燃料分離装置に分離膜の機能低下による異常が生じたと判定する、請求項1または2に記載の車載用燃料分離装置。 - 前記異常判定手段は更に、分離後の高オクタン価燃料の生成速度が前記上限値より小さい予め定めた下限値以下である場合に燃料分離装置に分離膜の機能低下による異常が生じたと判定する、請求項4に記載の車載用燃料分離装置。
- 前記原料としての燃料を貯留する原料燃料タンクを備え、前記異常判定手段は、前記原料燃料タンク内の原料燃料量が予め定めた異常判定実行下限値以上である場合に異常が生じたか否かの判定を行う、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車載用燃料分離装置。
- 前記原料としての燃料を貯留する原料燃料タンクと、分離後の低オクタン価燃料を貯留する低オクタン価燃料タンクとを備え、前記異常手段により異常が生じていると判定された場合には、原料燃料タンク内の原料燃料を低オクタン価燃料タンク内に移送する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の車載利用燃料分離装置。
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