JP2005120259A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】
硬化後のシリコーンゴムの表面に塗料を容易に塗布することができ、かつ、その塗膜が容易に剥がれることがないシリコーンゴムを与える室温硬化性ポリオルガノシロキサンを提供する。
【解決手段】
(A)ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を1分子中に2個以上有するジオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B1)下記一般式(2):
NH (2)
(式中、Rは炭素原子数12〜30の一価炭化水素基である)
で表されるアミン化合物、および下記一般式(3):
N−R−NH (3)
(式中、Rは炭素原子数4〜30の二価炭化水素基である)
で表されるアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン化合物: 0.1〜20質量部、
(C)架橋剤: 有効量、および
(D)硬化触媒: 有効量
を含むことを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に関するものであり、詳しくは室温硬化後のシリコーンゴム表面に、塗料を容易に塗装することができる室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に関する。
従来、空気中の水分と接触することにより室温で硬化してゴム状弾性体になる室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物としては種々のタイプのものが知られている。例えば、空気中の水分による加水分解反応により、アルコールを放出して硬化するタイプのものは、不快臭がないことおよび金属類に対する腐食性がないことを特長として、建築用シーリング材や接着材として使用されている。また、同様にオキシムを放出して硬化するタイプのものは、その優れた貯蔵安定性や不快臭が少ないことから建築用途をはじめとして広範囲に使用されている。
しかしながら、これら従来の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、硬化したシリコーンゴム表面に塗料を塗布することが困難であるという欠点があった。この欠点のため、その優れた諸特性にも関わらず、前記組成物の用途は限定されることがあった。
このシリコーンゴム表面への塗装性を改善するために、炭素−炭素三重結合とエーテル結合とを有する1価有機基、あるいはアミド基、アミノ基等を含有するアルコール化合物を含む室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(特許文献1)、アミノ基含有ジアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物を含む室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(特許文献2)等が提案されている。しかし、このような特殊な添加剤を含む組成物は、塗装性をある程度は改善できるが、得られた塗膜とシリコーンゴム表面との接着性乃至密着性が不十分であるため、塗膜が剥離してしまうという欠点があった。
また、硬化物と塗膜との接着性乃至密着性を改善するため、アミド基含有オルガノポリシロキサンを主剤として用いる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(特許文献3)、二級アミノ官能性オルガノポリシロキサンを主剤として用いる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(特許文献4、特許文献5)等が提案されているが、この比較的特殊な主剤を用いる場合には、通常の、例えば水酸基末端ポリジメチルシロキサンを用いる組成物と比べ、はるかにコストが高いものとなってしまうという問題があった。
特開昭58−215453号公報 特開昭60−158254号公報 特開平6−220325号公報 特開平6−220328号公報 特開平6−220329号公報
本発明の目的は、硬化後のシリコーンゴムの表面に塗料を容易に塗布することができ、かつ、その塗膜が容易に剥がれることがないシリコーンゴムを与える室温硬化性ポリオルガノシロキサンを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、第一に、
(A)下記一般式(1):
Figure 2005120259

(式中、Rは独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、Xは独立に酸素原子または炭素原子数1〜8の二価炭化水素基であり、Yは独立に水酸基または加水分解性基であり、aは独立に1〜3の整数であり、nはこのジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が100〜1,000,000mm/sとなる数である。)
で表されるジオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B1)下記一般式(2):
NH (2)
(式中、Rは炭素原子数12〜30の一価炭化水素基である。)
で表されるアミン化合物、および下記一般式(3):
N−R−NH (3)
(式中、Rは炭素原子数4〜30の二価炭化水素基である。)
で表されるアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン化合物: 0.1〜20質量部、
(C)架橋剤: 有効量、および
(D)硬化触媒: 有効量
を含むことを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(以下、「本発明第一組成物」ということがある)を提供する。
また、本発明は、第二に、
前記(B1)の前記一般式(2)で表されるアミン化合物および前記一般式(3)で表されるアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン化合物に代えて、
(B2)加水分解反応により、
(B1)下記一般式(2):
NH (2)
(式中、Rは上記一般式(2)に関して定義のとおりである。)
で表されるアミン化合物、および下記一般式(3):
N−R−NH (3)
(式中、Rは上記一般式(3)に関して定義のとおりである。)
で表されるアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン化合物
を与える化合物: 該化合物が加水分解されることによって、前記(B1)成分の0.1〜20質量部を与える量
を含む室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(以下、「本発明第二組成物」ということがある)を提供する。
(なお、上記両発明の組成物を区別する必要がない場合には、以下「本発明組成物」という。)
本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物から得られるシリコーンゴムの表面に、各種塗料を容易に塗装することができ、更に形成された塗膜のシリコーンゴム表面への接着性乃至密着性が良好であるため、前記塗膜は長期間にわたって剥離しないとの優れた作用・効果を奏する。
[(A)成分]
本発明組成物の(A)成分である下記一般式(1):
Figure 2005120259

(式中、Rは独立に非置換または置換の、好ましくは1〜12、特に1〜10の一価炭化水素基であり、Xは独立に酸素原子または炭素原子数1〜8、好ましくは1〜3の二価炭化水素基であり、Yは独立に水酸基または加水分解性基であり、aは独立に1〜3の整数であり、nはこのジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が100〜1,000,000mm/s、好ましくは500〜500,000mm/sとなる数である。)
で表されるジオルガノポリシロキサンは、本発明の主剤(ベースポリマ−)である。
上記式中のRとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルブチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、ヘキセニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、4−フェニルフェニル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基;および、これらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部または全部がハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基(−COOH)等で置換された基、更には、エーテル結合(−O−)、カルボニル基(−CO−)、カルボニルオキシ基(−(CO)O−)、オキシカルボニル基(−O(CO)−)、−SO2−結合等を含有する基で置換された基、例えば、クロロメチル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基等が挙げられる。これらの中でも、合成が容易であり、また、コスト面からみて、メチル基、ビニル基、フェニル基が好ましい。特に、全Rの90モル%以上がメチル基であることが好ましい。
同じくXは、酸素原子または二価炭化水素基であり、該二価炭化水素基としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基等が挙げられる。これらの中でも、硬化性が良好で入手し易いことから、酸素原子、エチレン基が好ましい。
同じくYは、水酸基または加水分解性基であり、該加水分解性基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;ジメチルケトキシム基、メチルエチルケトキシム基等のケトキシム基;アセトキシ基等のアシルオキシ基;N−ブチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等のアミノ基;N−メチルアセトアミド基等のアミド基等が挙げられる。これらの中でも、水酸基、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
Yが水酸基である場合には、aは1であることが好ましい。また、Yが水酸基でない場合には、aは2または3であることが好ましい。
この(A)成分の具体例としては、例えば、分子鎖両末端がシラノール基で停止されているポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端がシラノール基で停止されているジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がトリメトキシシロキシ基で停止されているポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端がトリメトキシシロキシ基で停止されているジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がメチルジメトキシシロキシ基で停止されているポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端がトリエトキシシロキシ基で停止されているポリジメチルシロキサン等が挙げられる。これらの中でも、機械的強度等の物性に優れたシリコーンゴムが得られることから、また、コスト面からみて、特に、分子鎖両末端がシラノール基で停止されているポリジメチルシロキサン(a=1)が好ましい。
なお、この(A)成分の水酸基または加水分解性基を有するジオルガノポリシロキサンは、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
[(B1)アミン化合物]
本発明第一組成物において用いる(B1)成分、即ち、
下記一般式(2):
NH (2)
(式中、Rは炭素原子数12〜30、好ましくは12〜20、特に好ましくは14〜18の一価炭化水素基である。)
で表されるアミン化合物、および下記一般式(3):
N−R−NH (3)
(式中、Rは炭素原子数4〜30、好ましくは4〜20、特に好ましくは4〜12の二価炭化水素基である。)
で表されるアミン化合物
からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン化合物は、本発明第一組成物の特徴をなす成分である。
本成分の配合により、本発明第一組成物から得られるシリコーンゴムの表面に、各種塗料を容易に塗装することができ、更に形成された塗膜のシリコーンゴム表面への接着性乃至密着性が良好であるため、前記塗膜は長期間にわたって剥離してしまうことがないという機能をシリコーンゴムに付与することが可能となる。
この(B1)成分としては、その融点が、通常、20〜200℃、好ましくは25〜140℃のものを選択するのがよい。前記融点が低すぎるとシーリング材等の硬化物の表面に該成分がブリードアウトし易くなり、十分な被塗装性が得られ難くなる。また、逆に高すぎると、(A)成分と均一に混合することが困難となり、混合手段として高温加熱による溶融、多量の有機溶剤による溶解等の操作を要し、プロセス面からみて、また、得られるシリコーンゴムの物性面からみても好ましくない。
上記各式中のRとしては、例えば、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等のアルキル基等が挙げられる。
同じく、Rとしては、例えば、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基等のアルキレン基;o,m,p−フェニレン基等のアリーレン基等が挙げられる。
この(B1)成分のアミン化合物の具体例としては、特に限定されるものではないが、1−アミノドデカン(ドデシルアミン、融点=28℃)、1−アミノオクタデカン(オクタデシルアミン、融点=55〜57℃)、1,6-ジアミノヘキサン(ヘキサメチレンジアミン、融点=42℃)、1,4-ジアミノブタン(融点=27〜28℃)、1,12-ジアミノドデカン(融点=69〜71℃)、m−フェニレンジアミン(融点=63℃)等が挙げられ、好適に用いられる。
この(B1)成分は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、その本発明第一組成物への配合量は、上記(A)成分100質量部(以下、単に「部」という)に対して、0.1〜20部の範囲であり、好ましくは1〜10部とするのがよい。前記配合量が0.1部未満であると、得られるシリコーンゴム表面への塗料の塗布性および塗膜の密着性が十分とならない場合があり、逆に、20部を超えると、配合効果の更なる向上が期待できず、また、シリコーンゴムの機械的強度等の物性に悪影響を及ぼすおそれがある。
[(B2)加水分解性化合物]
上記(B1)成分に代えて、
(B2)加水分解反応により、
(B1)下記一般式(2):
NH (2)
(式中、Rは上記一般式(2)に関して定義のとおりである。)
で表されるアミン化合物、および下記一般式(3):
N−R−NH (3)
(式中、Rは上記一般式(3)に関して定義のとおりである。)
で表されるアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン化合物
を与える化合物を、上記(B1)成分と同様に配合することができる。
この(B2)成分としては、例えば、上記(B1)成分とケトン化合物との縮合反応生成物、上記(B1)成分とシリル化剤との縮合反応生成物等が挙げられる。
この(B2)成分を使用すると、上記(B1)成分よりも、上記(A)成分のジオルガノポリシロキサンとの相溶性が良好であるため均一分散性がよく、本発明第二組成物の調製が容易となり、工程上作業性に優れるという利点がある。また、この(B2)成分は、実質上、上記(B1)成分のアミノ基(−NH)を封鎖したものに相当するので、上記(B1)成分を配合する場合と比較して本発明第二組成物の保存安定性を向上させることができる。
また、前記(B2)成分を配合した本発明第二組成物の場合、上記(A)成分中の水酸基および/または加水分解性基が、後記架橋剤中の加水分解性基とともに空気中の水分により、加水分解され縮合して硬化物であるシリコーンゴムを形成する過程で、前記(B2)成分は同様に加水分解されて上記(B1)成分のアミン化合物を生成することから、上記(B1)成分を配合した本発明第一組成物の場合と同等の作用・効果を奏することができる。
(a)前記(B2)成分が上記(B1)成分とケトン化合物との縮合反応生成物である場合、該ケトン化合物としては、
下記一般式(4):
−(C=O)−R (4)
(式中、RおよびRは同一または異なる炭素原子数1〜6、好ましくは1〜4の一価炭化水素基であり、あるいは、RおよびRが一体となって炭素原子数4〜8、好ましくは5〜7の炭化水素環を形成していてもよい。)
で表されるケトン化合物が用いられる。
上記一般式(4)中のRおよびRは、同一または異なり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基等のアルキル基;ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基等が挙げられる。また、RおよびRから一体的に形成された炭化水素環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環等が挙げられる
ケトン化合物の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等が挙げられ、これらの中でも特にメチルイソブチルケトンが好ましい。なお、このケトン化合物は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記(B1)成分のアミン化合物との反応に用いられるケトン化合物の量は、前者中のアミノ基(−NH)の1モルに対して、通常、1〜100モル、好ましくは1.1〜20モルとするのがよい。
なお、当該縮合反応生成物を得る反応は、概略、下記のとおりの脱水縮合反応である。
(B1)−NH + O=C= → (B1)−N=C= + H
また、この上記(B1)成分とケトン化合物との縮合反応生成物を配合した場合、上記のとおり、シリコーンゴムを形成する過程で、該縮合反応生成物は加水分解され、上記(B1)成分のアミン化合物とともにケトン化合物が副生するが、該ケトン化合物がシリコーンゴム中に混在していても経時的に揮散して除去されるので、得られるシリコーンゴムの物性に影響を及ぼすという問題は生じない。
(b)前記(B2)成分が上記(B1)成分とシリル化剤との縮合反応生成物である場合、該シリル化剤としては、例えば、
下記一般式(5):
Si(4-b-c)Cl (5)
(式中、RおよびRは同一または異なる炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6の一価炭化水素基であり、bおよびcは0〜3の整数であり、かつb+cの和は3である。)
で表されるクロロシラン化合物が用いられる。
上記一般式(5)中のRおよびRは、同一または異なり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基等のアリール基等が挙げられる。
クロロシラン化合物の具体例としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルフェニルクロロシラン、ジフェニルメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン等が挙げられ、いずれも好適に用いられる。なお、このクロロシラン化合物は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記(B1)成分のアミン化合物との反応に用いられるクロロシラン化合物の量は、前者中のアミノ基(−NH)の1モルに対して、通常、1〜2モル、好ましくは1〜1.2モルとするのがよい。
なお、当該縮合反応生成物を得る反応は、概略、下記のとおりの脱塩化水素縮合反応である。
Figure 2005120259
また、上記クロロシラン化合物以外にも、シリル化剤として、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドを用いることができる。この場合には、上記(B1)成分のアミン化合物と反応して、概略、(B1)−NH−Si(CH) で表される構造を有する縮合反応生成物が得られ、上記クロロシラン化合物を用いる場合と同様に使用することができる。
また、この上記(B1)成分と上記シリル化剤との縮合反応生成物を配合した場合、上記のとおり、シリコーンゴムを形成する過程で、該縮合反応生成物は加水分解され、上記(B1)成分のアミン化合物とともに、シラノール基(SiOH)含有シラン化合物が副生するが、該シラン化合物は縮合反応性成分であるので、シリコーンゴムを得る際に一体化され特段問題となることはない。
なお、この(B2)成分は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、この(B2)成分の本発明第二組成物への配合量は、上記(A)成分100部に対して、該(B2)成分が加水分解されることによって、前記(B1)成分であるアミン化合物の0.1〜20部、好ましくは1〜10部を与える量である。生成する前記アミン化合物の量が0.1部未満であると、得られるシリコーンゴム表面への塗料の塗布性および塗膜の密着性が十分とならない場合があり、逆に、20部を越えると、配合効果の更なる向上が期待できず、また、副生するケトン化合物の量、単官能性のシラノール基(SiOH)含有シラン化合物に由来する構造等も多くなるために、シリコーンゴムの機械的強度等の物性に悪影響を及ぼすおそれがある。
[架橋剤]
本発明組成物には、従来の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に、通常に配合される架橋剤の全てを使用することができ、例えば、加水分解性の基を1分子中に2個以上有するシランまたはシロキサン化合物が使用できる。
前記加水分解性の基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;イソプロペノキシ基、イソブテノキシ基等のアルケノキシ基;ジメチルケトキシム基、メチルエチルケトキシム基等のケトキシム基;アセトキシ基等のアシルオキシ基;N−ブチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等のアミノ基;N−メチルアセトアミド基等のアミド基;等が挙げられる。
この架橋剤の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリ(イソプロペノキシ)シラン、エチルトリ(イソプロペノキシ)シラン、プロピルトリ(イソプロペノキシ)シラン、ビニルトリ(イソプロペノキシ)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、エチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、メチルトリス(N−ブチルアミノ)シラン等が挙げられる。また、架橋剤は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
なお、この架橋剤の本発明組成物へ配合量は、上記(A)成分中の水酸基または加水分解性基との加水分解縮合反応により、機械的強度等の物性に優れたシリコーンゴムが得られる有効量であればよく特に制限されないが、(A)成分100部に対し、通常、1〜50部、特に2〜20部とするのがよい。前記配合量が多すぎると、深部硬化性が遅くなったり、得られるシリコーンゴムの機械的強度が低下するという問題を生じる場合がある。
[硬化触媒]
本発明組成物には、必要に応じて、従来の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に、通常に配合され、加水分解縮合反応を促進する機能を有する硬化触媒の全てを使用することができる。
この硬化触媒としては、例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート等のアルキル錫カルボキシレート化合物;テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステルまたはチタンキレート化合物;ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト、アルコキシアルミニウム化合物等の金属含有有機化合物;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシランまたはシロキサン化合物等が挙げられる。
この硬化触媒は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。また、その本発明組成物への配合量は、触媒としての有効量であればよく特に制限されないが、上記(A)成分100部に対して、通常、0〜10部、特に0.01〜5部とするのがよい。
[他の配合成分]
本発明組成物に、上記(A)成分、(B1)または(B2)成分、架橋剤、および硬化触媒に加えて、本発明の目的および効果、特に得られるシリコーンゴムの良好な柔軟性、シリコーンゴムへの良好な塗工等の作業性、塗膜の接着性乃至密着性を損なわない範囲で、更に、その他の、従来の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に通常に配合される成分を追加することは任意である。
例えば、組成物の粘度、チクソトロピー性、硬化物の硬度等を調整することを目的として、官能基を有しない両末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン等のシリコーンオイルを配合することも任意である。シリコーンオイルを配合する場合は、25℃における粘度が10〜100,000mm/s、特に50〜1000mm/sのものが好ましく、その配合量は、(A)成分100部に対して、1〜100部、特に2〜20部とするのがよい。
また、充填剤として、例えば、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、石英粉末、炭素粉末、タルク、ゼオライト、ベントナイト等の補強性充填剤;アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維および有機繊維等の繊維質充填剤;炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化マグネシウム、セライト等の塩基性充填剤およびこれらの表面をシラン、シロキサン、樹脂酸等で表面処理したものが挙げられる。この充填剤を配合する場合、その配合量は、(A)成分100部に対して、1〜200部とするのがよい。
その他、例えば、ポリエチレングリコールまたはその誘導体からなるチクソトロピー性付与剤;ベンガラ、酸化セリウム等の耐熱性向上剤;耐寒性向上剤;脱水剤;防錆剤;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の接着性向上剤;トリオルガノシロキシ単位およびSiO単位および/またはモノオルガノシロキシ単位よりなる網状ポリシロキサン等の液状補強剤;等を必要に応じて、その所定量を配合することができる。
以下、合成例、実施例および比較例を示して本発明をより具体的に説明する。なお、本発明が下記実施例に限定されるものではない。また、実施例および比較例中に記載の粘度は25℃における測定値である。更に、「部」は質量部を意味する。
予め、下記各実施例および比較例に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物から得られた硬化物であるシリコーンゴムの各種性能の測定および評価手法を説明する。
[塗料塗布性試験]
下記各組成物を、剥離性基材上に厚さ2mmのシート状に塗工し、23℃,50%RHの条件下にて7日間放置して硬化させて、ゴムシートを調製した。該ゴムシートの表面の5cm×5cmの面積を覆うように、水性アクリル樹脂塗料(商品名:多用途つやけしアレスアーチ、カンペハピオ社製)を刷毛を用いて1度塗りで塗布し、塗装状態を目視により観察し、塗料の塗布性を次のとおりに評価した。
塗料が前記の全面積にわたって均一に塗布できている場合について、塗布性が良好であると評価し、○で表示した。塗料が前記面積の90%以上100%未満に均一に塗布できているが、ゴムシートの表面で、はじかれて塗布されていない部分がある場合について、塗布性がやや不良であると評価し、△で表示した。塗料が前記面積の90%未満にしか均一に塗布されておらず、ゴムシートの表面で、はじかれて塗布されていない部分が広い場合について、塗布性が不良であると評価し、×で表示した。
[塗膜密着性試験]
上記塗料塗布性試験に引き続いて、23℃,50%RHの条件下にて24時間放置し、ゴムシート表面上の塗膜が十分に乾燥・硬化していることを確認した。
次いで、塗膜上に18mm幅の粘着性セロファンテープを張り付け、それを引き剥がす際の塗膜の剥離の程度を目視により観察し、塗膜の密着性を次のとおりに評価した。
引き剥がしたセロファンテープに何ら付着物がない場合について、塗膜のゴムシートへの密着性が良好であると評価し、○で表示した。セロファンテープに部分的に剥離した塗膜が付着している場合について、塗膜のゴムシートへの密着性がやや不良であると評価し、△で表示した。セロファンテープの全面に塗膜が剥離して付着し、ゴムシートの該当部分に塗膜が残っていない場合について、塗膜のゴムシートへの密着性が不良であると評価し、×で表示した。
[物理特性の測定]
上記塗料塗布性試験用に調製したものと同じ厚さ2mmのゴムシートについて、JIS K6301に準拠して、物理特性(硬さ、引張強さ、伸び)を測定した。なお、硬さはJIS A型の硬度計を使用した。
<合成例1>
留出管付き還流冷却管、攪拌装置、窒素導入管および温度計を取り付けた四つ口セパラブルフラスコに、オクタデシルアミン54gおよびメチルイソブチルケトン(MIBK)400gを仕込み、窒素を流しながら徐々に昇温した。フラスコ内温度を120℃に保ち、縮合水を共沸脱水で除去しながら約5時間反応させた。反応後、MIBK等の低沸点物を留去させて、淡褐色透明液体状の縮合反応生成物(B2-1)を得た。
<合成例2>
オクタデシルアミン54gおよびMIBK400gを、1,4−ジアミノブタン42gおよびMIBK200gに、並びに、反応時間約5時間を約4時間に変更すること以外は、合成例1と同じにして縮合反応生成物(B2-2)を得た。
<合成例3>
オクタデシルアミン54gおよびMIBK400gを、1,6−ジアミノヘキサン78gおよびMIBK200gに変更すること以外は、合成例1と同じにして縮合反応生成物(B2-3)を得た。
<合成例4>
オクタデシルアミン54gおよびMIBK400gを、1,12−ジアミノドデカン25gおよびMIBK300gに、並びに、反応時間約5時間を約4時間に変更すること以外は、合成例1と同じにして縮合反応生成物(B2-4)を得た。
[実施例1]
25℃における粘度が50,000mm/sの分子鎖両末端がシラノール基で停止されているジメチルポリシロキサン40部、25℃における粘度が100mm/sの両末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン20部、表面を樹脂酸(商品名:MT−100、丸尾カルシウム社製)で処理したコロイダル炭酸カルシウム(平均粒径0.07μm)40部、およびオクタデシルアミン1部を混合後、3本ロールミルを用いて混練し均一混合物とした。更に、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン4部、ビニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン2部、ジブチル錫ジオクトエートの50質量%トルエン溶液0.2部、およびγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1部を添加し、実質上無水条件下で混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この組成物について、上記手法に従って塗料塗布性試験、塗膜密着性試験、および物理特性の測定を実施して評価した。その結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1に記載のオクタデシルアミン1部を使用しないこと、得られた組成物100部に、更に縮合反応生成物(B2-1)を1部添加して、実質上無水条件下で混合すること以外は、実施例1と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1に記載のオクタデシルアミン1部を使用しないこと、得られた組成物100部に、更に縮合反応生成物(B2-2)を1部添加して、実質上無水条件下で混合すること以外は、実施例1と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1に記載のオクタデシルアミン1部を使用しないこと、得られた組成物100部に、更に縮合反応生成物(B2-3)を1部添加して、実質上無水条件下で混合すること以外は、実施例1と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表1に示す。
[実施例5]
25℃における粘度が50,000mm/sの分子鎖両末端がシラノール基で停止されているジメチルポリシロキサン60部、25℃における粘度が100mm/sの両末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン20部、および表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧質シリカ10部を混合後、3本ロールミルを用いて混練し均一混合物とした。更に、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン4部、ビニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン2部、ジブチル錫ジオクトエートの50質量%トルエン溶液0.2部、およびN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1部を添加し、実質上無水条件下で混合して混合物を得た。
この混合物100部にオクタデシルアミン1部を添加し、実質上無水条件下、60℃で混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この組成物について、上記手法に従って塗料塗布性試験、塗膜密着性試験、および物理特性の測定を実施して評価した。その結果を表1に示す。
[実施例6]
オクタデシルアミン1部を縮合反応生成物(B2-1)1部に変更すること以外は実施例5と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表1に示す。
[実施例7]
オクタデシルアミン1部を縮合反応生成物(B2-2)1部に変更すること以外は実施例5と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表1に示す。
[実施例8]
オクタデシルアミン1部を縮合反応生成物(B2-3)1部に変更すること以外は実施例5と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表1に示す。
[実施例9]
25℃における粘度が100,000mm/sの分子鎖両末端がシラノール基で停止されているジメチルポリシロキサン60部、および表面を樹脂酸(商品名:MT−100、丸尾カルシウム社製)で処理したコロイダル炭酸カルシウム(平均粒径0.07μm)40部を混合後、3本ロールミルにより混練し均一混合物とした。更に、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン4部、ビニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン2部、ジブチル錫ジオクトエート0.2部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1部、および縮合反応生成物(B2-4)1部を添加し、実質上無水条件下で混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この組成物について、上記手法に従って塗料塗布性試験、塗膜密着性試験、および物理特性の測定を実施して評価した。その結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1に記載のオクタデシルアミン1部を使用しないこと以外は、実施例1と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表2に示す。
[比較例2]
実施例5に記載の混合物100部にオクタデシルアミン1部を添加せず、実質上無水条件下、60℃で混合する工程を行わないように変更し、前記混合物について、上記手法に従って塗料塗布性試験、塗膜密着性試験、および物理特性の測定を実施して評価した。その結果を表2に示す。
[比較例3]
実施例5に記載のオクタデシルアミン1部に代えて、n−ヘキシルアミン(融点=−23℃)1部を添加すること以外は、実施例5と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表2に示す。
[比較例4]
実施例5に記載のオクタデシルアミン1部に代えて、n−オクチルアミン(融点=−1℃)1部を添加すること以外は、実施例5と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表2に示す。
[比較例5]
実施例5に記載のオクタデシルアミン1部に代えて、ジ(n−オクチル)アミン(融点=14〜15℃)1部を添加すること以外は、実施例5と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表2に示す。
[比較例6]
実施例5に記載のオクタデシルアミン1部に代えて、カプリル酸(融点=16℃)1部を添加すること以外は、実施例5と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表2に示す。
[比較例7]
実施例5に記載のオクタデシルアミン1部に代えて、ラウリン酸(融点=45℃)1部を添加すること以外は、実施例5と同じにして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製し、評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2005120259
Figure 2005120259
[評価]
表1の結果から、実施例1〜9の(B1)または(B2)成分を含有する組成物から得られたシリコーンゴムは、良好な塗料塗布性および塗膜密着性を有するが、前記成分を含有しない比較例1〜7の組成物から得られたシリコーンゴムは、塗料の塗装性が悪く、また、塗膜密着性は全く認められないことが明らかである。

Claims (5)

  1. (A)下記一般式(1):
    Figure 2005120259

    (式中、Rは独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、Xは独立に酸素原子または炭素原子数1〜8の二価炭化水素基であり、Yは独立に水酸基または加水分解性基であり、aは独立に1〜3の整数であり、nはこのジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が100〜1,000,000mm/sとなる数である。)
    で表されるジオルガノポリシロキサン: 100質量部、
    (B1)下記一般式(2):
    NH (2)
    (式中、Rは炭素原子数12〜30の一価炭化水素基である。)
    で表されるアミン化合物、および下記一般式(3):
    N−R−NH (3)
    (式中、Rは炭素原子数4〜30の二価炭化水素基である。)
    で表されるアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン化合物: 0.1〜20質量部、
    (C)架橋剤: 有効量、および
    (D)硬化触媒: 有効量
    を含むことを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 前記(B1)成分が、融点20〜200℃のアミン化合物である、請求項1に記載の組成物。
  3. (A)下記一般式(1):
    Figure 2005120259

    (式中、R、X、Y、aおよびnは、請求項1に記載の一般式(1)に関して定義のとおりである。)
    で表されるジオルガノポリシロキサン: 100質量部、
    (B2)加水分解反応により、
    (B1)下記一般式(2):
    NH (2)
    (式中、Rは請求項1に記載の一般式(2)に関して定義のとおりである。)
    で表されるアミン化合物、および下記一般式(3):
    N−R−NH (3)
    (式中、Rは請求項1に記載の一般式(3)に関して定義のとおりである。)
    で表されるアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン化合物
    を与える化合物: 該化合物が加水分解されることによって、前記(B1)成分の0.1〜20質量部を与える量、
    (C)架橋剤 有効量、および
    (D)硬化触媒 有効量
    を含むことを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  4. 前記(B2)成分が、前記(B1)成分と下記一般式(4):
    −(C=O)−R (4)
    (式中、RおよびRは同一または異なる炭素原子数1〜6の一価炭化水素基であり、あるいは、RおよびRが一体となって炭素原子数4〜8の炭化水素環を形成していてもよい。)
    で表されるケトン化合物との縮合反応生成物である、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記(B1)成分が、融点20〜200℃のアミン化合物である、請求項3または4に記載の組成物。
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