JP2005126411A - スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 - Google Patents
スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005126411A JP2005126411A JP2004211788A JP2004211788A JP2005126411A JP 2005126411 A JP2005126411 A JP 2005126411A JP 2004211788 A JP2004211788 A JP 2004211788A JP 2004211788 A JP2004211788 A JP 2004211788A JP 2005126411 A JP2005126411 A JP 2005126411A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substituted
- carbon atoms
- general formula
- group
- unsubstituted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
【解決手段】 一般式(1)で表されるスチルベン誘導体、その製造方法、およびスチルベン誘導体を含有した電子写真感光体であって、ホルミル化トリフェニルアミン誘導体とジリン酸エステル誘導体を触媒の存在下に反応させる。
【選択図】なし
Description
このような有機感光体材料のうち、高い電荷移動度を有する電荷輸送剤として、下記一般式(79)で表されるスチルベン誘導体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献1に記載されているスチルベン誘導体の製造方法は、生産効率が低く、目的とするスチルベン誘導体が安定して得られないという問題が見られた。
すなわち、本発明の目的は、上述した技術的な問題を解決し、電子写真感光体等の電荷輸送剤として好適に用いることのできる特定のスチルベン誘導体、その製造方法、および、所定感度を有する電子写真感光体を提供することにある。
すなわち、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体は、中心構造に特定の芳香族環構造およびオレフィン基を有し、分子末端のフェニルアミノ基に所定の置換基を有することにより、結着樹脂との相溶性に優れ、長時間にわたって高い電荷移動度を示すとともに、結晶化を効果的に防ぐことができる。
したがって、このようなスチルベン誘導体を、電子写真感光体における電荷輸送剤(正孔輸送剤)として使用することにより、長時間にわたって感度特性に優れ、結晶化が生じにくいという効果を有する電子写真感光体を提供することができる。
したがって、このようなスチルベン誘導体を、電子写真感光体における電荷輸送剤(正孔輸送剤)として使用することにより、優れた感度特性を有した電子写真感光体を提供することができる。また、このような構造であれば、比較的導入が容易であるため、所定のスチルベン誘導体を、比較的高い収率で生産することができる。
すなわち、このようなスチルベン誘導体を、電子写真感光体における電荷輸送剤(正孔輸送剤)として使用することにより、感光層中に均一に分散されるため、結晶化をより効果的に防ぐことができ、長時間にわたって感度特性に優れた電子写真感光体を提供することができる。また、このような置換基であれば、比較的導入が容易であるため、所定のスチルベン誘導体を、比較的高い収率で生産することができる。
すなわち、このようなスチルベン誘導体を、電子写真感光体における電荷輸送剤(正孔輸送剤)として使用することにより、優れた感度特性を有した電子写真感光体を提供することができる。また、このような構造であれば、比較的導入が容易であるため、所定のスチルベン誘導体を、比較的高い収率で生産することができる。
すなわち、一般式(2)で表されるスチルベン誘導体は、分子末端のフェニルアミン構造の2つのフェニル基に、ジフェニルエナミン構造を有し、さらに他の2つのフェニル基のオルト位に水素原子以外の置換基を有することにより、立体障害が生じるため、結着樹脂との溶解性がさらに優れ、長時間にわたって電荷移動度が大きく、結晶化を防ぐという特徴を有する。また中心構造がパラ位に結合手を有するフェニル基であることにより、分子量が比較的小さく、結着樹脂との相溶性がさらに優れるため、感光層中に均一に分散され、耐久性に優れるという特徴を有する。
したがって、このようなスチルベン誘導体を、電子写真感光体における電荷輸送剤(正孔輸送剤)として使用することにより、感光層中に均一に分散されるため、長時間にわたって優れた感度特性を有し、耐久性にも優れた電子写真感光体を効率よく提供することができる。
したがって、このようなスチルベン誘導体を、電子写真感光体における電荷輸送剤(正孔輸送剤)として使用することにより、感光層中に均一に分散されるため、長時間にわたってさらに優れた感度特性を有し、耐久性にも優れた電子写真感光体を効率よく提供することができる。また、このような置換基であれば、比較的導入が容易であって所定のスチルベン誘導体を、比較的高い収率で生産することができる。
すなわち、このように実施することにより、フェニル基に特定の置換基を有するトリフェニルアミン誘導体を、フィルスマイヤー(Vilsmeier)法によってホルミル化すれば、特定のホルミル化トリフェニルアミン誘導体を製造することができ、さらにウィッチヒ(Wittig)反応によりオレフィン基を介したジフェニル構造を置換することで、特定のトリフェニルアミン誘導体を製造でき、その後、フィルスマイヤー(Vilsmeier)法によって目的のホルミル化トリフェニルアミン誘導体を効率よく製造することができる。結果として、一般式(2)で表されるスチルベン誘導体をさらに効率的に得ることができる。
第1の実施形態は、下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体である。
この理由は、一般式(1)中のR1およびR5のうち少なくとも一つあるいは両方が、所定のアルキル基またはアルコキシ基であることにより、立体障害により正孔輸送剤の平面性が低下し、より効果的に結晶化を防ぐためである。また、結着樹脂との相溶性がさらに優れ、感光層中で均一に分散されるため、長時間にわたって感度特性に優れるという効果を提供することができるためである。
この理由は、一般式(2)中の複数のR8、R9およびR10のうち少なくとも一つあるいは2つが、所定のアルキル基またはアルコキシ基であることにより、結着樹脂との相溶性、および溶剤への溶解性がさらに優れ、感光層中で均一に分散されるため、結晶化をより効果的に防ぐことができ、感度特性および耐久性により優れるという効果を提供することができるためである。
第2の実施形態は、第1の実施形態で説明した一般式(1)で表されるスチルベン誘導体の製造方法であって、下記反応式(1)に示すように、一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(4)で表されるジリン酸エステル誘導体を、触媒の存在下に反応させることを特徴とするスチルベン誘導体の製造方法である。
なお、反応式(1)中のA、R1〜R7、Ar1、Ar2およびa〜cは、特に断りがない限り、既に説明した内容である。
まず、反応式(1)を実施するうえで、原料となる一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体の合成方法について詳しく説明する。
一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体は、下記反応式(4)に示すように、第1工程および第3工程としての二段階のフィルスマイヤー(Vilsmeier)法と、第2工程としてのウィッティヒ(Wittig)反応とを用いて、合成することが好ましい。
なお、反応式(4)中のR1〜R7、Ar1、Ar2およびa〜bは、特に断りがない限り、一般式(1)中のR1〜R7、Ar1、Ar2およびa〜bの内容と同様である。
まず、一般式(5)で表されるアニリン誘導体を原料として、それに一般式(23)および(24)で表される2種類のヨードベンゼン誘導体と、を反応させて、一般式(25)で表されるトリフェニルアミン誘導体を得た後、第一段階のフィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化して、一般式(26)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体を合成する。
なお、一般式(25)で表されるトリフェニルアミン誘導体の合成する際、一般式(5)で表されるアニリン誘導体を構成するアミノ基の一つの水素を予めアセチル基で置換することが好ましい。すなわち、アセチル基でアニリン誘導体の一部を保護した後、一種類のヨードベンゼン誘導体と反応させる。次いで、得られたアセチル化ジフェニールアミン誘導体のアセチル基をはずすと同時に水素を付与し、さらに、もう一種類のヨードベンゼン誘導体と反応させることが好ましい。
この理由は、かかるアニリン誘導体と、2種類のヨードベンゼン誘導体との添加割合が、1:1未満の値になると、目的物であるトリフェニルアミン誘導体の生成量が低下する場合があるためである。一方、かかるアニリン誘導体と、2種類のヨードベンゼン誘導体との添加割合が、1:6を超えると、未反応のヨードベンゼン誘導体が多く残留するため、目的物であるトリフェニルアミン誘導体の精製が困難になる場合があるためである。
なお、一般式(23)および(24)で表されるヨードベンゼン誘導体の添加割合をモル比で約1:1の値にすることが好ましい。
この理由は、このような反応条件であれば、比較的簡易な製造設備を用いて、所望の反応を効率的に実施できるためである。
(i)オキシ塩化リン、ホスゲン、塩化オキサリル、塩化チオニル、トリフェニルホスフィン−臭素、ヘキサクロロトリホスファザトリエン等のハロゲン化剤
(ii)N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルホルムアニリド(MFA)、N−ホルミルモルホリン、N,N−ジイソプロピルホルムアミド
特に、本発明では、フィルスマイヤー試薬として、オキシ塩化リンと、溶媒としても使用できるDMFとの組み合わせが好適に用いられる。
さらに、触媒量の塩化亜鉛等を添加することにより、フィルスマイヤー法を促進させることができる。
また、フィルスマイヤー試薬の使用量に関して、一般式(25)で表されるトリフェニルアミン誘導体1モルに対して、1〜5倍モル量の範囲内の値とすることが好ましく、1〜3倍モル量の範囲内の値とすることがより好ましい。
さらに、フィルスマイヤー法における、トリフェニルアミン誘導体のホルミル化の反応条件に関して、通常130℃以下の温度で行い、反応時間を5〜240分間の範囲内の値とすることが好ましい。
なお、第二段階のフィルスマイヤー法の実施にあたっても、第一段階のフィルスマイヤー法の条件に準じて実施することができる。
次いで、ウィッティヒ(Wittig)反応により、一般式(28)で表されるトリフェニルアミン誘導体を合成する。すなわち、一般式(26)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(27)で表されるリンイリド誘導体と、触媒としてのn−ブチルリチウム等の存在化に反応させるものである。
この理由は、かかるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、リンイリド誘導体との添加割合が、1:1未満の値になると、一般式(28)で表されるトリフェニルアミン誘導体の生成量が低下する場合があるためである。一方、かかるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、ジフェニルエテニル基を有するリンイリドとの添加割合が、1:3を超えると、未反応のリンイリド誘導体が多く残留するため、一般式(28)で表されるトリフェニルアミン誘導体の精製が困難になる場合があるためである。
したがって、一般式(26)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(27)で表されるリンイリド誘導体との添加割合を、モル比で1:1.2〜1:2の範囲内の値とすることがより好ましい。
この理由は、このような反応条件であれば、比較的簡易な製造設備を用いて、所望の反応を効率的に実施できるためである。
なお、ウィッティヒ法で使用する試薬としては、例えば、n−ブチルリチウム、ナトリウムメトキシドやナトリウムエトキシド等のナトリウムアルコキシド;水素化ナトリウムや水素化カリウム等の金属水素化物等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
次いで、一般式(28)で表されるトリフェニルアミン誘導体を、第二段階のフィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化して、一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体を得る。
なお、第3工程における第二段階のフィルスマイヤー法の反応条件等については、第1工程における第一段階のフィルスマイヤー法に準じて行うことが好ましい。
次いで、反応式(1)を実施するうえで、原料となる一般式(4)で表されるジリン酸エステル誘導体の合成方法について詳しく説明する。
一般式(4)で表されるジリン酸エステル誘導体は、下記反応式(5)に示すように、合成することができる。なお、反応式(5)中のAは、一般式(1)中のAと同様の内容であり、Xはハロゲン原子、例えば塩素原子または臭素原子である。
ここで、合成反応を生じさせるに際して、ハロゲン化メチル誘導体1モルに対して、亜リン酸トリエチルの使用割合を、少なくとも2モルとすることが好ましく、2〜10モルの範囲内の値とすることがより好ましい。
また、かかる反応温度を、通常80〜150℃の範囲内の値とし、反応時間を2〜10時間の範囲内の値とすることが好ましい。
また、ジリン酸エステル誘導体を合成する際に、所定量の第三級アミンを添加することも好ましい。この理由は、第三級アミンによって、反応系からハロゲン化アルキルが除去されるため、ジリン酸エステル誘導体の合成反応を促進できるためである。好適な第三級アミンとしては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
次いで、反応式(1)を実施する際の反応条件について詳細に説明する。
すなわち、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体は、上述した反応式(1)に従って、後述する反応条件に基づいて合成することができる。
一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、一般式(4)で表されるジリン酸エステル誘導体との反応は、通常−10〜30℃で行うことが好ましく、その反応時間を1〜12時間の範囲内の値とすることが好ましい。
一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、一般式(4)で表されるジリン酸エステル誘導体との反応に使用する好適な溶媒としては、当該反応に影響を及ぼさないものであればよいが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が挙げられる。
また、かかる反応に使用する触媒としては、ナトリウムメトキシドやナトリウムエトキシド等のナトリウムアルコキシド、水素化ナトリウムや水素化カリウム等の金属水素化物、あるいは、n−ブチルリチウム等の金属塩が好適なものとして挙げられる。
ここで、かかる触媒の添加量を、ホルミル化トリフェニルアミン誘導体1モルに対して、1.0〜1.5モルの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる触媒の添加量が1.0モル未満の値となると、一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、一般式(4)で表されるジリン酸エステル誘導体と、の間の反応性が著しく低下する場合があるためである。
一方、かかる触媒の添加量が1.5モルを超えると、一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、一般式(4)で表されるジリン酸エステル誘導体と、の間の反応を制御することが著しく困難になる場合があるためである。
一般式(4)で表されるジリン酸エステル誘導体と、一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、の間の反応を実施するにあたり、添加割合を、モル比で1:2〜1:3の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、ジリン酸エステル誘導体との添加割合が、1:2未満の値になると、ホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、ジリン酸エステル誘導体とが1:1で対応して反応しやすくなるためである。また、かかる添加割合が、1:3を超えると、未反応のホルミル化トリフェニルアミン誘導体が精製を困難にする場合があるためである。
したがって、一般式(4)で表されるジリン酸エステル誘導体と、一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体との添加割合を、モル比で1:2.2〜1:2.5の範囲内の値とすることがより好ましい。
第3の実施形態は、第1の実施形態で説明した一般式(2)で表されるスチルベン誘導体の製造方法であって、下記反応式(2)に示すように、下記一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(7)で表されるジリン酸エステル誘導体を、触媒の存在下に反応させることを特徴とするスチルベン誘導体の製造方法である。
なお、反応式(2)で示されるスチルベン誘導体の製造方法は、第2の実施形態で説明した、反応式(1)で示されるスチルベン誘導体の製造方法の実施態様の一つである。(反応式(2)中のR8、R9、およびR10は、既に上述した内容である。)
まず、反応式(2)を実施するうえで、原料となる一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体の合成方法について詳しく説明する。
一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体は、下記反応式(3)に示すように、第1工程および第3工程としての二段階のフィルスマイヤー(Vilsmeier)法と、第2工程としてのウィッティヒ(Wittig)反応とを用いて、合成することが好ましい。
なお、反応式(3)中のR8、R9およびR10は、反応式(1)中のR8、R9およびR10の内容と同様である。
まず、一般式(8)で表されるアニリン誘導体と、式(9)で表されるヨードベンゼンと、を反応させて、一般式(10)で表されるトリフェニルアミン誘導体を得た後、第一段階のフィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化して、一般式(11)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体を合成する。
この理由は、かかるアニリン誘導体と、ヨードベンゼンとの添加割合が、1:2未満の値になると、目的物であるトリフェニルアミン誘導体の生成量が低下する場合があるためである。一方、かかるアニリン誘導体と、ヨードベンゼンとの添加割合が、1:4を超えると、未反応のヨードベンゼンが多く残留するため、目的物であるトリフェニルアミン誘導体の精製が困難になる場合があるためである。
次いで、ウィッティヒ(Wittig)反応により、一般式(13)で表されるトリフェニルアミン誘導体を合成する。すなわち、一般式(11)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(12)で表されるリンイリド誘導体と、触媒の存在化に反応させるものである。
この理由は、かかるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、リンイリド誘導体との添加割合が、1:1未満の値になると、一般式(13)で表されるトリフェニルアミン誘導体の生成量が低下する場合があるためである。一方、かかるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、ジフェニルエテニル基を有するリンイリドとの添加割合が、1:3を超えると、未反応のリンイリド誘導体が多く残留するため、一般式(13)で表されるトリフェニルアミン誘導体の精製が困難になる場合があるためである。
したがって、一般式(11)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(12)で表されるリンイリド誘導体との添加割合を、モル比で1:1.2〜1:2の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、一般式(11)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(12)で表されるリンイリド誘導体とを反応させるにあたり、反応条件は、第2の実施の形態において詳述したウィッティヒ(Wittig)法と同様の条件に準じて実施することができる。
次いで、一般式(13)で表されるトリフェニルアミン誘導体を、第二段階のフィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化して、一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体を得る。
なお、第3工程における第二段階のフィルスマイヤー法の反応条件等については、第1工程における第一段階のフィルスマイヤー法に準じて行うことが好ましい。
次いで、反応式(1)を実施するうえで、原料となる一般式(7)で表されるジリン酸エステル誘導体の合成方法について詳しく説明する。
式(7)で表されるジリン酸エステル誘導体は、下記反応式(6)に示すように、合成することができる。
ここで、合成反応を生じさせるに際して、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン1モルに対して、亜リン酸トリエチルの使用割合を、少なくとも2倍モル当量とすることが好ましく、2〜4倍モル量の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、かかる反応温度を、通常80〜150℃の範囲内の値とし、反応時間を2〜10時間の範囲内の値とすることが好ましい。
また、ジリン酸エステル誘導体を作成する際に、所定量の第三級アミンを添加することも好ましい。この理由は、第三級アミンによって、反応系からハロゲン化アルキルが除去されるため、ジリン酸エステル誘導体の合成反応を促進できるためである。好適な第三級アミンとしては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
次いで、反応式(2)を実施する際の反応条件について詳細に説明する。
すなわち、一般式(2)で表されるスチルベン誘導体は、上述した反応式(2)に従って、後述する反応条件に基づいて合成することができる。
また、一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(7)で表されるジリン酸エステル誘導体との反応は、通常−10〜30℃で行うことが好ましく、その反応時間を1〜12時間の範囲内の値とすることが好ましい。
一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(7)で表されるジリン酸エステル誘導体との反応に使用する好適な溶媒としては、当該反応に影響を及ぼさないものであればよいが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が挙げられる。
また、かかる反応に使用する触媒としては、ナトリウムメトキシドやナトリウムエトキシド等のナトリウムアルコキシド、水素化ナトリウムや水素化カリウム等の金属水素化物が好適なものとして挙げられる。
ここで、かかる触媒の添加量を、ホルミル化トリフェニルアミン誘導体1モルに対して、1.1〜1.2モルの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる触媒の添加量が1.1モル未満の値となると、一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(7)で表されるジリン酸エステル誘導体と、の間の反応性が著しく低下する場合があるためである。
一方、かかる触媒の添加量が1.2モルを超えると、一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、式(7)で表されるジリン酸エステル誘導体と、の間の反応を制御することが著しく困難になる場合があるためである。
式(7)で表されるジリン酸エステル誘導体と、一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、の間の反応を実施するにあたり、添加割合を、モル比で1:2.0〜1:2.4の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、ジリン酸エステル誘導体との添加割合が、1:2.0未満の値になると、ホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、ジリン酸エステル誘導体とが1:1で対応して反応しやすくなるためである。また、かかる添加割合が、1:2.4を超えると、未反応のホルミル化トリフェニルアミン誘導体が精製を困難にする場合があるためである。
したがって、式(7)で表されるジリン酸エステル誘導体と、一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体との添加割合を、モル比で1:1.8〜1:2.2の範囲内の値とすることがより好ましい。
第4の実施形態は、導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、感光層に、一般式(1)または(2)で表されるスチルベン誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
なお、電子感光体には、単層型と積層型とがあるが、本発明のスチルベン誘導体は、いずれにも適用可能である。
ただし、特に正負いずれの帯電型にも使用できること、構造が簡単で製造が容易であること、層を形成する際の被膜欠陥を抑制できること、層間の界面が少なく、光学的特性を向上できること等の観点から、単層型に適用することが好ましい。
(1) 基本的構成
図5(a)に示すように、単層型感光体10は、導電性基体12上に単一の感光層14を設けたものである。
この感光層は、例えば、一般式(1)または(2)で表されるスチルベン誘導体(正孔輸送剤)と、電荷発生剤と、結着樹脂と、さらに必要に応じて電子輸送剤を適当な溶媒に溶解または分散させ、得られた塗布液を導電性基体上に塗布し、乾燥させることで形成することができる。かかる単層型感光体は、単独の構成で正負いずれの帯電型にも適用可能であるとともに、層構成が簡単であって、生産性に優れているという特徴がある。
また、得られた単層型感光体は、一般式(1)または(2)で表されるスチルベン誘導体を含んでいることから、残留電位が低下しているとともに、所定感度を有しているという特徴がある。
さらに、単層型感光体の感光層に、電子輸送剤を含有させる場合には、電荷発生剤と正孔輸送剤との電子の授受が効率よく行われるようになり、感度等がより安定する傾向が見られる。
本発明に用いられる電荷発生剤としては、例えば、無金属フタロシアニン、オキソチタニルフタロシアニン、ペリレン顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
特に、半導体レーザー等の光源を使用したレーザービームプリンタやファクシミリ等のデジタル光学系の画像形成装置には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光体が必要となるため、例えば、無金属フタロシアニンやオキソチタニルフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料が好適に用いられる。
一方、ハロゲンランプ等の白色の光源を使用した静電式複写機等のアナログ光学系の画像形成装置には、可視領域に感度を有する感光体が必要となるため、例えば、ペリレン顔料やビスアゾ顔料等が好適に用いられる。
本発明の電子写真感光体においては、正孔輸送剤である本発明のスチルベン誘導体とともに、従来公知の他の正孔輸送剤を感光層に含有させることも好ましい。
このような正孔輸送剤としては、高い正孔輸送能を有する種々の化合物、例えば下記式(31)〜(43)で表される化合物 (HTM−1〜HTM−13)があげられる。
本発明に用いられる電子輸送剤としては、高い電子輸送能を有する種々の化合物、例えば下記一般式(45)〜(61)で表される化合物 (ETM−1〜ETM−17)等があげられる。
各成分を分散させるための結着樹脂は、従来より感光層に使用されている種々の樹脂を使用することができる。例えばスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂;シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂;エポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化型樹脂等の樹脂が使用可能である。
特に、ポリカーボネート樹脂は、透明性や耐熱性に優れているばかりか、機械的特性や正孔輸送剤との相溶性にも優れていることから好ましい結着樹脂である。
また、感光層には、上記各成分のほかに、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、従来公知の種々の添加剤、例えば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー等を配合することができる。また、感光層の感度を向上させるために、例えばテルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
本発明の電子写真感光体が単層型の感光体である場合、電荷発生剤は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部の割合で配合すればよい。本発明のスチルベン誘導体(正孔輸送剤)は、結着樹脂100重量部に対して20〜500重量部、好ましくは30〜200重量部の割合で配合すればよい。電子輸送剤を含有させる場合、電子輸送剤の割合を結着樹脂100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜80重量部とするのが適当である。
また、単層型感光体における感光層の厚さは5〜100μm、好ましくは10〜50μmである。
そして、このような感光層が形成される導電性基体としては、導電性を有する種々の材料を使用することができ、例えば鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス等があげられる。
本発明の電子写真感光体の製造方法は特に制限されるものではないが、まず、塗布液を作成することが好ましい。そして、得られた塗布液を、公知の製造方法に準じて、例えば、導電性基材(アルミニウム素管)上に、ディップコート法にて塗布し、100℃、30分間の条件で熱風乾燥して、所定膜厚の感光層を有する電子写真感光体を得ることができる。
なお、かかる塗布液を作るための溶剤としては、種々の有機溶剤が使用可能であり、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられる。これらの溶剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
さらに、電荷輸送剤や電荷発生剤の分散性、感光層表面の平滑性を良くするために界面活性剤、レベリング剤等を使用してもよい。
図6(a)に示すように、積層型感光体20は、導電性基体12上に、蒸着または塗布等の手段によって、電荷発生剤を含有する電荷発生層24を形成し、次いでこの電荷発生層24上に、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体(正孔輸送剤)の少なくとも1種と結着樹脂とを含む塗布液を塗布し、乾燥させて電荷輸送層22を形成することによって作製される。
また、上記構造とは逆に、図6(b)に示すように、導電性基体12上に電荷輸送層22を形成し、その上に電荷発生層24を形成している感光体20´でもよい。
ただし、電荷発生層24は、電荷輸送層22に比べて膜厚がごく薄いため、その保護のためには、図6(a)に示すように、電荷発生層24の上に電荷輸送層22を形成することがより好ましい。
なお、電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、結着剤等については、単層型感光体と同様の内容とすることができる。
そして、本発明の積層型電子写真感光体は、感光体の残留電位が低下するとともに、所定感度を有しているという特徴がある。
なお、積層型感光体における感光層の厚さは、電荷発生層が0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜3μm程度であり、電荷輸送層が2〜100μm、好ましくは5〜50μm程度である。
(1)スチルベン誘導体の合成
(1)−1 トリフェニルアミン誘導体の合成
下記式(63)で表されるトリフェニルアミン誘導体の合成を、下記の反応式(7)に沿って実施した。
すなわち、容量500mlの2つ口フラスコ内に、無水炭酸カリウム152.0g(1.10mol)、および粉末銅9.5g(0.15mol)を加え、2時間加熱して、均一になるまで攪拌した。次いで、室温まで冷却した後、下記式(62)で表されるアニリン化合物67.6g(0.5mol)と、ヨードベンゼン305.9g(1.5mol)とを添加した後、220℃に再加熱し、2.5時間反応させた。その後、室温まで冷却した後、100mlのトルエンを添加し、ろ過処理をした。得られた残渣をトルエンで溶解し、活性白土を用いて乾燥させた。その後、残渣をトルエンで溶解し、さらにメタノールを添加して晶析させた。その後、もう一度、残渣をトルエンで溶解し、さらにメタノールを添加して晶析させ、得られた結晶をろ別して、乾燥した。その後、得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/へキサン溶媒)を用いて精製し、式(63)で表されるトリフェニルアミン誘導体79.3gを得た(収率55.2%)。
次いで、式(64)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体の合成を、下記の反応式(8)に沿って実施した。
すなわち、500mlのフラスコ内に、式(63)で表されるトリフェニルアミン誘導体60g(0.21mol)と、ジメチルホルムアミド(DMF)450mlと、オキシ塩化リン酸41.8g(0.27mol)と、を収容し、85℃以上で、3時間撹拌した。反応後、反応液をイオン交換水600ml中に滴下し、析出した固体をろ別した。得られた固体はイオン交換水にて撹拌洗浄した。その後、固体をトルエンに溶解させ、有機層をイオン交換水にて5回洗浄を行った。その後、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムおよび活性白土を加え、乾燥および吸着処理を行った。その後、トルエンを減圧留去し、残渣を200mlのトルエンに溶解させ、メタノールより晶析させ、式(64)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体51.4gを得た(収率77.6%)。
次いで、式(13)で表されるリンイリドの合成を、下記の反応式(9)に沿って実施した。
すなわち、α―ブロモジフェニルメタン150g(0.61mol)と、トリエタノールリン酸121g(0.72mol)とを添加して、210℃で加熱し、1時間撹拌した。 その後、室温まで冷却した後、真空蒸留にて精製を実施した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル溶媒)を用いて精製し、式(13)で表されるリンイリド168.4gを得た(収率90.7%)。
次いで、下記式(65)で表されるトリフェニルアミン誘導体の合成を、下記の反応式(10)に沿って実施した。
すなわち、1000mlの四つ口フラスコ内に、式(13)で表されるリンイリド25g(0.082mol)を加えた後、アルゴンガス置換をおこない、さらにTHF100mlを収容して、5℃以下で反応させた。その後、n−BuLi(ヘキサン溶液中で1.6M)51.2mlを滴下して、7℃以下で30分間撹拌した。さらに、式(64)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体18g(0.057mol)をTHF45mlに溶解したものを滴下し、6℃以下で30分間撹拌した。この反応液をイオン交換水500mlに加え、トルエン抽出を行った。さらにその有機層をイオン交換水を用いて、5回洗浄をしたあと、有機層を無水硫酸マグネシウムおよび活性白土を用いて、乾燥および吸着処理をおこなった。その後、有機溶媒を留去して、常温で2日間放置し、析出した固体を石油エーテルを用いてろ別し、得たれた固体を減圧乾燥した。得られた固体は、カラムクロマトグラフィ(展開溶媒:クロロホルム/へキサン溶媒)にて精製をして、式(65)で表されるトリフェニルアミン誘導体21.4gを得た(収率80.6%)。
次いで、下記式(66)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体を、下記の反応式(11)に沿って実施した。
すなわち、500mlのフラスコ内に、式(65)で表されるトリフェニルアミン誘導体20g(0.043mol)と、ジメチルホルムアミド(DMF)300mlと、オキシ塩化リン酸8.6g(0.06mol)と、を収容して、95℃で、3時間攪拌させた。その後、反応液をイオン交換水500mlに注ぎ、析出した結晶をろ別した。得られた固体をイオン交換水にて2回撹拌洗浄した。さらに、得られた結晶をトルエンに溶解させて、有機層をイオン交換水を用いて5回洗浄した。さらに、有機層を無水硫酸マグネシウム、および活性白土を加え、乾燥および吸着処理をした後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒:クロロホルム溶媒)にて精製し、式(66)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体17.8gを得た(収率84.0%)。
式(8)で表されるジリン酸エステル誘導体の合成を、下記の反応式(6)に沿って合成した。すなわち、500mlのフラスコ内に、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン52.5g(0.3mol)と、亜リン酸トリエチル130g(0.78mol)と、を収容して、8時間以上還流した。その後、冷却して、析出結晶をろ別した。さらに、結晶をn−へキサンを用いて洗浄をおこなって、クロロホルムーn−ヘキサンを用いて再結晶させ、式(8)で表されるジリン酸エステル誘導体98.1gを得た(収率86.4%)。
次いで、式(15)で表されるスチルベン誘導体の合成を、下記の反応式(12)に沿って実施した。
すなわち、500mlの2つ口フラスコ内に、(1)−6で得られた式(8)で表されるジリン酸エステル6.8g(0.018mol)を添加し、アルゴン置換した後、THF50mlと、NaOMe8.3g(0.043mol)/THF30mlと、を収容し、30分攪拌した。次いで、この容器内に、上述した式(66)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体18g(0.036mol)を溶解させた後、室温で約12時間撹拌した。次いで、反応液をイオン交換水500mlに注ぎ、希塩酸を用いて、水層を中性から弱酸性にした。さらに、トルエン抽出をおこなって、有機層をイオン交換水にて5回洗浄した。その後、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥して、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:クロロホルム/ヘキサン)で精製して、式(15)で表されるスチルベン誘導体14.6gを得た(収率76.5%)。
得られたスチルベン誘導体の赤外吸収スペクトルを図1に示し、プロトン−NMRチャート(全体図および二つの拡大図)を図2、図3、および図4に示す。
(2)−1 初期表面電位、半減露光量および残留電位の測定
得られたスチルベン誘導体を正孔輸送剤として、単層型の電子写真感光体を作成して、初期表面電位、半減露光量および残留電位を測定した。すなわち、正孔輸送剤として、得られたスチルベン誘導体(HTM−A)を60重量部と、電荷発生剤として、下記式(67)で表されるX型無金属フタロシアニン(CGM−A)を5重量部と、結着樹脂として、下記式(68)で表されるポリカーボネート樹脂(Resin―A)を100重量部と、を溶媒としてのテトラヒドロフラン800重量部に対して添加した。次いで、ボールミルを用いて50時間混合分散して、単層型感光層用の塗布液を作成した。得られた塗布液を、導電性基材(アルミニウム素管)上に、ディップコート法にて塗布し、100℃、30分間の条件で熱風乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を有する電子写真感光体を得た。
次いで、得られた電子写真感光体における初期電気特性、すなわち、初期帯電電位(V0)、半減露光量(E1/2)および残留電位(VR)を測定した。まず、ドラム感度試験機(GENTEC社製)を用いて、表面電位が710Vになるように帯電させた。なお、半減露光量(E1/2)については、表面電位が710Vになるように帯電させた後、ハロゲンランプの光からバンドパスフィルターを用いて取り出した波長780nmの単色光(半値幅:20nm、光強度:1.5μJ/cm2)を露光して、表面電位が1/2になるまでに要した時間を測定した。さらに、残留電位(VR)については、露光開始から330msec経過した時点での表面電位を測定し、それを残留電位(VR)とした。
それぞれ得られた結果を、表1に示す。結果から明らかなように、得られた電子写真感光体は、残留電位の値が低く、所定感度を有することを確認した。なお、表1中、電荷発生剤としてのX型無金属フタロシアニンをCGM−Aと表記し、スチルベン誘導体をHTM−Aと表記する(以下、同様である。)。
また、感光層を塗布後、熱風乾燥前に1時間自然乾燥した電子写真感光体の外観を目視にて観察し、下記基準に準じて結晶性評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
◎:結晶化が全く見られない。
○:結晶化はほとんど見られない。
△:わずかな結晶化が見られる。
×:顕著な結晶化が見られる。
また、(2)−1で作成した電子写真感光体を静電式プリンタ〔京セラ(株)製FS-1000+改造機〕に搭載して、表面電位を約450Vに設定した。その後、5000枚の連続印刷を行った後、表面電位を再度測定し、印刷後表面電位とした。得られた印刷後表面電位と、初期測定値450Vとの差を帯電変化量とした。得られた結果を表1に示す。
実施例1の塗布液中に、電子輸送材料として、下記式(69)で表されるキノン誘導体(ETM−A)をさらに30重量部添加したほかは、実施例1と同様に単層型感光層を作成して、評価した。
なお、表1中、式(69)で表されるキノン誘導体をETM−Aと表記する。
実施例1における塗布液中に、電子輸送材料として、下記式(70)で表される別のキノン誘導体(ETM−B)をさらに30重量部添加したほかは、実施例1と同様に単層型感光層を作成して、評価した。なお、表1中、式(70)で表されるキノン誘導体をETM−Bと表記する。
実施例1における塗布液中に、電子輸送材料として、下記式(71)で表される別のキノン誘導体(ETM−C)をさらに30重量部添加したほかは、実施例1と同様に単層型感光層を作成して、評価した。
なお、表1中、式(71)で表されるキノン誘導体をETM−Cと表記する。
実施例2におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送剤として、式(17)で表されるスチルベン誘導体(HTM−B)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、評価した。
実施例2におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送剤として、式(18)で表されるスチルベン誘導体(HTM−C)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、評価した。
実施例2におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送剤として、式(19)で表されるスチルベン誘導体(HTM−D)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、評価した。
実施例2におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送剤として、式(20)で表されるスチルベン誘導体(HTM−E)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、評価した。
実施例1〜4におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送剤として、式(21)で表されるスチルベン誘導体(HTM−F)を用いたほかは、実施例1〜4と同様に単層型感光体を作成して、評価した。
実施例1〜4におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送材料として、下記式(22)で表されるスチルベン誘導体(HTM−G)を用いたほかは、実施例1〜4と同様に単層型感光層を作成して、評価した。
実施例2におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送剤として、下式(72)で表されるスチルベン誘導体(HTM−H)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、評価した。
実施例1におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送剤として、式(73)で表されるスチルベン誘導体(HTM−I)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、評価した。
実施例1〜4におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送材料として、式(74)で表されるスチルベン誘導体(HTM−J)を用いたほかは、実施例1〜4と同様に単層型感光層を作成して、評価した。
実施例1〜4におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送材料として、下記式(75)で表されるスチルベン誘導体(HTM−K)を用いたほかは、実施例1〜4と同様に単層型感光層を作成して、評価した。
実施例1〜4におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送剤として、式(76)で表されるスチルベン誘導体(HTM−L)を用いたほかは、実施例1〜4と同様に単層型感光体を作成して、評価した。
実施例2におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送剤として、式(77)で表されるスチルベン誘導体(HTM−M)を用いたほかは、実施例2と同様に単層型感光体を作成して、評価した。
実施例2におけるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送剤として、式(78)で表されるスチルベン誘導体(HTM−O)を用いたほかは、実施例2と同様に単層型感光体を作成して、評価した。
また、一般式(1)または(2)で表されるスチルベン誘導体は、高い正孔輸送能を有することから、電子写真感光体における正孔輸送剤として好適に使用されるほか、太陽電池、エレクトロルミネッセンス素子等の種々の分野での利用が可能である。
10´:単層型感光体
10´´:単層型感光体
12:導電性基体
14:感光層
16:バリア層
18:保護層
20:積層型感光体
20´:積層型感光体
22:電荷輸送層
24:電荷発生層
Claims (14)
- 下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体。
(一般式(1)中のAは、パラ位に結合手を有する2価のフェニル基、または相互にパラ位に結合手を有する2価のジフェニル基であり、複数のR1〜R7は、それぞれ独立した置換基であり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、あるいは、複数のR1〜R7のうちいずれか二つは、それぞれが結合または縮合して形成した炭素環構造であり、複数のAr1およびAr2は、それぞれ独立しており、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、繰り返し数aおよびbは、それぞれ0〜4の整数であり、cは1〜3の整数である。ただし、複数のR1およびR5のうち少なくとも一つは水素原子以外の前記置換基である。) - 前記一般式(1)中の複数のAr1およびAr2が、炭素数6〜14の置換または非置換のアリール基であることを特徴とする請求項1に記載のスチルベン誘導体。
- 前記一般式(1)中の複数のR1およびR5のうち少なくとも一つが、炭素数1〜10の置換または非置換のアルキル基、あるいは炭素数1〜10の置換または非置換のアルコキシ基であることを特徴とする請求項1または2に記載のスチルベン誘導体。
- 前記一般式(1)中の複数のR1〜R5のうちいずれか二つが、それぞれ結合した炭素数3〜6の炭素環構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスチルベン誘導体。
- 前記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体が、下記一般式(2)で表されるスチルベン誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のスチルベン誘導体。
(一般式(3)中の、複数のR8〜R10は、それぞれ独立した置換基であり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、あるいは置換または非置換のアミノ基である。ただし、複数のR8、R9、およびR10のうち少なくとも一つは、ベンゼン環のオルト位に位置する水素原子以外の置換基である。) - 前記一般式(2)中の複数のR8、R9、およびR10のうち少なくとも一つが、炭素数1〜6の置換または非置換のアルキル基、あるいは炭素数1〜6の置換または非置換のアルコキシ基であることを特徴とする請求項5に記載のスチルベン誘導体。
- 下記反応式(1)で示される一般式(1)で表されるスチルベン誘導体の製造方法であって、一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、一般式(4)で表されるジリン酸エステル誘導体とを、触媒の存在下に反応させることを特徴とするスチルベン誘導体の製造方法。
(反応式(1)中のAは、パラ位に結合手を有する2価のフェニル基、または相互にパラ位に結合手を有する2価のジフェニル基であり、複数のR1〜R7は、それぞれ独立した置換基であり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、あるいは、複数のR1〜R7のうちいずれか二つは、それぞれが結合または縮合して形成した炭素環構造であり、複数のAr1およびAr2は、それぞれ独立しており、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、繰り返し数aおよびbは、それぞれ0〜4の整数であり、cは1〜3の整数である。ただし、複数のR1およびR5のうち少なくとも一つは水素原子以外の前記置換基である。) - 前記一般式(3)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体として、下記一般式(5)で表されるアニリン誘導体を原料とした、二段階のフィルスマイヤー(Vilsmeier)法およびウィッティヒ(Wittig)反応により得られたホルミル化トリフェニルアミン誘導体を使用することを特徴とする請求項7に記載のスチルベン誘導体の製造方法。
(一般式(5)中のR1〜R5は、それぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、あるいは、複数のR1〜R5のうちいずれか二つは、それぞれが結合または縮合して形成した炭素環構造である。ただし、複数のR1およびR5のうち少なくとも一つは水素原子以外の前記置換基である。) - 前記反応式(1)で表されるスチルベン誘導体の製造方法が、下記反応式(2)で示される一般式(2)で表されるスチルベン誘導体の製造方法であって、一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、一般式(7)で表されるジリン酸エステル誘導体とを、触媒の存在下に反応させることを特徴とするスチルベン誘導体の製造方法。
(反応式(2)中の、複数のR8〜R10は、それぞれ独立した置換基であり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、あるいは置換または非置換のアミノ基である。ただし、複数のR8、R9、およびR10のうち少なくとも一つは、ベンゼン環のオルト位に位置する水素原子以外の置換基である。) - 下記反応式(3)で示されるように、前記一般式(6)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体として、一般式(8)で表されるアニリン誘導体と、ヨードベンゼンと、を反応させて、一般式(10)で表されるトリフェニルアミン誘導体を得た後、フィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化して得られた一般式(11)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体をウィッチヒ(Wittig)反応によって、一般式(13)で表されるトリフェニルアミン誘導体とし、さらにフィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化して得られたホルミル化トリフェニルアミン誘導体を使用することを特徴とする請求項9に記載のスチルベン誘導体の製造方法。
(反応式(3)中、複数のR8〜R10は、それぞれ独立した置換基であり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、あるいは置換または非置換のアミノ基である。ただし、複数のR8、R9、およびR10のうち少なくとも一つは、ベンゼン環のオルト位に位置する水素原子以外の置換基である。) - 前記ウィッチヒ(Wittig)反応の際に、式(12)で表されるリンイリドを、触媒の存在下に反応させることを特徴とする請求項10に記載のスチルベン誘導体の製造方法。
- 導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、前記感光層が、下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
(一般式(1)中のAは、パラ位に結合手を有する2価のフェニル基、または相互にパラ位に結合手を有する2価のジフェニル基であり、複数のR1〜R7は、それぞれ独立した置換基であり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、あるいは、複数のR1〜R7のうちいずれか二つは、それぞれが結合または縮合して形成した炭素環構造であり、複数のAr1およびAr2は、それぞれ独立しており、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、繰り返し数aおよびbは、それぞれ0〜4の整数であり、cは1〜3の整数である。ただし、複数のR1およびR5のうち少なくとも一つは水素原子以外の前記置換基である。) - 前記電子写真感光体で用いられた一般式(1)で表されるスチルベン誘導体が、下記一般式(2)で表されるスチルベン誘導体であることを特徴とする請求項12に記載の電子写真感光体。
(一般式(3)中の、複数のR8〜R10は、それぞれ独立した置換基であり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、あるいは置換または非置換のアミノ基である。ただし、複数のR8、R9、およびR10のうち少なくとも一つは、ベンゼン環のオルト位に位置する水素原子以外の置換基である。) - 前記感光層が、電荷発生剤および電子輸送剤をさらに含有した単層型であることを特徴とする請求項12または13に記載の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004211788A JP4617109B2 (ja) | 2003-09-30 | 2004-07-20 | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003342021 | 2003-09-30 | ||
JP2004211788A JP4617109B2 (ja) | 2003-09-30 | 2004-07-20 | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005126411A true JP2005126411A (ja) | 2005-05-19 |
JP4617109B2 JP4617109B2 (ja) | 2011-01-19 |
Family
ID=34655697
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004211788A Expired - Fee Related JP4617109B2 (ja) | 2003-09-30 | 2004-07-20 | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4617109B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008164960A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置及び画像形成方法 |
WO2021009872A1 (ja) * | 2019-07-17 | 2021-01-21 | 富士電機株式会社 | 電子写真用感光体、その製造方法および電子写真装置 |
Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000066419A (ja) * | 1998-08-24 | 2000-03-03 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体 |
JP2000199978A (ja) * | 1999-01-07 | 2000-07-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体 |
JP2000306671A (ja) * | 1999-04-21 | 2000-11-02 | Mitsubishi Chemicals Corp | 有機電界発光素子 |
JP2000306677A (ja) * | 1999-04-21 | 2000-11-02 | Mitsubishi Chemicals Corp | 有機電界発光素子 |
JP2004302032A (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-28 | Konica Minolta Holdings Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 |
JP2004347771A (ja) * | 2003-05-21 | 2004-12-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 |
JP2004347772A (ja) * | 2003-05-21 | 2004-12-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2004347853A (ja) * | 2003-05-22 | 2004-12-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成方法及び画像形成装置 |
JP2004347854A (ja) * | 2003-05-22 | 2004-12-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2005221539A (ja) * | 2004-02-03 | 2005-08-18 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 |
JP2006003793A (ja) * | 2004-06-21 | 2006-01-05 | Kyocera Mita Corp | フレキシブル型ベルト状電子写真感光体およびこれを用いる湿式現像用画像形成装置 |
-
2004
- 2004-07-20 JP JP2004211788A patent/JP4617109B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000066419A (ja) * | 1998-08-24 | 2000-03-03 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体 |
JP2000199978A (ja) * | 1999-01-07 | 2000-07-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体 |
JP2000306671A (ja) * | 1999-04-21 | 2000-11-02 | Mitsubishi Chemicals Corp | 有機電界発光素子 |
JP2000306677A (ja) * | 1999-04-21 | 2000-11-02 | Mitsubishi Chemicals Corp | 有機電界発光素子 |
JP2004302032A (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-28 | Konica Minolta Holdings Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 |
JP2004347771A (ja) * | 2003-05-21 | 2004-12-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 |
JP2004347772A (ja) * | 2003-05-21 | 2004-12-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2004347853A (ja) * | 2003-05-22 | 2004-12-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成方法及び画像形成装置 |
JP2004347854A (ja) * | 2003-05-22 | 2004-12-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2005221539A (ja) * | 2004-02-03 | 2005-08-18 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 |
JP2006003793A (ja) * | 2004-06-21 | 2006-01-05 | Kyocera Mita Corp | フレキシブル型ベルト状電子写真感光体およびこれを用いる湿式現像用画像形成装置 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008164960A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置及び画像形成方法 |
WO2021009872A1 (ja) * | 2019-07-17 | 2021-01-21 | 富士電機株式会社 | 電子写真用感光体、その製造方法および電子写真装置 |
CN112534356A (zh) * | 2019-07-17 | 2021-03-19 | 富士电机株式会社 | 电子照相用感光体、其制造方法以及电子照相装置 |
JPWO2021009872A1 (ja) * | 2019-07-17 | 2021-10-07 | 富士電機株式会社 | 電子写真用感光体、その製造方法および電子写真装置 |
JP7052890B2 (ja) | 2019-07-17 | 2022-04-12 | 富士電機株式会社 | 電子写真用感光体、その製造方法および電子写真装置 |
US11506987B2 (en) | 2019-07-17 | 2022-11-22 | Fuji Electric Co., Ltd. | Electrophotographic photoreceptor, method of manufacturing the photoreceptor, and electrophotographic device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4617109B2 (ja) | 2011-01-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4249730B2 (ja) | アミンスチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP3646012B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP4617109B2 (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP3694591B2 (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法および電子写真感光体 | |
JP4601349B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP4820539B2 (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP4303650B2 (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP4235537B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP4533648B2 (ja) | アミンスチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP2005200358A (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
US7449602B2 (en) | Stilbene derivative compound, process for producing the same, and electrophotographic photoconductor | |
JP4231758B2 (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP4555586B2 (ja) | 単層型電子写真感光体 | |
JP3694606B2 (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法および電子写真感光体 | |
JP2005306744A (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP4086301B2 (ja) | 電子写真感光体および画像形成装置 | |
JP2005239642A (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP2005213183A (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP2005239662A (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP4508710B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP2005255590A (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP2005263725A (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、およびそれを用いた電子写真感光体 | |
JP2008081405A (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP2006342060A (ja) | スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 | |
JP2005263724A (ja) | アミンスチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070627 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20081007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100602 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100602 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100729 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100805 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100810 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100831 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100906 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100928 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101025 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4617109 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029 Year of fee payment: 3 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |