JP2005127745A - 集積回路付加速度センサー - Google Patents

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JP2005127745A JP2003360789A JP2003360789A JP2005127745A JP 2005127745 A JP2005127745 A JP 2005127745A JP 2003360789 A JP2003360789 A JP 2003360789A JP 2003360789 A JP2003360789 A JP 2003360789A JP 2005127745 A JP2005127745 A JP 2005127745A
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Hiroyuki Hatano
弘之 秦野
Shinji Furuichi
眞治 古市
Masakatsu Saito
正勝 斎藤
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Abstract

【課題】 従来の集積回路付加速度センサーはIC板下面と配線上面が接触することによ
り、ラッチアップを起こし信頼性が劣っていた。また、ピエゾ素子面側の加速度センサー
素子の汚れ等の異物により、錘部の動きが制約され、出力、ノイズの面で不具合が生じ、
加速度センサーの性能と歩留りを低下させていた。
【解決手段】 錘部における錘張り出し部に突起を設けた構造とすることで、錘が変位し
たときに突起部が最初にIC板に接触するようにしラッチアップ現象を防止する。錘張出
し部における突起部以外の部分少なくとも一部を可撓部厚分凹ますことで、錘張出し部に
ある異物による出力、ノイズレベルへの影響をなくし、加速度センサー素子の異物発生の
許容範囲を拡大する。
【選択図】 図1

Description

本発明は自動車、航空機、携帯端末機器、玩具等に用いられる加速度検出用の半導体加
速度センサーに関するものである。
加速度センサーは、自動車のエアーバッグ作動用に多く用いられ、自動車が衝突した衝
撃を加速度としてとらえていた。自動車ではX軸とY軸の加速度を測定するため、1軸も
しくは2軸機能で充分であった。また、測定する加速度が非常に大きいため、加速度を検
知する加速度センサー素子も頑丈に製作されている。最近は、携帯端末機器やロボット等
にも加速度センサーが使用されることが多くなって来ている。3次元空間の動きを検出す
るためX,Y,Z軸の加速度が測定できる3軸加速度センサーが要求されてきている。こ
れらの用途では、数Gから数10Gの小さな加速度の検出が要求されるだけでなく、高分
解能であることが求められる。1軸もしくは2軸機能の加速度センサーを組み合わせて3
次元の加速度を測定することは可能であるが、取り付け部位の制約が多いため小型の3軸
加速度センサーの要求が強いものである。
図10に基板付加速度センサー64を示す。加速度センサー1は加速度に比例した直流
電圧信号を出力する。しかしながら、この出力電圧は数mV〜数十mVと小さい、そのま
ま利用するには電圧が低いため、電圧を増幅するための回路を組み込むことが、幅広い応
用分野に対応するためには必要となる。電圧増幅するICチップ63と加速度センサー1
を同一の基板62に設けた構造のものが実用化されている。加速度センサー1を小型化し
ても、基板62やICチップ63があるため、基板付加速度センサーの小型化が難しいの
が現状である。
加速度センサーは、加速度を受けた可撓部の動きを電気信号に変換する方法で、ピエゾ
抵抗型、静電容量型、圧電型に大別される。センサーの出力の大きさや応答周波数特性、
耐電磁ノイズ、出力の直線性、静止加速度の検出、温度特性等を考慮しこれら方式のなか
から、要求に合った変換方式が選ばれている。3軸で小型、高感度の要求から微細加工が
必要なため、シリコン基板にフォトリソ技術を用い形状を形成し、半導体技術でシリコン
に不純物を打ち込みピエゾ抵抗を形成するピエゾ抵抗型3軸加速度センサーが実用化され
てきている。
従来の加速度センサーの展開図を図11に示す。図11において加速度センサー素子2
の素子端子8はワイヤー3で保護ケース端子4に接続され外部端子5に接続される。保護
ケース蓋7が保護ケース6に固着密封され加速度センサー1が構成されている。加速度セ
ンサー素子2のピエゾ抵抗素子および配線の図示は簡略化している。図12に図11のj
−j’断面を示す。加速度センサー素子2は、錘部10と支持枠11、可撓部12から成
っている。可撓部12にはピエゾ抵抗素子と配線9が形成されている。保護ケース6に支
持枠11および保護ケース蓋7が接着剤13により固着されている。加速度センサー素子
に外力が加わると、可撓部12に吊り下げられた錘部10が動き可撓部12を撓ませ、そ
の撓み量をピエゾ抵抗素子で感知し電圧として出力するものである。
加速度センサー素子2の拡大斜視図を図13a)に示す。加速度センサー素子2は、錘
部10を支える可撓部12、可撓部12を支える支持枠11から構成され、可撓部12に
はピエゾ抵抗素子14が設けられている。加速度センサーは錘部の重量が大きいほど、可
撓部12が変形し易くなるため、大きな出力が得られる。図に示すように錘部10は4本
の可撓部12と支持枠11に接触しない空間に花弁状に張り出した形状とし、少しでも体
積を大きくするのが一般的である。ピエゾ抵抗素子は素子端子8にパターニングされた配
線(図示せず)で接続されている。錘部10は配線9を有する錘配線部15と花弁状の錘
張出し部16から構成されている。
外力を加速度センサー素子が受けた時の錘部と可撓部の動きを、図13a)のm−m’
断面を使って図13b)からd)に示す。図13b)は外力が加わっていない状態で可撓
部12はほぼ水平の状態である。このときの錘部の角部位置をA0とする。図13c)は
加速度センサー素子の横方向から外力が加わったときの、錘部と可撓部の形状を模式的に
表している。錘部が左右に動かされ一方の可撓部が下に、他方が上に撓みピエゾ抵抗素子
の抵抗が変化してX軸方向、Y軸方向の加速度に応じた電圧として検出される。このとき
の錘部の角部位置をA1とする。図13d)は、加速度センサー素子の上下方向から外力
が加わったときの、錘部と可撓部の形状を模式的に表している。このときの錘部の角部位
置をA2とする。左右の可撓部は同一方向に撓みZ軸方向の加速度を検知することができ
る。可撓部の寸法や印加された加速度によって決まるが、加速度センサー素子に1000
GかかるとA0とA1の位置は水平方向に約40μm、A0とA2の位置は垂直方向に約
25μmと大きく変動することとなる。
加速度センサー素子の感度は、可撓部の撓み易さで決まるため、可撓部12の長さが長
く、幅が狭く、厚みが薄いほど向上するものである。そのため、高感度品では可撓部の長
さは500〜700μm、幅は80〜120μm、厚みは5〜10μmと非常に薄っぺら
くなっている。このため、シリコンで形成された可撓部は20μm程度変形すると折れて
しまい、加速度センサー素子としての機能が失われてしまう。加速度センサーの感度を上
げることと、測定できる加速度の上限は相反することとなる。加速度センサーが携帯機器
等に用いられ落下衝撃に耐えられる様にするには、加速度センサーの感度を下げざるを得
なかった。
高感度で落下衝撃に耐えられる加速度センサーを得るため、錘部の動く量を強制的に抑
えるための規制板を設ける構造が特許文献1および2に記載されている。特許文献1は加
速度センサー素子の錘部および可撓部の上部に一定の隙間ができるように規制板にエッチ
ング加工を施したものである。特許文献2は平板状の規制板と加速度センサー素子を、均
一な粒径をもった球状微粒子を混練した接着剤で接着することで、規制板の加工工程をな
くして規制板と加速度センサー素子の間に球状微粒子の粒径で規定された一定の隙間を設
けたものである。
特開平5−041148号(図2) 特開平4−274005号(図1)
図14に規制板17を用いた加速度センサーの展開図、図15に図14のk−k’断面
を示す。説明を判り易くするため同一の部品、部位には同じ符号を用いている。加速度セ
ンサー素子2のピエゾ抵抗素子側に間隔を規制する硬質球を混練した接着剤18で規制板
17が固着される。また、加速度センサー素子2と保護ケース6の内底も同様接着剤18
で固着される。規制板17の下面と配線9の上面の間隔g1、錘部下面と保護ケース内底
面との間隔g0が形成される。加速度センサーが外力を受け、錘の+Z方向の動き量をg
1で規制し、−Z方向の動き量はg0で規制することになり、可撓部の破損を防ぐことが
できる。+/−X,Y方向に外力が加わった場合も同様にg0、g1で可撓部の破損を防
ぐものである。特に規制板と錘部の間隔g1が狭まる方向(Z軸方向)に過度の加速度が
加わると、規制板に最初に接触するのは錘配線部の配線である。これは、配線の厚み分だ
け凸となっているためである。錘配線部15の配線が規制板と繰返し接触すると、配線が
磨耗して断線が発生したり、配線の変形等や部分的な脱落、再付着によって線間短絡を起
こす危険性があり、加速度センサーの信頼性を著しく低下させてしまうことになる。Z方
向だけに外力が働くことは稀で殆んどがX,Y,Z方向が合成された方向に力が働いてい
るので、支持枠に近い部分の配線は高頻度で規制板と接触しており、短絡や断線が危惧さ
れるものである。
図16に錘配線部近傍の拡大断面を示す。加速度センサー素子は可撓部12を形成する
シリコン19と錘部10や支持枠を形成するシリコン19’が、酸化シリコン20で接合
されたものである。可撓部12の一部にボロンを打ち込みピエゾ抵抗素子14が形成され
ている。シリコン19は導電性であるため直接金属配線を形成できないため、絶縁層21
をスパッタ−等で形成する必要がある。配線9とピエゾ抵抗素子14の接続部は絶縁層2
1は除去されている。規制板の接触から配線9を保護するには、配線上に数μm厚で絶縁
層を付加れば良いが、付加した絶縁層が可撓部の動きを鈍くすることと、ピエゾ抵抗素子
に応力を与えることになり、ノイズの原因になる。また、絶縁層を付加するにはスパッタ
−工程他を追加する必要があり、コスト増となってしまう。加速度センサ−素子は保護ケ
ースと保護ケース蓋で密閉されているので、錆び等の心配もないため配線上の絶縁層は必
要がないだけでなく、副作用の方が多いものである。
規制板を設けることで過度の外力から加速度センサーの破損を防ぐことはできるが、図
10に示されるように従来は、ICチップとの組み合わせが小型化を阻害している。より
小型化するためICチップと加速度センサーを一体化した集積回路付加速度センサーが求
められている。この解決をする集積回路付加速度センサーの例を、図17および18に示
す。規制板をIC板22に変更して、集積回路付加速度センサー23を得るものである。
IC板はICチップの保護ケースや端子を除いたもので、シリコンの板に集積回路がパタ
ーニングされただけのものである。このような集積回路付加速度センサーは、基板やIC
チップの保護ケース等の費用が削減できるだけでなく、小型化に大きく貢献できるもので
ある。
IC板に規制板の機能も持たせた集積回路付加速度センサーは、低価格化や小型化に有
効な方法であるが、IC板と加速度センサー素子間の電位差により、IC板の下面と配線
が接触すると、ラッチアップと言う現象を起こすことがある。シリコン板に集積回路を形
成したIC板の下面は導通性があるため、配線と接触することで導通を起こしラッチアッ
プを起こすものである。ラッチアップを起こすと、ICのノイズの増大や誤動作、激しい
場合は破損を起こしてしまう。接触した時導通がなければラッチアップを起こさないので
、IC板下面を絶縁するか加速度センサー素子の配線上面を絶縁すれば対策することがで
きる。しかし、前述したように加速度センサー素子の配線上面を絶縁することは得策でな
い。
また、IC板22の下面を絶縁することも難しいものである。集積回路付加速度センサ
ーの小型化のためにはIC板の厚みは0.12から0.2mm程度とする必要がある。0
.2mm以下のシリコン基板はハンドリング等で割れたり、真空チャックで保持した時基
板の反りが発生しICパターンの不具合が発生したりする。0.3mm以上のシリコン基
板を用いてICパターンを形成したのち、基板を研削してIC板の厚みにする必要がある
。そのため、片面を酸化させた基板を使う事ができない。もちろん、IC板の厚みに研削
してから熱酸化処理することは、ICパターンの耐熱性の点からできない。IC板の厚み
に研削したのち、研削面に樹脂を塗布する方法やスパッタ−等で絶縁膜を形成することが
考えられるが、応力によるシリコン基板の反りが出るだけでなく、製造コストの増大を招
くことになる。加速度センサー素子の配線上面の絶縁、IC板の下面の絶縁は難しいため
、ラッチアップ現象を防ぐことが容易にできなかった。
加速度センサー素子は、φ6インチ程度のシリコンウェファー上にフォトリソ技術や真
空製膜、半導体技術を用い多数形成した後、個別に切り離して得られる製造工程が長く
、各工程でIC板下面と対向する加速度センサー素子の上面に異物の付着が発生する。特
に、ウエファーを治具に接着し作業する工程で接着剤の洗浄残りが多い。高感度な加速度
センサーを得るため、可撓部の寸法は長さ700μm、幅110μm、厚み6μmと非常
に薄く平板なものとなっている。そのため、可撓部が壊れやすく化学エッチングやその後
の水洗、溶剤洗浄等では、加速度センサー素子に超音波や遠心力の様な機械的な力を加え
ることができないため、接着剤の洗浄残りや水洗時の水しみ、ごみ等の異物を完全に除去
することが難しかった。
加速度センサー素子上面にごみがあると、ノイズや破損の原因となる。可撓部や錘部に
異物が在ると異物が規制板に接触し、測定可能範囲であるにも係わらず測定値が飽和した
りノイズが発生する。規制板を接着する部位に異物があると、規制板下面と加速度センサ
ー素子上面の間隔が大きくなり、過度の外力が加わった時可撓部が破損してしまうことに
なる。そのため、加速度センサー素子上面に異物がある素子は不良として処分する必要が
あった。そのため、加速度センサ−の製造コストが上がることが避けられなかった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、加速度センサー素子の信頼
性を向上させ、規制板にIC板を用いてもラッチアップ現象を起こさない。さらに加速度
センサー素子にある異物に対して歩留りを低下させずに加速度センサー機能が得られる、
集積回路付加速度センサーを安価に提供することを目的とする。
本発明の集積回路付加速度センサーは、支持枠と支持枠に可撓部を介して保持される錘
部、可撓部に設けられた半導体ピエゾ抵抗素子と配線よりなる加速度センサー素子を保護
ケース内に保持し、錘部上方には錘部の動きを規制するIC板を備える加速度センサーで
あって、過度の加速度を受けて錘部が変位したとき、加速度センサー素子の錘部の配線上
面がIC板下面に接触しないように、錘配線部および錘張出し部の少なくとも一方に突起
を設けたことを特徴とする。
過度の加速度とは、集積回路付加速度センサーの設計測定範囲つまり可撓部の機械的強
度を著しく超える加速度を言い、例えば設計測定範囲が0〜10Gの集積回路付加速度セ
ンサーを床に落下させた場合等が、過度の加速度に当る。このような過度の加速度が加わ
った場合においても、錘配線部や錘張出し部の設けられた突起がIC板に当り、錘配線部
の配線や可撓部の配線がIC板に接触することはないため、配線の断線や短絡は起こさな
い。また、配線がIC板の下面に接触しないため、ラッチアップ現象を引き起こさないも
のである。錘配線部や錘張出し部に設けられた突起は、可撓部や錘部のシリコンと電気的
に絶縁されていることが必要である。絶縁されていれば突起の材質は導電性でも絶縁性で
も構わないものである。
錘部の錘配線部と錘張り出し部は次のように定義される。4本の可撓部上に形成された
ピエゾ抵抗素子同士を接続してブリッジ回路を構成するために、形成された配線を有する
錘部を錘配線部と言う。錘配線部のうち、錘部の中心に対して最も外側に形成された配線
で仮想的に囲んだ領域を錘配線領域と言う。錘部における錘配線部以外の領域を錘張り出
し部とするものである。錘張り出し部は、加速度が加わった状態でも可撓部および支持枠
に接触しない構造であれば良く、特に形状を問う必要はないが、でき得る限り体積を大き
くして錘部全体の重量を重くすることが、加速度センサーの感度を上げる上で好ましい。
もちろん、花弁状に張り出させた錘張り出し部の各張り出し部の大きさ、重さは同じとす
ることが可撓部に余計な力を加えないために重要であることは言うまでもない。
錘配線部に設ける突起は、錘部の中心位置に形成することが好ましい。絶縁性の材料を
用いた場合は、配線と接触もしくは配線上に設けることができるが、導電性の材料を用い
た場合は、配線から少なくとも数μmの距離を有する位置に設けることが好ましい。突起
の形状は円柱や多角柱、不定形柱、円錐台、多角錐台、不定形錐台とすることができる。
数量も1個以上あれば良いものであるが、錘部の中心点に対し対称位置に配することで、
可撓部にアンバランスな力を加えずノイズの原因を減らすことができる。
XもしくはY方向に可撓部および錘部が変位したとき、錘部のうち変位量が最も大きい
のは、錘張り出し部の端部である。そのため、錘張り出し部に形成する突起形成位置と錘
部中心との距離はできるだけ大きくすることが好ましい。また、4本の可撓部の長さ方向
の中心線に対して対称位置に配置することが好ましい。錘部が変位したとき、錘張出し部
に設けられた突起の上面がIC板と最初に接触する部位となる。突起上面とIC板との間
隔が過度の加速度から可撓部の破損を防ぎ、所定の加速度測定範囲を得る重要なものであ
る。そのため、突起上面には異物の付着は許されないものである。異物付着による加速度
センサー素子の歩留り低下を防ぐため、突起の面積はできるだけ小さくすることが好まし
い。
錘張出し部に形成する突起の形状は、円柱や多角柱、不定形柱、円錐台、多角錐台、不
定形錐台とすることができる。不定形には、鉤型や個々のセンサー素子や製造ロット、加
速度の測定範囲等々が識別できるような文字とすることもできる。突起の形成位置は、錘
部中心と錘張出し部の角部(花弁状の錘張出し部の先端)を結ぶ線に線対称であることが
好ましい。線対称に配置することで、可撓部に余計な力が加わらないものである。突起の
数は1個以上とすることができる。前記線上に形成するか、線対称の位置に形成するかも
しくはこれらの組み合わせにするかは、突起形状や大きさ等から製造のし易さから選択す
ることができる。
錘張出し部に形成された突起の材質は、金属、セラミック、ガラスとすることができる
。突起は平規制板と多数回接触するため摩滅したり変形しない材質を選定することが重要
である。金属を用いる場合は、錘配線部に用いられる配線材のアルミニウムと同等以上の
硬さを持つことがより好ましい。アルミニウムを用いる場合は、突起面積を可能な限り大
きくしてIC板との接触面積を大きくし、単位面積当りの荷重を減らすことで、変形等を
防ぐことができる。
突起は、スパッター、蒸着、めっき、エッチング等で形成することができる。突起に対
応したマスクを用い、スパッターや蒸着、めっきで突起部分を付加する方法や、全面に製
膜したのち突起部分を残してエッチングで除去する方法等選ぶことができる。シリコン基
板上に突起部分を残しエッチングした後、可撓部や錘部、ピエゾ抵抗素子、配線等を形成
することもできる。製造工程数を増やさずに突起を設けることが出来れば、最も好ましい
ものである。可撓部や錘配線部に配線を形成するときや、支持枠に素子端子を形成すると
きに突起を設けても良い。この方法を取る場合、フォトマスクを変更するだけで良く工程
の追加はない。支持枠の素子端子は、ワイヤーボンディングするため配線厚みより厚く形
成するので、この工程と同時に突起を形成することで、容易に厚い突起を得ることができ
る。配線や素子端子の製膜時に突起を形成したときの突起高さは、配線厚、素子端子厚、
配線と素子端子の合計厚を選択することができる。配線や素子端子形成と同時に突起を設
けても、突起は錘配線部や錘張出し部のシリコンと絶縁されているので、突起がIC板の
下面と接触してもラッチアップ起こすことはない。突起だけを別工程で付ける方法に比べ
突起高さの選択範囲は狭まるが、フォトマスクを変更するだけで追加の工程がないのでコ
ストの増加はないため、好ましい方法である。
本発明の集積回路付加速度センサーは、加速度センサー素子の錘配線部に設けられた突
起の突起上面は、配線上面より0.3μm以上5μm以下IC板下面に近いことが望まし
い。
可撓部および錘部がXもしくはY方向に変位したときのZ方向への動きは、錘配線部よ
り錘張り出し部の変位が大きくなる。加速度センサーが実際に使用される状況で、Z方向
のみに加速度が加わることは非常に少なく、X,Y方向にも加速度が加わっているのが実
状である。しかし、Z方向のみに加速度が加わることもあるため、錘配線部に設けた突起
の高さは配線高さより高いこと、つまり突起上面とIC板下面との間隔が狭いことが必要
である。少なくとも0.3μm以上配線より高く設定することで、確実にIC板の下面と
接触することはない。0.3μm未満では配線の膜厚のばらつき等から配線とIC板の下
面が接触する可能性があるためである。上限値は大きくすることで、可撓部や錘張出し部
にある異物の許容高さが大きくなるため、大きければ良いものである。しかし、加速度セ
ンサー素子とIC板の間隔も広がるため、加速度センサー素子とIC板の固着が難しくな
る。加速度センサー素子とIC板の間隔は、同間隔と同径の硬質プラスチック球を樹脂に
混練して得ることが行われるが、硬質プラスチック球の径が大きくなるに従い、混練され
た樹脂量が減少することになり、接着力の低下等の問題を起こす。また、突起形成時間が
長くなるためコストを上げることになる。そのため、配線形成時と素子端子形成時に突起
を形成することが好ましい。素子端子はワイヤーボンディングするため、配線厚みより数
μm厚く形成している。同時に形成する場合はフォトマスクを変更するだけで良いし、厚
みも素子端子厚か、配線と素子端子の合計厚を選択することができる。これらの事から、
錘配線部に設ける突起の高さは5μm以下とすることが好ましい。
本発明の集積回路付加速度センサーは、加速度センサー素子の錘張出し部に設けられた
突起の突起上面は、配線上面より0μm以上5μm以下IC板下面に近いことが望ましい
可撓部および錘部がXもしくはY方向に変位したときは、錘配線部より錘張出し部の変
位が大きいことと、加速度センサーが実際に使用される状況で、Z方向のみに加速度が加
わることは非常に少なく、X,Y方向にも加速度が加わっているのが実状である。Z方向
以外にも力が加わると、錘張出し部の突起が規制板に先に当るため配線と規制板の接触は
避けることが出来る。そのため、配線厚みと錘張出し部の突起は同じ高さでも実使用上は
支障を起こさない。ラッチアップの信頼性の面から配線より0.1μm以上高い、つまり
突起とIC板下面との間隔が狭いことがより好ましいものである。上限値は錘配線部に突
起を設ける場合と同様で、5μm以下とすることが製造コスト面で好ましいものである。
本発明の集積回路付加速度センサーは、加速度センサー素子の少なくとも錘配線部もし
くは錘張出し部に突起を有し、錘張出し部の突起部以外の領域の少なくとも一部を、可撓
部厚みに相当する量だけ凹ますことが望ましい。
錘張出し部の突起部を除いた領域に付着した異物の高さが、突起部上面と突起部を除い
た錘張出し部上面の間隔以下であれば、異物が錘部の変位に影響を与えることはなく、突
起部を除いた錘張出し部に付着した異物高さの許容幅が広がり、歩留まり向上およびコス
ト低下につながる。錘張出し部の凹ます領域が大きいほど異物の数、大きさの許容範囲が
広がるため、突起部を除いた錘張り出し部全て凹ますことが好ましい。
突起部を除いた錘張出し部を配線厚さ以上凹ます場合は、凹ます深さは可撓部厚さと同
じとすることが好ましい。可撓部形成工程で突起部を除いた錘張出し部も同時にエッチン
グされるようにフォトマスクを変更するだけで容易に実現でき、工程を増加させることも
なく異物の許容範囲が広がるため低コスト化ができる。
本発明の集積回路付加速度センサーは、錘張出し部の突起部以外の領域の少なくとも一
部を、可撓部厚みとSOIウェファーの酸化シリコン厚みの合計に相当する量だけ凹ます
ことが好ましい。
突起部を除いた錘張出し部を可撓部厚さ分凹ましたとき、錘張出し部の表面はSOIウ
ェファーの酸化シリコン層が露出している。酸化シリコン層は弗酸で容易にエッチングで
きるので、可撓部を形成したあとフォトレジストを除去せず、エッチングすれば酸化シリ
コン層を除去できることになる。エッチング工程の追加になるが、工数的には少なく抑え
ることができる。酸化シリコン層厚分更に異物に対する許容範囲を広げることが可能となる。
少なくとも錘配線部もしくは錘張出し部の端部に突起を設けることで、過度の加速度が
加わっても錘配線部の配線および可撓部の配線より先に突起上面がIC板下面と接触する
ため、ラッチアップ現象を防ぐことができ、IC板下面に配線が接触しないので、配線へ
のダメージを軽減でき短絡や断線を防ぐことができ、信頼性を大幅に向上させた上に加速
度センサーの小型化が実現できた。また、突起部以外の錘張出し部を凹ますことで、異物
の許容高さを広げることができ、加速度センサー素子の歩留りの向上と加速度センサー素
子の検査費用の低減ができ、安価に集積回路付加速度センサーを提供できるようになった
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。説明をわかりやすく
するため、従来例と同一の部品には同じ符号を用いている。
本発明の集積回路付加速度センサーの実施例について図1から3を用いて説明する。図
1は、本発明の集積回路付加速度センサーの展開図、図2は突起付加速度センサー素子の
拡大斜視図、図3は図1のn−n’断面図である。図1において突起付加速度センサー素
子31は保護ケース6とIC板22と所定の間隔を持って接着されている。突起付加速度
センサー素子31とIC板22はワイヤー32で電気的に接続され、IC板と保護ケース
端子4とはワイヤー33で接続され外部端子5に繋がっている。保護ケース6と保護ケー
ス蓋7を接着し集積回路付加速度センサー23を構成した。図2に示すように、突起付加
速度センサー素子31は、支持枠11に可撓部12を介して保持される錘部10があり、
半導体ピエゾ抵抗素子14を配線9で素子端子8に接続した。錘部10は配線9に囲まれ
る錘配線部15と錘張出し部16よりなり、錘配線部の中央に突起34を形成した。図3
に図1のn−n’断面を示す。突起34の上面とIC板下面の間隔が錘部の過度な動きを
規制する間隔g1となる。
ピエゾ抵抗素子14の製造方法と寸法関係を簡単に説明する(図16参照)。約600
μm厚のシリコン板19’に数μmの酸化シリコン20層と6μmのシリコン19層を有
するSOIウェファーを使用した。フォトレジストでパターニングを行いシリコン層にボ
ロンを1〜3x1018原子/cm打ち込みピエゾ抵抗素子14を作製、絶縁層21を
スパッタ−で形成したのち、ピエゾ抵抗素子に接続する配線9を、金属スパッタ−、ドラ
イエッチング装置を用いて形成した。配線の厚さは1μmとした。
ピエゾ素子面を下にしてSOIウェファーをダミー基板に、熱伝導の高い金属粉末を樹
脂に混練したもの等を用いて接着した。SOIウェファーのシリコン板の約600μmを
ドライエッチングするには、SFと酸素を導入したプラズマ内で行うため、被加工物の
冷却が重要である。そのため、被加工物のSOIウェファーとダミー基板の接着は重要で
ある。可撓部と錘部、支持枠が形成されたウェファーがダミー基板に接着された状態で、
ウェファーを切断機でチップに分離したのち、溶剤を用い接着樹脂を溶かし突起付加速度
センサー素子をダミー基板から取り外した。高感度な集積回路付加速度センサーを得るた
め、可撓部の寸法は長さ700μm、幅110μm、厚み6μmと非常に薄く平板なもの
となっている。そのため、可撓部が壊れやすく化学エッチングやその後の水洗、溶剤洗浄
等では、突起付加速度センサー素子に超音波や遠心力の様な機械的な力を加えることがで
きないため、接着剤の汚れや水洗時の水しみ、ごみ等の異物を完全に除去することが難し
い。錘部は、一辺の長さを1000μm、支持枠の幅は450μmとし、突起付加速度セ
ンサー素子外観形状は3.3mm角厚み約0.6mmとしている。
図2に示すように突起34は、錘配線部15の中央部に配線9から10μm離し形成し
た。円柱状の突起は直径φ70μmで配線上面より2μm高くした。突起は配線と素子端
子形成時に同時に形成したものである。突起高さは、アルミニウムの配線1μmの上に銅
添加アルミニウムの素子端子2μmが形成された構造で、合計3μmとなり配線上面より
2μm高くなっている(試料a)。また、素子端子形成時のみ突起を形成し、配線面より
1μm高くしたものも製作した(試料b)。
錘張出し部に形成する突起34の形状は、事前に図4a)〜e)に示すものを検討した
が、同じ結果が得られたので本実施例では図4a)に示す三角柱が各錘張出し部に1個設
けられた構造とした。2等辺三角形状の突起の短辺の長さを50μmとした。図4は、突
起部の形状を判り易くするため、加速度センサー素子の一部で示している。事前に検討し
た図4b)〜e)の突起の形状を簡単に説明する。いずれも錘部中心と錘張出し部の角を
通る線q−q’に対し線対称に配置されている。図4b)は円錐台形状で線対称となる位
置に合計2個配置した。図4c)は鉤型で1個q−q’線上に配置した。図4d)は1個
の三角柱と2個の円錐台を組み合わせたものである。図4e)は加速度センサー素子のウ
ェファー上の位置を行と列で表す不定形柱である。各錘張出し部に行、列、測定加速度範
囲を示す数字もしくはアルファベット、記号の不定形柱を形成している。図は、アルファ
ベットのBの文字である。図4b)〜e)の総突起面積は図4a)とほぼ同じとなるよう
にしている。
錘張出し部に設けた突起34の高さは次の3種類とした。配線形成時に突起を形成し、
配線上面と突起上面が同じもの(試料c)、素子端子形成時に突起を形成し、素子上面よ
り1μm高くしたもの(試料d)、配線形成時と素子端子形成時に突起を形成し素子上面
より2μm高くしたもの(試料e)を作製した。
実施例1および2で製作した試料aからeのラッチアップ評価を行うにあたり、比較試
料として、錘配線部の突起上面を配線上面と同じにしたもの(試料f)、錘配線部にスパ
ッタ−で配線上面より5μm、7μm高く突起を設けたもの(試料g、h)、同様に錘張
出し部に突起を設けたもの(試料i)、突起を形成しない従来のもの(試料j)を製作し
た。試料aからiの加速度センサー素子各々100個を、IC板下面との間隔g1が15
±0.1μmになるように組み立てた。
IC板に電圧が掛った状態で、シリコンが配線と接触すると確率的ではあるがラッチア
ップ現象を起こす。ラッチアップ現象を起こすとノイズが著しく増加するので、S/N比
を測定し、正常時の10倍以上のS/N比になった時点で、ラッチアップ現象が発生した
と判定した。IC板に電圧を印加した状態で、加速度センサーのZ方向に200Gを加え
S/N比を測定した。この200Gは錘配線部の変位がg1より大きくなり、突起無しの
従来の加速度センサーでは配線がIC板のシリコンに確実に接触する加速度に当る。ラッ
チアップ現象は確率的に起こるため、供試集積回路付加速度センサーを各々100個とし
、各加速度センサーは50回試験した。これにより、同一突起高さの加速度センサーを5
000個試験もしくは、5000回試験したと同等となる。
図6に結果を示す。従来の突起のない加速度センサー試料jでは6回、錘配線部に設け
た突起の配線上面と突起上面が同一高さの試料fでは1回のラッチアップ現象が確認され
た。試料aからeおよびgからiは1回のラッチアップ現象も見られなかった。突起のな
い加速度センサー試料jの6回のラッチアップは特定の加速度センサーに発生したのでは
なく、6個の加速度センサーで発生したものである。この結果から、錘張出し部は突起上
面が配線上面と同等以上の高さを有することでラッチアップ対策が可能であることが判る
。しかし、錘配線部は同等の高さでは5000回に1回ラッチアップが発生するため、錘
配線部の突起上面は配線上面より高い必要があることが判る。別工程で突起を形成した試
料gからiもラッチアップに対し効果が得られている。試料gからiのように別工程で突
起を形成すると、当然コストアップになるので、試料aからeのように配線や素子端子形
成工程でフォトマスクのみの変更で突起を形成することは、コスト面でのメリットが大き
い。
実施例1および2の試料a,e,jを製作するに当り、突起付加速度センサー素子は各
々2800個製作した。これら各2800個の突起付加速度センサー素子の錘配線部と可
撓部、突起部、配線上には異物がなく、錘張出し部に異物が一つでもある素子は、481
〜1227個であり、平均で素子全体の約30%にも達していた。この異物を調べたとこ
ろ、異物の幅や長さは2〜100μm、形状も千差万別であり高さも0.1〜7μmであ
った。突起付加速度センサー素子下面や側面は素子製作時に接着剤と直接接していないた
めか、異物の付着はほとんど認められなかったので異物は素子上面のみを対象としている
。試料aおよびeの突起は、シリコン面から配線厚1μmと素子端子厚2μmの合計3μ
mであるので、異物の高さが3μm以上あると突起より異物が先にIC板下面と接触する
ことになる。異物がIC板下面と接触してもラッチアップ現象は起こさないが、錘部や可
撓部の変形範囲を狭めることになり、加速度の測定範囲を狭めるだけでなく、ノイズの発
生の原因ともなり得るものである。勿論、実施例1および2で製作した加速度センサーは
、異物の付着がないものを使用したことは言うまでもない。
錘張出し部に異物の付着した約30%の内、1μm未満の異物高さを示すものは略半分
のであった。従来品であれば配線高さが1μmあったため、錘張出し部に付着した1μm
未満の異物はIC板下面に接触しないため、加速度の測定範囲を狭めたりノイズの発生原
因にはならないので使用することができた。しかし、異物の高さが1μm未満か否かの検
査に時間がかかるため、異物のある加速度センサー素子の使用を避けることが多く、加速
度センサー素子の歩留り低下と検査費の増加を招いていた。本発明のように突起を設ける
ことで、異物の許容高さを大きくすることは可能となったが、検査を省くまでには至って
いない。調査した異物の高さの上限である7μmまで、異物を許容できれば錘張出し部の
異物検査を省くことが可能となるものである。錘張出し部の異物検査を省くために、錘張
出し部の突起部以外の領域を凹ますことで対応できるものである。しかし、凹ますための
工程を追加することはコスト上昇を招くことになる。凹ますコストと、検査コスト、歩留
り増加分との兼ね合いで決める必要があるが、凹ます工程を特別に追加しなくても良けれ
ば、大幅なコスト削減が可能となるものである。
特別に工程を追加せず錘張出し部の突起部以外を凹ます方法として、可撓部を形成する
と同時に錘張出し部の突起部以外の領域を、可撓部厚み分だけエッチングして凹ます方法
を採用した。可撓部形成時に凹みを付けるのはフォトマスクの変更だけで可能であった。
可撓部厚み6μm分凹まし突起3μmを設けると、9μm高さの異物があったとしても、
異物上面は突起上面より飛び出すことはない。
図7に可撓部および錘部の部分拡大斜視図を示す。可撓部厚さ分凹んだ錘張出し部35
の端部に突起34が設けられている。錘配線部および凹まさなかった錘張出し部36は凹
ましていないので、それぞれの上面は配線を除いた可撓部上面と同一面となっている。図
8に加速度センサーの断面図を示す。突起上面とIC板下面の間隔g1は15μmである
錘配線部および錘張出し部に3μmの突起を設け錘張出し部に可撓部厚と同等の6μm
の凹みを設けた突起付加速度センサー素子を用い、各600個の集積回路付加速度センサ
ーを製作した(試料m、p)。また、酸化シリコン層を弗酸でエッチング除去した突起付
加速度センサー素子も600個作製した(試料q)。比較用として、凹みを設けない突起
付加速度センサー素子、突起のない従来の加速度センサー(試料k,n,r)も各600
個製作した。用いた加速度センサー素子は、錘配線部に異物の付着のあるもので、0.1
〜7μmの異物高さ分布を持つ集団から無作為に取り出し使用した。試料k,m,n,p
,qは突起上面とIC板下面の間隔をg1、試料rは配線上面とIC板下面の間隔をg1
とし、g1は15μmとした。
加振器に加速度センサーを固定し、5G、10G、20GのZ方向に加速度を、5秒間
加えながら出力、ノイズレベルを測定した。加速度印加時の出力、ノイズレベルは仕様値
に入っていれば良品判定した。
図9に評価結果を示す。錘張出し部に可撓部厚み分の6μmの凹みを設けた試料mとp
および、酸化シリコン層も追加で除去したqは20Gまで加速度を印加しても、全数出力
、ノイズレベルは仕様値内であり不良となるものはなかった。突起はあるが錘張出し部に
凹みのない試料kとnは5Gでは全数問題なかったが、振幅の大きくなる10Gでは7個
と0個の不良が発生し、20Gでは9個と4個の不良が発生した。試料kとnの不良数の
差は、付着していた異物の高さの違いによるものと考えられる。突起も凹みもない従来品
の試料rでは、5Gで既に2個の不良品が発生し20Gでは192個の不良発生となって
いる。この結果から、突起を形成することで異物の高さの許容範囲を広げられることが判
るが、更に錘張出し部を凹ますことで異物の影響を完全に排除することができた。異物の
影響を排除でたと言うことは、錘張出し部の異物の検査を省くことができ、大幅に異物検
査時間を短縮できるだけでなく、錘張出し部に異物が存在している突起付加速度センサー
素子を使用できるため、突起付加速度センサー素子の歩留りも大幅に上がり、集積回路付
加速度センサーのコスト低減に大きな効果が得られた。
本発明の集積回路付加速度センサー実施例1の展開斜視図である。 突起付加速度センサー素子の拡大斜視図である。 本発明の集積回路付加速度センサー実施例1の断面図である。 錘張出し部の突起形状の斜視図である。 本発明の集積回路付加速度センサー実施例2の断面図である。 実施例1,2のラッチアップ評価結果である。 実施例3の可撓部および錘部の部分拡大斜視図である。 本発明の集積回路付加速度センサー実施例3の断面図である。 実施例3の出力とノイズレベル評価結果である。 基板付加速度センサーの斜視図である。 従来の加速度センサーの展開斜視図である。 従来の加速度センサーの断面図である。 加速度センサー素子の拡大斜視図と動きを説明する図である。 規制板を有する加速度センサーの展開斜視図である。 規制板を有する加速度センサーの断面図である。 錘配線部近傍の拡大断面図である。 集積回路付加速度センサーの展開斜視図である。 集積回路付加速度センサーの断面図である。
符号の説明
1 加速度センサー、2 加速度センサー素子、3 ワイヤー、4 保護ケース端子、
5 外部端子、6 保護ケース、7 保護ケース蓋、8 素子端子、9 配線、
10 錘部、11 支持枠、12 可撓部、13 接着剤、14 ピエゾ抵抗素子、
15 錘配線部、16 錘張出し部、17 規制板、18 接着剤、
19,19’ シリコン、20 酸化シリコン、21 絶縁層、22 IC板、
23 集積回路付加速度センサー、31 突起付加速度センサー素子、
32,32 ワイヤー、34 突起、35 凹んだ錘張出し部、
36 凹まさなかった錘張出し部、62 基板、63 ICチップ、
64 基板付き加速度センサー。

Claims (5)

  1. 支持枠と支持枠に可撓部を介して保持される錘部、可撓部に設けられた半導体ピエゾ抵
    抗素子と配線よりなる加速度センサー素子を保護ケース内に保持し、錘部上方には錘部の
    動きを規制するIC板を備える加速度センサーであって、過度の加速度を受けて錘部が変
    位したとき、加速度センサー素子の錘部の配線上面がIC板下面に接触しないように、錘
    配線部および錘張出し部の少なくとも一方に突起を設けたことを特徴とする集積回路付加
    速度センサー。
  2. 加速度センサー素子の錘配線部に設けられた突起の突起上面は、配線上面より0.3μ
    m以上5μm以下IC板下面に近いことを特徴とする請求項1に記載の集積回路付加速度
    センサー。
  3. 加速度センサー素子の錘張出し部に設けられた突起の突起上面は、配線上面より0μm
    以上5μm以下IC板下面に近いことを特徴とする請求項1に記載の集積回路付加速度セ
    ンサー。
  4. 錘張出し部の突起部以外の領域の少なくとも一部を、可撓部厚みに相当する量だけ凹ま
    したことを特徴とする請求項1から3に記載の集積回路付加速度センサー。
  5. 錘張出し部の突起部以外の領域の少なくとも一部を、可撓部厚みとSOIウェファーの
    酸化シリコン厚みの合計に相当する量だけ凹ましたことを特徴とする請求項1から3に記
    載の集積回路付加速度センサー。
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