JP2005126436A - 共役多不飽和脂肪酸エステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】共役多不飽和脂肪酸エステルが十分な収率及び良好な純度で得られる、1〜5個の炭素原子を有するアルコール基R1及び10〜24個の炭素原子を有する脂肪酸基R2からなる非共役多不飽和脂肪酸エステルと、C1〜C5−アルコレートとの反応が中心にある方法を提供する。
【解決手段】該反応を溶剤不含で相転移触媒を用いて実施する。
【選択図】なし
【解決手段】該反応を溶剤不含で相転移触媒を用いて実施する。
【選択図】なし
Description
本発明は、共役多不飽和脂肪酸エステルの製造方法に関する。
天然に存在する多不飽和脂肪酸のグループの範囲内では二重結合の位置によって孤立二重結合を有する脂肪酸と共役二重結合を有する脂肪酸とで区別される。前者の脂肪酸については天然の供給過剰を生ずるが、一方で共役脂肪酸は天然脂肪は比較的まれに存在するに過ぎない。
目下、共役脂肪酸は技術的見解から、しかしながらまた特に栄養生理学的観点で昨年にますます重要性を増したので、孤立二重結合を有する脂肪酸を適当な異性化反応を用いて共役二重結合を有する脂肪酸に変換する試みには不足はない。
脂肪の水素化において不飽和誘導体が生じるという観察から出発して、本来、油脂の水添での使用から公知のような触媒で異性化を実施することが試みられている。そのために使用される有用な触媒は確かに少量で使用できるが、それにより達成される異性化は定量的にいかず、その際、更に不所望の副生成物、例えば重合された又は分子内環化された副生成物を生じる。
しかも孤立二重結合を有する脂肪酸の塩基性物質による異性化は、久しい以前から優先的に多不飽和脂肪酸、例えばリノール酸及びリノレン酸の定量的測定のために知られている。しかしながら、この変法は、また共役脂肪酸を異性化の枠内で得るために好適であると明らかにされている。通常はこの場合にアルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属アルコレートは脂肪酸又はその誘導体に対して少なくとも等モル量でアルコール性溶剤中で高められた温度において作用する。
しかしながら、また前記の場合にも、副反応が多かれ少なかれ顕著に起こることは欠点であることは明白であり、その際、主に重合反応及び環化反応を観察でき、理論的に見込まれる共役脂肪酸の収率はこうして実際には達成できない。
前記の欠点の克服のために、異性化条件、ここでは特にアルカリ金属化合物の濃度、温度及び反応時間を、副反応が抑制されるように変更することが試みられている。この場合に、特にアルカリ金属化合物及び選択されるアルコールの種類が異性化の成功のために決定的に寄与することが明白となった。
昨年に、特に共役脂肪酸の製造、特に共役リノール酸の塩基性触媒による製造が行われる3種の変法が定着した。
第一の方法では、非共役脂肪酸又はそのエステルとアルカリ金属水酸化物又は別の塩基とを、高沸点アルコール、例えばエチレングリコール(US2,242,230号)中で、プロピレングリコール(例えばEP−A0838997号、US5,986,116号、EP−A902082号)中で、グリセリン(参照WO2001/18161号)中で、ポリエーテルアルコール(例えばWO2001/51597号)中で、及び1つの遊離OH基を有するポリオール(US2,343,644号)中で、通常は常圧下に反応させる。また水(例えばWO2001/40419号、US4,164,501号、US2,350,583号及びGB561803号)中で、そのとき同時に高圧下で反応させることも可能であり、その際、溶剤として水を用いる変法における反応温度は180℃を上回るものである。前記の全ての場合には化学量論的量の塩基成分を添加する。それというのも該塩基はまず脂肪酸又はそのエステルと反応し、鹸化反応の枠内で脂肪酸の塩が生成するからである。更に反応混合物を液状に保つために、どうしても溶剤が必要である。
通常は、このために低沸点溶剤、例えば水が使用されるが、その際には全反応は高圧下で実施せねばならない。溶剤として水を用いれば、該反応は更に非常に高い温度で初めて十分な速度で進むが、その際、比較的高い割合の不所望の脂肪酸異性体が生じる。
不飽和脂肪酸の異性化のための第二の公知の方法は、出発材料として選択された脂肪酸アルキルエステルを用い、そして相応のアルコレート、従って例えば脂肪酸メチルエステル及びアルカリ金属メタノレートを異性化触媒として使用する。この方法では一般に鹸化の問題は生じないので、主に少量の約1〜2質量%の触媒量で十分である。しかしながら欠点としては、該アルコレートが脂肪酸エステル中に不溶であり、従ってエステルのためにも、アルコレート成分のためにも溶剤をどうしても使用せねばならない。
前記の異性化の変法の実施のために、その都度の溶剤は数%で十分であり、特にそのために、反応混合物中にエステル及びアルコレートの形で既に存在するようなアルコールが該当する。しかしながら該反応は高められた圧力下に実施せねばならない。それというのも短鎖アルコールのための反応温度はそのそれぞれの沸点を明らかに上回るからである。更に相応の技術的措置を講じなければならない。
非共役脂肪酸アルキルエステルとアルカリ金属アルコレートとを、溶剤としての相応のアルコールの存在下で、かつ100℃を上回る温度で、圧力条件下に反応させることは、例えばUS6,479,683号、DE−AS1156788号並びにDE−AS1156789号から公知である。
非共役脂肪酸誘導体の異性化のための第三の変法としては、非共役脂肪酸アルキルエステルとアルカリ金属アルコレートとの極性−非プロトン性溶剤中で実施される反応様式が定着している。
相応の方法は、DE−OS2250232号、DE−OS2155727号及びUS3,984,444号から公知である。
前記の極性−非プロトン性溶剤中での反応は確かに比較的低温で進行するが、使用される物質は部分的に毒性学的に懸念されるものであり、そして更に生成物から分離しづらく、このことは、この反応変法を食品における該生成物の使用に関して不適なものにさせる。
既に説明したように、共役リノール酸、リノレン酸及びエステルの形のその誘導体は脂肪酸(誘導体)のグループからの重要な代表物である。
共役リノール酸(CLA)は反芻動物の乳及び肉中に天然に存在するオクタデカジエン酸の位置及び配置に依存する異性体の混合物である。
略語“CLA”は従って液にC18:2脂肪酸、特に9−シス−11−トランス−及び10−トランス−12−シス−オクタデカジエン酸を包含する。
胸部組織、腸管組織、胃組織及び皮膚組織における発癌で確認される有効作用(特にリンパ球活性及びマクロファージ活性に調節作用を有する)の他に、CLAは、特に抗酸化剤と組み合わせて栄養補充剤のための生物学的に活性な内容物でもある。
従って総合的にCLAは共役脂肪酸及びその誘導体の重要な代表物である。
CLAの製造のための例はWO2001/51597号に記載される方法である。この場合に、脂肪酸で濃縮された油を触媒量の塩基性成分で、溶剤としてポリエーテルアルコール(例えばポリエチレングリコール)を含有する媒質中で実施する。反応温度はその場合に90℃を超過すべきである。またこの場合に、まず化学量論的量の塩基性成分が、油又は脂肪酸をセッケン形に変換するために必要である。
US2,343,644号によれば、脂肪様ポリエンは過剰の塩基性成分で、及び1つの遊離のOH基を有する多塩基性アルコールのエーテルの存在下に共役が行われる。このためには特にポリエチレングリコールモノメチルエーテルが該当する。
この場合の欠点としては、過剰の塩基によるどうしても必要な措置であり、更に前記の方法は1つの遊離のOH基を有する多塩基性アルコールのエーテルに制限されていることである。
US2,242,230号
EP−A0838997号
US5,986,116号
EP−A902082号
WO2001/18161号
WO2001/51597号
US2,343,644号
WO2001/40419号
US4,164,501号
US2,350,583号
GB561803号
US6,479,683号
DE−AS1156788号
DE−AS1156789号
DE−OS2250232号
DE−OS2155727号
US3,984,444号
WO2001/51597号
US2,343,644号
従って本発明の課題は、共役多不飽和脂肪酸エステルを製造するにあたり、1〜5個の炭素原子を有するアルコール基R1及び10〜24個の炭素原子を有する脂肪酸基R2からなる非共役多不飽和脂肪酸エステルと、C1〜C5−アルコレートとの反応が中心にある方法を提供することであった。この方法はできる限り容易に実施されるべきである、すなわち該方法は温度制限及び圧力制限の影響下にあるべきでなく、そして使用される出発材料並びに反応媒質それ自体は僅かな成分に制限されるべきである。この場合に、相応の不所望の生成物を伴う副反応を回避すべきであり、そして新規の方法で得られる共役多不飽和脂肪酸エステルは十分な収率及び良好な純度で得られるべきである。
前記課題は、反応を溶剤不含で相転移触媒を用いて実施する相応の方法によって解決された。
意想外にも、前記の方法の反応において、得られる生成物の異性化度が規則的に90%を上回ることが明らかになり、その際、反応条件は先行技術から公知の方法と比較して相対的に容易に保持できる。それというのも更なる反応条件、例えば温度及び圧力は試験実施及び反応装置に対して如何なる特定の要求もないからである。前記の容易な反応実施で、匹敵する方法の公知の品質を越える生成物品質が達成できることを予測できるものではない。
使用される脂肪酸エステルに関して、それぞれ全反応混合物に対して、85〜99.9質量%の使用量、そして使用されるアルコレートに関して0.05〜10質量%の使用量が特に好適であることが判明した。この場合に全反応混合物に対して90.0〜98.0質量%の脂肪酸エステルの量及び0.5〜5.0質量%のアルコレートの量が特に有利であると見なされる。
確かに本発明にかかる方法は多くの脂肪酸エステルで挙げられる限界内で実施できるが、リノール酸及びリノレン酸のエステルを出発材料として使用する変法が有利である。
1〜5個の炭素原子を有するアルコレートの群からは、ナトリウムアルコレート及びカリウムアルコレート、特にナトリウムメチレート及びカリウムメチレート、またナトリウムエチレート及びカリウムエチレートが特に好適であると示されている。
今まで知られている、有機溶剤を用いて行われる方法か又は水の存在下に行われる方法のいずれかに対して、本発明による方法は溶剤不含で実施され、その際、更なる本発明に重要な特徴として相転移触媒の使用が大変重要である。この相転移触媒は、脂肪酸エステル中のアルコレートの溶解度を高め、そしてそれによって異性化を可能にする。同時に、溶剤としての低沸点アルコールに対して高圧下での作業が回避される。それというのも相転移触媒の蒸気圧は極めて低いからである。
使用される相転移触媒の量は、単に経済的な制限を受けるに過ぎず、その際、それぞれ全反応混合物に対して、0.05〜5.0質量%の量、特に有利には0.5〜1.5質量%の量が特に好適であると示されている。相転移触媒の有利な代表物としては、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル又はポリエチレングリコールジメチルエーテル、クラウンエーテル、例えば15−クラウン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジクロロヘキサノ−18−クラウン−6、第四級アンモニウム塩又はホスホニウム塩、例えばベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド又はテトラブチルホスホニウムブロミド及びその混合物が該当し、その際、無毒の相転移触媒、例えばポリエチレングリコールが特に適当である。
反応媒質に関して、本発明では共役を二相系で実施する変法が有利である。
既に何度も示唆したように、本願の方法の特定の利点は、反応圧及び反応温度に関する特定の条件を保つ必要がないことである。とりわけ経済的な理由から、1.0〜2.0バールの圧力、特に有利には常圧で実施する反応の実施が有利である。選択されるべきプロセス温度は60〜150℃、特に有利には80〜120℃、殊に有利には90〜100℃の範囲が好適であると見なされている。
当然のこととして、反応時間は反応温度が低下すれば次第に長くなる。しかしながら、生成物中の不所望の異性体の割合が、反応温度ができる限り低く、すなわち60℃付近の温度範囲で選択される場合に顕著に低いことが更に意想外であると判明した。従って反応温度の選択により、必要であれば異性化度もしくは種々の異性体の比率を設定及び調節できる。またより高い温度(例えば100℃)で、本発明の方法では不所望の異性体は検出されない、すなわち9−シス−11−トランスオクタデカジエン酸及び10−トランス−12−シス−オクタデカジエン酸は検出されないが、その際、もちろん基本的に不所望の異性体の場合でも二重結合は共役において相互に存在してよい。
とりわけ前記の理由から本発明は、理論的に異性化可能な二重結合の少なくとも90%、特に少なくとも95%のが共役形で存在する生成物が得られる変法の特許の保護を請求している。前記の関連で、例えばリノール酸についての異性化度は一般に一義的に規定できることに留意すべきである。それというのも、例えば完全な変換で100%の二重結合が共役されるからである。リノレン酸及び少なくとも3つの二重結合を有する別の脂肪酸では定義がより困難である。それというのも前記の場合に、もはや更には反応できないが、全ての二重結合が共役されていない異性体が生じうるからである。
本発明は、本来の方法に後接続される生成物の分離工程も包含している。この付加的な分離工程は、少なくとも希酸(有利にはリン酸)での生成物の洗浄及び後続の乾燥、有利には真空中及び/又は高められた温度における乾燥を含む。
前記に説明された共役リノール酸(CLA)の栄養生理学的に意味がある特性に基づいて、本発明は、共役リノール酸メチルエステル又は共役リノール酸エチルエステルが得られる方法をも包含する。
まとめると提案された方法は、利点としてその溶剤不要性及び、非常に少量でのみ使用され、高圧下での作業を回避する相転移触媒の使用を有し、その際、またその都度の温度範囲の選択によって種々の異性体の割合を広範に意図的に調節できる。その容易な実施可能性及び、脂肪酸エステル、アルコレート及び相転移触媒からなる3成分の組成に基づいて、提案された方法は顕著に経済的に実施でき、その際、生成物はより高い品質で、特にCLAエステルの形で得られる。
1〜5個の炭素原子を有するアルコール基R1及び10〜24個の炭素原子を有する脂肪酸基R2からなる共役多不飽和脂肪酸エステルの1〜5個の炭素原子を有するアルコレートによる本発明にかかる製造方法は、反応を溶剤不含で相転移触媒を用いて実施することを特徴としている。この方法では、それぞれ全反応混合物に対して、脂肪酸エステルの割合は85〜99.9質量%であるべきであり、アルコレート成分の割合は0.05〜10質量%であるべきであり、かつ相転移触媒の割合は0.05〜5.0質量%であるべきである。リノール酸及びリノレン酸のエステルは出発材料として、アルコレートとしてのナトリウムメチレート又はカリウムメチレートもしくはナトリウムエチレート又はカリウムエチレートと同様に有利である。適当な相転移触媒は、例えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル又はポリエチレングリコールジメチルエーテル、クラウンエーテル及び第四級アンモニウム塩又はホスホニウム塩である。有利には二相系において1.0〜2.0バールの圧力で、かつ60〜150℃のプロセス温度で実施される前記の方法により、理論的に異性化可能な二重結合の少なくとも90%が共役形で存在する生成物を得ることができる。本発明にかかる方法は、特に共役リノール酸メチルエステル又は共役リノール酸エチルエステルを得るために考慮され、そして特に顕著に容易かつ経済的な方法様式に卓越している。
以下の実施例は、共役多不飽和脂肪酸エステルの本発明による方法の利点を裏付けるものである。
例1(比較例)
相転移触媒を用いない異性化
50gの脂肪酸メチルエステル(脂肪酸成分中の76%のリノール酸)を1gのカリウムメチレートと一緒に100℃で3時間撹拌した。該反応を1.0mlの85%のリン酸の添加によって完了させ、そして該生成物を水で2回洗浄した。6%の異性化度(ガスクロマトグラフィーによって測定)を有する橙色の液体が得られた。
相転移触媒を用いない異性化
50gの脂肪酸メチルエステル(脂肪酸成分中の76%のリノール酸)を1gのカリウムメチレートと一緒に100℃で3時間撹拌した。該反応を1.0mlの85%のリン酸の添加によって完了させ、そして該生成物を水で2回洗浄した。6%の異性化度(ガスクロマトグラフィーによって測定)を有する橙色の液体が得られた。
例2(本発明による)
相転移触媒を用いた異性化
20gの脂肪酸エチルエステル(脂肪酸成分中の76%のリノール酸)を0.2gのポリエチレングリコール(平均モル質量400を有する相転移触媒)及び0.4gのカリウムエチレート(アルコレート成分)と一緒に撹拌下にかつ窒素雰囲気下で210分にわたり100℃に加熱した。引き続き該反応を1.0mlの85%のリン酸の添加によって完了させ、そして該生成物を水で2回洗浄した。93%の異性化度(ガスクロマトグラフィーによって測定)を有する橙色の液体が得られた。
相転移触媒を用いた異性化
20gの脂肪酸エチルエステル(脂肪酸成分中の76%のリノール酸)を0.2gのポリエチレングリコール(平均モル質量400を有する相転移触媒)及び0.4gのカリウムエチレート(アルコレート成分)と一緒に撹拌下にかつ窒素雰囲気下で210分にわたり100℃に加熱した。引き続き該反応を1.0mlの85%のリン酸の添加によって完了させ、そして該生成物を水で2回洗浄した。93%の異性化度(ガスクロマトグラフィーによって測定)を有する橙色の液体が得られた。
例1からの生成物の異性化度と例2からの生成物の異性化度との直接的な比較によって、他にはほぼ同様の反応実施で相転移触媒の有利な影響が示される。
例3(本発明による)
380gの脂肪酸メチルエステル(脂肪酸成分中の76%のリノール酸、そしてベニバナ油のメタノールによる1%のカリウムヒドロキシドの存在下でのエステル化によって製造された)を3.82gのポリエチレングリコール(平均モル質量400)及び5.74gのカリウムメチレートと一緒に激しく撹拌しながら210分にわたり95℃に加熱した。該反応は全体的に窒素雰囲気下に実施した。引き続き反応混合物をそれぞれ100mlの2%のリン酸で3回洗浄し、そして該生成物を真空中で80℃において乾燥させた。異性化度>99%を有する370gの淡黄色の液体が得られた。脂肪酸成分中の共役リノール酸の含有率は、ガスクロマトグラフィーによれば76%として測定され、半分につき9−シス−11−トランス−オクタデカジエン酸と10−トランス−12−シス−オクタデカジエン酸に割り当てられる。
380gの脂肪酸メチルエステル(脂肪酸成分中の76%のリノール酸、そしてベニバナ油のメタノールによる1%のカリウムヒドロキシドの存在下でのエステル化によって製造された)を3.82gのポリエチレングリコール(平均モル質量400)及び5.74gのカリウムメチレートと一緒に激しく撹拌しながら210分にわたり95℃に加熱した。該反応は全体的に窒素雰囲気下に実施した。引き続き反応混合物をそれぞれ100mlの2%のリン酸で3回洗浄し、そして該生成物を真空中で80℃において乾燥させた。異性化度>99%を有する370gの淡黄色の液体が得られた。脂肪酸成分中の共役リノール酸の含有率は、ガスクロマトグラフィーによれば76%として測定され、半分につき9−シス−11−トランス−オクタデカジエン酸と10−トランス−12−シス−オクタデカジエン酸に割り当てられる。
Claims (13)
- 共役多不飽和脂肪酸エステルを、1〜5個の炭素原子を有するアルコール基R1及び10〜24個の炭素原子を有する脂肪酸基R2からなる非共役多不飽和脂肪酸エステルと1〜5個の炭素原子を有するアルコレートとを反応させることによって製造する方法において、該反応を溶剤不含で相転移触媒を用いて実施することを特徴とする方法。
- 全反応混合物に対してそれぞれ、85〜99.9質量%の脂肪酸エステル及び0.05〜10質量%のアルコレートを使用する、請求項1記載の方法。
- 全反応混合物に対してそれぞれ、90.0〜98.0質量%の脂肪酸エステル及び0.5〜5.0質量%のアルコレートを使用する、請求項1又は2記載の方法。
- リノール酸及びリノレン酸のエステルを出発材料として使用する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- ナトリウムメチレートもしくはカリウムメチレート又はナトリウムエチレートもしくはカリウムエチレートをアルコレートとして使用する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
- 相転移触媒を、全反応混合物に対してそれぞれ0.05〜5.0質量%の量で、特に有利には0.5〜1.5質量%の量で使用する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
- 相転移触媒としてポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル又はポリエチレングリコールジメチルエーテル、クラウンエーテル、例えば15−クラウン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキサノ−18−クラウン−6、第四級アンモニウム塩又はホスホニウム塩、例えばベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド又はテトラブチルホスホニウムブロミド及びその混合物を使用する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
- 共役を二相系で実施する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
- 反応を1.0〜2.0バールの圧力、特に有利には常圧で実施する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
- 反応を60〜150℃のプロセス温度、特に有利には80〜120℃、殊に有利には90〜100℃で実施する、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
- 理論的に異性化可能な二重結合の少なくとも90%が共役形で存在する生成物を得る、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
- 生成物のための分離工程が後接続されており、該工程は希酸、有利にはリン酸での生成物の洗浄及び、有利には真空及び/又は高められた温度での乾燥を包含する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
- 共役リノール酸メチルエステル又は共役リノール酸エチルエステルを得る、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
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