JP4060660B2 - ベルト式無段変速機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、それぞれプーリ幅可変のドライブプーリおよびドリブンプーリ間に金属ベルト(金属チェーンとも称されるが、本明細書では金属ベルトと称して説明する)を巻き掛けて構成されるベルト式無段変速機に関し、さらに詳しくは、ベルト式無段変速機における金属ベルトの振動を低減させる構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ベルト式無段変速機には、プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、ドライブプーリとドリブンプーリとの間に巻き掛けられた金属ベルトとを備え、ドライブプーリおよびドリブンプーリのプーリ幅を変化させてドライブプーリおよびドリブンプーリの有効径を変化させることにより所望の変速比を得るように構成されたものがある。このような構成のベルト式無段変速機は従来から種々提案されており、実用に供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、プーリの回転時に金属ベルトが振動し、金属ベルトが振動した状態でプーリに接触するときに騒音が発生してしまう。そこで、例えば、実開昭56−129639公報に開示されるように、テンショナーを金属ベルト(前記公報においてはチェーン)に押し当ててベルト振動を低減させ、ベルト振動により発生する騒音を抑制する方法や、特開2000−304115公報に開示されるように、金属ベルト(前記公報においては巻き掛け手段)の一部を受容レールに受容させてベルト振動を低減させる方法が考えられる。しかしながら、テンショナー等を金属ベルトに接触させる方法では、接触面において摩擦等が発生し、ベルト伝達効率の低下が生じやすく、さらにベルト等の摩耗による潤滑油の劣化が生じやすいという問題がある。
【0004】
また例えば、実開平2−60745公報に開示されるように、金属ベルト(前記公報においてはチェーン)の両側に第1の磁石を配設するとともに、断面コの字状のガイドフレームの両内側面および底部に第2、第3の磁石をそれぞれ配設し、金属ベルトを第1、第2の磁石により水平方向の中間位置に、そして、第1、第3の磁石により垂直方向にそれぞれ非接触状態で付勢する方法も考えられるが、金属ベルトに直接制振力を作用させることができないため、振動を低減させる効果が充分に得られないという問題がある。そのため、金属ベルトとプーリとの接触時に発生する騒音を抑制するための新たな方策が望まれていた。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ベルト式無段変速機における金属ベルトの振動を低減させることにより、金属ベルトとプーリとの接触時に発生する騒音を抑制することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的達成のため、本発明におけるベルト式無段変速機は、プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、ドライブプーリとドリブンプーリとの間に巻き掛けられた金属ベルトとを備え、ドライブプーリおよびドリブンプーリのプーリ幅を変化させてドライブプーリおよびドリブンプーリの有効径を変化させることにより所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機であって、金属ベルトが、一対のピン孔を有するリンクプレートと、ピン孔に挿入されるロッカーピンとを備え、ピン孔を介してリンクプレートを交互に組み合わせ、ピン孔にロッカーピンを挿入することで、リンクプレートがロッカーピンにより互いに屈曲自在に連結されてなるチェーンタイプの金属ベルトであり、金属ベルトの最小変速比における通過軌跡と金属ベルトの最大変速比における通過軌跡との交差位置の周辺部に、金属ベルトの進行方向に対して垂直方向に磁力を発生させる磁力発生器が設けられており、磁力発生器は、金属ベルトの側方に金属ベルトを挟んで互いに2つずつ対向して配置された磁石を有し、当該2つずつの磁石はそれぞれ、対向する磁石に対して反対の磁極を向けるとともに、ロッカーピンの長手方向と平行に磁力が作用するように配置される。
【0007】
このような構成のベルト式無段変速機によれば、磁力発生器により磁力が金属ベルトの進行方向に対して垂直方向に生じるため、この磁力により形成される磁界の中で金属ベルトが磁力の作用方向に対して垂直方向に振動すると、フレーミングの右手の法則により金属ベルトに電磁誘導作用による渦電流が流れる。そうすると、フレーミングの左手の法則により、この渦電流と磁界との間に金属ベルトの振動方向とは逆向きの電磁力が発生する。これにより、金属ベルトに直接制振力が作用するため、金属ベルトの振動を充分に低減させることができ、金属ベルトとプーリとの接触時に発生する騒音を充分に抑制することができる。
【0008】
さらに、金属ベルトの最小変速比における通過軌跡と最大変速比における通過軌跡との交差位置の周辺部に磁力発生器が設けられているため、最小変速比と最大変速比との交差位置において常に金属ベルトに対して磁力が作用し、すべての変速比領域において金属ベルトの振動を低減させることができる。
【0009】
また、金属ベルトが、一対のピン孔を有するリンクプレートと、ピン孔に挿入されるロッカーピンとを備え、ピン孔を介してリンクプレートを交互に組み合わせ、ピン孔にロッカーピンを挿入することで、リンクプレートがロッカーピンにより互いに屈曲自在に連結されてなるチェーンタイプの金属ベルトであることが好ましい。このようにすれば、金属ベルトの振動により起振されて生じるロッカーピンの高周波振動を低減させることができるため、ロッカーピンとプーリとの接触時に発生する高周波騒音を抑制することができる。
【0010】
さらに、磁力発生器が、交差位置における最大変速比から最小変速比までの金属ベルトの全ての通過軌跡を囲む通過空間を有したケースと、ケースの側部に取り付けられた磁石とからなることが好ましい。このようにすれば、変速比に拘わらず、交差位置において常に金属ベルトに対して磁力が作用するため、金属ベルトの振動をより低減させることができる。さらに、磁石として永久磁石を用いれば、簡潔に磁力発生器を構成することができ、また、永久磁石の代わりに電磁石を用いれば、発生させる磁力(磁束密度)を変化させることが可能な磁力発生器を構成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係るベルト式無段変速機1を図1および図2に示している。このベルト式無段変速機1は、エンジン(図示せず)の出力軸とフライホイールFWを介して繋がる変速機入力軸2と、これに平行に配設された変速機カウンタ軸3と、これら両軸2,3の間に配設された金属ベルト機構4と、入力軸2の上に配設された遊星歯車式前後進切換機構20とを備えて構成される。また、このベルト式無段変速機1には、油圧ポンプ(図示せず)、変速制御バルブ(図示せず)等が設けられ、油圧ポンプからの作動油が油路を通り、変速制御バルブにより制御されて金属ベルト機構4に送られて変速制御がなされる。
【0012】
金属ベルト機構4は、変速機入力軸2上に回転自在に配設されたドライブプーリ5と、変速機カウンタ軸3上にこれと一体回転するように配設されたドリブンプーリ8と、両プーリ5,8間に掛けられた金属ベルト7から構成されている。
【0013】
ドライブプーリ5は、変速機入力軸2の上に回転自在に配設された固定プーリ半体5aと、この固定プーリ半体5aに対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体5bとから構成される。可動プーリ半体5bの側方にはドライブ側シリンダ室6が形成され、変速制御バルブから油路を介して供給される油圧により、可動プーリ半体5bを軸方向に移動させる軸方向推力(ドライブプーリ軸方向推力)が発生する。
【0014】
ドリブンプーリ8は、変速機カウンタ3の上に結合して配設された固定プーリ半体8aと、この固定プーリ半体8aに対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体8bとから構成される。可動プーリ半体8bの側方にはドリブン側シリンダ室9が形成され、変速制御バルブから油路を介して供給される油圧により、可動プーリ半体8bを軸方向に移動させる軸方向推力(ドリブンプーリ軸方向推力)が発生する。
【0015】
このようにドライブ側シリンダ室6およびドリブン側シリンダ室9へ供給される油圧(プーリ側圧制御油圧)を制御することにより、金属ベルト7にスリップが発生しないプーリ軸推力が設定できるとともに、ドライブプーリ5およびドリブンプーリ8のプーリ幅を可変設定することができ、金属ベルト7の両プーリ5,8に対する巻き掛け半径を連続的に変化させて変速比を無段階に(連続的に)制御させることができる。
【0016】
遊星歯車式前後進切換機構20は、シングルピニオン式の遊星歯車機構を備え、変速機入力軸2に結合されたサンギヤ21と、固定プーリ半体5aに結合されたキャリア22と、後進用ブレーキ25により固定保持可能なリングギヤ23と、サンギヤ21とリングギヤ23とを連結可能な前進用クラッチ24とを有して構成される。前進用クラッチ24が係合されると、サンギヤ21、キャリア22およびリングギヤ23が変速機入力軸2と一体的に回転し、駆動プーリ5は変速機入力軸2と同一方向(前進方向)に駆動される。一方、後進用ブレーキ25が係合されるとリングギヤ23が固定保持され、キャリア22がサンギヤ21と逆方向(後進方向)に駆動される。
【0017】
以上のような構成の金属ベルト機構4、遊星歯車式前後進切換機構20を介して変速されて変速機カウンタ軸3に伝達されたエンジンからの動力は、ギヤ27a,27b,28a,28bを介してディファレンシャル機構29に伝達され、ここから図示しない左右の車輪に分割して伝達される。
【0018】
ここで、金属ベルト7について図3および図4を参照しながら説明する。金属ベルト7は、リンクプレート71と、リンクプレート71を互いに屈曲自在に連結するためのロッカーピン75とから構成される。リンクプレート71は、金属材料を用いて図示する形状に形成され、リンクプレート71の左右には、ロッカーピン75を挿入するための一対のピン孔71a,71aが形成されている。
【0019】
ロッカーピン75は、金属材料を用いて図示する形状に形成され、図3に示すように、一対のロッカーピン75,75を互いに(左右対称に)対向させた状態で、リンクプレート71のピン孔71aに挿入することで、リンクプレート71がロッカーピン75,75により互いに屈曲自在に連結されるように構成される。 また、図2に示すように、ロッカーピン75の両端部は、互いに内方へ傾斜するテーパ状に形成されており、ロッカーピン75の両端側面がドライブプーリ5およびドリブンプーリ8の内側側面に当接して、金属ベルト7が両プーリ5,8に巻き掛けられるようになっている。
【0020】
そして、リンクプレート71をリンクプレート71のピン孔71aを介して図3および図4に示すように交互に組み合わせ、リンクプレート71が交互に組み合わさるピン孔71aに一対のロッカーピン75,75を互いに(左右対称に)対向させた状態で挿入することにより、リンクプレート71がロッカーピン75により互いに屈曲自在に連結されたチェーンタイプの金属ベルト7が形成される。
【0021】
ところで、金属ベルト機構4における動力伝達時(金属ベルト7の回転時)には、金属ベルト7の弦部振動によりロッカーピン75が起振されてリンクプレート71のピン孔71aにおいて高周波振動を起こし、ロッカーピン75と両プーリ5,8との接触時に騒音が発生してしまう。そこで、例えば、実開昭56−129639公報に開示されるように、テンショナーを金属ベルト7(前記公報においてはチェーン)に押し当ててベルト振動を低減させ、ベルト振動により発生する騒音を抑制する方法や、特開2000−304115公報に開示されるように、金属ベルト7(前記公報においては巻き掛け手段)の一部を受容レールに受容させてベルト振動を低減させる方法が考えられる。
【0022】
しかし、テンショナー等を金属ベルト7に接触させる方法では、接触面において摩擦等が発生し、ベルト伝達効率の低下が生じやすく、さらにベルト等の摩耗による潤滑油の劣化が生じやすいという問題がある。また、接触面における摩擦を避けるようにクリアランスを設けると、クリアランスの分だけ振動が発生し、この振動による騒音が発生してしまう。
【0023】
また例えば、実開平2−60745公報に開示されるように、金属ベルト7(前記公報においてはチェーン)の両側端に位置するリンクプレートの外側部に第1の磁石を配設するとともに、断面コの字状のガイドフレームの両内側面および底部に第2、第3の磁石をそれぞれ配設し、金属ベルト7を第1、第2の磁石により水平方向の中間位置に、そして、第1、第3の磁石により垂直方向にそれぞれ非接触状態で付勢する方法も考えられるが、ドライブプーリ5およびドリブンプーリ8の内側側面に当接する金属ベルト7のロッカーピン75に直接制振力を作用させることができないため、振動を低減させる効果が充分に得られないという問題がある。
【0024】
そのため、図1および図2に示すように、金属ベルト7の最小変速比における通過軌跡と金属ベルト7の最大変速比における通過軌跡との交差位置の周辺部に、金属ベルト7の進行方向に対して垂直方向に磁力を発生させる磁力発生器50が設けられている。まず、第一実施例の磁力発生器50について、図5および図6を加えて参照しながら説明する。
【0025】
磁力発生器50は、図5および図6に示すように、金属ベルト7の両側方にそれぞれ1個ずつ互いに対向して配設された2つの永久磁石51,51と、永久磁石51が取り付けられるケース55とから構成される。永久磁石51は、磁性材料を用いて図示する形状に形成され、ケース55に取付保持されるようになっている。
【0026】
ケース55は、永久磁石51を取付保持する取付ケース部56と、取付ケース部56が取付固定されるプレート部57と、磁力発生器50をベルト式無段変速機1の内部に設けられた磁力発生器取付部30(図2を参照)に取付固定するためのナットサート58,58,…とから構成される。
【0027】
取付ケース部56は、金属材料を用いて図示する形状に形成され、その内部には、金属ベルト7の最小変速比における通過軌跡と金属ベルト7の最大変速比における通過軌跡との交差位置を囲む通過空間S1が形成されるように構成される。通過空間S1は、この交差位置において金属ベルト7の最大変速比から最小変速比までの全ての通過軌跡を囲むように形成され、金属ベルト7が変速比に拘わらず常に通過空間S1を通過するようになっている。
【0028】
金属ベルト7の両側方に位置する取付ケース部56の内部側面には、永久磁石51を受容保持する磁石保持部56a,56aが互いに対向するように形成されており、磁石保持部56aに永久磁石51が受容保持されることで、永久磁石51,51が金属ベルト7の両側方に位置する取付ケース部56の内部側面に互いに対向するように取付保持される。すなわち、通過空間S1においてロッカーピン75の長手方向と平行に磁力が作用するように永久磁石51,51が配置される。このとき、2個の永久磁石51,51は、互いに異なる極が対向するように取り付けられることが好ましい。このようにすれば、通過空間S1において、通過空間S1を通過する金属ベルト7の進行方向に対して垂直一方向に磁力を発生させることができる。
【0029】
プレート部57は、金属薄板を用いて図示する形状に形成され、その上端部には、取付ケース部56が溶接接合等の固定手段により取付固定される。プレート部57の中央部には、ドライブプーリ5の固定プーリ半体5aと干渉するのを防止するための逃げ孔57aが形成されている。プレート部57の周部4箇所には、ナットサート取付穴57bが形成されており、ナットサート58がそれぞれ取り付けられるようになっている。
【0030】
そして、図2に示すように、磁力発生器取付部30にナットサート58の位置を合わせ、ネジ等の固定手段によりナットサート58を磁力発生器取付部30に固定することで、図1に示すように、取付ケース部56が金属ベルト7の最小変速比における通過軌跡と金属ベルト7の最大変速比における通過軌跡との交差位置の周辺部に位置する状態で、磁力発生器50が磁力発生器取付部30に取付固定される。
【0031】
このように構成される磁力発生器50において、金属ベルト機構4における動力伝達時(金属ベルト7の回転時)には、金属ベルト7の弦部振動によりロッカーピン75が起振されてリンクプレート71のピン孔71aにおいて高周波振動を起こす。このとき、磁力発生器50の永久磁石51により、通過空間S1において、通過空間S1を通過する金属ベルト7の進行方向に対して垂直一方向に磁力が発生しており、通過空間S1を通過する金属ベルト7には、変速比に拘わらず常に磁力が作用する。
【0032】
そのため、この磁力により形成される磁界の中でロッカーピン75が磁力の作用方向に対して垂直方向に振動すると、フレーミングの右手の法則によりロッカーピン75に電磁誘導作用による渦電流が流れる。そうすると、フレーミングの左手の法則により、この渦電流と磁界との間にロッカーピン75の振動方向とは逆向きの電磁力が発生し、この電磁力がロッカーピン75に制振力として直接作用する。これにより、ロッカーピン75の振動が低減し、ロッカーピン75と両プーリ5,8との接触時に発生する騒音が抑制される。
【0033】
なお、通過空間S1においてロッカーピン75の長手方向と平行に磁力が作用するため、ロッカーピン75の振動に対して効果的に磁力が作用する。また、振動周波数に比例して渦電流の起電力が増加し、渦電流と磁界との間で生じる電磁力も増加するため、高周波振動になるほど制振効果が高くなる。さらに、永久磁石51の磁束密度を増大させれば、同様に制振効果が高くなるため、低周波振動にも対応でき、振動を低減させたい周波数領域に応じて磁石(磁束密度)を選定することで、所望の周波数領域の振動を低減させることができる。また、ロッカーピン75の振動が低減されるため、金属ベルト機構4の動力伝達率および耐久性の向上が期待できる。
【0034】
なお、金属ベルト7の進行方向に対して垂直方向に磁力が発生するため、この磁力により形成される磁界を金属ベルト7が通過する際に発生する電磁力が金属ベルト7の進行方向と逆方向に制動力として作用するが、金属ベルト7に作用する回転力はこの電磁力と比べて充分に大きいため、この電磁力による影響は無視できる。
【0035】
このため、以上のような構成のベルト式無段変速機1によれば、磁力発生器50により磁力が金属ベルト7の進行方向に対して垂直方向に生じるため、この磁力により形成される磁界の中で金属ベルト7が磁力の作用方向に対して垂直方向に振動すると、フレーミングの右手の法則により金属ベルト7に電磁誘導作用による渦電流が流れる。そうすると、フレーミングの左手の法則により、この渦電流と磁界との間に金属ベルト7の振動方向とは逆向きの電磁力が発生する。これにより、金属ベルト7に直接制振力が作用するため、金属ベルト7の振動を充分に低減させることができ、金属ベルト7と両プーリ5,8との接触時に発生する騒音を充分に抑制することができる。
【0036】
さらに、金属ベルト7の最小変速比における通過軌跡と最大変速比における通過軌跡との交差位置の周辺部に磁力発生器50が設けられているため、最小変速比と最大変速比との交差位置において常に金属ベルト7に対して磁力が作用し、すべての変速比領域において金属ベルト7の振動を低減させることができる。
【0037】
また、金属ベルト7の振動により起振されて生じるロッカーピン75の高周波振動を低減させることができるため、ロッカーピン75と両プーリ5,8との接触時に発生する高周波騒音を抑制することができる。さらに、変速比に拘わらず、交差位置において常に金属ベルト7に対して磁力が作用するため、金属ベルト7の振動をより低減させることができる。また、永久磁石51を用いているため、簡潔に磁力発生器50を構成することができる。なお、永久磁石52の代わりに電磁石を用いれば、発生させる磁力(磁束密度)を変化させることが可能な磁力発生器を構成することができる。
【0038】
次に、磁力発生器の第二実施形態について図7〜図10を参照して説明する。なお、本実施例の磁力発生器60は、上述した第一実施例の磁力発生器50の形状のみ異なり、他の装置構成は同様であるため同一部位に同一番号を付して重複説明を省略する。
【0039】
本実施例における磁力発生器60は、図8および図9に示すように、金属ベルト7の両側方にそれぞれ2個ずつ互いに対向して配設された4個の永久磁石61,61,…と、永久磁石61が取り付けられるケース65とから構成される。永久磁石61は、磁性材料を用いて図示する形状に形成され、ケース65に取付保持されるようになっている。
【0040】
ケース65は、永久磁石61を取付保持する取付ケース部66と、取付ケース部66が取付固定されるプレート部67と、磁力発生器60をベルト式無段変速機1の内部に設けられた磁力発生器取付部30に取付固定するためのナットサート68,68,…とから構成される。
【0041】
取付ケース部66は、金属材料を用いて図示する形状に形成され、その内部には、金属ベルト7の最小変速比における通過軌跡と金属ベルト7の最大変速比における通過軌跡との交差位置を囲む通過空間S2が形成されるように構成される。通過空間S2は、この交差位置において金属ベルト7の最大変速比から最小変速比までの全ての通過軌跡を囲むように形成され、金属ベルト7が変速比に拘わらず常に通過空間S2を通過するようになっている。
【0042】
金属ベルト7の両側方に位置する取付ケース部66の内部側面には、永久磁石61を受容保持する磁石保持部66a,66a,…がそれぞれ2つずつ互いに対向するように形成されており、磁石保持部66aに永久磁石61が受容保持されることで、4個の永久磁石61,61,…が金属ベルト7の両側方に位置する取付ケース部66の内部側面にそれぞれ2個ずつ互いに対向するように取付保持される。すなわち、通過空間S2においてロッカーピン75の長手方向と平行に磁力が作用するように4個の永久磁石61,61,…が配置される。このとき、4個の永久磁石61,61,…は、それぞれ2個ずつ互いに異なる極が対向するように取り付けられることが好ましい。このようにすれば、通過空間S2において、通過空間S2を通過する金属ベルト7の進行方向に対して垂直一方向に磁力を発生させることができる。
【0043】
プレート部67は、金属薄板を用いて図示する形状に形成され、その上端部には、取付ケース部66が溶接接合等の固定手段により取付固定される。プレート部67の中央部には、ドライブプーリ5の固定プーリ半体5aと干渉するのを防止するための逃げ孔67aが形成されている。プレート部67の周部4箇所には、ナットサート取付穴67bが形成されており、ナットサート68がそれぞれ取り付けられるようになっている。
【0044】
そして、磁力発生器取付部30にナットサート68の位置を合わせ、ネジ等の固定手段によりナットサート68を磁力発生器取付部30に固定することで、図7に示すように、取付ケース部66が金属ベルト7の最小変速比における通過軌跡と金属ベルト7の最大変速比における通過軌跡との交差位置の周辺部に位置する状態で、磁力発生器60が磁力発生器取付部30に取付固定される。
【0045】
このように構成される磁力発生器60において、金属ベルト機構4における動力伝達時(金属ベルト7の回転時)には、金属ベルト7の弦部振動によりロッカーピン75が起振されてリンクプレート71のピン孔71aにおいて高周波振動を起こす。このとき、磁力発生器60の永久磁石61により、通過空間S2において、通過空間S2を通過する金属ベルト7の進行方向に対して垂直一方向に磁力が発生しており、通過空間S2を通過する金属ベルト7には、変速比に拘わらず常に磁力が作用する。
【0046】
そのため、この磁力により形成される磁界の中でロッカーピン75が磁力の作用方向に対して垂直方向に振動すると、フレーミングの右手の法則によりロッカーピン75に電磁誘導作用による渦電流が流れる。そうすると、フレーミングの左手の法則により、この渦電流と磁界との間にロッカーピン75の振動方向とは逆向きの電磁力が発生し、この電磁力がロッカーピン75に制振力として直接作用する。これにより、ロッカーピン75の振動が低減し、ロッカーピン75と両プーリ5,8との接触時に発生する騒音が抑制される。
【0047】
なお、通過空間S2においてロッカーピン75の長手方向と平行に磁力が作用するため、ロッカーピン75の振動に対して効果的に磁力が作用する。また、振動周波数に比例して渦電流の起電力が増加し、渦電流と磁界との間で生じる電磁力も増加するため、高周波振動になるほど制振効果が高くなる。さらに、永久磁石61の磁束密度を増大させれば、同様に制振効果が高くなるため、低周波振動にも対応でき、振動を低減させたい周波数領域に応じて磁石(磁束密度)を選定することで、所望の周波数領域の振動を低減させることができる。また、ロッカーピン75の振動が低減されるため、金属ベルト機構4の動力伝達率および耐久性の向上が期待できる。
【0048】
ところで、本発明の発明者が、本発明による磁力発生器60を備えたベルト式無段変速機1と、磁力発生器60を備えていない従来のベルト式無段変速機とにおける騒音測定実験を実施し、その性能比較を行っている。そして、この騒音測定実験で得られた騒音レベルの周波数特性の結果を図10に示す。
【0049】
図10から分かるように、本発明によるベルト式無段変速機1から発生する騒音レベルが従来のベルト式無段変速機と比べて全体的に低くなっており、さらに、高周波数になるほど騒音レベルの低下量が大きくなっている。これにより、磁力発生器60によって、本発明によるベルト式無段変速機1から発生する騒音が磁力発生器60を備えていない従来のベルト式無段変速機と比べて抑制されることが確認された。
【0050】
このため、以上のような構成のベルト式無段変速機1に構成される磁力発生器60によれば、磁力発生器60により磁力が金属ベルト7の進行方向に対して垂直方向に生じるため、この磁力により形成される磁界の中で金属ベルト7が磁力の作用方向に対して垂直方向に振動すると、フレーミングの右手の法則により金属ベルト7に電磁誘導作用による渦電流が流れる。そうすると、フレーミングの左手の法則により、この渦電流と磁界との間に金属ベルト7の振動方向とは逆向きの電磁力が発生する。これにより、金属ベルト7に直接制振力が作用するため、金属ベルト7の振動を充分に低減させることができ、金属ベルト7と両プーリ5,8との接触時に発生する騒音を充分に抑制することができる。
【0051】
さらに、金属ベルト7の最小変速比における通過軌跡と最大変速比における通過軌跡との交差位置の周辺部に磁力発生器60が設けられているため、最小変速比と最大変速比との交差位置において常に金属ベルト7に対して磁力が作用し、すべての変速比領域において金属ベルト7の振動を低減させることができる。
【0052】
また、金属ベルト7の振動により起振されて生じるロッカーピン75の高周波振動を低減させることができるため、ロッカーピン75と両プーリ5,8との接触時に発生する高周波騒音を抑制することができる。さらに、変速比に拘わらず、交差位置において常に金属ベルト7に対して磁力が作用するため、金属ベルト7の振動をより低減させることができる。また、永久磁石62を用いているため、簡潔に磁力発生器60を構成することができる。なお、永久磁石62の代わりに電磁石を用いれば、発生させる磁力(磁束密度)を変化させることが可能な磁力発生器を構成することができる。
【0053】
なお、上述の各実施形態において、磁力発生器が金属ベルト7の張り側に配設されているが、これに限られるものではなく、金属ベルト7のゆるみ側に配設してもよい。このようにすれば、金属ベルト7の張り側に配設した場合と同様の効果を期待することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるベルト式無段変速機1によれば、磁力発生器により磁力が金属ベルトの進行方向に対して垂直方向に生じるため、この磁力により形成される磁界の中で金属ベルトが磁力の作用方向に対して垂直方向に振動すると、フレーミングの右手の法則により金属ベルトに電磁誘導作用による渦電流が流れる。そうすると、フレーミングの左手の法則により、この渦電流と磁界との間に金属ベルトの振動方向とは逆向きの電磁力が発生する。これにより、金属ベルトに直接制振力が作用するため、金属ベルトの振動を充分に低減させることができ、金属ベルトとプーリとの接触時に発生する騒音を充分に抑制することができる。
【0055】
さらに、金属ベルトの最小変速比における通過軌跡と最大変速比における通過軌跡との交差位置の周辺部に磁力発生器が設けられているため、最小変速比と最大変速比との交差位置において常に金属ベルトに対して磁力が作用し、すべての変速比領域において金属ベルトの振動を低減させることができる。
【0056】
また、金属ベルトが、一対のピン孔を有するリンクプレートと、ピン孔に挿入されるロッカーピンとを備え、ピン孔を介してリンクプレートを交互に組み合わせ、ピン孔にロッカーピンを挿入することで、リンクプレートがロッカーピンにより互いに屈曲自在に連結されてなるチェーンタイプの金属ベルトであることが好ましい。このようにすれば、金属ベルトの振動により起振されて生じるロッカーピンの高周波振動を低減させることができるため、ロッカーピンとプーリとの接触時に発生する高周波騒音を抑制することができる。
【0057】
さらに、磁力発生器が、交差位置における最大変速比から最小変速比までの金属ベルトの全ての通過軌跡を囲む通過空間を有したケースと、ケースの側部に取り付けられた磁石とからなることが好ましい。このようにすれば、変速比に拘わらず、交差位置において常に金属ベルトに対して磁力が作用するため、金属ベルトの振動をより低減させることができる。さらに、磁石として永久磁石を用いれば、簡潔に磁力発生器を構成することができ、また、永久磁石の代わりに電磁石を用いれば、発生させる磁力(磁束密度)を変化させることが可能な磁力発生器を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベルト式無段変速機の側断面図である。
【図2】図1における矢視II−IIより見た断面図である。
【図3】金属ベルトの側面図である。
【図4】金属ベルトの平面図である。
【図5】磁力発生器の正面図である。
【図6】図5における矢視VI−VIより見た断面図である。
【図7】第二実施形態における磁力発生器を備えたベルト式無段変速機の側断面図である。
【図8】第二実施形態における磁力発生器の正面図である。
【図9】図8における矢視IX−IXより見た断面図である。
【図10】本発明に係るベルト式無段変速機と従来のベルト式無段変速機とにおける騒音レベルの周波数特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ベルト式無段変速機
5 ドライブプーリ
7 金属ベルト
8 ドリブンプーリ
50 磁力発生器(第一実施形態)
51 永久磁石(第一実施形態)
55 ケース(第一実施形態)
60 磁力発生器(第二実施形態)
61 永久磁石(第二実施形態)
65 ケース(第二実施形態)
71 リンクプレート(71a ピン孔)
75 ロッカーピン
S1 通過空間(第一実施形態)
S2 通過空間(第二実施形態)

Claims (2)

  1. プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとの間に巻き掛けられた金属ベルトとを備え、前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリのプーリ幅を変化させて前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリの有効径を変化させることにより所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機であって、
    前記金属ベルトが、一対のピン孔を有するリンクプレートと、前記ピン孔に挿入されるロッカーピンとを備え、前記ピン孔を介して前記リンクプレートを交互に組み合わせ、前記ピン孔に前記ロッカーピンを挿入することで、前記リンクプレートが前記ロッカーピンにより互いに屈曲自在に連結されてなるチェーンタイプの金属ベルトであり、
    前記金属ベルトの最小変速比における通過軌跡と前記金属ベルトの最大変速比における通過軌跡との交差位置の周辺部に、前記金属ベルトの進行方向に対して垂直方向に磁力を発生させる磁力発生器が設けられており、
    磁力発生器は、前記金属ベルトの側方に前記金属ベルトを挟んで互いに2つずつ対向して配置された磁石を有し、前記2つずつの前記磁石はそれぞれ、前記対向する前記磁石に対して反対の磁極を向けるとともに、前記ロッカーピンの長手方向と平行に前記磁力が作用するように配置されることを特徴とするベルト式無段変速機。
  2. 前記磁力発生器が、前記交差位置における前記最大変速比から前記最小変速比までの前記金属ベルトの全ての通過軌跡を囲む通過空間を有したケースと、前記ケースの側部に取り付けられた前記磁石とからなることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。
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