JP2005124181A - 制御電圧生成回路、可変利得回路及び電流増幅回路 - Google Patents

制御電圧生成回路、可変利得回路及び電流増幅回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 利得値を制御する制御電圧を、温度変化に応じて調整することができる制御電圧生成回路と、この制御電圧生成回路を用いて温度依存性を排除した可変利得回路を提供する。
【解決手段】 差動回路を構成する第1のトランジスタのドレイン電流(若しくはコレクタ電流)と、第2のトランジスタのドレイン電流(若しくはコレクタ電流)の電流比を設定する手段と、前記電流比に応じた電圧を、第1のトランジスタと第2のトランジスタのゲート端子間(若しくはベース端子間)に出力する手段を備えた制御電圧生成回路と、この制御電圧生成回路が出力する電圧により利得値が制御される差動増幅段で構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は制御電圧生成回路と、その制御電圧生成回路を用いた可変利得回路及び電流増幅回路に関する。
各種回路で電気信号の増幅等に使用されている可変利得回路の温度依存性について説明する。
通常、可変利得回路の増幅段は差動増幅回路で構成されている。例えば、この差動増幅回路を、MOSトランジスタを用いて構成した場合、MOSトランジスタが持つ温度依存性により差動増幅回路も温度依存性を持つことになる。
上記MOSトランジスタの温度依存性について更に詳細に説明すれば、MOSトランジスタの飽和領域におけるドレイン電流Idは、
Id=K×β×(Vgs−Vth)2
で与えられる。この式で、Kはゲート幅、ゲート長によって決まる係数であり、βはキャリアの移動度、ゲート酸化膜誘電率、ゲート酸化膜厚によって決まる係数であり、Vgsはゲート電圧であり、Vthは閾値電圧である。このドレイン電流Idの式で、βとVthが温度依存性を持っており、βが支配的な領域では、温度上昇に対してドレイン電流が減少傾向を示し、Vthが支配的な領域では、温度上昇に対してドレイン電流が増加傾向を示す。
次に、このような温度依存性を持つMOSトランジスタを用いて図10に示したような差動回路を構成した場合に生じる温度依存性について説明する。この差動回路では、MOSトランジスタ61のソース端子とMOSトランジスタ62のソース端子が接続されており、その接続部に定電流回路CS61が接続され、MOSトランジスタ61とMOSトランジスタ62のゲート端子間には、制御電圧Vctrlが印加されている。ここで、MOSトランジスタ61のドレイン電流Ix、MOSトランジスタ62のドレイン電流Iy及び定電流回路CS51の出力電流Ikは、
Ik=Ix+Iy
の関係を満たし、IxとIyの電流比は、制御電圧Vctrlによって決まる。
例えば、この差動回路でIk=25μAとし、制御電圧Vctrlを−500mV〜500mVの間で変化させた場合、IxとIyの差(Ix−Iy)は図11に示したように変化する。図11には、0℃、65℃及び130℃における制御電圧Vctrlと、IxとIyの差(Ix−Iy)の関係が示されている。これらから分かるように、制御電圧Vctrlが変化しなくても温度が変化すれば、IxとIyの差(Ix−Iy)は変化する。つまり、制御電圧Vctrlが変化しなくても温度が変化すれば、ドレイン電流Ixとドレイン電流Iyの電流比は変化する。従って、このような差動回路を含む差動増幅回路では、温度変化に伴い利得変動が生じる。
特開平10−209765号公報
上述のような温度変化に伴う利得変動(ゲインの変動)を抑えることを目的としたものとしては、特許文献1に開示されている電圧制御増幅回路がある。しかし、この電圧制御増幅回路は、抵抗の温度依存性による影響が大きく、MOSトランジスタで構成された回路に適用することが困難である。
そこで、本発明は、出力する制御電圧を、温度変化に応じて調整することができる制御電圧生成回路と、この制御電圧生成回路を用いて温度依存性を排除した可変利得回路及び電流増幅回路を提供することを目的とする。
本発明の目的は、差動回路の第1の差動電流と第2の差動電流の電流比を設定する手段と、前記電流比に応じた制御電圧を出力する手段を備えたことを特徴とする制御電圧生成回路によって達成される。
又、前記制御電圧生成回路と差動増幅回路を備え、
前記制御電圧生成回路が出力する前記制御電圧により、前記差動増幅回路の利得値が制御されることを特徴とする可変利得回路によっても、本発明の目的は達成される。
ここで、前記差動回路は、一対のトランジスタのソース端子同士(若しくはエミッタ端子同士)を接続した回路であり、一方のトランジスタのドレイン電流(若しくはコレクタ電流)と、他方のトランジスタのドレイン電流(若しくはコレクタ電流)が、前記第1の差動電流と第2の差動電流に対応する。
又、本発明によれば、前記制御電圧が、前記差動回路の差動入力端子間に生じた電圧であることが好ましい。
ここで、前記差動回路を構成する一対のトランジスタのゲート端子若しくはベース端子が前記差動入力端子に対応する。
又、本発明によれば、前記第1の差動電流又は前記第2の差動電流が定電流回路の出力電流であることが好ましい。つまり、前記第1の差動電流又は前記第2の差動電流の電流値は、定電流回路によって設定される。
本発明の目的は、差動回路を構成する第1のトランジスタのドレイン電流(若しくはコレクタ電流)と、第2のトランジスタのドレイン電流(若しくはコレクタ電流)の電流比を設定する手段と、前記電流比に応じた電圧を、第1のトランジスタと第2のトランジスタのゲート端子間(若しくはベース端子間)に出力する手段を備えたことを特徴とする制御電圧生成回路によって達成される。
又、前記制御電圧生成回路と、差動増幅回路を備え、前記制御電圧生成回路が出力する電圧により、前記差動増幅回路の利得値が制御されることを特徴とする可変利得回路によっても、本発明の目的は達成される。
又、前記制御電圧生成回路と、差動増幅回路を備え、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタのゲート端子間(若しくはベース端子間)に出力される電圧と、前記差動増幅回路を構成する差動回路のゲート端子間(若しくはベース端子間)に与えられる電圧が等しくなるように回路が接続されていることを特徴とする可変利得回路によっても、本発明の目的は達成される。
又、本発明によれば、前記第1のトランジスタのドレイン端子(若しくはコレクタ端子)、又は前記第2のトランジスタのドレイン端子(若しくはコレクタ端子)に定電流回路が接続されていることが好ましい。
又、前記各制御電圧生成回路と、該制御電圧生成回路の出力する制御電圧により制御された増幅率で入力電流の増幅を行う増幅部と、を備えたことを特徴とする電流増幅回路によっても本発明の目的は達成される。
本発明によれば、制御電圧生成回路が出力(生成)する制御電圧に温度依存性を持たせ、この制御電圧により利得値が制御される増幅回路の温度依存性を、制御電圧が持つ温度依存性により相殺している。従って、この制御電圧生成回路を可変利得回路や電流増幅回路の制御電圧生成段手段として用いれば、増幅段が持つ温度依存性が排除されため、温度依存性が排除された可変利得回路や電流増幅回路を得ることができる。
又、可変利得回路の利得値や電流増幅回路の増幅率を制御するための制御電圧は、制御電圧生成回路を構成する差動回路の、差動電流の電流比により決まるので、利得値や増幅率の設定変更等を簡単に行なうことができる。
又、本発明に係る制御電圧生成回路及びこれを用いた可変利得回路を半導体集積回路内で使用した場合、製造プロセス条件によりトランジスタや抵抗の特性が変動しても、可変利得回路における利得変動はほとんど生じない。つまり、半導体集積回路内で使用した場合、同一のウエハ上に形成される各トランジスタや抵抗の特性は同じように変動するため、仮にトランジスタや抵抗の特性が変動してもそれらの影響は相殺される。更に、ロットが異なる製品における個体差も小さくなる。
〔第1の実施形態〕
本発明にかかる可変利得回路を、図面を参照して説明する。図1は、本発明にかかる可変利得回路の好ましい実施形態を示す回路図である。この可変利得回路は、制御電圧を生成する制御電圧生成段10と、この制御電圧生成段10から供給される制御電圧に基づいて、入力電圧を増幅する増幅段20で構成されている。
次に、制御電圧生成段10の構成について説明する。
MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12はソース端子同士が接続されており、そのソース端子には可変電流源CS12が接続され、可変電流源CS12の他方の端子は接地電位GNDに接続され、MOSトランジスタM11のドレイン端子には定電流源CS11が接続され、定電流源CS11の他方の端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM12のドレイン端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12のゲート端子間には抵抗R11が接続されている。
又、抵抗R11の一方の端子はMOSトランジスタM13のドレイン端子に接続され、MOSトランジスタM13のゲート端子はMOSトランジスタM11のソース端子に接続され、MOSトランジスタM13のドレイン端子はMOSトランジスタM14のドレイン端子に接続され、MOSトランジスタM14のソース端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM14のドレイン端子とゲート端子は短絡され、抵抗R11の他方の端子には定電圧源V11が接続され、定電圧源V11の他方の端子は接地電位GNDに接続されている。
次に、増幅段20の構成について説明する。
MOSトランジスタM21とMOSトランジスタM22はソース端子同士が接続されており、そのソース端子には定電流源CS21が接続され、定電流源CS21の他方の端子は接地電位GNDに接続され、MOSトランジスタM21とMOSトランジスタM22のゲート端子間には抵抗R21が接続され、MOSトランジスタM21のドレイン端子にはMOSトランジスタM25のドレイン端子が接続され、MOSトランジスタM25のソース端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM25のゲート端子とドレイン端子は短絡されている。
又、MOSトランジスタM23とMOSトランジスタM24はソース端子同士が接続されており、そのソース端子には定電流源CS22が接続され、定電流源CS22の他方の端子は接地電位GNDに接続され、MOSトランジスタM23とMOSトランジスタM24のゲート端子間には抵抗R22が接続され、MOSトランジスタM23のドレイン端子にはMOSトランジスタM26のドレイン端子が接続され、MOSトランジスタM26のソース端子は電源電位VCCに接続されている。
又、MOSトランジスタM21のドレイン端子とMOSトランジスタM24のドレイン端子は接続され、MOSトランジスタM22のドレイン端子とMOSトランジスタM23のドレイン端子は接続され、MOSトランジスタM25のゲート端子とMOSトランジスタM26のゲート端子は接続され、MOSトランジスタM21とMOSトランジスタM22の共通ソース端子と、MOSトランジスタM23とMOSトランジスタM24の共通ソース端子との間には抵抗Rsが接続され、MOSトランジスタM23のドレイン端子は抵抗R23に接続され、抵抗R23の他方の端子は定電圧源V21が接続され、定電圧源V21の他方の端子は接地電位GNDに接続されている。
又、制御電圧生成段10が生成した制御電圧を、増幅段20に供給する部分の回路接続について説明する。MOSトランジスタM15のゲート端子はMOSトランジスタM14のゲート端子に接続され、MOSトランジスタM15のソース端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM15のドレイン端子はMOSトランジスタM16のドレイン端子に接続され、MOSトランジスタM16のソース端子は接地電位GNDに接続され、MOSトランジスタM16のドレイン端子とゲート端子は短絡されている。
又、MOSトランジスタM17とMOSトランジスタM18のゲート端子はMOSトランジスタM16のゲート端子に接続され、MOSトランジスタM17とMOSトランジスタM18のソース端子は接地電位GNDに接続され、MOSトランジスタM17のドレイン端子はMOSトランジスタM22のゲート端子に接続され、MOSトランジスタM18のドレイン端子はMOSトランジスタM24のゲート端子に接続されている。
次に、制御電圧生成段10の動作について説明する。
制御電圧生成段10で、MOSトランジスタM11及びMOSトランジスタM12は差動回路を構成し、MOSトランジスタM11のドレイン端子には定電流源CS11が接続されている。従って、可変電流源CS12によりソース電流Icを変化させた場合、それに応じてMOSトランジスタM12のドレイン電流Iaが変化する。ここで、MOSトランジスタM11のドレイン電流Ib、MOSトランジスタM12のドレイン電流Ia及びソース電流Icは、
Ic=Ia+Ib
の関係を満たすため、例えば、Ic=2×Ibの時、IaとIbの比はIa:Ib=1:1となり、Ic=3×Ibの時、IaとIbの比はIa:Ib=2:1となる。
又、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12のゲート端子間には、IaとIbの比に応じた制御電圧Vctrlが生じる。ここで、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12のゲート端子間に接続された抵抗R11を流れる電流をId1とすれば、制御電圧Vctrlは、
Vctrl=R11×Id1
で与えられる。
又、抵抗R11を流れる電流Id1が、MOSトランジスタM14及びMOSトランジスタM15で構成されるミラー回路と、MOSトランジスタM16、MOSトランジスタM17及びMOSトランジスタM18で構成されるミラー回路を介して、増幅段20に供給される。
次に、増幅段20の動作について説明する。増幅段20には、MOSトランジスタM21及びMOSトランジスタM22で構成される差動回路と、MOSトランジスタM23及びMOSトランジスタM24で構成される差動回路があり、MOSトランジスタM21とMOSトランジスタM22のゲート端子間に接続された抵抗R21には、MOSトランジスタM17のドレイン電流が流れ、MOSトランジスタM23とMOSトランジスタM24のゲート端子間に接続された抵抗R22には、MOSトランジスタM18のドレイン電流が流れる。
ここで、MOSトランジスタM14及びMOSトランジスタM15で構成されるミラー回路により、MOSトランジスタM16のドレイン電流は、抵抗R11を流れる電流Id1と等しくなる。又、MOSトランジスタM16、MOSトランジスタM17及びMOSトランジスタM18がミラー回路を構成するため、MOSトランジスタM17及びMOSトランジスタM18のドレイン電流は、MOSトランジスタM16のドレイン電流と、つまり、抵抗R11を流れる電流Id1と等しくなる。
又、MOSトランジスタM17のドレイン電流は抵抗R21を流れ、MOSトランジスタM18のドレイン電流は抵抗R22を流れるので、抵抗R21を流れる電流Id2及び抵抗R22を流れる電流Id3は、抵抗R11を流れる電流Id1と等しくなる。
従って、抵抗R21及び抵抗R22の抵抗値を抵抗R11と等しくすれば、MOSトランジスタM21とMOSトランジスタM22のゲート端子間と、MOSトランジスタM23とMOSトランジスタM24のゲート端子間に印加される制御電圧は、制御電圧生成段10のMOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12のゲート端子間に生じる制御電圧Vctrlと等しくなる。このように制御電圧生成段10を構成する差動回路のゲート端子間と、増幅段20を構成する差動回路のゲート端子間に等しい制御電圧を印加した場合、MOSトランジスタM11のドレイン電流Ib、MOSトランジスタM12のドレイン電流Ia、MOSトランジスタM21のドレイン電流I1、MOSトランジスタM22のドレイン電流I2、MOSトランジスタM23のドレイン電流I3、及びMOSトランジスタM24のドレイン電流I4は、
Ia:Ib=I1:I2=I3:I4
の関係を満たす。ここで、Ib/Ia=kとすれば、
I2=k×I1 (1)
I4=k×I3 (2)
の関係が成り立つ。
又、MOSトランジスタM21のドレイン端子とMOSトランジスタM23のドレイン端子はミラー回路で接続されているため、抵抗R23に流れる電流Ioutは、
Iout=(I1+I4)−(I2+I3) (3)
で与えられる。ここで、式3に式1及び式2を代入すれば、
Iout=(1−k)(I1−I3) (4)
が得られる。
又、上記I1、I2、I3及びI4と、MOSトランジスタM21とMOSトランジスタM22の共通ソース端子の電位Vs1、MOSトランジスタM23とMOSトランジスタM24の共通ソース端子の電位Vs2、定電流源CS21を流れる電流Is1及び定電流源CS22を流れる電流Is2は、
I1+I2=Is1+(Vs1−Vs2)/Rs (5)
I3+I4=Is2−(Vs1−Vs2)/Rs (6)
の関係を満たす。ここで、式5に式1を代入し、式6に式2を代入すれば、
(1+k)I1=Is1+(Vs1−Vs2)/Rs (7)
(1+k)I3=Is2−(Vs1−Vs2)/Rs (8)
が得られる。更に、(式7)−(式8)を行ない、Is1=Is2とすれば、
(1+k)(I1−I3)=2(Vs1−Vs2)/Rs
I1−I3=2(Vs1−Vs2)/{Rs(1+k)} (9)
が得られる。
又、入力端子Vin+の電位Vp及び入力端子Vin−の電位Vnは、
Vs1−Vs2=Vp−Vn (10)
の関係を満たす。ここで、式9に式10を代入すれば、
I1−I3=2(Vp−Vn)/{Rs(1+k)} (11)
が得られる。ここで、式4に式11を代入すれば、
Iout={2(Vp−Vn)/Rs}{(1−k)/(1+k)} (12)
が得られる。
従って、抵抗R23の両端子間に生じる出力電圧Voutは、
Vout={2(Vp−Vn)R23/Rs}{(1−k)/(1+k)} (13)
で与えられる。ここで、R23=Rsとすれば、
Vout={2(Vp−Vn)}{(1−k)/(1+k)} (14)
が得られる。この式14から分かるように、出力電圧Voutは、入力端子Vin+の電位Vp、入力端子Vin−の電位Vn及びIaとIbの比kによって決まる。
つまり、入力端子Vin+、入力端子Vin−から入力された入力電圧の増幅率は、IaとIbの比kによって決まる。従って、IaとIbの比kにより入力電圧の増幅率を設定すれば温度変化による出力電圧Voutの変動を排除することができる。
以上に説明したように、本発明に係る制御電圧生成段10では、差動回路の差動電流の電流比を設定し、この電流比に応じた制御電圧が差動回路のゲート端子間に出力されるように構成されている。ここで、電流比に応じた制御電圧を出力する制御電圧生成段10は、図1に示した回路に限定されることはない。
例えば、図2に示した制御電圧生成段10では、MOSトランジスタM11及びMOSトランジスタM12のソース端子は接地電位GNDに接続され、MOSトランジスタM11のドレイン端子には定電流源CS11が接続され、定電流源CS11の他方の端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM12のドレイン端子には可変電流源CS13が接続され、可変電流源CS13の他方の端子は電源電位VCCに接続されている。
ここで、MOSトランジスタM11のドレイン電流Ibは、定電流源CS11が出力する定電流となり、MOSトランジスタM12のドレイン電流Iaは、可変電流源CS13によって調整可能な電流となる。従って、可変電流源CS13の出力電流を調整することにより、IaとIbの比を、つまり差動回路の差動電流の電流比を、所望の電流比に設定することができる。
又、図3に示した制御電圧生成段10では、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12はソース端子同士が接続されており、そのソース端子には定電流源CS14が接続され、定電流源CS14の他方の端子は接地電位GNDに接続され、MOSトランジスタM12のドレイン端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM11のドレイン端子には可変電流源CS13が接続され、可変電流源CS13の他方の端子は電源電位VCCに接続されている。
ここで、MOSトランジスタM11のドレイン電流Ibは、可変電流源CS13によって調整可能な電流となり、MOSトランジスタM12のドレイン電流Iaは、定電流源CS14が出力する定電流IcからMOSトランジスタM11のドレイン電流Ibを差し引いた電流Ic−Ibと等しくなる。従って、可変電流源CS13の出力電流を調整することにより、Ia(=Ic−Ib)とIbの比を、つまり差動回路の差動電流の電流比を、所望の電流比に設定することができる。
又、制御電圧生成段10から供給される制御電圧に基づいて、入力電圧を増幅する増幅段20は、図1に示した回路に限定されることはない。
例えば、図4に示した増幅段20では、MOSトランジスタM21のソース端子とMOSトランジスタM22のソース端子の接続部と、定電流源CS21と抵抗Rsの接続部の間にMOSトランジスタM31を接続し、MOSトランジスタM23のソース端子とMOSトランジスタM24のソース端子の接続部と、定電流源CS22と抵抗Rsの接続部の間にMOSトランジスタM32を接続し、MOSトランジスタM31及びMOSトランジスタM32のゲート端子から入力電圧を入力している。
又、MOSトランジスタM21及びMOSトランジスタM22のゲート端子に設けられていた入力端子を削除し、MOSトランジスタM21のゲート端子にMOSトランジスタM33のソース端子を接続し、MOSトランジスタM33のドレイン端子とゲート端子は電源電位VCCに接続し、抵抗R22及びMOSトランジスタM18を削除し、MOSトランジスタM23のゲート端子をMOSトランジスタM21のゲート端子に接続し、MOSトランジスタM24のゲート端子をMOSトランジスタM22のゲート端子に接続した。
この回路でも、抵抗R21を流れる電流Id2は、抵抗R11を流れる電流Id1と等しくなるので、抵抗R21の抵抗値を抵抗R11と等しくすれば、MOSトランジスタM21とMOSトランジスタM22のゲート端子間と、MOSトランジスタM23とMOSトランジスタM24のゲート端子間に印加される制御電圧は、制御電圧生成段10のMOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12のゲート端子間に生じる制御電圧Vctrlと等しくなる。
ここで、MOSトランジスタM31は、ドレイン端子がMOSトランジスタM21及びMOSトランジスタM22のソース端子に接続され、ソース端子が定電流源CS21及び抵抗Rsに接続され、ゲート端子が入力端子Vin+になっている。又、MOSトランジスタM32は、ドレイン端子がMOSトランジスタM23及びMOSトランジスタM24のソース端子に接続され、ソース端子が定電流源CS22及び抵抗Rsに接続され、ゲート端子が入力端子Vin−になっている。このように設けられた入力部において、入力端子Vin+の電位Vp、入力端子Vin−の電位Vn、MOSトランジスタM31のソース端子の電位Vs3、MOSトランジスタM32のソース端子の電位Vs4は、
I1+I2=Is1+(Vs3−Vs4)/Rs (15)
I3+I4=Is2−(Vs3−Vs4)/Rs (16)
Vs3−Vs4=Vp−Vn (17)
の関係を満たす。
ここで、式15に式1及び式17を代入し、式16に式2及び式17を代入し、更に、(式15)−(式16)を行ない、Is1=Is2とすれば、式11と同じ式が得られ、抵抗R23を流れる電流Iout及び抵抗R23の両端子間に生じる出力電圧Voutも、図1に示した可変利得回路と同じ式で与えられる。従って、図4に示した可変利得回路の場合も、図1に示した可変利得回路と同じ効果が得られる。
又、本発明に係る制御電圧生回路及びこれを用いた可変利得回路は、バイポーラトランジスタを用いても同様に実施することができる。図5は、本発明にかかる可変利得回路を、バイポーラトランジスタを用いて構成した場合の例を示す回路図である。この可変利得回路は、制御電圧を生成する制御電圧生成段10'と、この制御電圧生成段10'から供給される制御電圧に基づいて、入力電圧を増幅する増幅段20'で構成されている。
次に、制御電圧生成段10'の構成について説明する。
トランジスタQ11とトランジスタQ12はエミッタ端子同士が接続されており、そのエミッタ端子には可変電流源CS32が接続され、可変電流源CS32の他方の端子は接地電位GNDに接続され、トランジスタQ11のコレクタ端子には定電流源CS31が接続され、定電流源CS31の他方の端子は電源電位VCCに接続され、トランジスタQ12のコレクタ端子は電源電位VCCに接続され、トランジスタQ11とトランジスタQ12のベース端子間には抵抗R31が接続されている。
又、抵抗R31の一方の端子はトランジスタQ13のエミッタ端子に接続され、トランジスタQ13のベース端子はトランジスタQ11のコレクタ端子に接続され、トランジスタQ13のコレクタ端子はMOSトランジスタM41のドレイン端子に接続され、MOSトランジスタM41のソース端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM41のドレイン端子とゲート端子は短絡され、抵抗R31の他方の端子には定電圧源V31が接続され、定電圧源V31の他方の端子は接地電位GNDに接続されている。
次に、増幅段20'の構成について説明する。トランジスタQ21とトランジスタQ22はエミッタ端子同士が接続されており、そのエミッタ端子にはトランジスタQ25のコレクタ端子が接続され、トランジスタQ25のエミッタ端子は定電流源CS41に接続され、定電流源CS41の他方の端子は接地電位GNDに接続され、トランジスタQ21のコレクタ端子は抵抗R41に接続され、抵抗R41の他方の端子は電源電位VCCに接続され、トランジスタQ22のコレクタ端子は電源電位VCCに接続されている。
又、トランジスタQ23とトランジスタQ24はエミッタ端子同士が接続されており、そのエミッタ端子にはトランジスタQ26のコレクタ端子が接続され、トランジスタQ26のエミッタ端子は定電流源CS42に接続され、定電流源CS42の他方の端子は接地電位GNDに接続され、トランジスタQ23のコレクタ端子は抵抗R42に接続され、抵抗R42の他方の端子は電源電位VCCに接続され、トランジスタQ24のコレクタ端子は電源電位VCCに接続されている。
又、トランジスタQ21とトランジスタQ23のベース端子同士が接続され、トランジスタQ22とトランジスタQ24のベース端子同士が接続されている。又、MOSトランジスタM42のソース端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM42のゲート端子はMOSトランジスタM41のゲート端子に接続され、MOSトランジスタM42のドレイン端子は抵抗R43に接続され、抵抗R43の他方の端子は定電圧源V41に接続され、定電圧源V41の他方の端子は接地電位GNDに接続されている。又、トランジスタQ21とトランジスタQ23のベース端子は、MOSトランジスタM42のドレイン端子と抵抗R43の接続部に接続され、トランジスタQ22とトランジスタQ24のベース端子は、抵抗R43と定電圧源V41の接続部に接続されている。
制御電圧生成段10'の動作は図1に示したMOSトランジスタを用いた回路と同様で、トランジスタQ11及びトランジスタQ12が差動回路を構成し、可変電流源CS32によりエミッタ電流Ic'を変化させた場合、それに応じてトランジスタQ12のコレクタ電流Ia'(Ia'=Ic'−Ib')が変化する。尚、トランジスタQ11のコレクタ電流Ib'は、定電流源CS31が出力する定電流になる。
又、トランジスタQ11とトランジスタQ12のベース端子間には、Ia'とIb'の比に応じた制御電圧Vctrlが生じ、抵抗R31を流れる電流をId1'とすれば、制御電圧Vctrlは、
Vctrl=R11×Id1'
で与えられる。
又、抵抗R31を流れる電流Id1'は、MOSトランジスタM41及びMOSトランジスタM42で構成されるミラー回路を介して、増幅段20'に供給される。
次に、増幅段20'の動作について説明する。
増幅段20'には、トランジスタQ21及びトランジスタQ22で構成される差動回路と、トランジスタQ23及びトランジスタQ24で構成される差動回路があり、トランジスタQ21とトランジスタQ22のベース端子間、及びトランジスタQ23とトランジスタQ24のベース端子間には、抵抗R43の両端子間に生じる電圧が印加される。
ここで、MOSトランジスタM41及びMOSトランジスタM42で構成されるミラー回路の出力電流が抵抗R43を流れる電流Id2'になるので、抵抗R31を流れる電流Id1'と抵抗R43を流れる電流Id2'は等しくなる。従って、抵抗R31と抵抗R43の抵抗値を等しくすれば、トランジスタQ21とトランジスタQ22のベース端子間、及びトランジスタQ23とトランジスタQ24のベース端子間に印加される制御電圧は、制御電圧生成段10'のトランジスタQ11とトランジスタQ12のベース端子間に生じる制御電圧Vctrlと等しくなり、トランジスタQ21のコレクタ電流Ic1、トランジスタQ22のコレクタ電流Ic2、トランジスタQ23のコレクタ電流Ic3、及びトランジスタQ24のコレクタ電流Ic4は、
Ia':Ib'=Ic1:Ic2=Ic3:Ic4
の関係を満たす。ここで、Ib'/Ia'=k'とすれば、
Ic2=k'×Ic1 (18)
Ic4=k'×Ic3 (19)
の関係が成り立つ。
又、出力端子Vo+、Vo−に出力される出力電圧Voutは、
Vout=(Vcc−R41×Ic1)−(Vcc−R42×Ic3)
=R42×Ic3−R41×Ic1 (20)
で与えられる。
又、上記Ic1、Ic2、Ic3及びIc4と、トランジスタQ25のエミッタ端子の電位Ve1、トランジスタQ26のエミッタ端子の電位Ve2、定電流源CS41を流れる電流Ie1及び定電流源CS42を流れる電流Ie2は、
Ic1+Ic2=Ie1+(Ve1−Ve2)/Re (21)
Ic3+Ic4=Ie2−(Ve1−Ve2)/Re (22)
の関係を満たす。ここで、式21に式18を代入し、式22に式19を代入すれば、
(1+k')I1=Ie1+(Ve1−Ve2)/Re (23)
(1+k')I3=Ie2−(Ve1−Ve2)/Re (24)
が得られる。更に、(式23)−(式24)を行ない、Ie1=Ie2とすれば、
(1+k')(I1−I3)=2(Ve1−Ve2)/Re
I1−I3=2(Ve1−Ve2)/{Re(1+k')} (25)
が得られる。
又、入力端子Vin+の電位Vp及び入力端子Vin−の電位Vnは、
Ve1−Ve2=Vp−Vn (26)
の関係を満たす。ここで、式25に式26を代入すれば、
I1−I3=2(Vp−Vn)/{Re(1+k')} (27)
が得られる。
又、式25でR41=R42=Reとし、その式に式27を代入すれば、出力電圧Voutは、
Vout=−{2(Vp−Vn)}{(1−k’)/(1+k’)} (28)
で与えられる。
この式28から分かるように、出力電圧Voutは、入力端子Vin+の電位Vp、入力端子Vin−の電位Vn及びIa'とIb'の比k'によって決まる。つまり、入力端子Vin+、入力端子Vin−から入力された入力電圧の増幅率は、Ia'とIb'の比k'によって決まる。従って、Ia'とIb'の比k'により入力電圧の増幅率を設定すれば温度変化による出力電圧Voutの変動を排除することができる。
〔第2の実施形態〕
上記第1の実施形態では、可変利得回路を説明したが、本実施形態では、電流増幅回路を説明する。
図6は、本発明にかかる電流増幅回路の好ましい実施形態を示す回路図である。この電流増幅回路は、制御電圧を生成する制御電圧生成段10と、この制御電圧生成段10から供給される制御電圧に基づいた増幅率で電流増幅を行う増幅部30とで構成されている。
制御電圧生成段10は、図1に示した制御電圧生成回路と同様の構成であり、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12は、ソース端子同士が接続されている。MOSトランジスタM11及びMOSトランジスタM12のソース端子には可変電流源CS12が接続され、可変電流源CS12の他方の端子は接地電位GNDに接続され、MOSトランジスタM11のドレイン端子には定電流源CS11が接続され、定電流源CS11の他方の端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM12のドレイン端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12のゲート端子間には抵抗R11が接続されている。
又、抵抗R11の一方の端子はMOSトランジスタM13のソース端子に接続され、MOSトランジスタM13のゲート端子はMOSトランジスタM11のドレイン端子に接続され、MOSトランジスタM13のドレイン端子はMOSトランジスタM14のドレイン端子に接続され、MOSトランジスタM14のソース端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM14のドレイン端子とゲート端子は短絡され、抵抗R11の他方の端子には定電圧源V11が接続され、定電圧源V11の他方の端子は接地電位GNDに接続されている。
増幅部30は、MOSトランジスタM14にミラー接続されたMOSトランジスタM51を備えている。MOSトランジスタM51のソース端子は、電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM51のゲート端子は、MOSトランジスタ14のソース端子及びゲート端子に接続されている。MOSトランジスタM51のドレイン端子が、抵抗R51の一端とMOSトランジスタ52のゲート端子とに接続されている。抵抗R51の他端は、定電圧源V51とMOSトランジスタM53のゲート端子とに接続されている。定電圧源V51の他端が接地電位GNDに接続されている。
MOSトランジスタM52のドレイン端子は、電流出力端子Ioutに接続されている。MOSトランジスタM53のドレイン端子は、電流入力端子Iinに接続されている。MOSトランジスタM52のソース端子及びMOSトランジスタM53のソース端子は、オペアンプOP51の出力端子に接続されている。オペアンプOP51の正の入力端子は、定電圧源V52に接続され、定電圧源V52の他方の端子は、接地電位GNDに接続されている。オペアンプOP51の負の入力端子は、MOSトランジスタM53のドレイン端子に接続されている。
次に、電流増幅回路の動作を説明する。
制御電圧生成段10は、図1の制御電圧生段10と同様に動作する。
即ち、可変電流源CS12によりソース電流Icを変化させた場合、それに応じてMOSトランジスタM12のドレイン電流Iaが変化する。ここで、MOSトランジスタM11のドレイン電流Ib、MOSトランジスタM12のドレイン電流Ia及びソース電流Icは、
Ic=Ia+Ib
の関係を満たす。例えば、Ic=2×Ibの時、IaとIbの比はIa:Ib=1:1となり、Ic=3×Ibの時、IaとIbの比はIa:Ib=2:1となる。
又、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12のゲート端子間には、IaとIbの比に応じた制御電圧Vctrlが生じる。ここで、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12のゲート端子間に接続された抵抗R11を流れる電流をId1とすれば、制御電圧Vctrlは、
Vctrl=R11×Id1
で与えられる。
又、抵抗R11を流れる電流Id1が、MOSトランジスタM14及びMOSトランジスタM51で構成されるミラー回路を介して、増幅段30に供給される。従って、MOSトランジスタM14のドレイン電流Id1とMOSトランジスタM51のドレイン電流Id2とが等しくなる。
次に、増幅部30の動作について説明する。
MOSトランジスタ51のドレイン端子に接続された抵抗R51には、MOSトランジスタ51のドレイン電流Id2が流れる。また、抵抗R11及び抵抗R51の抵抗値を等しくすれば、MOSトランジスタM52とMOSトランジスタM53のゲート端子間に印加される電圧は、制御電圧生成段10のMOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12のゲート端子間に生じる制御電圧Vctrlと等しくなる。
このように制御電圧生成段10を構成する差動回路のゲート端子間と、増幅部30のMOSトランジスタM52とMOSトランジスタM53のゲート端子間とに等しい電圧を印加した場合、そ、MOSトランジスタM52に流れるドレイン電流I52、MOSトランジスタM53のドレイン電流I53は、
Ia:Ib=I53:I52
の関係を満たす。即ち、電流入力端子Iinから入力される電流と電流出力端子Ioutに流れる電流の比、つまり電流増幅率がMOSトランジスタM11のドレイン電流Ib、MOSトランジスタM12のドレイン電流Iaの比と等しくなる。IaとIbの比kにより入力電圧の増幅率を設定すれば温度変化による増幅率の変動を排除することができる。
なお、電流比に応じた制御電圧を出力する制御電圧生成段10は、図6に示した回路に限定されることはない。
例えば、図7に示した制御電圧生成段10では、MOSトランジスタM11及びMOSトランジスタM12のソース端子は接地電位GNDに接続され、MOSトランジスタM11のドレイン端子には定電流源CS11が接続され、定電流源CS11の他方の端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM12のドレイン端子には可変電流源CS13が接続され、可変電流源CS13の他方の端子は電源電位VCCに接続されている。
ここで、MOSトランジスタM11のドレイン電流Ibは、定電流源CS11が出力する定電流となり、MOSトランジスタM12のドレイン電流Iaは、可変電流源CS13によって調整可能な電流となる。従って、可変電流源CS13の出力電流を調整することにより、IaとIbの比を、つまり差動回路の差動電流の電流比を、所望の電流比に設定することができる。
又、図8に示した制御電圧生成段10では、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM12はソース端子同士が接続されており、そのソース端子には定電流源CS14が接続され、定電流源CS14の他方の端子は接地電位GNDに接続され、MOSトランジスタM12のドレイン端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM11のドレイン端子には可変電流源CS13が接続され、定電流源CS13の他方の端子は電源電位VCCに接続されている。
ここで、MOSトランジスタM11のドレイン電流Ibは、可変電流源CS13によって調整可能な電流となり、MOSトランジスタM12のドレイン電流Iaは、定電流源CS14が出力する定電流IcからMOSトランジスタM11のドレイン電流Ibを差し引いた電流Ic−Ibと等しくなる。従って、可変電流源CS13の出力電流を調整することにより、Ia(=Ic−Ib)とIbの比を、つまり差動回路の差動電流の電流比を、所望の電流比に設定することができる。
又、本発明に係る制御電圧生回路及びこれを用いた電流増幅回路は、バイポーラトランジスタを用いても同様に実施することができる。図9は、本発明にかかる電流増幅回路を、バイポーラトランジスタを用いて構成した場合の例を示す回路図である。この電流増幅回路は、制御電圧を生成する制御電圧生成段10'と、この制御電圧生成段10'から供給される制御電圧に基づいて、入力電圧を増幅する増幅段30'で構成されている。
次に、制御電圧生成段10'の構成について説明する。
トランジスタQ11とトランジスタQ12はエミッタ端子同士が接続されており、そのエミッタ端子には可変電流源CS32が接続され、可変電流源CS32の他方の端子は接地電位GNDに接続され、トランジスタQ11のコレクタ端子には定電流源CS31が接続され、定電流源CS31の他方の端子は電源電位VCCに接続され、トランジスタQ12のコレクタ端子は電源電位VCCに接続され、トランジスタQ11とトランジスタQ12のベース端子間には抵抗R31が接続されている。
又、抵抗R31の一方の端子はトランジスタQ13のエミッタ端子に接続され、トランジスタQ13のベース端子はトランジスタQ11のコレクタ端子に接続され、トランジスタQ13のコレクタ端子はMOSトランジスタM41のドレイン端子に接続され、MOSトランジスタM41のソース端子は電源電位VCCに接続され、MOSトランジスタM41のドレイン端子とゲート端子は短絡され、抵抗R31の他方の端子には定電圧源V31が接続され、定電圧源V31の他方の端子は接地電位GNDに接続されている。
次に、増幅段30'の構成について説明する。
増幅部30’は、MOSトランジスタM14にミラー接続されたMOSトランジスタM51を備えている。MOSトランジスタM51のソース端子は、電源VCCに接続され、MOSトランジスタM51のゲート端子は、MOSトランジスタ14のソース端子及びゲート端子に接続されている。MOSトランジスタM51のドレイン端子が、抵抗R51の一端とトランジスタQ52のベース端子に接続されている。抵抗R51の他端は、定電圧源V51とトランジスタQ53のベース端子とに接続されている。定電圧源V51の他端が接地電位GNDに接続されている。
トランジスタQ52のコレクタ端子は、電流出力端子Ioutに接続されている。トランジスタQ53のコレクタ端子は、電流入力端子Iinに接続されている。トランジスタQ52のエミッタ端子及びトランジスタQ53のエミッタ端子は、オペアンプOP51の出力端子に接続されている。オペアンプOP51の正の入力端子は、定電圧源V52に接続され、定電圧源V52の他方の端子が、接地電位GNDに接続されている。オペアンプOP51の負の入力端子は、トランジスタQ53のコレクタ端子に接続されている。
制御電圧生成段10'の動作は図1に示したMOSトランジスタを用いた回路と同様で、トランジスタQ11及びトランジスタQ12が差動回路を構成し、可変電流源CS32によりエミッタ電流Ic'を変化させた場合、それに応じてトランジスタQ12のコレクタ電流Ia'(Ia'=Ic'−Ib')が変化する。尚、トランジスタQ11のコレクタ電流Ib'は、定電流源CS31が出力する定電流になる。
又、トランジスタQ11とトランジスタQ12のベース端子間には、Ia'とIb'の比に応じた制御電圧Vctrlが生じ、抵抗R31を流れる電流をId1'とすれば、制御電圧Vctrlは、
Vctrl=R11×Id1'
で与えられる。
又、抵抗R31を流れる電流Id1'は、MOSトランジスタM14及びMOSトランジスタM51で構成されるミラー回路を介して、増幅部30'に供給される。従って、MOSトランジスタM14のドレイン電流Id1’と、MOSトランジスタM51のドレイン電流Id2’とが等しくなる。
次に、増幅段30'の動作について説明する。
MOSトランジスタ51のドレイン端子に接続された抵抗R51には、MOSトランジスタ51のドレイン電流がId2’が流れる。また、抵抗R11及び抵抗R51の抵抗値を等しくすれば、トランジスタQ52とトランジスタQ53のベース端子間に印加される電圧は、制御電圧生成段10’のトランジスタQ11とトランジスタQ12のベース端子間に生じる制御電圧Vctrlと等しくなる。
このように制御電圧生成段10’を構成する差動回路のベース端子間と、増幅部30のトランジスタQ52とトランジスタQ53のベース端子間とに等しい電圧を印加した場合、トランジスQ52に流れるコレクタ電流I52’、トランジスタQ53のコレクタ電流I53’は、
Ia’:Ib’=I53’:I52’
の関係を満たす。即ち、電流入力端子Iinから入力される電流と電流出力端子Ioutに流れる電流の比、つまり、電流増幅率がトランジスタQ11のコレクタ電流Ib’、トランジスタQ12のコレクタ電流Ia’の比と等しくなる。Ia’とIb’の比kにより入力電圧の増幅率を設定すれば温度変化による増幅率の変動を排除することができる。
本発明にかかる可変利得回路を示す回路図である。 本発明にかかる可変利得回路を示す回路図である。 本発明にかかる可変利得回路を示す回路図である。 本発明にかかる可変利得回路を示す回路図である。 本発明にかかる可変利得回路を示す回路図である。 本発明にかかる電流増幅回路を示す回路図である。 本発明にかかる電流増幅回路を示す回路図である。 本発明にかかる電流増幅回路を示す回路図である。 本発明にかかる電流増幅回路を示す回路図である。 差動回路を示す回路図である。 差動回路における制御電圧と差動電流の関係を示すグラフである。
符号の説明
10,10’ 制御電圧生成段
20,20’ 増幅段
30,30’ 増幅部

Claims (10)

  1. 差動回路の第1の差動電流と第2の差動電流の電流比を設定する手段と、前記電流比に応じた制御電圧を出力する手段を備えたことを特徴とする制御電圧生成回路。
  2. 前記制御電圧が、前記差動回路の差動入力端子間に生じた電圧であることを特徴とする請求項1記載の制御電圧生成回路。
  3. 前記第1の差動電流又は前記第2の差動電流が定電流回路の出力電流であることを特徴とする請求項1又は2記載の制御電圧生成回路。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の制御電圧生成回路と、差動増幅回路を備え、
    前記制御電圧生成回路が出力する前記制御電圧により、前記差動増幅回路の利得値が制御されることを特徴とする可変利得回路。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の制御電圧生成回路と、
    前記制御電圧生成回路の出力する前記制御電圧により制御された増幅率で入力電流の増幅を行う増幅部と、を備えたことを特徴とする電流増幅回路。
  6. 差動回路を構成する第1のトランジスタのドレイン電流若しくはコレクタ電流と第2のトランジスタのドレイン電流若しくはコレクタ電流との電流比を設定する手段と、
    前記電流比に応じた電圧を、第1のトランジスタと第2のトランジスタのゲート端子間若しくはベース端子間に出力する手段と、
    を備えたことを特徴とする制御電圧生成回路。
  7. 前記第1のトランジスタのドレイン端子若しくはコレクタ端子、又は前記第2のトランジスタのドレイン端子若しくはコレクタ端子に、定電流回路が接続されていることを特徴とする請求項6記載の制御電圧生成回路。
  8. 請求項6又は7のいずれか1項記載の制御電圧生成回路と、差動増幅回路を備え、
    前記制御電圧生成回路が出力する電圧により、前記差動増幅回路の利得値が制御されることを特徴とする可変利得回路。
  9. 請求項6又は7のいずれか1項記載の制御電圧生成回路と、差動増幅回路を備え、
    前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタのゲート端子間若しくはベース端子間に出力される電圧と、前記差動増幅回路を構成する差動回路のゲート端子間若しくはベース端子間に与えられる電圧とが等しくなるように回路が接続されていることを特徴とする可変利得回路。
  10. 請求項6又は7のいずれか1項記載の制御電圧生成回路と、
    前記制御電圧生成回路の出力する前記制御電圧により制御された増幅率で入力電流の増幅を行う増幅部と、を備えたことを特徴とする電流増幅回路。
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