JP2005121149A - ベルト式無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ベルト式無段変速機の金属ベルトに構成されるロッカーピンの高周波振動を低減させることにより、ロッカーピンとプーリとの接触時に発生する高周波騒音を抑制する。
【解決手段】 本発明におけるベルト式無段変速機1は、ドライブプーリ5およびドリブンプーリ8のプーリ幅を変化させてドライブプーリ5およびドリブンプーリ8の有効径を変化させることにより所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機であって、金属ベルト7がチェーンタイプの金属ベルトであり、金属ベルト7を少なくとも部分的に受容するガイドレール50と、ガイドレール50を変速比の変化に応じた金属ベルト7の通過軌跡の変化に合わせて変位可能に保持するレール保持部65とを備え、ガイドレール50に、ガイドレール50における金属ベルト7の受容部51内に磁界を発生させる磁界発生器60が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、それぞれプーリ幅可変のドライブプーリおよびドリブンプーリ間に金属ベルト(金属チェーンとも称されるが、本明細書では金属ベルトと称して説明する)を巻き掛けて構成されるベルト式無段変速機に関し、さらに詳しくは、ベルト式無段変速機における金属ベルトの振動を低減させる構造に関する。
ベルト式無段変速機には、プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、ドライブプーリとドリブンプーリとの間に巻き掛けられた金属ベルトとを備え、ドライブプーリおよびドリブンプーリのプーリ幅を変化させてドライブプーリおよびドリブンプーリの有効径を変化させることにより所望の変速比を得るように構成されたものがある。このような構成のベルト式無段変速機は従来から種々提案されており、実用に供されている。
このような構成のベルト式無段変速機に用いられる金属ベルトには、いわゆるチェーンタイプの構成をなすものがある。チェーンタイプの金属ベルトは、一対のピン孔を有するリンクプレートと、ピン孔に挿入されるロッカーピンとを備え、ピン孔を介してリンクプレートを交互に組み合わせ、ピン孔にロッカーピンを挿入することで、リンクプレートがロッカーピンにより互いに屈曲自在に連結されるように構成される。
特開2000−304115号公報 特開2002−216492号公報
ところが、プーリの回転時に金属ベルトの弦部が振動し、この振動によりロッカーピンが起振されてリンクプレートとロッカーピンとの間隙部で高周波振動を生じ、振動するロッカーピンがプーリと接触するときに高周波騒音が発生してしまう。そこで、例えば、実開昭56−129639号公報で開示されるように、テンショナーを金属ベルト(前記公報においてはチェーン)に押し当ててベルト振動を低減させ、ベルト振動により発生する騒音を抑制する方法や、特開2000−304115号公報で開示されるように、金属ベルト(前記公報においては巻き掛け手段)の一部を受容レールに受容させてベルト振動を低減させる方法が考えられる。
また例えば、実開平2−60745号公報で開示されるように、金属ベルト(前記公報においてはチェーン)の両側に第1の磁石を配設するとともに、断面コの字状のガイドフレームの両内側面および底部に第2、第3の磁石をそれぞれ配設し、金属ベルトを第1、第2の磁石により水平方向の中間位置に、そして、第1、第3の磁石により垂直方向にそれぞれ非接触状態で付勢する方法も考えられる。
しかしながら、上述のような従来技術においては、ロッカーピンに直接制振力を作用させることができないため、ロッカーピンの高周波振動を低減させる効果が充分に得られないという問題があった。例えば、(特開2000−304115号公報で開示される)受容レールを用いてベルト振動を低減させる方法においては、リンクプレートに直接制振力が作用してリンクプレートの振動を低減させることはできるが、ロッカーピンには直接制振力を作用させることができず、ロッカーピンの高周波振動はリンクプレートの振動低減により間接的に低減されるにすぎない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ベルト式無段変速機の金属ベルトに構成されるロッカーピンの高周波振動を低減させることにより、ロッカーピンとプーリとの接触時に発生する高周波騒音を抑制することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明におけるベルト式無段変速機は、プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、ドライブプーリとドリブンプーリとの間に巻き掛けられた金属ベルトとを備え、ドライブプーリおよびドリブンプーリのプーリ幅を変化させてドライブプーリおよびドリブンプーリの有効径を変化させることにより所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機であって、金属ベルトが、一対のピン孔を有するリンクプレートと、ピン孔に挿入されるロッカーピンとを備え、ピン孔を介してリンクプレートを交互に組み合わせ、ピン孔にロッカーピンを挿入することで、リンクプレートがロッカーピンにより互いに屈曲自在に連結されてなるチェーンタイプの金属ベルトであり、金属ベルトを少なくとも部分的に受容するガイドレールと、ガイドレールを変速比の変化に応じた金属ベルトの通過軌跡の変化に合わせて変位可能に保持するレール保持部とを備え、ガイドレールに、ガイドレールにおける金属ベルトの受容部内に磁界を発生させる磁界発生器が設けられている。
また、上述の発明において、磁界発生器がロッカーピンを挟んで分割配置されていることが好ましい。
本発明によれば、磁界発生器によりガイドレールにおける金属ベルトの受容部内に磁界が発生するため、この磁界の中でロッカーピンが磁界(磁力)の向きに対して垂直方向に振動すると、フレーミングの右手の法則によりロッカーピンに電磁誘導作用による渦電流が流れる。そうすると、フレーミングの左手の法則により、この渦電流と磁界との間にロッカーピンの振動方向とは逆向きの電磁力が発生する。これにより、金属ベルトの振動により起振されて生じるロッカーピンの高周波振動を低減させることができるため、ロッカーピンとプーリとの接触時に発生する高周波騒音を抑制することができる。また、ガイドレールが変速比の変化に応じた金属ベルトの通過軌跡の変化に合わせて変位可能であるため、金属ベルトの取り得る全ての軌道に磁界発生器を追従させることができ、ロッカーピンに対する振動抑制力を効果的に得ることができる。
また、磁界発生器がロッカーピンを挟んで分割配置されることで、受容部内に均等に磁界を発生させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係るベルト式無段変速機1を図1および図2に示している。このベルト式無段変速機1は、エンジン(図示せず)の出力軸とフライホイールFWを介して繋がる変速機入力軸2と、これに平行に配設された変速機カウンタ軸3と、これら両軸2,3の間に配設された金属ベルト機構4と、入力軸2の上に配設された遊星歯車式前後進切換機構20とを備えて構成される。また、このベルト式無段変速機1には、油圧ポンプ(図示せず)、変速制御バルブ(図示せず)等が設けられ、油圧ポンプからの作動油が油路を通り、変速制御バルブにより制御されて金属ベルト機構4に送られて変速制御がなされる。
金属ベルト機構4は、変速機入力軸2上に回転自在に配設されたドライブプーリ5と、変速機カウンタ軸3上にこれと一体回転するように配設されたドリブンプーリ8と、両プーリ5,8間に掛けられた金属ベルト7と、金属ベルト7を少なくとも部分的に受容するガイドレール50とから構成されている。
ドライブプーリ5は、変速機入力軸2の上に回転自在に配設された固定プーリ半体5aと、この固定プーリ半体5aに対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体5bとから構成される。可動プーリ半体5bの側方にはドライブ側シリンダ室6が形成され、変速制御バルブから油路を介して供給される油圧により、可動プーリ半体5bを軸方向に移動させる軸方向推力(ドライブプーリ軸方向推力)が発生する。
ドリブンプーリ8は、変速機カウンタ3の上に結合して配設された固定プーリ半体8aと、この固定プーリ半体8aに対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体8bとから構成される。可動プーリ半体8bの側方にはドリブン側シリンダ室9が形成され、変速制御バルブから油路を介して供給される油圧により、可動プーリ半体8bを軸方向に移動させる軸方向推力(ドリブンプーリ軸方向推力)が発生する。
このようにドライブ側シリンダ室6およびドリブン側シリンダ室9へ供給される油圧(プーリ側圧制御油圧)を制御することにより、金属ベルト7にスリップが発生しないプーリ軸推力が設定できるとともに、ドライブプーリ5およびドリブンプーリ8のプーリ幅を可変設定することができ、金属ベルト7の両プーリ5,8に対する巻き掛け半径を連続的に変化させて変速比を無段階に(連続的に)制御させることができる。
遊星歯車式前後進切換機構20は、シングルピニオン式の遊星歯車機構を備え、変速機入力軸2に結合されたサンギヤ21と、固定プーリ半体5aに結合されたリングギヤ22と、後進用ブレーキ25により固定保持可能なキャリア23と、サンギヤ21とリングギヤ22とを連結可能な前進用クラッチ24とを有して構成される。前進用クラッチ24が係合されると、サンギヤ21、リングギヤ22およびキャリア23が変速機入力軸2と一体的に回転し、駆動プーリ5は変速機入力軸2と同一方向(前進方向)に駆動される。一方、後進用ブレーキ25が係合されるとキャリア23が固定保持され、リングギヤ22がサンギヤ21と逆方向(後進方向)に駆動される。
以上のような構成の金属ベルト機構4、遊星歯車式前後進切換機構20を介して変速されて変速機カウンタ軸3に伝達されたエンジンからの動力は、ギヤ27a,27b,28a,28bを介してディファレンシャル機構29に伝達され、ここから図示しない左右の車輪に分割して伝達される。
ここで、金属ベルト7について図3および図4を参照しながら説明する。金属ベルト7は、リンクプレート71と、リンクプレート71を互いに屈曲自在に連結するためのロッカーピン75とから構成される。リンクプレート71は、金属材料を用いて図示する形状に形成され、リンクプレート71の左右には、ロッカーピン75を挿入するための一対のピン孔71a,71aが形成されている。
ロッカーピン75は、金属材料を用いて図示する形状に形成され、図3に示すように、一対のロッカーピン75,75を互いに(左右対称に)対向させた状態で、リンクプレート71のピン孔71aに挿入することで、リンクプレート71がロッカーピン75,75により互いに屈曲自在に連結されるように構成される。また、ロッカーピン75の両端部は、互いに内方へ傾斜するテーパ状に形成されており、ロッカーピン75の両端側面がドライブプーリ5およびドリブンプーリ8の内側側面に当接して、金属ベルト7が両プーリ5,8に巻き掛けられるようになっている。
そして、リンクプレート71をリンクプレート71のピン孔71aを介して図3および図4に示すように交互に組み合わせ、リンクプレート71が交互に組み合わさるピン孔71aに一対のロッカーピン75,75を互いに(左右対称に)対向させた状態で挿入することにより、リンクプレート71がロッカーピン75により互いに屈曲自在に連結されたチェーンタイプの金属ベルト7が形成される。
続いて、ガイドレール50について図5〜図10を参照しながら説明する。ガイドレール50は、樹脂材料を用いて図5〜図7に図示する形状に形成され、レール保持部65に保持されている(図1を参照)。ガイドレール50の中央部には、方形枠状の受容部51が形成されており、図10に示すように、その内部に金属ベルト7が部分的に受容されるようになっている。
ガイドレール50の上部には、上ガイド部52が受容部51の天井部から(受容部51の)開口方向へ延びて形成されており、金属ベルト7の上方への移動を規制するようになっている。ガイドレール50の下部には、下ガイド部53が受容部51の底部から(受容部51の)開口方向へ延びて形成されており、金属ベルト7の下方への移動を規制するようになっている。ガイドレール50の底部には、側面視逆U字型の軸係合部54が下方へ延びて形成されており、レール保持部65の軸部67と係合するようになっている。
レール保持部65は、図8および図9に示すように、プレート部66と、プレート部66の上部に設けられた軸部67と、4つのナットサート68とを備えて構成される。プレート部66は、金属薄板を用いて図示する形状に形成され、ナットサート68および取付ネジを用いてベルト式無段変速機1の内部に設けられたプレート取付部30(図2を参照)に取付固定される。プレート部65の中央部には、ドライブプーリ5の固定プーリ半体5aと干渉するのを防止するための逃げ孔66aが形成されている。図9に示すように、プレート部65の上部には軸部取付穴66bが形成されており、軸部67が取付固定されている。また、プレート部66の周部4箇所にはナットサート取付穴66cが形成されており、ナットサート68がそれぞれ取付固定されている。
軸部67は、ガイドレール50の軸係合部54(内幅)より僅かに小さい径を有する軸状に形成されており、軸係合部54と係合するように構成される。そして、ガイドレール50の軸係合部54とレール保持部65の軸部67とが係合することにより、ガイドレール50が軸部67を中心軸として揺動可能であるとともに、軸係合部54に沿ってスライド移動可能な状態でレール保持部65に保持される。これにより、ガイドレール50は、金属ベルト7を部分的に受容した状態で、レール保持部65によって、変速比の変化に応じた金属ベルト7の通過軌跡の変化に合わせて変位可能に保持される。なお、軸係合部54の深さは、金属ベルト7の通過軌跡の変化によって、軸係合部54が軸部67から外れない深さとなっている。
さて、ガイドレール50に構成される受容部51の側壁部には、4つの磁界発生器60が配設されている。磁界発生器60は、磁性材料を用いて直方体状に形成された永久磁石であり、図10に示すように、金属ベルト7の両側方(金属ベルト7の進行方向に対し垂直方向)、すなわち受容部51の側壁部にロッカーピン75を挟んでそれぞれ2個ずつ互いに対向して分割配置される。これにより、受容部51内に均等に磁界を発生させることができる。
またこのとき、磁界発生器60は、互いに異なる極が対向するように取り付けられることが好ましい。このようにすれば、ガイドレール50の受容部51内において、受容部51を通過する金属ベルト7の進行方向に対して垂直一方向に磁界(磁力)を発生させることができる。なお、図10において、受容部51の左側壁部に位置する磁界発生器60はN極を金属ベルト7に向けて配置されており、受容部51の右側壁部に位置する磁界発生器60はS極を金属ベルト7に向けて配置されている。
このように構成されるベルト式無段変速機1において、金属ベルト機構4における動力伝達時(金属ベルト7の回転時)には、金属ベルト7の弦部振動によりロッカーピン75が起振されてリンクプレート71のピン孔71aにおいて高周波振動を起こす。このとき、金属ベルト7を部分的に受容するガイドレール50により、リンクプレート71に制振力が作用してリンクプレート71の振動が低減される。さらに、ガイドレール50に配設された磁界発生器60により、ガイドレール50の受容部51内において、受容部51内を通過する金属ベルト7の進行方向に対し垂直一方向に磁界(磁力)が発生し、受容部51内を通過する金属ベルト7には、変速比に拘わらず常に磁力が作用する。
そのため、この磁界の中でロッカーピン75が磁界(磁力)の向きに対して垂直方向に振動すると、フレーミングの右手の法則によりロッカーピン75に電磁誘導作用による渦電流が流れる。そうすると、フレーミングの左手の法則により、この渦電流と磁界との間にロッカーピン75の振動方向とは逆向きの電磁力が発生し、この電磁力がロッカーピン75に制振力として直接作用する。これにより、ロッカーピン75の高周波振動が低減し、ロッカーピン75と両プーリ5,8との接触時に発生する高周波騒音が抑制される。また、ガイドレール50が変速比の変化に応じた金属ベルト7の通過軌跡の変化に合わせて変位可能であるため、金属ベルト7の取り得る全ての軌道に磁界発生器60を追従させることができ、ロッカーピン75に対する振動抑制力を効果的に得ることができる。
さらに、振動周波数に比例して渦電流の起電力が増加し、渦電流と磁界との間で生じる電磁力も増加するため、高周波振動になるほど制振効果が高くなる。また、磁界発生器60の磁力を増大させれば、同様に制振効果が高くなるため、低周波振動にも対応でき、振動を低減させたい周波数領域に応じて磁界発生器60の磁力を調整することで、所望の周波数領域の振動を低減させることができる。さらに、ロッカーピン75の高周波振動が低減されるため、金属ベルト機構4の動力伝達率および耐久性の向上が期待できる。
また、レール保持部65に構成される軸部67の材質を金属材料とすることで、磁界発生器60から発生する磁力によりガイドレール50をレール保持部65の軸部67に引き付ける力が作用し、金属ベルト7をガイドレール50に押さえ付ける効果(テンショナー効果)を増大させることができる。さらに、このテンショナー効果は磁界発生器60の磁力を調整することで増減させることができ、さらには、レール保持部65の軸部67と磁界発生器60との距離を調整することで、テンショナー効果を所望の変速比の範囲で増減させることができる。
なお、金属ベルト7の進行方向に対して垂直方向に磁界(磁力)が発生するため、この磁界を金属ベルト7が通過する際に発生する電磁力が金属ベルト7の進行方向と逆方向に制動力として作用するが、金属ベルト7に作用する回転力はこの電磁力と比べて充分に大きいため、この電磁力による影響は無視できる。
ところで、本発明の発明者が、本発明による磁界発生器60を備えたベルト式無段変速機1と、磁界発生器60を備えていない従来のベルト式無段変速機とにおける騒音測定実験を実施し、その性能比較を行っている。そして、この騒音測定実験で得られた騒音レベルの周波数特性の結果を図11に示す。図11から分かるように、本発明によるベルト式無段変速機1から発生する騒音レベルが従来のベルト式無段変速機と比べて全体的に低くなっている。これにより、磁界発生器60によって、本発明によるベルト式無段変速機1から発生する騒音が磁界発生器60を備えていない従来のベルト式無段変速機と比べて抑制されることが確認された。
このため、以上のような構成のベルト式無段変速機1によれば、磁界発生器60によりガイドレール50における金属ベルト7の受容部51内に磁界が発生するため、この磁界の中でロッカーピン75が磁界(磁力)の向きに対して垂直方向に振動すると、フレーミングの右手の法則によりロッカーピン75に電磁誘導作用による渦電流が流れる。そうすると、フレーミングの左手の法則により、この渦電流と磁界との間にロッカーピン75の振動方向とは逆向きの電磁力が発生する。これにより、金属ベルト7の振動により起振されて生じるロッカーピン75の高周波振動を低減させることができるため、ロッカーピン75と両プーリ5,8との接触時に発生する高周波騒音を抑制することができる。また、ガイドレール50が変速比の変化に応じた金属ベルト7の通過軌跡の変化に合わせて変位可能であるため、金属ベルト7の取り得る全ての軌道に磁界発生器60を追従させることができ、ロッカーピン75に対する振動抑制力を効果的に得ることができる。
また、磁界発生器60がロッカーピン75を挟んで分割配置されることで、受容部51内に均等に磁界を発生させることができる。
なお、上述の実施形態において、磁界発生器60として永久磁石を用いているが、これに限られるものではなく、例えば電磁石等、ガイドレールにおける金属ベルトの受容部内に磁界を発生させる磁界発生器がガイドレールに設けられていればよい。
本発明に係るベルト式無段変速機の側断面図である。 図1における矢視II−IIより見た断面図である。 金属ベルトの側面図である。 金属ベルトの平面図である。 ガイドレールを下方から見た斜視図である。 ガイドレールの側面図である。 ガイドレールの底面図である。 レール保持部の側面図である。 図8における矢視IX−IXより見た断面図である。 ガイドレールに配設された磁界発生器の正面図である。 本発明に係るベルト式無段変速機と従来のベルト式無段変速機とにおける騒音レベルの周波数特性を示すグラフである。
符号の説明
1 ベルト式無段変速機
5 ドライブプーリ
7 金属ベルト
8 ドリブンプーリ
50 ガイドレール
60 磁界発生器
65 レール保持部
71 リンクプレート(71a ピン孔)
75 ロッカーピン

Claims (2)

  1. プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとの間に巻き掛けられた金属ベルトとを備え、前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリのプーリ幅を変化させて前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリの有効径を変化させることにより所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機であって、
    前記金属ベルトが、一対のピン孔を有するリンクプレートと、前記ピン孔に挿入されるロッカーピンとを備え、前記ピン孔を介して前記リンクプレートを交互に組み合わせ、前記ピン孔に前記ロッカーピンを挿入することで、前記リンクプレートが前記ロッカーピンにより互いに屈曲自在に連結されてなるチェーンタイプの金属ベルトであり、
    前記金属ベルトを少なくとも部分的に受容するガイドレールと、
    前記ガイドレールを前記変速比の変化に応じた前記金属ベルトの通過軌跡の変化に合わせて変位可能に保持するレール保持部とを備え、
    前記ガイドレールに、前記ガイドレールにおける前記金属ベルトの受容部内に磁界を発生させる磁界発生器が設けられていることを特徴とするベルト式無段変速機。
  2. 前記磁界発生器が前記ロッカーピンを挟んで分割配置されていることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。
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