JP2005128100A - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】水分を起因とするフィルムの感度変化を生じてもこの感度変化による濃度変化を抑制し、フィルムの仕上がり濃度を適正な範囲とする画像処理装置、画像処理方法及びプログラムの提供。
【解決手段】水分起因感度変化を生じる複数枚のフィルムを光密に保つ遮光部材を含むフィルムパッケージを装填可能で、フィルムを搬送する搬送手段110と、画像データを基にLUT経由で演算された露光量でフィルム上に露光して潜像として画像形成する露光手段120と、フィルムを現像可視化する現像手段130と、フィルムを排出する排出手段とを有し、前記搬送手段110は、装填されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報を取得する取得手段と、取得されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報に基づいて前記露光手段120及び/又は現像手段130を補正する制御を行う補正制御手段とを有する画像処理装置。
【選択図】 図4
【解決手段】水分起因感度変化を生じる複数枚のフィルムを光密に保つ遮光部材を含むフィルムパッケージを装填可能で、フィルムを搬送する搬送手段110と、画像データを基にLUT経由で演算された露光量でフィルム上に露光して潜像として画像形成する露光手段120と、フィルムを現像可視化する現像手段130と、フィルムを排出する排出手段とを有し、前記搬送手段110は、装填されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報を取得する取得手段と、取得されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報に基づいて前記露光手段120及び/又は現像手段130を補正する制御を行う補正制御手段とを有する画像処理装置。
【選択図】 図4
Description
本発明は画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関し、詳しくは画像形成するときのフィルムの仕上がりを適正な濃度とすることができる画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
医療用レーザイメージャ(画像処理装置)には、診断画像を濃淡階調で表現するため濃度を常に安定して出力するという基本機能に対する要望が非常に強い。近年では、処理液の廃却が不要となるため、このような画像処理装置として熱現像方式が好まれて使用される傾向にある。熱現像方式に用いられる感光材料が湿度影響を受けることは知られている。
例えば特許文献1には、感光材料を装置装填後、機内の湿度環境下にフィルムが曝され続けることで感度変化を生じることが開示されている。
一方、従来の液現像方式イメージャ、ドライ熱現像方式イメージャに限らず、装置へのフィルム装填を明室下で可能となるよう、いわゆるデーライトパック方式のフィルム包装形態が広く用いられている。
この包装形態は、特許文献2にも記載されているように、(1)フィルム束、(2)フィルム束を受けるトレー、(3)フィルムを光密に保つバリア袋、から構成される。(2)のトレーは、上記特許文献1に例示される紙の他に樹脂製が用いられることもある。この包装に用いられるバリア袋は装置装填後、搬送のじゃまにならぬように除去せねばならないので、この処理(バリア引き抜きやバリア巻き取り)時に過大な負荷を発生させぬように可撓性(しなやかさ)が要求されるため、金属薄膜は用いず、比較的薄手のアルミ蒸着ポリエチレンシート等が用いられる。
この為、パッケージの保存環境下の水分が、当該シートを突き抜けフィルムに影響を与える、即ちフィルムの感度変化を生じることがあった。更に、ベースがPETであるフィルム自体をも、水分はいくばくかは透過し、同様に紙/樹脂製のトレーをも透過する。これはパッケージの最上位と最下位のフィルムが最も湿度影響を受けやすく、これに隣接する数枚は幾ばくかの影響を受け、中央部のフィルムは全く影響を受けないことになる。
一方、フィルムは、工場等での製造後イメージャに装填使用されるまでに、場合によっては数ケ月を経過することがある。
この間に、保存環境下での水分が、パッケージ内に浸入して、ついにはフィルムの感度変化を生じさせることがあることを、本発明者等は発見した。
又、各フィルムパッケージのロットバラツキ等を抑制するため、新パッケージ使用時に、装填直後、又は、使用直前に自動キャリブレーションが実施されるのが一般的である(特許文献3)。又、始業時や、長期連休直後等の使用再開時に、必要に応じて手動キャリブレーションが行われることも有る。
新パッケージ装填直後のキャリブレーションは、湿度影響を最も受けやすい最上位(又は最下位)のフィルム(最も感度変化を生じている可能性有り)を使用してキャリブレーションを行うことになり、これを基準としてキャリブレーション実施すると、逆に湿度影響の無い(感度変化の無い)中央部分のフィルムを使用した画像成時は適正濃度からずれることになり問題となっていた。
特開平05−53209号公報
特開2000−228152号公報
特開平06−233134号公報
そこで、本発明の課題は、水分を起因とするフィルムの感度変化を生じてもこの感度変化による濃度変化を抑制し、フィルムの仕上がり濃度を適正な範囲とすることができる画像処理装置、画像処理方法及びプログラムを提供することを課題とする。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかになる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
(請求項1)水分起因感度変化を生じる複数枚のフィルムを光密に保つ遮光部材を含むフィルムパッケージを装填可能で、該遮光部材を退避させて当該フィルムを搬送する搬送手段と、試験用画像データ及び/又は診断画像データを基にLUT経由で演算された露光量でフィルム上に露光して潜像として画像形成する露光手段と、当該露光されたフィルムを現像可視化する現像手段と、現像されたフィルムを排出する排出手段とを有する画像処理装置であって、前記搬送手段は、装填されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報を取得する取得手段と、該取得手段で取得されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報に基づいて前記露光手段及び/又は現像手段を補正する制御を行う補正制御手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
(請求項2)前記取得手段でフィルムパッケージ情報を取得した場合は、前記補正制御手段は、前記フィルムパッケージ種別情報に基づいて前記露光手段及び/又は現像手段を補正する補正量を決定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
(請求項3)前記取得手段で生産時刻情報を取得した場合は、前記補正制御手段は、前記生産時刻情報に基づいて補正制御を行う対象となる前記フィルムを決定することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
(請求項4)水分起因感度変化を生じる複数枚のフィルムを光密に保つ遮光部材を含むフィルムパッケージを装填可能で、該遮光部材を退避させて当該熱現像感光材料を搬送する搬送工程と、試験用画像データ及び/又は診断画像データを基にLUT経由で演算された露光量で露光手段によりフィルム上に露光して潜像として画像形成する露光工程と、当該露光されたフィルムを現像手段により現像可視化する現像工程と、現像されたフィルムを排出する排出工程とを有する画像処理方法であって、前記搬送工程は、装填されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報を取得する取得工程と、該取得工程で取得されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報に基づいて前記露光工程を行う露光手段及び/又は現像工程を行う現像手段を補正する制御を行う補正制御工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
(請求項5)前記補正制御工程は、前記フィルムパッケージ種別情報に基づいて前記露光工程での露光量及び/又は現像工程での現像条件を補正する補正量を決定することを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
(請求項6)前記補正制御工程は、前記生産時刻情報に基づいて補正制御を行う対象となる前記フィルムを決定することを特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
(請求項7)請求項4乃至請求項6の何れかに記載の画像処理方法を実行するプログラムであって、画像処理装置内に格納されることを特徴とするプログラム。
本発明によれば、水分を起因とするフィルムの感度変化による濃度異常を抑えることによって、画像形成するときのフィルムの仕上がりを適正な濃度とすることができる画像処理装置、画像処理方法及びプログラムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
本発明は画像処理装置の制御に特徴を有するものであるが、かかる制御の前提となる画像処理装置の装置構成について始めに説明しておく。
図1は本発明に係る画像処理装置の構成の一例を説明するための概略構成図であり、図2は図1の画像処理装置の露光部を概略的に示す図である。
図1に示すように、画像処理装置100は、シート状の熱現像感光材料であるフィルムを複数枚パッケージした包装体を装填する第1及び第2の装填部11、12と、フィルムを1枚づつ露光・現像のために搬送し供給するサプライ部90とを有する本発明の搬送手段としての供給部110と、供給部110から給送されたフィルムを露光し潜像を形成する露光手段である露光部120と、潜像を形成されたフィルムを熱現像する現像手段である現像部130と、現像されたフィルムの濃度を測定し濃度情報を得る濃度計200と、を備える。
本発明の画像処理装置には、水分起因感度変化を生じる複数のフィルムを光密に保つ遮光部材を含むフィルムパッケージを装填可能である。
また、搬送手段としての供給部110において、フィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報を取得する取得手段を有する。取得手段は、具体的には、例えば、供給部110の第1の装填部11及び第2の装填部12にバーコードスキャナの態様で設けられ、フィルムパッケージの所定部分にバーコードにて記録された前記情報をスキャンして得ることで機能する。
フィルムパッケージ情報とは、水分に起因する感度変化に影響するフィルム物性を特定するための情報であり、例えば(1)パッケージを光密に保つ包装材料の特性(湿度透過性に関する特性)情報、(2)パッケージのフィルム束を受けるトレーの特性(湿度透過性に関する特性)情報、(3)ブルー又はクリア等のフィルムベース色に関する特性情報、(4)フィルムの物性情報の何れか1つを含んでいることが好ましい。
生産時刻情報とは、製造したときを特定するための情報であり、例えば、「2003.1.15」(日本表記)、「1.15.2003」(アメリカ表記)、「15.1.2003」(欧州表記)等を用いることができ、画像処理装置側で判別可能であれば、どのような表記でもよい。また、フィルム保存中の感度変化はあまり急激でなかったりする場合もあるので、その場合は、年・月でもよく、フィルム物性によっては年のみで良い場合もある。
供給部110の第1及び第2の装填部11、12からフィルムが1枚づつサプライ部90、搬送ローラ対39、41、141により、図1の矢印方向(1)に搬送されるようになっている。
次に、図2に示すように、露光部120は画像データ信号に基づき強度変調された波長780〜860nm範囲内の所定波長のレーザ光Lを、回転多面鏡113によって偏向して、フィルムF上を主走査すると共に、フィルムFをレーザ光Lに対して主走査の方向と略直角な方向であるほぼ水平方向に相対移動させることにより副走査し、レーザ光Lを用いてフィルムFに潜像を形成するものである。
露光部120のより具体的な構成を以下に述べる。図2において、画像信号出力装置121から出力されたデジタル信号である画像信号Sを受信すると、画像信号Sは、D/A変換器122においてアナログ信号に変換され、変調回路123に入力される。変調回路123は、かかるアナログ信号に基づきレーザ光源部110aのドライバ124を制御して、レーザ光源部110aから変調されたレーザ光Lを照射させる。また、高周波重畳部118により変調回路123及びドライバ124を介してレーザ光に高周波成分を重畳してフィルムにおける干渉縞の形成を防止する。
また、露光部120のレンズ112とレーザ光源部110aとの間に、音響光学変調器88を配置している。この音響光学変調器88は、変調量を調整する光源制御部77からの信号に基づいて音響光学変調(AOM)ドライバ89により制御され駆動される。
光源制御部77は、制御部99からの制御信号に基づいて露光時に最適な変調量(入射光量に対する出射光量の比率)になるようにAOMドライバ89を介して音響光学変調素子88を制御する。また、変調回路123にもパルスを発振して、レーザ光源部110aからの照射を音響光学変調器88と同期させることにより所望の露光を行うように制御する。
次に、レーザ光源部110aから照射され音響光学変調素子88で光量が適正に調整されたレーザ光Lは、レンズ112を通過した後、シリンドリカルレンズ115により上下方向にのみ収束されて、図2の矢印A方向に回転する回転多面鏡113に対し、その駆動軸に垂直な潜像として入射するようになっている。回転多面鏡113はレーザ光Lを主走査方向に反射偏向し、偏向されたレーザ光Lは、4枚のレンズを組み合わせてなるシリンドリカルレンズを含むfθレンズ114を通過した後、光路上に主走査方向に延在して設けられたミラー116で反射されて、搬送装置142により矢印Y方向に搬送されている(副走査されている)フィルムFの被走査面117上を、矢印X方向に繰り返し主走査される。これにより、レーザ光LはフィルムF上の被走査面117全面にわたって走査する。
fθレンズ114のシリンドリカルレンズは、入射したレーザ光LをフィルムFの被走査面上に、副走査方向にのみ収束させるものとなっており、またfθレンズ114からフィルムFの被走査面までの距離は、fθレンズ114全体の焦点距離と等しくなっている。このように、露光部120においては、シリンドリカルレンズ115及びシリンドリカルレンズを含むfθレンズ114を配設しており、レーザ光Lが回転多面鏡113上で一旦副走査方向にのみ収束させるようになっているので、回転多面鏡113に面倒れや軸ブレが生じても、フィルムFの被走査面上において、レーザ光Lの走査位置が副走査方向にずれることがなく、等ピッチの走査線を形成することができるようになっている。回転多面鏡113は、例えばガルバノメータミラー等、その他の光偏光器に比べ走査安定性の点で優れているという利点がある。以上のようにして、フィルムFに画像信号Sに基づく潜像が形成される。
次に、図1の画像処理装置の現像部130について説明する。図1に示すように、現像部130はフィルムFを外周に保持しつつ加熱可能なドラム14と、ドラム14との間でフィルムを挟んで保持する複数のロール16とを有する。ドラム14は、ヒータ(図示省略)を内部に備え、フィルムFを所定の最低熱現像温度(例えば120℃前後)以上の温度に所定の熱現像時間維持することでフィルムFを熱現像する。これによって、上述の露光部120でフィルムFに形成された潜像を可視画像として形成する。また、ドラム14のヒータは、後述する制御部で制御され、ヒータの温度を変えて現像温度を変えることで濃度調整を行うことができる。
熱現像部130の左側方には、排出手段としての複数の搬送ローラ対144及び濃度計200を内部に備えるとともに加熱されたフィルムを冷却するための冷却搬送部150が設けられている。加熱ドラム14から離れたフィルムFを冷却搬送部150で図1の矢印(3)に示すように左斜め下方に搬送しつつ、冷却する。そして、搬送ローラ対144が冷却されたフィルムFを搬送しつつ、濃度計200がフィルムFの濃度を測定する。その後、複数の搬送ローラ対144は、フィルムFを図1の矢印(4)のように更に搬送し、画像処理装置100の上部から取り出せるように、熱現像装置100の右上方部に設けられた排出トレイ160に排出する。
図3は、図1の冷却搬送部150において加熱ドラム14の近傍に配置されたガイド部材21を示す要部正面図である。図3に示すように、ガイド部材21は、フィルムFを案内する案内面30を構成しかつ不織布からなり断熱性を有する第1部材22と、第1部材22の下面に一体的に設けられアルミニウム等の金属材料からなり熱導伝性の第2部材23と、から構成されている。ガイド部材21は、図3の破線で示すフィルムFが加熱ドラム14と案内ローラ16との間で搬送されて外周面14aから離れた後に最初にその案内面30がフィルムFを案内する。
図1の濃度計200(測定手段の一例)は、発光部200aと受光部200bとを備え、現像後のフィルムが発光部200aと受光部200bとの間を上述のように搬送され、通過する際に、発光部200aから照射した光をフィルムを通して受光部200bで受け、その受光量の減衰の程度に基づいて濃度を測定するようになっている。
次に、図1の画像処理装置を用いて本発明の特徴となる機能について以下に説明する。かかる機能は、画像処理装置内の図示しないフラッシュROM等の所定の記憶装置内に予め格納されたソフトウエアプログラム(プログラム)によって制御されることにより実現するものである。本発明の画像処理装置は、内部に図示しないCPUを含んだマイクロコンピュータ(コンピュータ)を備えており、かかるコンピュータによりプログラムの処理を行うことにより以下の機能は実行される。
図4は、本発明の画像処理方法を実施するための画像処理装置の第1の態様の機能を説明するためのブロック図であり、図5は、図4に示す画像処理装置による処理の一例を説明するためのフロー図である。
本態様の画像処理装置は、図4に示すように、搬送工程を実施するための搬送手段110、取得工程を実施するための取得手段115、露光工程を実施するための露光手段120、現像工程を実施するための現像手段130、補正制御工程を実施するための補正制御手段125、排出工程を実施するための排出手段155を備えている。
図5に示す処理流れは、取得手段115においてフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報の取得を行う場合の処理流れの一例を示している。
本発明の画像処理装置は、図5に示すように取得手段115においてフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報を取得する(S1)。
取得のトリガーは、画像処理装置100内のコンピュータが自動的に判断することと、オペレータの入力を受け付けたこととすることができる。
自動的に判断する場合は、(1)画像処理装置100の電源が投入されると、取得手段115による取得を行ったり、(2)フィルムが無くなった後に、装填部11又は12が引き出され、新しいフィルムパッケージが装填された状態で再度画像処理装置100本体にセットされた時に、取得手段115による取得を行ったり、(3)画像処理を開始するために搬送手段110による搬送を行う前に取得手段115による取得を行ったりする態様がある。
オペレータの入力を受け付ける場合は、画像処理装置100上に設けられた図示しないタッチパネル等の入力装置によりオペレータの入力を受け付けて、該入力をコンピュータが認識することによって、取得手段115による取得を行う。
取得手段115での取得がされた後、補正制御手段125により補正制御する必要があるか否かを判断する(S2)。
S2の判断は、取得手段115において生産時刻情報を取得した場合と、取得しない場合とで異なる。
生産時刻情報を取得しない場合は、例えば、当該画像処理にかかるフィルムがフィルムパッケージの何枚目のフィルムであるのかを判断したうえで、予め記憶されたフィルムパッケージのうちの何枚目のフィルムについて補正制御を行うかの情報に基づいて補正制御を行う必要があるか否かを判断する。補正制御を行う必要があるフィルムの情報は、例えば、「1パッケージ100枚入りのフィルムの場合、1枚目から3枚目及び98枚目から100枚目」などということを示す情報である。従って、例えば、画像処理にかかるフィルムが2枚目のフィルムであれば補正制御が必要と判断され、5枚目であれば補正が不要と判断される。
また、取得手段115において生産時刻情報を取得した場合は、S2の処理は、当該画像処理にかかるフィルムがフィルムパッケージの何枚目のフィルムであるのかを判断したうえで、補正制御する必要があるか否かを生産時刻情報に基づいて行う。例えば、予め生産時刻からの時間と補正制御を行う必要があるフィルムの情報とを関連づけたテーブルを設けておいて、該テーブルから取得した生産時刻からの時間に対応する補正制御を行う必要があるフィルムの情報を抽出し、該抽出した情報に基づいて補正制御を行う必要があるか否かを判断する。生産時刻からの時間は、例えば現在時刻から生産時刻を減算することによって得られる。
S2において、当該画像処理にかかるフィルムが補正制御を行う必要があると判断された場合は、補正制御手段125において補正量が決定される(S3)。
図6は、S3における補正量を決定するための方法を説明するための図である。
図6の(a)は、フィルムパッケージ内フィルムの水分起因による感度変化の一例を示す図である。
図6(a)において、D1は最下位のフィルム(パッケージ内の一番下に位置し、一番最後に使用されるフィルム)の感度劣化に対応する濃度を示し、D2は最上位のフィルム(パッケージ内の一番上に位置し、一番最初に使用されるフィルム)の感度劣化に対応する濃度を示している。図6(a)に示すように最上位のフィルムと最下位のフィルムが一番感度劣化が激しく、中間層になるに従って感度劣化が低くなり、ついには無くなる。
最上位及び最下位のフィルムの水分に起因するフィルム感度劣化に対応する濃度(感度劣化濃度ともいう)は、フィルム物性に依存する。従って、フィルム物性を特定するフィルムパッケージ種別情報に依存する。また、フィルム感度劣化がある枚数は生産時刻からの時間に依存するので、最上位及び最下位のフィルム以外の感度劣化があるフィルムの感度劣化に対応する濃度も、フィルムパッケージ情報と生産時刻情報が決定されれば、予め予想できる。
最上位及び最下位のフィルムの水分に起因するフィルム感度劣化に対応する濃度は、上述したように物性によって異なるが、具体的には、かかる濃度は、所定の物性のフィルムを内包するフィルムパッケージを用いて、予め所定の湿度、例えば相対湿度60%の雰囲気中にフィルムの保証期間の間だけ晒して得られる感度劣化濃度D1及びD2を求めておくことによって、包装材料影響(湿度透過性)を含む当該物性のフィルムにかかるフィルム感度劣化濃度D1及びD2を決定することができる。かかるフィルム物性(もしくはフィルム物性を特定するためのフィルムパッケージ情報)とフィルム感度劣化濃度D1及びD2とを関連づけたデータテーブルを設けておいて、対応するフィルム感度劣化濃度D1及びD2を抽出することは好ましい。
本発明の画像処理装置における補正量は、図6(a)に示す水分起因のフィルム感度劣化を外乱として、該外乱を取り除くように補正量が決定される。従って、かかるフィルム感度変化の状況を正確に把握することで、より正確な補正量を決定することができる。
かかる感度劣化を補正するために、第1の方法では、図6(b)に示すように、最上位のフィルム及び最下位のフィルムの補正量を決定すると共に、補正を行うフィルム枚数を上位及び下位のそれぞれについて決定する。その後、最上位のフィルム及び最下位のフィルムから中間層に移行するに従い、決定された最上位の補正量と最下位の補正量から漸次に補正量を変化させていく。即ち、取得したフィルム種別情報に基づいて最下位のフィルムの補正量D3と最上位のフィルムの補正量D4とを決定し、取得した生産時刻情報に基づいて補正枚数を決定し、該決定された最上位及び最下位の補正量と補正対象フィルム枚数に基づいて、補正対象のフィルムの補正量を決定する。前記方法で求めたD1及びD2が最大変動値となり、この値にフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報を加味してD3及びD4を求めることができる。D2>D4、D1>D3であることは言うまでもない。
また、第2の方法では、図6(c)に示すように、第1の方法と同じように最下位及び最上位のフィルムの補正量D5及びD6をそれぞれ決定し、決定された補正量の半量D5/2及びD6/2を補正対象のフィルムの補正量とすることができる。この場合、補正量は補正対象枚数に左右されないので、補正対象枚数を正確に決定するための生産時刻情報を取得しない場合に好ましく利用できる。
次いで、補正制御手段125は、S3で決定された補正量に基づいて露光手段及び/又は現像手段の補正を行う(S4)。
S4の補正の後又はS2で補正不要と判断された後、搬送手段110によりフィルムを搬送する(S5)。
フィルムが搬送手段110によって搬送されて露光手段120の露光位置まできたら、露光手段120で露光し、現像手段130で現像を行う(S6)。露光手段120での露光は、試験用画像データ及び又は試験用画像データを基にLUT経由で演算された露光量で行われる。
当該露光で用いられるLUTは、図7の曲線Tで示されるように、画像信号と露光量とを対応づけたものである。
S6において露光・現像されたフィルムは排出手段155により排出される(S7)。
このようにして適宜に露光系と現像系が予め補正された後に診断用画像を露光・現像することにより、水分起因感度変化による影響の少ない画像を得ることができる。
尚、上記本発明の画像処理装置の補正制御手段は、具体的には、画像処理装置内に内蔵された図示しないコンピュータによる記憶・演算によって処理されることによってその機能を実現する。
100:画像処理装置
110:供給部(搬送手段)
115:取得手段
120:露光部(露光手段)
125:補正制御手段
130:熱現像部(現像手段)
150:冷却搬送部
155:排出手段
200:濃度計
11:第1の装填部
12:第2の装填部
14:ドラム
77:光源制御部
88:音響光学変調器
89:AOMドライバ
99:制御部
110a:レーザ光源部
F:フィルム
S:画像信号
110:供給部(搬送手段)
115:取得手段
120:露光部(露光手段)
125:補正制御手段
130:熱現像部(現像手段)
150:冷却搬送部
155:排出手段
200:濃度計
11:第1の装填部
12:第2の装填部
14:ドラム
77:光源制御部
88:音響光学変調器
89:AOMドライバ
99:制御部
110a:レーザ光源部
F:フィルム
S:画像信号
Claims (7)
- 水分起因感度変化を生じる複数枚のフィルムを光密に保つ遮光部材を含むフィルムパッケージを装填可能で、該遮光部材を退避させて当該フィルムを搬送する搬送手段と、
試験用画像データ及び/又は診断画像データを基にLUT経由で演算された露光量でフィルム上に露光して潜像として画像形成する露光手段と、
当該露光されたフィルムを現像可視化する現像手段と、
現像されたフィルムを排出する排出手段とを有する画像処理装置であって、
前記搬送手段は、装填されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報を取得する取得手段と、
該取得手段で取得されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報に基づいて前記露光手段及び/又は現像手段を補正する制御を行う補正制御手段とを有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記取得手段でフィルムパッケージ情報を取得した場合は、前記補正制御手段は、前記フィルムパッケージ種別情報に基づいて前記露光手段及び/又は現像手段を補正する補正量を決定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記取得手段で生産時刻情報を取得した場合は、前記補正制御手段は、前記生産時刻情報に基づいて補正制御を行う対象となる前記フィルムを決定することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
- 水分起因感度変化を生じる複数枚のフィルムを光密に保つ遮光部材を含むフィルムパッケージを装填可能で、該遮光部材を退避させて当該熱現像感光材料を搬送する搬送工程と、
試験用画像データ及び/又は診断画像データを基にLUT経由で演算された露光量で露光手段によりフィルム上に露光して潜像として画像形成する露光工程と、
当該露光されたフィルムを現像手段により現像可視化する現像工程と、
現像されたフィルムを排出する排出工程とを有する画像処理方法であって、
前記搬送工程は、装填されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報を取得する取得工程と、
該取得工程で取得されたフィルムパッケージ種別情報及び/又は生産時刻情報に基づいて前記露光工程を行う露光手段及び/又は現像工程を行う現像手段を補正する制御を行う補正制御工程とを有することを特徴とする画像処理方法。 - 前記補正制御工程は、前記フィルムパッケージ種別情報に基づいて前記露光工程での露光量及び/又は現像工程での現像条件を補正する補正量を決定することを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
- 前記補正制御工程は、前記生産時刻情報に基づいて補正制御を行う対象となる前記フィルムを決定することを特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
- 請求項4乃至請求項6の何れかに記載の画像処理方法を実行するプログラムであって、画像処理装置内に格納されることを特徴とするプログラム。
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