JP2005121294A - 室内有害物質除去装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】室内有害物質除去装置1は、空気中の塵埃類を吸着する集塵フィルタ部材2と、集塵フィルタ部材2と一体的にまたは別体として設けられ空気に含まれているアルデヒド類等のガス状の有害物質を吸着または除去する有害物質除去部材4と、集塵フィルタ部材2及び有害物質除去部材4を保持する保持要素5とを有する。有害物質除去部材4はアミノ酸等の浄化物質42を有する。
【選択図】図1
Description
図1〜図4は実施形態1を示す。図1は室内有害物質除去装置1(以下、有害除去装置ともいう)の断面図を示す。図2は有害物質除去装置1の斜視図を示す。図3は一部破断した有害物質除去装置を示す。本実施形態の有害物質除去装置1は、車両の室内の空気浄化に適用されるものであり、空気中の塵埃類を吸着する集塵フィルタ部材2と、集塵フィルタ部材2に別体として設けられ空気に含まれているガス状の有害物質を吸着または除去する有害物質除去部材4と、集塵フィルタ部材2及び有害物質除去部材4を保持する保持要素としての保持枠5とを有する。
図5は適用形態を示す。この場合、自動車等の車両に搭載されている空調機能(冷房機能、暖房機能、除湿機能、場合によっては加湿機能)を有するエアコンディショナー系6に空気吹出ハウジング60が搭載されている。空気吹出ハウジング60は、空調された空気を車室内に吹き出す吹出口62と、送風機能をもつブロア65とを有する。空気吹出ハウジング60の取付口63に有害物質除去装置1が脱着可能に取り付けられる。エアコンディショナー系6の空気を車室内に吹き出す前に、その空気は有害物質除去装置1を通過するため、有害物質除去装置1により浄化される。即ち、空気に含まれている塵埃類は、主として、集塵フィルタ部材2により捕獲除去され、空気に含まれているホルムアルデヒド等のアルデヒド類は、主として、有害物質除去部材4により除去される。これにより車室内に吹き出される空気は浄化される。集塵フィルタ部材2及び有害物質除去部材4を保持する保持枠5は、水平方向に沿って配置されている。なお、図5においては、有害物質除去装置1のうち集塵フィルタ部材2を視認させるべく、集塵フィルタ部材2をが上向きとして図示されているため、有害物質除去装置1において集塵フィルタ部材2を相対的に上流とすべく、集塵フィルタ部材2を上下反転させた状態で、有害物質除去装置1を空気吹出ハウジング60に取り付ける。
図6及び図7は本発明の実施形態2を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、前記した実施形態と相違する部分を中心として説明する。前記した実施形態と共通する機能を奏する部位には共通の符号を付する。本実施形態によれば、集塵フィルタ部材2は、通気性を有する第1フィルタ部材21と、第1フィルタ部材21に接合され通気性を有する第2フィルタ部材22とを有する。図7に示すように、浄化担体41の集合体は、第1フィルタ部材21と第2フィルタ部材22との間に収容されている。このため、浄化担体41の集合体を収容する収容部材を別途設けずとも良く、薄型化に一層有利となる。
図8〜図11は本発明の実施形態3を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。前記した実施形態と共通する機能を奏する部位には共通の符号を付する。以下、相違する部分を中心として説明する。本実施形態によれば、図9に示すように、集塵フィルタ部材2と有害物質除去部材4とは接合されて一体化されており、ユニット部材7を形成している。このユニット部材7において、集塵フィルタ部材2は空気流れの上流側に対面すると共に有害物質除去部材4は下流側に対面する。
図12は本発明の実施形態4を示す。本実施形態は前記した実施形態3と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、異なる部分を中心として説明する。図12に示すように、インジケータ8が有害物質除去部材4に浄化担体41と共に保持されている。インジケータ8は、変色により有害物質除去部材4の浄化物質42の寿命を知らせるものである。インジケータ8は、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類を浄化する浄化物質8bと、アルデヒド類の吸着に伴いpH値を変化させて変色するpH指示薬とをペーパ状のシート8cに担持させて形成されている。ここで、インジケータ8に担持されている浄化物質8bは、浄化担体41に担持されているアミノ酸類とは異なるアミノ酸類とされている。この浄化物質8bは、具体的には、グアニジノ基を含有するグアニジノ基含有化合物であるアルギニンとされている。ここで、アルギニンは塩基性を示す物質であり、文献(特開昭56−66260号公報)によればpH10.8とされている。インジケータ8に担持されているpH指示薬は、具体的にはフェノールレッドである。フェノールレッドは、一般的には変色域がpH値8.4(赤色)〜6.8(黄色)とされている。従って、使用につれてインジケータ8にアルデヒド類が吸着される量が増加すると、インジケータ8に担持されているアルギニンがアルデヒド類と反応してインジケータ8が塩基性域から中性域に変化する。これによりインジケータ8に担持されているpH指示薬(フェノールレッド)は、赤色域から黄色域に変色する。インジケータ8が変色するタイミングは、浄化担体41の浄化物質42の寿命と対応するように設定されている。
図13は本発明の実施形態5を示す。本実施形態は前記した実施形態3と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、異なる部分を中心として説明する。図13に示すように、集塵フィルタ部材2は、空気流れの上流に対面する波形状の第1フィルタ部材21と、第1フィルタ部材21よりも下流となるように第1フィルタ部材21に組み付けられた平シート形状の第2フィルタ部材22とを有する。そして、浄化物質42(一般的にはアミノ酸類)を担持すると共に多孔質の微粒子状をなす浄化担体41(1つの顆粒の平均サイズ:特に限定されるものではないが、一般的には200マイクロメートル以下,100マイクロメートル以下,50マイクロメートル以下)を用い、その浄化担体41を含む溶液を浸漬またはスプレー塗布等により集塵フィルタ部材2の第1フィルタ部材21に塗布し、その後、乾燥させることにより、複数の浄化担体41を集塵フィルタ部材2の上流側の第1フィルタ部材21に一体的に保持し、有害物質除去部材4が形成されている。この場合、第1フィルタ部材21は、塵埃類の捕獲機能と、アルデヒド類等のガス状の有害物質の浄化機能とを有する。
浄化物質42はアミノ酸類以外のものとすることもできる。また、上記した室内有害物質除去装置1は車両のエアコンディショナー系ばかりか、建築物の室内のエアコンディショナー系に適用することもできる。本発明は上記し且つ図面に示した実施形態及び適用形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
Claims (13)
- 空気中の塵埃類を吸着する集塵フィルタ部材と、
前記集塵フィルタ部材と一体的にまたは別体として設けられ空気に含まれているガス状の有害物質を吸着または除去する有害物質除去部材と、
前記集塵フィルタ部材及び前記有害物質除去部材を保持する保持要素とを具備することを特徴とする室内有害物質除去装置。 - 請求項1において、前記有害物質除去部材は前記集塵フィルタ部材の下流側に設けられていることを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項1または請求項2において、前記有害物質除去部材は、浄化能をもつ浄化物質を担持していると共に多孔質の顆粒状をなす浄化担体の集合体で形成されていることを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項1または請求項2において、前記有害物質除去部材は、浄化能をもつ浄化物質を担持していると共に多孔質の顆粒状をなす浄化担体の集合体と、前記浄化担体の前記集合体を保持する通気部材とを有することを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項4において、前記通気部材は通気性を有する多数の袋部をもち、前記浄化物質を担持する前記浄化担体の前記集合体は各前記袋部にそれぞれ分割された状態で収容されていることを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項3〜請求項5のうちのいずれか一項において、前記浄化担体は、粘土鉱物及び/または活性炭であることを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項6において、前記粘土鉱物は、セピオライト、アタパルジャイト、ゼオライト、パリゴルスカイト、ラフリナイト、ファルコンドアイトのうちのうちの少なくとも1種であることを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項1〜請求項7のうちのいずれか一項において、前記浄化物質は少なくともアミノ酸類を有することを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項8において、前記アミノ酸類は、グリシン、アラニン、リシン、システイン、フェニルアラニン、セリン、ヒドロキシリシン、グアニジノ基含有化合物のうちの少なくとも1種であることを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項1〜請求項9のうちのいずれか一項において、前記集塵フィルタ部材は、通気性を有する第1フィルタ部材と、前記第1フィルタ部材に組み付けられ通気性を有する第2フィルタ部材とを有しており、前記浄化担体の集合体は前記第1フィルタ部材と前記第2フィルタ部材との間に収容されていることを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項10において、前記第1フィルタ部材及び前記第2フィルタ部材のうちの少なくとも一方は、断面で連続波形状とされており、前記浄化担体の集合体は連続波形状の内側に配置されていることを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項1〜請求項9のうちのいずれか一項において、前記集塵フィルタ部材は、上流側に位置すると共に通気性を有する第1フィルタ部材と、前記第1フィルタ部材よりも下流側に位置する通気性を有する第2フィルタ部材とを有しており、前記浄化担体の集合体は前記第1フィルタ部材に保持されており、前記第2フィルタ部材のフィルタ目は前記浄化担体の平均サイズよりも小さく設定されていることを特徴とする室内有害物質除去装置。
- 請求項1〜請求項12のうちのいずれか一項において、車両のエアコンディショナー系に使用されることを特徴とする室内有害物質除去装置。
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