JP2005126408A - スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 - Google Patents

スチルベン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 Download PDF

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Abstract

【課題】 スチルベン誘導体の分子内の所定箇所に4つのジフェニルエナミン構造を有することにより、結着樹脂との相溶性が優れており、初期のみならず、長時間にわたって所定感度を有するスチルベン誘導体、その製造方法、およびスチルベン誘導体を含有した電子写真感光体を提供する。
【解決手段】 ジフェニルエナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体、その製造方法、およびスチルベン誘導体を含有した電子写真感光体であって、下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体を対象とする。
【化1】一般式(1)
Figure 2005126408

(一般式(1)中、Aは、置換または非置換の芳香族環を含む四価の有機基であり、複数のR1〜R7、B1およびB2は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基等であり、あるいは、複数のB1およびB2が、結合または縮合して構成された置換または非置換の炭素環構造である。)
【選択図】 図1

Description

本発明は、分子内にエナミン構造(エナミンユニット)を4つ有することにより、所定感度を有するスチルベン誘導体、その製造方法、およびスチルベン誘導体を含有した電子写真感光体に関する。
従来、画像形成装置等の電子写真感光体として、電荷輸送剤、電荷発生剤、および結着樹脂(バインダー樹脂)等の有機感光体材料からなる有機感光体が使用されている。かかる有機感光体は、従来の無機感光体に比べて、製造が容易であるとともに、感光体材料の選択肢が多様であることから、構造設計の自由度が高いという利点がある。
このような有機感光体材料のうち、所定の電荷移動度を有する電荷輸送剤として、下記一般式(73)で表されるジフェニルエナミン構造を一つ有するエナミン化合物およびそれを用いた電子写真感光体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
Figure 2005126408
(一般式(73)中、Bは、アリーレン基、二価の複素環残基、アルキレン基、またはアルキレン鎖で結ばれた芳香族炭化水素の2価基であり、Ar3は、アリール基、複素環基又はアラルキル基であり、Ar4は、アリール基又は複素環基であり、Z1は、Ar4および炭素子と共に環を形成するために必要な原子群である。)
また、同様に、電荷輸送剤として、下記一般式(74)で表されるジフェニルエナミン構造を二つ有するエナミン化合物を含む電子写真感光体も知られている(例えば、特許文献2参照)。
Figure 2005126408
(一般式(74)中、Ar5〜Ar10はアリール基または複素環基を、Z2はAr5およびAr6と共に環を形成する原子群を示し、Ar5〜Ar10はアラルキル基またはアルキル基を示し、Ar9およびAr10は共に環を形成してもよく、R25は水素またはアルキル基を示し、mは0〜2の整数を示す。)
特開2003−167364号(特許請求の範囲) 特開2003−12629号(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載されたエナミン化合物は、それぞれ中心構造として、スチルベン構造を含んでおらず、電荷移動度が不十分であるという問題が見られた。また、結着樹脂との相溶性が乏しく、電子写真感光体中に均一に分散されにくいため、使用中に、電荷移動が生じにくくなるという問題も見られた。すなわち、開示されたエナミン化合物は、いずれも、電荷移動度が不十分であるばかりか、製造が困難であって、耐久性についても劣るという問題が見られた。
そこで、本発明者らは、スチルベン誘導体において、分子内の所定箇所に、複数のエナミン構造を対称的に導入することにより、結着樹脂との相溶性が優れており、初期のみならず、長時間にわたって感度が向上するという事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、上述した技術的な問題を解決し、電子写真感光体等の電荷輸送剤として好適に用いることのできる、エナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体、その製造方法、および、所定感度を有する電子写真感光体を提供することにある。
本発明によれば、エナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体であって、下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体が提供され、上述した問題を解決することができる。
Figure 2005126408
(一般式(1)中、Aは、置換または非置換の芳香族環を含む四価の有機基であり、複数のR1〜R7、B1およびB2は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、炭素数2〜30の置換または非置換のエテニル基、炭素数8〜20の置換または非置換のスチリル基、あるいは、複数のB1およびB2が、結合または縮合して構成された置換または非置換の炭素環構造である。)
また、本発明のスチルベン誘導体を構成するにあたり、一般式(1)中の記号Aで表される四価の有機基が、下記式(2)で表される有機基であることが好ましい。
Figure 2005126408
(一般式(2)中、R8〜R15は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、あるいは炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基である。)
また、本発明のスチルベン誘導体を構成するにあたり、一般式(1)中の複数のR1、R2、R4、R5、R6およびR7が、それぞれ独立した水素原子、または炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基であることが好ましい。
また、本発明のスチルベン誘導体を構成するにあたり、一般式(1)中の複数のR3が、それぞれ独立した水素原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、または下記一般式(3)で表される置換基であることが好ましい。
Figure 2005126408
(一般式(3)中、R16〜R22は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、あるいは炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基である。)
また、本発明の別の態様は、反応式(1)で示すようにエナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体の製造方法であって、一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体と、式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体とを、塩基の存在下に反応させて、一般式(1)で表されるエナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体を得ることを特徴とするスチルベン誘導体の製造方法。
Figure 2005126408
(反応式(1)中、Aは、置換または非置換の芳香族環を含む四価の有機基であり、複数のR1〜R7、B1およびB2は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、炭素数2〜30の置換または非置換のエテニル基、炭素数8〜20の置換または非置換のスチリル基、あるいは、複数のB1およびB2が、結合または縮合して構成された置換または非置換の炭素環構造である。)
また、本発明のスチルベン誘導体の製造方法を実施するにあたり、一般式(4)で表わされるホルミル化エナミン誘導体として、下記反応式(2)に示すように、一般式(6)で表されるアニリン誘導体と、一般式(7)で表されるアセトアルデヒド誘導体と、を反応させて、一般式(8)で表されるジフェニルエナミン誘導体を得た後、フィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化して得られたホルミル化エナミン誘導体を使用することが好ましい。
Figure 2005126408
(反応式(2)中、複数のR1〜R7、B1およびB2は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、炭素数2〜30の置換または非置換のエテニル基、炭素数8〜20の置換または非置換のスチリル基、あるいは、B1およびB2が、結合または縮合して構成された置換または非置換の炭素環構造である。)
また、本発明の別の態様は、導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、感光層が、下記一般式(1)で表されるエナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
Figure 2005126408
(一般式(1)中、Aは、置換または非置換の芳香族環を含む四価の有機基であり、複数のR1〜R7、B1およびB2は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、炭素数2〜30の置換または非置換のエテニル基、炭素数8〜20の置換または非置換のスチリル基、あるいは、複数のB1およびB2が、結合または縮合して構成された置換または非置換の炭素環構造である。)
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、感光層が、電荷発生剤および電子輸送剤をさらに含有した単層型であることが好ましい。
本発明によれば、一般式(1)で表されるように分子内の対称的な4つの箇所に、それぞれエナミン構造を有することにより、結着樹脂との相溶性が優れており、電荷移動度が大きく、長時間にわたって所定感度を有するスチルベン誘導体を提供することができる。
すなわち、一般式(1)で表される所定構造を有するスチルベン誘導体は、4つの分子末端であって、対称的位置に、それぞれエナミン構造を有することにより、分子量が比較的大きいにもかかわらず、結着樹脂との相溶性が高く、かつ電荷移動度が大きいという特徴がある。したがって、電子写真感光体における電荷輸送剤(正孔輸送剤)として使用した場合には、均一な厚さの成膜が可能になって、長時間にわたって所定感度を有する電子写真感光体を提供することができる。
また、本発明のスチルベン誘導体によれば、一般式(1)中のAが、式(2)で表わされる所定の有機基を有することにより、π共役系が広がり、電荷移動度が優れるという特徴を有する。したがって、電子写真感光体における正孔輸送剤として使用することにより、長時間使用時においても、安定した感度特性を有し、耐久性に優れた電子写真感光体を提供することができる。
また、本発明のスチルベン誘導体によれば、一般式(1)中の複数のR1、R2、R4、R5、R6およびR7が、それぞれ独立した水素原子、または炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基であることにより、所定構造を有するスチルベン誘導体の製造が容易になり、かかる誘導体を安定して得ることができる。
また、本発明のスチルベン誘導体によれば、一般式(1)中の複数のR3が、それぞれアルキル基等であることにより、所定構造を有するスチルベン誘導体の製造が容易になり、かかるスチルベン誘導体を安定して得ることができる。
また、複数のR3が一般式(3)で表される置換基である場合には、分子内共役を広げることができ、その結果、電子写真感光体における正孔輸送剤として使用した場合に、安定性や耐久性を向上させるとともに、さらに長時間にわたって優れた感度を示すことができる。
また、本発明のスチルベン誘導体の製造方法によれば、所定構造のホルミル化エナミン誘導体と、所定構造のテトラリン酸エステル誘導体とを、塩基の存在下に反応させることにより、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体を効率的に得ることができる。
また、本発明のスチルベン誘導体の製造方法によれば、所定構造のエナミン誘導体を得た後、フィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化することにより、所定構造のホルミル化エナミン誘導体が効率的に得られ、結果として、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体をさらに効率的に得ることができる。
また、本発明の電子写真感光体によれば、一般式(1)で表される所定構造を有するスチルベン誘導体を含有することにより、電荷移動度が大きく、長時間にわたって所定感度を維持できるスチルベン誘導体を提供することができる。すなわち、高い電荷移動度を有し、残留電位が低い一方、長時間にわたって所定感度を有する電子写真感光体を効率的に得ることができる。
また、本発明の電子写真感光体によれば、一般式(1)で表される所定構造を有するスチルベン誘導体を含有した単層型の感光体とすることにより、構成や製造が容易であるにもかかわらず、長時間にわたって所定感度を有する電子写真感光体を得ることができる。
以下、本発明のスチルベン誘導体、その製造方法、および、電子写真感光体に関する実施の形態を、適宜図面を参照しながら、具体的に説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、エナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体であって、下記一般式(1)で表されることを特徴とするスチルベン誘導体である。なお、一般式(1)中のA、R1〜R7、B1およびB2の内容は、既に上述した定義である。
Figure 2005126408
ここで、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体の好適例として、下記式(9)〜(16)で表されるジフェニルエナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体(HTM−A〜H)を示す。
Figure 2005126408
Figure 2005126408
Figure 2005126408
Figure 2005126408
Figure 2005126408
Figure 2005126408
Figure 2005126408
Figure 2005126408
また、一般式(1)中のAで表される置換または非置換の芳香族環を含む四価の有機基としては、上述した式(2)で表される炭素環構造であることが好ましい。
この理由は、このような特定の炭素環構造またはであることにより、電気的特性、および耐熱性を向上することができ、また、電子の分布が非局在化し、かつ平面的になることによって、電荷移動度が大きくなるとともに、電荷発生剤からの電荷の注入性を高めることができるためである。
したがって、電子写真感光体にかかるスチルベン誘導体を正孔輸送剤として用いると、長時間繰り返し使用時においても、安定した感度特性を有した電子写真感光体を提供することができる。また、このような炭素環構造であれば、比較的導入が容易であり、所定の安定性を有するスチルベン誘導体を比較的高い収率で得ることができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、反応式(1)で表されるエナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体の製造方法であって、一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体と、一般式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体とを、塩基の存在下に反応させて、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体を得ることを特徴とするスチルベン誘導体の製造方法である。なお、反応式(1)中のA、R1〜R7、B1およびB2の内容は、特に断りがない限り、一般式(1)の説明において定義した内容である。
Figure 2005126408
1.ホルミル化ジフェニルエナミン誘導体
ここで、反応式(1)を説明するうえで、原料となる一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体の合成方法について詳しく説明する。
(1)反応式
一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体は、下記反応式(2)に示すようにフィルスマイヤー法を用いて、合成することが好ましい。
すなわち、一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体は、一般式(6)でアニリン誘導体と、一般式(7)で表されるアセトアルデヒド誘導体とを反応させて、一般式(8)で表されるエナミン誘導体を得た後、フィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化して得ることができる。
なお、反応式(2)中のR1〜R7、B1およびB2は、反応式(1)の内容と同様であって、既に上述した内容である。
Figure 2005126408
(2)具体的反応工程
(2)−1 第1工程
第1工程において、一般式(6)で表されるアニリン誘導体と、一般式(7)で表されるアセトアルデヒド誘導体とを反応させて、一般式(8)で表されるエナミン誘導体を作成することが好ましい。
ここで、一般式(6)で表されるアニリン誘導体(ジフェニルアミン化合物)と、一般式(7)で表されるアセトアルデヒド誘導体との添加割合を、モル比で1:0.5〜1:3の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるアニリン誘導体と、アセトアルデヒド誘導体との添加割合が、1:0.5未満の値になると、目的物であるジフェニルエナミン誘導体の生成量が低下する場合があるためである。一方、かかるアニリン誘導体と、ジフェニルアセトアルデヒドとの添加割合が、1:3を超えると、未反応のジフェニルアセトアルデヒドが多く残留するため、目的物であるジフェニルエナミン誘導体の精製が困難になる場合があるためである。
したがって、一般式(6)で表されるアニリン誘導体と、一般式(7)で表されるアセトアルデヒド誘導体の添加割合を、モル比で1:0.7〜1:2の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、一般式(6)で表されるアニリン誘導体と、一般式(7)で表されるアセトアルデヒド誘導体とを反応させるにあたり、反応温度を、通常50〜200℃の範囲内の値とするとともに、反応温度を1〜30時間の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような反応条件であれば、比較的簡易な製造設備を用いて、所望の反応を効率的に実施できるためである。
(2)−2 第2工程
次いで、一般式(8)で表されるエナミン誘導体から、フィルスマイヤー法を用いて、一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体を作成することが好ましい。
フィルスマイヤー法に使用するフィルスマイヤー試薬(Vilsmeier試薬)としては、以下の化合物(i)および(ii)の組合せであることが好ましい。
(i)オキシ塩化リン、ホスゲン、塩化オキサリル、塩化チオニル、トリフェニルホスフィン−臭素、ヘキサクロロトリホスファザトリエン等のハロゲン化剤
(ii)N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルホルムアニリド(MFA)、N−ホルミルモルホリン、N,N−ジイソプロピルホルムアミド
特に、本発明では、フィルスマイヤー試薬として、オキシ塩化リンと、溶媒としても使用できるDMFとの組み合わせが好適に用いられる。
また、フィルスマイヤー試薬の調製において、化合物(i)と(ii)との使用割合は、通常モル比で、1:1〜1:20の範囲内の値とすることが好ましく、1:1〜1:5の範囲内の値とすることがより好ましい。
さらに、フィルスマイヤー試薬の使用量に関して、一般式(8)で表されるエナミン化合物1モルに対して、0.9〜2倍モル量の範囲内の値とすることが好ましく、1〜1.1倍モル量の範囲内の値とすることがより好ましい。
なお、フィルスマイヤー法における、一般式(8)で表されるエナミン誘導体のホルミル化の反応条件に関して、通常130℃以下の温度で行い、反応時間を0.5〜5時間の範囲内の値とすることが好ましい。
(2)−3 その他
また、一般式(4)中のR3が、エテニル基を含む場合には、反応式(2´)に示されるように、最初水素原子であるR3をフィルスマイヤー法により、ホルミル化した後、ウィッチヒ法により、一般式(18)で表されるリンイリド誘導体を反応させることにより、作成することができる。
Figure 2005126408
(反応式(2´)中の、R1〜R7、B1およびB2は、反応式(2)中のR1〜R7、B1およびB2と同様の内容であり、R23およびR24は、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、あるいは、R23およびR24が結合または縮合して構成された置換または非置換の炭素環構造であり、繰り返し数mは0〜2の整数である。)
ここで、一般式(8´)で表されるエテニル誘導体の合成方法は、前述した一般式(8)で表されるエテニル誘導体の合成方法に準じて行うことが好ましい。
次いで、第1段階のフィルスマイヤ―法により、一般式(17)で表されるホルミル化エナミン誘導体を作成する。
なお、第1段階のフィルスマイヤー法の反応条件等については、第1工程におけるフィルスマイヤー法に準じて行うことが好ましい。
次いで、ウィッチヒ(Wittig)反応により、一般式(19)で表されるエナミン誘導体を作成する。すなわち、一般式(17)で表されるホルミル化エテニル誘導体と、式(18)で表されるリンイリド誘導体と、触媒としてのn−BuLi等の存在化に反応させるものである。
ここで、一般式(17)で表されるホルミル化エテニル誘導体と、式(18)で表されるリンイリド誘導体との添加割合を、モル比で1:1〜1:3の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるホルミル化エテニル誘導体と、ジフェニルエテニル基を有するリンイリドとの添加割合が、1:1未満の値になると、一般式(19)で表されるエテニル誘導体の生成量が低下する場合があるためである。一方、かかるホルミル化エテニル誘導体と、リンイリド誘導体との添加割合が、1:3を超えると、未反応のスチリル誘導体が多く残留するため、一般式(19)で表されるエテニル誘導体の精製が困難になる場合があるためである。
したがって、一般式(17)で表されるホルミル化エテニル誘導体と、式(18)で表されるリンイリド誘導体との添加割合を、モル比で1:1.2〜1:2の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、一般式(17)で表されるホルミル化エナミン誘導体と、式(18)で表されるリンイリド誘導体とを反応させるにあたり、反応温度を、通常−30〜25℃の範囲内の値とするとともに、反応温度を0.2〜30時間の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような反応条件であれば、比較的簡易な製造設備を用いて、所望の反応を効率的に実施できるためである。
なお、ウィッチヒ法で使用する試薬としては、例えば、n−ブチルリチウム等の金属塩、ナトリウムメトキシドやナトリウムエトキシド等のナトリウムアルコキシド、水素化ナトリウムや水素化カリウム等の金属水素化物等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
次いで、一般式(19)で表されるエテニル誘導体を、第2段階のフィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化して、一般式(4´)で表されるホルミル化エナミン誘導体を得る。
なお、第2段階のフィルスマイヤー法の反応条件等については、第1工程における第1段階のフィルスマイヤー法に準じて行うことが好ましい。
2.テトラリン酸エステル誘導体
次いで、反応式(1)を実施するうえで、原料となる一般式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体の合成方法について詳しく説明する。
すなわち、一般式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体は、下記反応式(3)に示すように、合成することが好ましい。なお、反応式(3)のAは、一般式(1)のAと同様の内容である。
Figure 2005126408
ここで、かかるテトラリン酸エステル誘導体の合成反応を実施するにあたり、例えば、テトラクロロメチル誘導体に対して、亜リン酸トリエチルを無溶媒または適当な溶媒中に添加して、反応させることが好ましい。この理由は、このように反応させることにより、反応式(1)の出発原料の一つであるテトラリン酸エステル誘導体(5)を高い収率で得ることができるためである。
また、かかる合成反応を生じさせるに際して、テトラクロロメチル誘導体1モルに対して、亜リン酸トリエチルの使用割合を、少なくとも4倍モル当量とすることが好ましく、4.1〜8倍モル量の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、かかる反応温度を、通常80〜200℃の範囲内の値とし、反応時間を2〜10時間の範囲内の値とすることが好ましい。
また、かかるテトラリン酸エステル誘導体を作成する際に用いる溶媒としては、合成反応に影響を及ぼさないものであれば良いが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド等が、好適例として挙げられる。
また、テトラリン酸エステル誘導体を作成する際に、所定量の第三級アミンを添加することも好ましい。この理由は、第三級アミンによって、反応系からハロゲン化アルキルが除去されるため、テトラリン酸エステル誘導体の合成反応を促進できるためである。好適な第三級アミンとしては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
3.反応条件
(1) 反応温度と反応時間
また、一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体と、一般式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体との反応は、通常−10〜30℃で行うことが好ましく、その反応時間を1〜24時間の範囲内の値とすることが好ましい。
(2) 溶媒
一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体と、一般式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体との反応に使用する好適な溶媒としては、当該反応に影響を及ぼさないものであれば良いが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が挙げられる。
(3) 塩基
また、かかる反応に使用する塩基としては、ナトリウムメトキシドやナトリウムエトキシド等のナトリウムアルコキシド、水素化ナトリウムや水素化カリウム等の金属水素化物、あるいは、n−ブチルリチウム等の金属塩が好適なものとして挙げられる。
ここで、かかる塩基の添加量を、ホルミル化エナミン誘導体1モルに対して、0.8〜3モルの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる塩基の添加量が0.8モル未満の値となると、一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体と、一般式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体と、の間の反応性が著しく低下する場合があるためである。
一方、かかる塩基の添加量が3モルを超えると、一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体と、一般式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体と、の間の反応を制御することが著しく困難になる場合があるためである。
(4) 添加割合
一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体と、一般式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体と、の間の反応を実施するにあたり、添加割合を、モル比で4:1〜6:1の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるホルミル化エナミン誘導体と、テトラリン酸エステル誘導体との添加割合が、4:1未満の値になると、中間体が生成しやすくなり、ホルミル化ジフェニルエナミン誘導体と、テトラリン酸エステル誘導体とが、適切に対応して反応することが困難になる場合があるためである。また、かかる添加割合が、6:1を超えると、未反応のホルミル化エナミン誘導体が多く残留し、精製を困難にする場合があるためである。
したがって、一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体と、一般式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体と、の添加割合を、モル比で4.2:1〜5.5:1の範囲内の値とすることが好ましい。
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、感光層に、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
ここで、電子写真感光体には、主として単層型感光体と積層型感光体とがあるが、本発明のスチルベン誘導体は、いずれのタイプにも適用可能である。
ただし、特に正負いずれの帯電型感光体に使用できること、構造が簡単であって、製造が容易であること、感光層を形成する際の被膜欠陥を効果的に抑制できること、層間の界面が少なく、光学的特性を向上させやすい等の理由から、単層型感光体に適用することが好ましい。
1.単層型感光体
(1) 基本的構成
図1(a)に示すように、単層型感光体10は、導電性基体12上に単一の感光層14を設けたものである。
この感光層は、例えば、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体(正孔輸送剤)と、電荷発生剤と、結着樹脂と、さらに必要に応じて電子輸送剤を適当な溶媒に溶解または分散させ、得られた塗布液を導電性基体上に塗布し、乾燥させることで形成することができる。かかる単層型感光体は、単独の構成で正負いずれの帯電型にも適用可能であるとともに、層構成が簡単であって、生産性に優れているという特徴がある。
また、得られた単層型感光体は、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体を含んでいることから、残留電位が低下しているとともに、所定感度を有しているという特徴がある。
さらに、単層型感光体の感光層に、電子輸送剤を含有させる場合には、電荷発生剤と正孔輸送剤との電子の授受が効率よく行われるようになり、感度等がより安定する傾向が見られる。
(2)電荷発生剤
(2)−1 種類
本発明の電子写真感光体に使用される電荷発生剤としては、無金属フタロシアニン(τ型またはX型)、チタニルフタロシアニン(α型またはY型)、ヒドロキシガリウムフタロシアニン(V型)、およびクロロガリウムフタロシアニン(II型)からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を含むことが好ましい。
この理由は、電荷発生剤の種類を特定することにより、正孔輸送剤および電子輸送剤を併用した場合に、感度特性、電気特性および安定性等がより優れた電子写真感光体を提供することができるためである。
(2)−2 具体例
これらの電荷発生剤のうち、具体的に、下記式(21)〜(24)で表されるフタロシアニン系顔料(CGM−A〜CGM−D)を使用することがより好ましい。
Figure 2005126408
Figure 2005126408
Figure 2005126408
Figure 2005126408
また、従来公知の電荷発生剤を単独使用したり、併用したりすることも好ましい。かかる電荷発生剤の種類としては、オキソチタニルフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、ピリリウム顔料、アンサンスロン顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料といった有機光導電体や、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンといった無機光導電剤等の一種単独または二種以上の混合物が挙げられる。
また、上述した電荷発生剤のうち、特に半導体レーザ等の光源を備えたレーザビームプリンタやファクシミリ等のデジタル光学系の画像形成装置に使用する場合には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光体が必要となるため、無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンのいずれかを少なくともひとつが含まれていることが好ましい。
一方、ハロゲンランプ等の白色の光源を備えた静電式複写機等のアナログ光学系の画像形成装置に使用する場合には、可視領域に感度を有する感光体が必要となるため、例えばペリレン系顔料やビスアゾ顔料等が好適に用いられる。
また、本発明で用いられる電荷発生剤のうち、上述した式(22)で表される化合物(CGM−B)を用いる場合には、下記式(25)で表される分散補助剤(例えば、C.IPigmentOrange16)を添加してもよい。
この理由は、かかる電荷発生剤(CGM−B)と分散補助剤(C.IPigmentOrange16)をあわせて用いることにより、塗工溶液中でのCGM−Bの分散性を向上させ、塗工溶液のポットライフを長くすることができるためである。
なお、式(25)で表される分散補助剤を使用する場合、その添加量を、全電荷発生剤100重量部に対して、30〜200重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる分散補助剤の添加量が30重量部未満の値になると、CGM−Bの塗工溶液中での分散性が不十分になり、感光体として適正な膜か製造されないためである。一方、かかる分散補助剤が200重量部を超えると、かかる電荷発生剤の量子収率を高める効果が不十分となり、電子写真感光体の感度特性、電気特性、および安定性等を向上させることができなくなるためである。
Figure 2005126408
(3) 正孔輸送剤
本発明の電子写真感光体においては、正孔輸送剤である本発明のスチルベン誘導体とともに、従来公知の他の正孔輸送剤を感光層に含有させることも好ましい。
このような正孔輸送剤としては、高い正孔輸送能を有する種々の化合物、例えば下記一般構造式(26)〜(38)で表される化合物(HTM−1〜HTM−13)があげられる。
Figure 2005126408
(式中、Rh1、Rh2、Rh3、Rh4、Rh5およびRh6は互いに独立しており、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。aおよびbは、同一または異なっていても良い0〜4の整数を示し、c、d、eおよびfは同一または異なっていても良い0〜5の整数を示す。ただし、a、b、c、d、eまたはfが2以上のとき、各Rh1、Rh2、Rh3、Rh4、Rh5およびRh6は異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Rh7、Rh8、Rh9、Rh10 およびRh11は互いに独立しており、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。g、h、iおよびjは、同一または異なっていても良い0〜5の整数を示し、kは0〜4の整数を示す。ただし、g、h、i、jまたはkが2以上のとき、各Rh7、Rh8、Rh9、Rh10およびRh11は異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Rh12、Rh13、Rh14およびRh15は互いに独立しており、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示し、Rh16はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、または置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。m、n、oおよびpは、同一または異なっていても良い0〜5の整数を示し、qは、0〜6の整数を示す。ただし、m、n、o、pまたはqが2以上のとき、各Rh12、Rh13、Rh14、Rh15およびRh16は異なっていても良い。)
Figure 2005126408

(式中、Rh17、Rh18、Rh19およびRh20は互いに独立しており、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示。r、s、tおよびuは、同一または異なっていても良い、0〜5の整数を示す。ただし、r、s、tまたはuが2以上のとき、各Rh17、Rh18、Rh19およびRh20は異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Rh21およびRh22は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。Rh23、Rh24、Rh25およびRh26は互いに独立しており、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜40のアリール基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Rh27、Rh28およびRh29は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Rh30、Rh31、Rh32およびRh33は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Rh34、Rh35、Rh36、Rh37およびRh38は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Rh39は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示し、Rh40、Rh41およびRh42は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Rh43、Rh44およびRh45は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Rh46およびRh47は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、あるいは、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Rh50、Rh51、Rh52、Rh53、Rh54およびRh5は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、あるいは、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。また、αは1〜10の整数を示し、v、w、x、y、zおよびβは同一または異なっていても良い0〜2の整数を示す。ただし、v、w、x、y、zまたはβが2のとき、各Rh50、Rh51、Rh52、Rh53、Rh54およびRh55は異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Rh56、Rh57、Rh58およびRh59は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示し、Φは次式のいずれかで表される基である。)
Figure 2005126408
また、本発明においては、上記例示の正孔輸送剤HT−1〜HT−13等とともに、従来公知の正孔輸送物質、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物等の1種単独または2種以上の組み合わせが挙げられる。
(4)電子輸送剤
本発明に用いられる電子輸送剤としては、キノン誘導体を含む化合物が好ましい。この理由は、この理由は、電子輸送剤として、特定の化合物を使用することにより、電子受容性に優れており、また電荷発生剤との相溶性が優れていることから、感度特性や耐久性に優れた電子写真感光体を提供することができるためである。
これらの電子輸送剤の具体例として、下記式(40)〜(42)で表される化合物(ETM−A〜ETM−C)があげられる。
Figure 2005126408
Figure 2005126408
Figure 2005126408
また、本発明に用いられる電子輸送剤としては、従来公知の他の電子輸送剤を感光層に含有させることも好ましい。このような電子輸送剤としては、高い電子輸送能を有する種々の化合物、例えば下記一般構造式(43)〜(59)で表される化合物(ETM−1〜ETM−17)があげられる。
Figure 2005126408
(式中、Re1、Re2、Re3、Re4およびRe5は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基またはアラルキル基、置換または非置換のフェノキシ基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Re6は置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、Re7は置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基またはアラルキル基、ハロゲン原子、またはハロゲン化アルキル基を示す。γは0〜5の整数を示す。ただし、γが2以上のとき、各Re7は互いに異なっていてもよ良い。)
Figure 2005126408
(式中、Re8およびRe9は互いに独立しており、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基を示す。δは1〜4の整数を示し、εは0〜4の整数を示す。ただし、δおよびεが2以上のとき、各Re8およびRe9は異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Re10は置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基またはアラルキル基、ハロゲン化アルキル基、またはハロゲン原子を示す。ζは0〜4、ηは0〜5の整数を示す。ただし、ηが2以上のとき、各Re10 は異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Re11は置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基を示し、σは1〜4の整数を示す。ただし、σが2以上のとき、各Re11は異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Re12 およびRe13は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基、アラルキルオキシカルボニル基、水酸基、ニトロ基、またはシアノ基を示す。Xは酸素原子、=N−CN基または=C(CN)2 基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Re14は水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示し、Re15はハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基、アルコキシカルボニル基、N−アルキルカルバモイル基、シアノ基、またはニトロ基を示す。λは0〜3の整数を示す。ただし、λが2以上のとき、各Re15 は互いに異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、θは1〜2の整数を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Re16 およびRe17は互いに独立しており、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基を示す。νおよびξは0〜3の整数を示す。ただし、νまたはξが2以上のとき、各Re16およびRe17 は互いに異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Re18 およびRe19は互いに独立しており、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基、縮合多環式基または複素環式基を示し、これらの基は置換基を有していても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Re20はアミノ基、ジアルキルアミノ基、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコシキ基、または置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示し、πは1〜2の整数を示す。ただし、πが2のとき、各Re20 は互いに異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Re21は水素原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基またはアラルキル基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Re22は、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基またはアラルキル基、アルコキシカルボニル基、N−アルキルカルバモイル基、シアノ基、またはニトロ基を示す。μは0〜3の整数を示す。ただし、μが2以上のとき、各Re22は互いに異なっていても良い。)
Figure 2005126408
(式中、Re23は、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基または置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示し、Re24は、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基または置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基、または−O−Re24で表される基を示す。上記基中のRe24は、上述した置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基または置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Re25、Re26、Re27、Re28、Re29、Re30 およびRe31は互いに独立しており、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基またはアラルキル基、ハロゲン原子、またはハロゲン化アルキル基を示す。χおよびφは同一または異なっていても良い0〜4の整数を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Re32 およびRe33は互いに独立しており、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基、ハロゲン原子、またはハロゲン化アルキル基を示す。τおよびψは同一または異なっていても良い0〜4の整数を示す。)
Figure 2005126408
(式中、Re34、Re35、Re36およびRe37は互いに独立しており、水素原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基またはアラルキル基、シクロアルキル基またはアミノ基を示す。ただし、Re34、Re35、Re36およびRe37のうち少なくとも2つは、水素原子でない同一の基である。)
また、本発明においては、上記例示のほかに従来公知の電子輸送物質、すなわち例えばベンゾキノン系化合物、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等の1種単独または2種以上の組み合わせが挙げられる。
(5) 結着樹脂
各成分を分散させるための結着樹脂は、従来感光層に使用されている種々の樹脂を使用することができる。例えばスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂;シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂;エポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化型樹脂等の樹脂が使用可能である。
特に、ポリカーボネート樹脂は、透明性や耐熱性に優れているばかりか、機械的特性や正孔輸送剤との相溶性にも優れていることから好ましい結着樹脂である。
(6) 添加剤
また、感光層には、上記各成分のほかに、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、従来公知の種々の添加剤、例えば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー等を配合することができる。また、感光層の感度を向上させるために、例えばテルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤を電荷発生剤と併用しても良い。
(7) 配合割合および厚さ
本発明の電子写真感光体が単層型の感光体である場合、電荷発生剤は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部の割合で配合すれば良い。また、本発明の一般式(1)で表されるスチルベン誘導体(正孔輸送剤)は、結着樹脂100重量部に対して20〜500重量部、好ましくは30〜200重量部の割合で配合すれば良い。電子輸送剤を含有させる場合、電子輸送剤の割合を結着樹脂100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜80重量部とするのが適当である。
また、本発明の電子写真感光体が積層型の感光体である場合、電荷発生層を構成する電荷発生剤と結着樹脂とは、種々の割合で使用することができるが、結着樹脂100重量部に対して電荷発生剤を5〜1000重量部、好ましくは30〜500重量部の割合で配合するのが適当である。さらに、電荷発生層に正孔輸送剤を含有させる場合は、正孔輸送剤の割合を結着樹脂100重量部に対して10〜500重量部、好ましくは50〜200重量部とするのが適当である。
電荷輸送層を構成する正孔輸送剤と、結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しない範囲および結晶化しない範囲で種々の割合で使用することができるが、光照射により電荷発生層で生じた電荷が容易に輸送できるように、結着樹脂100重量部に対して、本発明の一般式(1)で表されるスチルベン誘導体(正孔輸送剤)を10〜500重量部、好ましくは25〜200樹脂の割合で配合するのが適当である。電荷輸送層に電子輸送剤を含有させる場合は、電子輸送剤の割合を結着樹脂100重量部に対して5〜200重量部、好ましくは10〜100重量部とするのが適当である。
(8) 構造
また、単層型感光体における感光層の厚さは5〜100μm、好ましくは10〜50μmである。
そして、このような感光層が形成される導電性基体としては、導電性を有する種々の材料を使用することができ、例えば鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス等があげられる。
導電性基体の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて、シート状、ドラム状等のいずれであってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるいは基体の表面が導電性を有していれば良い。また、導電性基体は、使用に際して十分な機械的強度を有するものが好ましい。前記感光層を塗布の方法により形成する場合には、前記例示の電荷発生剤、電荷輸送剤、結着樹脂等を適当な溶剤とともに、公知の方法、例えばロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機等を用いて分散混合して分散液を調整し、これを公知の手段により塗布して乾燥させれば良い。
また、単層型感光体10の構成に関して、図1(b)に示すように、導電性基体12と感光層14との間に、感光体の特性を阻害しない範囲でバリア層16が形成されていても良い。また、図1(c)に示すように、感光層14の表面には、保護層18が形成されていても良い。
(9) 製造方法
分散液を作るための溶剤としては、種々の有機溶剤が使用可能であり、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられる。これらの溶剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
さらに、電荷輸送剤や電荷発生剤の分散性、感光層表面の平滑性を良くするために界面活性剤、レベリング剤等を使用しても良い。
2.積層型感光体
図2(a)に示すように、積層型感光体20は、導電性基体12上に、蒸着または塗布等の手段によって、電荷発生剤を含有する電荷発生層24を形成し、次いでこの電荷発生層24上に、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体(正孔輸送剤)の少なくとも1種と結着樹脂とを含む塗布液を塗布し、乾燥させて電荷輸送層22を形成することによって作製される。
また、上記構造とは逆に、図2(b)に示すように、導電性基体12上に電荷輸送層22を形成し、その上に電荷発生層24を形成しても良い。
ただし、電荷発生層24は、電荷輸送層22に比べて膜厚がごく薄いため、その保護のためには、図2(a)に示すように、電荷発生層24の上に電荷輸送層22を形成することがより好ましい。
なお、電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、結着剤等については、単層型感光体と同様の内容とすることができる。
また、積層型感光体は、上記電荷発生層および電荷輸送層の形成順序と、電荷輸送層に使用する電荷輸送剤の種類によって、正負いずれの帯電型となるかが選択される。例えば、上記のように、導電性基体上に電荷発生層を形成し、その上に電荷輸送層を形成した場合において、電荷輸送層における電荷輸送剤として、本発明のスチルベン誘導体のような正孔輸送剤を使用した場合には、感光体は負帯電型となる。この場合、電荷発生層には電子輸送剤を含有させても良い。
そして、本発明の積層型電子写真感光体は、感光体の残留電位が低下するとともに、所定感度を有しているという特徴がある。
なお、積層型感光体における感光層の厚さは、電荷発生層が0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜3μm程度であり、電荷輸送層が2〜100μm、好ましくは5〜50μm程度である。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
(1)式(9)で表わされるスチルベン誘導体(HTM−A)の合成
(1)−1 テトラリン酸エステル誘導体の合成
式(61)で表されるテトラリン酸エステル誘導体の合成を、上述した反応式(4)に沿って合成した。すなわち、容量500mlのフラスコ内に、1,2,4,5−テトラキス(クロロメチル)ベンゼン81.6g(0.30mol)を添加した後、亜リン酸トリエチルエステルを299g(1.8mol)加え、170℃の条件で、8時間還流した。次いで、室温まで冷却することにより白色析出物を得て、ヘキサンを用いて得られた白色析出物を洗浄した後、クロロホルム/ヘキサンにより再結晶させ、再結晶物として、147.6gのテトラリン酸エステル誘導体を得た(収率72.5%)。
Figure 2005126408
(1)−2 ジフェニルエナミン誘導体の合成
式(64)で表されるジフェニルエナミン化合物の合成を、下記の反応式(5)に沿って実施した。
すなわち、容量300mlのフラスコ内に、式(62)で表されるジフェニルアミン化合物13g(0.077mol)と、式(63)で表されるジフェニルアセトアルデヒド15.1g(0.077mol)と、トルエン150mlと、p−トルエンスルフォン酸モノハイドレート3.0g(0.015mol)と、を収容し、それをオイル浴内に浸漬して130℃に加熱し、2時間還流させることにより、ホルミル化を実施した。次いで、室温まで冷却した後、無水硫酸ナトリウムを添加して乾燥させるとともに、活性白土処理による吸着処理を実施した。次いで、ろ過処理した後、トルエンを減圧留去し、得られた残渣をメタノールに加えて、熱攪拌した。冷却後、結晶物をろ別し、乾燥させて、式(64)で表されるジフェニルエナミン誘導体を23.8g得た(収率88.8%)。
Figure 2005126408
(1)−3 ホルミル化ジフェニルエナミン誘導体の合成
次いで、式(65)で表されるホルミル化ジフェニルエナミン誘導体の合成を、下記の反応式(6)に沿って実施した。
すなわち、500mlのフラスコ内に、式(64)で表されるジフェニルエナミン化合物21.2g(0.061mol)と、ジメチルホルムアミド(DMF)200mlと、オキシ塩化リン酸14g(0.092mol)と、を収容し、95℃、1時間の条件で反応させた。反応終了後、イオン交換水600ミリリットルを滴下した後、ろ過処理を実施して、析出物を取り出した。得られた析出物をトルエンに溶解させ、有機層として抽出した。次いで、有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた後、乾燥物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム溶媒)で精製して、式(65)で表されるホルミル化ジフェニルエナミン誘導体18.4gを得た(収率80.2%)。
Figure 2005126408
(1)−4 スチルベン誘導体の合成
次いで、式(9)で表されるスチルベン誘導体の合成を、下記の反応式(7)に沿って実施した。
すなわち、500mlの二口フラスコ内に、(1)−1で得られた式(61)で表されるテトラリン酸エステル誘導体1.35g(2.0mmol)を添加し、アルゴンパージした後、脱水処理したTHF50mlを添加した。次いで、28%濃度のNaOMe4.86g(0.025mol)/THF20mlを添加し、均一になるまで約20分攪拌した。次いで、この二口フラスコ内に、(1)−3で得られた式(65)で表されるホルミル化ジフェニルエナミン誘導体3.75g(10.0mmol)をTHF50mlに溶解させた後、ロート滴下し、室温で約12時間反応させた。次いで、約2%の希塩酸水溶液400mlと混合し、分離した水層に対し、トルエンを添加して抽出処理を実施した。得られた有機層をイオン交換水にて洗浄し、さらに無水硫酸ナトリウムおよび活性白土を添加し、乾燥および吸着処理を実施した。その後、トルエンを減圧留去して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:クロロホルム/n−ヘキサン=1/1)で精製し、さらにトルエン/n−ヘキサンを用いて再沈殿処理を行ない、式(9)で表されるスチルベン誘導体1.59gを得た(収率51.0%)。
Figure 2005126408
(2)評価
(2)−1 初期表面電位、半減露光量および残留電位の測定
得られたスチルベン誘導体を正孔輸送剤として、単層型の電子写真感光体を作成して、初期表面電位、半減露光量および残留電位を測定した。すなわち、正孔輸送剤として、得られたスチルベン誘導体を100重量部と、電荷発生剤として、下記式(21)で表されるX型無金属フタロシアニン(CGM−A)を5重量部と、結着樹脂として、下記式(66)で表されるポリカーボネート樹脂100重量部と、を溶媒としてのテトラヒドロフラン800重量部に対して添加した。次いで、ボールミルを用いて50時間混合分散して、単層型感光層用の塗布液を作成した。得られた塗布液を、導電性基材(アルミニウム素管)上に、ディップコート法にて塗布し、100℃、30分間の条件で熱風乾燥して、膜厚25μmの単層型の電子写真感光体を得た。
次いで、得られた電子写真感光体における初期電気特性、すなわち、半減露光量(E1/2)および残留電位(Vr)を、ドラム感度試験機(GENTEC社製)を用いて、表面電位が700Vになるように帯電させて測定した。なお、帯電させた際の表面電位を初期表面電位(Vo)として表1に示す。
また、半減露光量(E1/2)については、ハロゲンランプの光からバンドパスフィルターを用いて取り出した波長780nmの単色光(半値幅:20nm、光強度:1.5μJ/cm2)を、感光体表面に対して1.5秒間照射し、初期表面電位(Vo)が1/2になるまでに要した時間を測定した。さらに、残留電位(Vr)については、露光開始から330msec秒経過した時点での表面電位を測定し、その値を残留電位(Vr)とした。
それぞれ得られた結果を、表1に示す。結果から明らかなように、得られた電子写真感光体は、残留電位の値が低く、半減露光量も0.9秒以内であって、所定感度を有することを確認した。
Figure 2005126408
[実施例2〜4]
実施例1の塗布液中に、電子輸送剤として、下記式(40)〜(42)で表されるキノン誘導体(ETM−A〜C)をそれぞれ30重量部添加したほかは、実施例1と同様に単層型感光層を作成して、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例5〜8]
実施例1〜4における正孔輸送剤として、式(10)で表されるスチルベン誘導体(HTM−B)を使用したほかは、実施例1〜4と同様に単層型感光層を作成して、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例1〜4]
実施例1〜4における正孔輸送剤として、下記式(67)で表されるトリフェニルアミン化合物(HTM−I)を使用したほかは、実施例1〜4と同様に単層型感光層を作成して、評価した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2005126408
[比較例5〜8]
実施例1〜4における正孔輸送剤として、下記式(68)で表されるトリフェニルアミン化合物(HTM−J)を使用したほかは、実施例1〜4と同様に単層型感光層を作成して、評価した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2005126408
Figure 2005126408
[実施例9]
実施例9においては、実施例1に準じて、式(12)で表されるスチルベン誘導体(HTM−D)を作成して、評価した。
(1) スチルベン誘導体(HTM−D)の作成
(1)−1 テトラリン酸エステル誘導体の作成
式(61)で表されるテトラリン酸エステル誘導体の作成を、実施例1と同様に、反応式(4)に沿って実施した。
(1)−2 ジフェニルエナミン誘導体の合成
式(64)で表されるジフェニルエナミン化合物の合成を、実施例1と同様に、反応式(5)に沿って実施した。
(1)−3 ホルミル化ジフェニルエナミン誘導体の合成
次いで、式(65)で表されるジフェニルエナミン誘導体の合成を、実施例1と同様に、反応式(6)に沿って実施した。
(1)−4 リンイリドの合成
次いで、式(70)で表されるリンイリドの合成を、下記の反応式(8)に沿って実施した。すなわち、式(69)で表されるジフェニルクロロメタン500g(2.47mol)と、亜リン酸トリエチルエステル492g(3.00mol)とを添加して、160℃、3時間の条件で、加熱しながら撹拌した。その後、室温まで冷却した後、析出した白色固体をろ別した。得られた固体をn−へキサンを用いて洗浄し、その後、クロロホルムーn−へキサンを用いて晶析させて、式(70)で表されるリンイリド639gを得た(収率85%)。
Figure 2005126408
(1)−5 ジフェニルアミン誘導体
次いで、下記式(71)で表されるジフェニルアミン誘導体を、下記の反応式(9)に沿って実施した。すなわち、1000mlの四つ口フラスコ内に、式(70)で表されるリンイリド18.3g(0.060mol)を収容した後、アルゴンガス置換をおこない、さらに−20℃以下で、THF100mlを添加し、さらにn−BuLiヘキサン溶液(濃度1.6mol/リットル)37.5mlを滴下して、30分間撹拌した。さらに、式(65)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体15g(0.040mol)/THF100mlを添加して、30分間攪拌しながら反応させた。得られた反応液を、イオン交換水に注いだ後、トルエンを用いて抽出を実施した。さらにトルエンを含む有機層をイオン交換水にて、5回繰り返し洗浄した後、無水硫酸ナトリウムおよび活性白土にて、乾燥および吸着処理を行った。その後、溶媒を留去し、常温で、2日間静置した。得られた析出固体を、石油エーテルを用いてろ別して、減圧乾燥を行って、式(71)で表されるジフェニルアミン誘導体13.8gを得た(収率65.6%)。
Figure 2005126408
(1)−6 ホルミル化ジフェニルアミン誘導体
次いで、下記式(72)で表わされるホルミル化ジフェニルアミン誘導体を、下記の反応式(10)に沿って実施した。
すなわち、500mlのフラスコ内に、式(71)で表されるジフェニルアミン化合物12g(0.0228mol)と、ジメチルホルムアミド(DMF)200mlと、オキシ塩化リン酸5.25g(0.0342mol)と、を収容し、85℃、30分間の条件で、反応させた。反応終了後、イオン交換水400mlとトルエン200mlの混合液に反応液を滴下した後、得られたトルエン層をイオン交換水を用いて洗浄した。さらに、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムおよび活性白土を用いて乾燥および吸着処理を実施した。その後、乾燥物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム溶媒)で精製して、式(72)で表されるホルミル化ジフェニルエナミン誘導体9.8gを得た(収率77.6%)。
Figure 2005126408
(1)−7 スチルベン誘導体の合成
次いで、式(12)で表されるスチルベン誘導体の合成を、下記の反応式(11)に沿って実施した。
すなわち、500mlの二口フラスコ内に、(1)−1で得られた式(61)で表されるテトラリン酸エステル誘導体2.93g(4.29mmol)を添加し、アルゴンパージした後、脱水処理したTHF50mlを添加した。次いで、28%濃度のNaOMe3.98g(0.0206mol)/THF20mlを添加し、均一になるまで室温で約30分攪拌した。次いで、この二口フラスコ内に、(1)−6で得られた式(72)で表されるホルミル化ジフェニルエナミン誘導体12.7g(0.0229mol)をTHF50mlに溶解させた後、ロート滴下し、室温で約12時間反応させた。次いで、反応液をイオン交換水に注ぎ、分離した水層に対し、トルエンを添加して抽出処理を実施した。得られた有機層をイオン交換水にて洗浄し、さらに無水硫酸ナトリウムおよび活性白土を添加し、乾燥および吸着処理を実施した。その後、トルエンを減圧留去して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:クロロホルム/n−ヘキサン=1/1)で精製し、さらにトルエン/n−ヘキサンを用いて再沈殿処理を行ない、式(12)で表されるスチルベン誘導体3.81gを得た(収率39.0%)。
Figure 2005126408
(2)電子写真感光体の作成および評価
実施例9においては、実施例1の塗布液中に、正孔輸送剤として、式(9)で表されるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、式(12)で表されるスチルベン誘導体(HTM−D)を用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を作成して、評価した。得られた結果を表2に示す。
[実施例10〜12]
実施例1の塗布液中に、電子輸送剤として、下記式(40)〜(42)で表されるキノン誘導体(ETM−A〜C)をそれぞれ30重量部添加したほかは、実施例1と同様に単層型感光層を作成して、評価した。得られた結果を表2に示す。
[実施例13〜16]
実施例2の塗布液中に、正孔輸送剤として、式(9)で表されるスチルベン誘導体(HTM−A)のかわりに、式(13)〜(16)で表されるスチルベン誘導体(HTM−E〜H)をそれぞれ添加したほかは、実施例2と同様に電子写真感光体を作成した、評価した。得られた結果を表2に示す。
Figure 2005126408
以上詳述したように、本発明の一般式(1)で表されるスチルベン誘導体は、分子内の4つの所定箇所にエナミン構造を対称的に導入することにより、結着樹脂との相溶性が優れており、初期のみならず、長時間にわたって高い電荷輸送能(正孔輸送能)を有している。
また、本発明の電子写真感光体は、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体を正孔輸送剤として用いることから、所定の感度や耐久性を有している。したがって、本発明の電子写真感光体は、複写機やプリンタ等の各種画像形成装置の高速化、高性能化等に寄与することが期待される。
さらに、一般式(1)で表されるスチルベン誘導体は、高い正孔輸送能を有することから、電子写真感光体における正孔輸送剤として好適に使用されるほか、太陽電池、エレクトロルミネッセンス素子等での種々の分野での利用が可能である。
(a)〜(c)は、単層型感光体の基本構造および変形構造を説明するために供する図である。 (a)〜(b)は、積層型感光体の基本構造および変形構造を説明するために供する図である。
符号の説明
10:単層型感光体
12:導電性基体
14:感光層
16:バリア層
18:保護層
20:積層型感光体
22:電荷輸送層
24:電荷発生層

Claims (8)

  1. エナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体であって、下記一般式(1)で表されることを特徴とするスチルベン誘導体。
    Figure 2005126408

    (一般式(1)中、Aは、置換または非置換の芳香族環を含む四価の有機基であり、複数のR1〜R7、B1およびB2は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、炭素数2〜30の置換または非置換のエテニル基、炭素数8〜20の置換または非置換のスチリル基、あるいは、複数のB1およびB2が、結合または縮合して構成された置換または非置換の炭素環構造である。)
  2. 前記一般式(1)中の記号Aで表される四価の有機基が、下記式(2)で表される有機基であることを特徴とする請求項1に記載のスチルベン誘導体。
    Figure 2005126408

    (一般式(2)中、R8〜R15は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、あるいは炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基である。)
  3. 前記一般式(1)中の複数のR1、R2、R4、R5、R6およびR7が、それぞれ独立した水素原子、または炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基であることを特徴とする請求項1または2に記載のスチルベン誘導体。
  4. 前記一般式(1)中の複数のR3が、それぞれ独立した水素原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、または下記一般式(3)で表される置換基であることを特徴とする請求項1〜3に記載のスチルベン誘導体。
    Figure 2005126408

    (一般式(3)中、R16〜R22は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、あるいは炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基である。)
  5. 反応式(1)で表されるエナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体の製造方法であって、一般式(4)で表されるホルミル化エナミン誘導体と、式(5)で表されるテトラリン酸エステル誘導体とを、塩基の存在下に反応させて、一般式(1)で表されるエナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体を得ることを特徴とするスチルベン誘導体の製造方法。
    Figure 2005126408

    (反応式(1)中、Aは、置換または非置換の芳香族環を含む四価の有機基であり、複数のR1〜R7、B1およびB2は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、炭素数2〜30の置換または非置換のエテニル基、炭素数8〜20の置換または非置換のスチリル基、あるいは、複数のB1およびB2が、結合または縮合して構成された置換または非置換の炭素環構造である。)
  6. 前記一般式(4)で表わされるホルミル化エナミン誘導体として、下記反応式(2)に示すように、一般式(6)で表されるアニリン誘導体と、一般式(7)で表されるアセトアルデヒド誘導体と、を反応させて、一般式(8)で表されるエナミン誘導体を得た後、フィルスマイヤー(Vilsmeier)法によりホルミル化して得られたホルミル化エナミン誘導体を使用することを特徴とする請求項5に記載のスチルベン誘導体の製造方法。
    Figure 2005126408

    (反応式(2)中、複数のR1〜R7、B1およびB2は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、炭素数2〜30の置換または非置換のエテニル基、炭素数8〜20の置換または非置換のスチリル基、あるいは、B1およびB2が、結合または縮合して構成された置換または非置換の炭素環構造である。)
  7. 導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、前記感光層が、下記一般式(1)で表されるエナミン構造を4つ有するスチルベン誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2005126408

    (一般式(1)中、Aは、置換または非置換の芳香族環を含む四価の有機基であり、複数のR1〜R7、B1およびB2は、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の置換または非置換のアルコキシ基、炭素数6〜20の置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアミノ基、炭素数2〜30の置換または非置換のエテニル基、炭素数8〜20の置換または非置換のスチリル基、あるいは、複数のB1およびB2が、結合または縮合して構成された置換または非置換の炭素環構造である。)
  8. 前記感光層が、電荷発生剤および電子輸送剤をさらに含有した単層型であることを特徴とする請求項7に記載の電子写真感光体。
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