JP2004360881A - 無段変速機の冷却構造 - Google Patents

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久康 村上
Hiroyuki Tanijiri
裕之 谷尻
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Abstract

【課題】駆動軸と従動軸との間に傾斜壁を設けた場合に、別部品を取り付けることなく、傾斜壁と駆動プーリとの隙間を空気が逆流するのを防止する。
【解決手段】乾式の無段変速機において、駆動プーリ11の固定シーブの外側面にフィン11cを設け、フィンと対向するハウジングの側壁であって、フィンより内径側に吸気口63を設ける。駆動軸10の軸端部を支持する第1ベアリング70と従動軸20の軸端部を支持する第2ベアリング71とが軸方向にオフセットして配置され、これらベアリングを支持するハウジングの保持部61,62の間に傾斜壁65を設ける。傾斜壁65の内側面にフィン11cと近接する複数のリブ66を駆動プーリの円周方向に設けた。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は無段変速機の冷却構造、特に乾式ベルトを用いた車両用無段変速機において、ベルトを空冷するための構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2002−327813号公報
従来より種々の形式の無段変速機が提案され、一部が実用化されている。無段変速機は、駆動プーリと従動プーリと両プーリ間に巻き掛けられたベルトとを備えており、駆動プーリと従動プーリのプーリ溝幅を逆方向に変化させることにより、変速比を無段階に可変としたものである。そのため、変速ショックがなく、燃費向上を図ることができるという利点がある。
【0003】
無段変速機には、湿式ベルト(金属ベルト)を用いたタイプと、乾式ベルトを用いたタイプとがある。前者はベルトを油で潤滑しながら駆動するものであるのに対し、後者はベルトを潤滑せず、プーリとの間に働く摩擦力を利用して駆動するものであり、前者に比べて伝達効率がよい。しかし、後者の場合には、ベルトがプーリとの摩擦熱およびベルトの屈曲によって発熱するので、常時空冷する必要がある。
【0004】
ベルトの発熱が問題になるのは、走行の大部分を占める高速走行時である。高速走行時の変速比は、通常高速比(High)状態であるから、駆動プーリのベルト巻き掛け径が大きく、従動プーリのベルト巻き掛け径が小さい。ベルト巻き掛け径が小さいと、ベルトとプーリとの接触面積が小さいので、ベルトとプーリとの間で滑りが発生しやすく、またベルトの屈曲度が大きいので、発熱量が大きくなる。
【0005】
特許文献1には、乾式の無段変速機における冷却構造として、駆動プーリの固定シーブの外側面にフィンを設け、駆動プーリの固定シーブの外側面と対向するハウジングの側壁に吸気口を設け、駆動プーリの回転による遠心ファンの原理により、吸気口から空気を吸い込むように構成したものが提案されている。吸気口は、ハウンジングの内面に固定された仕切板の開口孔で構成され、この吸気口がフィンより内径側に位置している。仕切板はフィンに近接しており、遠心ファンの吸込力を高める作用を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
無段変速機の場合、駆動プーリの固定シーブと可動シーブに対して、従動プーリの固定シーブと可動シーブは軸方向に逆向きに配置される。したがって、駆動プーリを支持する駆動軸の一方の軸端部に固定シーブが配置された場合には、従動プーリを支持する従動軸の同一側の軸端部には可動シーブが配置される。可動シーブの背後にはカム機構やボールネジ機構などの作動機構が配置されるので、駆動軸の軸端部を回転自在に支持する第1ベアリングに対し、従動軸の軸端部を回転自在に支持する第2ベアリングは、作動機構のために軸方向外側にオフセットすることになる。その場合、駆動軸と従動軸との間にはベルトによる引張り力が作用するので、この引張り力をハウジングで支えるため、第1ベアリングを保持するハウジングの保持部と、第2ベアリングを保持するハウジングの保持部との間に、第1ベアリングから第2ベアリングに向かって傾斜する傾斜壁を設けるのが望ましい。ハウジングの傾斜壁によって、ハウジングの撓みを防止するとともに、振動や騒音を低減することができる。
【0007】
ところが、上記のような傾斜壁を設けると、駆動プーリの固定シーブの外側面に設けたフィンと傾斜壁との隙間が拡大するため、遠心ファンの作用が働かず、空気が外周側から内周側に向かって逆流し、吸気口からの流入空気量が減少するという問題が発生する。
特許文献1に記載のような仕切り板をハウジングの内面に固定し、フィンとの隙間を狭くすれば、空気の逆流を防止することは可能であるが、ハウジングの内部に仕切り板のような別部品を固定することは、重量増加を招くとともに、部品の取付工数が増加し、しかも振動や騒音の原因になるという欠点がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、駆動軸と従動軸との間に傾斜壁を設けた場合に、別部品を取り付けることなく、傾斜壁と駆動プーリとの隙間を空気が逆流するのを防止できる無段変速機の冷却構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、駆動プーリと従動プーリとの間に乾式ベルトを巻き掛け、両プーリのプーリ溝幅を互いに逆方向に変化させることにより、変速比を無段階に可変とした無段変速機において、上記駆動プーリの固定シーブの外側面に設けられたフィンと、上記駆動プーリの固定シーブの外側面と対向するハウジングの側壁であって、上記フィンより内径側に設けられた吸気口と、上記駆動プーリを設けた駆動軸の軸端部をハウジングに対して回転自在に支持する第1ベアリングと、上記従動プーリを設けた従動軸の軸端部をハウジングに対して回転自在に支持するとともに、第1ベアリングに対して軸方向外側にオフセットした位置に配置された第2ベアリングと、上記第1ベアリングを保持するハウジングの保持部と、第2ベアリングを保持するハウジングの保持部との間に、第1ベアリング中心と第2ベアリング中心とを結ぶ線とほぼ平行に形成された傾斜壁と、上記傾斜壁の内側面に駆動プーリの円周方向に設けられ、上記フィンと近接する複数のリブと、を備えたことを特徴とする無段変速機の冷却構造を提供する。
【0010】
駆動軸支持用の第1ベアリングを保持するハウジングの保持部と、従動軸支持用の第2ベアリングを保持するハウジングの保持部との間には、第1ベアリング中心と第2ベアリング中心とを結ぶ線とほぼ平行に傾斜壁が設けられているので、この傾斜壁の突っ張り作用によってハウジングの撓みや振動・騒音を低減できる。
一方、傾斜壁と駆動プーリのフィンとの隙間が拡大するため、空気が駆動プーリの外周側から内周側に向かって逆流する恐れがあるが、本発明では、傾斜壁の内側面にフィンと近接する複数のリブを駆動プーリの円周方向に設けたので、駆動プーリの外周側から内周側への空気の逆流をリブによる圧損によって阻止することができる。そのため、フィンによる遠心ファンの作用を損なわず、吸気口からの空気の流入量を確保することができ、冷却性能を維持できる。
【0011】
請求項2のように、リブを設けたハウジングの傾斜壁の内側面または外側面に、第1ベアリングを保持するハウジングの保持部から第2ベアリングを保持するハウジングの保持部に向かって延びる第2のリブを設けてもよい。
軽量化のため、ハウジングを薄肉で、かつアルミダイカストで形成することが多いが、傾斜壁も十分な肉厚や強度を確保できず、ベルト張力によって傾斜壁に撓みが発生したり、振動・騒音が大きくなる場合がある。そこで、請求項2のように傾斜壁の内側面または外側面に、駆動プーリの円周方向に延びるリブに対して直交方向の縦リブを設けることで、傾斜壁の剛性を高くし、撓みや騒音を軽減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は本発明にかかる無段変速機の一例の具体的構造を示し、図6はその骨格構造を示す。
この実施例の無段変速機はFF横置き式の自動車用変速機であり、大略、エンジン出力軸1によりトーショナルダンパ2を介して駆動される入力軸3、駆動プーリ11を支持する駆動軸10、従動プーリ21を支持する従動軸20、駆動プーリ11と従動プーリ21に巻き掛けられた乾式のVベルト15、第1減速軸30、第2減速軸31、車輪と連結された出力軸32、変速用モータ40(図6参照)、テンショナ装置50などで構成されている。入力軸3,駆動軸10,従動軸20,第1減速軸30、第2減速軸31および出力軸32はいずれも非同軸で、かつ平行に配置されている。図1,図4では駆動プーリ11が従動プーリ21より上方に描かれているが、実際には図2,図3に示すように駆動プーリ11が従動プーリ21より下方に配置されている。
この実施例で用いられるVベルト15は、一対の無端状張力帯と、これら張力帯に長さ方向に係止された多数のブロックとで構成された公知の複合ベルトである。
【0013】
入力軸3は軸受を介して変速機のハウジング6によって回転自在に支持され、入力軸3には、駆動軸10のエンジン側端部に設けられたギヤ10aに噛み合う入力ギヤ3aが一体に形成されている。入力ギヤ3aとギヤ10aとの減速比を適切に設定することで、ベルト駆動に適した減速比で駆動軸10を回転させることができる。
【0014】
駆動プーリ11は、駆動軸10上に固定された固定シーブ11aと、駆動軸10上に軸方向移動自在に支持された可動シーブ11bと、可動シーブ11bの背後に設けられたストローク機構12とを備え、可動シーブ11bおよびストローク機構12はVベルト15よりエンジン側に配置されている。この実施例のストローク機構12は、変速用モータ40による回転入力によって可動シーブ11bを軸方向に移動させるボールネジ機構であり、可動シーブ11bに軸受12aを介して相対回転自在に支持された雌ねじ部材12bと、ハウジング6に固定された雄ねじ部材12cとを備え、雌ねじ部材12bの外周部には変速ギヤ13が固定されている。
【0015】
従動プーリ21は、従動軸20上に固定された固定シーブ21aと、従動軸20上に軸方向移動自在に支持された可動シーブ21bと、可動シーブ21bの背後に設けられたストローク機構22とを備え、可動シーブ21bとストローク機構22はVベルト15より反エンジン側に配置されている。このストローク機構22も駆動プーリ11のストローク機構12と同様の構成を有するボールネジ機構であり、可動シーブ21bに軸受22aを介して相対回転自在に支持された雌ねじ部材22bと、ハウジング6に固定された雄ねじ部材22cとを備え、雌ねじ部材22bの外周部には変速ギヤ23が固定されている。
【0016】
従動軸20の従動プーリ21よりエンジン側の部位には、前後進切替機構24が設けられ、その両側には前進用ギヤ25と後進用ギヤ26とが回転自在に支持されている。前後進切替機構24を図6の左側へシフトすると前進(D)位置になり、右側へシフトすると後進(R)位置となる。従動軸20のエンジン側の軸端部には発進クラッチ27が設けられ、発進クラッチ27は前後進切替機構24のハブ24aを従動軸20に対して断接する。前進用ギヤ25は第1減速軸30のギヤ30aに噛み合い、第1減速軸30のギヤ30bは第2減速軸31のギヤ31aに噛み合い、さらに第2減速軸31のギヤ31bは差動装置33のリングギヤ33aに噛み合っている。また、後進用ギヤ26はアイドラギヤ28を介して第1減速軸30のギヤ30bに噛み合っている。そして、差動装置33を介して車輪に連結された出力軸32を駆動している。
【0017】
上記入力軸3の入力ギヤ3a、駆動軸10のギヤ10a、前後進切替機構24、前進用ギヤ25、後進用ギヤ26、発進クラッチ27、第1減速軸30(ギヤ30a,30b)、第2減速軸31(ギヤ31a,31b)および差動装置33は、ハウジング6のエンジン側に形成されたギヤ室6a内に収容されている。このギヤ室6aは油で潤滑されている。
一方、駆動プーリ11と従動プーリ21は、ギヤ室6aと隔壁6cで仕切られたハウジング6のプーリ室6b内に配置されている。プーリ室6bは無潤滑空間であり、空冷されている。
【0018】
ハウジング6の外側部に変速用モータ40(図6参照)が取り付けられている。変速用モータ40の出力ギヤ41は第1変速軸45の一端に設けられた減速ギヤ45aに噛み合っている。第1変速軸45はプーリ室6b内に架け渡して設けられている。第1変速軸45の他端部に設けられたギヤ45bは従動プーリ21の可動シーブ21bの移動ストローク分の長さを有する平歯車であり、従動プーリ21に設けられた変速ギヤ23と噛み合っている。第1変速軸45のギヤ45bを回転させると、変速ギヤ23が追随回転することでボールネジ機構22の作用により、可動シーブ21bを軸方向へ移動させることができる。つまり、変速用モータ40によって従動プーリ21のプーリ溝幅(ベルト巻き掛け径)を連続的に変化させることができる。
【0019】
従動プーリ21の変速ギヤ23は、ハウジング6に架け渡して設けられた第2変速軸46の第1アイドラギヤ46aとも噛み合い、さらに第2変速軸46の第2アイドラギヤ46bは駆動プーリ11の変速ギヤ13と噛み合っている。これらアイドラギヤ46a,46bも、第1変速軸45のギヤ45bと同様に、可動シーブ11b,21bの移動ストローク分の長さを有する平歯車で構成されている。第2変速軸46は、図3に示すように、駆動プーリ11と従動プーリ21との間であって、かつVベルト15の周回内に配置されている。変速用モータ40の回転力は、第1変速軸45,従動プーリ21の変速ギヤ23,第2変速軸46を介して駆動プーリ11の変速ギヤ13へと伝達される。そのため、駆動プーリ11の可動シーブ11aと従動プーリ21の可動シーブ21aは互いに同期し、かつ互いにプーリ溝幅(ベルト巻き掛け径)を逆方向に変化させながら軸方向へ移動することができる。
【0020】
次に、Vベルト15にベルト張力を与える機構、すなわちテンショナ装置50について説明する。
上記のようにプーリ11,21のプーリ溝幅(ベルト巻き掛け径)は変速用モータ40によって相反方向に可変されるが、それだけでは伝達トルクによってVベルト15とプーリ11,21との間に滑りが発生してしまう。そこで、Vベルト15に滑りを発生させないだけのベルト張力を与えるため、図3に示されるようなテンショナ装置50が設けられている。テンショナ装置50はVベルト15の緩み側を内側に向かって押圧するテンションローラ51を備え、このテンションローラ51はリンク52を介してテンショナアーム53によって揺動可能に支持されている。
【0021】
テンショナアーム53の揺動中心である軸53aには捩りバネ54が挿通されており、この捩りバネ54の一端がテンショナアーム53に係止され、他端がハウジング6に係止されている。そのため、捩りバネ54のばね力によって、テンションローラ51がVベルト15の緩み側を内側に向かって押圧する方向にテンショナアーム53は回動付勢される。このように外側から内側に向かってVベルト15を押圧することで、所定のベルト張力を得るとともに、プーリ11,21に対するVベルト15の巻き付け長さを長くし、伝達効率を高めている。
プーリ室6bの下部には、油圧シリンダ55が設けられており、この油圧シリンダ55のピストン56の先端部はテンショナアーム53に連結されている。油圧シリンダ55の油圧を調整することで、テンショナアーム53の回動付勢力を制御し、ベルト駆動に適した最適なベルト張力に調整することができる。
また、この実施例では、テンションローラ51がVベルト15を外側から内側に向かって押圧する例について説明したが、テンションローラ51がVベルト15を内側から外側に向かって押圧する場合でも適用可能である。
【0022】
次に、上記無段変速機の冷却構造について説明する。
図1,図4に示すように、ハウジング6の反エンジン側の側壁を構成するハウジングカバー60には、駆動軸10の反エンジン側の軸端部を回転自在に支持した第1ベアリング70を保持する保持部61と、従動軸20の反エンジン側の軸端部を回転自在に支持した第2ベアリング71を保持する保持部62とが設けられている。図5に示すように、保持部61の周囲であって、後述するフィン11cより内径側には、駆動軸10を中心として環状に配列された複数(ここでは10個)の吸気口63が設けられている。ハウジングカバー60の外側面には、空気取入口64aから取り込んだ外気を吸気口63へ均等に導くためのカバー体64が固定されている。空気取入口64aは、走行風を取り入れるように車体前方へ開口している。
【0023】
上記のように従動軸20の端部を支持する第2ベアリング71は、駆動軸10の端部を支持する第1ベアリング70に対して、ストローク機構22の軸方向長さ分だけ軸方向外側(反エンジン側)にオフセットした位置に配置されている。そのため、ベアリング70,71を保持するハウジングカバー60の保持部61,62の間には、図4に示すように第1ベアリング中心と第2ベアリング中心とを結ぶ線とほぼ平行な傾斜壁65が設けられている。この傾斜壁65によって駆動軸10と従動軸20との間に働くベルト張力を支え、ハウジングカバー60の撓みを防止するとともに、振動・騒音の低減を図っている。傾斜壁65の内側面には駆動プーリ11の円周方向に複数のリブ66(図4,図5参照)が一体に形成されており、これらリブ66は後述する駆動プーリ11の固定シーブ11aの外側面に設けられたフィン11cと近接している。傾斜壁65の内側面には、保持部61から保持部62に向かって、駆動プーリ11の半径方向に延びる縦リブ (第2のリブ)67が設けられており、この縦リブ67によって傾斜壁65の強度を高め、ハウジングカバー60の撓みや振動・騒音の低減を図っている。
ハウジング6とハウジングカバー60との接合部であって、その上部後面には、従動プーリ21のほぼ接線方向に開口する排気口68(図3参照)が形成されている。
【0024】
駆動プーリ11の固定シーブ11aおよび可動シーブ11bの外側面(背面)にはフィン11c,11dが形成され、従動プーリ21の固定シーブ21aおよび可動シーブ21bの外側面(背面)にもフィン21c,21dが形成されている。これらフィン11c,11d,21c,21dは、吸気口63から空気を吸い込んで駆動プーリ11および従動プーリ21の回転によって排気口68へと排出する気流を発生させる。
特に、駆動プーリ11の固定シーブ11aに設けられたフィン11cは、ハウジングカバー60の内壁面60a(図4参照)と近接するとともに、傾斜壁65の内側面に突設されたリブ66とも近接している。そのため、ハウジングカバー60とフィン11cとの隙間D1,D2が狭くなり、フィン11cの回転による遠心ファンの作用を効果的に働かせることができる。
【0025】
ここで、上記構造よりなる冷却構造の作用について、本発明にかかる図4と、比較例である図7とを参照して説明する。
この無段変速機は乾式のVベルト15を使用しているので、プーリ11,21との摩擦熱およびVベルト15の屈曲によってVベルト15は発熱する。特に、走行の大部分を占める高速走行時(High)の温度上昇が大きく、空冷する必要がある。
図7の場合には、ハウジングカバー60の内壁面60aと駆動プーリ11のフィン11cとの隙間D1は狭く、遠心ファンの作用によって内周側から外周側への気流を発生させる。しかし、ベアリング70,71を保持する保持部61,62の間に設けられた傾斜壁65とフィン11cとの間には、比較的大きな隙間D2ができるため、矢印で示すように空気が駆動プーリ11の外周側から内周側に向かって逆流し、吸気口63から空気を効果的に吸い込むことができない。
【0026】
これに対し、本発明では、図4に示すように、傾斜壁65の内側面にフィン11cと近接する複数のリブ66を設けたので、リブ66とフィン11との隙間D2を、ハウジングカバー60の内壁面60aと駆動プーリ11のフィン11cとの隙間D1とほぼ同等にすることができる。駆動プーリ11の外周側から内周側へ空気が逆流しようとすると、複数のリブ66の間で圧損が生じるため、空気の逆流が妨げられる。そのため、フィン11cの遠心ファンの作用により、駆動プーリ11の内周側から外周側への空気の流れのみが発生し、吸気口63から空気を効率よく吸い込むことができる。
吸気口63から吸い込まれた空気は、遠心ファンの作用によって駆動プーリ11の半径方向外側へ押し出され、Vベルト15の外側へと送り込まれる。そして、Vベルト15の動きにつれて従動プーリ21方向へ流れ、さらに従動プーリ21のフィン21c,21dの排気作用によって、その接線方向に設けた排気口68より排出される。
上記のように吸気口63からの流入空気量が増加するため、プーリ室6bの換気流量が増加し、Vベルト15およびプーリ11,21を効果的に冷却できる。
【0027】
本発明は上記実施例に限定されるものではない。
上記実施例では、ハウジングカバー60に、駆動プーリ11の軸心を中心として環状に複数の吸気口63を設けたが、単一の吸気口63を設けてもよい。
また、上記実施例では、各プーリに設けられたストローク機構および変速用モータと、Vベルトをテンションローラで押圧してベルト張力を得るテンショナ装置とを組み合わせた無段変速機について説明したが、これに限るものではなく、公知のあらゆる方式の乾式無段変速機に適用できる。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1に係る発明によれば、駆動軸を支持するハウジングの保持部と、従動軸を支持するハウジングの保持部との間に傾斜壁が設けられた場合に、傾斜壁と駆動プーリのフィンとの隙間が拡大することによる空気の逆流現象を、傾斜壁の内側面にフィンと近接する複数のリブを駆動プーリの円周方向に設けることによって防止することができる。そのため、フィンによる遠心ファンの作用を損なわず、吸気口からの空気の流入量を確保することができ、冷却性能を維持できる。
本発明では、仕切り板のような別部材をハウジングの内側面に取り付ける必要がないので、重量増加を招くことがなく、部品の取付工数が増加せず、振動や騒音の原因になるという不具合もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる無段変速機の一例の展開断面図である。
【図2】図1の無段変速機の側面図である。
【図3】図1の無段変速機のプーリ室の断面図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】図4のB−B線矢視図である。
【図6】図1の無段変速機のスケルトン図である。
【図7】比較例におけるプーリ室の断面図である。
【符号の説明】
6 ハウジング
10 駆動軸
11 駆動プーリ
11a 固定シーブ
11c フィン
15 Vベルト
20 従動軸
21 従動プーリ
60 ハウジングカバー
61,62 保持部
63 吸気口
65 傾斜壁
66 リブ
67 縦リブ(第2のリブ)
70 第1ベアリング
71 第2ベアリング

Claims (2)

  1. 駆動プーリと従動プーリとの間に乾式ベルトを巻き掛け、両プーリのプーリ溝幅を互いに逆方向に変化させることにより、変速比を無段階に可変とした無段変速機において、
    上記駆動プーリの固定シーブの外側面に設けられたフィンと、
    上記駆動プーリの固定シーブの外側面と対向するハウジングの側壁であって、上記フィンより内径側に設けられた吸気口と、
    上記駆動プーリを設けた駆動軸の軸端部をハウジングに対して回転自在に支持する第1ベアリングと、
    上記従動プーリを設けた従動軸の軸端部をハウジングに対して回転自在に支持するとともに、第1ベアリングに対して軸方向外側にオフセットした位置に配置された第2ベアリングと、
    上記第1ベアリングを保持するハウジングの保持部と、第2ベアリングを保持するハウジングの保持部との間に、第1ベアリング中心と第2ベアリング中心とを結ぶ線とほぼ平行に形成された傾斜壁と、
    上記傾斜壁の内側面に駆動プーリの円周方向に設けられ、上記フィンと近接する複数のリブと、を備えたことを特徴とする無段変速機の冷却構造。
  2. 上記リブを設けたハウジングの傾斜壁の内側面または外側面に、第1ベアリングを保持するハウジングの保持部から第2ベアリングを保持するハウジングの保持部に向かって延びる第2のリブが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の冷却構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103573994A (zh) * 2012-08-09 2014-02-12 光阳工业股份有限公司 无段变速装置
EP2028351A3 (en) * 2007-08-20 2014-04-23 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Drive unit
JP2016130523A (ja) * 2015-01-12 2016-07-21 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機における回転軸の支持構造

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