JP2005132961A - ポリウレタン樹脂エマルション - Google Patents
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Abstract
【課題】 エマルションの分散安定性と乾燥皮膜の耐水性がいずれも優れたポリウレタン樹脂エマルションを提供する。
【解決手段】末端の少なくとも一部がイソシアネート基であるウレタンプレポリマー(u)から得られるポリウレタン樹脂(U)、および水性分散媒からなるポリウレタン樹脂エマルションであって、該ポリウレタン樹脂(U)が、該ポリウレタン樹脂(U)の重量に基づき0.5〜1.0重量%のカルボキシル基、2〜8重量%のウレタン基および0.7〜1.1重量%のウレア基を含有し、該ポリウレタン樹脂(U)の平均粒子径が10〜500nmであるポリウレタン樹脂エマルションである。
【選択図】 なし
【解決手段】末端の少なくとも一部がイソシアネート基であるウレタンプレポリマー(u)から得られるポリウレタン樹脂(U)、および水性分散媒からなるポリウレタン樹脂エマルションであって、該ポリウレタン樹脂(U)が、該ポリウレタン樹脂(U)の重量に基づき0.5〜1.0重量%のカルボキシル基、2〜8重量%のウレタン基および0.7〜1.1重量%のウレア基を含有し、該ポリウレタン樹脂(U)の平均粒子径が10〜500nmであるポリウレタン樹脂エマルションである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ポリウレタン樹脂エマルションに関する。さらに詳しくは樹脂中にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂のエマルションに関する。
従来からポリウレタン樹脂エマルションにはポリウレタン樹脂中にカルボキシル基を有する自己乳化型のエマルションがある。
これらを製造する方法として、酸価、ヒドロキシル基およびウレタン基の含有量を規定したポリエステル−ポリウレタン水性分散液(特許文献−1参照)、およびウレア基の含有量を規定したポリウレタン水性分散液(特許文献−2参照)が提案されている。
特開平 7−247333号公報
特開平6−340860号公報
これらを製造する方法として、酸価、ヒドロキシル基およびウレタン基の含有量を規定したポリエステル−ポリウレタン水性分散液(特許文献−1参照)、およびウレア基の含有量を規定したポリウレタン水性分散液(特許文献−2参照)が提案されている。
しかしながら、これらのポリウレタン樹脂エマルションは、樹脂中に親水性のカルボキシル基を比較的多量に含有するため乾燥皮膜の耐水性が低いという問題があった。耐水性の向上にはカルボキシル基含量を低減することが効果的であるが、その結果としてエマルションの安定性が低下し易いという課題が発生し易く、耐水性と安定性の両立は困難であった。
本発明者らは、上記問題点を解決するため種々検討を重ねた結果、ポリウレタン樹脂(U)中のカルボキシル基、ウレタン基およびウレア基を特定の含有量に規定し、さらにエマルションの平均粒子径を特定の範囲にすることにより、エマルションの安定性と乾燥皮膜の耐水性の両立を達成したものである。
すなわち本発明は、末端の少なくとも一部がイソシアネート基であるウレタンプレポリマー(u)から得られるポリウレタン樹脂(U)、および水性分散媒からなるポリウレタン樹脂エマルションであって、該ポリウレタン樹脂(U)が、該ポリウレタン樹脂(U)の重量に基づき0.5〜1.0重量%のカルボキシル基、2〜8重量%のウレタン基および0.7〜1.1重量%のウレア基を含有し、該ポリウレタン樹脂(U)の平均粒子径が10〜500nmであるポリウレタン樹脂エマルションである。
本発明のポリウレタン樹脂エマルションは、従来のポリウレタン樹脂エマルションよりも分散安定性が良好で、その乾燥皮膜の耐水性と反発弾性に優れている。
本発明のポリウレタン樹脂エマルションは、末端の少なくとも一部がイソシアネート基であるウレタンプレポリマー(u)から得られるポリウレタン樹脂(U)、および水性分散媒からなるポリウレタン樹脂エマルションである。
(U)中のカルボキシル基[−COOH]含量の下限は、通常0.5%(以下において、%は特に限定しない限り重量%を表す)、エマルションの安定性向上の観点から好ましくは0.55%、さらに好ましくは0.6%、特に0.65%であり、上限は通常1.0%、エマルションの乾燥被膜の耐水性向上の観点から好ましくは0.95%、さらに好ましくは0.90%、特に好ましくは0.85%である。
(U)中のウレタン基[−NH−COO−]含量の下限は通常2.0%、、エマルションの安定性向上と乾燥被膜の反発弾性向上の観点から好ましくは2.5%、さらに好ましくは3.0%であり、上限は通常8.0%、エマルションの乾燥被膜の耐水性向上の観点から好ましくは7.5%、さらに好ましくは7.0%である。
(U)中のウレア基[−NH−CO−NH−]含量の下限は通常0.7%、エマルションの安定性向上と乾燥被膜の反発弾性向上の観点から好ましくは0.75%、さらに好ましくは0.8%であり、上限は通常1.1%、エマルションの乾燥被膜の耐水性向上および重量平均粒子径の最適化の観点から好ましくは1.05%、さらに好ましくは1.0%である。
また、(U)の重量平均粒子径は通常10〜500nm、エマルションの安定性向上の観点から好ましくは30〜400nm、さらに好ましくは50〜300nm、特に好ましくは50〜200nm、とりわけ70〜200nm、最も好ましくは90〜180nmである。重量平均粒子径は光散乱粒度分布測定装置[例えば、ELS−8000(大塚電子株
製)]を用いて測定できる。
(U)中のカルボキシル基[−COOH]含量の下限は、通常0.5%(以下において、%は特に限定しない限り重量%を表す)、エマルションの安定性向上の観点から好ましくは0.55%、さらに好ましくは0.6%、特に0.65%であり、上限は通常1.0%、エマルションの乾燥被膜の耐水性向上の観点から好ましくは0.95%、さらに好ましくは0.90%、特に好ましくは0.85%である。
(U)中のウレタン基[−NH−COO−]含量の下限は通常2.0%、、エマルションの安定性向上と乾燥被膜の反発弾性向上の観点から好ましくは2.5%、さらに好ましくは3.0%であり、上限は通常8.0%、エマルションの乾燥被膜の耐水性向上の観点から好ましくは7.5%、さらに好ましくは7.0%である。
(U)中のウレア基[−NH−CO−NH−]含量の下限は通常0.7%、エマルションの安定性向上と乾燥被膜の反発弾性向上の観点から好ましくは0.75%、さらに好ましくは0.8%であり、上限は通常1.1%、エマルションの乾燥被膜の耐水性向上および重量平均粒子径の最適化の観点から好ましくは1.05%、さらに好ましくは1.0%である。
また、(U)の重量平均粒子径は通常10〜500nm、エマルションの安定性向上の観点から好ましくは30〜400nm、さらに好ましくは50〜300nm、特に好ましくは50〜200nm、とりわけ70〜200nm、最も好ましくは90〜180nmである。重量平均粒子径は光散乱粒度分布測定装置[例えば、ELS−8000(大塚電子株
製)]を用いて測定できる。
以下において、本発明のポリウレタン樹脂エマルションの構成、並びにカルボキシル基、ウレタン基およびウレア基を特定の含有量にする方法、さらに、エマルションの平均粒子径を特定の範囲にする方法について述べる。
本発明のポリウレタン樹脂エマルションは、例えば、有機ポリイソシアネート(a1)、ポリオール(a2)、分子内にカルボキシル基と活性水素原子含有基を含有する化合物(a3)および必要により停止剤(e1)からなる活性水素含有成分、および必要により有機溶剤(S)を仕込み、一段または多段でウレタンプレポリマー(u)を形成し、次いで(u)を親水化(中和または4級化)した後、あるいは親水化しながら 、必要により鎖伸長剤(f)、架橋剤(x)および/または停止剤(e2)を含む水性媒体と混合してポリウレタン樹脂エマルションとなし、NCO基が実質的に無くなるまで反応[水または(f)による鎖伸長、および必要により(x)による架橋および/または(e2)による反応停止]を行うことにより製造することができる。
本発明における(u)を製造するための(a1)としては、従来からポリウレタン製造に使用されているものが使用できる。このような有機ポリイソシアネートには、2個〜3個またはそれ以上のイソシアネート基を有する(NCO基中の炭素を除く 、以下同様)炭素数(以下、Cと略記する)6〜20の芳香族ポリイソシアネート(a11)、C2〜18の脂肪族ポリイソシアネート(a12)、C4〜15の脂環式ポリイソシアネート(a13)、C8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート(a14)、およびこれらのポリイソシアネートの変性物(a15)およびこれらの2種以上の併用が含まれる。
芳香族ポリイソシアネート(a11)としては、例えば1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、4,4’−および/または2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)またはその混合物と の縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば5〜20重量%) の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリールポリイソシアネート(PAPI)]、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3 ’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネート(a12)としては、例えばエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどが挙げられる。
脂環式ポリイソシアネート(a13)としては、例えばイソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス (2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネート(a14)としては、例えばm−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
ポリイソシアネートの変性物(a15)としては 、上記ポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基および/またはオキサゾリドン基含有変性物など;遊離イソシアネート基含量が通常8〜33%、好ましくは10〜30%とくに12〜29% のもの)、例えば変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDI等)、ウレタン変性TDI、ビウレット変性HDI、イソシアヌレート変性HDI、イソシアヌレート変性IPDIなどのポリイソシアネートの変性物が挙げられ、ウレタン変性ポリイ ソシアネート[過剰のポリイソシアネート(TDI、MDIなど)とポリオールとを反応させて得られる遊離イソシアネート含有プレポリマー]の製造に用いるポリオールとしては、後述の低分子ポリオールが挙げられる。2種以上の併用としては、変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用が挙げられる。
これらのうちで好ましいのは(a12)および(a13)、さらに好ましいのは(a13)、特に好ましいのはIPDIおよび水添MDIである。
(a2)には、150以上の水酸基当量(水酸基当りのMn)を有する高分子ポリオール(a21)、低分子ポリオール(a22)およびこれらの2種以上の併用が含まれる。〔上記および以下においてMnはゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される数平均分子量を表わす。〕
(a21)には、ポリエステルポリオール(a211)、ポリエーテルポリオール(a212)、ポリオレフィンポリオール(a213)および重合体ポリオール(a214)が含まれる。(a211)には、縮合型ポリエステル(a 2111)、ポリラクトンポリオール(a2112)、ポリカーボネートポリオール(a2113)およびヒマシ油系ポリオール(a2114)が含まれる。
(a212)には、活性水素原子含有化合物のアルキレンオキサイド(以下AOと略記)付加物(a2121)、およびそのカップリング体(a2122) が含まれる。
(a212)には、活性水素原子含有化合物のアルキレンオキサイド(以下AOと略記)付加物(a2121)、およびそのカップリング体(a2122) が含まれる。
(a22)には、30以上150未満の水酸基当量を有する、2価〜8価またはそれ以上の、多価アルコール(a221)および活性水素原子含有化合物のAO低モル付加物(a222)が含まれる。
多価アルコール(a221)には、2価アルコール(a2211)および3〜8価の水酸基を持つアルコール(a2212)が含まれる。
2価アルコール(a2211)としては、例えばC2〜18の脂肪族2価アルコール(a22111)、C4〜12の脂環式2価アルコール(a22112)およびC6〜18の芳香族2価アルコール(a22113)が含まれる。
多価アルコール(a221)には、2価アルコール(a2211)および3〜8価の水酸基を持つアルコール(a2212)が含まれる。
2価アルコール(a2211)としては、例えばC2〜18の脂肪族2価アルコール(a22111)、C4〜12の脂環式2価アルコール(a22112)およびC6〜18の芳香族2価アルコール(a22113)が含まれる。
脂肪族2価アルコール(a22111)としては、(ジ)エチレングリコール、(ジ)プロピレングリコール、1,2−,1,3−,2,3−および1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ オール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオールお よび1,12−ドデカンジオールが挙げられる。
脂環式2価アルコール(a22112)としては、環状基を有する低分子ジオール、たとえば 特公昭45−1474号公報記載のものが挙げられる。
芳香族2価アルコール(a22113)としては、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン等が挙げられる。
脂環式2価アルコール(a22112)としては、環状基を有する低分子ジオール、たとえば 特公昭45−1474号公報記載のものが挙げられる。
芳香族2価アルコール(a22113)としては、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン等が挙げられる。
3〜8価の水酸基を持つアルコール(a2212)としては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール,ソルビトール,キシリトールおよびマンニトールが挙げられる。これらの分子間または分子内脱水物(ジグリセリン、ジペンタエリスリトール、ソルビタンなど)、糖類(グルコース、フルクトース 、ショ糖など)およびその誘導体(グリコシド、たとえばα−メチルグルコシド);並びに後述の親水基含有ポリオールが含まれる。
アルキレンオキサイド(以下AOと略記)付加物(a2121)および活性水素原子含有化合物のAO低モル付加物(a222)の製造に用いるAOとしては、C2〜12またはそれ以上のAO、例えばエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、1,2−、2,3−および1,3−ブチレンオキサイド、 テトラヒドロフラン(THF)、α−オレフィンオキサイド、スチレンオキサイド、エピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)、およびこれらの2種以上の併用(ランダムおよび/またはブロック)が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(a212)および活性水素原子含有化合物のAO低モル付加物(a222)の製造に用いる活性水素原子含有化合物(k)には、2〜8個またはそれ以上の活性水素原子を有する化合物が挙げられる。活性水素原子を有する化合物としては、水酸基を含む化合物(k1)、アミノ基を含む化合物(k2)、メルカプト基を含む化合物(k3)およびカルボキシル基を含む化合物(k4)が挙げられる。
水酸基を含む化合物(k1)としては、多価アルコール(a2212)および多価フェノール(k12)が挙げられる。
多価フェノール(k12)としては、単環多価フェノール(k121)およびビスフェノール類(k122)が挙げられる。
単環多価フェノール(k121)としては、ピロガロール、カテコール、ヒドロキノンが挙げられる。
ビスフェノール類(k122)としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSが挙げられる。
多価フェノール(k12)としては、単環多価フェノール(k121)およびビスフェノール類(k122)が挙げられる。
単環多価フェノール(k121)としては、ピロガロール、カテコール、ヒドロキノンが挙げられる。
ビスフェノール類(k122)としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSが挙げられる。
アミノ基を含む化合物(k2)としては、モノアミン(k21)およびポリアミン(k22)が挙げられる。
モノアミン(k21)としては、アンモニア(k211)、1級モノアミン(k212)、アルカノールアミン(k213)および2級モノアミン(k214)が挙げられる。
1級モノアミン(k212)としては、C1〜20のモノハイドロカルビルアミンが使用でき、例えばブチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ベンジルアミン等が挙げられる。
アルカノールアミン(k213)としては、C2〜4のヒドロキシアルキル基を有するアミンが使用でき、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどが挙げられる。
2級モノアミン(k214)としては、例えば、ジブチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン等が挙げられる。
ポリアミン(k22)としては、脂肪族ポリアミン(k221)、ポリアルキレンポリアミン(k222)、脂環式ポリアミン(k223)、芳香脂肪族ポリアミン(k224)、芳香族ポリアミン(k225)および複素環式ポリアミン(k226)が挙げられる。
脂肪族ポリアミン(k221)としては、例えばエチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
ポリアルキレンポリアミン(k222)としては、例えばジエチレントリアミンが挙げられる。
脂環式ポリアミン(k223)としては、例えばジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミンなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリアミン(k224)としては、例えばキシリレンジアミンなどが挙げられる。
芳香族ポリアミン(k225)としては、例えばフェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエーテルジアミン、ポリフェニルメタンポリアミンなどが挙げられる。
複素環式ポリアミン(k226)としては、例えばピペラジン、N−アミノエチルピペラジンおよびその他特公昭55−210 44号公報記載の化合物が挙げられる。
モノアミン(k21)としては、アンモニア(k211)、1級モノアミン(k212)、アルカノールアミン(k213)および2級モノアミン(k214)が挙げられる。
1級モノアミン(k212)としては、C1〜20のモノハイドロカルビルアミンが使用でき、例えばブチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ベンジルアミン等が挙げられる。
アルカノールアミン(k213)としては、C2〜4のヒドロキシアルキル基を有するアミンが使用でき、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどが挙げられる。
2級モノアミン(k214)としては、例えば、ジブチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン等が挙げられる。
ポリアミン(k22)としては、脂肪族ポリアミン(k221)、ポリアルキレンポリアミン(k222)、脂環式ポリアミン(k223)、芳香脂肪族ポリアミン(k224)、芳香族ポリアミン(k225)および複素環式ポリアミン(k226)が挙げられる。
脂肪族ポリアミン(k221)としては、例えばエチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
ポリアルキレンポリアミン(k222)としては、例えばジエチレントリアミンが挙げられる。
脂環式ポリアミン(k223)としては、例えばジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミンなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリアミン(k224)としては、例えばキシリレンジアミンなどが挙げられる。
芳香族ポリアミン(k225)としては、例えばフェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエーテルジアミン、ポリフェニルメタンポリアミンなどが挙げられる。
複素環式ポリアミン(k226)としては、例えばピペラジン、N−アミノエチルピペラジンおよびその他特公昭55−210 44号公報記載の化合物が挙げられる。
メルカプト基を含む化合物 (k3)としては、上記多価アルコール(a2212)に相当する(OHの少なくとも一部がSHに置換わった)ポリチオール、グリシジル基含有化合物と硫化水素との反応で得られるポリチオールなどが挙げられる。
カルボキシル基を含む化合物(k4)としては、脂肪族ジカルボン酸(k41)、脂環式ジカルボン酸(k42)、芳香族ジカルボン酸(k43)および3価またはそれ以上のポリカルボン酸(k44)が使用できる。
脂肪族ジカルボン酸(k41)としては、例えばコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸 、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。
脂環式ジカルボン酸(k42)としては、例えばダイマー酸などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸(k43)としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸などが挙げられる。
3価またはそれ以上のポリカルボン酸(k44)としては、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸(k41)としては、例えばコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸 、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。
脂環式ジカルボン酸(k42)としては、例えばダイマー酸などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸(k43)としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸などが挙げられる。
3価またはそれ以上のポリカルボン酸(k44)としては、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
活性水素原子含有化合物へのAOの付加は、通常の方法で行うことができ、 無触媒でまたは触媒(たとえばアルカリ触媒、アミン系触媒、酸性触媒)の存在下(とくにAO付加の後半の段階で)に常圧または加圧下に1段階または多段階で行なうことができる。例えば加圧反応器に、活性水素原子含有化合物および触媒を仕込み、AOを圧入する方法が挙げられる。触媒としては、アルカリ触媒、たとえばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなど)の水酸化物;酸[過ハロゲン酸(過塩素酸、過臭素酸、過ヨウ素酸)、硫酸、燐酸、硝酸など、好ましくは過塩素酸]およびそれらの塩[好ましくは 2価または3価の金属(Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Co、Ni、Cu、Al)の塩]が挙げられる。反応温度は通常50〜150℃、反応時間は通常2〜20時間である。
2種以上のAOを併用する場合はブロック付加(チップ型、バランス型、活性セカンダリー型など)でもランダム付加でも両者の混合系〔ランダム付加後にチップしたもの:分子中に任意に分布されたエチレンオキシド鎖を0〜50 重量%(好ましくは5〜40重量%)有し、0〜30重量%(好ましくは5〜25重量%)のEO鎖が分子末端にチップされたもの〕でもよい。AOのうちで好ましいものはEO単独、PO単独、THF単独、POおよびEOの併用、POおよび/またはEOとTHFの併用(併用の場合、ランダム、ブロックお よび両者の混合系)である。
AOの付加モル数は、活性水素原子1個当たり通常1〜140、好ましくは1〜110、特に好ましくは1〜90である。付加モル数が140を超えると 得られるポリウレタン樹脂が軟らかくなり、強度が低下する。
AO付加反応終了後は、必要により触媒を中和し吸着剤で処理して触媒を除 去・精製することができる。
2種以上のAOを併用する場合はブロック付加(チップ型、バランス型、活性セカンダリー型など)でもランダム付加でも両者の混合系〔ランダム付加後にチップしたもの:分子中に任意に分布されたエチレンオキシド鎖を0〜50 重量%(好ましくは5〜40重量%)有し、0〜30重量%(好ましくは5〜25重量%)のEO鎖が分子末端にチップされたもの〕でもよい。AOのうちで好ましいものはEO単独、PO単独、THF単独、POおよびEOの併用、POおよび/またはEOとTHFの併用(併用の場合、ランダム、ブロックお よび両者の混合系)である。
AOの付加モル数は、活性水素原子1個当たり通常1〜140、好ましくは1〜110、特に好ましくは1〜90である。付加モル数が140を超えると 得られるポリウレタン樹脂が軟らかくなり、強度が低下する。
AO付加反応終了後は、必要により触媒を中和し吸着剤で処理して触媒を除 去・精製することができる。
(a2121)としては、例えばポリオキシエチレンポリオール[ポリエチレングリコール(以下PEGと略記)など]、ポリオキシプロピレンポリオール[ポリプロピレングリコール(以下PPGと略記)など]、ポリオキシエチレン/プロピレンポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ビスフェノール類のEOおよび/またはPO付加物が挙げられる。
(a2122)には、(a2121)の2分子またはそれ以上をC1〜6のアルキル基を有するアルキレンハライド(例えばメチレンジクロライド)でカップリングさせたものが含まれる。
(a212)としては、不飽和度が少ない(0.1meq/g以下、好ましくは0.05meq/g以下とくに0.02meq/g以下)ものが望ましく、また少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%とくに少なくとも70%の第1級水酸基含有率を有するものが望ましい。
(a2122)には、(a2121)の2分子またはそれ以上をC1〜6のアルキル基を有するアルキレンハライド(例えばメチレンジクロライド)でカップリングさせたものが含まれる。
(a212)としては、不飽和度が少ない(0.1meq/g以下、好ましくは0.05meq/g以下とくに0.02meq/g以下)ものが望ましく、また少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%とくに少なくとも70%の第1級水酸基含有率を有するものが望ましい。
(a2111)にはポリオールとカルボキシル基を含む化合物(k4)との重縮合物、(a2112)にはポリオールへのラクトン(c1)の重付加物、(a2113)にはポリオールへのアルキレンカーボネート(c2)の重付加物、(a2114)にはヒマシ油およびポリオールもしくはAOで変性されたヒマシ油が含まれる。
これらを構成するポリオールとしては上記(a22)および/または(a212)[好ましくは水酸基当量が500以下のもの]が使用できる。
カルボキシル基を含む化合物(k4)としては、好ましくはジカルボン酸が使用できる。ジカルボン酸と少割合(20%以下)の3価以上のポリカルボン酸との併用してもよい。
ラクトン(c1)としては、C4〜12のラクトンが使用でき、例えば4−ブタノリド、5−ペンタノリドおよび6−ヘキサノリドなどが挙げられる。
アルキレンカーボネート(c2)としてはC2〜8のアルキレンカーボネートが使用でき、例えばエチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートなどが挙げられる。これらはそれぞれ2種以上併用してもよい。
アルキレンカーボネート(c2)としてはC2〜8のアルキレンカーボネートが使用でき、例えばエチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートなどが挙げられる。これらはそれぞれ2種以上併用してもよい。
(a211)は通常の方法で製造できる。(a2111)は、例えば(k4)もしくはそのエステル形成性誘導体[酸無水物(無水マレイン酸、無水フタル酸など)、C1〜4の低級アルキル基を有するエステル(アジピン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチルなど)、酸ハライド(酸クロライドなど)]と過剰当量のポリ オールとの脱水縮重合もしくはエステル交換反応により、(k4)もしくはそのエステル形成性誘導体とポリオールとの脱水縮重合もしくはエステル交換反応に次いでAOを反応させることにより、又はポリオールと酸無水物およびAOとの反応により製造することができる。
(a2111)としては、例えばポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレンプロピレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリブチレンヘキサメチレンアジペートジオール、ポリジエチレンアジペートジオール、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペートジオール、ポリ(3−メチルペンチレンアジペート)ジオール、ポリエチレンアゼレートジオール、ポリエチレンセバケートジオール、ポリブチレンアゼレートジオール、ポリブチレンセバケートジオール、ポリネオペンチルテレフタレートジオールなどが挙げられる。
(a2112)および(a2113)は、ポリオールを開始剤として、(c1)もしくは(c2)の重付加させることにより製造できる。
変性ヒマシ油はヒマシ油とポリオールとのエステル 交換および/またはAO付加により製造できる。
(a2112)としては、例えばポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオールなどが挙げられる。
(a2113)としては、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールなどが挙げられる。
(a2113)の市販品としては、ニッポラン980R[Mn=2,000,日本ポリウレタン工業(株)製]、T5652[Mn=2,000、旭化成(株)製]およびT4672[Mn=2,000、旭化成(株)製]が挙げられる。
(a2114)としては、ヒマシ油、トリメチロールプロパン変性 ヒマシ油、ペンタエリスリトール変性ヒマシ油、ヒマシ油のEO(4〜30モル)付加物などが挙げられる。
(a2113)の市販品としては、ニッポラン980R[Mn=2,000,日本ポリウレタン工業(株)製]、T5652[Mn=2,000、旭化成(株)製]およびT4672[Mn=2,000、旭化成(株)製]が挙げられる。
(a2114)としては、ヒマシ油、トリメチロールプロパン変性 ヒマシ油、ペンタエリスリトール変性ヒマシ油、ヒマシ油のEO(4〜30モル)付加物などが挙げられる。
(a213)には、ポリアルカジエン系ポリオール(a2131)、アクリル系ポリオール(a2132)が挙げられる。
ポリアルカジエン系ポリオール(a2131)としては、例えばポリブタジエンジオール[1,2−ビニル構造および/または1,4−トランス構造を有するポリブタジエン(ブタジエンホモポリマーおよびコポリマーたとえばスチレンブタジエンコポリマー、アクリロニトリルブタジエンコポリマー)ジオール]、ならびにこれらの水素添加物(水素添加率:たとえば20〜100%)等が挙げられる。ポリブタジエンジオールの例としてはNISSO−PBGシリーズ(G−1000、G−2000、G−3000など)(日本曹達・製)、Poly Bd(R−45M、R−45HT、CS−15、CN−15など)(米国ARCO社製)が挙げられる。
ポリアルカジエン系ポリオール(a2131)としては、例えばポリブタジエンジオール[1,2−ビニル構造および/または1,4−トランス構造を有するポリブタジエン(ブタジエンホモポリマーおよびコポリマーたとえばスチレンブタジエンコポリマー、アクリロニトリルブタジエンコポリマー)ジオール]、ならびにこれらの水素添加物(水素添加率:たとえば20〜100%)等が挙げられる。ポリブタジエンジオールの例としてはNISSO−PBGシリーズ(G−1000、G−2000、G−3000など)(日本曹達・製)、Poly Bd(R−45M、R−45HT、CS−15、CN−15など)(米国ARCO社製)が挙げられる。
アクリル系ポリオール(a2132)としては、例えばヒドロキシアルキル(C2〜6)(メタ)アクリレート[エチルヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど]と他の単量体[スチレン、アルキル(C1〜8)(メタ)アクリレートなど]との共重合体が含まれる。
(a214)には、ラジカル重合性モノマーをポリオール[前記(a211)および/または(a212)および必要により(a22)]中でその場で重合させてなる重合体含有ポリオールが含まれる、モノマーには、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、塩化ビニル、これらの2種以上の混合物などが含まれる。モノマーの重合は、通常重合開始剤の存在下に行われる。
重合開始剤には、遊離基を生成して重合を開始させるタイプのもの、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)(AVN)などのアゾ化合物;ジベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、および特開昭61−76517号公報記載の上記以外の過酸化物あるいは過硫酸塩、過ホウ酸塩、過コハク酸等が含まれる。アゾ化合物、特にAIBN、AVNが好ましい。重合開始剤の使用量は、モノマーの全量に基づいて通常0.1〜20%、好ましくは0.2〜10%である。ポリオール中での重合は無溶媒でも行なうことができるが、重合体濃度が高い場合には有機溶剤(s)の存在下に行なうのが好ましい。
有機溶剤(S)としては例えばベンゼン、トルエン、キシレン、アセトニトリル、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、イソプロピルアルコール、n−ブタノールなどが挙げられる。必要により、連鎖移動剤(アルキルメルカプタン類、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホルム、特開昭55−31880号公報記載のエノールエーテル類など)の存在下に重合を行なうことができる。重合は重合開始剤の分解温度以上、通常60〜180℃、好ましくは90〜160℃で行なうことができ、大気圧下または加圧下、さらには減圧下においても行なうことができる。重合反応終了後は、得られる重合体ポリオールはそのままポリウレタンの製造に使用できるが、反応終了後に有機溶媒、重合開始剤の分解生成物や未反応モノマー等の不純物を慣用手段により除くのが望ましい。
(a214)は、通常30〜70%(好ましくは40〜60%とくに50〜55%)の重合したモノマーすなわち重合体がポリオールに分散した、半透明ないし不透明の白色ないしは黄褐色の分散体である。(a214)の水酸基価は、通常10〜300、好ましくは20〜250とくに30〜200である。
(a214)は、通常30〜70%(好ましくは40〜60%とくに50〜55%)の重合したモノマーすなわち重合体がポリオールに分散した、半透明ないし不透明の白色ないしは黄褐色の分散体である。(a214)の水酸基価は、通常10〜300、好ましくは20〜250とくに30〜200である。
(a21)の水酸基当量は、通常150〜5,000、好ましくは250〜3,000とくに300〜2,500である。
(a2)のうちで、(a21)および(a21)と少割合(たとえば20%以下)の(a22)の併用が好ましく、(a21)のうちで好ましいのは(a212)および(a211)、特に好ましいのは(a2113)であり、最も好ましいのは、Mn1,000〜4,000のポリカーボネートジオールである。
本発明における(u)はカルボキシルを有するものであり、分子内にカルボキシル基と活性水素原子含有基を含有する化合物(a3)を使用する。
(a3)としては、炭素数(以下Cと略記)6〜24ジアルキロールアルカン酸が使用でき、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPAと略記)、2,2−ジメチロールブタン酸、2 ,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸などが挙げられる。これらの塩、例えばアミン類(トリエチルアミン、アルカノールアミン、モルホリンなど)の塩および/またはアルカリ金属塩(ナトリウム塩など)も使用できる。
(a3)としては、炭素数(以下Cと略記)6〜24ジアルキロールアルカン酸が使用でき、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPAと略記)、2,2−ジメチロールブタン酸、2 ,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸などが挙げられる。これらの塩、例えばアミン類(トリエチルアミン、アルカノールアミン、モルホリンなど)の塩および/またはアルカリ金属塩(ナトリウム塩など)も使用できる。
停止剤(e1)としては、1級モノアミン(k212)、2級モノアミン(k214)、1価アルコール(e11)が使用できる。
1価アルコール(e11)としては、脂肪族アルコール(e111)、芳香族アルコール(e112)、脂環式アルコール(e113)が挙げられる。
脂肪族アルコール(e111)としては、C1〜15のアルキル基をもつアルコールが使用でき、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、デカノール、イソプロピルアルコールが挙げられる。
芳香族アルコール(e112)としては、C7〜20のアリール基を有するアルコールが使用でき、例えば、ベンジルアルコールが挙げられる。
脂環式アルコール(e113)としては、C7〜20の脂環をもつアルコールが使用でき、例えば、シクロヘキシルアルコール、シクロペンタンアルコール等が挙げられる。
1価アルコール(e11)としては、脂肪族アルコール(e111)、芳香族アルコール(e112)、脂環式アルコール(e113)が挙げられる。
脂肪族アルコール(e111)としては、C1〜15のアルキル基をもつアルコールが使用でき、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、デカノール、イソプロピルアルコールが挙げられる。
芳香族アルコール(e112)としては、C7〜20のアリール基を有するアルコールが使用でき、例えば、ベンジルアルコールが挙げられる。
脂環式アルコール(e113)としては、C7〜20の脂環をもつアルコールが使用でき、例えば、シクロヘキシルアルコール、シクロペンタンアルコール等が挙げられる。
(u)の製造時の水酸基含有成分の平均の水酸基当量は、好ましくは、500〜900、さらに好ましくは、550〜850、特に好ましくは、600〜800である。
(u)の製造時の[(a1)の仕込み当量数]/[(a2)と(a3)の仕込み当量数の合計]は、好ましくは1.08〜1.50、さらに好ましくは、1.10〜1.45、特に好ましくは、1.13〜1.40である。
本発明の(U)中のカルボキシル基含量が本発明の範囲内の目標値となるようにするためには、下記式に従って(u)の製造時の(a3)の仕込み量を設定することが好ましい。
なお、以下において重量の単位はいずれもgである。
目標とするカルボキシル基含量(%)=[(a3)の仕込量に基づくCOOHに相当する重量÷エマルション製造後の樹脂成分の全重量]×100
ここで、エマルション製造後の樹脂成分の全重量=(プレポリマー製造時の溶媒以外の仕込重量)+(後工程のエマルション製造時の水以外の伸長剤+架橋剤+停止剤の仕込み予定重量)+(伸長剤として作用する水の重量)、であり、伸長剤として作用する水の重量は以下の式によって計算される。(NCO基2分子と水1分子が反応する)
伸長剤として作用する水の重量={プレポリマーの残存NCOの当量数−(アミン系伸長剤の当量数+架橋剤の当量数+停止剤の当量数)}×18÷2
なお、当量数は当該分子のモル数×1分子当たりの平均官能基数である。
なお、以下において重量の単位はいずれもgである。
目標とするカルボキシル基含量(%)=[(a3)の仕込量に基づくCOOHに相当する重量÷エマルション製造後の樹脂成分の全重量]×100
ここで、エマルション製造後の樹脂成分の全重量=(プレポリマー製造時の溶媒以外の仕込重量)+(後工程のエマルション製造時の水以外の伸長剤+架橋剤+停止剤の仕込み予定重量)+(伸長剤として作用する水の重量)、であり、伸長剤として作用する水の重量は以下の式によって計算される。(NCO基2分子と水1分子が反応する)
伸長剤として作用する水の重量={プレポリマーの残存NCOの当量数−(アミン系伸長剤の当量数+架橋剤の当量数+停止剤の当量数)}×18÷2
なお、当量数は当該分子のモル数×1分子当たりの平均官能基数である。
(U)中のウレタン基含量を目標値とするためには下記式に従って、(u)の製造時の(a2)と(a3)の仕込み当量数の合計を設定することが好ましい。
目標とするウレタン基含量(%)=[(a2)と(a3)の仕込み当量数の合計×59÷エマルション製造後の樹脂成分の全重量]×100
目標とするウレタン基含量(%)=[(a2)と(a3)の仕込み当量数の合計×59÷エマルション製造後の樹脂成分の全重量]×100
(U)中のウレア基含量を目標値とするためには、(u)に使用される(a1)の仕込み当量数などから下記式に従って設定するのが好ましい。
ウレア基の生成量は、水伸長の場合とアミン伸長の場合で異なるため、次のアミン伸長剤比率を定義する。
アミン伸長剤比率=(アミン系伸長剤の当量数+架橋剤の当量数+停止剤の当量数)÷(アミン系伸長剤の当量数+架橋剤の当量数+停止剤の当量数+伸長剤として作用する水の当量数)
目標とするウレア基含量(%)=100×[{(a1)の仕込み当量数−(a2)と(a3)の仕込み当量数の合計}×58×アミン伸長剤比率]+{(a1)の仕込み当量数−(a2)と(a3)の仕込み当量数の合計}÷2×58×(1−伸長剤比率)]÷エマルション製造後の樹脂成分の全重量
ウレア基の生成量は、水伸長の場合とアミン伸長の場合で異なるため、次のアミン伸長剤比率を定義する。
アミン伸長剤比率=(アミン系伸長剤の当量数+架橋剤の当量数+停止剤の当量数)÷(アミン系伸長剤の当量数+架橋剤の当量数+停止剤の当量数+伸長剤として作用する水の当量数)
目標とするウレア基含量(%)=100×[{(a1)の仕込み当量数−(a2)と(a3)の仕込み当量数の合計}×58×アミン伸長剤比率]+{(a1)の仕込み当量数−(a2)と(a3)の仕込み当量数の合計}÷2×58×(1−伸長剤比率)]÷エマルション製造後の樹脂成分の全重量
(u)の形成は、通常20℃〜150℃、好ましくは60℃〜110℃の反応で行われ、反応時間は通常2〜10時間である。(u)の形成は、NCO基と実質的に非反応性の有機溶剤の存在下または非存在下で行うことができる。プレポリマーは通常0.5〜5%の遊離NCO基含量を有する。
上記ウレタン化反応においては反応を促進させるため、必要により通常のウレタン反応に使用される触媒を使用してもよい。触媒には、アミン触媒、たとえばトリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミンおよび米国特許第4524104号明細書に記載のシクロアミジン類[1,8−ジア ザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(サンアプロ・製造、DBU)な ど];錫系触媒、たとえばジブチル錫ジラウリレート、ジオクチル錫ジラウリレートおよびオクチル酸錫;チタン系触媒、たとえばテトラブチルチタネートが挙げられる。
上記ウレタン化反応においては反応を促進させるため、必要により通常のウレタン反応に使用される触媒を使用してもよい。触媒には、アミン触媒、たとえばトリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミンおよび米国特許第4524104号明細書に記載のシクロアミジン類[1,8−ジア ザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(サンアプロ・製造、DBU)な ど];錫系触媒、たとえばジブチル錫ジラウリレート、ジオクチル錫ジラウリレートおよびオクチル酸錫;チタン系触媒、たとえばテトラブチルチタネートが挙げられる。
本発明のポリウレタン樹脂エマルションは、(u)を親水化(中和または4級化)した後、あるいは親水化しながら 、必要により鎖伸長剤(f)、架橋剤(x)および/または停止剤(e2)を含む水性媒体と混合してポリウレタン樹脂エマルションとなし、NCO基が実質的に無くなるまで反応[水または(f)による鎖伸長、および必要により(x)による架橋および/または(e2)による反応停止]を行うことにより製造することができる。水性媒体との混合および反応における温度は、通常10℃〜60℃、好ましくは20℃〜40℃である。
親水化(中和または4級化)はポリウレタン樹脂エマルション形成後に行ってもよい。(f)による鎖伸長および必要により(x)および/または(e2)による反応停止を行う場合には、(u)を水性媒体中に分散させた後に、(f)および必要により(x)および/または(e2)を加えて(u)と反応させるのが好ましい。
また、有機溶剤(S)の存在下に(a1)と上記活性水素含有成分を反応させて(u)の溶液を形成し(f)および必要により(x)および/または(e2)を反応させるか、有機溶剤の存在下に(a1)と上記活性水素含有成分および必要により(x)および/または(e2)を一段で反応させることにより、(U)の有機溶剤溶液を形成し、水性媒体中に分散させることにより、(U)のポリウレタン樹脂エマルションを形成することもできる。この場合も、親水化(中和または4級化)はポリウレタン樹脂エマルションの形成前に行っても形成の段階で行っても形成後に行ってもよい。
上記の反応の際に用いる(S)および水性媒体に含有させる親水性溶剤としては、NCO基と実質的に非反応性のものおよび親水性(水混和性)のもの(アセトン、エチルメチルケトンなどのケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、アルコール類)が挙げられる。これらのうち好ましいのはアセトンである。
水と親水性溶剤との重量比は通常100/0〜50/50、好ましくは100/0〜80/20 特に100/0である。
(S)および/または親水性溶剤を使用した場合には、ポリウレタン樹脂エマルション形成後に必要によりこれらを留去してもよい。
水と親水性溶剤との重量比は通常100/0〜50/50、好ましくは100/0〜80/20 特に100/0である。
(S)および/または親水性溶剤を使用した場合には、ポリウレタン樹脂エマルション形成後に必要によりこれらを留去してもよい。
(f)および(x)としては、ポリアミン(k22)が使用できる。(f)および(x)の使用量は、プレポリマー中に残存するイソシアネート基1当量に対して(f)および(x)の1級および2級アミノ基が通常0.2〜2当量、好ましくは0.3〜1.2当量である。
停止剤(e2)には、1級モノアミン(k212)、2級モノアミン(k214)、および1価アルコール(e11)が使用できる。
(e2)の使用量は、(u)の遊離NCO基1当量に対して、通常0.5当量以下、好ましくは0.03〜0.3当量となるような量である。(e2)は水性媒体中に含有させておいても、プレポリマーが鎖伸長された段階で加えてもよい。
(e2)の使用量は、(u)の遊離NCO基1当量に対して、通常0.5当量以下、好ましくは0.03〜0.3当量となるような量である。(e2)は水性媒体中に含有させておいても、プレポリマーが鎖伸長された段階で加えてもよい。
(u)または(u)の溶液を水性媒体に乳化分散させる装置は特に限定されず、例えば下記の方式の乳化機が挙げられる。:1)錨型撹拌方式、2)回転子−固定子式方式[例えば「エバラマイルダー」(荏原製作所製)]、3)ラインミル方式[例えばラインフローミキサー]、4)静止管混合式[例えばスタティックミキサー]、5)振動式[例えば「VIBRO MIXER」(冷化工業社製)]、6)超音波衝撃式[例えば超音波ホモジナイザー]、7)高圧衝撃式[例えばガウリンホモジナイザー(ガウリン社)]、8)乳化式[例えば膜乳化モジュール]および9)遠心薄膜接触式[例えばフィルミックス]。これらのうち、好ましいのは、5)、8)および9)である。
(f)による鎖伸長および必要により(x)による架橋および/または(e2)による反応停止を行う場合には、連続式の乳化機[好ましくは上記2)例えばエバラマイルダー]を用いてプレポリマーを水性媒体中に分散させ、次いでバッチ式乳化機[好ましくは上記1)錨型撹拌方式]を用いて(f)および必要により(x)および/または(e2)を加えて混合してプレポリマーと反応させるのが好ましい。
(f)による鎖伸長および必要により(x)による架橋および/または(e2)による反応停止を行う場合には、連続式の乳化機[好ましくは上記2)例えばエバラマイルダー]を用いてプレポリマーを水性媒体中に分散させ、次いでバッチ式乳化機[好ましくは上記1)錨型撹拌方式]を用いて(f)および必要により(x)および/または(e2)を加えて混合してプレポリマーと反応させるのが好ましい。
本発明におけるポリウレタン樹脂エマルションのカルボキシル基含量(%)は、製造されたポリウレタン樹脂エマルションの酸価を測定し、酸価をカルボキシル基含量に換算したものである。
酸価の測定法およびカルボキシル基への換算式は以下の通りである。
酸価(mgKOH/g):ポリウレタン樹脂エマルションをN,N’ジメチルホルムアミドで約10%(固形分)に希釈し、N/10KOH水溶液で電位差滴定し、ポリウレタン樹脂の固形分当たりの酸価を測定する。
カルボキシル基含量(%):酸価から、次式に従って算出する。
カルボキシル基含量(%)=(酸価/561)×45
本発明におけるウレタン基含量(%)は、製造されたポリウレタン樹脂エマルションについて窒素分析計(ANTEK7000、アンテック社製)によって定量されるN原子含量とNMRによって定量されるウレタン基とウレア基の比率から算出される。
なお、(u)の製造時の触媒および/またはポリウレタン樹脂エマルションの中和にアミン化合物を使用した場合は、それらを差し引く必要があり、使用したアミン化合物の沸点が70℃未満の場合は、試料を130℃で2時間、減圧乾燥した後、測定する方法が挙げられる。
また、使用したアミン化合物の沸点が70℃以上の場合は、試料をそのまま測定し、アミン化合物の仕込量から計算されるN原子含量を、定量したN原子含量から引いたものをN原子含量とする方法が挙げられる。
NMR測定については、「NMRによるポリウレタン樹脂の構造研究:武田研究所報34(2)、224−323(1975)」に記載の方法で行うことができる。すなわちH1−NMRを測定して、脂肪族イソシアネートを使用した場合、化学シフト6ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト7ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の重量比を測定し、該重量比と上記のN原子含量からウレタン基含量を算出する。
芳香族イソシアネートを使用した場合、化学シフト8ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト9ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の重量比を測定し、該重量比と上記のN原子含量からウレタン基含量を算出する。
本発明におけるウレア基含量(%)は、上記のウレタン基含量と同様に窒素分析計によって定量したN原子含量とNMRから得られるウレタン基とウレア基の比率から算出される。
酸価の測定法およびカルボキシル基への換算式は以下の通りである。
酸価(mgKOH/g):ポリウレタン樹脂エマルションをN,N’ジメチルホルムアミドで約10%(固形分)に希釈し、N/10KOH水溶液で電位差滴定し、ポリウレタン樹脂の固形分当たりの酸価を測定する。
カルボキシル基含量(%):酸価から、次式に従って算出する。
カルボキシル基含量(%)=(酸価/561)×45
本発明におけるウレタン基含量(%)は、製造されたポリウレタン樹脂エマルションについて窒素分析計(ANTEK7000、アンテック社製)によって定量されるN原子含量とNMRによって定量されるウレタン基とウレア基の比率から算出される。
なお、(u)の製造時の触媒および/またはポリウレタン樹脂エマルションの中和にアミン化合物を使用した場合は、それらを差し引く必要があり、使用したアミン化合物の沸点が70℃未満の場合は、試料を130℃で2時間、減圧乾燥した後、測定する方法が挙げられる。
また、使用したアミン化合物の沸点が70℃以上の場合は、試料をそのまま測定し、アミン化合物の仕込量から計算されるN原子含量を、定量したN原子含量から引いたものをN原子含量とする方法が挙げられる。
NMR測定については、「NMRによるポリウレタン樹脂の構造研究:武田研究所報34(2)、224−323(1975)」に記載の方法で行うことができる。すなわちH1−NMRを測定して、脂肪族イソシアネートを使用した場合、化学シフト6ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト7ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の重量比を測定し、該重量比と上記のN原子含量からウレタン基含量を算出する。
芳香族イソシアネートを使用した場合、化学シフト8ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト9ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の重量比を測定し、該重量比と上記のN原子含量からウレタン基含量を算出する。
本発明におけるウレア基含量(%)は、上記のウレタン基含量と同様に窒素分析計によって定量したN原子含量とNMRから得られるウレタン基とウレア基の比率から算出される。
ウレタン基/ウレア基の含有重量比率は、通常1.9〜11.5、好ましくは2.0〜10、さらに好ましくは2.2〜9、特に好ましくは2.3〜8.5である。
(U)のMnは、非架橋型(熱可塑性)の(U)の場合には通常2,000 〜2,000,000またはそれ以上、好ましくは10,000〜1,500,000とくに100,000〜500,000である。架橋型の(U)は上記範囲より高いMnのもの、GPCで測定できない高いMnのものでもよい。
本発明のポリウレタン樹脂エマルジョンは、塗料組成物、接着剤組成物、繊維加工用のバインダー組成物(顔料捺染用バインダー組成物、不織布用バインダー組成物、補強繊維用集束剤組成物、抗菌剤用バインダー組成物など)やコーティング組成物(防水コーティング組成物、撥水コーティング組成物、防汚コーティング組成物など)、人工皮革・合成皮革用原料組成物などに使用することができる。
塗料組成物には、必要によりその他の添加剤、例えば塗膜形成補助樹脂、顔料、顔料分散剤、粘度調整剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、劣化防止剤、安定化剤および凍結防止剤など1種または2種以上を添加することができる。
抗菌剤用バインダー組成物、コーティング組成物、人工皮革・合成皮革用原料組成物として用いる場合の、添加剤、処理液の濃度、繊維への適用手段、繊維への付着量、処理条件などは、上記と同様でよく、用途に応じて適宜採択することができる。
<実施例>
以下、実施例を以て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下、部は重量部を、%は重量%を意味する。
実施例1
撹拌機および加熱器を備えた簡易加圧反応装置に、水酸基価56.1のニッポラン980R313部、DMPA9.9部、トリエチルアミン8部、水添MDIを70部およびアセトン280部を、窒素を導入しながら仕込んだ。その後95℃に加熱し、15時間かけてウレタン化反応を行い、プレポリマーを製造した。ウレタン化反応終了時のNCO含量は、0.73重量%(NCO含量は、アセトンで希釈されたウレタンプレポリマー中のNCO量を仕込量から計算したウレタンプレポリマー分あたりの重量%に再計算した値)であった。反応混合物を40℃に冷却後、撹拌しながら水580部を加え、エマルションを得た。続いて、エチレンジアミンを10重量%含む水溶液7.7部を滴下し混合させた。
生成物を減圧下に65℃で8時間かけて加熱し、アセトンを除去し、ポリウレタン樹脂エマルション981部を得た。
得られたエマルションは前述の方法で分析し、pHはpHMeterM−12(堀場製作所製)で測定した。
分析結果を表1に示す。
実施例1と同様の方法で実施例2〜5および比較例1〜3のポリウレタン樹脂エマルションを表1および表2の原料を用いて製造した。得られたホ゜リウレタン樹脂エマルションの分析値を表1および表2に示す。
以下、実施例を以て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下、部は重量部を、%は重量%を意味する。
実施例1
撹拌機および加熱器を備えた簡易加圧反応装置に、水酸基価56.1のニッポラン980R313部、DMPA9.9部、トリエチルアミン8部、水添MDIを70部およびアセトン280部を、窒素を導入しながら仕込んだ。その後95℃に加熱し、15時間かけてウレタン化反応を行い、プレポリマーを製造した。ウレタン化反応終了時のNCO含量は、0.73重量%(NCO含量は、アセトンで希釈されたウレタンプレポリマー中のNCO量を仕込量から計算したウレタンプレポリマー分あたりの重量%に再計算した値)であった。反応混合物を40℃に冷却後、撹拌しながら水580部を加え、エマルションを得た。続いて、エチレンジアミンを10重量%含む水溶液7.7部を滴下し混合させた。
生成物を減圧下に65℃で8時間かけて加熱し、アセトンを除去し、ポリウレタン樹脂エマルション981部を得た。
得られたエマルションは前述の方法で分析し、pHはpHMeterM−12(堀場製作所製)で測定した。
分析結果を表1に示す。
実施例1と同様の方法で実施例2〜5および比較例1〜3のポリウレタン樹脂エマルションを表1および表2の原料を用いて製造した。得られたホ゜リウレタン樹脂エマルションの分析値を表1および表2に示す。
これらのポリウレタン樹脂エマルションの分散安定性およびフィルムの耐水性と反発弾性について評価した。結果を表3に示す。
<分散安定性>分散安定性分析装置LUMiFuge116(日本ルフト株式会社)を用いておこなった。回転数1500rpmで3000秒間回転させている際のポリウレタン樹脂エマルションの透過率(波長880nm)の変化(%)を測定した。測定は、ポリウレタン樹脂エマルションを希釈せずそのまま使用した。透過率の変化が少ない方が安定性が良好である。
<分散安定性>分散安定性分析装置LUMiFuge116(日本ルフト株式会社)を用いておこなった。回転数1500rpmで3000秒間回転させている際のポリウレタン樹脂エマルションの透過率(波長880nm)の変化(%)を測定した。測定は、ポリウレタン樹脂エマルションを希釈せずそのまま使用した。透過率の変化が少ない方が安定性が良好である。
<耐水性>JIS K7209に記載の方法に基づき行った。測定サンプルは、ポリウレタン樹脂エマルションをフィルム状にキャストし、105℃3時間順風乾燥機で乾燥後、切り取り、正方形試験片としたものを使用した。試験片を浸漬する水の温度は50℃で行った。試験片の浸漬前後の重量増加量を測定した。 重量増加量が少ないほど耐水性が良好である。
<反発弾性>JIS K7311に記載の8.反発弾性試験に基づいて行った。測定サンプルは、ポリウレタン樹脂エマルションをフィルム状にキャストしたものを重ねて厚さ10mmとしたものを使用した。
<反発弾性>JIS K7311に記載の8.反発弾性試験に基づいて行った。測定サンプルは、ポリウレタン樹脂エマルションをフィルム状にキャストしたものを重ねて厚さ10mmとしたものを使用した。
本発明のポリウレタン樹脂エマルションは、塗料組成物、接着剤組成物、繊維加工用のバインダーとして好適に使用できる。
Claims (5)
- 末端の少なくとも一部がイソシアネート基であるウレタンプレポリマー(u)から得られるポリウレタン樹脂(U)、および水性分散媒からなるポリウレタン樹脂エマルションであって、該ポリウレタン樹脂(U)が、該ポリウレタン樹脂(U)の重量に基づき0.5〜1.0重量%のカルボキシル基、2〜8重量%のウレタン基および0.7〜1.1重量%のウレア基を含有し、該ポリウレタン樹脂(U)の平均粒子径が10〜500nmであるポリウレタン樹脂エマルション。
- ウレタンプレポリマー(u)が、ポリオール成分の少なくとも1種としてポリカーボネートジオールを用いて得られるウレタンプレポリマーである請求項1記載のポリウレタン樹脂エマルション。
- ウレタンプレポリマー(u)が、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートおよび/またはイソホロンジイソシアネートを用いて得られるウレタンプレポリマーである請求項1または2記載のポリウレタン樹脂エマルション。
- ポリウレタン樹脂(U)中のウレタン基/ウレア基の含有重量比率が1.9〜11.5である請求項1〜3のいずれか記載のポリウレタン樹脂エマルション。
- ポリウレタン樹脂(U)の平均粒子径が50〜200nmである請求項1〜4のいずれか記載のポリウレタン樹脂エマルション。
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-
2003
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