JP2005131878A - シャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転中の停電時に、走行祇のテンション変動を走行紙の断紙をさせない程度の変動量に抑え、断紙や巻き込み等を有効に防止することのできる簡単な構成のシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止方法を提供する。
【解決手段】 商用電源の停電を検出するステップと、停電検出と同時に、制御用バックアップ電源から前記駆動ローラの駆動の制御を行う制御装置に電源を供給するステップと、停電検出と同時に、前記給紙部の巻取紙に停止制動を作用させるステップと、停電検出と同時に、前記制御装置の制御系から前記印刷部の駆動ローラを除く他の駆動ローラの制御系を切り離すステップと、印刷部の駆動ローラを回転させるモータの回生電力を利用して、前記制御装置からの指令に基づき、前記印刷部の駆動ローラの減速制御を行いつつ、前記他の駆動ローラよりも先に前記印刷部の駆動ローラを停止させるステップとを有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、給紙部、印刷部、折り部等のユニットごとにモータを設けて、各モータの駆動を高精度に制御しながら新聞印刷を行うシャフトレス輪転機にかかり、運転中の予期せぬ停電時に、走行紙の走行を制御して破断等を防止する方法及びその装置に関する。
新聞輪転機の走行紙は、給紙部の巻取り紙から供給され、印刷部で片面あるいは両面に印刷された後、レールフレーム部でガイドされ折り部で重ねられ、折り畳み、新聞サイズに切られて排出されている。
この際、印刷部、レールフレーム部、折り部の駆動を同期運転させるために、各部を駆動するモータを機械軸で連結する方式を持つコンベンショナル輪転機と機械軸で連結せず、電子軸で連結するシャフトレスドライブシステムを持つシャフトレス輪転機が知られている。
シャフトレス輪転機は、版胴やブランケット胴、折り胴及びのこ胴等を含む回転胴を、各々独立した制御系で駆動制御されるモータによって回転させるようにした輪転機で、コンベンショナル輪転機に比して、連結シャフトや縦軸、ギヤボックス、クラッチ等を無くすことができ、輪転機の装置構成を簡素なものにすることができるという利点がある。
ところで、輪転機の運転中に予期せぬ停電が発生した場合、輪転機は、人的安全の確保や機械の保護などの目的で停止回路が安全サイドへ作動して、各部に取り付けられたモータは自然(フリーラン)停止する。
ここで、コンベンショナル輪転機は、各駆動部が機械軸で連結されているため、印刷胴や巻取紙、ドラッグローラ等の回転が常に同期した状態に保たれ、走行紙のテンションにも大きな変化はなく、停電時に、断紙や巻き付き等の問題が発生することは少ない。
しかし、各駆動部の制御を行うシャフトレス輪転機では、印刷稼動中に停電などが発生すると、良好な印刷が行われないのは勿論のこと、制御系が解除されて、印刷胴やドラッグローラ等の各駆動ローラが、各々の慣性力等の違いに応じた各々の速度で慣性回転し、輪転機内を走行する連続紙に統一性のない張力が作用して連続紙に破断が生じたり、破断した連続紙が駆動ローラやガイドローラ等に巻き付くなどのトラブルが生じやすいという問題がある。
そして、この巻き付いた連続紙の除去や走行コースヘの連続紙の通し直しなど、印刷稼動可能状態への復旧に多大な時間を費やし、電源が回復しても即座に印刷稼動を再開することができないという問題があった。
そこで、このような問題を解決するために、停電時にも制御系による制御を残存させた状態で、駆動用の無停電電源システムを利用して印刷胴とドラッグローラの駆動を同期させ、走行紙のテンションを一定に維持する技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2002−307663号公報 特開2002−361838号公報
しかしながら、上記の特許文献に記載の技術では、停電時に印刷胴やドラッグローラを同期駆動させるための電源が必要になり、装置構成が複雑化するという問題がある。特に、走行紙を引き込む役割を果たすドラッグローラ(折り部のドラッグローラをRTF(Roller Top of Former)と記載する)を含む折り部の駆動ローラの駆動を継続させるために、駆動用の無停電電源装置は大きな容量が必要になり、設備コストが高価になるうえ、輪転機が大型化するという問題がある。
一方において、近年では停電が発生する可能性は極めて小さく、稀にしか生じない停電に備えて、大規模で高価な設備投資を行うことは、コスト上大きな無駄となる。
本発明は、上記のような停電のための専用の設備や大掛かりな装置を必要とすることなく、シャフトレス輪転機運転中の停電時に、走行祇のテンション変動を走行紙の断紙をさせない程度の変動量に抑え、断紙や巻き込み等を有効に防止することのできるシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止方法及びその装置の提供を目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、給紙部と、印刷部と、レールフレーム部と、折り部とを備え、各部に備えた駆動ローラの駆動を制御して、走行紙に一定のテンションを与えつつ前記給紙部の巻取紙から前記印刷部に走行紙を供給して所定の印刷を行い、前記レールフレーム部を通過させて前記走行紙を所定の重ね順にした後、前記折り部で新聞サイズに断裁して折り畳むシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止方法において、商用電源の停電を検出するステップと、停電検出と同時に、制御用バックアップ電源から前記駆動ローラの駆動の制御を行う制御装置に電源を供給するステップと、停電検出と同時に、前記給紙部の巻取紙に停止制動を作用させるステップと、停電検出と同時に、前記制御装置の制御系から前記印刷部の駆動ローラを除く他の駆動ローラの制御系を切り離すステップと、印刷部の駆動ローラを回転させるモータの回生電力を利用して、前記制御装置からの指令に基づき、前記印刷部の駆動ローラの減速制御を行いつつ、前記他の駆動ローラよりも先に前記印刷部の駆動ローラを停止させるステップとを有する方法である。
この方法によれば、商用電源の停電を検出すると、給紙部の巻取紙には停止制動が作用する。なお、この停止制動は、巻取紙の外径やA巻(新聞4頁巾)、C巻(同3頁巾)、D巻(同2頁巾)等の巻取紙の種類に応じた大きさのものである。また、停電と同時に、制御装置にはバックアップ電源からの電源が供給されるとともに、通常運転モードから停電時運転モードへの切り替えが行われる。この切り替えでは、印刷部の駆動ローラを除く他の駆動ローラの制御系を切り離される。そのため、印刷部を除く他の駆動ローラは、停電と同時に自由回転しながら減速し、停止する。
走行紙は、印刷胴が印刷部から送り出す力とレールフレーム部に設けられたドラッグローラやガイドローラの慣性回転及び折り部のRTFの慣性回転によって走行する。印刷部では、駆動ローラが、停電と同時に各慣性に応じた回転速度で慣性回転しようとするが、制御装置が、回生電力を利用して駆動ローラの減速制御を行うので、印刷部の減速速度に合わせて印刷部から走行紙が送り出され、かつ、前記他の駆動ローラよりも先に前記印刷部の駆動ローラを停止させるようとするので、折り部と印刷部との間で走行紙が大きくたるんだりすることがない。
また、走行紙は、印刷部から送り出される速度で走行するが、これにより、他の駆動ローラに制動がかけられ、他の駆動ローラの停止時間を短縮することができる。また、走行紙が破断したり、駆動ローラ等のローラに走行紙が巻き付くなどの不都合も生じることがない。
シャフトレス輪転機の中には、一つの印刷部の中に複数の印刷ユニットを有していることが多い。複数の印刷ユニットを有している場合は、印刷部と折り部との間で走行紙が破断しないように減速制御を行うだけでなく、各印刷ユニットの駆動ローラ間で同期をとる必要がある。すなわち、請求項2に記載の発明は、前記印刷部に複数の印刷ユニットが設けられている場合において、停電検出の後に、前記印刷ユニットの各駆動ローラを回転させる各々のモータの回生電力を利用して、前記駆動ローラを同期回転させるように減速制御する方法としてある。
請求項3に記載の発明は、停電検出の後に、前記折り部のフォーマ近傍で前記走行紙を切断するステップをさらに設けた方法としてある。
停電により駆動制御が解除されると、折り部の折胴,のこ胴等の駆動ローラの回転にばらつきが生じて、走行紙との同期が取れなくなり、折り部内で処理しきれない走行紙の導入によって紙詰まりを起こす可能性が高くなる。そこで、請求項3に記載するように、停電後に、フォーマを通過する走行紙をフォーマ上で切り離し、走行紙を折胴,のこ胴へ入る手前で断裁して域外へ排出することで、この不都合を回避することができる。
回生電力による減速制御としては、例えば、請求項4に記載するように、前記回生電力を流す可変抵抗器を準備し、この可変抵抗器の抵抗値を前記制御装置からの指令に基づいて調整するようにするとよい。
この場合、前記回生電力によって前記印刷部の駆動ローラを停止させる時間が、通常の停止指令による停止時間より短くなるように、前記制御装置が前記可変抵抗器の抵抗値を調整するようにするとよい。
例えば、通常停止モードで22秒〜26秒で印刷部の駆動ローラが停止する場合は、停電時の停止モードでは、回生電力を発生させるのに十分な時間であって、上記の22秒〜26秒よりも短い時間で印刷部の駆動ローラが停止するように減速制御を行う。
印刷部の駆動ローラの停止制御は、請求項5に記載するように、前記制御装置に、予め走行紙の枚数等の走行紙に関する情報及び通常運転時における前記印刷部の駆動ローラの回転速度と、前記印刷部の駆動ローラの停止時間との関係を入力しておくとよい。このようにすることで、前記制御装置が、前記入力内容にしたがって、前記印刷部の駆動ローラの停止時間を決定して、この停止時間で前記駆動ローラが停止するように、前記印刷部の前記駆動ローラの回転速度の減速調整を行う。
上記の方法は、請求項6以下に記載する断紙等防止装置によって実施することができる。
請求項6に記載の断紙等防止装置は、給紙部と、印刷部と、レールフレーム部と、折り部とを備え、各部に備えた駆動ローラの駆動を制御して、走行紙に一定のテンションを与えつつ前記給紙部の巻取紙から前記印刷部に走行紙を供給して所定の印刷を行い、前記レールフレーム部を通過させて前記走行紙を所定の重ね順にした後、前記折り部で新聞サイズに断裁して折り畳むシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止装置であって、商用電源の停電を検出する停電検出部と、この停電検出部が検出信号を出力したときに、制御装置に電源を供給する制御用バックアップ電源装置と、前記印刷部の駆動ローラを回転させるモータと、このモータに速度指令を出力するインバータと、このインバータに設けられ、前記モータの回生電力を流して放電抵抗により前記モータの回転速度を減速させる可変抵抗器と、前記停電検出部が停電を検出したときに、通常運転モードから停電時運転モードにモード切替を行い、前記印刷部の駆動ローラを除く他の駆動ローラを制御系から切り離し、前記可変抵抗器の各々の抵抗値を調整する指令を出力して、前記駆動ローラの減速制御を行いつつ、前記他の駆動ローラよりも先に停止させる制御装置とを有する構成としてある。
また、前記印刷部に複数の印刷ユニットが設けられている場合には、請求項7に記載するように、停電検出の後に、前記制御装置が、印刷ユニットの各駆動ローラを回転させる各々のモータの回生電力を利用して、前記駆動ローラを同期回転させるように前記可変抵抗器の各々の抵抗値を調整する指令を出力するようにするとよい。
さらに、請求項8に記載の断紙等防止装置は、前記折り部のフォーマとのこ胴及び折り胴よりとの間に、前記走行紙を切断する切断手段を設け、前記停電検出部が停電を検出したときに、前記切断手段を駆動させて前記走行紙を切断する構成としてある。
本発明によれば、給紙部で走行祇に巻取り紙の巻きほぐれをさせない制動をかけながら、印刷部では、一つ又は複数の印刷胴をONとした状態で、各駆動ローラの減速同期制御を回生電力を使って行うので、折り機やレールフレーム部、印刷部等の駆動ローラを停電後に同期駆動させるための駆動用の無停電電源等が不要になり、装置が複雑、大型化することなく、低廉なコストで、給紙部からフオーマまで、走行紙に断紙等を発生させない輪転機を構築することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1を参照しながら、この実施形態におけるシャフトレス輪転機の概略構成を説明する。
シャフトレス輪転機は、巻取紙11から走行紙Pを供給する給紙部1と、給紙部1から供給された走行紙Pに所定の印刷を行う印刷部2と、複数枚の走行紙Pが所定の重ね順になるように案内するレールフレーム部3と、走行紙Pを新聞紙サイズに裁断して重ね合わせ、折り畳んで排出する折り部4とを有している。
給紙部1には、巻取紙11がセットされるようになっていて、停電時に、巻取紙11からの過剰な走行紙Pの繰り出しを抑制して、走行紙Pにたるみを生じさせることなく、かつ、断紙させない程度のテンションを与えるためのブレーキ装置111が設けられている。このブレーキ装置111としては、流体圧により巻取紙11の回転を抑制するエアブレーキ等を用いることができる。
レールフレーム部3には、走行紙Pを必要に応じて分断するスリッタ、走行紙Pの走行方向を変えるターンバー、多色印刷頁を任意位置に割り込ませるベイウィンド、天地方向の余白調整を行うためのコンペンセータ等が含まれている(いずれも図示せず)。そして、スリッタと一体になったドラッグローラ31や、走行紙Pを案内するガイドローラ32等に、モータM5,M6が連結されて、走行紙Pの走行速度と同期した速度でこれらを回転させるようになっている。
折り部4には、走行紙Pの紙引きを行って走行紙Pを走行させるRTF41と、走行紙Pを折り曲げるニッピングローラ42の他、折り胴43やのこ胴(図示せず)等のローラが設けられている。RTF41や折り胴43には、これらを回転させるためのモータM7,M9・・・が設けられている。また、折胴43より上流のフォーマ44近傍には、停電時に走行紙Pを切断するためのフォーマペーパカッタ45が設けられている。
この実施形態において印刷部2は、縦に配置した四つの印刷ユニット21,22,23,24を有していて、各印刷ユニット21,22,23,24に、版胴21a,22a,23a,24aと、ブランケット胴21b,22b,23b,24bからなる印刷セットが設けられている。版胴21a,22a,23a,24aの各々には、モータM1,M2,M3,M4が連結され、版胴21a〜24a及びブランケット胴21b〜24bを回転させるようになっている。
さらに、給紙部1と印刷部2との間、印刷部2とレールフレーム部3との間及びレールフレーム部3と折り部4との間には、適宜にガイドローラGRが配設され、モータMRによって、走行紙Pの走行速度と同期した速度で回転されるようになっている。
上記した各モータM1,M2,M3・・・MRの駆動は、一定のテンションを与えた状態で走行紙Pを給紙部1から折り部4まで走行させることができるように、制御装置によって制御される。
図2は、図1のシャフトレス輪転機における駆動系の制御ブロック図である。
商用電源ACから延びる電源回路9には、印刷部1のモータM1〜M4に速度指令を出力するインバータ211〜241と、その他(レールフレーム部3、折り部4等)のモータM5,6・・・に速度指令を出力するインバータ311,321・・・が並列に接続されている。また、インバータ211〜241及びインバータ311,321・・・を介して、モータM1,2,3・・・に駆動制御指令を出力する制御装置7が、AC/DC変換器71を介して、電源回路9に接続されている。
商用電源ACとインバータ211〜241及びインバータ311,321・・・との間には、商用電源ACの停電を検出する停電検出部6が設けられている。商用電源ACに停電が生じると、停電検出部6から制御装置7に停電検出信号が出力される。また、停電検出信号は、給紙部1のブレーキ装置111にも送信され、これによって、給紙部1の巻取紙11に停止制動が作用する。この停止制動の大きさは、停止制動を掛けるときの巻取紙11の外径及びA巻,C巻、D巻等の巻取紙11の種類に応じたもので、予め制御装置に入力されている。なお、巻取紙11の外径は、巻取紙11を支持しているセンターコーンの回転数と、そのときの走行紙Pの走行速度とから、演算によって求めることができる。
また、停電検出部6と、インバータ211〜241、インバータ311,321・・・との間には、停電検出部6が停電を検出したときにOFF動作して電源回路9を遮断するスイッチ8が設けられている。このスイッチ8は、オペレータが手動でONに切り替えない限りOFF状態を維持するもので、停電回復後、各部のローラ等が停止していること等の安全を確認した後に、オペレータが手動でスイッチ8を操作してOFFからONへ切り替えることで、電源回路9を回復させるものである。
さらに、制御装置7には、停電の発生時に商用電源ACに代わって制御装置7に電源を供給する制御用バックアップ電源72が備えられていて、停電検出部6から停電検出信号が制御装置7に入力されると、ただちに商用電源ACから制御用バックアップ電源72に切り換えられるようになっている。
なお、この実施形態において制御装置7は、通常運転時に、インバータ211〜241及びインバータ311,321・・・を介してモータM1〜M4及びモータM5,6・・・の駆動制御を行う通常運転モードと、停電時に、モータM5,6・・・の駆動系を切り離して、モータM1〜M4の駆動系のみを残し、インバータ211〜241を介してモータM1〜M4の同期減速制御を行う停電時運転モードとの間でモード切り替えができるようになっている。
停電時運転モードでは、制御装置7は、印刷部2の版胴21a〜24a及びブランケット胴21b〜24bが、印刷部2を除く他の部分のローラ、具体的には、印刷部2からフォーマペーパカッタ45までの間に配置されたドラッグローラ31、ガイドローラ32、ガイドローラGR、RTF41等のローラよりも先に停止するように、減速制御を行う。また、通常の停止指令のときよりも短い時間で、版胴21a〜24a及びブランケット胴21b〜24bが停止するように制御を行う。
インバータ211〜241には、モータM1〜M4の回生電力が流れる可変抵抗器212,222,232,242が設けられている。この可変抵抗器212,222,232,242の抵抗値を変化させることで、モータM1〜M4に作用させる制動力を変化させることができる。この可変抵抗器212,222,232,242の抵抗値は、制御装置7からの指令によって調整される。制御装置7は、モータM1〜M4からフィードバックされる速度信号に基づいて、モータM1〜M4の各々の回転速度を求め、四つのモータM1〜M4が同期しながら停止するまで一定の割合で減速するように、インバータ211〜241に対して前記抵抗値を変化させる指令を出力する。
図3は、図2に示した制御系における処理の手順を説明するフローチャートである。
通常運転モード時には、制御装置7から駆動制御指令が各モータM1〜M4及びモータM5,6・・・に出力され、走行紙Pの走行速度及びテンションに応じた回転速度で、各部(印刷部2,レールフレーム部3及び折り部4)の駆動ローラの駆動が制御される(ステップS1)。
商用電源ACに停電が発生すると、この停電は停電検出部6によって検出され、停電検出信号が制御装置7とスイッチ8及びブレーキ装置111に送信される。
これにより、スイッチ部8は商用電源ACの電源回路9を遮断し(ステップS3)、制御装置7は通常運転モードを停電時運転モードに切り替え(ステップS4)、給紙部1ではブレーキ装置111により巻取紙Pにブレーキがかけられる(ステップS5)。また、走行紙Pが、フォーマ44の上方でフォーマペーパカッタ45により切断される(ステップS6)。さらに、停電と同時に、制御装置7に対しては制御用バックアップ電源72から電源が供給される(ステップS7)。
一方、モータM1〜M4の速度信号のフィードバックから、制御装置7に運転速度に関する情報が送信される(ステップS8)。制御装置7は、この運転速度から、印刷部2における版胴21a,22a,23a,24aの停止時間を予測する(ステップS9)。
この停止時間の予測は、例えば、走行紙の枚数等、走行紙に関する条件と停電発生前のモータM1〜M4の運転速度(走行紙の走行速度)との関係に基づいて行うことができる。
図4は、停止時間予測の一例にかかり、通常停止モード時における走行紙の枚数(図4中符号nで示す)及びモータM1〜M4の運転速度(走行紙の走行速度)と版胴の停止時間との関係を示すグラフである。
図示するように、走行紙Pの枚数n及びモータM1〜M4の運転速度と版胴の停止時間との間に一定の相関関係が成立する場合、予め実験等によりこれらの間の関係式を得ておくことで、停電発生から版胴21a,22a,23a,24aが停止するまでの時間を推測することが可能になる。
制御装置7は、このようにして推測された停止時間に基づいて、版胴21a,22a,23a,24aを停止させる目標値を設定し、各インバータモータ211〜241の可変抵抗器212,222,232,242の抵抗値を制御し、モータM1〜M4の減速制御を行う(ステップS10)。
また、制御装置7は、目標時間内に四つのモータM1〜M4が停止するように減速制御を行うと同時に、四つのモータM1〜M4が同期するように、減速制御を行う(ステップS11)。
上記したステップS8〜S11の処理は、版胴21a,22a,23a,24aが停止するまで(ステップS12)、例えば1〜2秒間隔で繰り返すようにするとよい。
本発明の断紙等防止方法及び断紙等防止装置は、上記したような四つの印刷ユニットを一つの印刷部に有するシャフトレス輪転機に限らず、一つ又は二つの印刷ユニットを一つの印刷部に有する他のシャフトレス輪転機にも適用が可能である。
シャフトレス輪転機の駆動系の概略構成を説明する図である。 この実施形態における輪転機の駆動系の制御ブロック図である。 本発明の断紙等防止方法の一実施形態にかかるフローチャートである。 停止予測の一例にかかり、走行紙の枚数及び停電発生前の走行速度と版胴の停止時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 給紙部
2 印刷部
3 レールフレーム部
4 折り部
6 停電検出部
7 制御装置
8 スイッチ
9 電源回路

Claims (8)

  1. 給紙部と、印刷部と、レールフレーム部と、折り部とを備え、各部に備えた駆動ローラの駆動を制御して、走行紙に一定のテンションを与えつつ前記給紙部の巻取紙から前記印刷部に走行紙を供給して所定の印刷を行い、前記レールフレーム部を通過させて前記走行紙を所定の重ね順にした後、前記折り部で新聞サイズに断裁して折り畳むシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止方法において、
    商用電源の停電を検出するステップと、
    停電検出と同時に、制御用バックアップ電源から前記駆動ローラの駆動の制御を行う制御装置に電源を供給するステップと、
    停電検出と同時に、前記給紙部の巻取紙に停止制動を作用させるステップと、
    停電検出と同時に、前記制御装置の制御系から前記印刷部の駆動ローラを除く他の駆動ローラの制御系を切り離すステップと、
    印刷部の駆動ローラを回転させるモータの回生電力を利用して、前記制御装置からの指令に基づき、前記印刷部の駆動ローラの減速制御を行いつつ、前記他の駆動ローラよりも先に前記印刷部の駆動ローラを停止させるステップと、
    を有することを特徴とするシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止方法。
  2. 前記印刷部に複数の印刷ユニットが設けられている場合において、停電検出の後に、前記印刷ユニットの各駆動ローラを回転させる各々のモータの回生電力を利用して、前記駆動ローラを同期回転させるように減速制御することを特徴とする請求項1に記載のシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止方法。
  3. 停電検出の後に、前記折り部のフォーマ近傍で前記走行紙を切断するステップをさらに設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止方法。
  4. 前記回生電力を流す可変抵抗器を準備し、この可変抵抗器の抵抗値を前記制御装置からの指令に基づいて調整することで、前記駆動ローラの回転速度を減速調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止方法。
  5. 前記制御装置に、予め走行紙の枚数等の走行紙に関する情報及び通常運転時における前記印刷部の駆動ローラの回転速度と、前記印刷部の駆動ローラの停止時間との関係を入力しておき、前記制御装置が、前記入力内容にしたがって、前記印刷部の駆動ローラの停止時間を決定して、前記印刷部の前記駆動ローラの回転速度の減速調整を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止方法。
  6. 給紙部と、印刷部と、レールフレーム部と、折り部とを備え、各部に備えた駆動ローラの駆動を制御して、走行紙に一定のテンションを与えつつ前記給紙部の巻取紙から前記印刷部に走行紙を供給して所定の印刷を行い、前記レールフレーム部を通過させて前記走行紙を所定の重ね順にした後、前記折り部で新聞サイズに断裁して折り畳むシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止装置であって、
    商用電源の停電を検出する停電検出部と、
    この停電検出部が検出信号を出力したときに、制御装置に電源を供給する制御用バックアップ電源装置と、
    前記印刷部の駆動ローラを回転させるモータと、
    このモータに速度指令を出力するインバータと、
    このインバータに設けられ、前記モータの回生電力を流して放電抵抗により前記モータの回転速度を減速させる可変抵抗器と、
    前記停電検出部が停電を検出したときに、通常運転モードから停電時運転モードにモード切替を行い、前記印刷部の駆動ローラを除く他の駆動ローラを制御系から切り離し、前記可変抵抗器の各々の抵抗値を調整する指令を出力して、前記駆動ローラの減速制御を行いつつ、前記他の駆動ローラよりも先に停止させる制御装置と、
    を有することを特徴とするシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止装置。
  7. 前記印刷部に複数の印刷ユニットが設けられている場合において、停電検出の後に、前記制御装置が、印刷ユニットの各駆動ローラを回転させる各々のモータの回生電力を利用して、前記駆動ローラを同期回転させるように前記可変抵抗器の各々の抵抗値を調整する指令を出力することを特徴とする請求項6に記載のシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止装置。
  8. 前記折り部のフォーマとのこ胴及び折り胴よりとの間に、前記走行紙を切断する切断手段を設け、前記停電検出部が停電を検出したときに、前記切断手段を駆動させて前記走行紙を切断することを特徴とする請求項6又は7に記載のシャフトレス輪転機における停電時の断紙等防止装置。
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