JPH06220329A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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JPH06220329A
JPH06220329A JP3127493A JP3127493A JPH06220329A JP H06220329 A JPH06220329 A JP H06220329A JP 3127493 A JP3127493 A JP 3127493A JP 3127493 A JP3127493 A JP 3127493A JP H06220329 A JPH06220329 A JP H06220329A
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JP3127493A
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Ryuzo Mikami
隆三 三上
Sunao Okawa
直 大川
Hisataka Nakajima
久隆 中島
Shigeki Sugiyama
茂樹 杉山
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 室温にて硬化後のゴムの表面に塗料を容易に
塗布することができ、かつ、その塗膜が容易にはがれる
ことがなく、また、硬化後のゴム表面およびそれに接触
している基材の防汚性に優れた室温硬化性オルガノポリ
シロキサン組成物を提供する。 【構成】 (A)分子鎖両末端がシラノール基で封鎖さ
れ、側鎖に式R1−NH−R2(式中、R1は二価炭化水
素基であり、R2は脂肪族不飽和結合を含まない一価炭
化水素基である。)で表される基を有する、二級アミノ
官能性オルガノポリシロキサン、(B)脂肪族不飽和結
合含有有機カルボン酸、および(C)ケイ素原子結合加
水分解性基を1分子中に2個以上有する、シラン,オリ
ゴシロキサン,ポリシロキサン等の硬化剤からなる室温
硬化性オルガノポリシロキサン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は室温硬化性オルガノポリ
シロキサン組成物に関する。詳しくは、室温にて硬化後
のゴムの表面に塗料を容易に塗布することができ、か
つ、その塗膜が容易にはがれることがなく、また、硬化
後のゴムの表面およびそれに接触している基材の防汚性
に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、分子鎖末端が水酸基で封鎖されたオルガノポリシロ
キサンと、ケイ素原子結合加水分解性基を有する硬化剤
とからなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は
公知であり(特開昭48−15962号公報、特開昭4
9−2853号公報参照)、このような室温にて硬化し
てゴムとなるオルガノポリシロキサン組成物は、電気絶
縁材料,型取り材,シ−リング材として広く使用されて
いる。しかしながら、このような組成物はこれをシ−リ
ング材として使用した場合、硬化後のゴムの表面に塗料
を塗布することが困難であり、また、そのゴムの表面お
よびそれに接触している基材が徐々に汚染されるという
欠点があった。このため、シ−リング材としての使用が
限定されることがあった。この塗装性を改善するため
に、アミド基あるいはアミノ基含有アルコール化合物を
含む室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(特開昭
58−215453号公報参照)やアミノ基含有ジアル
コキシシランを含む室温硬化性オルガノポリシロキサン
組成物(特開昭60−158254号公報参照)が提案
されている。しかし、このような特殊な添加剤を含む組
成物は、塗装性をある程度は改善できるが、その硬化物
と塗料との接着性が不十分であるため、塗膜がはがれて
しまうという欠点があった。また、本発明者らは、硬化
後のゴムの表面およびそれに接触している基材の汚れを
防止する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提
案したが(特開昭60−15457号公報、特開昭62
−1750号公報参照)、その防汚性は完全ではなかっ
た。
【0003】本発明の目的は、硬化後のゴムの表面に塗
料を容易に塗布することができ、かつ、その塗膜が容易
にはがれることがなく、また、硬化後のゴムの表面およ
びそれに接触している基材の防汚性に優れた室温硬化性
オルガノポリシロキサン組成物を提供することである。
【0004】
【問題点を解決するための手段とその作用】本発明は、
(A)式
【化2】 (式中、Rは同種または異種の一価炭化水素基であり、R1は二価炭化水素基で あり、R2は脂肪族不飽和結合を含まない一価炭化水素基であり、nおよびmは 1以上の整数である。)で表される二級アミノ官能性オルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)脂肪族不飽和結合含有有機カルボン酸 0.1〜50重量部 および (C)硬化剤 0.1〜40重量部 からなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関
する。
【0005】本発明で使用される(A)成分の二級アミ
ノ官能性オルガノポリシロキサンは、本発明組成物の主
剤となる成分であり、(C)成分と反応して架橋、硬化
する。本成分の構造は、下記の式で表される。
【化3】 上式中、Rは同種または異種の一価炭化水素基であり、
メチル基,エチル基,ヘキシル基等のアルキル基;3,
3,3−トリフルオロプロピル基,3−クロロプロピル
基等のハロゲンアルキル基;フェニル基,ナフチル基等
のアリ−ル基;ビニル基,アリル基等のアルケニル基が
例示される。これらの中でも、原料の入手のしやすさお
よびコストの低減という点から、Rの70%以上がメチ
ル基であることが望ましい。R1は二価炭化水素基であ
り、メチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラ
メチレン基等のアルキレン基が例示される。R2は脂肪
族不飽和結合を含まない一価炭化水素基であり、メチル
基,エチル基,プロピル基,ヘキシル基等のアルキル基
が例示される。nとmは1以上の整数である。尚、nと
mの比率は(1:0.001)〜(1:0.3)であるこ
とが好ましい。本成分は、二級アミノ官能性オルガノオ
リゴシロキサンとジオルガノオリゴシロキサンとを、必
要に応じて水等の分子量調節剤を併用しながら、塩基性
重合触媒存在下アニオン重合させることによって製造す
ることができる(特願平4−191518号公報参
照)。ここで、この二級アミノ官能性オルガノポリシロ
キサンは(C)成分の硬化剤と反応するためにシラノ−
ル基を有さねばならない。本発明組成物の硬化後のゴム
に優れた物理的性質、特に柔軟性と高い伸びを与え、同
時に施工時の作業性を維持するためには、本成分の25
℃における粘度が100〜200,000センチポイズ
の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは200
〜150,000センチポイズの範囲である。
【0006】本発明で使用される(B)成分の脂肪族不
飽和基含有有機カルボン酸としては、大豆油脂肪酸,亜
麻仁油脂肪酸,ト−ル油脂肪酸,脱水ひまし油脂肪酸,
桐油脂肪酸等の乾性油脂肪酸が挙げられる。これらの乾
性油脂肪酸の成分は、オレイン酸,リノレイン酸,リノ
レニン酸,エレオステアリン酸,リカニン酸等の混合物
であり、これをそのまま使用してもよい。本成分中のカ
ルボキシル基は(A)成分中のアミノ基と反応して塩を
形成し、(A)成分中に均一に分散する。このとき、
(B)成分中のカルボキシル基当量が(A)成分中のア
ミノ基当量より小さくなるように(B)成分を用いるこ
とが好ましい。なぜなら、(B)成分のカルボキシル基
当量が、(A)成分中のアミノ基当量より大きくなる
と、未反応の(B)成分の分離が起こる可能性があるた
めである。従って、本成分の配合量は(A)成分100
重量部に対して0.1〜50重量部の範囲である。これ
は、50重量部を越えるとシリコ−ンゴムの本来の特長
である耐久性を損なう恐れがあるからである。また、本
成分中の不飽和基は酸化されやすく、硬化後のゴム表面
を短時間で親水性にすることができるため、塗料を容易
に塗布することができ、かつその塗膜が容易にはがれる
ことがないという特性が得られると考えられる。
【0007】本発明で使用される(C)成分の硬化剤
は、(A)成分の二級アミノ官能性オルガノポリシロキ
サンを室温で硬化させる成分であり、代表例としては、
1分子中にケイ素原子結合加水分解性基を2個以上有す
るシラン,オリゴシロキサン,ポリシロキサンが挙げら
れる。また、2個、3個あるいは4個以上のケイ素原子
結合加水分解性基を有するシランもしくはシロキサン
を、二種類以上混合して用いてもよい。ケイ素原子結合
加水分解性基としては、アルコキシ基,アシロキシ基,
N,N−ジアルキルアミノ基,N−アルキルアミド基,
N,N−ジアルキルアミノキシ基,ケトオキシム基,ア
ルケノキシ基等が例示される。本成分の具体例として
は、メチルトリメトキシシラン,メチルトリエトキシシ
ラン,ビニルトリメトキシシラン,メチルフェニルジメ
トキシシラン,3,3,3−トリフルオロプロピルトリ
メトキシシラン,メチルトリアセトキシシラン,ビニル
トリアセトキシシラン,フェニルトリプロピオノキシシ
ラン,エチルトリス(N,N−ジエチルアミノ)シラ
ン,ビニルトリス(N−メチル,N−シクロヘキシルア
ミノ)シラン,ジメチルビス(N,N−ジブチルアミ
ノ)シラン,メチルトリス(N−メチルアセトアミド)
シラン,メチルビニルビス(N−エチルアセトアミド)
シラン,メチルトリス(N,N−ジエチルアミノキシ)
シラン,フェニルトリス(N,N−ジエチルアミノキ
シ)シラン,メチルトリス(メチルエチルケトオキシ
ム)シラン,ビニルトリス(メチルエチルケトオキシ
ム)シラン,3,3,3−トリフルオロプロピルトリス
(メチルエチルケトオキシム)シラン,メチルトリス
(イソプロペノキシ)シラン,ビニルトリス(イソプロ
ペノキシ)シラン,エチルポリシリケ−ト,n−プロピ
ルオルソシリケ−ト,ジメチルテトラアセトキシジシロ
キサン,ペンタメチルトリス(N,N−ジエチルアミノ
キシ)シクロテトラシロキサン,ヘキサメチルビス
(N,N−ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサ
ンが挙げられる。本成分の配合量は、本成分中のケイ素
原子結合加水分解性基が(A)成分の二級アミノ官能性
オルガノポリシロキサン中のシラノ−ル基の当量以上に
なるような量であり、具体的には、(A)成分100重
量部に対して0.1〜40重量部の範囲であり、好まし
くは1〜20重量部の範囲である。これは0.1重量部
未満では本発明組成物の製造時や保存時にゲル化しやす
く、かつ硬化後に目的とする物性を有するゴムが得られ
ず、また40重量部を越えると本発明組成物の硬化時の
収縮率が大きくなるほか、硬化が遅くなったり、得られ
たゴムの弾性が低下したりするためである。
【0008】本発明組成物には、上記の(A)成分〜
(C)成分以外に、硬化促進触媒を含有させてもよい。
このような触媒としては、ジブチル錫ジアセテ−ト,ジ
ブチル錫ジオクテ−ト,ジブチル錫ジラウレ−ト,コバ
ルトナフトエ−ト,錫オクトエ−ト,鉄オクトエ−ト,
マンガンオクトエ−ト等の有機カルボン酸の金属塩;テ
トラブチルチタネ−ト,テトライソプロピルチタネ−
ト,ビス(アセチルアセトニル)−ジイソプロピルチタ
ネ−ト,テトラブチルジルコネ−ト等の金属アルコラ−
ト;グアニジン等のアミン化合物が例示される。これら
以外にも、本発明組成物においては、例えば煙霧状シリ
カ,疎水処理した煙霧状シリカ,疎水処理した沈降法シ
リカ,微粉砕石英,けいそう土,炭酸カルシウム,カ−
ボンブラック等の充填剤;ベンガラ,二酸化チタン,亜
鉛華,群青,鉄黒,カ−ボンブラック等の顔料;ノンサ
グ化剤,防かび剤,有機溶剤,界面活性剤等を必要に応
じて添加することができる。
【0009】本発明組成物は、(A)成分〜(C)成分
と、必要に応じてその他の成分をミキサ−中で混合する
ことにより容易に製造することができる。このとき、混
合中あるいは混合後脱泡してから使用することが好まし
い。また、本発明組成物は密封容器中に貯蔵するのが好
ましい。
【0010】本発明組成物は、従来のシリコーンシーリ
ング材とは異なり、硬化後のゴムの表面に各種塗料を容
易に塗布することができる。そして、その塗膜は容易に
はがれることがない。また、本発明組成物を使用するこ
とによって、シーリング材として致命的な欠点である、
ゴムの表面およびそれに接触している基材の汚れも著し
く改善することができる。そのため、本発明組成物は、
シーリング材打設後塗料を塗布する必要がある建築物外
壁回り目地のシーリング等に好適である。
【0011】
【実施例】次に参考例、実施例および比較例を掲げて本
発明を説明する。尚、実施例および比較例中、粘度は2
5℃における値である。また、塗料Aはアクリルエマル
ジョン樹脂塗料であり、塗料Bはアルキッド樹脂塗料で
ある。また、実施例および比較例中の[塗料塗布性テス
ト]、[塗料接着性テスト]、[物理特性の測定]およ
び[防汚性評価テスト]は以下の方法に従って実施し
た。
【0012】[塗料塗布性テスト]室温硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物を室温にて硬化させて厚さ2.5
ミリメ−トルのゴムシ−トを作成した。そしてそのゴム
シートの表面の5センチメ−トル平方の部分に塗料をハ
ケで1度塗布し、塗料のはじかれ具合を肉眼にて観察し
た。塗料が全面積にわたって均一に塗布できた場合は
○、全面積の5〜9割塗布できた場合は△、全面積の4
割以下しか塗布できなかった場合は×とした。
【0013】[塗料接着性テスト]塗布性テストを行っ
た後、塗膜が十分硬化していることを確認した。次い
で、塗膜上に18ミリメ−トル幅のセロテ−プを張り付
け、それを引きはがすことによって塗膜の剥離状況をみ
た。塗膜とゴムシ−トが良好に接着していた場合は○、
ほとんど抵抗なく剥がれた場合は×、その中間の場合を
△とした。
【0014】[物理特性の測定]室温硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物を型枠に入れ、20℃、湿度55パ
−セントの条件下にて7日間放置して硬化させて、厚さ
2ミリメ−トルのゴムシ−トを作成した。このゴムシー
トの物理特性(硬さ、引張り強さ、伸び)をJIS K
6301に従って測定した。尚、硬さはJIS A型の
硬度計を使用した。
【0015】[防汚性評価テスト]室温硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物を、白色セラミックスボード2枚
をつき合わせた幅20ミリメートル、深さ10ミリメー
トルの目地に充填し、室温にて1週間硬化させてテスト
パネルを作成した。このテストパネルの目地を上にして
75℃の傾きで屋外に放置し、硬化後のゴム表面および
目地周辺のセラミックスボード上の汚れの発生状況を3
カ月にわたって調べ、その防汚性を次の3段階に評価し
た。汚れの発生が認められなかった場合は○、わずかに
汚れの発生が認められた場合は△、著しい汚れの発生が
認められた場合は×とした。
【0016】
【参考例1】攪拌器、還流冷却器、温度計、滴下ロート
を備えた0.5リットルフラスコにN−tert−ブチ
ルアリルアミン180.6グラム(1.60モル)、塩化
白金酸と1,3−ジビニル−テトラメチルジシロキサン
とより調製した錯体を白金金属量がN−tert−ブチ
ルアリルアミンに対して10ppmになるように投入し
た。次いで80℃まで加熱し、テトラメチルテトラシク
ロシロキサン77.0グラム(0.32モル)を2時間か
けて滴下した。滴下後、80〜136℃で3時間反応さ
せた。反応生成物をガスクロマトグラフィー(GLC)
にて調べたところ、N−tert−ブチルアリルアミン
のモノ,ジ,トリ付加体{1,3,5,7−テトラメチ
ル−1−tert−ブチルアミノプロピルシクロテトラ
シロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3−
ジ(tert−ブチルアミノプロピル)シクロテトラシ
ロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5
−トリ(tert−ブチルアミノプロピル)シクロテト
ラシロキサン}が残存していたので前記の白金錯体をさ
らに7.5ppm加えて、136℃で2時間加熱した。
再度GLCで調べたところ、上記低分子量体が消失して
いたので反応終了とした。未反応のN−tert−ブチ
ルアリルアミンおよび不純物を35℃/42mmHg、
次いで200℃/3mmHgで減圧留去して、1,3,
5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラ(te
rt−ブチルアミノプロピル)シクロテトラシロキサン
155.1グラムを得た。このシロキサンの収率は70
%であった。攪拌装置付き4つ口フラスコに、オクタメ
チルシクロテトラシロキサン136.4グラム(459.
8ミリモル)、1,3,5,7−テトラメチル−1,
3,5,7−テトラ(tert-ブチルアミノプロピ
ル)シクロテトラシロキサン16.8グラム(24.3ミ
リモル)、水酸化セシウム0.02グラム(0.13ミリ
モル)、トルエン20ミリリットルを投入し、130℃
に加熱した。次いでジメチルスルフォキシド1.8グラ
ムを添加し、1時間攪拌して平衡化した後、50℃に冷
却した。次いで、これにジメチルスルフォキシド1.8
グラムと水100マイクロリットルの混合物を添加して
攪拌した。このとき、定期的に反応混合物を抜き出して
粘度を測定したところ、3時間経過後にほぼ一定値とな
ったので、トリメチルクロロシラン0.017グラム
(0.16ミリモル)を添加して重合を停止させた。こ
のときに生成した塩をろ過して除き、溶媒および低沸点
物を165℃/1mmHgで加熱減圧留去して透明のポ
リマー(二級アミノ官能性オルガノポリシロキサン)1
01.6グラムを得た。この二級アミノ官能性オルガノ
ポリシロキサン50グラム、平均重合度45の両末端ト
リメチルシリル基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキ
サン0.5グラム、ジブチル錫ジラウレート1.5グラム
を混合して室温で放置したところ、硬化物が得られた。
このことより、得られた二級アミノ官能性オルガノポリ
シロキサンの末端は水酸基で封鎖されていることが判明
した。この二級アミノ官能性オルガノポリシロキサンの
粘度は23,100センチポイズであり、このオルガノ
ポリシロキサン中のtert−ブチルアミノ基の重量%
を測定したところ、4.65重量%であった(計算値4.
56重量%)。これらの結果から、この二級アミノ官能
性オルガノポリシロキサンは、両末端シラノール基封鎖
のジメチルシロキサン・tert−ブチルアミノプロピ
ルメチルシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単位
とtert−ブチルアミノプロピルメチルシロキサン単
位のモル比は95:5である。)であることが判明し
た。
【0017】
【実施例1】参考例1で得られた二級アミノ官能性オル
ガノポリシロキサン100グラム、大豆油脂肪酸18.
4グラムを室温で混合した。混合物は、均一状態を保持
していた。この混合物100グラム、表面を脂肪酸で処
理したコロイド質炭酸カルシウム(平均粒径0.1ミク
ロンメーター)100グラム、ビニルトリス(メチルエ
チルケトオキシム)シラン20グラムを実質上無水条件
下で混合して室温硬化性組成物を調製した。この組成物
を室温にて硬化させて、厚さ2ミリメートルのゴムシー
トを作成した。そして、このゴムシートの表面に塗料A
および塗料Bをそれぞれ塗布して、塗料塗布性および塗
料接着性を測定した。また、調製した組成物を型枠にい
れ、20℃湿度55パーセントの条件下にて7日間放置
して硬化させて、厚さ2ミリメートルのゴムシートを作
成した。このゴムシートの物理特性を測定し、これらの
結果を表1に示した。さらに、調製した組成物を、白色
セラミックスボードを2枚つき合わせた幅20ミリメー
トル、深さ10ミリメートルの目地に充填し、室温にて
1週間硬化させてテストパネルを作成した。このテスト
パネルの防汚性を評価し、これらの結果を表1に示し
た。
【0018】
【比較例1】粘度15000センチスト−クスの両末端
シラノ−ル基封鎖ジメチルポリシロキサン100グラ
ム、表面を脂肪酸で処理したコロイド質炭酸カルシウム
(平均粒径0.1ミクロンメーター)100グラム、ビ
ニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン20グ
ラムを実質上無水条件下で混合して室温硬化性組成物を
調製した。この組成物について塗料塗布性、塗料接着
性、物理特性および防汚性を実施例1と同様に測定し、
これらの結果を表1に示した。
【0019】
【比較例2】参考例1で得られた二級アミノ官能性オル
ガノポリシロキサン100グラム、表面を脂肪酸で処理
したコロイド質炭酸カルシウム(平均粒径0.1ミクロ
ンメーター)100グラム、ビニルトリス(メチルエチ
ルケトオキシム)シラン20グラムを実質上無水条件下
で混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を
調製した。この組成物について、塗料塗布性、塗料接着
性、物理特性および防汚性を実施例1と同様に測定し、
これらの結果を表1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【実施例2】参考例1で得られた二級アミノ官能性オル
ガノポリシロキサン100グラムに対して大豆油脂肪酸
18.4グラムを混合して得られたベースポリマー10
0グラム、表面を脂肪酸で処理したコロイド質炭酸カル
シウム(平均粒径0.1ミクロンメーター)50グラ
ム、メチルトリメトキシシラン10グラムおよびジイソ
プロポキシビス(アセト酢酸エチル)チタン2グラムを
実質上無水条件下で均一になるまで混合して室温硬化性
オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この組成物
について、塗料塗布性および塗料接着性を実施例1と同
様に測定したところ、塗料Aおよび塗料Bともいずれも
全面積にわたって均一に塗布することができ、またこれ
らの塗膜の接着性も良好であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の室温硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物は、(A)成分の二級アミノ官能性オルガノ
ポリシロキサンと(B)成分の脂肪族不飽和結合含有有
機カルボン酸と(C)成分の硬化剤からなるので、硬化
後のゴムの表面に塗料を容易に塗布することができ、か
つ、その塗膜が容易にはがれることがなく、また、硬化
後のゴムの表面およびその接触している基材の防汚性に
優れるという特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 久隆 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 (72)発明者 杉山 茂樹 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式 【化1】 (式中、Rは同種または異種の一価炭化水素基であり、R1は二価炭化水素基で あり、R2は脂肪族不飽和結合を含まない一価炭化水素基であり、nおよびmは 1以上の整数である。)で表される二級アミノ官能性オルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)脂肪族不飽和結合含有有機カルボン酸 0.1〜50重量部 および (C)硬化剤 0.1〜40重量部 からなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
JP3127493A 1993-01-27 1993-01-27 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Pending JPH06220329A (ja)

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JP3127493A Pending JPH06220329A (ja) 1993-01-27 1993-01-27 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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JP (1) JPH06220329A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7253237B2 (en) 2003-10-17 2007-08-07 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Room temperature curable organopolysiloxane composition
JP2010525131A (ja) * 2007-05-01 2010-07-22 アクゾ ノーベル コーティングス インターナショナル ビー ヴィ カルボキシル官能性有機シリコーンを含有する防汚塗料組成物

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US7253237B2 (en) 2003-10-17 2007-08-07 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Room temperature curable organopolysiloxane composition
JP2010525131A (ja) * 2007-05-01 2010-07-22 アクゾ ノーベル コーティングス インターナショナル ビー ヴィ カルボキシル官能性有機シリコーンを含有する防汚塗料組成物

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