JP2005129616A - マスクのサブフィールド位置精度算出方法及びマスクの位置精度算出方法 - Google Patents

マスクのサブフィールド位置精度算出方法及びマスクの位置精度算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 荷電粒子線投影露光で使用するステンシルマスクにおいて、位置精度測定のための大型専用マークを必要とすることなく、ステンシルマスクの位置精度を測定する方法を提供する。
【解決手段】 マスクの複数のサブフィールドのそれぞれに、その複数のサブフィールドを基板に多重露光したときに基板に重なり合って転写される位置に微細パターン8が形成されたマスク20を用いる。マスク20の複数のサブフィールドそれぞれを基板に多重露光し、多重露光により重なり合って基板に転写された微細パターンの線幅8を測定する。測定した前記線幅Wに基づいて、微細パターン8が形成されたサブフィールドの位置精度を算出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、荷電粒子線投影露光方法で用いるマスクの位置精度を測定する手法に関する。例えば、異なる条件によって製作された複数のマスクパターンを基板に多重露光して、基板に転写されたそのパターンの線幅を測定することで位置精度を測定する方法に関する。
近年ますます微細化される半導体集積回路を製造するために、紫外線露光技術に代わる新しい露光技術が求められており、荷電粒子線投影露光、特に、電子線投影露光技術が注目されている。
この電子線投影露光技術として、特開平9−139344(特許文献1)において、電子ビームのビーム径をマスク上で1mm角程度として、露光用マスクとして4倍のステンシルマスクを用い、ウェハ上での最大露光面積を250um角で露光を行う手法が提案されている。ここで用いられるステンシルマスクは試料に形成するチップの全パターンを分割した多数の小領域のマスク(サブフィールドと呼ぶ)で構成されており、そのサブフィールドに対して電子ビームによる一括露光を行う手法が提案されている。
また一方で、特許番号第2951947号(特許文献2)(米国特許第5,831,272号に対応)及び“Low energy electron−beam proximity projection lithography:Discovery of missing link”(Takao Utsumi,J.Vac.Sci.Technol.B 17(6),Nov/Dec 1999,pp.2897−2902)(非特許文献1)において、量産レベルで超微細加工用に使用可能な電子ビーム近接露光装置が提案されている。同技術では前記した4倍のステンシルマスクを用いる電子線投影露光技術と異なり、単純な基本構成を用いて露光を行う。ここで用いられるステンシルマスクは、非常に薄いSi(ケイ素)などから構成されるメンブレン膜と等倍のマスクパターン開口を備えることを特徴としている。
図7は、電子線投影露光技術で用いる従来のステンシルマスク1の断面図を示す。ステンシルマスク1は、サブフィールド2、パターン開口3、メンブレン4、サポート基板部5、マスク支持梁6を備えている。ステンシルマスク1では、パターンを微細に加工するために、非常に薄い、具体的には0.1umから2umのSiなどから構成された膜に、マスクパターンに相当する部分の開口(パターン開口3)を必要とする。このため、ステンシルマスク1の機械的強度は低く、また開口を持つことから非常に歪みやすい。
このステンシルマスク1の歪みを抑制し位置精度を向上させるために各種の努力がなされているが、そのためには非常に微小な位置精度のずれを測定しなければならない。現状ではステンシルマスク1の位置精度を測定するためには、大型で専用のマークを必要としている。しかしながら、大型の専用マークをステンシルマスク1上に形成すると、その専用マークによる開口で新たな歪みが生じてしまい、半導体回路パターンをマスクに形成したときの位置精度を計ることが不可能となっている。さらに、微細パターンと大型の専用マークでは歪みの現れ方に違いが出ることも予想されるので、大型の専用マークでは実際の半導体回路の微細パターンの歪みを測定することが出来ない。
上記の各文献では、荷電粒子線投影露光の技術を開示するに止まり、微小な位置精度のずれを測定する技術については開示されていない。
特開平9−139344号公報 特許第2951947号公報 "Low energy electron−beam proximity projection lithography:Discovery of missing link"(Takao Utsumi,J.Vac.Sci.Technol.B 17(6),Nov/Dec 1999,pp.2897−2902)
本発明の目的は、位置精度測定のための大型専用マークを必要とすることなく、ステンシルマスクの位置精度を測定する方法を提供することである。
本発明のマスクのサブフィールド位置精度算出方法は、
複数のサブフィールドを有する荷電粒子線投影露光に使用するマスクのサブフィールド位置精度算出方法において、
前記複数のサブフィールドのそれぞれに、前記複数のサブフィールドを基板に多重露光したときに前記基板に重なり合って転写される位置に位置精度算出用パターンが形成されたマスクを用いて、前記マスクの前記複数のサブフィールドのそれぞれを前記基板に多重露光する工程と、
前記複数のサブフィールドの多重露光により重なり合って前記基板に転写された前記位置精度算出用パターンのサイズを測定する工程と、
測定した前記サイズに基づいて、前記位置精度算出用パターンが形成された前記複数のサブフィールドの位置精度を算出する工程と
を備えたことを特徴とする。
前記複数のサブフィールドのそれぞれは、
異なる製作条件で製作されたことを特徴とする。
前記異なる製作条件は、
前記複数のサブフィールドのそれぞれに形成された位置精度算出用パターンの形状であることを特徴とする。
前記異なる製作条件は、
前記サブフィールドのそれぞれが前記基板に露光する露光パターンを有する場合に、前記露光パターンの形状と前記位置精度算出用パターンの形状とのいずれかであることを特徴とする。
前記複数のサブフィールドの位置精度を算出する工程として、
前記基板に転写された前記位置精度算出用パターンの前記サイズと、
前記マスクと前記基板との重ね合わせ精度の測定値と、
前記サブフィールドに形成された前記位置精度算出用パターンのサイズの測定値と、
前記マスク全体の位置精度の測定値と
を用いて前記位置精度を算出する工程を備えたことを特徴とする。
本発明のマスクの位置精度算出方法は、
荷電粒子線投影露光に使用するマスクの位置精度算出方法において、
位置精度を算出するための位置精度算出用パターンが形成された複数のサブフィールドを有する複数のマスクを用いて、前記複数のマスクのそれぞれについて、前記複数のサブフィールドに形成された前記位置精度算出用パターンを基板の同位置に多重露光する工程と、
前記基板の同位置に多重露光により転写された前記位置精度算出用パターンのサイズを測定する工程と、
測定した前記サイズに基づいて、前記位置精度算出用パターンが形成された複数のサブフィールドを有する前記複数のマスクのそれぞれの位置精度を算出する工程と
を備えたことを特徴とする。
前記複数のマスクのそれぞれを異なる製作条件で製作し、
その異なる製作条件は、
前記複数のマスクのそれぞれの有するサブフィールドに形成された前記位置精度算出用パターンの形状であることを特徴とする。
前記複数のマスクのそれぞれを異なる製作条件で製作し、
その異なる製作条件は、
前記複数のマスクのそれぞれの有するサブフィールドが前記基板に露光する露光パターンを有する場合に、前記露光パターンの形状と前記位置精度算出用パターンの形状との少なくともいずれかであることを特徴とする。
前記複数のマスクのそれぞれを異なる製作条件で製作し、
その異なる製作条件は、
前記それぞれのマスクの製作に用いたマスク基板についての成膜条件と加工条件と外形仕様との少なくともいずれかであることを特徴とする。
前記複数のマスクのそれぞれの位置精度を算出する工程として、
前記基板に転写された前記位置精度算出用パターンの前記サイズと、
前記複数のマスクのそれぞれと前記基板との重ね合わせ精度の測定値と、
前記複数のマスクのそれぞれの有するサブフィールドに形成された前記位置精度算出用パターンのサイズの測定値と、
前記複数のマスクのそれぞれについて、マスク全体の位置精度の測定値と
を用いて前記複数のマスクのそれぞれの前記位置精度を算出する工程を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、大型の位置精度測定の専用マークを必要とすることなく、ステンシルマスクの位置精度を算出することができる。
本発明によれば、実際の回路パターンもしくは同等の微細パターンを用いてサブフィールドの位置精度、及びマスク位置精度を測定することができる。
本発明によれば、微細なパターンを用いて位置精度を測定するので、ある領域から大量のデータを入手できる。そのため、測定精度を向上することができる。
実施の形態1.
本実施の形態1は、マスクのサブフィールド位置精度算出方法及びその方法に使用するマスクを示す。実施の形態1では、マスクの複数のサブフィールドのそれぞれに、その複数のサブフィールドを基板に多重露光したときに基板に重なり合って転写される位置に微細パターン(位置精度算出用パターンの一例)が形成されたマスクを用いる。このマスクの複数のサブフィールドのそれぞれを基板に多重露光し、複数のサブフィールドの多重露光により重なり合って基板に転写された微細パターンの線幅(サイズの一例)を測定する。そして、測定した前記線幅に基づいて、微細パターンが形成された複数のサブフィールドの位置精度を算出する。
前記において、位置精度算出用パターンの「サイズ」とは、位置精度算出用パターンの寸法、あるいは大きさをいう。以下の実施の形態1及び実施の形態2では位置精度算出用パターンの一例として、後述のように線状の微細パターン8を用いている。そして、基板に重なり合って露光された微細パターン8について、「サイズ」として線幅を測定する。線状の微細パターン8は、位置精度算出用パターンの一例であり、位置精度算出用パターンは線状でなくても、他の形状であっても構わない。位置精度算出用パターンを円の形状としてもよい。例えば、サブフィールドに形成した円の形状が多重露光により基板に重なり合って転写された結果、楕円状として転写されたとすれば、その長軸方向の幅、あるいは短軸方向の幅を測定することで、線状の微細パターン8と同様に位置精度の算出に用いることができる。また、楕円に転写される場合は長軸方向に露光が偏ると考えられるので、露光における偏る方向を知ることができる利点がある。
前記マスクにおける前記複数のサブフィールドのそれぞれは、異なる製作条件で製作されていることを特徴とする。これは、「異なる製作条件」を一枚のマスク内で実現している場合である。「異なる製作条件」は複数のマスクで実現しても良い。複数のマスクで実現する場合は実施の形態2で説明する。
前記の「異なる製作条件」とは、例えば、具体的には(a)相補分割のパラメータ、(b)フィールド分割のパラメータ、(c)ダミーパターンの形状または量、あるいは位置精度算出用パターンの形状あるいは量、(d)カットパターンの形状または量、(e)マスクパターンのデザインルール、(f)マスク基板の成膜条件または加工条件、及び(g)マスク基板の外形仕様、などが挙げられる。この内、最初の(a)〜(e)のような製作条件は一枚のマスク内で実現することができる。また、(f)、(g)のような、マスク全体に関わる製作条件の場合は、複数枚のマスクで実現することができる。前記(f)、(g)における成膜条件、加工条件、及び外形仕様について、さらに具体的に説明する。「成膜条件」とは、メンブレンの内部応力または膜厚、成膜に用いるガスの成分または流量または圧力、成膜時の温度または雰囲気または圧力または時間などが該当する。また、「加工条件」とは、メンブレンをエッチングする際のガスの成分または流量または圧力、温度または雰囲気または圧力または時間などが該当する。また、「外形仕様」とは、マスク支持梁およびサポート基板部の厚さまたは材質、マスクの材料の電気伝導性または熱伝導性などが該当する。
本実施の形態における多重露光では、「多重露光により基板上に重ね合って転写される微細パターンの線幅W」を決定する要因として、
「1.マスクと基板との重ね合せ精度S1」、
「2.マスクに形成された微細パターンの線幅精度S2」、
「3.マスク全体の位置精度S3」、
「4.サブフィールドでのマスク位置精度S4」、
が考えられる。すなわち、後述するが、「多重露光により基板上に重ね合って転写される微細パターンの線幅W」は、S1〜S4の二乗平均で決定されると考えてよい。すなわち、
W=√[(S1)2+(S2)2+(S3)2+(S4)2](式1)
となる。なお、前記の「4.サブフィールドでのマスク位置精度S4」とは、各サブフィールドが理想格子からずれる「ずれ量」を指標する値である。例えば、露光用のアライメントマーク(図示していない)からの位置ずれに相当する精度である。この理想格子からのずれは、例えばサブフィールドの内部に生じる歪みによって生じる。
次に、前記(式1)により、
S4=√〔(W)2−[(S1)2+(S2)2+(S3)2]〕(式2)
となる。この(式2)により、「4.サブフィールドでのマスク位置精度S4」を算出する。(式2)において、前述のようにWは、「多重露光により基板上に重ね合って転写される微細パターンの線幅」の測定値である。また、この「4.サブフィールドでのマスク位置精度S4」以外のW,S1,S2,S3の4つの精度に関しては、本実施の形態における測定方法とは別の、従来の方法で測定する。これらについては後述する。(式2)に示すように、「4.サブフィールドでのマスク位置精度S4」を求めるには、Wから、S1〜S3を統計的に差し引く。
次に、S1,S2,S3の測定について説明する。
「1.マスクと基板の重ね合せ精度S1」については、重ね合せ精度測定用マークをマスクと基板に作成しておき、両者の位置ずれを重ね合せ精度測定器を用いて計測する。
「2.マスクに形成された微細パターンの線幅精度S2」については、マスクの微細パターンの線幅を透過型の測長SEM(Scanning Electron Microscope)などで計測する。
「3.マスク全体の位置精度S3」については、マスク全体に位置精度測定用マークを配置し、これを位置精度測定器(長寸法測定器)などで計測する。以上の詳細は後述の実施例で説明する。
本実施の形態1は、異なる製作条件を持つマスクパターンを用いて多重露光を行う。特定の製作条件に対して複数段階のパラメータを用いてマスクパターンを作成し、それらを荷電粒子線投影露光装置で多重露光し、得られる基板上に露光されたパターン線幅からマスクの位置精度を見積もることを特徴とする。また別の方法として、ある製作条件において基準となるパラメータを持つマスクパターンと、そのパラメータとは異なる複数段階のパラメータを用いて多重露光しても良い。さらに別の方法として、ある製作条件において同一のパラメータを持つマスクパターンを複数用意して、それらのマスクパターンを多重露光に用いても良い。
以下に実施の形態1における実施例1〜3を示す。
実施例1.
実施例1は、マスクのサブフィールドにおいて、サブフィールドの開口率がサブフィールド位置精度に与える影響を確定することを目的とする。
図1は、実施例1に係るマスク20を示す概念図である。図1では、マスク20のサブフィールドA−1,A−2,B−1、B−2の4つを示している。図1では4つのサブフィールドを示しているが、サブフィールドはA−1,A−2,A−3,A−4,・・・と連続して形成しても良い。B−1,B−2についても同様である。さらに、C−1,C−2,C−3・・・、D−1,D−2,D−3・・・という縦のサブフィールドをA−1,A−2,A−3,A−4,・・・及びB−1、B−2,B−3,B−4・・・,の他に形成しても良い。
サブフィールドA−1には、微細パターン8(位置精度算出用パターンの一例)とダミーパターン7(露光パターンの一例)とが形成されている。微細パターン8は、サブフィールドA−1,A−2・・・、B−1,B−2,・・・等を縦方向に多重露光した場合に基板に重なって転写される位置に形成されている。また、「露光パターン」とは、サブフィールドに形成されたパターンのうちで、位置精度算出用パターン以外のパターンをいうものとする。これら微細パターン8、ダミーパターン7は、電子線などの荷電粒子線を通過させる開口部として形成されている。他のサブフィールドも同様である。
縦方向のサブフィールドは、マスクの開口率(描画面積率)を同じくしている(パターンは開口部として形成されるので、描画面積率は、開口率でもある)。すなわち、縦方向ではサブフィールドは、6つの各ダミーパターン7の開口部面積は同じであり、および9本の各微細パターン8の開口部面積も同じである。マスク20においては、「異なる製作条件」は、サブフィールドを縦方向に見た場合のダミーパターン7の形状が該当する。ここで、ダミーパターン7の「形状」とは、ダミーパターン7の形や配置をいう。この場合は、サブフィールドの縦方向で、ダミーパターン7(露光パターンの一例)の配置(形状の一例)が異なっている。
一方、横方向では、ダミーパターン7についての開口率(描画面積率)が異なっている。横方向では、ダミーパターン7の配置は同じであるが、ダミーパターン7についての開口率(描画面積率)が小さい。横方向についての「異なる製作条件」は、ダミーパターン7の開口率である。このように、マスク20では「異なる製作条件」としてダミーパターン7の形状が該当するが、マスク20のように、サブフィールドがダミーパターン7と微細パターン8の両者を有する場合は、「異なる製作条件」は、少なくとも両者のいずれかの形状としても構わない。すなわち、ダミーパターン7については、本実施例1のように形状を変更し、また、微細パターン8については、後述の図4に示す実施例2のマスク21のように微細パターン8の形状を変えても構わない。
マスク20において、縦方向に「サブフィールドA−1、A−2」を多重露光した場合に基板に重ね合って転写された微細パターン8の線幅と、「サブフィールドB−1、B−2」を多重露光した場合に基板に重ね合って転写された微細パターン8の線幅とを測定する。これらの測定値を用いて、サブフィールドA−1,A−2の多重露光の結果とサブフィールドB−1,B−2の多重露光の結果とを比較して、マスクの位置精度に悪影響を与えない開口率(描画面積率)を確定する。もちろん縦横のサブフィールドの配置は自由である。
次に、具体的な手順を述べる。図2は測定の過程を示すフローである。図2を用いて説明する。
S101において、上述した多重露光に際し、順番は不問だが、
「1.マスクと基板の重ね合せ精度S1」、
「2.マスクに形成された微細パターンの線幅精度S2」、
「3.マスク全体の位置精度S3」、
を測定する必要がある。図3は、
「1.マスクと基板の重ね合せ精度S1」、「3.マスク全体の位置精度S3」、を既存の方法で測定するための概念図である。この図3に示したマスクパターンは図1に示したマスク20の別の場所にあり、つまり同一のマスク内の別パターンである。図3において、サブフィールドCに重ね合せ精度測定用マーク10が形成されており、また、マスク20にはマスク全体の位置精度測定用マーク9が形成されている。
「1.マスクと基板の重ね合せ精度S1」については、基板上の重ね合せ精度測定用マーク(図示していない)に、マスクの重ね合せ精度測定用マーク10が重なるように露光し、両者の位置ずれ量を測定することから計測する。
「2.マスクに形成された微細パターンの線幅精度S2」については、上述した多重露光に用いる微細パターン8のサブフィールドにおける開口部としての線幅を、透過型の測長SEMなどで計測する。
「3.マスク全体の位置精度S3」については、マスク全体に配置した、マスク全体の位置精度測定用マーク9を位置精度測定器(長寸法測定器)などで計測する。
S102において、サブフィールドA−1、A−2・・・、以下、縦方向に配置したサブフィールド全てを、基板上の同一の場所に重ねて露光(多重露光)する。次に基板上で位置を変えて、サブフィールドB−1、B−2、・・・、も同様に多重露光する。図示していないがC−1,C−2,・・・、D−1,D−2,・・・が存在する場合は以後も同様に描画面積率の異なるサブフィールドに関して縦方向に多重露光を行う。
S103において、露光後基板上に形成されたサブフィールドA0(A−1、A−2、・・・を多重露光したもの)、B0(B−1、B−2、・・・を多重露光したもの)の多重露光により転写された微細パターン8の線幅Wを測長SEMなどで計測する。
S104において、計測した前記の線幅W、及び前記S101で計測した「1.マスクと基板の重ね合せ精度S1」、「2.マスクに形成された微細パターンの線幅精度S2」、「3.マスク全体の位置精度S3」とを用いて「4.サブフィールドでのマスク位置精度S4」を算出する。例として、前記A0の場合の基板に露光された微細パターン8の平均の線幅Wを210nm、同様に前記B0の場合の平均の線幅Wを220nmとする。なお、複数の測定値が得られる前記線幅W及び「2.マスクに形成された微細パターンの線幅S2」とは平均値を使用する。別途計測した「1.マスクと基板の重ね合せ精度S1」を30nm、「2.マスクに形成された微細パターンの線幅S2」を200nm(平均値)、「3.マスク全体の位置精度S3」を40nmとする。求めたい「4.サブフィールドでのマスク位置精度S4」を含めてS1〜S4の二乗平均で決めることができる。
すなわち、
多重露光により基板に転写された微細パターン8の平均の線幅Wは、
W=√[(S1)2+(S2)2+(S3)2+(S4)2](式1)
で求めることができる。
(式1)からS4は、
S4=√〔(W)2−[(S1)2+(S2)2+(S3)2]〕(式2)
であるので、(式2)に前記A0において平均の線幅Wが210nmであるとした場合と、前記B0において平均の線幅Wが220nmであるとした場合のそれぞれについて計算すれば、
S4(A0の場合)=√〔(210)2−[(30)2+(200)2+(40)2]〕
S4(B0の場合)=√〔(220)2−[(30)2+(200)2+(40)2]〕
となる。この場合、前記A0における「4.サブフィールドでのマスク位置精度S4」は40nmで、前記B0については77nmとなる。
以上のように、実施例1では、サブフィールドA0、B0の転写された微細パターン8の線幅Wに基づくサブフィールド位置精度どうしを比較することができるので、サブフィールドの開口率がサブフィールド位置精度に与える影響を、位置測定用の大型専用マークを形成することなく、比較することができる。
実施例2.
次に、実施例2について説明する。実施例2は、図4に示すマスク21において、ラインアンドスペースの長手方向(縦方向)の微細パターン8の線の長さを変化させたときに、マスク21のサブフィールドでの位置精度にどのような影響が出るかを測定するのが目的である。実施例2では、「異なる製作条件」は、微細パターン8の長さ(形状の一例)が該当する。実施例1との違いは、あるサブフィールドを基準としてその他のサブフィールドを重ねて露光することである。
図4は、実施例2に係るマスク21を示す概念図を示している。マスク21において、サブフィールドAを基準として、多重露光は次の3通りを行う。すなわち、サブフィールドAとBとを多重露光する組み合わせ、サブフィールドAとCとを多重露光する組み合わせ、サブフィールドAとDとを多重露光する組み合わせの3つである。なお、それぞれのサブフィールドの微細パターン8は、サブフィールドAとB、AとC等を多重露光した場合に、基板に重なって転写される位置に形成されているのはもちろんである。
前記の各多重露光においては、シミュレーションで、基準となるサブフィールドAのパターン位置精度を算出しておくことが望ましい。
上記以外は実施例1と同様である。すなわち、実施例1の図2で示したフローと同様の過程で、サブフィールドAとBの多重露光、サブフィールドAとCとの多重露光、サブフィールドAとDとの多重露光における、それぞれの場合の基板に転写された微細パターン8の平均線幅を測定し、実施例1で説明したように(式2)によりマスク21のサブフィールド位置精度を求める。
これにより、マスク21においてラインアンドスペースの長手方向(縦方向)の微細パターン8の線の長さを変化させた場合に、マスク21のサブフィールド位置精度にどのような影響が出るかを、位置精度測定用の大型専用マークを形成することなく、測定することができる。
実施例3.
次に、実施例3を示す。本実施例3では、ラインパターンのピッチの違いによるサブフィールド位置精度を測定することを目的とする。
図5は、実施例3に係るマスク22の概念図を示す。実施例1と違うのは、マスク22では、縦方向には各サブフィールドのパターンが同じになっていることである。すなわち、サブフィールドA−10,A−20は、パターンが同じであり、また、サブフィールドB−10,B−20もパターンが同じである。また、横方向のA−10とB−10とでは、微細パターン8の3本の線のピッチ(間隔)が異なっている。実施例3では、実施例1と同じようにマスク22のサブフィールドを縦方向に多重露光し、横方向どうしのピッチの違いによる位置精度を比較する。すなわち、実施例1と同様にサブフィールドA−10,A−20を多重露光し、また、サブフィールドB−10,B−20を多重露光する。これにより、サブフィールドA−10,A−20を多重露光した結果と、サブフィールドB−10,B−20を多重露光した結果との比較により、ピッチの違いによる位置精度を比較することができる。
図5では、A−10とA−20としか示していないが、A−30,A−40・・・とサブフィールドが連続しても良い。同様にB−10,B−20についてもB−30、B−40・・・と連続しても良い。また、マスク22では、微細パターン8のみをサブフィールドに形成しているが、微細パターン8に加えてダミーパターン7を形成しても構わないのは、もちろんである。
実施例3は、縦方向にサブフィールドA−10,A−20・・・、と同じパターンのサブフィールドを露光し、また、サブフィールドB−10,B−20・・・、と同じパターンのサブフィールドを露光する例である。このように同じパターンを多重露光した場合でも、プロセスばらつきなどで多重露光時には位置ずれによる基板に転写される微細パターン8の線幅変化が予想される。したがって、この線幅変化を用いて、サブフィールドでのマスク位置精度を求めることが可能である。このように、実施例3では「異なる製作条件」は、微細パターン8のピッチ(間隔)が該当する。また、上記のように、サブフィールドA−10,A−20を多重露光した場合と、サブフィールドB−10,B−20を多重露光した場合とでは微細パターン8のピッチが異なるので、ピッチの相違による、位置精度を比較することができる。さらにいえば、プロセスのばらつきの影響を受けにくい製作条件がわかる。
なお、どの実施例においても、大量の線幅測定を効率よく進めるために、電気測定を用いても良い。
なお、上記のマスク20、マスク21、マスク22では、位置精度算出用パターンとして微細パターン8を形成しているが、実際の回路として転写する回路パターンを位置精度算出用パターンに用いても構わない。すなわち、基板に重なり合って転写される回路パターンであり、基板に転写されたその回路パターンのサイズ(例えば線幅)に基づき位置精度を算出するものであれば、その回路パターンは、位置精度算出用パターンである。
以上、実施の形態1では、基板に転写した微細パターン8の線幅Wの測定値に基づきサブフィールドの位置精度を算出するので、位置精度測定用の大型専用マークを形成する必要がなくなる。このため、位置精度測定用の大型専用マークの形成によるマスクの歪みに影響されることなく、サブフィールド位置精度を算出することができる。
以上、実施の形態1では、マスクのそれぞれのサブフィールドは異なる製作条件で製作されているので、製作条件の違いによるサブフィールド位置精度への影響を容易に得ることができる。
以上、実施の形態1では、異なる製作条件を微細パターン8の長さ(形状の一例)としているので、微細パターン8の長さによるサブフィールド位置精度への影響を容易に得ることができる。
以上、実施の形態1では、異なる製作条件をダミーパターン7の配置(形状の一例)としているので、ダミーパターン7の配置によるサブフィールド位置精度への影響を容易に得ることができる。
以上、実施の形態1では、従来の測定方法を使用してサブフィールドの位置精度S4を算出するので、容易にサブフィールド位置精度S4を求めることができる。
以上、実施の形態1に係るマスク20、マスク21、マスク22は、複数のサブフィールドのそれぞれに前記複数のサブフィールドを基板に多重露光したときに前記基板に重なり合って転写される位置に微細パターン8(位置精度算出用パターン)が形成されたことを特徴としている。これらのマスクによれば、位置精度測定用の大型専用マークを形成する必要がないので、この大型専用マークの形成によるマスクの歪みに影響されることなく、サブフィールド位置精度を求めることができる。
以上のように実施の形態1は、1枚のマスクにおいて、複数の異なる製作条件を持つことを特徴とする。
以上のように実施の形態1は、マスクの製作において、相補分割のパラメータ、フィールド分割のパラメータ、ダミーパターンの形状及び量、カットパターンの形状及び量、マスクパターンのデザインルール、マスク基板の成膜条件および加工条件、マスク基板の外形仕様、などを変更し複数の条件を持つことを特徴とする。
以上のように実施の形態1は、多重露光の工程において、多重露光の際のマスクと基板との重ね合せ精度を従来の手法で測定し、その重ね合せ精度S1の測定結果を、測定した線幅Wから統計的に差し引くことを特徴とする。
以上のように実施の形態1は、多重露光の工程において、サブフィールドに形成されたパターン線幅を測定し、その測定結果から線幅精度S2を算出し、測定した線幅Wから統計的に差し引くことを特徴とする。
以上のように実施の形態1は、多重露光の工程で用いるマスク全体の位置精度を従来の手法で測定し、その位置精度測定結果S3を、測定した線幅Wから統計的に差し引くことを特徴とする。
以上のように実施の形態1における実施例2は、ある製作条件において、基準となるパラメータを持つマスクパターンと、そのパラメータとは異なる複数段階のパラメータを、それぞれ多重露光することを特徴とする。この場合、パラメータとは、微細パターン8が該当する
以上のように実施の形態1における実施例3は、ある製作条件において、同一のパラメータを持つマスクパターンを複数用意して、それらのマスクパターンを多重露光することを特徴とする。この場合、パラメータとは、微細パターン8が該当する。
以上のように実施の形態1は、実際の半導体回路パターンもしくはそれに同等の微細パターンを異なる製作条件を持つマスクに形成して、この複数条件のマスクパターンを多重露光し、基板上に形成されたパターンの線幅を測定し、この基板上のパターン線幅からマスクの位置精度を算出することを特徴とする精度測定方法を提供する。
実施の形態2.
上記実施の形態1、及び実施例1〜実施例3では、1枚のマスクの複数のサブフィールドについての位置精度算出の方法について説明した。実施の形態2では、異なる製作条件で製作された複数のマスクについての位置精度算出方法の実施形態を説明する。すなわち、複数のマスクを用いること、及び複数のマスクそれぞれが「異なる製作条件」で製作されていることが特徴である。ここで、「異なる製作条件」とは実施の形態1で説明した内容と同様である。以下に実施例4により具体的に説明する。
図6(a),(b),(c)を用いて実施例4を説明する。図6(a),(b),(c)は、マスクA、マスクB、及びマスクCについて、メンブレンの内部応力の違いによるサブフィールドの位置精度を測定する概念図を示している。図6(a)では、マスクAが微細パターン8(位置精度算出用パターンの一例)が形成されたサブフィールドA−1、サブフィールドA−2を有し、サブフィールドA−1とサブフィールドA−2の順に多重露光して多重露光領域Aを形成する場合を示している。図6(b),(c)についても同様である。ここでは、マスクA、マスクB、及びマスクCは、それぞれが異なる製作条件で製作されており、後述のように異なる製作条件は一例として内部応力としている。本実施例4は、マスクA、マスクB、マスクCのそれぞれのメンブレン(図7で示したステンシルマスク1のメンブレン4に相当)の内部応力の違い(成膜条件の違い)によるサブフィールドの位置精度を測定する。すなわち、この実施例4では、複数のマスクのそれぞれが「異なる製作条件」で製作されているが、内部応力(成膜条件)の違いを「異なる製作条件」としている。各サブフィールドのパターンは同じであり、各マスクにおける内部応力が異なっている。
(1)前述のように各マスクのサブフィールドは同じパターンを用いる。また、同じマスクのサブフィールド(メンブレン)どうしは内部応力が同一である。マスクAのサブフィールドA−1,A−2の内部応力をσaとする。また、マスクBのサブフィールドB−1,B−2の内部応力をσbとし、マスクCのサブフィールドC−1,C−2の内部応力をσcとする。その大小関係はσa<σb<σcと想定する。ここで、「内部応力が同一」とは、略同一を意味する。例えばサブフィールドA−1を基準にしたとき、サブフィールドA−1をサブフィールドA−2と比べた場合の内部応力の差は、サブフィールドA−1をサブフィールドB−1(あるいはサブフィールドA−2以外のサブフィールド)と比べた場合の差に比べてはるかに小さいことを意味する。実施例1と同じように各マスクのサブフィールドを縦方向に多重露光し、各マスクの内部応力の違い(成膜条件の違い)による位置精度を比較する。
(2)マスクA、マスクB、マスクCを用いて、実施例1と同様に多重露光を行う。多重露光は、各マスクのサブフィールドを縦方向に重ねるように行う。即ち、マスクAのサブフィールドA−1,A−2をこの順に基板の同位置に多重露光するようにして、多重露光領域Aを得る。なお、図6(a)にはA−2までしかサブフィールドを記載していないが、サブフィールドの数をA−3、A−4、・・・と増やしてもよい。マスクB、マスクCについても同様である。また、マスクBのサブフィールドB−1,B−2をこの順に縦方向に多重露光して多重露光領域Bを得る。さらに、マスクCのサブフィールドC−1,C−2をこの順に多重露光して多重露光領域Cを得る。
(3)その後、基板の同位置に多重露光により転写された微細パターン8の線幅(サイズの一例)を測定する。すなわち、多重露光により得られた前記の多重露光領域A、多重露光領域B、多重露光領域Cにおける転写された微細パターン8の線幅を測長SEMなどで計測する。
(4)そして、測定した前記線幅に基づいて、微細パターン8が形成された複数のサブフィールドを有する前記複数のマスクのそれぞれの位置精度を算出する。実施例1と同様に、サブフィールドでのマスク位置精度S4を求める。実施例1との違いは、実施例4では、実施例1で説明した「4.サブフィールドでのマスク位置精度S4」を求める(式2)において、それぞれのマスクにおける値を用いる点である。すなわち実施例1で説明した前述の(式2)において、
「1.マスクと基板との重ね合わせ精度S1」、
「2.マスクに形成された微細パターンの線幅精度S2」、
「3.マスク全体の位置精度S3」、
の各精度は、それぞれのマスクの値を用いる。これらのS1、S2、S3は、実施例1と同様に従来の方法により測定する。
また、「多重露光により基板上に重ね合って転写される微細パターンの線幅W」は、それぞれのマスクについて求めた値を使用する。例えば、マスクAの場合は多重露光領域Aにおける転写された微細パターン8の前記線幅を測定し、その平均値をWとして用いる。マスクB、マスクCについても同様である。
(5)こうして、各マスク(即ち、各内部応力)についてのマスク位置精度を求めることができる。ここで、上記の「マスク位置精度」とは、実施の形態1と同様に、各サブフィールドが理想格子からずれる「ずれ量」を指標する値であり、例えば、露光用のアライメントマーク(図示していない)からの位置ずれに相当する精度である。
これにより、内部応力の違い(成膜条件の違い)によるマスク位置精度の変化が分かる。すなわち、前述のσa<σb<σcに対応するマスクA、マスクB、マスクCについてのサブフィールドでの位置精度を求めることができる。
上記の実施例4では、複数のマスクの異なる製作条件として、内部応力の場合を示したが、この他、複数のマスクの「異なる製作条件」は、複数のマスクのそれぞれの有するサブフィールドに形成された微細パターン8の形状である場合でもよい。これは、例えば、図4に示す各サブフィールドの微細パターン8の長さが異なるマスク21について、マスク21の左側のサブフィールドA及びサブフィールドCを図6(a)のマスクAのサブフィールドA−1、A−2とし、マスク21の右側のサブフィールドB及びサブフィールドDを図6(b)のマスクBのサブフィールドB−1、B−2として、マスクAとマスクBとの位置精度を比較するような場合が該当する。
また、複数のマスクの「異なる製作条件」は、複数のマスクのそれぞれの有するサブフィールドが基板に露光する露光パターン(例えば、図1で示したダミーパターン7)を有する場合に、露光パターンの形状と微細パターン8の形状との少なくともいずれかであってもよい。
さらに、複数のマスクの「異なる製作条件」は、前記それぞれのマスクの製作に用いたマスク基板についての成膜条件と加工条件と外形仕様との少なくともいずれかであってもよい。実施例4では、成膜条件として内部応力の場合を示したが、実施の形態1で述べたようなその他の条件でもよい。すなわち、「成膜条件」はメンブレンの内部応力の他、膜厚、成膜に用いるガスの成分または流量または圧力、成膜時の温度または雰囲気または圧力または時間などもよい。また、「加工条件」は、メンブレンをエッチングする際のガスの成分または流量または圧力、温度または雰囲気または圧力または時間などもよい。また、「外形仕様」は、マスク支持梁およびサポート基板部の厚さまたは材質、マスクの材料の電気伝導性または熱伝導性などでもよい。
以上、実施の形態2では、基板に転写した微細パターン8の線幅Wの測定値に基づきマスク位置精度を算出するので、位置精度測定用の大型専用マークを形成する必要がなくなる。このため、位置精度測定用の大型専用マークの形成によるマスクの歪みに影響されることなく、マスク位置精度を算出することができる。
以上、実施の形態2では、それぞれのマスクは異なる製作条件で製作されているので、製作条件の違いによるマスク位置精度への影響を容易に得ることができる。
以上、実施の形態2では、各マスクの内部応力を異なる製作条件としているので、内部応力の違いによるマスク位置精度の変化を的確に得ることができる。
以上、実施の形態2では、異なる製作条件を微細パターン8の長さ(形状の一例)としているので、微細パターン8の長さによるマスク位置精度への影響を容易に得ることができる。
以上、実施の形態2では、異なる製作条件を露光パターンの形状としているので、露光パターンの形状の変化によるマスク位置精度への影響を容易に得ることができる。
以上、実施の形態2では、異なる製作条件をマスク基板についての成膜条件、加工条件あるいは外形仕様としているので、これらの条件によるマスク位置精度への影響を容易に得ることができる。
以上、実施の形態2では、従来の測定方法を使用してマスク位置精度S4を算出するので、容易にマスク位置精度S4を求めることができる。
以上のように実施の形態2は、荷電粒子線投影露光方法で用いるマスクの精度測定方法であって、異なる製作条件を持つ複数のマスクを製作し、前記複数製作条件のマスクを使用して荷電粒子線投影露光装置で基板に多重露光する工程と、前記基板に形成されたパターンの線幅を測定する工程と、前記パターンの線幅から前記マスクの位置精度を算出する工程とを備えたことを特徴とする。
以上のように実施の形態2は、複数のマスクにおいて、複数の異なる製作条件を持つことを特徴とする。
実施例1に係るマスク20を示す概念図である。 測定の過程を示すフローである。 既存の手法で精度を測定するためのマスクの概念図である。 実施例2に係るマスク21を示す概念図である。 実施例3に係るマスク22を示す概念図である。 (a)及び(b)及び(c)は、メンブレンの内部応力の違いによるサブフィールドの位置精度を測定する概念図である。 従来のステンシルマスクの断面を示す図である。
符号の説明
1 ステンシルマスク、2 サブフィールド、3 パターン開口、4 メンブレン、5 サポート基板、6 マスク支持梁、7 ダミーパターン、8 微細パターン、9 マスク全体の位置精度測定用マーク、10 重ね合せ精度測定用マーク、20,21,22 マスク。

Claims (10)

  1. 複数のサブフィールドを有する荷電粒子線投影露光に使用するマスクのサブフィールド位置精度算出方法において、
    前記複数のサブフィールドのそれぞれに、前記複数のサブフィールドを基板に多重露光したときに前記基板に重なり合って転写される位置に位置精度算出用パターンが形成されたマスクを用いて、前記マスクの前記複数のサブフィールドのそれぞれを前記基板に多重露光する工程と、
    前記複数のサブフィールドの多重露光により重なり合って前記基板に転写された前記位置精度算出用パターンのサイズを測定する工程と、
    測定した前記サイズに基づいて、前記位置精度算出用パターンが形成された前記複数のサブフィールドの位置精度を算出する工程と
    を備えたことを特徴とするマスクのサブフィールド位置精度算出方法。
  2. 前記複数のサブフィールドのそれぞれは、
    異なる製作条件で製作されたことを特徴とする請求項1記載のマスクのサブフィールド位置精度算出方法。
  3. 前記異なる製作条件は、
    前記複数のサブフィールドのそれぞれに形成された位置精度算出用パターンの形状であることを特徴とする請求項2記載のマスクのサブフィールド位置精度算出方法。
  4. 前記異なる製作条件は、
    前記サブフィールドのそれぞれが前記基板に露光する露光パターンを有する場合に、前記露光パターンの形状と前記位置精度算出用パターンの形状とのいずれかであることを特徴とする請求項2記載のマスクのサブフィールド位置精度算出方法。
  5. 前記複数のサブフィールドの位置精度を算出する工程として、
    前記基板に転写された前記位置精度算出用パターンの前記サイズと、
    前記マスクと前記基板との重ね合わせ精度の測定値と、
    前記サブフィールドに形成された前記位置精度算出用パターンのサイズの測定値と、
    前記マスク全体の位置精度の測定値と
    を用いて前記位置精度を算出する工程を備えたことを特徴とする請求項1記載のマスクのサブフィールド位置精度算出方法。
  6. 荷電粒子線投影露光に使用するマスクの位置精度算出方法において、
    位置精度を算出するための位置精度算出用パターンが形成された複数のサブフィールドを有する複数のマスクを用いて、前記複数のマスクのそれぞれについて、前記複数のサブフィールドに形成された前記位置精度算出用パターンを基板の同位置に多重露光する工程と、
    前記基板の同位置に多重露光により転写された前記位置精度算出用パターンのサイズを測定する工程と、
    測定した前記サイズに基づいて、前記位置精度算出用パターンが形成された複数のサブフィールドを有する前記複数のマスクのそれぞれの位置精度を算出する工程と
    を備えたことを特徴とするマスクの位置精度算出方法。
  7. 前記複数のマスクのそれぞれを異なる製作条件で製作し、
    その異なる製作条件は、
    前記複数のマスクのそれぞれの有するサブフィールドに形成された前記位置精度算出用パターンの形状であることを特徴とする請求項6記載のマスクの位置精度算出方法。
  8. 前記複数のマスクのそれぞれを異なる製作条件で製作し、
    その異なる製作条件は、
    前記複数のマスクのそれぞれの有するサブフィールドが前記基板に露光する露光パターンを有する場合に、前記露光パターンの形状と前記位置精度算出用パターンの形状との少なくともいずれかであることを特徴とする請求項6記載のマスクの位置精度算出方法。
  9. 前記複数のマスクのそれぞれを異なる製作条件で製作し、
    その異なる製作条件は、
    前記それぞれのマスクの製作に用いたマスク基板についての成膜条件と加工条件と外形仕様との少なくともいずれかであることを特徴とする請求項6記載のマスクの位置精度算出方法。
  10. 前記複数のマスクのそれぞれの位置精度を算出する工程として、
    前記基板に転写された前記位置精度算出用パターンの前記サイズと、
    前記複数のマスクのそれぞれと前記基板との重ね合わせ精度の測定値と、
    前記複数のマスクのそれぞれの有するサブフィールドに形成された前記位置精度算出用パターンのサイズの測定値と、
    前記複数のマスクのそれぞれについて、マスク全体の位置精度の測定値と
    を用いて前記複数のマスクのそれぞれの前記位置精度を算出する工程を備えたことを特徴とする請求項6記載のマスクの位置精度算出方法。
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JP2009301035A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Applied Materials Israel Ltd 繰り返しパターンを有する物体を評価するための方法及びシステム

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