JP2010265046A - テンション調整装置およびこれを備えた印刷機、並びにテンション調整方法 - Google Patents

テンション調整装置およびこれを備えた印刷機、並びにテンション調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】テンション検出手段が異常となった場合であっても、紙流れや断紙等のウェブの走行不良の発生を抑制することができるテンション調整装置等を提供する。
【解決手段】走行するウェブのテンションを検出可能なテンション検出手段と、ウェブに転接して設けられ、周速を可変させることによりウェブのテンションを調整可能な紙送りローラと、テンション検出手段により検出した検出テンションが、予め設定された目標テンションとなるように紙送りローラの周速を可変制御する可変周速制御手段と、テンション検出手段が異常であるか否かを判定する検出異常判定手段と、検出異常判定手段によりテンション検出手段が異常であると判定された場合、紙送りローラの周速を固定制御する固定周速制御手段と、を備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、走行するウェブのテンションを調整するテンション調整装置およびこれを備えた印刷機、並びにテンション調整方法に関するものである。
従来、リールからウェブを給紙する給紙部と、リールからウェブを引き出すインフィード部と、引き出されたウェブに印刷を行う印刷部と、ウェブにテンションを付与するウェブパス部と、印刷されたウェブを断裁して折り畳んで折帖を作成する折機部と、これらを駆動制御する制御装置と、を備えたオフセット輪転印刷機が知られている(例えば、特許文献1参照)。このオフセット輪転印刷機のインフィード部は、フローティングローラと、フローティングローラの回転を調整するインフィードモータと、ウェブの走行長を調整するダンサローラと、ダンサローラの移動量を検出するダンサローラ検出器と、を有している。このとき、インフィード部は、インフィードモータ及びダンサローラの張力制御によりウェブのテンションを調整している。
特開2006−321213号公報
ここで、インフィード部による張力制御について具体的に説明するに、インフィード部は、フローティングローラ(インフィードローラ)の周速を可変させたり、ダンサローラのダンサ圧(ウェブへの押圧)を可変させたりすることで、走行するウェブのテンションを調整している。このとき、図示されていないが、インフィード部には、ウェブのテンションが所望のテンション(目標テンション)となっているか否かを監視すべく、ウェブのテンションを検出可能なテンション検出ローラが配設されている。このため、インフィード部は、インフィードローラによりウェブのテンションを調整する場合、テンション検出ローラにより検出された検出テンションが目標テンションとなるように、インフィードローラの周速を可変させる。
しかしながら、上記のインフィード部において、テンション検出ローラに異常が発生した場合、異常値となった検出テンションに基づいて、インフィードローラの周速が可変されるため、ウェブのテンションが大きく変動することとなる。このため、ウェブに加わるテンションは不安定なものとなり、ウェブの紙流れ(幅方向におけるウェブの移動)や、ウェブの断紙が生じ易くなり、ウェブの走行不良を引き起こす虞が生ずる。
そこで、本発明は、テンション検出手段が異常となった場合であっても、紙流れや断紙等のウェブの走行不良の発生を抑制することができるテンション調整装置およびこれを備えた印刷機、並びにテンション調整方法を提供することを課題とする。
本発明のテンション調整装置は、走行するウェブのテンションを検出可能なテンション検出手段と、ウェブに転接して設けられ、周速を可変させることによりウェブのテンションを調整可能な紙送りローラと、テンション検出手段により検出した検出テンションが、予め設定された目標テンションとなるように紙送りローラの周速を可変制御する可変周速制御手段と、テンション検出手段が異常であるか否かを判定する検出異常判定手段と、検出異常判定手段によりテンション検出手段が異常であると判定された場合、紙送りローラの周速を固定制御する固定周速制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、可変周速制御時において、テンション検出手段が異常であると判定されると、紙送りローラの周速は固定制御となる。つまり、可変制御時において、紙送りローラの周速は、検出テンションに基づいて可変されるため、検出テンションの影響を受け易いが、固定制御とすると、紙送りローラの周速は、テンション検出手段の検出結果に影響されることなく、一定の周速で回転する。このため、紙送りローラの固定周速を好適な周速とすることで、走行するウェブのテンションの変動を抑制することができ、これにより、テンション検出手段が異常となった場合であっても、紙流れや断紙等のウェブの走行不良の発生を抑制することができる。
この場合、可変周速制御手段により可変制御される紙送りローラの周速を周速データとして所定周期でバッファリングするバッファ処理手段をさらに備え、固定周速制御手段は、バッファ処理手段にバッファリングされた周速データに基づいて紙送りローラを固定周速とするための固定周速データを導出し、導出した固定周速データに基づいて紙送りローラの周速を固定制御することが、好ましい。
この構成によれば、固定周速制御手段は、紙送りローラの固定周速を、可変制御時における紙送りローラの周速を考慮したものとすることができる。
この場合、可変周速制御手段により導出される紙送りローラの変速値が、上限変速値から下限変速値に至る許容範囲内に収まるように補正するリミット制御手段を有し、リミット制御手段は、可変周速制御手段による可変制御時において、目標テンションに対し検出テンションが安定となる安定変動範囲内において推移する場合、許容範囲を狭めることが、好ましい。
この構成によれば、紙送りローラの変速値が、許容範囲外となった場合、リミット制御手段によりリミット補正されるため、テンション検出手段により検出された検出テンションが急激に変化しても、急激な変化を抑制することができる。これにより、テンション検出手段が異常となった場合であっても、ウェブのテンションの変動を抑制することができ、紙流れや断紙等のウェブの走行不良の発生をさらに抑制することができる。
この場合、固定周速制御手段による固定制御時において、紙送りローラの周速を変更可能な周速変更手段をさらに備えたことが、好ましい。
この構成によれば、テンション検出手段の異常となると、紙送りローラの周速は固定周速制御手段により固定制御されるが、周速変更手段により紙送りローラの周速を適宜変更することができる。これにより、固定制御時において、紙送りローラの周速を、ウェブの走行状況に応じて、周速変更手段により適宜変更することができるため、紙流れや断紙等のウェブの走行不良の発生をさらに抑制することができる。
この場合、周速変更手段は、ウェブのテンションを調整するためのテンション調整画面を表示すると共に、テンション調整画面上において所定操作可能な表示操作手段であることが、好ましい。
この構成によれば、表示操作手段に表示されたテンション調整画面を視認して操作することにより、ウェブのテンションを簡単に調整することができる。
本発明の印刷機は、巻取紙からウェブを繰り出して供給する給紙装置と、給紙装置から繰り出されたウェブに印刷を行う印刷装置と、印刷装置により印刷されたウェブを裁断する折機と、上記のテンション調整装置と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、テンション検出手段が異常となった場合であっても、テンション調整装置は、紙流れや断紙等のウェブの走行不良の発生を抑制することができるため、ウェブに対し、好適に印刷を行うことができる。
本発明のテンション調整方法は、走行するウェブのテンションを検出するテンション検出工程と、テンション検出工程において検出した検出テンションが、予め設定された目標テンションとなるように、ウェブに転接する紙送りローラの周速を可変周速とする可変周速制御工程と、テンション検出工程において検出した検出テンションが異常であるか否かを判定する検出異常判定工程と、検出異常判定工程において検出テンションが異常であると判定された場合、紙送りローラの周速を固定周速とする固定周速制御工程と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、検出異常判定工程において検出テンションが異常であると判定されると、可変周速制御工程から固定周速制御工程へ切り換えられる。このため、固定周速制御工程において、テンション検出工程において検出された検出テンションに影響されずに、ウェブのテンションを制御することができる。よって、テンション検出工程において検出テンションが異常となった場合であっても、紙流れや断紙等のウェブの走行不良の発生を抑制することができる。
本発明のテンション調整装置およびこれを備えた印刷機、並びにテンション調整方法によれば、テンション検出手段が異常となった場合であっても、ウェブを好適に走行させることができる。
図1は、本実施例に係るテンション調整装置を備えた輪転印刷機を表した概略図である。 図2は、テンション調整装置周りを表した部分概略図である。 図3は、テンション調整装置の制御部を模式的に表したブロック図である。 図4は、走行するウェブのテンションの変化を表した説明図である。 図5は、テンション調整画面を表した説明図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明に係るテンション調整装置およびテンション調整方法を適用した輪転印刷機について説明する。なお、以下の実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1に示すように、実施例1における輪転印刷機1は、いわゆる新聞用オフセット輪転印刷機であり、ウェブWの搬送方向の上流側から、複数(図示では4台)の給紙装置11と、複数(図示では4台)のインフィード装置12と、複数(図示では4台)の印刷装置13a,13bと、ウェブパス装置14と、折機15とから構成されている。
各給紙装置11には、それぞれウェブWがロール状に巻かれた3つの巻取紙Rを保持する保持アーム20が設けられ、この保持アーム20を回動させることで、巻取紙Rを給紙位置に臨ませることができる。また、この各給紙装置11には、図示しない紙継装置が設けられており、給紙位置で繰り出されている巻取紙Rが残り少なくなると、この紙継装置により給紙位置にある巻取紙Rに対して、待機位置にある巻取紙Rを紙継することができる。
各インフィード装置12は、各ウェブWを下流側の各印刷装置13a,13bへ向けて送り出すと共に、各ウェブWのテンションを調整するものである。具体的に、インフィード装置12は、ウェブWの搬送方向の上流側から、図示しない駆動モータにより回転駆動するインフィードローラ25(紙送りローラ)と、ウェブWのテンションを検出する第1テンション検出ローラ27(テンション検出手段)と、を有している。そして、インフィードローラ25とテンション検出ローラ27との間には、自由回転可能な固定ローラ26が配設されている。
インフィードローラ25は、回転することによりウェブWを下流側の印刷装置13a,13bへ向けて搬送すると共に、その周速を可変させることで、ウェブWのテンションを変更することが可能となっている。第1テンション検出ローラ27は、後述する制御部38に接続されており(図2参照)、制御部38は、第1テンション検出ローラ27を介してウェブWのテンションを監視している。
複数の印刷装置13a,13bは、両面4色印刷を行う多色刷印刷装置13aと、両面2色印刷を行う2色刷印刷装置13bとが設けられている。この多色刷印刷装置13aおよび2色刷印刷装置13bは、各給紙装置11から供給されたウェブWに対して所定の印刷を行うことができる。なお、実施例1では、印刷装置13a,13bを、多色刷印刷装置13aと2色刷印刷装置13bとにより構成したが、この構成に限定されるものではない。例えば、両面単色印刷を行う両面単色刷装置、一面4色または2色印刷を行う多色刷印刷装置など印刷物に応じて適宜各種印刷装置を組み合わせて使用すればよい。
ウェブパス装置14は、図示は省略するが、ウェブWの搬送方向に沿ってウェブWの幅方向の中央部で裁断する複数のカッタ、裁断したウェブWの搬送経路を設定する多数のガイドローラやターンバー等が設けられている。従って、ウェブパス装置14では、印刷装置13a,13bで印刷が施された各ウェブWをカッタにより裁断すると共に、ターンバーにより搬送経路を変更し、所定の順番に重ね合わせる。
折機15は、ウェブパス装置14から送り出された複数のウェブWを重ねて縦折りし、所定の長さで横裁断した後、更に横折りして所望の折帖を形成するものである。
また、複数の印刷装置13a,13bとウェブパス装置14との間には、搬送方向上流側から、ウェブWのテンションを検出する第2テンション検出ローラ30と、ウェブパス装置14へ向けてウェブWを搬送するドラグローラ31とがそれぞれ配設されている。第2テンション検出ローラ30は、上記の第1テンション検出ローラ27と同様に、後述する制御部38に接続されており、制御部38は、第2テンション検出ローラ30を介してウェブWのテンションを監視している。ドラグローラ31は、回転することによりウェブWを下流側のウェブパス装置14へ向けて搬送すると共に、その周速を可変させることで、ウェブWのテンションを変更することが可能となっている。
ここで、輪転印刷機1による一連の印刷動作について説明する。先ず、各給紙装置11から各インフィード装置12を介して各印刷装置13a,13bに、ウェブWが供給されると、各印刷装置13a,13bでは、各ウェブWに対して4色刷や2色刷が両面に行われる。次に、各印刷装置13a,13bで印刷が施された複数のウェブWは、ウェブパス装置14において、カッタにより縦裁断されると共に、走行ルートが変更され、それぞれ所定の順番に重ね合わせられる。そして、ウェブパス装置14により重ね合わされた複数のウェブWが折機15に導入されると、重ね合わされた複数のウェブWは、縦折りされた後、所定の長さで横裁断され、横折りされて所望の折帖が作成され、この後、この折帖は排出される。
ここで、このような輪転印刷機1において、給紙装置11から繰り出されるウェブWにはテンションが付与されており、ウェブWのテンションを好適に調整することで、ウェブWの断紙や紙流れ等が起こらないよう、ウェブWを好適に走行させることができる。このため、輪転印刷機1には、ウェブWのテンションを調整するテンション調整装置35が組み込まれている。
具体的に、図2を参照して、輪転印刷機1に組み込まれたテンション調整装置35の構成について説明する。なお、テンション調整装置35は、各印刷装置13a,13bに応じて複数配設され、それぞれ同様の構成となっている。このため、テンション調整装置35を説明するに当たり、図1の図示左側の印刷装置13aに設けられたテンション調整装置35を例にして説明する。
図2に示すように、本実施例に係るテンション調整装置35は、インフィード装置12に設けられたインフィードローラ25と、ウェブWのテンションを検出する第1テンション検出ローラ27と、第1テンション検出ローラ27の検出に基づいてインフィードローラ25の周速を制御可能な制御部38とを有している。
インフィードローラ25は、上記したようにインフィード装置12内に配設され、ウェブWに転接して設けられている。そして、このインフィードローラ25には駆動モータ40が接続されると共に、駆動モータ40にはインバータ41が接続されており、インバータ41は制御部38に接続されている。これにより、制御部38は、インバータ41を介して駆動モータ40を制御することにより、インフィードローラ25の周速を可変させることができる。
第1テンション検出ローラ27は、上記したように、印刷装置13aに導入されるウェブWのテンションを検出しており、その両端部に一対のロードセル(図示省略)が設けられている。つまり、第1テンション検出ローラ27に加わるウェブWからの圧力を一対のロードセルにより検出することで、ウェブWのテンションを検出テンションとして検出している。そして、一対のロードセルは、上記の制御部38に接続されており、検出テンションは制御部38に出力される。
図3に示すように、制御部38は、可変周速制御部50(可変周速制御手段)とリミット制御部51(リミット制御手段)とを有しており、可変周速制御部50は、予め設定された目標テンションとなるように、入力された検出テンションに基づいてインフィードローラ25の周速を可変させる。また、リミット制御部51は、可変周速制御部50により導出されたインフィードローラ25の変速値が、上限変速値から下限変速値に至る許容範囲内に収まるように制限している。
具体的に、可変周速制御部50には、後述する検出異常判定部53を介して、検出テンションと目標テンションとが入力され、可変周速制御部50は、入力された検出テンションと目標テンションとの偏差に基づいてPI演算を行うことで、インフィードローラ25の変速値を導出し、導出した変速値に基づいてインフィードローラ25の周速をフィードバック制御する。なお、本実施例の可変周速制御部50では、PI演算によりフィードバック制御を実行するが、フィードバック制御可能な演算方法であれば、何れであっても良い。
リミット制御部51には、可変周速制御部50で導出したインフィードローラ25の変速値が入力され、リミット制御部51は、入力されたインフィードローラ25の変速値が許容範囲外である場合、リミット補正制御をする。すなわち、リミット補正制御とは、入力されたインフィードローラ25の変速値が上限変速値を上回っていた場合、変速値を上限変速値に規制する一方、変速値が下限変速値を下回っていた場合、変速値を下限変速値に規制する。ここで、図4に示すように、リミット制御部51によりリミット補正制御を行うと、入力テンションが上限テンションTH1を上回った結果、リミット補正制御が実行されて、インフィードローラ25の変速値が上限変速値に規制される一方、入力テンションが下限テンションTL1を下回った結果、リミット補正制御が実行され、インフィードローラ25の変速値が下限変速値に規制される。なお、上限変速値は+1%となっており、下限変速値は−1%となっている。また、目標テンションを100%とすると、例えば、上限テンションTH1は110%、下限テンションTL1は90%となっており、上限テンションTH1および下限テンションTL1は、目標テンションを中心に±10%のテンションとなっている。
また、可変周速制御部50による制御により、目標テンションに対し検出テンションが安定変動範囲内で変動すると、具体的に、目標テンションに対し検出テンションが例えば±0.1%以内の間で変動すると、リミット制御部51は、上限変速値から下限変速値に至る許容範囲を狭めてゆく。つまり、目標テンションに対し検出テンションが不安定である(例えば±0.1%より大きい間で変動する)場合、リミット制御部51は、上限変速値および下限変速値を±1%とするが、目標テンションに対し検出テンションが安定する場合、リミット制御部51は、上限変速値および下限変速値を±1%よりも小さな値とする。
従って、制御部38に検出テンションおよび目標テンションが入力されると、可変周速制御部50は、PI演算を行って、インフィードローラ25の変速値を導出し、導出した変速値に基づいてインフィードローラ25の周速をフィードバック制御すると共に、リミット制御部51は、入力された変速値に対し、リミット補正制御を行う。そして、制御部38は、リミット補正されたインフィードローラ25の変速値に基づいて、インフィードローラ25の周速を可変させる。なお、制御部38には、操作パネル65が接続されており、操作パネル65を操作することにより、各種制御の設定等を行うことができる。
ところで、このようなテンション調整装置35において、例えば、第1テンション検出ローラ27が故障した場合、第1テンション検出ローラ27から検出される検出テンションは、異常値となる。そして、異常値となる検出テンションに基づいて、制御部38によりインフィードローラ25の周速を可変させると、ウェブWに付与されるテンションが不安定なものとなる。このため、本実施例のテンション調整装置35では、第1テンション検出ローラ27が故障した場合であっても、好適にウェブWを搬送可能な構成となっている。以下、図3を参照して、テンション調整装置35における発明部分について具体的に説明する。
テンション調整装置35の制御部38は、上記した可変周速制御部50およびリミット制御部51の他、固定周速制御部52、検出異常判定部53、制御切換部54およびバッファ処理部55を有している。固定周速制御部52は、インフィードローラ25の周速を固定させて制御しており、検出異常判定部53は、第1テンション検出ローラ27により検出された検出テンションが異常値であるか否かを判定している。また、制御切換部54は、可変周速制御部50による可変周速制御と固定周速制御部52による固定周速制御との間で制御の切り換えを行っており、バッファ処理部55は、可変周速制御されるインフィードローラ25の周速を所定周期でサンプリングすると共に、サンプリングしたインフィードローラ25の周速を周速データとしてバッファリング(一時記憶)している。
具体的に、検出異常判定部53には、検出テンションおよび目標テンションが入力され、目標テンションに対し検出テンションがかけ離れていた場合に異常であると判定する。つまり、図4に示すように、検出異常判定部53では、目標テンションを100%とした場合、異常上限テンションTH2を150%とし、異常下限テンションTL2を50%としており、検出テンションが、異常上限テンションTH2以上となった場合または異常下限テンションTL2以下となった場合に、異常であると判定する。また、検出異常判定部53は、検出テンションが異常であると判定した場合、制御切換部54に切換信号を出力している。
可変周速制御部50には、検出異常判定部53を介して、検出テンションおよび目標テンションが入力され、可変周速制御部50は、上記したように、検出テンションと目標テンションとの偏差から、インフィードローラ25の変速値を演算し、導出した変速値に基づいてインフィードローラ25の周速を制御する。そして、可変周速制御部50は、インフィードローラ25の変速値をリミット制御部51へ出力する。
リミット制御部51には、可変周速制御部50により導出されたインフィードローラ25の変速値が入力され、上記したように、リミット制御部51は、入力されたインフィードローラ25の変速値が許容範囲外である場合、リミット補正制御をする。そして、リミット制御部51は、リミット補正されたインフィードローラ25の周速を周速データとしてバッファ処理部55へ出力する。
バッファ処理部55には、リミット制御部51から出力されたリミット補正後のインフィードローラ25の周速データが入力され、バッファ処理部55は、所定周期でインフィードローラ25の周速データをバッファリングする。なお、バッファ処理部55は、可変周速制御部50により可変制御される直近のインフィードローラ25の周速データを複数記憶する。
固定周速制御部52には、バッファ処理部55によりバッファリングされた複数の周速データが入力され、固定周速制御部52は、入力された複数の周速データを平均化することにより固定周速データを導出する。そして、固定周速制御部52は、導出した固定周速データに基づいてインバータ41を介して駆動モータ40を制御することで、インフィードローラ25を固定周速にしている。
制御切換部54は、検出異常判定部53により検出テンションが異常であると判定された場合、可変周速制御部50による可変周速制御から固定周速制御部52による固定周速制御へ切り換えている。具体的に、制御切換部54は、リミット制御部51とバッファ処理部55との間に介設した第1スイッチ部60と、リミット制御部51と固定周速制御部52との間に介設した第2スイッチ部61とを有している。そして、第1スイッチ部60および第2スイッチ部61は、検出異常判定部53による判定結果に基づいて適宜切り換えられる。
第1スイッチ部60は、可変周速制御時において、リミット制御部51とバッファ処理部55とを接続状態とする一方、固定周速制御時において、リミット制御部51とバッファ処理部55とを非接続状態とする。換言すれば、検出異常判定部53により検出テンションが正常であると判定された場合、第1スイッチ部60は、リミット制御部51とバッファ処理部55とを接続状態とする一方、検出異常判定部53により検出テンションが異常であると判定された場合、第1スイッチ部60は、リミット制御部51とバッファ処理部55とを非接続状態とする。
第2スイッチ部61は、検出異常判定部53により検出テンションが正常であると判定された場合、リミット制御部51(可変周速制御部50)側へスイッチを切り換える一方、検出異常判定部53により検出テンションが異常であると判定された場合、固定周速制御部52側へスイッチを切り換える。
従って、第1テンション検出ローラ27の異常発生前において、第1テンション検出ローラ27により検出された検出テンションが検出異常判定部53に入力されると、検出異常判定部53は検出テンションが正常であると判定する。検出異常判定部53により検出テンションが正常であると判定されると、検出異常判定部53は、制御切換部54の第1スイッチ部60において、リミット制御部51とバッファ処理部55との間の接続状態を維持すると共に、第2スイッチ部61において、リミット制御部51側への接続状態を維持する。これにより、制御部38は、可変周速制御部50によりインフィードローラ25の変速値を導出すると共に、リミット制御部51によりリミット補正したインフィードローラ25の周速に基づいて、インフィードローラ25を可変周速制御する(可変周速制御工程)。
一方、第1テンション検出ローラ27に異常が発生すると、検出異常判定部53は、入力された検出テンションが異常であると判定し(検出異常判定工程)、制御切換部54の第1スイッチ部60において、リミット制御部51とバッファ処理部55との間を接続状態から非接続状態へ切り換えると共に、第2スイッチ部61において、リミット制御部51側から固定周速制御部52側へスイッチを切り換える。
すると、固定周速制御部52は、バッファ処理部55にバッファリングされた複数の周速データを平均化して固定周速データを導出し、導出した固定周速データに基づいてインフィードローラ25の固定周速制御を行う(固定周速制御工程)。これにより、テンション調整装置35において、第1テンション検出ローラ27が異常となった場合、制御部38は、可変周速制御から固定周速制御へ切り換えることができる。つまり、制御部38は、検出テンションの影響を受ける可変周速制御から、検出テンションの影響を受けない固定周速制御へ切り換えることができる。
ここで、固定周速制御部52による固定周速制御時において、制御部38は、インフィードローラ25の周速を変更することができる。具体的に、インフィードローラ25の周速は、制御部38に接続された操作パネル65を操作することで可変させることが可能となっている。以下、図2および図5を参照して、操作パネル65について説明するに、操作パネル65は、いわゆるタッチパネルであり、操作パネル65上には初期画面が表示される。そして、初期画面に対し所定の操作を行うことで、図5に示すインフィード調整画面70を表示させることができる。
インフィード調整画面70は、固定周速制御時においてインフィードローラ25の周速を変更するための画面である。そして、インフィード調整画面70には、インフィードローラ25の周速を増速側へ変更させる増速ボタン71と、インフィードローラ25の周速を減速側へ変更させる減速ボタン72と、が操作可能に表示されている。これにより、インフィードローラ25が固定周速で回転していても、操作パネル65のインフィード調整画面70上において、増速ボタン71および減速ボタン72を操作することで、固定周速で回転するインフィードローラ25の周速を変更することができる。よって、固定周速制御時において、インフィードローラ25の周速を調整することができるため、固定周速制御中にウェブWのテンションが増減しても、ウェブWのテンションを微調整することができる。
以上の構成によれば、第1テンション検出ローラ27が異常であると判定されると、制御切換部54により可変周速制御から固定周速制御へ切り換えられる。このため、インフィードローラ25は、第1テンション検出ローラ27の検出テンションに影響されることなく、一定の周速で回転することができる。このため、インフィードローラ25の周速を好適な周速とすることで、走行するウェブWのテンションの変動を抑制することができるため、第1テンション検出ローラ27が異常となった場合であっても、紙流れや断紙等のウェブWの走行不良の発生を抑制することができる。
また、固定周速制御部52は、バッファ処理部55にバッファリングされた複数の周速データに基づいて固定周速データを導出し、導出した固定周速データに基づいてインフィードローラ25の周速を固定制御することができる。これにより、固定周速制御部52は、可変周速制御時におけるインフィードローラ25の周速を考慮して、インフィードローラ25の周速を制御することができるため、インフィードローラ25の固定周速を最適な周速とすることができる。
さらに、操作パネル65に表示されたインフィード調整画面70上において、操作パネル65を操作することで、ウェブWのテンションを微調整することができる。このため、固定周速制御時におけるウェブWのテンションを好適にすることができるため、紙流れや断紙等のウェブWの走行不良の発生をさらに抑制することができる。
なお、本実施例のテンション調整装置35では、第1テンション検出ローラ27の異常時において、複数の周速データを平均化した固定周速データに基づいて、インフィードローラ25を固定周速制御したが、これに代えて、予めウェブWの走行状況に応じた固定周速データを制御部38内の記憶部に記憶しておき、記憶部に記憶した固定周速データに基づいて、固定周速制御してもよい。この構成によれば、バッファ処理部55を設ける必要がないため、制御部38の構成を簡易なものとすることができる。また、固定周速制御時において使用された固定周速データを記憶しておき、次回の輪転印刷機1の運転時において、記憶した固定周速データを使用してもよい。
以上のように、本発明に係るテンション調整装置は、テンション検出ローラを有する輪転印刷機に有用であり、特に、新聞用オフセット輪転印刷機に適している。
1 輪転印刷機
11 給紙装置
12 インフィード装置
13a,13b 印刷装置
14 ウェブパス装置
15 折機
20 保持アーム
25 インフィードローラ
26 固定ローラ
27 第1テンション検出ローラ
30 第2テンション検出ローラ
31 ドラグローラ
35 テンション調整装置
38 制御部
40 駆動モータ
41 インバータ
50 可変周速制御部
51 リミット制御部
52 固定周速制御部
53 検出異常判定部
54 制御切換部
55 バッファ処理部
60 第1スイッチ部
61 第2スイッチ部
65 操作パネル
70 インフィード調整画面
71 増速ボタン
72 減速ボタン
R 巻取紙
W ウェブ
TH1 上限テンション
TL1 下限テンション
TH2 異常上限テンション
TL2 異常下限テンション

Claims (7)

  1. 走行するウェブのテンションを検出可能なテンション検出手段と、
    前記ウェブに転接して設けられ、周速を可変させることにより前記ウェブのテンションを調整可能な紙送りローラと、
    前記テンション検出手段により検出した検出テンションが、予め設定された目標テンションとなるように前記紙送りローラの周速を可変制御する可変周速制御手段と、
    前記テンション検出手段が異常であるか否かを判定する検出異常判定手段と、
    前記検出異常判定手段により前記テンション検出手段が異常であると判定された場合、前記紙送りローラの周速を固定制御する固定周速制御手段と、を備えたことを特徴とするテンション調整装置。
  2. 前記可変周速制御手段により可変制御される前記紙送りローラの周速を周速データとして所定周期でバッファリングするバッファ処理手段をさらに備え、
    前記固定周速制御手段は、前記バッファ処理手段にバッファリングされた前記周速データに基づいて前記紙送りローラを固定周速とするための固定周速データを導出し、導出した前記固定周速データに基づいて前記紙送りローラの周速を固定制御することを特徴とする請求項1に記載のテンション調整装置。
  3. 前記可変周速制御手段により導出される前記紙送りローラの変速値が、上限変速値から下限変速値に至る許容範囲内に収まるように補正するリミット制御手段を有し、
    前記リミット制御手段は、前記可変周速制御手段による可変制御時において、前記目標テンションに対し前記検出テンションが安定となる安定変動範囲内において推移する場合、前記許容範囲を狭めることを特徴とする請求項1または2に記載のテンション調整装置。
  4. 前記固定周速制御手段による固定制御時において、前記紙送りローラの周速を変更可能な周速変更手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のテンション調整装置。
  5. 前記周速変更手段は、
    前記ウェブのテンションを調整するためのテンション調整画面を表示すると共に、前記テンション調整画面上において所定操作可能な表示操作手段であることを特徴とする請求項4に記載のテンション調整装置。
  6. 巻取紙から前記ウェブを繰り出して供給する給紙装置と、
    前記給紙装置から繰り出された前記ウェブに印刷を行う印刷装置と、
    前記印刷装置により印刷された前記ウェブを裁断する折機と、
    請求項1ないし5に記載のテンション調整装置と、を備えたことを特徴とする印刷機。
  7. 走行するウェブのテンションを検出するテンション検出工程と、
    前記テンション検出工程において検出した検出テンションが、予め設定された目標テンションとなるように、前記ウェブに転接する紙送りローラの周速を可変周速とする可変周速制御工程と、
    前記テンション検出工程において検出した検出テンションが異常であるか否かを判定する検出異常判定工程と、
    前記検出異常判定工程において前記検出テンションが異常であると判定された場合、前記紙送りローラの周速を固定周速とする固定周速制御工程と、を備えたことを特徴とするテンション調整方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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