JP2005138218A - 2主軸対向旋盤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水平方向の同一軸線上で左側主軸と右側主軸とを対向させ、左側主軸位置を固定し、右側主軸を主軸方向(Z軸方向)に移動自在とし、スラント型のベッドの奥側と手前側にタレット刃物台を配置した2主軸対向旋盤に特に好適な奥側と手前側の刃物台を共通化することが可能な構造を得る。
【解決手段】 刃物台が手前側に配置される側の主軸台4を奥側刃物台16のZ軸ガイド14に搭載してZ軸方向に移動可能とすることで、当該側の主軸台4の基部とその手前側に配置された刃物台10との間にスペース22が生ずるようにし、このスペースによって手前側刃物台10の設置スペースに余裕を持たせ、奥側刃物台16と同一構造の刃物台を配置可能とすることで、主軸を挟んで配置された両側の刃物台を共通化する。
【選択図】 図1
【解決手段】 刃物台が手前側に配置される側の主軸台4を奥側刃物台16のZ軸ガイド14に搭載してZ軸方向に移動可能とすることで、当該側の主軸台4の基部とその手前側に配置された刃物台10との間にスペース22が生ずるようにし、このスペースによって手前側刃物台10の設置スペースに余裕を持たせ、奥側刃物台16と同一構造の刃物台を配置可能とすることで、主軸を挟んで配置された両側の刃物台を共通化する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、水平方向の同一軸線上で左側主軸と右側主軸との2主軸を対向させた2主軸対向旋盤に関するもので、特に左側主軸位置を固定し、右側主軸を主軸方向(Z軸方向)に移動自在とし、オペレータ側が下方に傾斜したいわゆるスラント型のベッドの主軸の奥側と手前側にタレット刃物台を配置した2主軸対向旋盤に関するものである。
旋盤の主要要素は、ベッドと主軸と刃物台であり、主軸は主軸台に軸支され、刃物台は、工具を切込み方向に案内するX軸ガイドと主軸方向に案内するZ軸ガイドとを介して、ベッド上面に搭載されている。2個の主軸を水平方向の同一軸線上で対向させた2主軸対向旋盤の機器配置には種々の形態があり、2個の刃物台を主軸の上方ないし奥側に配置したもの、奥側と手前側とに配置したもの、3個又は4の刃物台を主軸の奥側と手前側に配置したものなどが用いられている。
2主軸に対応する2つの刃物台10、16を図1に示すように左側主軸の奥側と右側主軸の手前側とに配置した構造は、両主軸の中間位置に対して点対称の機器配置となるため、左主軸側と右主軸側とで加工プログラムや工具の共通化が図れるという利点がある。しかし、刃物台を主軸の手前側に配置すると、タレット12のX軸移動に必要なスペースも確保しなければならないため、主軸の手前側(オペレータ側)に大きなスペースが必要になり、機械へのオペレータの接近性が悪くなるという問題が発生する。そのため、主軸の手前側に配置される刃物台10は、その幅寸法(機械上での前後寸法)Bをできるだけ小さくする必要がある。
一方、主軸の奥側に配置される刃物台16は、奥行き方向に十分なスペースがあり、左主軸台3を固定的に設けて右主軸台4をZ軸方向に移動可能にした2主軸対向旋盤では、剛性の高い左主軸側で重加工を行うようになるので、左刃物台、特にその回転工具駆動モータ19が大型になる傾向があった。逆に言えば、主軸手前側に配置される右刃物台10の寸法を小さくしたいという要求から、右刃物台10を左刃物台16よりコンパクトな構造にして、回転工具駆動モータ13も小型のものが用いられていた。
特開2003‐181705号公報
工作機械のコスト及び保守点検の点から言えば、機械に設ける装置や部品の共通化を図ることが望ましい。しかし、上述したように、主軸の奥側と手前側とに刃物台を配置した旋盤では、手前側刃物台の設置スペースを十分に取れないために、奥行き寸法の小さい小型の構造とせざるを得ず、重切削が要求される奥側刃物台と異なる構造とせざるを得なかった。
この発明は、上記問題を解決して、奥側と手前側の刃物台を共通化することが可能な2主軸対向旋盤を得ることを課題としている。
この発明では、刃物台が手前側に配置される側の主軸台4を奥側刃物台16のZ軸ガイド14に搭載してZ軸方向に移動可能とすることで、当該側の主軸台4の基部とその手前側に配置された刃物台10との間にスペース22が生ずるようにし、このスペースによって手前側刃物台10の設置スペースに余裕を持たせ、奥側刃物台16と同一構造の刃物台を配置可能とすることで、主軸を挟んで配置された両側の刃物台を共通化して上記課題を解決している。
すなわち本願請求項1の発明に係る2主軸対向旋盤は、水平方向の同一軸線A上で対向する2本の主軸と、この主軸の手前側と奥側とに配置された刃物台10、16とを備えた2主軸対向旋盤において、Z軸方向に移動する主軸の主軸台4を奥側刃物台16のZ軸ガイド14に案内させて搭載し、当該主軸台の基部が機械奥側に位置することによって生じたスペース22を利用して手前側刃物台10の設置スペースの拡大を図り、手前側刃物台10と奥側刃物台16とを同一の構造としたものである。
また本願請求項2の発明は、上記構造の2主軸対向旋盤において、手前側が下方に傾斜したスラント型のベッドと、その傾斜したベッド面6と平行な面内にレール8aを配置した手前側刃物台10用のZ軸ガイド8と、前記ベッドの頂部に水平方向の面を形成してその頂面7と略平行な面内にレール14aを配置した奥側刃物台16用のZ軸ガイド14とを備え、奥側刃物台16が、ベッド面6と平行な上案内面と前記頂面に略平行な下面とを備えた側面三角形状の上スライド台15を介して、当該Z軸ガイド14に搭載されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、手前側刃物台10の設置スペースに余裕を持たせることが可能になり、これによって機械へのオペレータの接近性を害することなく、奥側と手前側の刃物台の構造や寸法を共通化して、機械コストの低減と保守点検の容易化を図ることができる。
以下、図面を参照して、この発明の最良の実施形態について説明する。図1は機械の斜め上方からベッド面を正面にして見た機器配置図、図2は図1の左側面図、図3は同右側面図であり、図4は左刃物台16をY軸移動可能にする構造を示す左側面図である。図において、Aは水平方向の主軸軸線、1及び2は当該軸線上に配置された左主軸と右主軸、3は左主軸1を軸支している固定の左主軸台、4は右主軸2を軸支しているZ軸方向に移動可能な右主軸台、5はベッド、6は手前側が低くなる方向に傾斜したベッド面、7は水平方向のベッド頂面、8は主軸軸線Aの下方位置でベッド前面に装着された下Z軸ガイド、8aは当該ガイドのレール、9は下Z軸ガイド8に沿って移動する下スライド台、10は下スライド台9に設けたX軸ガイド11に沿って移動する手前側刃物台、12は手前側刃物台の工具タレット、13は工具タレット12に装着された回転工具を駆動する工具駆動モータ、14はベッドの頂面7に主軸軸線Aと平行に設けられた上Z軸ガイド、15は上Z軸ガイド14に沿って移動する上スライド台、16は上スライド台15に設けたX軸ガイド17に沿って移動する奥側刃物台、18は奥側刃物台の工具タレット、19は工具タレットに装着された回転工具を駆動する工具モータである。また、図2ないし4に示されている20は旋盤の前カバーである。
図に示すように、奥側刃物台16は、左主軸台3の上奥側に配置され、手前側刃物台10は、Z軸方向に移動可能な右主軸台4の下手前側に配置されている。図3から明らかなように、手前側刃物台10は、機械の前方に突出する位置となり、カバー20はこの手前側刃物台10のZ軸及びX軸移動を妨げないように下方が手前側に膨らんだ形状となっている。
図3に示すように、右主軸台4は、機械の奥側に延びるベッド部分で水平方向の頂面7に設けた上刃物台用のZ軸ガイド14に案内され、当該Z軸ガイドのレール14a、14aの中間位置に設けた送り装置21でZ軸方向に駆動されるようになっている。この構造により、右主軸台4の下側にスペース22が生じ、手前側刃物台10の設置スペースに余裕が生ずることとなる。この発明の旋盤は、このようにして生じた設置スペースの余裕を利用して、奥側刃物台16と同一の構造及び寸法を有する手前側刃物台10を設置している。
奥側刃物台用16は、基本的にはスラント型のベッドの頂部を切断するように設けた水平方向の頂面7に配置したZ軸ガイド14で案内されているので、十分な支持剛性を付与できる。また、奥側刃物台16は、上面が傾斜したベッド面6と平行で、下面が水平方向の側面三角形状の上スライド台15を使用することによって、手前側刃物台10と同一平面状に配置することができる。
なお、図4に示すように、上スライド台15を水平方向前後に案内する前後ガイド23を介してZ軸ガイド14に搭載することにより、上スライド台15の前後移動と奥側刃物台16のX軸移動との合成移動により、奥側刃物台16をY軸方向、すなわち、Z軸とX軸とに直行する方向に移動させることが可能になり、奥側刃物台16に装着したフライスやエンドミルでワーク周面に平面加工や軸直角方向の溝加工を行うことが可能になる。
4 主軸台
8 下Z軸スライド台
8a レール
10 手前側刃物台
14 上Z軸ガイド
15 上スライド台
16 奥側刃物台
22 スペース
8 下Z軸スライド台
8a レール
10 手前側刃物台
14 上Z軸ガイド
15 上スライド台
16 奥側刃物台
22 スペース
Claims (2)
- 水平方向の同一軸線A上で対向する2本の主軸と、この主軸の手前側と奥側とに配置された刃物台(10,16)とを備えた2主軸対向旋盤において、Z軸方向に移動する主軸の主軸台(4)を奥側刃物台(16)のZ軸ガイド(14)に案内させて搭載し、当該主軸台の基部が機械奥側に位置することによって生じたスペース(22)を利用して手前側刃物台(10)の設置スペースの拡大を図り、手前側刃物台(10)と奥側刃物台(16)とを同一の構造とした、2主軸対向旋盤。
- 手前側が下方に傾斜したスラント型のベッドと、その傾斜したベッド面(6)と平行な面内にレール(8a)を配置した手前側刃物台(10)用のZ軸ガイド(8)と、前記ベッドの頂部に水平方向の面を形成して、その頂面(7)と略平行な面内にレール(14a)を配置した奥側刃物台(16)用のZ軸ガイド(14)とを備え、奥側刃物台(16)が、ベッド面(6)と平行な上案内面と前記頂面に略平行な下面とを備えた側面三角形状の上スライド台(15)を介して、当該Z軸ガイド(14)に搭載されている、請求項1記載の2主軸対向旋盤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003376986A JP2005138218A (ja) | 2003-11-06 | 2003-11-06 | 2主軸対向旋盤 |
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Publications (1)
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JP2003376986A Pending JP2005138218A (ja) | 2003-11-06 | 2003-11-06 | 2主軸対向旋盤 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005138218A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102489721A (zh) * | 2011-11-28 | 2012-06-13 | 山东宏康机械制造有限公司 | 一种立刀卧式车床 |
CN109648100A (zh) * | 2017-10-12 | 2019-04-19 | 温岭市台昇机床有限公司 | 一种平轨双头车床 |
Citations (4)
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JP2003225806A (ja) * | 2002-01-30 | 2003-08-12 | Nakamura Tome Precision Ind Co Ltd | 複合nc旋盤のフレーム構造 |
-
2003
- 2003-11-06 JP JP2003376986A patent/JP2005138218A/ja active Pending
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