JP2005127908A - マッピング測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 試料に光を照射するための光照射手段12と、試料からの反射光又は透過光をアパーチャー16を介して検出する光検出手段14と、を備え、試料からの反射光又は透過光を前記アパーチャー16に通すことで前記光検出手段14が検出する光を試料の所定測定部位からの光のみに制限し、該測定部位を変更して測定を行うことで試料の所定範囲のマッピング測定を行うマッピング測定装置10において、
試料28から前記アパーチャー16へと至る光路上に検出側スキャンミラー18を備え、該検出側スキャンミラー18は反射面の向きを変更可能に構成され、前記反射光又は透過光の入射方向に対して該検出側スキャンミラー18の反射面が可変であることにより前記光検出手段14が検出する測定部位を変更できることを特徴とするマッピング測定装置。
【選択図】 図1
Description
上記のような顕微鏡では高倍率で測定を行うので、測定対象である試料を全体的に捕らえることが困難になる。そのため、試料の全体または特定範囲を統一的に捕らえるために、マッピング測定が行われている(例えば、特許文献2を参照)。
このときのステージ駆動は非常に精密な制御を必要とするため、手動による移動ではマッピング測定を行うことは不可能である。そのため、電子制御による自動ステージによってマッピング測定が行われていた。
しかし、自動ステージによるマッピング測定では、ステージの駆動部分のため装置構成が複雑になるという欠点があった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は簡単な装置構成でマッピング測定を行うことができるマッピング測定装置を提供することにある。
上記のマッピング測定装置において、前記光照射手段からの光を試料へと導くための照射側スキャンミラーを備え、該照射側スキャンミラーは反射面の向きを変更可能に構成され、前記光照射手段からの照射光の入射方向に対して該照射側スキャンミラーの反射面が可変であることにより光の試料への照射部位を変更できることが好適である。
また、反射面の向きを変更可能に構成された照射側スキャンミラーを備えたことにより、光照射手段からの照射光に対して照射側スキャンミラーの反射面を変更でき変更光の試料への照射部位を変えることが可能となったため、効率よく測定部位に光を照射することができる。
ここで、検出側スキャンミラー18はその反射面の向きが変更可能なように構成されており、透過光の入射方向に対するミラー18の反射面の向きを変更することができる。つまり、検出側スキャンミラー18の反射面の向きを変えることで、アパーチャー16を通過し得る測定部位の光を選択できるのである。
また、光照射手段12からの光を試料28の特定部位に集光するための集光手段(対物鏡24)と、試料28からの透過光を集光するための顕微手段(対物鏡26)とを備えている。ここでは集光手段及び顕微手段として、カセグレン鏡等で構成される対物鏡24、26をそれぞれ用いた。光検出手段14としては、赤外測定に通常用いられている検出器、例えば、MCT検出器、InSb検出器等を使用すればよい。
また、光照射手段12からの光を試料へと導くための照射側スキャンミラー20を備えることも好適である。照射側スキャンミラー20もその反射面の向きを変更できるように構成され、光照射手段からの光に対して反射面の向きを変えることができる。その結果、測定光の試料への照射部位を様々に移動させることができる。
また、装置の光軸がずれた場合の微調整もスキャンミラーを調節することで行うことができる。
図5がその説明図である。光検出手段として単素子の検出器を用いた場合を想定した。 図5で丸印の部分(符号50)が測定光が照射される照射部位、四角印の部分(符号52)が検出器によって測定される測定部位である。図(a)〜(c)に示すように試料の観察範囲を隈なく測定するため、照射側スキャンミラーによって照射部位50を試料の観察面上で変更してゆく。そして、それに合わせて測定部位52を検出側スキャンミラーによって変更して行き、試料の観察部位のマッピング測定を行う。このように、検出側スキャンミラーによって、測定部位を変更することができるため、試料自体を移動させることなくマッピング測定を行うことができる。さらに、照射側スキャンミラーによって測定したい部位に効率よく測定光を照射することができるので、精度よく測定を行うことが可能となる。
図6がその場合の説明図である。ここでは光検出手段として受光素子を一列に並べた一次元多素子検出器を用いた場合を説明する。照射する光束の径を十分大きくとることで試料面上のマッピング測定を行いたい範囲に光が照射されるようにする。このように照射部位を固定する場合には、照射側スキャンミラーは必ずしも必要ない。図6で丸で囲んだ部分が光照射部位(符号60)である。そして、図6(a)〜(c)に示すように、検出側スキャンミラーの向きを変えることによって次々と測定部位(符号62)を変更して行き、測定を行う。図6(a)で測定部位62のマス目一つ一つが一次元多素子検出器の受光素子にあたり、受光素子が並んだ方向のマッピング測定は検出器自体の機能を用いて一度に行われる。また、図6(b)、(c)の点線部分は既に測定し終わった範囲を示している。図6(c)に示すように、検出部位を一方向に移動させることによって光照射部位60内の範囲が隈なくマッピング測定される。また、一次元多素子検出器を用いる場合、アパーチャーの開口形状は、検出器の受光部に合わせてスリット型にする。
もちろん多素子の検出器を用いた場合でも、図5のように照射部位を次々に変更してマッピング測定を行っても良い。そこで、二次元の多素子検出器を用いた場合を図7を用いて説明する。
光照射部位(符号56)の大きさは、検出器の測定部位(符号58)をカバーするように調整されている。そして光照射部位56内の測定は二次元多素子検出器によるマッピング測定が行われる。さらに、図7(a)〜(c)のように、照射部位56と測定部位58とを同期させて位置を変更して行き、マッピング測定を行う。このように、多素子検出器を用いることで高速に測定でき、さらにスキャンミラーを併用することでより大きな範囲のマッピング測定を行うことが可能となる。
この場合照射側スキャンミラー120は、試料に対して検出側スキャンミラー118と同じ側に設置したものが用いられる。光照射手段112からの光は、照射側スキャンミラー120によって反射され、対物鏡126へと送られる。対物鏡126によって、試料128の特定微小部位に光が集光される。試料128からの反射光は再び対物鏡126によって集光され、検出側スキャンミラー118へと送られる。そして、試料からの反射光は検出側スキャンミラー118からアパーチャー116へと送られ、測定部位の光のみが選択されて光検出手段114で検出される。
なお、以上の実施形態では赤外スペクトル測定の場合を説明したが、言うまでもなく他の波長の光を用いた測定も可能である。
以上説明したように、本発明のマッピング測定装置によればスキャンミラーを用いることで、試料を移動させる必要なくマッピング測定を行うことが可能となった。ステージ駆動のための機構が必要ないため、簡単な装置構成でマッピング測定を実現できる。
12 光照射手段
14 光検出手段
16 アパーチャー
18 検出側スキャンミラー
20 照射側スキャンミラー
Claims (2)
- 試料に光を照射するための光照射手段と、試料からの反射光又は透過光をアパーチャーを介して検出する光検出手段と、を備え、試料からの反射光又は透過光を前記アパーチャーに通すことで前記光検出手段が検出する光を試料の所定測定部位からの光のみに制限し、該測定部位を変更して測定を行うことで試料の所定範囲のマッピング測定を行うマッピング測定装置において、
試料から前記アパーチャーへと至る光路上に検出側スキャンミラーを備え、該検出側スキャンミラーは反射面の向きを変更可能に構成され、前記反射光又は透過光の入射方向に対して該検出側スキャンミラーの反射面が可変であることにより前記光検出手段が検出する測定部位を変更できることを特徴とするマッピング測定装置。 - 請求項1記載のマッピング測定装置において、
前記光照射手段からの光を試料へと導くための照射側スキャンミラーを備え、該照射側スキャンミラーは反射面の向きを変更可能に構成され、前記光照射手段からの照射光の入射方向に対して該照射側スキャンミラーの反射面が可変であることにより光の試料への照射部位を変更できることを特徴とするマッピング測定装置。
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