JP2005133089A5 - - Google Patents
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上記目的は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、顔料及び樹脂分散剤を含有するインクジェット用顔料分散インクにおいて、該樹脂分散剤が、疎水性の主鎖及び親水性の側鎖を有し、該主鎖を構成する疎水性モノマーの割合が、主鎖を構成する全モノマーに対し、60質量%以上であり、該側鎖の重量平均分子量が300〜2,000であるグラフトポリマーであって、且つ、グラフトポリマー自体の重量平均分子量とグラフトポリマーの側鎖の重量平均分子量が下記式を満足することを特徴とするインクジェット用顔料分散インクである。
以下に実施例、参考例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらのみに限定されるものではない。尚、文中の「部」及び「%」の表示は、特に指定がない限り質量基準を意味する。
<実施例10〜12、参考例1及び比較例5>
実施例2に記載したマクロモノマーの合成において、アクリル酸80部に代えて、アクリル酸60部とエチレングリコールモノアクリレート20部を用い、又、溶媒とモノマー全量の比率を適宜調節して、実施例2と同様の方法で、分子量の異なるマクロモノマーM14〜M18を合成した。次いで、マクロモノマーM14〜M18を固形分としてそれぞれ40部、ベンジルアクリレート40部、iso−ブチルメタクリレート20部を用い、実施例1と同様の方法で、溶媒とモノマーの比率を適宜調節して、下記表3のように、ポリマー全体の重量平均分子量(Mwa)と側鎖の重量平均分子量(Mwg)が異なるポリマーG14〜G18を合成した。
実施例2に記載したマクロモノマーの合成において、アクリル酸80部に代えて、アクリル酸60部とエチレングリコールモノアクリレート20部を用い、又、溶媒とモノマー全量の比率を適宜調節して、実施例2と同様の方法で、分子量の異なるマクロモノマーM14〜M18を合成した。次いで、マクロモノマーM14〜M18を固形分としてそれぞれ40部、ベンジルアクリレート40部、iso−ブチルメタクリレート20部を用い、実施例1と同様の方法で、溶媒とモノマーの比率を適宜調節して、下記表3のように、ポリマー全体の重量平均分子量(Mwa)と側鎖の重量平均分子量(Mwg)が異なるポリマーG14〜G18を合成した。
<実施例17〜19及び参考例2>
実施例2に記載したマクロモノマーの合成において、アクリル酸80部に代えて、アクリル酸(AA)と、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)と、ベンジルアクリレート(BzA)を用い、質量比をAA:HEA:BzA=28:22:30(実施例17)、28:17:35(実施例18)、20:30:30(実施例19)及び20:20:40(参考例2)として、マクロモノマーM21〜M24を合成した。マクロモノマー30部と、ベンジルアクリレート50部、n−ブチルアクリレート20部を用い、同様の方法でグラフトポリマーG22〜G25を得た。
実施例2に記載したマクロモノマーの合成において、アクリル酸80部に代えて、アクリル酸(AA)と、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)と、ベンジルアクリレート(BzA)を用い、質量比をAA:HEA:BzA=28:22:30(実施例17)、28:17:35(実施例18)、20:30:30(実施例19)及び20:20:40(参考例2)として、マクロモノマーM21〜M24を合成した。マクロモノマー30部と、ベンジルアクリレート50部、n−ブチルアクリレート20部を用い、同様の方法でグラフトポリマーG22〜G25を得た。
<参考例3>
(ビニル系共重合体A1の合成)
スチレン40部と、ブチルメタクリレート40部と、メタクリル酸20部とを用いて2−プロパノール500部中で、重合温度を75℃にてN2気流下にて3時間かけて滴下しながら、アゾビスイソブチロニトリルを用いてラジカル重合を行った。滴下後、2時間、温度を75℃に保った後、ヘキサン1,000部中に反応物を展開して未反応物を沈殿精製により取り除き、減圧乾燥してビニル系共重合体A1を得た。
(ビニル系共重合体A1の合成)
スチレン40部と、ブチルメタクリレート40部と、メタクリル酸20部とを用いて2−プロパノール500部中で、重合温度を75℃にてN2気流下にて3時間かけて滴下しながら、アゾビスイソブチロニトリルを用いてラジカル重合を行った。滴下後、2時間、温度を75℃に保った後、ヘキサン1,000部中に反応物を展開して未反応物を沈殿精製により取り除き、減圧乾燥してビニル系共重合体A1を得た。
<参考例4>
本参考例では、顔料の種類に合わせて樹脂分散剤を最適化したインクの組み合わせからなるインクセットIIを用いた。この結果、実施例1の場合よりも吐出特性を向上させることができた。先ず、樹脂分散剤として使用する、ビニル系共重合体A2、ビニル系共重合体A3、ビニル系共重合体A4を下記のようにして合成した。
本参考例では、顔料の種類に合わせて樹脂分散剤を最適化したインクの組み合わせからなるインクセットIIを用いた。この結果、実施例1の場合よりも吐出特性を向上させることができた。先ず、樹脂分散剤として使用する、ビニル系共重合体A2、ビニル系共重合体A3、ビニル系共重合体A4を下記のようにして合成した。
(ビニル系共重合体A2の合成)
スチレン40部と、NKエステルM−40G(新中村化学工業社製)20部と、メタクリル酸40部とを用いた以外は参考例3と同様の方法で、ビニル系共重合体A2を合成した。得られたビニル系共重合体A2の重量平均分子量は9,600、数平均分子量は6,000、多分散度は1.6であり、酸価は208mgKOH/gであった。又、0.32部のKOHを溶解したKOH水溶液33部に、上記で得たビニル系共重合体A2を1部混合し、24時間攪拌したが、KOH溶液は白濁状態で、ビニル系共重合体A2は溶解しなかった。
スチレン40部と、NKエステルM−40G(新中村化学工業社製)20部と、メタクリル酸40部とを用いた以外は参考例3と同様の方法で、ビニル系共重合体A2を合成した。得られたビニル系共重合体A2の重量平均分子量は9,600、数平均分子量は6,000、多分散度は1.6であり、酸価は208mgKOH/gであった。又、0.32部のKOHを溶解したKOH水溶液33部に、上記で得たビニル系共重合体A2を1部混合し、24時間攪拌したが、KOH溶液は白濁状態で、ビニル系共重合体A2は溶解しなかった。
(ビニル系共重合体A3の合成)
ベンジルメタクリレート40部と、n−ブチルメタクリレート20部と、メタクリル酸40部とを用いた以外は参考例3と同様の方法で、ビニル系共重合体A3を合成した。得られたビニル系共重合体A3の重量平均分子量は10,500、数平均分子量は6,200、多分散度は1.7であり、酸価は222mgKOH/gであった。又、0.32部のKOHを溶解したKOH水溶液33部に、上記で得たビニル系共重合体A3を1部混合し、24時間攪拌したが、KOH溶液は白濁状態で、ビニル系共重合体A3は溶解しなかった。
ベンジルメタクリレート40部と、n−ブチルメタクリレート20部と、メタクリル酸40部とを用いた以外は参考例3と同様の方法で、ビニル系共重合体A3を合成した。得られたビニル系共重合体A3の重量平均分子量は10,500、数平均分子量は6,200、多分散度は1.7であり、酸価は222mgKOH/gであった。又、0.32部のKOHを溶解したKOH水溶液33部に、上記で得たビニル系共重合体A3を1部混合し、24時間攪拌したが、KOH溶液は白濁状態で、ビニル系共重合体A3は溶解しなかった。
(ビニル系共重合体A4の合成)
ベンジルメタクリレート40部と、NKエステルM−40G(新中村化学工業社製)20部と、メタクリル酸40部とを用いた以外は参考例3と同様の方法で、ビニル系共重合体A4を合成した。得られたビニル系共重合体A4の重量平均分子量は10,500、数平均分子量は6,500、多分散度は1.6であり、酸価は232mgKOH/gであった。又、0.35部のKOHを溶解したKOH水溶液33部に、上記で得たビニル系共重合体A4を1部混合し、24時間攪拌したが、KOH溶液は白濁状態で、ビニル系共重合体A4は溶解しなかった。
ベンジルメタクリレート40部と、NKエステルM−40G(新中村化学工業社製)20部と、メタクリル酸40部とを用いた以外は参考例3と同様の方法で、ビニル系共重合体A4を合成した。得られたビニル系共重合体A4の重量平均分子量は10,500、数平均分子量は6,500、多分散度は1.6であり、酸価は232mgKOH/gであった。又、0.35部のKOHを溶解したKOH水溶液33部に、上記で得たビニル系共重合体A4を1部混合し、24時間攪拌したが、KOH溶液は白濁状態で、ビニル系共重合体A4は溶解しなかった。
(顔料分散液PK2の調製)
参考例3の顔料分散液PK1の調製で使用したビニル系共重合体A1を、上記で得たビニル系共重合体A2とし、且つ、カーボンブラック(Color Black FW18 デグサ製)を、MCF88(三菱化学製)に代えたこと以外は参考例3の顔料分散液PK1の調製の場合と同様の方法で、顔料分散液PK2を作製した。
参考例3の顔料分散液PK1の調製で使用したビニル系共重合体A1を、上記で得たビニル系共重合体A2とし、且つ、カーボンブラック(Color Black FW18 デグサ製)を、MCF88(三菱化学製)に代えたこと以外は参考例3の顔料分散液PK1の調製の場合と同様の方法で、顔料分散液PK2を作製した。
(顔料分散液PM2の調製)
参考例3の顔料分散液PM1の調製で使用したビニル系共重合体A1を、上記で得たビニル系共重合体A3としたこと以外は参考例3の顔料分散液PM1の調製の場合と同様の方法で、顔料分散液PM2を作製した。
参考例3の顔料分散液PM1の調製で使用したビニル系共重合体A1を、上記で得たビニル系共重合体A3としたこと以外は参考例3の顔料分散液PM1の調製の場合と同様の方法で、顔料分散液PM2を作製した。
(顔料分散液PY2の調製)
参考例3の顔料分散液PY1の調製で使用したビニル系共重合体A1を、上記で得たビニル系共重合体A4としたこと以外は参考例3の顔料分散液PY1の調製の場合と同様の方法で、顔料分散液PY2を作製した。
参考例3の顔料分散液PY1の調製で使用したビニル系共重合体A1を、上記で得たビニル系共重合体A4としたこと以外は参考例3の顔料分散液PY1の調製の場合と同様の方法で、顔料分散液PY2を作製した。
(インクK2の調製)
顔料分散液PK1を、上記で得た顔料分散液PK2としたこと以外は、参考例3のインクK1と同様の方法で、インクK2を調製した。
顔料分散液PK1を、上記で得た顔料分散液PK2としたこと以外は、参考例3のインクK1と同様の方法で、インクK2を調製した。
(インクM2の調製)
顔料分散液PM1を、上記で得た顔料分散液PM2としたこと以外は、参考例3のインクM1と同様の方法で、インクM2を調製した。
顔料分散液PM1を、上記で得た顔料分散液PM2としたこと以外は、参考例3のインクM1と同様の方法で、インクM2を調製した。
(インクY2の調製)
顔料分散液PY1を、上記で得た顔料分散液PY2としたこと以外は、参考例3のインクY1と同様の方法で、インクY2を調製した。
顔料分散液PY1を、上記で得た顔料分散液PY2としたこと以外は、参考例3のインクY1と同様の方法で、インクY2を調製した。
[評価]
上記で得たインクセットIIを構成する各インクの吐出安定性、各インクの保存安定性を実施例1の場合と同様の方法で評価し、結果をそれぞれ表10に示した。表9に、保存安定性を評価した際の粒径の経時変化の測定結果を示した。又、各インクの粘度特性を実施例1の場合と同様の方法で測定し、測定結果を表10中に示した。表10に示したように、顔料に応じて樹脂分散剤を最適化することで、インクセットIIを構成する各インクK2、M2、Y2の粘度比は、参考例3の場合よりも大きくなった。更に、かかるインクセットIIを用いた本参考例では、参考例3の場合と比較して、特に、吐出安定性を更に向上させることができる(表10参照)ことがわかった。
上記で得たインクセットIIを構成する各インクの吐出安定性、各インクの保存安定性を実施例1の場合と同様の方法で評価し、結果をそれぞれ表10に示した。表9に、保存安定性を評価した際の粒径の経時変化の測定結果を示した。又、各インクの粘度特性を実施例1の場合と同様の方法で測定し、測定結果を表10中に示した。表10に示したように、顔料に応じて樹脂分散剤を最適化することで、インクセットIIを構成する各インクK2、M2、Y2の粘度比は、参考例3の場合よりも大きくなった。更に、かかるインクセットIIを用いた本参考例では、参考例3の場合と比較して、特に、吐出安定性を更に向上させることができる(表10参照)ことがわかった。
<参考例5>
本参考例では、参考例3で用いたインクセットIと、下記で調製した反応液S1を組み合わせてインクセットIIIとした。下記に述べるように、反応液S1を併用するインクセットIIIの構成とすることで、各インクによる記録媒体上での記録物の印字特性が向上することがわかった。以下、これについて述べる。
本参考例では、参考例3で用いたインクセットIと、下記で調製した反応液S1を組み合わせてインクセットIIIとした。下記に述べるように、反応液S1を併用するインクセットIIIの構成とすることで、各インクによる記録媒体上での記録物の印字特性が向上することがわかった。以下、これについて述べる。
反応液S1と、参考例3で用いたインクK1、C1、M1及びY1を独立に具備してなるインクセットIIIを用いて、下記のようにして普通紙であるPB用紙(キヤノン(株)製)に画像を形成して印字テストを行った。印字する際に、反応液S1を先に付与させた後、付与した反応液S1と接するように、インクK1、C1、M1及びY1を付与して印字物を作製した。画像形成に用いた記録ヘッドは、1,200dpiの記録密度を有し、その駆動条件としては、駆動周波数15kHzとした。又、1ドットあたりの吐出体積が夫々4plのヘッドを使用した。又、印字テストの際の環境条件は、25℃/55%RHに統一して行った。
<参考例6>
本参考例では、参考例5で用いた反応液S1の代わりに、下記で調製した反応液S2を組み合わせてインクセットIVとした。本参考例で使用した反応液S2の表面張力は、58mN/mであった。本参考例は、参考例5で用いた反応液S1(表面張力:40mN/m)の代わりに、この反応液S2を併用しているため、参考例5のインクセットIIIと比べて、反応液とインク間の表面張力差が大きい。この結果、下記に述べるように、画像を形成した場合に、参考例5のインクセットIIIを用いた場合と比べて記録媒体上での記録物の印字特性を向上させることができることがわかった。
本参考例では、参考例5で用いた反応液S1の代わりに、下記で調製した反応液S2を組み合わせてインクセットIVとした。本参考例で使用した反応液S2の表面張力は、58mN/mであった。本参考例は、参考例5で用いた反応液S1(表面張力:40mN/m)の代わりに、この反応液S2を併用しているため、参考例5のインクセットIIIと比べて、反応液とインク間の表面張力差が大きい。この結果、下記に述べるように、画像を形成した場合に、参考例5のインクセットIIIを用いた場合と比べて記録媒体上での記録物の印字特性を向上させることができることがわかった。
上記反応液S2と、参考例3で用いたインクK1、C1、M1及びY1とをそれぞれ具備するインクセットIVを用いて、普通紙であるPB用紙(キヤノン製)に画像を形成して印字テストを行った。画像形成の際には、反応液S2を先に付与させた後、付与した反応液S2と接するようにして、インクK1、C1、M1及びY1を付与させて印字物を作製した。この際、印字条件等は参考例5と同等とした。
上記の印字テストの結果、作成された印字物のブリーディングは良好で、各色間の滲みはなかった。又、参考例5の場合と同様に、得られた印字物の印字部のK1の光学濃度及びC1、M1、Y1の彩度を反射濃度計RD−19I(Gretag Macbeth製)で測定したところ、インクK1の光学濃度が1.6、C1の彩度が55、M1の彩度が67、Y1の彩度が80であった。参考例5で得られた印字物の反射濃度と比較した結果、インクと併用する反応液の表面張力を、インクの表面張力に比べて大幅に高くすることで、記録媒体上の記録物の印字濃度が向上したことが確認された。
<参考比較例1>
参考比較例1は、酸価の1.5倍以下のアルカリ水溶液に溶解する樹脂で顔料を分散させた場合の例である。
参考比較例1は、酸価の1.5倍以下のアルカリ水溶液に溶解する樹脂で顔料を分散させた場合の例である。
(ビニル系共重合体A5の合成)
先ず、スチレン60部とアクリル酸40部とを用いて参考例3と同様の方法でビニル系共重合体A5を合成した。このビニル系共重合体A5の重量平均分子量は9,400、数平均分子量は4,000、多分散度は2.4であり、酸価は201mgKOH/gであった。又、0.3部のKOHを溶解したKOH水溶液19部に、上記で得たビニル系共重合体A5を1部混合し(ポリマーの5%溶液)、24時間攪拌したところ、KOH溶液は透明となり、ビニル系共重合体A5は溶解した。
先ず、スチレン60部とアクリル酸40部とを用いて参考例3と同様の方法でビニル系共重合体A5を合成した。このビニル系共重合体A5の重量平均分子量は9,400、数平均分子量は4,000、多分散度は2.4であり、酸価は201mgKOH/gであった。又、0.3部のKOHを溶解したKOH水溶液19部に、上記で得たビニル系共重合体A5を1部混合し(ポリマーの5%溶液)、24時間攪拌したところ、KOH溶液は透明となり、ビニル系共重合体A5は溶解した。
(顔料分散液PK3の調製)
参考例3の顔料分散液PK1の調製で使用したビニル系共重合体A1を、上記で得たビニル系共重合体A5とし、且つ、カーボンブラック(Color Black FW18 デグサ製)を、MCF88(三菱化学製)に代えたこと以外は参考例3の顔料分散液PK1の調製の場合と同様の方法で、顔料分散液PK3を作製した。
参考例3の顔料分散液PK1の調製で使用したビニル系共重合体A1を、上記で得たビニル系共重合体A5とし、且つ、カーボンブラック(Color Black FW18 デグサ製)を、MCF88(三菱化学製)に代えたこと以外は参考例3の顔料分散液PK1の調製の場合と同様の方法で、顔料分散液PK3を作製した。
(インクK3の調製)
インクK3は、顔料分散液PK1を、上記で得た顔料分散液PK3としたこと以外は、参考例3のインクK1と同様の方法で調製した。得られた黒色のインクK3について、実施例1の場合と同様にして、インクK3の吐出安定性、保存安定性を評価し、結果をそれぞれ表13に示した。表12に、保存安定性を評価した際の粒径の経時変化の測定結果を示した。又、インクK3の粘度を実施例1の場合と同様にして測定し、測定結果を表13中に示した。
インクK3は、顔料分散液PK1を、上記で得た顔料分散液PK3としたこと以外は、参考例3のインクK1と同様の方法で調製した。得られた黒色のインクK3について、実施例1の場合と同様にして、インクK3の吐出安定性、保存安定性を評価し、結果をそれぞれ表13に示した。表12に、保存安定性を評価した際の粒径の経時変化の測定結果を示した。又、インクK3の粘度を実施例1の場合と同様にして測定し、測定結果を表13中に示した。
参考例3と同様に、上記で得られた粘度比と、インクK3の吐出安定性及び保存安定性との相関をみた。この結果、表13に示した通り、インクK3は、シアレート0.5s-1とシアレート100s-1における粘度比は、1.1よりも小さかったが、その吐出安定性が悪く、保存安定性もあまりよくなかった。又、記録物の画質はよくなかった。
<参考比較例2>
本例では、ノニオン性界面活性剤を添加してインクK3の吐出安定性の改善を図った場合について述べる。
本例では、ノニオン性界面活性剤を添加してインクK3の吐出安定性の改善を図った場合について述べる。
(インクK4の調製)
参考比較例1で得た顔料分散液PK3を含む下記の成分を混合し、その後に濾過して、黒色のインクK4を調製した。
・顔料分散液PK3 30部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・イソプロピルアルコール 5部
・BC−20TX(日光ケミカルズ製) 1部
・イオン交換水 54部
参考比較例1で得た顔料分散液PK3を含む下記の成分を混合し、その後に濾過して、黒色のインクK4を調製した。
・顔料分散液PK3 30部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・イソプロピルアルコール 5部
・BC−20TX(日光ケミカルズ製) 1部
・イオン交換水 54部
上記で得られたインクK4について、参考例3の場合と同様にして、インクK4の吐出安定性、保存安定性を評価し、結果をそれぞれ表15に示した。表14に、保存安定性を評価した際の粒径の経時変化の測定結果を示した。又、インクK4の粘度を実施例1の場合と同様にして測定し、測定結果を表15中に示した。更に、参考例5で使用した反応液S1と、上記で得たインクK4とを用いて、普通紙であるPB用紙(キヤノン製)に画像を形成して、印字試験を行った。その際、反応液S1を先に付与させた後、反応液S1と接するようにインクK4を付与して、印字物を作製した。得られた印字物の印字部の反射濃度は、下記表15に示した通りである。
表15に示したように、参考比較例1のインクK3に比べて、本参考比較例のインクK4の場合は、吐出安定性の向上が見られた。しかし、印字試験の結果、画質の面からは十分であるとはいえず、保存安定性もそれほどよくないままであった。更に、反応液S1を併用しても、記録媒体上の記録物の反射濃度の向上も見られなかった。
Claims (11)
- 前記グラフトポリマーの重量平均分子量が、1,000〜30,000である請求項1に記載のインクジェット用顔料分散インク。
- 前記側鎖を構成する親水性モノマーの割合が、側鎖を構成する全モノマーに対し、60質量%以上である請求項1又は2に記載のインクジェット用顔料分散インク。
- 前記側鎖を構成する親水性モノマーが、カルボキシル基を有するモノマーを有し、該カルボキシル基を有するモノマー割合が、側鎖を構成する全モノマーに対し、30質量%以上である請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット用顔料分散インク。
- 複数のインクを具備しているインクセットにおいて、該複数のインクの少なくとも一つが請求項1〜4の何れか1項に記載のインクであることを特徴とするインクセット。
- 前記インクセットが、顔料分散インクと反応する反応剤を含む反応液を具備している請求項5に記載のインクセット。
- インクジェット用顔料分散インクを収納しているインク収納部を有しているインクタンクにおいて、該インクが請求項1〜4の何れか1項に記載のインクであることを特徴とするインクタンク。
- インクジェット用顔料分散インクと、該インクを吐出させるためのインクジェット記録ヘッドを有している記録ユニットにおいて、該インクが請求項1〜4の何れか1項に記載のインクであることを特徴とする記録ユニット。
- インクジェット用顔料分散インクと、該インクを吐出させるためのインクジェット記録ヘッドを有しているインクジェット記録装置において、該インクが請求項1〜4の何れか1項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
- インクジェット用顔料分散インクをインクジェット法で記録媒体に吐出する工程を有するインクジェット記録方法において、該インクが請求項1〜4の何れか1項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェット用顔料分散インクの製造方法であって、該インクを構成する樹脂分散剤の酸価の1〜1.5倍量のKOHを含有するアルカリ水溶液と樹脂分散剤とを含有する水性媒体中に、顔料を添加する工程を有することを特徴とするインクジェット用顔料分散インクの製造方法。
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