JP2005135067A - プログラム - Google Patents

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Abstract

【目的】 必要な部分の位相合わせのみを容易に行うことができるようにする。
【構成】 ミキサエンジンに接続したPCに編集プログラムを実行させてミキサエンジンにおける信号処理構成を編集する場合において、この編集を行うためのCAD画面でユーザが遅延設定キー41を押下すると、遅延設定画面40′に移行し、編集中の信号処理の各コンポーネントと対応するように、そのコンポーネントにおいて不可避的に生じる遅延時間である本質遅延時間が表示され(表示E)、各コンポーネントの各入力端子に対応させて、その入力端子から入力する信号に与える遅延時間である調整遅延時間が表示され(表示F)るようにする。そして、PCが上記調整遅延時間の指定を受け付けて、その指定に従って編集中の信号処理構成における遅延の調整を行う。
【選択図】 図5

Description

この発明は、コンピュータに、音響信号処理装置において行う信号処理の構成を編集する機能を実現させるためのプログラムに関する。
従来から、音響信号処理部を、プログラムに従って動作可能なプロセッサを用いて構成し、外部のPC(パーソナルコンピュータ)等のコンピュータを用いて編集した信号処理構成に基づいて音響信号を処理できるようにした音響信号処理装置が知られている。このような音響信号処理装置を本願では、ミキサエンジンと呼ぶ。ミキサエンジンは、PCにより編集された信号処理構成を内部に記憶し、その記憶している信号処理構成に基づいて単独で音響信号の処理を行うことができる。
また、コンピュータ上における上記信号処理構成の編集は、専用のアプリケーションソフトを用いて行うことができるが、編集時に信号処理のコンポーネント及びその入出力間の結線状態をディスプレイにグラフィカルに表示させ、視覚的に信号処理の構成が把握し易い状態で編集作業を行うことができるようにするためのアプリケーションソフトが知られている。そして、ユーザは、所望の処理コンポーネントを配置し、配置したコンポーネント間の結線を設定することにより、信号処理構成を編集することができる。
このようなミキサエンジン及びアプリケーションソフトについては、例えば非特許文献1に記載されている。
「DIGITAL MIXING ENGINE DME32 取扱説明書」,ヤマハ株式会社,2001年,p.23−66
このような音響信号処理装置を動作させる場合、実際には、編集した信号処理構成に基づくマイクロプログラムを音響信号処理装置に備えたプロセッサに実行させることになる。そして、この場合において、各コンポーネントに対応する処理には、相応の処理時間が必要である。従って、信号が音響信号処理部に入力されてから出力されるまでにはこの処理時間に応じた遅延が生じることになるが、その遅延時間は、信号が経由したコンポーネントに応じて異なることになる。従って、遅延時間の差分だけ出力信号に位相ずれが発生してしまうことになる。これは、信号の処理中においても同様である。
ところで、複数の音響信号を混合する処理を行う場合には、入力信号の間の相対的な位相関係により混合後の信号の特性が変化してしまうため、このような場合には複数の入力信号の位相関係をそれらの信号がミキサエンジンへ入力したときの位相関係と同じにしたいという要望があった。そして、このような問題を解決するため、PC側で編集した音響信号処理構成を音響信号処理装置に転送するためのデータに変換する際に、複数の音響信号を混合するコンポーネントの手前で入力信号の位相関係が揃うように、自動的に遅延時間を調整して位相合わせを行うことができるようにしたアプリケーションソフトが知られている。
しかしながら、必ずしも複数の音響信号を混合するコンポーネントの全てについて位相合わせをする必要があるとも限らず、位相合わせの必要な箇所はユーザの要求に応じて様々である。また、位相合わせは、信号処理の構成中に遅延時間調整用のコンポーネントを挿入して行うことになるため、これを行うと、その分だけプロセッサのリソースを消費し、他のコンポーネントを組み込む余地が減少することになる。従って、不要な位相合わせはなるべく行わないようにすることが好ましく、複数の音響信号を混合するコンポーネントの全てについて位相合わせをしてしまうことは、却ってリソースの無駄遣いに繋がるという問題があった。
この発明は、このような問題を解決し、音響信号処理装置において行う信号処理の構成を編集する際に、必要な部分の位相合わせのみを容易に行うことができるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明のプログラムは、コンピュータに、音響信号処理装置において行われる、それぞれ入力端子ないし出力端子を有する複数の構成要素と、その構成要素の出力端子と入力端子との間を結ぶ結線とからなる信号処理の構成を編集する機能と、その編集の際にユーザの指示に応じて上記信号処理における遅延の調整を行う機能と、その調整を行う際に、編集中の信号処理の上記構成要素と上記結線とを表示手段にグラフィック表示させると共に、その各構成要素と対応するように、その構成要素において不可避的に生じる遅延時間である本質遅延時間を上記表示手段に表示させる機能と、上記各構成要素の各入力端子又は各出力端子に対応させて、その入力端子から入力する信号又はその出力端子から出力する信号に与える遅延時間である調整遅延時間を上記表示手段に表示させる機能と、ユーザの指示に応じて、上記調整遅延時間の設定を行う機能とを実現させるようにしたものである。
このようなプログラムにおいて、上記コンピュータにさらに、ユーザから上記調整遅延時間の自動設定の指示を受け付ける機能と、その指示を受け付けた場合に、上記編集中の信号処理の構成要素のうち複数の信号を入力する少なくとも1つの構成要素において、上記複数の信号が上記信号処理における入力部から入力してからある構成要素に入力するまでの総遅延時間が、その構成要素に入力する全ての入力信号について等しくなるように、その構成要素の各入力端子の調整遅延時間を設定する機能と、この設定を行った場合にその結果を上記表示手段に表示させる機能とを実現させるようにするとよい。
あるいは、上記コンピュータにさらに、上記各構成要素の各出力端子について、信号が上記信号処理における入力部から入力してからその出力端子から出力するまでの総遅延時間が、上記本質遅延時間の値及び上記調整遅延時間の設定状況に従って一意に定まる場合に、その定まった総遅延時間を上記出力端子と対応するように上記表示手段に表示させる機能を実現させるようにするとよい。
以上のようなこの発明のプログラムによれば、コンピュータを用いて音響信号処理装置において行う信号処理の構成を編集する際に、ユーザが、信号処理の各構成要素における本質遅延時間を参照しながら各入力端子の調整遅延時間を自由に設定することができるので、必要な部分の位相合わせのみを容易に行うことができるようにすることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図1を用いて、この発明のプログラムを実行するコンピュータであるPCと、音響信号処理装置であるミキサエンジンとによって構成したミキサシステムの構成について説明する。図1はそのミキサシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、このミキサシステムは、ミキサエンジン10とPC30とによって構成される。PC30は、ハードウェアとしては、CPU,ROM,RAM等及び表示手段としてディスプレイを有する公知のPCであり、WindowsXP(登録商標)などのオペレーティングシステム(OS)が動作するPCを用いることができるが、そのOS上のアプリケーションプログラムとして、この発明のプログラムの実施形態である編集プログラムを実行することにより、ミキサエンジン10における信号処理の構成を編集し、その編集結果をミキサエンジン10に転送し、編集した信号処理構成に従って動作させることができる。そして、以下に説明するPC30の動作や機能は、特に断らない限り、この編集プログラムの実行により実現されるものとする。
一方、ミキサエンジン10は、CPU11,フラッシュメモリ12,RAM13,表示器14,操作子15,PC入出力部(I/O)16,MIDI(Musical Instruments Digital Interface:登録商標)I/O17,その他I/O18,波形I/O19,信号処理部(DSP)20を備え、これらがシステムバス21によって接続されている。そして、PC30から受信した信号処理構成に従って、DSP20を制御するためのマイクロプログラムを生成し、そのマイクロプログラムに従ってDSP20を動作させ、入力する音響信号に対して種々の信号処理を施して出力する機能を有する。
CPU11は、ミキサエンジン10の動作を統括制御する制御手段であり、フラッシュメモリ12に記憶された所定のプログラムを実行することにより、各I/O16〜19における通信や表示器14における表示を制御したり、操作子15の操作を検出してその操作に従ってパラメータの値を変更したり、PC30から受信した信号処理構成の情報からDSP20を制御するためのマイクロプログラムを生成してDSP20に設定したりといった処理を行う。
フラッシュメモリ12は、CPU11が実行する制御プログラムや後述するプリセットコンポーネントデータ等を記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。
RAM13は、PC30から受信した信号処理構成の情報を所要の形式に変換した後述するコンフィグデータやカレントデータを始めとする種々のデータ記憶させたり、CPU11のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
表示器14は、液晶ディスプレイ(LCD)等によって構成される表示手段である。そして、ミキサエンジン10の現在の状態を示す画面、コンフィグデータに含まれる設定データであるシーンの参照,変更,保存等を行うための画面等を表示する。
操作子15は、キー、スイッチ、ロータリーエンコーダ等によって構成され、ユーザがミキサエンジン10を直接操作してシーンの編集等を行うための操作子である。
PCI/O16は、PC30を接続し通信を行うためのインタフェースであり、例えばUSB(Universal Serial Bus)方式、RS−232C方式、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394方式、Ethernet(登録商標)方式などのインタフェースによる通信を行うことができる。
MIDII/O17は、MIDI規格に従ったデータを授受するためのインタフェースであり、例えば、MIDIに対応した電子楽器あるいはMIDIデータを出力するアプリケーションプログラムを備えたコンピュータ等と通信を行うために用いる。
波形I/O19は、DSP20で処理すべき音響信号の入力を受け付け、また処理後の音響信号を出力するためのインタフェースである。そして、この波形I/O19には、1枚で4チャンネルのアナログ入力が可能なA/D変換ボード,1枚で4チャンネルのアナログ出力が可能なD/A変換ボード,1枚で8チャンネルのデジタル入出力が可能なデジタル入出力ボードを適宜組み合わせて複数枚装着可能であり、実際にはこれらのボードを介して信号の入出力を行う。
その他I/O18は、上記以外の機器を接続し入出力を行うためのインタフェースであり、例えば外部のディスプレイ、マウス、文字入力用のキーボード、操作パネル等を接続するためのインタフェースが用意される。
DSP20は、波形I/O19から入力する音響信号に対し、設定されているマイクロプログラム及びその処理パラメータを定めるカレントデータに従った信号処理を施すモジュールである。このDSP20は、1つのプロセッサによって構成してもよいし、複数のプロセッサを接続して構成してもよい。
次に、PC30における信号処理構成の編集方式について説明する。図2は、PC30のディスプレイに表示させる信号処理構成の編集画面の例を示す図である。
ユーザがPC30に上記の編集プログラムを実行させると、PC30はディスプレイに図2に示すようなCAD(Computer Aided Design)画面を表示させ、ユーザからの編集指示を受け付ける。そして、この画面においては、編集中の信号処理構成を、その構成要素であるDynamicFilter,AutoMixer2,Mixer402等のコンポーネント(A)と、コンポーネントの出力端子(B)と入力端子(C)とを結ぶ結線(D)とによってグラフィカルに表示している。なお、コンポーネントの左側に表示した端子が入力端子、右側に示した端子が出力端子である。そして、ミキサエンジン10への入力を示すコンポーネントは出力端子のみを有し、ミキサエンジン10からの出力を示すコンポーネントは入力端子のみを有し、それ以外のコンポーネントは全て入力端子と出力端子の両方を有する。
ユーザは、この画面において、「Component」メニューの操作で表示されるコンポーネントリストの中から信号処理構成に加えたいコンポーネントを選択して画面上に配置し、配置された複数のコンポーネントの任意の出力端子と任意の入力端子との間の結線を指定することにより、信号処理構成を編集することができる。そして、編集した結果は、「File」メニューの「保存」を実行指示することによりコンフィグレーション(コンフィグ)として保存され、さらに「File」メニューの「コンパイル」を実行指示することによりコンフィグデータの一部のデータ形式をミキサエンジン用のデータ形式に変換した上でミキサエンジン10に転送して記憶させることもできる。
なお、PC30は、編集中に、画面上の信号処理構成に従った信号処理に必要なリソースの量を計算しており、これがミキサエンジン10に備えるDSP20のリソースを上回った場合には、そのような処理は行えないため、ユーザにその旨を通知する。
また、信号処理構成に含まれる各コンポーネントについて、そのコンポーネントが信号処理構成に新規に配置されコンパイルされた段階で、その動作パラメータ(例えばミキサであれば各入力のレベル等)を記憶するための記憶領域がカレントデータを記憶するカレントシーン内に用意されると共にその動作パラメータとして所定の初期値が与えられる。
そして、その後ユーザが各コンポーネントについて設けたパラメータ制御パネルを操作することにより、そのパラメータ記憶領域に記憶された動作パラメータを編集することができる。また、ここで編集した結果のカレントシーンに記憶されたパラメータは、コンフィグレーション内のシーンメモリにそのコンフィグレーションに関する設定データであるシーンとして複数記憶しておき、コンフィグレーションに従ってミキサエンジン10に信号処理を行わせる際にカレントシーンに任意に呼び出すことができる。
さらに、ユーザは、ミキサエンジン10とPC30の動作モードとして非オンラインモードとオンラインモードのいずれかを設定可能である。非オンラインモードでは、ミキサエンジン10とPC30とは互いに独立して動作し、オンラインモードでは相互にカレントメモリの動作パラメータ等の同期を取りながら動作を行う。ミキサエンジン10の信号処理構成とPC30の信号処理構成が一致する場合にのみオンラインモードへの移行が可能であり、オンラインモードでは、カレントシーンのデータがミキサエンジン10とPC30とで同じになるよう制御(同期化)される。
また、オンラインモードへ移行するときに、ユーザは、ミキサエンジン10側のカレントシーンとPC30側のカレントシーンのいずれを同期化後のカレントシーンとして使用するかを選択することができ、さらに、シーンメモリの記憶内容についても同期化するよう指示することができる。
オンラインモードへの移行後は、PC30側で行われた操作が直ちにミキサエンジン10の動作に反映され、逆にミキサエンジン10の操作子15で行われた操作が直ちにPC30の動作に反映され、双方のカレントシーンの内容が同一になるよう制御される。なお、上述した「コンパイル」の実行時に自動的にオンラインモードへ移行し、PC30側で信号処理構成が変更された時に自動的に非オンラインモードへ移行するようにしてもよい。
次に、以上のようなミキサシステムにおいて用いる、この発明に関連するデータの構成について説明する。
まず、図3にPC30側に記憶させるデータの構成を示す。
この図に示すように、PC30のOS上で上記の編集プログラムを実行すると、PC30はその編集プログラムによって規定されるメモリ空間にプリセットコンポーネントデータとコンフィグデータとを記憶させる。
このうち、プリセットコンポーネントデータは、信号処理を編集する際に用いることができるコンポーネントのデータのセットであり、ユーザがカスタマイズできるようにしてもよいが、基本的にはメーカーが供給するものである。そして、データセット全体としてのバージョン管理を行うためのプリセットコンポーネントセットバージョンのデータと、そのデータセットを構成する複数のコンポーネントの各種類毎に用意されたPC用プリセットコンポーネントデータとを含む。
各PC用プリセットコンポーネントデータは、コンポーネントの性質や機能を示す情報であり、コンポーネントを識別するためのプリセットコンポーネントヘッダ、コンポーネントの入力や出力およびコンポーネントが扱うデータや動作パラメータの構成を示す構成情報、ユーザの数値入力操作に応じて上述したカレントないしシーンメモリの各シーンにおける各コンポーネントの個別の動作パラメータの値を変更する処理を行うためのパラメータ処理ルーチン、同シーンにおける各コンポーネントの動作パラメータを表示用のテキストデータや特性グラフに変換するための表示・編集用処理ルーチンとを含む。
そして、プリセットコンポーネントヘッダには、プリセットコンポーネントの種類を示すプリセットコンポーネントID及びそのバージョンを示すプリセットコンポーネントバージョンの情報を含み、これらによってプリセットコンポーネントを特定することができる。
また、上記の構成情報には、コンポーネントの入出力の構成を示す入出力構成情報やコンポーネントが扱うデータやパラメータの構成を示すデータ構成情報の他、編集画面にコンポーネント自身を表示する際の色や形状及びそのコンポーネントの動作パラメータを編集するためにディスプレイに表示する制御パネルのデザインや制御パネル上のつまみや特性グラフの配置を示すPC用表示データ等も含み、そのコンポーネントにおける信号処理において不可避的に生じる遅延時間である本質遅延時間を示すデータもここに含まれる。なお、本質遅延時間の大きさはコンポーネントを設計する際に計算することができるので、プリセットコンポーネントデータを作成する際にその値を記載しておく。
一方、コンフィグデータは、ユーザが編集した信号処理構成を示すデータであり、ユーザが編集結果の保存を選択した場合、その時点での信号処理構成及び設定値等が1つのPC用コンフィグデータとして保存される。そして、各PC用コンフィグデータは、コンフィグデータを識別するためのコンフィグヘッダ、編集された信号処理構成の内容を示すPC用CADデータ、および上述した設定データであるシーンを含む。
このうち、コンフィグヘッダには、コンフィグデータを新規に保存する場合にユニークにつけるコンフィグID、コンフィグデータを改変した場合に変更してバージョンを示すコンフィグバージョン、コンフィグデータを作成した編集プログラムのバージョンを示すシステムバージョンの情報等を含む。
また、PC用CADデータには、編集された信号処理構成に含まれる各コンポーネントについてのコンポーネントデータと、それらのコンポーネント間の結線状態を示す結線データとが含まれる。なお、信号処理構成に同じ種類のプリセットコンポーネントが複数含まれる場合には、それら各々に対して別々のコンポーネントデータを用意する。
そして、各コンポーネントデータは、そのコンポーネントがどのプリセットコンポーネントに該当するかを示すコンポーネントID、同じくどのバージョンのプリセットコンポーネントに該当するかを示すコンポーネントバージョン、そのコンポーネントが含まれる信号処理構成においてそのコンポーネントにユニークに付したIDであるユニークID、そのコンポーネントの入力端子に入力する信号に与える遅延時間である調整遅延時間の各入力端子についての設定値を含むプロパティデータ、およびPC30側の編集画面で該当するコンポーネントが配置されている位置等を示すPC用表示データを含む。
また、結線データには、編集された信号処理構成に含まれる複数の結線の各結線について、どのコンポーネントのどの出力端子からどのコンポーネントのどの入力端子へ結線が行われているかを示す接続データ、およびPC30側の編集画面におけるその結線の形状や配置を示すPC用表示データを含む。
また、シーンメモリの各シーンは、信号処理構成の各コンポーネントに関するパラメータであるコンポーネントシーンの集合体であり、各コンポーネントシーンにおけるデータの形式や配列は、PC用CADデータに含まれるそのコンポーネントのコンポーネントIDとコンポーネントバージョンで特定される、プリセットコンポーネントのPC用プリセットコンポーネントデータ中のデータ構成情報によって定義される。
以上がPC30側で使用する主なデータであり、これらのデータは、HDD(ハードディスクドライブ)等の不揮発性記憶手段に記憶させておき、必要な時にRAMに読み出して使用するようにしてもよい。
また、以上のデータ以外にも、PC30においては、現在有効なコンフィグにおける現在有効な設定データであるカレントシーンも記憶している。そして、カレントシーンのデータは、上述したシーンメモリの各シーンと同一構成であり、制御パネル等により信号処理構成の1つのコンポーネントの制御パラメータを編集する際には、このカレントシーンのそのコンポーネントの制御パラメータを変更して編集を行い、その結果をシーンメモリに1つのシーンとして保存することができる。
さらに、PC30には、上述した「コンパイル」の処理でコンフィグデータをミキサエンジン10に転送する際にPC用CADデータからエンジン転送用CADデータを形成するためのバッファも用意している。なお、エンジン転送用CADデータは、PC用CADデータから、上述したコンポーネントや結線のPC用表示データのような、ミキサエンジン10側では使用しないデータを削除し、さらにデータ間の不使用部分を詰めてパッキングすることにより形成される。
次に、図4にミキサエンジン10側に記憶させるデータの構成を示す。
この図に示すように、ミキサエンジン10側でも、主要なデータとして、プリセットコンポーネントデータとコンフィグデータとを記憶させている。ただし、プリセットコンポーネントデータはフラッシュメモリ12に、コンフィグデータはRAM13に記憶させ、その構成内容はPC30側とは若干異なる。そこで、PC30側に記憶させるデータとの相違点を中心に説明する。
図4に示すように、ミキサエンジン10側のプリセットコンポーネントデータは、エンジン用プリセットコンポーネントデータを含む。そして、このエンジン用プリセットコンポーネントデータは、まず、表示・編集用ルーチンの一部に代えて、DSP20を動作させてそのコンポーネントとして機能させるためのマイクロプログラムを含む点でPC用のものと異なる。また、構成情報にPC用表示データ及び本質遅延時間のデータを含まない点でも、PC用のものと異なる。
すなわち、ミキサエンジン10側では、信号処理構成の編集や動作パラメータの特性グラフの表示は行わないため、PC用の構成情報に含まれていたPC用表示データやPC用の表示・編集用ルーチンの一部は不要であり、また遅延時間についても、既に設定された調整遅延時間データを受け取るのであるから、ディスプレイに表示するための本質遅延時間のデータは不要なのである。なお、ミキサエンジン10側でも、表示器14にパラメータの設定値を表示させ、操作子15によって編集できるようになっており、そのため、PC用の表示・編集用ルーチンのうちの動作パラメータの値を表示用のテキストデータに変換するためのルーチンが必要となるが、このルーチンはパラメータ処理ルーチンに含まれている。
これ以外の点は、PC30側のプリセットコンポーネントデータと同様であり、IDやバージョンについては、PC30側の対応するセットやコンポーネントと同じものを用い、対応関係が認識できるようにしている。
次に、コンフィグデータについては、エンジン用コンフィグデータは、PC用CADデータに代えてエンジン用CADデータを含む点がPC30用のものと異なる。ここで、エンジン用CADデータは、PC30から受信したエンジン転送用CADデータを記憶したものであり、上述したように、PC用CADデータからPC用表示データを削除してパッキングしたものである。
これ以外の点は、PC30側のコンフィグデータと同様であり、IDやバージョンについては、やはりPC30側の対応するコンフィグやコンポーネントと同じものを用い、対応関係が認識できるようにしている。
なお、ミキサエンジン10は、PC30において編集された信号処理構成に基づいて音響信号を処理するものである。そのため、CPU11は、PC30から受け取ったエンジン用CADデータに基づいてDSP20に実行させるマイクロプログラムを形成するようになっており、そのための作業領域としてマイクロプログラム形成バッファを用意している。
マイクロプログラムの形成処理では、まず、エンジン用CADデータに含まれる各コンポーネントのコンポーネントIDとコンポーネントバージョンにより特定されるプリセットコンポーネントデータから上述したマイクロプログラムを順次読み出し、各コンポーネントに動作に必要な入出力レジスタ、遅延メモリ、記憶レジスタなどのリソース割り当てを行い、割り当てたリソースに基づいてそのマイクロプログラムを加工してマイクロプログラム形成バッファに書き込む。
その際、各コンポーネントには、エンジン用CADデータに含まれる調整遅延時間の設定に応じてディレイ用のリソースも割り当てられ、そのマイクロプログラムには、各入力端子の調整遅延時間の設定に応じたディレイプログラムが付加される。さらに、エンジン用CADデータに含まれる結線データに基づいて、各コンポーネントの入出力端子に対応した入出力レジスタの間のデータの受け渡しプログラムをマイクロプログラム形成バッファに書き込むことによりDSP20に与えるマイクロプログラムが完成する。
ここで、リソースの割り当てに基づいてマイクロプログラムを加工しているのは、ミキサエンジン10に備えたDSP20のアーキテクチャに対応させたものであり、別のアーキテクチャであれば、マイクロプログラム自体を加工する代わりに、例えば、割り当てたリソースに応じたパラメータをDSP20に設定するようにすべき場合もある。
次に、PC30を用いた信号処理構成の編集における遅延調整の方式及びそのための処理について説明する。信号処理構成の編集中に、以下のような方式の遅延調整すなわち位相合わせを可能としたことが、この発明の特徴である。
まず、図5に遅延調整を行うための遅延設定画面の表示例を示す。
このミキサシステムにおいて、図2に示したようなCAD画面40で信号処理構成の編集が可能であることは上述したが、この画面においてユーザが遅延設定キー41を押下(マウスでクリックする等も含む、以下同様)すると、CAD画面40の表示が、図5に示すような遅延設定画面40′に移行する。
この画面においては、信号処理構成の編集において配置したコンポーネントや結線はそのまま表示し、さらに遅延時間に関する設定値や計算値を表示している。
まず、各コンポーネントと対応するように、そのコンポーネントを示す枠内の中央付近に、そのコンポーネントに係る処理において不可避的に生じる遅延時間である本質遅延時間を表示している(表示E)。図5の例では、例えばDynamicFilterについては「1」、Mixer402については「2」と表示している。この表示は、PC用CADデータ中のPC用プリセットコンポーネントデータに含まれる本質遅延時間のデータに基づいて行うことができる。信号処理構成全体についての入力部(Input)及び出力部(Output)については、本質遅延時間は0であると定義しているため、表示は行っていない。
なお、遅延時間は、DSP20で処理される信号のサンプリング周期(=信号出力時のD/A変換のサンプリング周期)であるDAC(デジタル・アナログ・コンバージョン)時間を単位として表示している。また、DSP20が複数のプロセッサから構成され、その処理プロセッサ間の通信で遅延が生じる場合、ある処理プロセッサに配置されたコンポーネントから別のプロセッサに配置された次のコンポーネントに信号を送信する際に不可避的に遅延が生じるが、この遅延も、前者のコンポーネントの本質遅延時間に加算するようにしている。以下においても同様である。
また、各コンポーネントの各入力端子と対応するように、その入力端子を示す枠内の中央付近に、その入力端子から入力する信号に与える遅延時間である調整遅延時間の設定値を表示している(表示F)。図5の例では、調整遅延時間はまだ設定されておらず、全ての入力端子について初期値の「0」を表示している。この表示は、PC用CADデータ中のコンポーネントデータに含まれる調整遅延時間のデータに基づいて行うことができる。
さらに、各コンポーネントの各出力端子について、信号が信号処理構成における入力部から入力してからその出力端子から出力するまでの総遅延時間が、本質遅延時間の値及び調整遅延時間の設定状況に従って一意に定まる場合に、その定まった総遅延時間を、その出力端子と対応するように、出力端子近傍の結線の直上又は直下に表示している(表示G)。
出力端子における総遅延時間は、基本的には、信号が入力部を出てから処理対象のコンポーネントの出力端子から出力するまでに通る経路上の全てのコンポーネントや入力端子(処理対象のコンポーネント及びそこに備えた入力端子も含む)について、本質遅延時間の値及び調整遅延時間の設定値を加算したものになる。しかし、総遅延時間が定まらない場合もあり、一意に定まるか否かの判定方式については、処理対象のコンポーネントが複数の入力信号間で相互作用のあるコンポーネントであるか否かによって異なる。ここで、相互作用があるコンポーネントとは、ある入力信号を他の入力信号と混合するコンポーネントや、ある入力信号で他の入力信号の特性を制御するコンポーネントなどである。
この情報は、PC30に、予め各コンポーネントの特性を示す表1のようなテーブルを記憶させておいたり、このような情報を図3に示したプリセットコンポーネントデータに含めておいたりすれば、これらを参照して得ることができる。そして、相互作用があるコンポーネントについては、算出した総遅延時間が全ての入力信号について一致した場合(入力信号の相対的な位相関係が揃っている場合)にのみ、出力信号の総遅延時間をその入力信号の総遅延時間から一意に算出することができる。
そして、出力端子が複数ある場合、その全てについて総遅延時間が等しいものとしている。もし1つでも一致しなければ、入力信号の相対的な位相関係は揃っていないので、入力信号の総遅延時間を1つに定めることができず、従って出力信号の総遅延時間を定めることもできない。また、いずれかの入力信号について、途中のコンポーネントで総遅延時間が定まらなかったために総遅延時間が算出できなかった場合も、総遅延時間が定まらないとしている。
Figure 2005135067
一方、相互作用のないコンポーネントについては、入力信号毎に、総遅延時間が算出できたか否か判断し、できていれば、対応する出力端子における総遅延時間がその算出値に一意に定まるとしている。逆に、算出できていなければ、対応する出力端子における総遅延時間は一意に定まらないとしている。対応する入力端子に信号が入力しない出力端子においても、総遅延時間は一意に定まらないとしている。
このように総遅延時間を算出すると、図5の例では、総遅延時間が一意に定まるのは、入力部(Input)及びDynamicFilterのみであるので、これらの出力端子について「(0)」又は「(1)」と表示している。
このような遅延設定画面においては、ユーザは、各コンポーネントの本質遅延時間を参照しながらDAC単位で自由に各入力端子の調整遅延時間を設定することができる。そして、この設定を行う場合には、ユーザがコンポーネントをダブルクリックすると、図6に示すような設定用ダイアログ50が表示される。この例は、AutoMixer2コンポーネントをダブルクリックした場合の表示例である。
この画面においては、ダブルクリックしたコンポーネントが有する各入力端子についての調整遅延時間が設定可能であり、カーソル操作子51をクリックして増加/減少を指示するか、設定値表示部52に直接設定値を入力することにより、設定を変更することができる。そして、OKキー53を押下すれば設定の変更を反映させて設定用ダイアログ50が消去され、キャンセルキー54を押下すれば設定の変更を反映せずに設定用ダイアログ50が消去される。設定の変更が反映された場合には、それに従って上記の表示Fや表示Gが変更される。
このミキサシステムにおいては、上記の表示E及び表示Fを行うようにしたことにより、ユーザが、編集中の信号処理構成における各コンポーネントの本質ディレイ時間を参照しながら調整ディレイ時間を自由に設定することができるので、必要な部分の位相合わせのみを容易に行うことができる。また、表示Gも行うようにすれば、位相が合っている部分と合っていない部分との区別を容易に認識でき、また箇所毎の総遅延時間も参照しながら設定作業を行うことができるので、作業中に位相合わせに必要なリソース量の目安を得ることができ、位相合わせを行う箇所を用途に応じて適切に取捨選択できる。
また、遅延設定画面40′においては、例えばPC30のキーボードのシフトキーを押下したままマウス操作で結線を順次クリックする等して入力部から順に結線を同時選択し、信号の経路を指定していくことにより、その経路を通る信号について、入力してから各コンポーネントから出力されるまでの総遅延時間を、表示Gの場合と同様に表示させることができる。図7はこの場合の表示例を示す図であり、同時選択された結線は、他よりも太く表示してその旨を示している。すなわち、図7は、入力部からDynamicFilter,AutoMixer2,Mixer402を順に経由して出力部に至る経路を選択した例を示す図である。
この場合において、AutoMixer2やMixer402のように出力時点の総遅延時間が一意に定まらないコンポーネントに関しても、指定された信号経路のみに注目して、前のコンポーネントから出力される時点までの総遅延時間に、次のコンポーネントの入力端子における調整遅延時間の設定値と次のコンポーネントの本質遅延時間とを加算して、そのコンポーネントの出力信号の総遅延時間として表示している。
このような表示を行うことにより、ユーザは経路毎に総遅延時間の目安を知ることができ、調整遅延時間を設定する際の参考にすることができる。なお、ユーザがシフトキーを押下せずに遅延設定画面40′のいずれかの場所をクリックした場合には、結線の表示及び総遅延時間の表示Gを元に戻し、通常の遅延設定画面40′に戻るようにするとよい。
また、遅延設定画面40′においては、ユーザが自動調整キー42を押下することにより、各入力端子の調整遅延時間を、PC30に自動的に設定させることができる。この設定は、編集中の信号処理構成のうち、複数の入力信号間で相互作用のある各コンポーネントにおいて、信号が入力部から入力してからそのコンポーネントに入力するまでの総遅延時間が、そのコンポーネントに入力する全ての入力信号について等しくなるように行うものである。そして、設定の完了後、新たな設定値を用いて表示Fと表示Gを更新する。
なお、全てのコンポーネントについて総遅延時間を合わせる必要はないので、無駄な調整を避けるため、表1に示したような情報を参照し、調整の必要な、相互作用があるコンポーネントのみについて調整を行うものとする。このテーブルからわかるように、入力端子が複数ある場合でも、必ずしも遅延時間の調整が必要とは限らない。そのコンポーネントの入力信号間で相互作用のないコンポーネントに関しては、相対的な位相関係がどうなっていようとその出力信号に影響を与えないからである。
図8に、図5に示した処理構成において自動調整を行った場合の、設定後の表示画面例を示す。この図に示す例においては、例えばAutoMixer2のコンポーネントについては、コンポーネントへの入力までの総遅延時間が、上側の入力端子では0であり、下側の入力端子では1である。そこで、少ない方に差分の調整遅延時間「1」を設定し、全ての入力信号について総遅延時間が等しくなるようにしている。
また、Mixer402については、同様な考え方から、各入力端子から入力する信号の総遅延時間が、総遅延時間の最も大きい一番上の入力端子の場合と等しくなるように、差分の調整遅延時間を設定している。ただし、一番下の入力端子については、信号が入力しないため、調整の対象からは外している。DynamicFilterについては、信号を混合せずに出力するコンポーネントであるので、表1に示したように、設定は行わないようにしている。
以上のように、このミキサシステムにおいては、CAD画面40で編集した信号処理構成のうち、位相合わせが必要と考えられる部分についてのみ、自動的に調整遅延時間を設定することができる。ただ、この自動設定は、遅延時間の調整のためのリソースの消費量や、リソースの消費量と音質の向上度合いとのバランス等は考慮せずに行うため、必ずしもユーザの希望を最大限に満たす結果が得られるとは限らない。しかし、自動調整によって、ユーザが調整遅延時間を設定する際の指針を与えることができ、ユーザは、自動調整の結果を初期値として用いることにより、調整遅延時間の設定を手早く行うことができる。すなわち、複数の信号を入力する少なくとも1つの構成要素において自動調整を行うのみでも、一定の効果が発揮される。
なお、調整遅延時間のデータは、コンパイルされるCADデータの一部であるので、コンパイル完了後には変更することができない。しかし、調整遅延時間は、一旦定めてしまった後は通常変更することがないパラメータであるので、このようにしても特に問題はない。むしろ、調整遅延時間を、コンパイル後でもユーザが自由に変更可能な動作パラメータに含めないようにしたことにより、誤って設定を変更してしまうことを防止できる。また、コンパイル時に遅延時間の最適化を行うことができるので、DSP20における信号処理がより少ないリソースで可能になる。
ところで、図9に、図5に示したものとは別の信号処理構成の例を示すが、この図に示す結線Xのように、あるコンポーネントからの出力信号が、既に通過したコンポーネントに再度入力するような結線が存在する場合がある。このような結線が存在する部分のことをループと呼ぶが、このような場合には、結線Xを通る信号の総遅延量を定めることができないので、このような結線が接続された端子については、自動調整を行う際には考慮から除外するものとする。ただし、このような場合でも、手動で調整遅延時間を設定することはもちろん可能であり、例えば、図9のループした部分をエフェクタ的に使うことができる。
このミキサシステムにおいては、ユーザは、以上のような表示や自動調整を利用して、各入力端子の調整遅延時間を設定することができる。そして、設定終了後、再度遅延設定キー41を押下すると、それまでの設定内容が図3に示したPC用CADデータ中の調整遅延時間に反映され、遅延時間に関する表示が消去されて、図2に示した信号処理構成編集用のCAD画面40に戻る。
次に、PC30が編集プログラムを実行することによって行う具体的な処理について説明する。まず、図10のフローチャートに、編集プログラムの動作中に常に実行している処理を示す。
PC30のCPUは、ユーザによって編集プログラムの実行が指示されると、図10のフローチャートに示す処理を開始する。この処理によって、音響信号処理装置において行う信号処理の構成を編集する機能が実現される。
この処理においては、まずステップS1で図2に示したような信号処理構成編集用のCAD画面40を表示し、その後ステップS2乃至S9で、編集操作、遅延設定キーの押下、処理構成の保存や呼出の指示、その他の動作指示を受け付けてその指示に従った処理を行う。そして、編集プログラムの終了指示があると、ステップS10からステップS11に進み、CAD画面40を消去して処理を終了する。
このように、編集プログラムは、CPUに、OSからユーザからの操作を始めとする種々のイベントを受け取り、それに応じた動作を行うことにより、ミキサエンジン10において行う信号処理の構成の編集を始めとする種々の機能を実現させるためのものである。しかし、これらの機能を実現するための処理について逐一説明すると説明が煩雑になるため、以下、ユーザが遅延設定キー41を押下した際に実行される処理であって、この発明の特徴に関連する機能である上記信号処理における遅延の調整を行う機能を実現するための処理である、遅延設定処理(S5)の内容のみについて説明し、他の処理に関する説明は省略する。
図10のS5に示した遅延設定処理においては、PC30のCPUは、図11に示した処理を実行する。この処理によって、ユーザの指示に応じて信号処理における遅延の調整を行う機能が実現される。
この処理においては、まずステップS21及びS22で、画面表示を図5の遅延設定画面に変更するとともに、同図を用いて説明した本質遅延時間の表示(表示E)及び調整遅延時間の表示(表示F)を行う。そして、ステップS23でさらに総遅延時間の表示(表示G)を行うための経路毎の遅延時間表示処理を行い、調整遅延時間の指定を受け付けるための遅延設定画面40′に移行する。
その後、ステップS24乃至S31で、編集操作、自動設定指示、結線の選択の指示を受け付けてその指示に従った処理を行う。そして、遅延設定キー41が再度押下され、遅延設定終了が指示されると、ステップS32からS33に進み、遅延設定画面40′中に表示している遅延時間の表示(表示E〜G)を消去して元のCAD画面に戻し、図10の処理に戻る。
ここで、編集操作とはすなわち、図6に示したような設定用ダイアログ50を用いた調整遅延時間の指定である。ダイアログの制御に関する詳細な処理の説明は省略するが、この指定を受け付けた場合には、ステップS25でPC用CADデータ中の調整遅延時間の設定値を指定値に変更し、ステップS26でステップS23と同様な遅延時間表示処理を行う。なお、図示は省略したが、調整遅延時間を変更した結果、信号処理に必要なリソース量が増してDSP20で実行できなくなった場合には、変更を中止してその旨のエラー表示を行うものとする。
また、自動設定指示とは、自動調整キー42の押下であり、これを受け付けた場合には、調整遅延時間の自動設定処理を行った上でステップS23と同様な遅延時間表示処理を行う。図示は省略したが、自動設定の場合にも、調整遅延時間を変更した結果リソースが不足した場合には、変更を中止してその旨のエラー表示を行うものとする。なお、調整遅延時間の自動設定は信号処理構成の上流側から順次行われていくので、処理の途中にリソースが不足した場合に、その直前までに自動設定された変更については有効にするようにしてもよい。
結線の選択があった場合のステップS31の処理は、詳細な説明は省略するが、図7を用いて説明したような表示を行うための処理である。
次に、図12に、図11のステップS23,S26,S29において実行する経路毎の遅延時間表示処理のフローチャートを示す。この処理によって、各構成要素の各出力端子について、総遅延時間が一意に定まる場合にこれをその出力端子と対応するようにディスプレイに表示させる機能が実現される。
この処理においては、まずステップS41で、総遅延時間が確定可能な出力端子を少なくとも1つ有するコンポーネントの1つを処理対象として選択する。ここで、ある出力端子の総遅延時間が確定可能であるというのは、その出力端子が属するコンポーネントの入力信号間に相互作用がある場合には、そのコンポーネントの全ての入力信号の総遅延時間が定まっている場合であり、そのコンポーネントの入力信号間に相互作用がない場合には、そのコンポーネントのその出力端子に対応する入力端子への入力信号の総遅延時間が定まっている場合である。このようにするのは、出力端子における総遅延時間を求めるためには、信号処理構成の上流側から順に遅延時間を求めていく必要があるためである。
次のステップS42及びS43では、処理対象のコンポーネントにおいて、総遅延時間を確定可能な各出力端子について出力信号の総遅延時間を算出し、ディスプレイの遅延設定画面40′においてその総遅延時間をその出力端子を対応させて表示させる。
そして、ステップS44で、まだ総遅延時間が未定であり、かつ、総遅延時間の確定可能な出力端子を少なくとも1つ有するコンポーネントの1つを、次の処理対象として選択し、あればステップS45からS42に戻って処理を繰り返す。なければ、ステップS46でループを検索する。この検索は、各入力端子から結線を信号処理経路の上流に向かって辿り、入力部に着くまでに、一度通ったコンポーネントを再度通ることになった場合に、そこでループが発生したとして行う。
そして、ループがあった場合には、ステップS47からS48に進み、ループの発生を検出した箇所の結線によって結ばれる2つの端子を処理対象選択及び総遅延量算出の際の考慮から除外し、ステップS44に戻って処理を繰り返す。このような処理を行うことにより、ループがあったがためにステップS44の条件に該当しなかったコンポーネントも、処理対象となる可能性が出る。
また、ステップS47でループがなかった場合には、それ以上処理対象となるコンポーネントは存在しないので、図12の処理を終了してもとの処理に戻る。以上の処理により、図5に示した表示Gを行うことができる。
次に、図13に、ユーザが自動調整キー42を押下した場合に実行される、図11のステップS28の調整遅延時間の自動設定処理のフローチャートを示す。この処理において、各コンポーネント要素の各入力端子の調整遅延時間を、そのコンポーネントの全ての入力端子で総遅延時間が等しくなるように設定する機能が実現される。
この処理においては、まずステップS51で設定対象のコンポーネントを選択する。そして、これが遅延時間調整の必要なコンポーネント(入力信号間に相互作用のあるコンポーネント)であって、入力端子に入力する信号全てについて、入力部からその入力端子までの経路における総遅延時間が定まっていれば、ステップS52乃至S54で各入力端子の調整遅延時間を設定する。この場合において、信号が入力しない入力端子については、設定値は0にするとよい。
また、設定対象が遅延時間調整の不要なコンポーネントであった場合には、ステップS52からS58に進んで、各入力端子における調整遅延時間を0に設定する。
そして、これらの後、その設定値をディスプレイに表示させると共に次の設定対象を選択し、あればステップS52に戻って処理を繰り返す。なければ図13の処理を終了して元の処理に戻る。
また、ステップS53で総遅延時間の定まっていない入力端子があった場合には、その入力端子の上流側のコンポーネントにおいて遅延時間の調整がなされていないと考えられるので、ステップS59及びS60で、ステップS52乃至S55の処理を再帰的に呼び出して実行し、上流側のコンポーネントについて遅延時間の調整を行う。この場合において、信号処理経路にループがあった場合には、適切な調整遅延時間を定めることができないので、ループの発生を検出した箇所の結線によって結ばれる2つの端子を自動設定処理において考慮外とする。この処理によって、選択した入力端子における総遅延時間が定まるので、ステップS53に戻って処理を繰り返す。
以上の処理を行うことにより、各入力端子の調整遅延時間を自動設定することができる。
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明は以上の実施形態に限定されるものではない。例えば以下のような変形が可能である。
まず、調整遅延時間の自動設定は、複数の入力端子からの入力信号間に相互作用のある各コンポーネントにおいて各入力信号について総遅延時間が等しくなるように行う例について説明したが、これ以外のコンポーネントにおいても総遅延時間が等しくなるように設定するようにしてもよい。また、どのコンポーネントについて入力信号の総遅延時間が等しくなるようにするかをユーザが任意に指定できるようにしてもよい。あるいは、入力端子単位で、どのコンポーネントのどの入力端子とどの入力端子の総遅延時間を合わせるかを指定できるようにしてもよい。
特に、モノラルマイクからの入力等、他の入力とは位相に関連性を有さないソースからの信号が入力している場合、このような信号について遅延時間の自動調整を行うことは無駄である場合が多い。そこで、このような入力から入力する信号が通る経路については、自動設定の対象から除外するようにするとよい。
また、調整遅延時間が手動で設定された場合は、その手動設定が行われた入力端子は、自動設定の対象から外すようにしてもよい。この場合において、手動で設定した調整遅延時間を自動設定の際に参照しないようにしてもよいし、参照するかしないかをユーザが選択できるようにしてもよい。
さらに、遅延時間の表示や設定をDAC時間を単位として行うようにしたが、ミリ秒等の、日常的に用いられる時間単位を用いて行うようにしてもよい。
また、遅延時間の調整を各コンポーネントの入力側でのみ行う例について説明したが、出力側で行うようにしたり、入力側と出力側の両方で行うようにしたりしてもよい。この場合、出力端子から出力する信号に与える遅延時間の設定値は、出力端子と対応させて表示するようにするとよい。
さらにまた、遅延設定画面における総遅延時間の表示位置や、結線の同時選択の方法等も、上述した実施形態のものに限られることはない。遅延設定画面の表示も、編集画面からの移行ではなく、編集画面を残したまま新たに遅延設定画面を表示するようにしてもよい。
また、この発明のプログラムを実行するコンピュータは、PCに限られることはなく、制御用のコンピュータとミキサエンジンとは1対1に対応する装置である必要もない。上述した編集プログラムを実行させることにより、1台のPCで複数のミキサエンジンを制御することもできるし、1台のミキサエンジンを、時と場合によって異なるコンピュータに接続して制御するようにしてもよい。
さらに、上述したこの発明のプログラムは、予めPC30のHDD等に記憶させておくほか、CD−ROMあるいはフレキシブルディスク等の不揮発性記録媒体(メモリ)に記録して提供し、そのメモリからこのプログラムをPC30のRAM13に読み出させてCPUに実行させたり、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいはプログラムをHDD等の記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させたりしても、同様の効果を得ることができる。
以上の説明から明らかなように、この発明を適用することにより、コンピュータを用いて音響信号処理装置において行う信号処理の構成を編集する際に、必要な部分の位相合わせのみを容易に行うことができるようにすることができる。従って、音響信号処理装置を制御するコンピュータのアプリケーションとして使用すれば、信号処理構成の編集時の操作性がよい音響信号処理システムを提供することができる。
この発明のプログラムを実行するコンピュータであるPCと、音響信号処理装置であるミキサエンジンとによって構成したミキサシステムの構成を示すブロック図である。 図1に示したPCのディスプレイに表示させる信号処理構成の編集画面の例を示す図である。 この発明に関連するデータのうち、PC側に記憶させるデータの構成を示す図である。 同じくミキサエンジン側に記憶させるデータの構成を示す図である。 遅延調整を行うための遅延設定画面の表示例を示す図である。 調整遅延時間を設定するための設定用ダイアログの表示例を示す図である。 信号の経路を指定してその経路における総遅延時間を表示させる場合の遅延設定画面の表示例を示す図である。 図5に示した処理構成において自動調整を行った場合の、設定後の表示画面例を示す図である。 ループについて説明するための、図5に示したものとは別の信号処理構成の例を示す図である。 図1に示したPCが編集プログラムの動作中に常に実行している処理を示すフローチャートである。 図10に示した遅延設定処理において実行する処理を示すフローチャートである。 図11に示した経路毎の遅延時間表示処理を示すフローチャート。 図11に示した調整遅延時間の自動設定処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10…ミキサエンジン、11…CPU、12…フラッシュメモリ、13…RAM、14…表示器、15…操作子、16…PCI/O、17…MIDII/O、18…その他I/O、19…波形I/O、20…DSP、21…システムバス、30…PC、40…CAD画面、40′…遅延設定画面、41…遅延設定キー、42…自動調整キー、50…設定用ダイアログ、51…カーソル操作子、52…設定値表示部、53…OKキー、54…キャンセルキー、A…コンポーネント、B…出力端子、C…入力端子、D…結線

Claims (3)

  1. コンピュータに、
    音響信号処理装置において行われる、それぞれ入力端子ないし出力端子を有する複数の構成要素と、該構成要素の出力端子と入力端子との間を結ぶ結線とからなる信号処理の構成を編集する機能と、
    該編集の際にユーザの指示に応じて前記信号処理における遅延の調整を行う機能と、
    該調整を行う際に、編集中の信号処理の前記構成要素と前記結線とを表示手段にグラフィック表示させると共に、その各構成要素と対応するように、その構成要素において不可避的に生じる遅延時間である本質遅延時間を前記表示手段に表示させる機能と、
    前記各構成要素の各入力端子又は各出力端子に対応させて、その入力端子から入力する信号又はその出力端子から出力する信号に与える遅延時間である調整遅延時間を前記表示手段に表示させる機能と、
    ユーザの指示に応じて、前記調整遅延時間の設定を行う機能とを実現させるためのプログラム。
  2. 請求項1記載のプログラムであって、
    前記コンピュータにさらに、
    ユーザから前記調整遅延時間の自動設定の指示を受け付ける機能と、
    該指示を受け付けた場合に、前記編集中の信号処理の構成要素のうち複数の信号を入力する少なくとも1つの構成要素において、前記複数の信号が前記信号処理における入力部から入力してからある構成要素に入力するまでの総遅延時間が、その構成要素に入力する全ての入力信号について等しくなるように、その構成要素の各入力端子の調整遅延時間を設定する機能と、
    この設定を行った場合にその結果を前記表示手段に表示させる機能とを実現させるためのプログラム。
  3. 請求項1記載のプログラムであって、
    前記コンピュータにさらに、
    前記各構成要素の各出力端子について、信号が前記信号処理における入力部から入力してからその出力端子から出力するまでの総遅延時間が、前記本質遅延時間の値及び前記調整遅延時間の設定状況に従って一意に定まる場合に、その定まった総遅延時間を前記出力端子と対応するように前記表示手段に表示させる機能を実現させるためのプログラム。
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