次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の平面図、図2は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の作業対象となる表示パネルの平面図、図3は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の接着テープ貼付部の斜視図、図4は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の接着テープ貼付部における基板保持部の構成説明図、図5は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の接着テープ貼付部における基板保持部の動作説明図、図6は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の仮圧着部の斜視図、図7は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の本圧着部の斜視図、図8は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の接着テープ貼付部における制御系の構成を示すブロック図、図9は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の仮圧着部における制御系の構成を示すブロック図、図10は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の本圧着部における制御系の構成を示すブロック図、図11、図12は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の接着テープ貼付部および本圧着部による圧着動作処理のフロー図、図13、図14は、本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の接着テープ貼付部による圧着動作の動作説明図、図15、図16は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の仮圧着部による仮圧着動作処理のフロー図、図17、図18は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の仮圧着部による仮圧着動作の動作説明図、図19,図20は本発明の一実施の形態の表示パネル組立装置の本圧着部による圧着動作の動作説明図である。
まず表示パネル組立装置の全体構成を図1を参照して説明する。この表示パネル組立装置は、ガラス基板(以下、単に「基板」と略称する)に接着テープを介してドライバ用の電子部品を圧着により実装して、表示パネルの組立を行う機能を有している。図1において基台1上には、待機ステージ2,接着テープ貼付部3、仮圧着部4,本圧着部5及び搬出ステージ6が横一列に配置されている。ここで接着テープ貼付部3、仮圧着部4,本圧着部5は、いずれも圧着対象物を基板に圧着する圧着装置としての機能を有している。
待機ステージ2は、電子部品がボンディングされる基板7を2枚載置可能なパネル載置テーブル2aを備えており、2枚の基板7はパネル載置テーブル2a上においてプリセンタ機構(図示せず)によって位置合わせされ、これにより2枚の基板7の相対位置が合わされる。ここで図2を参照して、基板7について説明する。図2において、基板7は表示パネルを構成するガラス基板を2枚重ね合わせた構成なっている。基板7の相直交する2つの縁部7a、7bは、片側のガラス基板の回路形成面が露呈した部品実装面となっており、縁部7a、7bに設けられた接続用端子には、ドライバ用の電子部品8が圧着により実装される。
接着テープ貼付部3は、基板保持部30に保持された2枚の基板7に対して、電子部品接合用の接着テープを貼り付ける。すなわち、圧着装置としての接着テープ貼付部3にお
いては、電子部品8を基板7に接合するための接着テープが圧着対象物となっている。基板保持部30はXYZΘテーブル機構31を備えており、接着テープ貼り付けの際には、XYZΘテーブル機構31を駆動して後述する保持部に保持された2枚の基板7の縁部を、基板保持部30に隣接して設けられた第1の下受部33A,第2の下受部33B上にそれぞれ位置させる。そして基板7の縁部をこれらの下受部で下受けした状態で、圧着機構(テープ貼付ユニット32A,32B)によって接着テープの貼付けを行う。
仮圧着部4は、接着テープ貼付部3にて接着テープが貼りつけられ基板保持部40に保持された2枚の基板7に、ドライバ用の電子部品を搭載して仮圧着する。すなわち、圧着装置としての仮圧着部4においては、電子部品8が圧着対象物となっている。基板保持部40はXYZΘテーブル機構41を備えており、電子部品搭載の際には、XYZΘテーブル機構41を駆動して保持部に保持された2枚の基板7の縁部を、基板保持部40に隣接して設けられた下受部47上に順次位置させる。そして基板7の縁部を下受部47で下受けした状態で、圧着機構(電子部品搭載機構)42によって電子部品の搭載を行う。ここでは、圧着機構42のインデックステーブル42aに設けられた保持ヘッド45を矢印方向に順次インデックス回転させることにより、電子部品供給部43から取り出された電子部品を、下受部47上の圧着作業位置まで搬送する。
本圧着部5は、2つの圧着部5A、5Bを備えている。圧着部5A、5Bは、それぞれ基板保持部50、60に保持された2枚の基板7に仮圧着された電子部品8を、圧着機構52,62によって本圧着する。すなわち、圧着装置としての本圧着部5においては、基板7に接着テープを介して搭載された電子部品8が圧着対象物となっている。圧着機構52には第1の下受部53A,第2の下受部53Bが、また圧着機構62には第3の下受部63A,第4の下受部63がそれぞれ配設されており、本圧着の際には、XYZΘテーブル機構51、61を駆動して基板保持部50,60に保持された基板7の縁部をそれぞれの下受部上に移動させる。
搬出ステージ6はパネル搬出テーブル6aを備えており、パネル搬出テーブル6aには本圧着部5によって本圧着が行われた後の基板7が載置される。また上述の各作業ステージの手前側には、基板搬送機構70が配設されている。基板搬送機構70は、スライドテーブル71上で基板搬送方向(図1において左右方向)に往復動する移動部材72に、複数の基板搬送ヘッドを配設した構造となっている。そして移動部材72が移動することにより、複数の基板搬送ヘッドによって各作業ステージ間で基板7を同時に搬送できるようになっている。
これらの基板搬送ヘッドのうち、第1の基板搬送ヘッド75、第2の基板搬送ヘッド76は移動部材72に直接結合されており、第3の基板搬送ヘッド77、第4の基板搬送ヘッド78は、それぞれ第1の伸縮機構73,第2の伸縮機構74を介して移動部材72に結合されている。第1の基板搬送ヘッド75、第2の基板搬送ヘッド76は、待機ステージ2から接着テープ貼付部3へ、接着テープ貼付部3から仮圧着部4へ、それぞれ2枚の基板7を同時に搬送する。
第3の基板搬送ヘッド77、第4の基板搬送ヘッド78は、仮圧着部4から本圧着部5へ、本圧着部5から搬出ステージ6へそれぞれ2枚の基板7を同時に搬送する。このとき、第1の伸縮機構73のロッド73aを伸縮させることにより、第3の基板搬送ヘッド77によって本圧着部5へ基板7を搬送する際の搬送先を、基板保持部50,60のいずれかに切り換えることができる。また、第2の伸縮機構74のロッド74aを伸縮させることにより、第4の基板搬送ヘッド78によって本圧着部5から基板7を取り出す際の基板7の取り出し元を、基板保持部50,60のいずれかに切り換えることができる。
次に図3を参照して、接着テープ貼付部3について説明する。図3において、基板保持部30のXYZΘテーブル機構31は、下からXテーブル31X、Yテーブル31Y、Zテーブル31Zおよび水平回転駆動機構31Θを順に段積みして構成されており、XYZΘテーブル機構31上には、基板7を保持する第1の保持部34A、第2の保持部34Bが設けられている。第1の保持部34A、第2の保持部34Bは、水平回転駆動機構31Θにより水平回転する。第1の保持部34A、第2の保持部34Bは、円盤状の保持テーブルを水平回転駆動機構31Θに垂直軸周りに回転自在に装着した構成となっており、保持テーブルの上面には、基板7を真空吸引により吸着保持する吸引孔が形成されている。
上記基板保持部30の構成において、Xテーブル31X、Yテーブル31Yは、第1の保持部34A、第2の保持部34Bを同時に水平移動させるXYテーブル機構を構成し、Zテーブル31Zは、第1の保持部34A、第2の保持部34Bを同時に昇降させる単一の昇降機構を構成する。なお、後述する基板保持部40,50,60も同様の構成を有しており、複数の保持部を同時に水平移動させる単一のXYテーブル機構および複数の保持部を同時に昇降させる単一の昇降機構を有している。
図4(a)に示すように、第1の保持部34A、第2の保持部34Bの回転軸にそれぞれ結合されたプーリ35には、水平回転駆動機構31Θに配設されたモータ36から、ベルト38およびプーリ37を介して回転が伝達される。したがってモータ36を駆動することにより、第1の保持部34A、第2の保持部34Bは水平面内でΘ回転する。これにより第1の保持部34A、第2の保持部34Bに保持された基板7を、水平面内で回転させることができる。
図4(b)に示すように、第1の保持部34A、第2の保持部34Bの上面の高さ位置は同一ではなく、第1の保持部34A側よりも、第2の保持部34B側の方が、保持対象の基板7の厚みtよりも大きい寸法のΔHだけ高くなるように設定されている。したがって、第1の保持部34A、第2の保持部34Bを回転させて基板7を水平面内でΘ回転させる際に、隣接する2枚の基板7はそれぞれ異なる高さで回転する。
このように、基板7を異なる高さ位置で保持することにより、図5(a)に示すように、第1の保持部34A、第2の保持部34Bの間隔D1を、隣接する基板7相互が重ならない範囲内で極力小さく設定した場合にあっても、これらの基板7をΘ回転させた場合に、対角に位置するコーナ部相互の干渉が発生しない。
なお後述する基板保持部40,50,60においても同様に、それぞれ対をなす2つの保持部(第1の保持部44Aと第2の保持部44B、第1の保持部54Aと第2の保持部54B、第3の保持部64Aと第4の保持部64B)が設けられており、各基板保持部における2つの保持部の組み合わせにおいても、一方側の保持部の方が隣接する保持部よりも上面が高くなるように設定されている。すなわち、第1の保持部44A、54A、第3の保持部64A側の保持テーブルよりも、これらの保持部にそれぞれ隣接する第2の保持部44B,54B、第4の保持部64B側の保持テーブルの方が、ΔHだけ高くなるように設定されている。
従来の装置においては、第1の保持部34A、第2の保持部34Bの保持テーブル34aの高さ位置を同一高さに設定されており、基板7をΘ回転する際の干渉を防止するためには、図5(b)に示すように第1の保持部34A、第2の保持部34Bの間隔D2を、上述のD1よりも大きく設定する必要があった。すなわち、隣接する第1の保持部34A、第2の保持部34Bの上面の高さ位置を、基板7の厚み以上異ならせることにより、第1の保持部34A、第2の保持部34B間の間隔を短くすることができ、作業ステージの基板搬送方向の寸法をコンパクト化することが可能となっている。
図3において、基板保持部30の上方には、カメラ39がX方向に移動可能に配設されており、カメラ39は第1の保持部34A、第2の保持部34Bに保持された上の2枚の基板7を撮像する。この撮像により、基板7に設けられた認識マークを認識し、2枚の基板7の位置を検出する。そしてこの位置検出結果に基づいて、XYZΘテーブル機構30を駆動することにより、第1の保持部34A、第2の保持部34Bは水平方向に移動し、保持した2枚の基板7を後述する第1の圧着ツール25Aによる第1の圧着位置,第2の圧着ツール25Bによる第2の圧着位置にそれぞれ位置決めすることができる。
基板保持部30の後方には、第1の下受部33A,第2の下受部33Bが配設されている。第1の下受部33A,第2の下受部33Bは、第1の保持部34A,第2の保持部34Bに保持された2枚の基板7を、第1の圧着ツール25Aによる第1の圧着位置、第2の圧着ツール25Bによる第2の圧着位置において、それぞれ下方から同一高さで支持する。なお第1の下受部33A,第2の下受部33Bを合体した一体型の下受部として設けてもよい。
第1の下受部33A,第2の下受部33Bの上方には、2つのテープ貼付けユニット32A,32Bよりなる圧着機構32が配設されている。テープ貼付けユニット32A、32Bは、それぞれ縦フレーム20に、接着テープ供給リール21,接着テープ切断部23、リーダテープ剥離機構24,第1の圧着ツール25A、第2の圧着ツール25B、リーダテープ回収リール28を配置した構成となっており、第1の保持部34A、第2の保持部34B毎にそれぞれ対応して個別に配置されている。
接着テープ供給リール21は卷回状態で収納した積層テープ22を下流側に供給する。積層テープ22は、ベースとなるリーダテープ27に電子部品をボンディングするための接着テープ22aを積層した構成となっている。接着テープ切断部23は積層テープ22に対して進退する切断刃を備えており、この切断刃により接着テープ供給リール21から引き出された積層テープ22のうち接着テープ22aのみを切断する。
テープ貼付けユニット32A、32Bによる貼付動作時には、第1の圧着ツール25A、第2の圧着ツール25Bがそれぞれ下降し、積層テープ22を押し下げる。そして第1の保持部34A,第2の保持部34Bに保持された基板7の上面に対して積層テープ22の下面側の接着テープ22aを押しつけることにより、これらに基板7の縁部に接着テープ22aを圧着して貼り付ける。
ここで、テープ貼付けユニット32A、32Bは互いに対称に配置されており、第1の圧着ツール25Aと第2の圧着ツール25Bとを極力近接させて配置した構成となっている。リーダテープ剥離機構24は、基板7に貼り付けられた状態の接着テープ22aからピン24aによってリーダテープ27を剥離する。リーダテープ回収リール28は、接着テープから剥離された後のリーダテープ27を巻き取って回収する。
次に図6を参照して、仮圧着部4による基板7への電子部品の仮圧着について説明する。図6において、基板保持部40のXYZΘテーブル機構41は、下からXテーブル41X、Yテーブル41Y、Zテーブル41Zおよび水平回転駆動機構41Θを順に段積みして構成されており、XYZΘテーブル機構41上には、基板保持部30の第1の保持部34A、第2の保持部34Bと同様構成の第1の保持部44A、第2の保持部44Bが設けられている。XYZΘテーブル機構41を駆動することにより、第1の保持部44A、第2の保持部44Bに保持された基板7の縁部を、以下に説明する圧着ツール46による圧着作業位置に順次位置合わせすることができる。
圧着機構42(図1参照)の保持ヘッド45は下方に延出した圧着ツール46を備えており、圧着ツール46は、圧着作業位置において下面に電子部品を保持した状態で位置し、この電子部品を圧着作業位置に位置する基板7の上面に圧着する。圧着ツール46による圧着作業位置には、透明体で製作されたブロック状の下受部47が配設されている。下受部47は、圧着作業位置において第1の保持部44A、第2の保持部44Bに保持された基板7を下方から支持する。
下受部47の下方には観察カメラA48A、観察カメラB48Bが配設されており、観察カメラA48A、観察カメラB48Bは、下受部47上に位置した基板7の縁部を下受部47を透して下方から観察し、基板7に形成された認識マークを認識する。また観察カメラA48A、観察カメラB48Bは、圧着ツール46によよって搬送され下受部47の上方に位置する電子部品8を、下方から下受部47を透して観察する。
次に図7を参照して、本圧着部5について説明する。圧着部5A、5Bの基板保持部50、60は、それぞれXYZΘテーブル機構51、61を備えている。XYZΘテーブル機構51は、下からXテーブル51X、Yテーブル51Y、Zテーブル51Zおよび水平回転駆動機構51Θを順に段積みして構成されており、XYZΘテーブル機構61も同様に、Xテーブル61X、Yテーブル61Y、Zテーブル61Zおよび水平回転駆動機構61Θを順に段積みして構成されている。Xテーブル51,61は、共通のガイドレール上に設けられている。
XYZΘテーブル機構51上には、基板保持部30の第1の保持部34A、第2の保持部34Bと同様構成の、第1の保持部54A、第2の保持部54Bが設けられており、XYZΘテーブル機構61上には同様に、第3の保持部64A、第4の保持部64Bが設けられている。XYZΘテーブル機構51を駆動することにより、第1の保持部54A、第2の保持部54Bに保持された基板7の縁部を、後述する第1の圧着ツール52Aによる第1の圧着位置,第2の圧着ツール52Bによる第2の圧着位置にそれぞれ移動させることができる。またXYZΘテーブル機構61を駆動することにより、第3の保持部64A、第4の保持部64Bに保持された基板7の縁部を、後述する第3の圧着ツール62Aによる第3の圧着位置,第4の圧着ツール62Bによる第4の圧着位置にそれぞれ移動させることができる。
基板保持部50の後方には、第1の下受部53A,第2の下受53Bが配設されている。第1の下受部53A,第2の下受部53Bは、第1の保持部54A,第2の保持部54Bに保持された2枚の基板7を、第1の圧着ツール52Aによる第1の圧着位置,第2の圧着ツール52Bによる第2の圧着位置において、それぞれ下方から同一高さで支持する。また、基板保持部60の後方には、第3の下受部63A,第4の下受63Bが配設されている。第3の下受部63A,第4の下受部63Bは、第3の保持部64A、第4の保持部64Bに保持された2枚の基板7を、第3の圧着ツール62Aによる第3の圧着位置、第4の圧着ツール62Bによる第4の圧着位置において、それぞれ下方から同一高さで支持する。
基板保持部50、60の上方には、カメラ56がX方向に移動可能に配設されており、カメラ56は第1の保持部54A、第2の保持部54B、第3の保持部64A、第4の保持部64B上の4枚の基板7を撮像する。この撮像により、基板7に設けられた認識マークを認識し、4枚の基板7の位置を検出する。そしてこの位置検出結果に基づいて、XYZΘテーブル機構51、61を駆動することにより、第1の保持部54A、第2の保持部54B、第3の保持部64A、第4の保持部64Bは水平方向に移動し、保持した4枚の基板7を第1の圧着位置、第2の圧着位置、第3の圧着位置、第4の圧着位置に、それぞれ位置決めすることができる。
第1の下受部53A,第2の下受部53B、第3の下受部63A,第4の下受部63Bの上方には、それぞれ第1の圧着ツール52A,第2の圧着ツール52B,第3の圧着ツール62A,第4の圧着ツール62Bが配設されている。仮圧着部4で電子部品8が接着テープ22a上に仮圧着された基板7の縁部をそれぞれ対応する圧着位置に位置決めし、これらの圧着ツールを基板7に対して下降させて押圧状態を所定の圧着時間保持することにより、電子部品8は基板7に接着テープ22aを介して本圧着される。
次に図8,図9,図10を参照して、接着テープ貼付部3、仮圧着部4,本圧着部5の制御系について説明する。図8,図9,図10において、波線枠内は各部固有の要素を示しており、制御部79,真空源82は各部共通の要素となっている。図8において、基板認識カメラ39の観察結果は基板位置検出部78に送られ、ここで観察結果を認識処理することにより、第1の保持部34A,第2の保持部34Bに保持された基板7の位置が認識される。位置認識結果は、制御部79に伝達される。基板認識カメラ39および基板位置検出部78は、第1の保持部34A、第2の保持部34Bに保持された複数の基板7の位置を認識する基板位置認識手段となっている。
制御部79は、圧着機構(テープ貼付機構)32,XYZΘテーブル機構31を制御する。このとき、基板7の位置認識結果に基づいて制御部79がXYZΘテーブル機構31を制御することにより、テープ貼付機構32A,32Bに対して基板7を水平方向、高さ方向およびΘ回転方向に位置合わせすることができる。すなわち、制御部79は、前述の基板位置認識手段によって認識した基板7の位置に基づいて、少なくともXYテーブル機構を制御して基板7を圧着機構32の第1の圧着ツール25A、第2の圧着ツール25Bに位置決めする位置決め機能を有する。
接着テープ貼付部3での圧着動作において、この位置決め機能によって制御部79がZテーブル31Zを制御する際には、第1の保持部34Aと第1の下受部33Aとの高さ方向の相対位置関係、第2の保持部34Bと第2の下受部33Bとの高さ方向の相対位置関係に関連づけられた制御指令(レベル)が、Zテーブル制御高さとして指令される。
ここでは、後述するように第1レベル〜第4レベルの異なる4つのZテーブル制御高さが予め設定されており、これらのレベルが指令されることにより、第1の保持部34A、第2の保持部34Bに保持された基板7をそれぞれの下受部に対して相対的に昇降させて、圧着動作の各動作過程において基板7の高さ位置を所定位置に保持することができる。このZテーブル制御高さの指令は、仮圧着部4,本圧着部5での圧着動作においても同様に行われる。
第1の保持部34A、第3の保持部34Bに形成された吸引孔は、それぞれ第1のバルブ80,第2のバルブ81を介して真空源82に接続されている。真空源82を駆動してこれらの吸引孔から真空吸引することにより、各保持部に基板7を保持させることができる。真空源82は、保持部の上面に形成された吸引孔から吸引することにより保持部に基板を保持する吸引手段となっている。第1のバルブ80,第2のバルブ81の開閉動作を制御部79によって制御することにより、第1の保持部34A、第2の保持部34Bの上面からの真空吸引がオンオフされ、これにより基板7の保持および保持解除の操作ができるようになっている。
次に図9を参照して、仮圧着部4の制御系を説明する。図9において、観察カメラA48A,観察カメラB48Bの観察結果は位置検出部83に送られ、ここで観察結果を認識処理することにより、第1の保持部44A,第2の保持部44Bに保持された基板7の位置および圧着ツール46に保持された電子部品8の位置が認識される。観察カメラA48
A,観察カメラB48Bおよび位置検出部83は、圧着作業位置において圧着ツール46に保持された電子部品および第1の保持部44A、第2の保持部44Bに保持された基板7の位置を認識する位置認識手段となっている。位置認識結果は、制御部79に伝達される。
制御部79は、圧着機構(電子部品搭載機構)42,XYZΘテーブル機構41を制御する。このとき、電子部品8および基板7の位置認識結果に基づいて制御部79がXYZΘテーブル機構41を制御することにより、圧着機構42の圧着ツール46に保持された電子部品8に対して、基板7を水平方向、高さ方向およびΘ回転方向に位置合わせすることができる。すなわち制御部79は、前述の位置認識手段の認識結果に基づいて少なくともXYテーブル機構を制御して基板7と電子部品8の位置合わせを行う制御手段となっている。
第1の保持部44A、第2の保持部44Bに形成された吸引孔は、それぞれ第1のバルブ84,第2のバルブ85を介して真空源82に接続されている。真空源82を駆動してこれらの吸引孔から真空吸引することにより、各保持部に基板7を吸着保持させることができる。真空源82は、保持部の上面に形成された吸引孔から吸引することにより保持部に基板を保持する吸引手段となっている。第1のバルブ84,第2のバルブ85の開閉動作を制御部79によって制御することにより、第1の保持部44A、第2の保持部44Bの上面からの真空吸引がオンオフされ、これにより基板7の保持および保持解除の操作ができるようになっている。
次に図10を参照して、本圧着部5の制御系を説明する。図10において、基板認識カメラ56の観察結果は基板位置検出部86に送られ、ここで観察結果を認識処理することにより、第1の保持部54A,第2の保持部54B、第3の保持部64A,第4の保持部64Bに保持された基板7の位置が認識される。基板認識カメラ56および基板位置検出部86は、第1の保持部54A,第2の保持部54B、第3の保持部64A,第4の保持部64Bに保持された基板7の位置を認識する基板位置認識手段となっている。位置認識結果は、制御部79に伝達される。
制御部79は、圧着機構52、62,第1のXYZΘテーブル機構51、第2のXYZΘテーブル機構61を制御する。このとき、基板7の位置認識結果に基づいて制御部79が第1のXYZΘテーブル機構51、第2のXYZΘテーブル機構61を制御することにより、圧着機構52,62に対して基板7を水平方向、高さ方向およびΘ回転方向に位置合わせすることができる。すなわち、制御部79は、前述の基板位置認識手段によって認識した基板7の位置に基づいて、少なくともXYテーブル機構を制御して、基板7を圧着機構52の第1の圧着ツール52A,第2の圧着ツール52Bに対して、また圧着機構62の第3の圧着ツール52A,第4の圧着ツール52Bに対して位置決めする位置決め機能を有する。
第1の保持部54A、第3の保持部54Bは、それぞれ第1のバルブ87,第2のバルブ88を介して真空源82に接続され、第3の保持部64A、第4の保持部64Bは、それぞれ第3のバルブ89,第4のバルブ90を介して真空源82に接続されている。真空源82を駆動してこれらの吸引孔から真空吸引することにより、各保持部に基板7を保持させることができる。真空源82は、保持部の上面に形成された吸引孔から吸引することにより保持部に基板を保持する吸引手段となっている。第1のバルブ87,第2のバルブ88、第3のバルブ89、第4のバルブ90の開閉動作は制御部79によって制御される。そして制御部79によって第1のバルブ87,第2のバルブ88、第3のバルブ89、第4のバルブ90を開閉することにより、基板7の保持および保持解除の操作ができる。
すなわち、上述構成の接着テープ貼付け部3および本圧着部5は、上面に1枚の基板7を載置し水平回転駆動機構によって水平回転する複数の保持部と、これらの複数の保持部を同時に昇降させる単一の昇降機構と、複数の保持部を同時に水平移動させる単一のXYテーブル機構と、保持部の上面に形成された吸引孔から吸引することにより保持部に基板7を保持させる吸引手段と、複数の保持部毎に対応して個別に配置され各保持部に保持された基板7の上面に圧着対象物を圧着する複数の圧着ツールと、複数の保持部に保持された基板7を圧着ツールによる圧着位置において下方から支持する下受部と、保持部に保持された複数の基板の位置を認識する位置認識手段と、位置認識手段によって認識した基板の位置に基づいて少なくともXYテーブル機構を制御して基板を圧着位置に位置決めする位置決め機能を有する制御手段とを備えた構成となっており、図5に示すように、隣接する保持部の上面の高さ位置を、基板7の厚み以上異ならせている。そして、圧着動作実行に際しては、後述するように、低い方の保持部に保持された基板から順に位置決めおよび圧着を実行するようにしている。
また仮圧着部4は、上面に1枚の基板7を載置し水平回転駆動機構によって水平回転する複数の保持部と、複数の保持部を同時に昇降させる単一の昇降機構と、複数の保持部を同時に水平移動させる単一のXYテーブル機構と、保持部の上面に形成された吸引孔から吸引することにより保持部に基板を保持させる吸引手段と、圧着位置において電子部品を保持した状態で位置しこの電子部品を圧着位置に位置する基板の上面に圧着する圧着ツールと、圧着位置において保持部に保持された基板を下方から支持する下受部と、圧着位置において保持部に保持された複数の基板の位置を認識する位置認識手段と、位置認識手段の認識結果に基づいて少なくともXYテーブル機構を制御して基板と電子部品の位置合わせを行う制御手段とを備えた構成となっており、同様に、図5に示すように、隣接する保持部の上面の高さ位置を基板の厚み以上異ならせた構成となっている。
この表示パネル組立装置は上記のように構成されており、以下この表示パネル組立装置の接着テープ貼付部3,仮圧着部4,および本圧着部5において実行される動作について説明する。まず図11、図12のフローおよび図13,図14を参照して、接着テープ貼付部3において実行される圧着動作処理を説明する。この圧着動作処理は、圧着対象物である接着テープ22aを基板7に圧着して貼り付ける場合の圧着動作を示している。なお、以降の説明においては、各基板保持部に1対で保持された2枚の基板7をそれぞれ区別するために、第1の基板7A、第2の基板7Bと記述する。
図11において、第1の基板7Aと第2の基板7Bを基板認識カメラ39による観察位置へ移動する(ST1)。すなわち、XYZΘテーブル機構31を駆動して第1の保持部34A、第2の保持部34Bを移動させることにより、図13(a)に示すように、第1の下受部33Aと第1の圧着ツール25Aの間に第1の基板7Aを位置させ、また第2の下受部33Bと第2の圧着ツール25Bの間に第2の基板7Bを位置させる。
この基板移動においては、Zテーブル制御高さとして、第1レベルが指令される。第1レベルは、第1の保持部34A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aの下面を第1の下受部33Aの上面よりも高い位置に位置させる状態に対応したレベルであり、これにより、図13(a)に示すように、第1の基板7A、第2の基板7Bとも、第1の下受部33A、第2の下受部33Bから離れて上方に位置する。
なおこの状態においては、第1の基板7Aと第2の基板7Bとも、縁部7a(図2参照)側が、第1の下受部33A、第2の下受部33B上に位置している。そして、第1の圧着ツール25A、第2の圧着ツール25Bの下面には、所定長さにカットされた接着テープ22aが、リーダテープ27によって送られて所定の圧着位置に位置合わせされている。
次いで、図13(a)に示すように、基板認識カメラ39によって第1の基板7Aと第2の基板7Bを観察する(ST2)。そして観察結果を認識処理することにより、基板位置検出部78によって第1の基板7Aと第2の基板7Bの位置を認識する(ST3)。そして位置認識結果に基づき制御部79がXYZΘテーブル機構31を制御することにより、図13(b)に示すように、第1の基板7Aを第1の圧着位置に位置決めする(ST4)。
次いでZテーブル制御高さとして、第2レベルが指令される。これにより、第1の保持部34A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aの下面を第1の下受部33Aの上面に着地させる高さまで第1の保持部34Aが下降し、図13(c)に示すように、第1の基板7Aを第1の下受部33A上に着地させる(ST5)。そして、図13(d)に示すように、第1の圧着ツール25Aを下降させて、第1の圧着ツール25Aで圧着対象物である接着テープ22aを第1の基板7Aに圧着する(ST6)。
この後、第1の保持部34Aによる基板保持を解除する(ST7)。次いで、第1の保持部34Aと第2の保持部34Bを下降させる(ST8)。このときZテーブル制御高さとして、第3レベルが指令される。第3レベルは、第1の保持部34A(低い方の保持部)の上面を第1の下受部33Aに着地した第1の基板7Aの下面よりも低い位置に位置させるとともに、第2の保持部34B(高い方の保持部)に保持された第2基板7Bの下面を第2の下受部33Bの上面よりも高い位置に位置させる状態に対応している。
これにより、図14(a)に示すように、第1の保持部34Aは、第1の圧着ツール25Aと第1の下受部33Aとの間で挟まれた第1の基板7Aの下面から離れた状態にあり、これにより、第2の保持部34Bに保持された第2の基板7Bを水平移動させることが可能な状態となる。この後第2の基板7Bを第2の圧着位置に位置決めする(ST9)。そして図14(b)に示すように、第2の基板7Bを第2の下受部33B上に着地させる(ST10)。このとき、Zテーブル制御高さは第4レベルが指令される。第4レベルは、第2の保持部34B(高い方の保持部)に保持された第2の基板7Bの下面を、第2の下受部33Bの上面に着地させる高さに対応している。
そして図14(c)に示すように、第2の圧着ツール25Bで圧着対象物である接着テープ22aを第2の基板7Bに圧着する(ST11)。このとき、第1の圧着ツール25Aも接着テープ22aを第1の基板7Aに圧着している状態にある。この後圧着時間を計時し所定の圧着時間が経過したならば(ST12)、図14(d)に示すように、第2の圧着ツール25Bを上昇させ(ST13)、次いで第1の保持部34Aと、第2の保持部34Bを上昇させる(ST14)。このとき、Zテーブル制御高さは第2レベルが指令される。これにより、第1の保持部34Aの上面が、第1の基板7Aの下面に当接する。
次いで第1の保持部34Aによって第1の基板7Aを保持する(ST15)。すなわち、第1のバルブ80を開にして保持テーブル34Aの上面から真空吸引し、第1の基板7Aを真空吸着する。この後図14(e)に示すように、第1の圧着ツール25Aを上昇させて(ST16)、次いで第1の保持部34Aと第2の保持部34Bを上昇させる(ST17)。このとき、Zテーブル制御高さは第1レベルが指令される。これにより、第1の基板7A、第2の基板7Bともに、それぞれの下受部から離れ、基板回転が可能な状態となる。
この後、第1の保持部34Aと第2の保持部34Bを90°回転する(ST18)。これにより、第1の基板7A、第2の基板7Bのいずれにおいても、既に接着テープ22aの圧着作業が完了した縁部7a側に直交する縁部7b側(図2参照)が、第1の下受部3
3A、第2の下受部33B上のそれぞれの圧着位置に位置する。
そしてこの後、(ST4)〜(ST17)の動作(もしくは(ST1)〜(ST17))と同じ動作を実行する(ST18)。すなわち、第1の基板7A、第2の基板7Bの縁部7bを対象として、同様の順序で接着テープ22aを圧着する動作を実行する。このとき、基板位置認識を改めて行う必要がある場合には、(ST1)〜(ST3)の動作を再度実行する。そして全ての動作が完了して、図14(e)に示す状態となったならば、第1の保持部34Aと第2の保持部34Bを90°逆方向に回転する(ST19)。これにより、第1の基板7A、第2の基板7Bは搬入時と同じ方向に合わされ、この状態で第2の基板搬出ヘッド76によって仮圧着部4へ搬送される。
上述の接着テープ貼付部3での接着テープ22aの圧着動作においては、制御部79(制御手段)は、第1の保持部34A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aを第1の圧着ツール25Aと第1の下受部33Aの上面とで挟み込んで圧着対象物である接着テープ22aの圧着を行っているときに、この保持部に隣接する第2の保持部34B(高い方の保持部)に保持された第2の基板7Bを、圧着位置に位置決めする動作を行うように、接着テープ貼付部3の各部を制御している。
そして上述の圧着動作での基板昇降においては、制御部79が、少なくとも第1の保持部34A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aの下面を第1の下受部33Aの上面よりも高い位置に位置させる第1レベル、第1の保持部34A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aの下面を第1の下受部33Aの上面に着地させる第2レベル、第1の保持部34A(低い方の保持部)の上面を第1の下受部33Aに着地した第1の基板7Aの下面よりも低い位置に位置させるとともに、第2の保持部34B(高い方の保持部)に保持された第2の基板7Bの下面を第2の下受部33Bの上面よりも高い位置に位置させる第3レベル、第2の保持部34B(高い方の保持部)に保持された第2の基板7Bの下面を第2の下受部33Bの上面に着地させる第4レベルのいずれかとなるように、昇降機構であるZテーブル31Zを制御する形態となっている。
次に、図15、図16のフローおよび図17,図18を参照して、仮圧着部4において実行される仮圧着動作処理を説明する。この仮圧着動作処理は、接着テープ貼付部3において接着テープ22aが貼り付けられた基板7に、圧着対象物である電子部品8を搭載して仮圧着する動作を示している。この仮圧着動作においても、Zテーブル制御高さとして、接着テープ貼付部3における圧着動作と同様に第1レベル〜第4レベルが指令される。これらのレベルは、前述例での第1レベル〜第4レベルにおいて、第1の下受部33A、第2の下受部33Bを下受部47と読み替え、第1の保持部34A、第2の保持部34Bを、第1の保持部44A、第2の保持部44Bと読み替えたものに相当する。
図15において、第1の基板7Aを観察カメラA48A,観察カメラB48Bによる観察位置へ移動する(ST21)。すなわち、XYZΘテーブル機構41を駆動して、第1の保持部54A、第2の保持部54Bを水平方向へ移動させることにより、図17(a)に示すように、下受部47と圧着ツール46との間に第1の保持部44Aに保持された第1の基板7Aを位置させる。このとき、第1の基板7Aと第2の基板7Bとも、縁部7a(図2参照)側が圧着機構52側に位置している。そしてこの状態では、第1の基板7Aに貼付けられた接着テープ22aが圧着ツール46の直下に位置している。
この基板移動動作においては、Zテーブル制御高さは第1レベルが指令され、第1の基板7Aは下受部47の上方に位置する。次いで、観察カメラA48A,観察カメラB48B(図6参照)で第1の基板7Aと圧着ツール46に保持された電子部品8を観察する(ST22)。そして観察結果を位置検出部83によって認識処理することにより、第1の
基板7Aと圧着対象物である電子部品8の位置を認識する(ST23)。そして位置認識結果に基づき制御部79がXYZΘテーブル機構41を制御することにより、第1の基板7Aを圧着作業位置に位置決めする(ST24)。
次いでZテーブル制御高さとして、第2レベルが指令される。これにより、図17(b)に示すように、第1の基板7Aを下受部47上に着地させる(ST25)。そして、図17(c)に示すように、圧着ツール46を下降させて、圧着ツール46で圧着対象物である電子部品8を第1の基板7Aに仮圧着する(ST26)。この後仮圧着時間を計時し所定の仮圧着時間が経過したならば(ST27)、図17(d)に示すように圧着ツール46を上昇させる(ST28)。次いでZテーブル制御高さとして第1レベルが指令され、第1の保持部44Aと、第2の保持部44Bを上昇させる(ST29)。これにより、図17(e)に示すように、第1の基板7Aが下受部47の上面から離れ、第2の基板7Bを移動させることが可能な状態となる。
次に、図18(a)に示すように、第2の基板7Bを下受部47の上方の観察位置へ移動する(ST30)。この基板移動では、Zテーブル制御高さとして第3レベルが指令される。そして圧着機構42のインデックステーブル42a(図1参照)を駆動して、電子部品8を保持した圧着ツール46を下受部47の上方の圧着作業位置に位置させる(ST31)。
次いで、観察カメラA48A,観察カメラB48B(図6参照)で第2の基板7Bと圧着ツール46に保持された電子部品8を観察する(ST32)。そして観察結果を位置検出部83によって認識処理することにより、第2の基板7Bと圧着対象物である電子部品8の位置を認識する(ST33)。そして位置認識結果に基づき制御部79がXYZΘテーブル機構41を制御することにより、第2の基板7Bを圧着位置に位置決めする(ST34)。
次いでZテーブル制御高さとして、第4レベルが指令される。これにより、図18(b)に示すように、第2の基板7Bを下受部47上に着地させる(ST35)。そして、図18(c)に示すように、圧着ツール46を下降させて、圧着ツール46で圧着対象物である電子部品8を第2の基板7Bに仮圧着する(ST36)。この後仮圧着時間を計時し所定の仮圧着時間が経過したならば(ST37)、図18(d)に示すように圧着ツール46を上昇させる(ST38)。
次いでZテーブル制御高さとして第1レベルが指令され、第1の保持部44Aと、第2の保持部44Bを上昇させる(ST39)。これにより、図18(e)に示すように、第2の基板7Bが下受部47の上面から離れ、電子部品8の圧着が完了した第1の基板7A、第2の基板7Bを、次工程のために移動させることが可能な状態となる。
すなわち、第1の保持部44Aと第2の保持部44Bを90°回転することにより、縁部7a側に直交する縁部7b側を対象とした圧着動作が同様に行われる。そして全ての動作が完了したならば、第1の保持部44Aと第2の保持部44Bを90°逆方向に回転して、第1の基板7A、第2の基板7Bは搬入時の方向に合わされ、この状態で第3の基板搬出ヘッド77によって本圧着部5へ搬送される。
上述の仮圧着動作での基板昇降においては、制御部79が、第1の保持部44A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aの下面を下受部47の上面よりも高い位置に位置させる第1レベル、第1の保持部44A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aの下面を下受部47の上面に着地させる第2レベル、第1の保持部44A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aの下面を下受部47に着地した第1の基板7Aの下面
よりも低い位置に位置させるとともに、第2の保持部44B(高い方の保持部)に保持された第2の基板7Bの下面を下受部47の上面よりも高い位置に位置させる第3レベル、第2の保持部44B(高い方の保持部)に保持された第2の基板7Bの下面を下受部47の上面に着地させる第4レベルのいずれかとなるように、昇降機構であるZテーブル41Zを制御する形態となっている。
次に図11、図12のフローおよび図19,図20を参照して、本圧着部5において実行される圧着動作処理を説明する。この圧着動作処理は、基板7の接着テープ22aを介して搭載された電子部品8を圧着対象物とする場合の圧着動作を示している。ここでは第1の保持部54A、第2の保持部54Bを備えた圧着部5Aによって行われる圧着動作のみを示しているが、第3の保持部64A、第4の保持部64Bを備えた圧着部5Bにおいても同様の圧着動作が行われる。
またこの圧着動作においても、Zテーブル制御高さとして、接着テープ貼付部3における圧着動作と同様に第1レベル〜第4レベルが指令される。これらのレベルは、前述例での第1レベル〜第4レベルにおいて、第1の下受部33A、第2の下受部33Bを第1の下受部53A、第2の下受部53Bと読み替え、第1の保持部34A、第2の保持部34Bを、第1の保持部54A、第2の保持部54Bと読み替えたものに相当する。
図11において、第1の基板7Aと第2の基板7Bを基板認識カメラ56による観察位置へ移動する(ST1)。すなわち、XYZΘテーブル機構51を駆動して第1の保持部54A、第2の保持部54Bを移動させることにより、図19(a)に示すように、第1の下受部53Aと第1の圧着ツール52Aの間に第1の基板7Aを位置させ、また第2の下受部53Bと第2の圧着ツール52Bの間に第2の基板7Bを位置させる。この基板移動においては、Zテーブル制御高さとして、第1レベルが指令される。これにより、図19(a)に示すように、第1の基板7A、第2の基板7Bとも、第1の下受部53A、第2の下受部53Bから離れて上方に位置する。
なおこの状態においては、第1の基板7Aと第2の基板7Bとも、縁部7a(図2参照)側が、第1の下受部53A、第2の下受部53B上に位置している。そして、第1の基板7Aと第2の基板7Bには、電子部品8が接着テープ22aを介して搭載されている。
次いで、図19(a)に示すように、基板認識カメラ56によって第1の基板7Aと第2の基板7Bを観察する(ST2)。そして観察結果を認識処理することにより、基板位置検出部86によって第1の基板7Aと第2の基板7Bの位置を認識する(ST3)。そして位置認識結果に基づき制御部79がXYZΘテーブル機構51を制御することにより、図19(b)に示すように、第1の基板7Aを第1の圧着位置に位置決めする(ST4)。
次いでZテーブル制御高さとして、第2レベルが指令される。これにより、第1の保持部54Aが下降し、図19(c)に示すように、第1の基板7Aを第1の下受部53A上に着地させる(ST5)。そして、図19(d)に示すように、第1の圧着ツール52Aを下降させて、第1の圧着ツール52Aで圧着対象物である電子部品8を第1の基板7Aに圧着する(ST6)。
この後、第1の保持部54Aによる基板保持を解除する(ST7)。次いで、第1の保持部54Aと第2の保持部54Bを下降させる(ST8)。このときZテーブル制御高さとして、第3レベルが指令される。これにより、図20(a)に示すように、第1の保持部34Aは、第1の圧着ツール25Aと第1の下受部33Aとの間で挟まれた第1の基板7Aの下面から離れ、第2の保持部34Bに保持された第2の基板7Bを水平移動させる
ことが可能な状態となる。この後第2の基板7Bを第2の圧着位置に位置決めする(ST9)。
そしてZテーブル制御高さとして第4レベルが指令されることにより、図20(b)に示すように、第2の基板7Bを第2の下受部53B上に着地させる(ST10)。そして図20(c)に示すように、第2の圧着ツール52Bを下降させ、第2の圧着ツール52Bで圧着対象物である電子部品8を第2の基板7Bに圧着する(ST11)。このとき、第1の圧着ツール52Aも電子部品8を第1の基板7Aに圧着している状態にある。この後圧着時間を計時し所定の圧着時間が経過したならば(ST12)、図20(d)に示すように、第2の圧着ツール52Bを上昇させ(ST13)、次いで第1の保持部54Aと、第2の保持部54Bを上昇させる(ST14)。このとき、Zテーブル制御高さは第2レベルが指令される。これにより、第1の保持部54Aの上面が、第1の基板7Aの下面に当接する。
次いで第1の保持部54Aによって第1の基板7Aを保持する(ST15)。すなわち、第1のバルブ87を開にして保持テーブルの上面から真空吸引し、第1の基板7Aを真空吸着する。この後図20(e)に示すように、第1の圧着ツール25Aを上昇させて(ST16)、次いで第1の保持部34Aと第2の保持部34Bを上昇させる(ST17)。このとき、Zテーブル制御高さは第1レベルが指令される。これにより、第1の基板7A、第2の基板7Bともに、それぞれの下受部から離れ、基板回転が可能な状態となる。
この後、第1の保持部54Aと第2の保持部54Bを90°回転する(ST18)。これにより、第1の基板7A、第2の基板7Bのいずれにおいても、既に電子部品8の本圧着作業が完了した縁部7a側に直交する縁部7b側(図2参照)が、第1の下受部53A、第2の下受部53B上のそれぞれの圧着位置に位置する。
そしてこの後、(ST4)〜(ST17)の動作(もしくは(ST1)〜(ST17))と同じ動作を実行する(ST18)。すなわち、第1の基板7A、第2の基板7Bの縁部7bを対象として、同様の順序で電子部品8の圧着動作を実行する。このとき、基板位置認識を改めて行う必要がある場合には、(ST1)〜(ST3)の動作を再度実行する。そして全ての動作が完了して、図20(e)に示す状態となったならば、第1の保持部54Aと第2の保持部54Bを90°逆方向に回転する(ST19)。これにより、第1の基板7A、第2の基板7Bは搬入時と同じ方向に合わされ、この状態で第4の基板搬出ヘッド78によって搬出ステージ6へ搬送される。
上述の本圧着部5での電子部品8のの圧着動作においては、制御部79(制御手段)は、第1の保持部54A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aを第1の圧着ツール52Aと第1の下受部53Aの上面とで挟み込んで圧着対象物である電子部品8の圧着が行われているときに、この保持部に隣接する第2の保持部54B(高い方の保持部)に保持された第2の基板7Bを、圧着位置に位置決めする動作を行うように、本圧着部5の各部を制御している。
そして上述の圧着動作での基板昇降においては、制御部79が、第1の保持部54A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aの下面を第1の下受部53Aの上面よりも高い位置に位置させる第1レベル、第1の保持部54A(低い方の保持部)に保持された第1の基板7Aの下面を第1の下受部53Aの上面に着地させる第2レベル、第1の保持部54A(低い方の保持部)の上面を第1の下受部53Aに着地した第1の基板7Aの下面より下方に離れた低い位置に位置させるとともに、第2の保持部54B(高い方の保持部)に保持された第2の基板7Bの下面を第2の下受部53Bの上面よりも高い位置に位置させる第3レベル、第2の保持部54B(高い方の保持部)に保持された第2の基板7
Bの下面を第2の下受部53Bの上面に着地させる第4レベルのいずれかとなるように、昇降機構であるZテーブル51Zを制御する形態となっている。
上記説明したように、本実施の形態においては、表示パネル組立装置を構成する接着テープ貼付部3,仮圧着部4,本圧着部5に、基板を載置して保持し複数辺への電子部品実装のために水平回転機能を有する保持部を複数備えた構成の圧着装置を採用している。
そしてこの構成の圧着装置において、隣接する保持部の上面の高さ位置を基板の厚み以上異ならせることにより、基板をΘ回転する際の基板相互の干渉発生を排除して保持部相互の間隔を極力小さく設定することが可能となっている。これにより、複数基板を同時処理する圧着装置において装置サイズを小型化することができ、特に表示パネル組立装置のように、複数の圧着装置を直列配置する場合において装置サイズのコンパクト化が実現される。