JP2005125608A - ポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法において、加熱時のシート溶融による穴あきや外観不良、成形時の形状因子によるシートの延伸に起因する外観不良や強度低下を生じることなく、良好な成形品を得る成形方法を提供する。
【解決手段】 予備加熱によってポリプロピレン系樹脂発泡シートの表面温度を150±10℃に設定した後に、成形金型の一方の金型面より排出される圧縮空気により発泡シートを他方の金型面に押し付けると同時に、他方の金型面側から真空吸引により発泡シートを吸引し金型に密着させ賦形する。
【選択図】 図1
【解決手段】 予備加熱によってポリプロピレン系樹脂発泡シートの表面温度を150±10℃に設定した後に、成形金型の一方の金型面より排出される圧縮空気により発泡シートを他方の金型面に押し付けると同時に、他方の金型面側から真空吸引により発泡シートを吸引し金型に密着させ賦形する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ポリプロピレン系樹脂発泡シートを成形金型により成形することにより所望の形状の成形品を得る成形方法の改良に関する。
従来より、ポリプロピレン系樹脂発泡シート(以下「PP発泡シート」と称す。)の成形方法として、PP発泡シートをオーブン等によって予備加熱し成形可能な状態に軟化させた後、成形金型間に導きにより成形し所望の成形品を得る方法が知られている。
PP発泡シートを加熱する際は、基材樹脂のポリプロピレン樹脂が結晶性樹脂であることに起因して、その成形時の温度範囲に注意を払う必要がある。一般に、PP発泡シートは、その基材樹脂であるポリプロピレン樹脂の融点(160℃付近)以上においては十分に軟化するが、融点以下においては十分に軟化せず、成形品の底部などに比べて側壁部や角部などの部分ではシートが延伸されやすいため、シートの破れ等の成形不良や、薄肉化による強度低下や外観不良を起こしやすい。
このようなことから、成形時のPP発泡シートの表面温度を160〜200℃に設定し、溶融する状態にし、また金型による成形時にPP発泡シートが成形金型との接触によって急冷されることを防ぐために、成形金型の温度を40〜100℃に設定することで、PP発泡シートができるだけ高い温度を保ったまま成形する方法が提案されている(特許文献1)。
特開平11−254518 しかしながら、かかる方法を用いてもPP発泡シートの成形においては、前述のようにポリプロピレン樹脂の溶融点は160℃付近にあることから、成形時のシートの表面温度が160℃を超える範囲では次のような問題を生じることがある。
発泡シートは多数の気泡によって構成され、気泡膜は薄く高温度の影響を受けやすい。融点を超えると気泡膜は融け始め発泡層がなくなったり、完全に溶融して発泡シートに穴が発生することがある。同じ坪量でも発泡倍率が高くなると気泡膜は薄くなる傾向にあるため、この影響が顕著に表れる。
また、発泡シートがこのような溶融状態になると、ポリプロピレン樹脂の場合、著しく粘度が低下するため、成形時の金型の形状において比較的延伸されやすい部分(成形品側壁や角部、仕切り部など)では均一に伸ばされなくなり、部分的に気泡が引き伸ばされ外観を損なったり、成形品に破れが生じたりすることがある。
また、PP発泡シートの特徴としてその表層部も発泡膜により構成されるため、温度の影響を受けやすく、成形時のシートの表面温度が160℃を大きく超える範囲では、シート表層部の溶融によるざらつき、表層部の局部的な加熱二次発泡による膨張により凹凸の発生等により、成形品の表面の外観を著しく損なうことがある。
さらに、前述のようにポリプロピレン樹脂は溶融点を超えると著しく粘度が低下するため、成形時の温度が高い場合、シートが軟化しすぎ、自重によって成形金型の直前で垂れ下がってしまう現象(ドローダウン)が表れる。ドローダウンが大きくなると成形前に金型面に接触したり、シートが重なって成形され皺が発生する等、成形上好ましくない。特に坪量の重いシートではこの現象が顕著に表れる
このような理由から、PP発泡シートの成形においては、加熱時の温度が低いと形状因子に起因するシートの引き延ばされによる外観不良や強度低下、加熱時の温度が高いと、溶融による破れや部分的な延伸、ざらつきや凹凸、ドローダウン等による外観不良や強度低下が起こりやすいため、良好な成形品を得ることが難しかった。
このような理由から、PP発泡シートの成形においては、加熱時の温度が低いと形状因子に起因するシートの引き延ばされによる外観不良や強度低下、加熱時の温度が高いと、溶融による破れや部分的な延伸、ざらつきや凹凸、ドローダウン等による外観不良や強度低下が起こりやすいため、良好な成形品を得ることが難しかった。
本発明は、ポリプロピレン系樹脂発泡シートを加熱成形して成形品を得る方法において、予備加熱時のシート溶融による穴あきや外観不良が防止でき、形状因子による発泡シートの延伸による成形体の外観不良や強度低下を生じることのない成形品の成形方法を提供する。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、PP発泡シートの表面温度を制御し、かつ不足するシートの伸びを圧縮空気で補うことにより良好な成形体を得ることを見い出し本発明を完成した。
即ち本発明は、ポリプロピレン系樹脂発泡シートを予備加熱した後、成形金型内で賦形することにより所望の成形品を得るポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法において、加熱炉内での予備加熱によって、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの表面温度を150±10℃に設定した後に、金型内の成形位置に導き、成形金型の一方の面側から排出される圧縮空気により、該ポリプロピレン系樹脂発泡シートを他方の金型面に押し付けると同時に、他方の金型面から真空吸引により該ポリプロピレン系樹脂発泡シートを吸引することで他方の金型面に均一に密着させて賦形することを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法(請求項1)、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの基材樹脂の230℃、2.16kg荷重におけるメルトインデックスが0.1g/10分以上10g/10分未満であることを特徴とする請求項1記載のポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法(請求項2)、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの基材樹脂が、ポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤、及びイソプレン単量体を溶融混練して得られる改質ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載のポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法(請求項3)、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの少なくとも片面に、厚さ30〜150μmの熱可塑性樹脂非発泡層を積層してなるポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを用いることを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法(請求項4)、に関する。
本発明のPP発泡シートの成形方法によれば、良好な表面性、強度を持つ成形品を得ることができる。
本発明の実施の形態について、添付図面を参照にしながら以下説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明は、加熱炉内での予備加熱によってPP発泡シートの表面温度を150±10℃に設定し、PP発泡シートが軟化させるが完全に溶融しない状態にした後に、成形金型内の所定の位置に導き、一方の金型面より排出される圧縮空気によりPP発泡シートを他方の金型面に押し付けると同時に、他方の金型面から真空吸引により該PP発泡シートを吸引することで、他方の金型面に均一に密着させて賦形することにより成形することを特徴とする。図1は本発明に係るPP発泡シート(以下、単に「シート」という。)成形方法の実施形態を模式的に示す図である。
予めロール状にされたシート5は、予備加熱ゾーンAにおいてオーブン3内で予備加熱され、成形ゾーンBに送られる。本発明では、予備加熱によってシートの表面温度を150±10℃に設定し軟化させるが、図1には図示していないが、たとえばオーブン3の出口付近に非接触式の放射温度計を設置することにより、シート5の表面温度を管理することができる。表面温度の設定においては、ヒーター4の設定温度や予備加熱時間を調整するなどの一般的な方法で調整することができる。予備加熱時のシートの表面温度を150±10℃に設定することにより、後に続く本発明の成形方法によって良好な成形品を得ることができる。シートの表面温度が140℃より低いと、シートの延伸が顕著となり外観不足や強度低下が起きやすい。また、シートの表面温度が160℃より高いとシート表面のざらつきや凹凸、溶融による穴あき等が発生しやすく、成形不良や成形品の外観を損ないやすいため好ましくない。
上記方法により予備加熱されたシート5は、成形ゾーンBに送られた直後に所望の形状をもつ成形金型1、2によって成形される。
図2は成形金型が型開きされた状態の模式図であり、図3は、成形金型が型締めされた状態を示す模式図である。
予備加熱されたシート5は成形ゾーンBに送られ、本発明の成形金型1、2の作動により成形さる。すなわち、金型嵌合直前あるいは直後に、成形金型2に備えられた圧縮空気排出用穴7より圧縮空気を排出し、成形品形状をもたせた成形金型1にシート5を押し付ける。またこれと同時に、真空吸引用穴8を通じた真空孔9の真空吸引によりシート5を成形金型1に密着させ、所望の形状に賦形する。なお、この成形金型1、2は成形の際、嵌合によって空気漏れがないようにされている。本発明の方法によって、成形時のシートの均一な伸びを促し、均一な肉厚みを持ち、形状転写製の良い成形品を得ることができる。このようにして得られた成形品は、均一な肉厚みをもつため成形品強度にも優れる。また、成形金型の接触によるシートの温度低下を防ぐために、成形金型に温度調節を施しても良い。
なお、図2の成形金型1、2において所望の成形品形状を成形金型1であるキャビティ側(メス型)にもたせているが、成形品の求められる特性によってはプラグ側(オス型)に成形品形状をもたせても、本発明の効果を損なうものではない。
本発明に用いられる圧縮空気の圧力は、成形に用いるシートの厚みや坪量などによっても異なるが、概ね0.1〜0.5MPaの範囲であることが望ましい。圧力が0.1MPaより小さくなるとシートを押し付ける力が弱いため、本発明の効果が得られにくく、0.5MPaより大きくなるとシートを押し付ける力が強すぎて、シートを押しつぶしてしまい成形品厚みが薄くなりすぎることで、成形品強度を低下させることがある。また圧縮空気は、予備加熱されたシートの温度低下を防ぐために、必要に応じて事前にヒーターなどによって暖められた空気を用いても良い。
本発明に用いられる真空吸引の圧力は特に規定はされないが、形状転写性を良好にするために0.06MPa以下であることが好ましい。
本発明の効果を更に好適に用いるために、図4、5に示すようなアシストプラグ12を設けることが望ましい。アシストプラグとはシート5が成形金型形状に沿うよう機械的に補助する役割のものである。アシストプラグの材質としては、金型に用いられるものと同様なもの、例えばアルミニウム製のもの、また改造がしやすく価格の安価な樹脂製のもの、などを用いることができる。また、アシストプラグも成形金型同様に温度調節を施しても良い。
本発明のPP発泡シートに用いられる基材樹脂としては、プロピレン系樹脂の単独または共重合樹脂、それらの混合樹脂、およびこれらオレフィン系樹脂と混合可能な他の樹脂との混合樹脂、並びに電子線照射により長鎖分岐を有するポリプロピレンや、超高分子量成分を含んだ線状ポリプロピレン、ポリプロピレン系樹脂とラジカル性単量体並びにラジカル重合開始剤とを溶融混練させて得られる改質ポリプロピレンなどが挙げられる。
本発明のPP発泡シートに用いられる基材樹脂としては、プロピレン系樹脂の単独または共重合樹脂、それらの混合樹脂、およびこれらオレフィン系樹脂と混合可能な他の樹脂との混合樹脂、並びに電子線照射により長鎖分岐を有するポリプロピレンや、超高分子量成分を含んだ線状ポリプロピレン、ポリプロピレン系樹脂とラジカル性単量体並びにラジカル重合開始剤とを溶融混練させて得られる改質ポリプロピレンなどが挙げられる。
これらのうち、本発明で用いられる基材樹脂として、230℃、2.16kg荷重におけるメルトインデックスが0.1g/10分以上10g/10分未満であることが望ましい。基材樹脂のメルトインデックスが0.1未満であると、PP発泡シートの加熱成形時の変形が不足し、成形金型に沿わず所望の形状に賦形し難くなり、10g/10分以上の場合は予備加熱時のドローダウンが大きくなり、成形不良を起こすことがある。前記メルトインデックスの測定はASTM D1238に準じて測定することことができる。
この様な基材樹脂のうち、樹脂の性質を用途に合わせて種々に改質できるポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤、及びイソプレン単量体を溶融混練して得られる改質ポリプロピレンが好ましく使用される。
また本発明に使用されるポリプロピレン系樹脂からなる発泡シートは、例えば、溶融状態のポリプロピレン系樹脂に発泡剤を圧入したのち、押出機内で発泡最適温度に調節し、サーキュラーダイ等を通して低圧領域に押出する方法など一般的な方法により製造することができる。
また、本発明に用いられるPP発泡シートは、成形品の表面性や強度、加熱成形性などを改良する目的で、前記PP発泡シート表面に、熱可塑性樹脂からなる非発泡層を、片面または両面に積層してもよい。
前記熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等を用いることができる。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられるが、特にPP発泡シートとの接着性の観点から、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
前記非発泡層を積層する方法は、特に限定されるものではなく、PP発泡シートを作製した後に、別途作製した非発泡フィルムを加熱または接着剤を用いてラミネートして積層してもよいし、PP発泡シート上に直接Tダイから非発泡フィルムを押し出してラミネートして積層してもよい。非発泡フィルムとしては特に2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムが成形品強度や光沢などの観点から好ましい。
このような、PP発泡シートに熱可塑性樹脂を積層した場合において、発泡シートと非発泡層の伸びの相違などの関係から成形性を低下させることがあるが、これらの場合でも本発明の方法は好適に用いることができる。
本発明の方法によって、加熱時のシート溶融による穴あきや外観不良、成形時の形状因子によるシートの延伸による外観不良や強度低下を生じることのない、PP発泡シートから成形した良好な成形品を得ることができる。
以下に本発明を具体的な実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明は係る実施例のみに限定されるものではない。
1.PP発泡シート
実施例および比較例には以下に記すPP発泡シートを用いた。
基材樹脂としてポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤、及びイソプレン単量体を溶融混練して得られる改質ポリプロピレン樹脂(メルトインデックス:0.4g/10分)、発泡剤としてイソブタンを使用し、タンデム押出機内で適正温度に調節後サーキュラーダイスを通して押出発泡し、坪量280g/m2、密度0.15g/cm3のPP発泡シートを製造した。
1.PP発泡シート
実施例および比較例には以下に記すPP発泡シートを用いた。
基材樹脂としてポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤、及びイソプレン単量体を溶融混練して得られる改質ポリプロピレン樹脂(メルトインデックス:0.4g/10分)、発泡剤としてイソブタンを使用し、タンデム押出機内で適正温度に調節後サーキュラーダイスを通して押出発泡し、坪量280g/m2、密度0.15g/cm3のPP発泡シートを製造した。
また実施例2では上記PP発泡シートの片面に、Tダイを用いた押出ラミネート法によってポリプロピレン系樹脂を厚み50μmで非発泡樹脂層として積層したものを用いた。
2.成形方法
実施例および比較例の加熱成形には、図1示すような連続成形機を用いた。PP発泡シートの予備加熱においては、ロール状のPP発泡シートをオーブンCへと繰出し、図1示す成形機のオーブン3内Cの位置に備えられた非接触式放射温度計により加熱時のPP発泡シートの表面温度を測定し、図7に記す表面温度となるようにヒーターの設定温度および加熱時間を調節した。
2.成形方法
実施例および比較例の加熱成形には、図1示すような連続成形機を用いた。PP発泡シートの予備加熱においては、ロール状のPP発泡シートをオーブンCへと繰出し、図1示す成形機のオーブン3内Cの位置に備えられた非接触式放射温度計により加熱時のPP発泡シートの表面温度を測定し、図7に記す表面温度となるようにヒーターの設定温度および加熱時間を調節した。
成形機には図6に示す成形品形状(200mm×180mm×H30mmの角型形状容器)となる真空孔を備えたキャビ型(凹型)と、キャビ型との嵌合により空気漏れを防ぐ構造をもち圧縮空気噴出穴を備えたプラグ型(凸型)とを成形ゾーンBに設置している。
実施例1、2および比較例1、2においては、予備加熱されたシートが成形ゾーンに移送され、成形金型嵌合するのと同時に、プラグ型より圧力を0.3MPaに設定した圧縮空気をPP発泡シートへ噴出しキャビ型へ押し付け、それと同時にキャビ型の真空吸引によりPP発泡シートをキャビ型へ吸引し賦形することで成形品を得た。また比較例3では同様の成形を行うが、プラグ型の圧縮空気の噴出を行なわず、キャビ型の真空吸引のみによる賦形によって成形品を得た。
3.評価方法
得られた成形品を用いて以下の外観および強度の評価を行なった。外観評価においては、美麗な外観であるものを○、実用上問題ないがやや外観を損なっているものを△、著しく外観を損ない実用に堪えないものを×、と評価した。強度評価においては、実用強度に問題がないものを○、たわみやすくやや実用にむかないものを△、強度が著しく不足し実用に堪えないものを×、と評価した。
4.評価結果
評価結果を表1に示す。本発明の方法により外観不良や強度低下を生じることなく、良好な成形品を得ることが可能であった。
3.評価方法
得られた成形品を用いて以下の外観および強度の評価を行なった。外観評価においては、美麗な外観であるものを○、実用上問題ないがやや外観を損なっているものを△、著しく外観を損ない実用に堪えないものを×、と評価した。強度評価においては、実用強度に問題がないものを○、たわみやすくやや実用にむかないものを△、強度が著しく不足し実用に堪えないものを×、と評価した。
4.評価結果
評価結果を表1に示す。本発明の方法により外観不良や強度低下を生じることなく、良好な成形品を得ることが可能であった。
A 予備加熱ゾーン
B 成形ゾーン
C シート表面温度測定器位置の例
1 成形金型
2 成形金型(圧縮空気排出側)
3 オーブン
4 ヒーター
5 シート
6 成形品
7 圧縮空気用穴
8 真空吸引用穴
9 真空孔
10 圧縮空気排出による空気の流れ方向
11 真空吸引による空気の流れ方向
12 アシストプラグ
B 成形ゾーン
C シート表面温度測定器位置の例
1 成形金型
2 成形金型(圧縮空気排出側)
3 オーブン
4 ヒーター
5 シート
6 成形品
7 圧縮空気用穴
8 真空吸引用穴
9 真空孔
10 圧縮空気排出による空気の流れ方向
11 真空吸引による空気の流れ方向
12 アシストプラグ
Claims (4)
- ポリプロピレン系樹脂発泡シートを予備加熱した後、成形金型内で賦形することにより所望の成形品を得るポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法において、加熱炉内での予備加熱によって、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの表面温度を150±10℃に設定した後に、金型内の成形位置に導き、成形金型の一方の面側から排出される圧縮空気により、該ポリプロピレン系樹脂発泡シートを他方の金型面に押し付けると同時に、他方の金型面から真空吸引により該ポリプロピレン系樹脂発泡シートを吸引することで他方の金型面に均一に密着させて賦形することを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法。
- ポリプロピレン系樹脂発泡シートの基材樹脂の230℃、2.16kg荷重におけるメルトインデックスが0.1g/10分以上10g/10分未満であることを特徴とする請求項1記載のポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法。
- ポリプロピレン系樹脂発泡シートの基材樹脂が、ポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤、及びイソプレン単量体を溶融混練して得られる改質ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載のポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法。
- ポリプロピレン系樹脂発泡シートの少なくとも片面に、厚さ30〜150μmの熱可塑性樹脂非発泡層を積層してなるポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを用いることを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法。
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JP2006346979A (ja) * | 2005-06-15 | 2006-12-28 | Sakaiya:Kk | 合成樹脂シート及び合成樹脂シートの絞り成形方法 |
WO2016051453A1 (ja) * | 2014-09-29 | 2016-04-07 | 株式会社エムジーモールド | 中空体の製造方法および製造システム |
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2003
- 2003-10-23 JP JP2003363738A patent/JP2005125608A/ja active Pending
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