JP2004146576A - 半導体温度測定回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】任意に設定した温度を電圧0Vとして出力することができ、所望の温度−電圧特性となるように設定できるようにすること。
【解決手段】npnトランジスタ18のベース・エミッタ間電圧をVbe,単位電子電荷をq,ボルツマン定数をk,絶対温度をTとしたき、カレントミラー回路の出力端からNチャネルトランジスタ19に向けて流れるkT/qR1に比例した電流I1’と、Nチャネルトランジスタ19からnpnトランジスタ18のベース電極と抵抗素子R2との接続端に出力されるVbe/R2に比例した電流I2’とは、それぞれ異なる温度係数を持つが、OPアンプ20にて、電流I1’と電流I2’との差電流がなくなるように補正され、接地電位基準の電圧に変換される。その結果、温度に対して負の傾きを持つ特性の電圧信号が出力される。
【選択図】 図1
【解決手段】npnトランジスタ18のベース・エミッタ間電圧をVbe,単位電子電荷をq,ボルツマン定数をk,絶対温度をTとしたき、カレントミラー回路の出力端からNチャネルトランジスタ19に向けて流れるkT/qR1に比例した電流I1’と、Nチャネルトランジスタ19からnpnトランジスタ18のベース電極と抵抗素子R2との接続端に出力されるVbe/R2に比例した電流I2’とは、それぞれ異なる温度係数を持つが、OPアンプ20にて、電流I1’と電流I2’との差電流がなくなるように補正され、接地電位基準の電圧に変換される。その結果、温度に対して負の傾きを持つ特性の電圧信号が出力される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路内において温度を測定する半導体温度測定回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路では、消費される電力によって回路素子の温度が環境温度(27℃)から約140℃まで変化する。この過度の温度変動は、電気的特性の変化や、配線の断線、寿命等に影響を与える。そこで、従来では、半導体集積回路内に保護回路として温度測定回路を設け、温度変動をモニターすることが行われている。
【0003】
温度測定回路は、例えば、電源側に設けた定電流源と接地(グランド)との間に、半導体の温度測定素子としてダイオード接続のnpnトランジスタの2個を直列に接続して配置し、定電流源側のnpnトランジスタのコレクタ電極から温度に応じた電圧を取り出すように構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の温度測定回路では、出力される電圧がnpnトランジスタの温度特性に強く依存するので、電圧0Vを出力するときの温度を任意に設定し、また任意の温度−電圧特性を持つように設定することが困難であるという問題がある。
【0005】
また、温度測定のためにnpnトランジスタの温度特性を変更して用いるので、温度−電圧特性の傾きを任意の値に変化させることが困難であるのに加え、同時に集積化される他の回路素子の電気的特性に悪影響を与えるという問題もある。
【0006】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、任意に設定した温度を電圧0Vとして出力することができ、所望の温度−電圧特性を持つように設定することができ、その特性の傾きを任意に変化させることができる半導体温度測定回路を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明にかかる半導体温度測定回路は、正の電源側に設けられ、制御電極が共通に接続される第1カレントミラー回路および第2カレントミラー回路と、前記第1カレントミラー回路の出力端と接地との間に設けられ、エミッタサイズが互いに異なるnpnトランジスタで構成される第3カレントミラー回路であって、エミッタサイズが大きい方のトランジスタのエミッタが第1抵抗素子を介して接地に接続され、エミッタサイズが小さい方のトランジスタのエミッタが直接接地に接続される第3カレントミラー回路と、前記第2カレントミラー回路の一方の出力端と負電源との間に設けられ、ベース電極と前記負電源に接続されるエミッタ電極との間に第2抵抗素子が接続される第1npnトランジスタと、制御電極が前記第2カレントミラー回路の一方の出力端に接続され、一方の信号電極が前記第2カレントミラー回路の他方の出力端に接続され、他方の信号電極が前記第1npnトランジスタのベース電極に接続される第2トランジスタと、逆相入力端が前記第2カレントミラー回路の他方の出力端と前記第2トランジスタの一方の信号電極との接続端に接続されるとともに、抵抗素子を介して出力端に接続され、正相入力端が直接接地に接続され、温度に対して負の傾きを持つ特性の電圧信号を出力するOPアンプとを備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、前記第1抵抗素子の値をR1,前記第2抵抗素子の値をR2,前記第1npnトランジスタのベース・エミッタ間電圧をVbe,単位電子電荷をq,ボルツマン定数をk,絶対温度をTとしたき、前記第2カレントミラー回路の他方の出力端と前記第2トランジスタの一方の信号電極との接続端に流れるkT/qR1に比例した電流I1と、前記第2トランジスタから前記第1npnトランジスタのベース電極と前記第2抵抗素子との接続端に出力されるVbe/R2に比例した電流I2とは、それぞれ異なる温度係数を持つが、OPアンプにて、電流I1と電流I2との差電流がなくなるように補正され、接地電位基準の電圧に変換される。その結果、温度に対して負の傾きを持つ特性の電圧信号が出力される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体温度測定回路の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。図1において、正の電源Vccには、カレントミラー回路を構成する4個のPチャネルトランジスタ11,12,13,14のソース電極が接続されている。Pチャネルトランジスタ11,12,13,14のゲート電極は、共通にPチャネルトランジスタ11のドレイン電極に接続されている。
【0011】
Pチャネルトランジスタ11のドレイン電極は、npnトランジスタ15のコレクタ電極に接続され、npnトランジスタ15のエミッタ電極は、抵抗素子R1を介して接地(グランド)に接続されている。npnトランジスタ15のベース電極は、npnトランジスタ16のコレクタ電極およびベース電極と共に、Pチャネルトランジスタ12のドレイン電極に接続されている。
【0012】
npnトランジスタ16のエミッタ電極は、直接接地(グランド)に接続されている。npnトランジスタ15,16は、カレントミラー回路を構成している。ここで、npnトランジスタ15のエミッタサイズS1とnpnトランジスタ16のエミッタサイズS2とは、S1≫S2の関係に設定されている。
【0013】
Pチャネルトランジスタ13のドレイン電極は、npnトランジスタ18のコレクタ電極とNチャネルトランジスタ19のゲート電極とに接続され、Pチャネルトランジスタ14のドレイン電極は、Nチャネルトランジスタ19のドレイン電極に接続されている。npnトランジスタ18のエミッタ電極は、負電源Vssに直接接続されている。npnトランジスタ18のベース電極とNチャネルトランジスタ19のソース電極とは、共通に抵抗素子R2を介して負電源Vssに接続されている。
【0014】
Pチャネルトランジスタ14のドレイン電極とNチャネルトランジスタ19のドレイン電極との接続端は、OPアンプ20の逆相入力端(−)に接続され、OPアンプ20の正相入力端(+)は、接地(グランド)に直接接続されている。OPアンプ20の逆相入力端(−)と出力端との間は、抵抗素子R3を介して接続されている。OPアンプ20の出力端は、当該半導体温度測定回路の出力端子21に接続されている。
【0015】
以上の構成において、npnトランジスタ15,16のエミッタサイズS1,S2の比を、S1/S2=5とし、抵抗素子R1の値をR1とし、Tを絶対温度[K]とし、kをボルツマン定数=1.38×10−23[J/K]とし、qを単位電子電荷とすると、Pチャネルトランジスタ11のドレイン電極からnpnトランジスタ15のコレクタ電極に出力される電流I1は、
I1=(1/R1)・(kT/q)ln(S1/S2) ・・・(1)
となる。
【0016】
また、カレントミラー回路の特性から、Pチャネルトランジスタ13のドレイン電極およびPチャネルトランジスタ14のドレイン電極から出力される電流I1’は、I1’=I1となる。
【0017】
そして、Nチャネルトランジスタ19のソース電極から出力される電流I2’は、OPアンプ20の逆相入力端(−)にかかる電圧に依らず、npnトランジスタ18のベース・エミッタ間電圧Vbeと、抵抗素子R2の値R2とで決定されるので、
I2’=Vbe/R2 ・・・・・(2)
となる。
【0018】
したがって、得られる出力電圧Voutは、
となる。
【0019】
すなわち、図1に示す半導体温度測定回路では、kT/q・R1に比例する電流I1’とVbe/R2に比例する電流I2’との差電流(I2’−I1’)を発生する。電流I1’と電流I2’とは、それぞれ異なる温度係数を持つが、OPアンプ20にて、その差電流がなくなるように補正され、接地(グランド)電位を基準とした電圧に変換される。このとき、npnトランジスタ18のベース・エミッタ間電圧Vbeの温度係数∂Vbe/∂Tは、負の係数(約−2mV/℃)を持つので、出力端子21に出力される電圧Voutは、例えば図2に示すように、温度に対して負の傾きを持つ電圧信号となる。
【0020】
図2は、図1に示す半導体温度測定回路にて得られる負の傾きを持つ温度−電圧特性を示す図である。図2において、温度Tbは、この温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなるように任意に定めた温度である。図2では、この任意に定めた温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなり、ここから負の傾きを持って立ち上がり、温度Tb以下の所定温度Taにて出力電圧Vout=Vaとなる温度−電圧特性が示されている。したがって、図2に示す温度−電圧特性の傾きは、−Va/(Tb−Ta)である。
【0021】
そうすると、温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなるように設定する場合のパラメータである抵抗値R1,R2,R3は、次のようにして求めることができる。すなわち、温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなるように設定した場合の電流値をIrefとすると、式(1)(2)から
R1=(1/Iref)・(kTb/q)ln(S1/S2) ・・・(4)
R2=Vbe(Tb)/Iref ・・・・・(5)
と求められる。また、図2に示す温度−電圧特性の傾き−Va/(Tb−Ta)と式(3)の傾きとが等しいとすることで、
R3=[−Va/(Tb−Ta)]/[(1/R2)(∂Vbe/∂T)−((1/R1)・(k/q)ln(S1/S2))} ・・・・(6)
と求められる。
【0022】
このとき、I1’=I2’となる点が出力電圧Vout=0Vの温度となることから、以上の計算は、任意に設定した温度TbにてI1’=I2’となるように抵抗値R1,R2を設定することと等価である。したがって、任意の温度を出力電圧Vout=0Vとして負の傾きを持つ任意の温度−電圧特性が得られることが解る。また、抵抗値R3を変えることによって温度−電圧特性の傾きを調整することができることも解る。
【0023】
このように、実施の形態1によれば、任意に設定した温度を電圧0Vとして出力することができ、所望の負の傾きを持つ温度−電圧特性となるように設定することができるので、広い範囲で相関を持つ電圧出力が得られる。したがって、高精度の温度測定が行えるようになる。
【0024】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。なお、図3では、図1に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
【0025】
図3に示すように、実施の形態2では、図1に示した構成において、OPアンプ20の負帰還回路が、抵抗素子R3に代えて、抵抗素子とスイッチ素子との直列回路を複数個(図3では、抵抗素子R3およびスイッチ素子31の直列回路と、抵抗素子R3’およびスイッチ素子32の直列回路との2つの直列回路)並列接続した回路で構成されている。複数の抵抗素子(図3では、2個の抵抗素子R3,R3’)は、抵抗値が互いに異なるように設定されている。なお、スイッチ素子31,32は、例えばMOSトランジスタで構成することができる。
【0026】
図4は、図3に示す半導体温度測定回路にて得られる負の傾きを持つ複数の温度−電圧特性を示す図である。図4において、温度−電圧特性(1)は、スイッチ素子31を閉路して、スイッチ素子32を開路した場合の特性である。図2と同様に、任意に設定した温度Tbにて出力電圧0Vとなり、ここから負の傾きを持って立ち上がり、温度Tb以下の所定温度Taにて出力電圧Vaとなる温度−電圧特性が示されている。
【0027】
温度−電圧特性(2)は、スイッチ素子31を開路して、スイッチ素子32を閉路した場合の特性である。任意に設定した温度Tbにて出力電圧0Vとなり、ここから特性(1)よりも緩やかな負の傾きを持って立ち上がり、温度Tb以下の所定温度Taにて出力電圧Vb(Vb<Va)となる温度−電圧特性が示されている。
【0028】
このように、実施の形態2によれば、OPアンプの負帰還回路に挿入する抵抗素子の値をスイッチ素子によって多段に切り替えるようにしたので、任意に設定した温度を基準に傾きが異なる複数の負の傾きを持つ温度−電圧特性が得られる。したがって、実施の形態1よりも一層高精度の温度測定が行えるようになる。
【0029】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。実施の形態3では、正の傾きを持つ温度−電圧特性を得る場合の構成例が示されている。なお、図5では、図1に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
【0030】
実施の形態3では、図1に示した構成において、Pチャネルトランジスタ14のドレイン電極とNチャネルトランジスタ19のドレイン電極との接続端は、OPアンプ20の正相入力端(+)に接続されている。そして、OPアンプ20の逆相入力端(−)と出力端とを直接接続し、正相入力端(+)と接地(グランド)との間に抵抗素子R4を接続するようにしている。
【0031】
以上の構成において、Pチャネルトランジスタ14のドレイン電極から出力される電流I1’(=I1)と、Nチャネルトランジスタ19のソース電極から出力される電流I2’は、実施の形態1にて説明したのと同様に、
I1’=(1/R1)・(kT/q)ln(S1/S2)∝kT/q …(7)
I2’=Vbe/R2 ・・・・・(8)
となる。設定した温度TbにてI1’=I2’=Irefとなるように抵抗素子R1,R2の値を設定する。このとき、抵抗素子R4に流れる電流は、ゼロとなり、出力端子21に発生する電圧は0Vとなる。
【0032】
温度の変化によって抵抗素子R4に流れる電流は変化するので、得られる出力電圧Voutは、
Vout=R4(I1’−I2’)=R4[((1/R1)・(kT/q)ln(S1/S2))−(Vbe/R2)] ・・・・・・・・・(9)
となり、例えば、図6に示すように、温度に対して正の傾きを持つ電圧信号が得られる。
【0033】
図6は、図5に示す半導体温度測定回路にて得られる正の傾きを持つ温度−電圧特性を示す図である。図6では、任意に定めた温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなり、ここから正の傾きを持って立ち上がり、温度Tbよりも高い所定の温度Tcにて出力電圧Vout=Vcとなる温度−電圧特性が示されている。
【0034】
このように、実施の形態3によれば、任意に設定した温度を電圧0Vとして出力することができ、所望の正の傾きを持つ温度−電圧特性となるように設定することができるので、広い範囲で相関を持つ電圧出力が得られる。したがって、実施の形態1と同様に、高精度の温度測定が行えるようになる。
【0035】
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。なお、図7では、図5に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
【0036】
図7に示すように、実施の形態4では、図5に示した構成において、OPアンプ20の正相入力端(+)と接地(グランド)との間に、抵抗素子とスイッチ素子との直列回路を複数個(図7では、抵抗素子R4およびスイッチ素子41の直列回路と、抵抗素子R4’およびスイッチ素子42の直列回路との2つの直列回路)並列接続した回路が設けられている。複数の抵抗素子(図7では、2個の抵抗素子R4,R4’)は、抵抗値が互いに異なるように設定されている。なお、スイッチ素子41,42は、例えばMOSトランジスタで構成することができる。
【0037】
図8は、図7に示す半導体温度測定回路にて得られる正の傾きを持つ複数の温度−電圧特性を示す図である。図8において、温度−電圧特性(3)は、スイッチ素子41を閉路して、スイッチ素子42を開路した場合の特性である。図6と同様に、任意に設定した温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなり、ここから正の傾きを持って立ち上がり、温度Tbよりも高い所定の温度Tcにて出力電圧Vout=Vcとなる温度−電圧特性が示されている。
【0038】
温度−電圧特性(4)は、スイッチ素子41を開路して、スイッチ素子42を閉路した場合の特性である。任意に設定した温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなり、ここから特性(3)よりも緩やかな正の傾きを持って立ち上がり、温度Tbよりも高い所定の温度TcにてVout=Vd(Vd<Vc)となる温度−電圧特性が示されている。
【0039】
このように、実施の形態4によれば、OPアンプの正相入力端と接地(グランド)との間に挿入する抵抗素子の値をスイッチ素子によって多段に切り替えるようにしたので、任意に設定した温度を基準に傾きが異なる複数の正の傾きを持つ温度−電圧特性が得られる。したがって、実施の形態3よりも一層高精度の温度測定が行えるようになる。
【0040】
なお、図1,図3,図5,図7の各図において、Pチャネルトランジスタ11,12,13,14と、Nチャネルトランジスタ19とは、バイポーラトランジスタにて置き換えることが可能であり、以上説明した作用・効果と同様の作用・効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、任意に設定した温度を電圧0Vとして出力することができ、所望の傾きを持つ温度−電圧特性となるように設定することができるので、広い範囲で相関を持つ電圧出力が得られる。したがって、高精度の温度測定が行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。
【図2】図1に示す半導体温度測定回路にて得られる負の傾きを持つ温度−電圧特性を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態2である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。
【図4】図3に示す半導体温度測定回路にて得られる負の傾きを持つ複数の温度−電圧特性を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態3である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。
【図6】図5に示す半導体温度測定回路にて得られる正の傾きを持つ温度−電圧特性を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態4である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。
【図8】図7に示す半導体温度測定回路にて得られる正の傾きを持つ複数の温度−電圧特性を示す図である。
【符号の説明】
11〜14 Pチャネルトランジスタ、15,16,18 npnトランジスタ、19 Nチャネルトランジスタ、20 OPアンプ、R1〜R4,R3’,R4’ 抵抗素子、31,32,41,42 スイッチ素子、Tb 任意の設定温度、(1)(2) 負の傾きを持つ温度−電圧特性、(3)(4) 正の傾きを持つ温度−電圧特性、S1,S2 エミッタサイズ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路内において温度を測定する半導体温度測定回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路では、消費される電力によって回路素子の温度が環境温度(27℃)から約140℃まで変化する。この過度の温度変動は、電気的特性の変化や、配線の断線、寿命等に影響を与える。そこで、従来では、半導体集積回路内に保護回路として温度測定回路を設け、温度変動をモニターすることが行われている。
【0003】
温度測定回路は、例えば、電源側に設けた定電流源と接地(グランド)との間に、半導体の温度測定素子としてダイオード接続のnpnトランジスタの2個を直列に接続して配置し、定電流源側のnpnトランジスタのコレクタ電極から温度に応じた電圧を取り出すように構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の温度測定回路では、出力される電圧がnpnトランジスタの温度特性に強く依存するので、電圧0Vを出力するときの温度を任意に設定し、また任意の温度−電圧特性を持つように設定することが困難であるという問題がある。
【0005】
また、温度測定のためにnpnトランジスタの温度特性を変更して用いるので、温度−電圧特性の傾きを任意の値に変化させることが困難であるのに加え、同時に集積化される他の回路素子の電気的特性に悪影響を与えるという問題もある。
【0006】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、任意に設定した温度を電圧0Vとして出力することができ、所望の温度−電圧特性を持つように設定することができ、その特性の傾きを任意に変化させることができる半導体温度測定回路を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明にかかる半導体温度測定回路は、正の電源側に設けられ、制御電極が共通に接続される第1カレントミラー回路および第2カレントミラー回路と、前記第1カレントミラー回路の出力端と接地との間に設けられ、エミッタサイズが互いに異なるnpnトランジスタで構成される第3カレントミラー回路であって、エミッタサイズが大きい方のトランジスタのエミッタが第1抵抗素子を介して接地に接続され、エミッタサイズが小さい方のトランジスタのエミッタが直接接地に接続される第3カレントミラー回路と、前記第2カレントミラー回路の一方の出力端と負電源との間に設けられ、ベース電極と前記負電源に接続されるエミッタ電極との間に第2抵抗素子が接続される第1npnトランジスタと、制御電極が前記第2カレントミラー回路の一方の出力端に接続され、一方の信号電極が前記第2カレントミラー回路の他方の出力端に接続され、他方の信号電極が前記第1npnトランジスタのベース電極に接続される第2トランジスタと、逆相入力端が前記第2カレントミラー回路の他方の出力端と前記第2トランジスタの一方の信号電極との接続端に接続されるとともに、抵抗素子を介して出力端に接続され、正相入力端が直接接地に接続され、温度に対して負の傾きを持つ特性の電圧信号を出力するOPアンプとを備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、前記第1抵抗素子の値をR1,前記第2抵抗素子の値をR2,前記第1npnトランジスタのベース・エミッタ間電圧をVbe,単位電子電荷をq,ボルツマン定数をk,絶対温度をTとしたき、前記第2カレントミラー回路の他方の出力端と前記第2トランジスタの一方の信号電極との接続端に流れるkT/qR1に比例した電流I1と、前記第2トランジスタから前記第1npnトランジスタのベース電極と前記第2抵抗素子との接続端に出力されるVbe/R2に比例した電流I2とは、それぞれ異なる温度係数を持つが、OPアンプにて、電流I1と電流I2との差電流がなくなるように補正され、接地電位基準の電圧に変換される。その結果、温度に対して負の傾きを持つ特性の電圧信号が出力される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体温度測定回路の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。図1において、正の電源Vccには、カレントミラー回路を構成する4個のPチャネルトランジスタ11,12,13,14のソース電極が接続されている。Pチャネルトランジスタ11,12,13,14のゲート電極は、共通にPチャネルトランジスタ11のドレイン電極に接続されている。
【0011】
Pチャネルトランジスタ11のドレイン電極は、npnトランジスタ15のコレクタ電極に接続され、npnトランジスタ15のエミッタ電極は、抵抗素子R1を介して接地(グランド)に接続されている。npnトランジスタ15のベース電極は、npnトランジスタ16のコレクタ電極およびベース電極と共に、Pチャネルトランジスタ12のドレイン電極に接続されている。
【0012】
npnトランジスタ16のエミッタ電極は、直接接地(グランド)に接続されている。npnトランジスタ15,16は、カレントミラー回路を構成している。ここで、npnトランジスタ15のエミッタサイズS1とnpnトランジスタ16のエミッタサイズS2とは、S1≫S2の関係に設定されている。
【0013】
Pチャネルトランジスタ13のドレイン電極は、npnトランジスタ18のコレクタ電極とNチャネルトランジスタ19のゲート電極とに接続され、Pチャネルトランジスタ14のドレイン電極は、Nチャネルトランジスタ19のドレイン電極に接続されている。npnトランジスタ18のエミッタ電極は、負電源Vssに直接接続されている。npnトランジスタ18のベース電極とNチャネルトランジスタ19のソース電極とは、共通に抵抗素子R2を介して負電源Vssに接続されている。
【0014】
Pチャネルトランジスタ14のドレイン電極とNチャネルトランジスタ19のドレイン電極との接続端は、OPアンプ20の逆相入力端(−)に接続され、OPアンプ20の正相入力端(+)は、接地(グランド)に直接接続されている。OPアンプ20の逆相入力端(−)と出力端との間は、抵抗素子R3を介して接続されている。OPアンプ20の出力端は、当該半導体温度測定回路の出力端子21に接続されている。
【0015】
以上の構成において、npnトランジスタ15,16のエミッタサイズS1,S2の比を、S1/S2=5とし、抵抗素子R1の値をR1とし、Tを絶対温度[K]とし、kをボルツマン定数=1.38×10−23[J/K]とし、qを単位電子電荷とすると、Pチャネルトランジスタ11のドレイン電極からnpnトランジスタ15のコレクタ電極に出力される電流I1は、
I1=(1/R1)・(kT/q)ln(S1/S2) ・・・(1)
となる。
【0016】
また、カレントミラー回路の特性から、Pチャネルトランジスタ13のドレイン電極およびPチャネルトランジスタ14のドレイン電極から出力される電流I1’は、I1’=I1となる。
【0017】
そして、Nチャネルトランジスタ19のソース電極から出力される電流I2’は、OPアンプ20の逆相入力端(−)にかかる電圧に依らず、npnトランジスタ18のベース・エミッタ間電圧Vbeと、抵抗素子R2の値R2とで決定されるので、
I2’=Vbe/R2 ・・・・・(2)
となる。
【0018】
したがって、得られる出力電圧Voutは、
となる。
【0019】
すなわち、図1に示す半導体温度測定回路では、kT/q・R1に比例する電流I1’とVbe/R2に比例する電流I2’との差電流(I2’−I1’)を発生する。電流I1’と電流I2’とは、それぞれ異なる温度係数を持つが、OPアンプ20にて、その差電流がなくなるように補正され、接地(グランド)電位を基準とした電圧に変換される。このとき、npnトランジスタ18のベース・エミッタ間電圧Vbeの温度係数∂Vbe/∂Tは、負の係数(約−2mV/℃)を持つので、出力端子21に出力される電圧Voutは、例えば図2に示すように、温度に対して負の傾きを持つ電圧信号となる。
【0020】
図2は、図1に示す半導体温度測定回路にて得られる負の傾きを持つ温度−電圧特性を示す図である。図2において、温度Tbは、この温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなるように任意に定めた温度である。図2では、この任意に定めた温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなり、ここから負の傾きを持って立ち上がり、温度Tb以下の所定温度Taにて出力電圧Vout=Vaとなる温度−電圧特性が示されている。したがって、図2に示す温度−電圧特性の傾きは、−Va/(Tb−Ta)である。
【0021】
そうすると、温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなるように設定する場合のパラメータである抵抗値R1,R2,R3は、次のようにして求めることができる。すなわち、温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなるように設定した場合の電流値をIrefとすると、式(1)(2)から
R1=(1/Iref)・(kTb/q)ln(S1/S2) ・・・(4)
R2=Vbe(Tb)/Iref ・・・・・(5)
と求められる。また、図2に示す温度−電圧特性の傾き−Va/(Tb−Ta)と式(3)の傾きとが等しいとすることで、
R3=[−Va/(Tb−Ta)]/[(1/R2)(∂Vbe/∂T)−((1/R1)・(k/q)ln(S1/S2))} ・・・・(6)
と求められる。
【0022】
このとき、I1’=I2’となる点が出力電圧Vout=0Vの温度となることから、以上の計算は、任意に設定した温度TbにてI1’=I2’となるように抵抗値R1,R2を設定することと等価である。したがって、任意の温度を出力電圧Vout=0Vとして負の傾きを持つ任意の温度−電圧特性が得られることが解る。また、抵抗値R3を変えることによって温度−電圧特性の傾きを調整することができることも解る。
【0023】
このように、実施の形態1によれば、任意に設定した温度を電圧0Vとして出力することができ、所望の負の傾きを持つ温度−電圧特性となるように設定することができるので、広い範囲で相関を持つ電圧出力が得られる。したがって、高精度の温度測定が行えるようになる。
【0024】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。なお、図3では、図1に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
【0025】
図3に示すように、実施の形態2では、図1に示した構成において、OPアンプ20の負帰還回路が、抵抗素子R3に代えて、抵抗素子とスイッチ素子との直列回路を複数個(図3では、抵抗素子R3およびスイッチ素子31の直列回路と、抵抗素子R3’およびスイッチ素子32の直列回路との2つの直列回路)並列接続した回路で構成されている。複数の抵抗素子(図3では、2個の抵抗素子R3,R3’)は、抵抗値が互いに異なるように設定されている。なお、スイッチ素子31,32は、例えばMOSトランジスタで構成することができる。
【0026】
図4は、図3に示す半導体温度測定回路にて得られる負の傾きを持つ複数の温度−電圧特性を示す図である。図4において、温度−電圧特性(1)は、スイッチ素子31を閉路して、スイッチ素子32を開路した場合の特性である。図2と同様に、任意に設定した温度Tbにて出力電圧0Vとなり、ここから負の傾きを持って立ち上がり、温度Tb以下の所定温度Taにて出力電圧Vaとなる温度−電圧特性が示されている。
【0027】
温度−電圧特性(2)は、スイッチ素子31を開路して、スイッチ素子32を閉路した場合の特性である。任意に設定した温度Tbにて出力電圧0Vとなり、ここから特性(1)よりも緩やかな負の傾きを持って立ち上がり、温度Tb以下の所定温度Taにて出力電圧Vb(Vb<Va)となる温度−電圧特性が示されている。
【0028】
このように、実施の形態2によれば、OPアンプの負帰還回路に挿入する抵抗素子の値をスイッチ素子によって多段に切り替えるようにしたので、任意に設定した温度を基準に傾きが異なる複数の負の傾きを持つ温度−電圧特性が得られる。したがって、実施の形態1よりも一層高精度の温度測定が行えるようになる。
【0029】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。実施の形態3では、正の傾きを持つ温度−電圧特性を得る場合の構成例が示されている。なお、図5では、図1に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
【0030】
実施の形態3では、図1に示した構成において、Pチャネルトランジスタ14のドレイン電極とNチャネルトランジスタ19のドレイン電極との接続端は、OPアンプ20の正相入力端(+)に接続されている。そして、OPアンプ20の逆相入力端(−)と出力端とを直接接続し、正相入力端(+)と接地(グランド)との間に抵抗素子R4を接続するようにしている。
【0031】
以上の構成において、Pチャネルトランジスタ14のドレイン電極から出力される電流I1’(=I1)と、Nチャネルトランジスタ19のソース電極から出力される電流I2’は、実施の形態1にて説明したのと同様に、
I1’=(1/R1)・(kT/q)ln(S1/S2)∝kT/q …(7)
I2’=Vbe/R2 ・・・・・(8)
となる。設定した温度TbにてI1’=I2’=Irefとなるように抵抗素子R1,R2の値を設定する。このとき、抵抗素子R4に流れる電流は、ゼロとなり、出力端子21に発生する電圧は0Vとなる。
【0032】
温度の変化によって抵抗素子R4に流れる電流は変化するので、得られる出力電圧Voutは、
Vout=R4(I1’−I2’)=R4[((1/R1)・(kT/q)ln(S1/S2))−(Vbe/R2)] ・・・・・・・・・(9)
となり、例えば、図6に示すように、温度に対して正の傾きを持つ電圧信号が得られる。
【0033】
図6は、図5に示す半導体温度測定回路にて得られる正の傾きを持つ温度−電圧特性を示す図である。図6では、任意に定めた温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなり、ここから正の傾きを持って立ち上がり、温度Tbよりも高い所定の温度Tcにて出力電圧Vout=Vcとなる温度−電圧特性が示されている。
【0034】
このように、実施の形態3によれば、任意に設定した温度を電圧0Vとして出力することができ、所望の正の傾きを持つ温度−電圧特性となるように設定することができるので、広い範囲で相関を持つ電圧出力が得られる。したがって、実施の形態1と同様に、高精度の温度測定が行えるようになる。
【0035】
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。なお、図7では、図5に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
【0036】
図7に示すように、実施の形態4では、図5に示した構成において、OPアンプ20の正相入力端(+)と接地(グランド)との間に、抵抗素子とスイッチ素子との直列回路を複数個(図7では、抵抗素子R4およびスイッチ素子41の直列回路と、抵抗素子R4’およびスイッチ素子42の直列回路との2つの直列回路)並列接続した回路が設けられている。複数の抵抗素子(図7では、2個の抵抗素子R4,R4’)は、抵抗値が互いに異なるように設定されている。なお、スイッチ素子41,42は、例えばMOSトランジスタで構成することができる。
【0037】
図8は、図7に示す半導体温度測定回路にて得られる正の傾きを持つ複数の温度−電圧特性を示す図である。図8において、温度−電圧特性(3)は、スイッチ素子41を閉路して、スイッチ素子42を開路した場合の特性である。図6と同様に、任意に設定した温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなり、ここから正の傾きを持って立ち上がり、温度Tbよりも高い所定の温度Tcにて出力電圧Vout=Vcとなる温度−電圧特性が示されている。
【0038】
温度−電圧特性(4)は、スイッチ素子41を開路して、スイッチ素子42を閉路した場合の特性である。任意に設定した温度Tbにて出力電圧Vout=0Vとなり、ここから特性(3)よりも緩やかな正の傾きを持って立ち上がり、温度Tbよりも高い所定の温度TcにてVout=Vd(Vd<Vc)となる温度−電圧特性が示されている。
【0039】
このように、実施の形態4によれば、OPアンプの正相入力端と接地(グランド)との間に挿入する抵抗素子の値をスイッチ素子によって多段に切り替えるようにしたので、任意に設定した温度を基準に傾きが異なる複数の正の傾きを持つ温度−電圧特性が得られる。したがって、実施の形態3よりも一層高精度の温度測定が行えるようになる。
【0040】
なお、図1,図3,図5,図7の各図において、Pチャネルトランジスタ11,12,13,14と、Nチャネルトランジスタ19とは、バイポーラトランジスタにて置き換えることが可能であり、以上説明した作用・効果と同様の作用・効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、任意に設定した温度を電圧0Vとして出力することができ、所望の傾きを持つ温度−電圧特性となるように設定することができるので、広い範囲で相関を持つ電圧出力が得られる。したがって、高精度の温度測定が行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。
【図2】図1に示す半導体温度測定回路にて得られる負の傾きを持つ温度−電圧特性を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態2である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。
【図4】図3に示す半導体温度測定回路にて得られる負の傾きを持つ複数の温度−電圧特性を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態3である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。
【図6】図5に示す半導体温度測定回路にて得られる正の傾きを持つ温度−電圧特性を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態4である半導体温度測定回路の構成を示す回路図である。
【図8】図7に示す半導体温度測定回路にて得られる正の傾きを持つ複数の温度−電圧特性を示す図である。
【符号の説明】
11〜14 Pチャネルトランジスタ、15,16,18 npnトランジスタ、19 Nチャネルトランジスタ、20 OPアンプ、R1〜R4,R3’,R4’ 抵抗素子、31,32,41,42 スイッチ素子、Tb 任意の設定温度、(1)(2) 負の傾きを持つ温度−電圧特性、(3)(4) 正の傾きを持つ温度−電圧特性、S1,S2 エミッタサイズ。
Claims (5)
- 正の電源側に設けられ、制御電極が共通に接続される第1カレントミラー回路および第2カレントミラー回路と、
前記第1カレントミラー回路の出力端と接地との間に設けられ、エミッタサイズが互いに異なるnpnトランジスタで構成される第3カレントミラー回路であって、エミッタサイズが大きい方のトランジスタのエミッタが第1抵抗素子を介して接地に接続され、エミッタサイズが小さい方のトランジスタのエミッタが直接接地に接続される第3カレントミラー回路と、
前記第2カレントミラー回路の一方の出力端と負電源との間に設けられ、ベース電極と前記負電源に接続されるエミッタ電極との間に第2抵抗素子が接続される第1npnトランジスタと、
制御電極が前記第2カレントミラー回路の一方の出力端に接続され、一方の信号電極が前記第2カレントミラー回路の他方の出力端に接続され、他方の信号電極が前記第1npnトランジスタのベース電極に接続される第2トランジスタと、
逆相入力端が前記第2カレントミラー回路の他方の出力端と前記第2トランジスタの一方の信号電極との接続端に接続されるとともに、抵抗素子を介して出力端に接続され、正相入力端が直接接地に接続され、温度に対して負の傾きを持つ特性の電圧信号を出力するOPアンプと、
を備えたことを特徴とする半導体温度測定回路。 - 前記OPアンプの負帰還回路は、抵抗素子とスイッチ素子との直列回路を複数個並列接続した回路で構成され、各直列回路の抵抗素子は、それぞれ異なる値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体温度測定回路。
- 正の電源側に設けられ、制御電極が共通に接続される第1カレントミラー回路および第2カレントミラー回路と、
前記第1カレントミラー回路の出力端と接地との間に設けられ、エミッタサイズが互いに異なるnpnトランジスタで構成される第3カレントミラー回路であって、エミッタサイズが大きい方のトランジスタのエミッタが第1抵抗素子を介して接地に接続され、エミッタサイズが小さい方のトランジスタのエミッタが直接接地に接続される第3カレントミラー回路と、
前記第2カレントミラー回路の一方の出力端と負電源との間に設けられ、ベース電極と前記負電源に接続されるエミッタ電極との間に第2抵抗素子が接続される第1npnトランジスタと、
制御電極が前記第2カレントミラー回路の一方の出力端に接続され、一方の信号電極が前記第2カレントミラー回路の他方の出力端に接続され、他方の信号電極が前記第1npnトランジスタのベース電極に接続される第2トランジスタと、
正相入力端が前記第2カレントミラー回路の他方の出力端と前記第2トランジスタの一方の信号電極との接続端に接続されるとともに、抵抗素子を介して接地に接続され、逆相入力端が出力端に直接接続され、温度に対して正の傾きを持つ特性の電圧信号を出力するOPアンプと、
を備えたことを特徴とする半導体温度測定回路。 - 前記OPアンプの正相入力端と接地との間には、抵抗素子とスイッチ素子との直列回路を複数個並列接続した回路が設けられ、各直列回路の抵抗素子は、それぞれ異なる値に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体温度測定回路。
- 前記第1抵抗素子および前記第2抵抗素子の抵抗値は、それぞれ、前記第2カレントミラー回路の他方の出力端と前記第2トランジスタの一方の信号電極との接続端に流れる電流と、前記第2トランジスタから前記第1npnトランジスタのベース電極と前記第2抵抗素子との接続端に出力される電流とが等しくなる任意の温度において前記OPアンプの出力電圧が0Vとなるように設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の半導体温度測定回路。
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