JP7324382B1 - ロールプレス設備 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、被プレス材の搬送機構を単純な構造にすることができるロールプレス設備を提供することにある。
【解決手段】
本発明のロールプレス設備は、上下一対の大径ロール11,12と上下一対の小径ロール13,14とは、鉛直方向において、上下一対の小径ロール13,14が上側大径ロール11と下側大径ロール12との間に位置するように配置され、上側大径ロール11、上側小径ロール12、下側小径ロール13及び下側大径ロール14は、それぞれの側面円の中心O11,O12,O13,O14が、同一の鉛直線VL上に配置され、鉛直線VL上に構成される3つのプレス位置P1,P2,P3で電極材2を多段プレスする。
【選択図】図1
Description
二次電池の電極材をプレスする多段プレス方式のロールプレス設備において、
駆動機構を備えて個別に回転速度を設定可能な上側大径ロールと駆動機構を備えて個別に回転速度を設定可能な下側大径ロールとにより構成される上下一対の大径ロールと、
前記大径ロールよりロール径の小さい上側小径ロール及び下側小径ロールにより構成される上下一対の小径ロールと、
前記上側大径ロールの前記駆動機構及び前記下側大径ロールの前記駆動機構を制御する制御部と、を含み、
前記上下一対の大径ロールと前記上下一対の小径ロールとは、鉛直方向において、前記上下一対の小径ロールが前記上側大径ロールと前記下側大径ロールとの間に位置するように配置され、
前記上側大径ロール、前記上側小径ロール、前記下側小径ロール及び前記下側大径ロールは、それぞれの側面円の中心が、同一の鉛直線上に配置され、前記鉛直線上に構成される3つのプレス位置で前記電極材を多段プレスし、
前記制御部は、当該ロールプレス設備の本運用の前段階において、前記電極材のプレス条件に基づいてテスト運用して、本運用の開始時に前記上側大径ロール及び前記下側大径ロールの回転速度として設定する初期回転速度を求め、前記初期回転速度を内部の記憶部に記憶し、当該ロールプレス設備の本運用において、前記上側大径ロール及び前記下側大径ロールに前記初期回転速度を設定して運転を開始し、
さらに前記制御部は、前記電極材の延びを検出した場合に、前記上側大径ロールにおいては前記初期回転速度により運転を継続するように制御すると共に、前記下側大径ロールにおいては前記記憶部に記憶した基準信号と前記電極材の延び量に関する情報であるセンサ信号との偏差を算出し、前記偏差がゼロとなるように回転速度を補正して運転を継続するよう制御する。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1において、VLは鉛直線を、HLは水平線を示す。水平線HLは鉛直線VLに垂直な線であり、特に断らない限り、水平線HLは電極材2の搬送方向に沿う方向に延伸する線である。また、鉛直線VLに沿う方向を鉛直方向と呼び、水平線HLに沿う方向を水平方向と呼ぶ。
図1に示すように、ロールプレス機本体10は、上側大径ロール11と下側大径ロール12とにより構成される上下一対の大径ロール11,12と、上側小径ロール13と下側小径ロール14とにより構成される上下一対の小径ロール13,14と、を備える。一対の小径ロール13,14は、大径ロール11,12よりもロール径が小さく、一対の大径ロール11,12の間に配置される。
(1)作業ロール(小径ロール13,14)のロール径を小さくし、電極材2との接触弧長を小さくすることでプレス線圧を大きくする。しかし、小径の作業ロールではロールの撓みが大きくなり、電極材2の均一の厚み精度が確保できない。それを補うために補強ロール(大径ロール11,12)を設ける。作業ロール(小径ロール13,14)のロール径は補強ロール(大径ロール11,12)よりも小さい。言い換えると、補強ロール(大径ロール11,12)のロール径は作業ロール(小径ロール13,14)のロール径よりも大きい。
(2)小径ロール13,14と大径ロール11,12とを用いて3つのプレス位置P1,P2,P3を構成し、巻出機21と巻取機22とを結ぶ水平方向の同じ位置において、多段プレス(3段プレス)する。これにより、接触弧長が同じ場合であっても、1パス方式のプレスよりも3パス方式のプレスの方が、プレス効果をより高めることができる。また、水平方向の同じ位置で多段プレスを行わない場合は、プレスロールを水平方向に3段配列することとなり、大きなロールプレス設備となってしまう。しかし、本実施例のロールプレス設備1は、水平方向の同じ位置で多段プレス(3段プレス)を行うため、設備の小型化が可能になる。
上側大径ロール11は軸箱111により軸方向AL11の両端部を回転自在に軸支され、下側大径ロール12は軸箱121により軸方向AL12の両端部を回転自在に軸支されている。上側小径ロール13は軸箱131により軸方向AL13の両端部を回転自在に軸支され、下側小径ロール14は軸箱141により軸方向AL14の両端部を回転自在に軸支されている。
この課題を解決するためには、電極材2の延び量に応じて下側大径ロール12の回転速度を補正する必要がある。具体的には次のようにする。
本例は、上述した実施例に対して、下側小径ロール14を省略した構成を備える。本例では、上側小径ロール13と下側小径ロール14との間に構成される第2プレス位置P2が存在せず、上側大径ロール11と上側小径ロール13(この場合、単に小径ロール13という)との間に構成される第1プレス位置P1と、下側小径ロール14と下側大径ロール12との間に構成される第2プレス位置P2と、において、2段プレスを実施する構成となる。すなわち本比較例では、プレス位置が、上述した実施例と比べて、1つ少なくなる。
すなわち本例の場合、複数のプレスロールを含み、電極材2を多段プレスするロールプレス設備1において、プレスロールは、上側大径ロール11と下側大径ロール12とにより構成される上下一対の大径ロール11,12と、上下一対の大径ロール11,12よりロール径の小さい1つの小径ロール13と、を含む。
その他の構成は、上述した実施例と同様に構成され、本例は上述した実施例と同様の作用効果を奏する。
上側大径ロール11と下側大径ロール12とにより構成される上下一対の大径ロールと、
前記大径ロールよりロール径の小さい上側小径ロール13及び下側小径ロール14により構成される上下一対の小径ロールと、を含み、
上下一対の大径ロール11,12と上下一対の小径ロール13,14とは、鉛直方向において、上下一対の小径ロール13,14が上側大径ロール11と下側大径ロール12との間に位置するように配置され、
上側大径ロール11、上側小径ロール12、下側小径ロール13及び下側大径ロール14は、それぞれの側面円の中心O11,O12,O13,O14が、同一の鉛直線VL上に配置され、鉛直線VL上に構成される3つのプレス位置P1,P2,P3で電極材2を多段プレスする。
上側小径ロール13及び下側小径ロール14は、それぞれ自在に回転可能であり、
上側小径ロール13は、上側大径ロール11に連動して回転し、
下側小径ロール14は、下側大径ロール12に連動して回転する。
制御部30は、当該ロールプレス設備1の本運用の前段階において、電極材2のプレス条件に基づいてテスト運用して、本運用の開始時に上側大径ロール11及び下側大径ロール12の回転速度として設定する初期回転速度を求め、前記初期回転速度を設定して運転を開始する。
電極材2の延びに関する情報を、前記第2折り返しガイドロールの近傍に配置したセンサから、前記第2折り返しガイドロールに作用する張力情報、または前記第2折り返しガイドロールの位置情報として、センサ信号を取得し、
基準信号S1とセンサ信号S2との偏差S3を求め、
偏差S3がゼロとなるように補正信号を生成して下側大径ロール12の駆動機構122に出力し、
下側大径ロール12の回転速度を補正する。
前記プレスロールは、上側大径ロール11と下側大径ロール12とにより構成される上下一対の大径ロールと、上下一対の大径ロール11,12よりロール径の小さい少なくとも1つの小径ロール13と、を含み、
上下一対の大径ロール11,12と小径ロール13とは、鉛直方向において、小径ロール13が上側大径ロール11と下側大径ロール12との間に位置するように配置されると共に、それぞれの側面円の中心O11,O12,O13が、同一の鉛直線VL上に配置され、鉛直線VL上に構成される複数のプレス位置P1,P2で電極材2を多段プレスする。
制御部30は、ロールプレス設備1の本運用の前段階において、電極材2のプレス条件に基づいてテスト運用して、本運用の開始時に上側大径ロール11及び下側大径ロール12の回転速度として設定する初期回転速度を求め、この初期回転速度を内部の記憶部に記憶し、ロールプレス設備1の本運用において、上側大径ロール11及び下側大径ロール12に前記初期回転速度を設定して運転を開始する。
電極材2の延び量に関する情報を、前記第1折り返しガイドロールの近傍に配置したセンサから、前記第1折り返しガイドロールに作用する張力情報、または前記第1折り返しガイドロールの位置情報として、センサ信号を取得し、
基準信号と前記センサ信号との偏差を求め、
この偏差がゼロとなるように補正信号を生成して下側大径ロール12の駆動機構122に出力し、
下側大径ロール12の回転速度を補正する。
Claims (6)
- 二次電池の電極材をプレスする多段プレス方式のロールプレス設備において、
駆動機構を備えて個別に回転速度を設定可能な上側大径ロールと駆動機構を備えて個別に回転速度を設定可能な下側大径ロールとにより構成される上下一対の大径ロールと、
前記大径ロールよりロール径の小さい上側小径ロール及び下側小径ロールにより構成される上下一対の小径ロールと、
前記上側大径ロールの前記駆動機構及び前記下側大径ロールの前記駆動機構を制御する制御部と、を含み、
前記上下一対の大径ロールと前記上下一対の小径ロールとは、鉛直方向において、前記上下一対の小径ロールが前記上側大径ロールと前記下側大径ロールとの間に位置するように配置され、
前記上側大径ロール、前記上側小径ロール、前記下側小径ロール及び前記下側大径ロールは、それぞれの側面円の中心が同一の鉛直線上に配置され、前記鉛直線上に構成される3つのプレス位置で前記電極材を多段プレスし、
前記制御部は、当該ロールプレス設備の本運用の前段階において、前記電極材のプレス条件に基づいてテスト運用して、本運用の開始時に前記上側大径ロール及び前記下側大径ロールの回転速度として設定する初期回転速度を求め、前記初期回転速度を内部の記憶部に記憶し、当該ロールプレス設備の本運用において、前記上側大径ロール及び前記下側大径ロールに前記初期回転速度を設定して運転を開始し、
さらに前記制御部は、前記電極材の延びを検出した場合に、前記上側大径ロールにおいては前記初期回転速度により運転を継続するように制御すると共に、前記下側大径ロールにおいては前記記憶部に記憶した基準信号と前記電極材の延び量に関する情報であるセンサ信号との偏差を算出し、前記偏差がゼロとなるように回転速度を補正して運転を継続するよう制御すること、
を特徴とするロールプレス設備。 - 請求項1に記載のロールプレス設備において、
前記電極材は、前記上側大径ロールと前記上側小径ロールとの間の第1プレス位置を通過してプレス加工され、その後、第1折り返し部において進行方向が反対方向に折り返され、前記上側小径ロールと前記下側小径ロールとの間の第2プレス位置を通過してプレス加工され、その後、第2折り返し部において進行方向が反対方向に折り返され、前記下側小径ロールと前記下側大径ロールとの間の第3プレス位置を通過してプレス加工されること、
を特徴とするロールプレス設備。 - 請求項2に記載のロールプレス設備において、
前記第1折り返し部に、自在に回転する第1折り返しガイドロールが配置され、
前記第2折り返し部に、自在に回転する第2折り返しガイドロールが配置されること、
を特徴とするロールプレス設備。 - 請求項3に記載のロールプレス設備において、
前記第1折り返しガイドロール及び前記第2折り返しガイドロールのロール径は、前記上側小径ロール及び前記下側小径ロールのロール径と等しいこと、
を特徴とするロールプレス設備。 - 請求項2に記載のロールプレス設備において、
前記上側小径ロール及び前記下側小径ロールは、それぞれ自在に回転可能であり、
前記上側小径ロールは、前記上側大径ロールに連動して回転し、
前記下側小径ロールは、前記下側大径ロールに連動して回転すること、
を特徴とするロールプレス設備。 - 請求項3に記載のロールプレス設備において、
前記制御部は、
前記電極材の延び量に関する情報を、前記第2折り返しガイドロールの近傍に配置したセンサから、前記第2折り返しガイドロールに作用する張力情報、または前記第2折り返しガイドロールの位置情報として、センサ信号を取得し、
基準信号と前記センサ信号との偏差を算出し、
前記偏差がゼロとなるように補正信号を生成して前記下側大径ロールの駆動機構に出力し、
前記下側大径ロールの回転速度を補正すること、
を特徴とするロールプレス設備。
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Citations (4)
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JPS60257915A (ja) * | 1984-06-06 | 1985-12-19 | Nippon Steel Corp | 板厚制御法 |
JPS6146312A (ja) * | 1984-08-10 | 1986-03-06 | Toshiba Corp | 1スタンド多パス圧延機の板厚制御装置 |
JPS6228018A (ja) * | 1985-07-29 | 1987-02-06 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 圧延機 |
JP2017213583A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | トヨタ自動車株式会社 | ロールプレス機 |
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2023
- 2023-03-17 JP JP2023042474A patent/JP7324382B1/ja active Active
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