JP2005120122A - 摺動材用組成物及び摺動材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 摺動材として用いた場合に、摺動材としての特性を実質的に維持しながら、摩耗量を低減することができる摺動材用組成物、及び、これを成形してなる摺動材を提供する。
【解決手段】 バインダー樹脂、基材、及び、球状フェノール樹脂硬化物を含有することを特徴とする摺動材用組成物と、これを成形してなる摺動材。好ましくは、球状フェノール樹脂硬化物は、平均粒径が0.1〜500μm、アセトン抽出率が5重量%以下であり、摺動材用組成物全体に対して、5〜40重量%を含有するものであることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、摺動材用組成物及びこれを成形してなる摺動材に関するものである。
摺動材は様々な分野に用いられている。これらの材料は、材料同士が接触して、その間に摩擦による抵抗を生ずることにより作用するものである。このため、材料同士の接触時間及び接触圧力により摺動材が徐々に磨耗していくことは避けられず、この現象をいかに低減させるかが、摺動材の分野において大きな課題となっている。
摺動材の分野においては、磨耗量を低減させるために、ガラスビーズやガラス繊維などの配合が行われてきた。ガラスビーズを用いた場合には磨耗量の低減が認められるものの、基材との密着性が悪い場合、摺動材の耐衝撃強さが大きく低減する場合がある。また、ガラス繊維を用いた場合には、基材との密着性は良好であっても、磨耗量低減効果がそれほど大きくないという問題があった。
また、摺動材のバインダーとしてフェノール樹脂を使用し、この樹脂の種類を変えることで、耐熱性も含めた摺動特性を向上させる検討も行われている。フェノール樹脂自身は、例えばステンレス材との動摩擦係数が0.5程度であるため、摺動材のバインダーとして使用するには好適でない場合もあるが、耐熱性が良好であることから使用されている(例えば、特許文献1ないし3参照。)。
このような摺動材においては、耐熱性の向上は見られるものの、硬化特性が汎用のフェノール樹脂よりも劣っている場合があり、成形加工が非常に制限されたものになるという欠点があった。
このほか、黒鉛、フッ素樹脂などの固体潤滑材を配合したフェノール樹脂複合材料を成形した摺動材があり、軸受やローラーなどに広く利用されている。しかしながら、磨耗量を検討すると、ほとんど改善されていないのが現状である。
特開平04−142324号公報 特開平04−142328号公報 特開平06−184258号公報
本発明は、摺動材として用いた場合に、摺動材としての特性を実質的に維持しながら、摩耗量を低減することができる摺動材用組成物、及び、これを成形してなる摺動材を提供するものである。
このような目的は、下記の本発明(1)〜(5)によって達成される。
(1)バインダー樹脂、基材、及び、球状フェノール樹脂硬化物を含有することを特徴とする摺動材用組成物。
(2)上記球状フェノール樹脂硬化物は、平均粒径が0.1〜500μmである上記(1)に記載の摺動材用組成物。
(3)上記球状フェノール樹脂硬化物は、アセトン抽出率が5重量%以下である上記(1)又は(2)に記載の摺動材用組成物。
(4)上記摺動材用組成物全体に対して、上記球状フェノール樹脂硬化物5〜40重量%を含有する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の摺動材用組成物。
(5)上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の摺動材用組成物を成形してなる摺動材。
本発明は、バインダー樹脂、基材、及び、球状フェノール樹脂硬化物を含有することを特徴とする摺動材用組成物であり、摺動材としての特性を実質的に維持しながら、摩耗量を低減することができる摺動材を得ることができるものである。
以下に、本発明の摺動材用組成物及び摺動材について詳細に説明する。
本発明の摺動材用組成物は、バインダー樹脂、基材、及び、球状フェノール樹脂硬化物を含有することを特徴とする。
また、本発明の摺動材は、上記本発明の摺動材用組成物を成形してなるものである。
まず、本発明の摺動材用組成物(以下、単に「組成物」ということがある)について説明する。
本発明の組成物に用いられるバインダー樹脂としては特に限定されないが、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などのフェノール樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、あるいはメラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を好適に用いることができる。これらの熱硬化性樹脂の形態は特に限定されず、液状、固形、粉末など、いずれの形態のものでも使用することができる。
これらの中でも特に、フェノール樹脂を用いることが好ましい。これにより、摺動材に高い耐熱性及び機械的強度を付与することができる。また、摺動材のコストを低減することができる。
本発明の組成物に用いられる基材としては特に限定されないが、例えば、ゴム、エンジニアリングプラスチックなどが用いられる。
ゴムとしては例えば、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコンゴム、ウレタンゴムなどが挙げられる。
また、エンジニアリングプラスチックとしては例えば、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどが挙げられる。
これらは単独または二種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物に用いられる球状フェノール樹脂硬化物としては特に限定されないが、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを、触媒の存在下で懸濁重合させて得られた球状フェノール樹脂を硬化させたものを好適に用いることができる。
ここで用いられるフェノール類としては特に限定されないが、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール等のアルキルフェノール、フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール等のハロゲン化フェノール、p−フェニルフェノール、アミノフェノール、ニトロフェノール、ジニトロフェノール、トリニトロフェノール等の1価フェノール置換体、および1−ナフトール、2−ナフトール等の1価のフェノール類、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタリン等の多価フェノール類が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができるが、通常、フェノールやメタクレゾールが多く用いられる。
また、アルデヒド類としては特に限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができるが、通常はホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドが多く用いられる。
フェノール類とアルデヒド類との反応に用いられる触媒としては特に限定されないが、通常、アルカリ性触媒が用いられる。アルカリ性触媒としては特に限定されないが、例えば、アンモニア、1級アミン化合物、2級アミン化合物、および3級アミン化合物のようなアミン系化合物、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリ金属の水酸化物などが挙げられる。
これらの中でも、3級アミン化合物を用いることが好ましい。これにより、反応系への添加量を少量に抑えられ、かつ、フェノール類とアルデヒド類との反応終了時において、フェノール樹脂中の未反応フェノール類の含有量を少なくすることができる。
他のアルカリ性触媒、例えば、アンモニア、1級アミン化合物、2級アミン化合物を用いた場合は、3級アミンを用いた場合と比較すると、フェノール類とアルデヒド類との反応率が低くなり、未反応フェノール類の含有量が増加する傾向がある。また、アルカリ金属の水酸化物を使用する場合は、反応条件によってはフェノール樹脂硬化物を反応系中で球状化することが難しくなる場合がある。
ここで3級アミン化合物としては特に限定されないが、例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジアザビシクロウンデセンなどが挙げられ、通常、コストや入手のしやすさの点からトリエチルアミンが使用される。
3級アミン化合物の配合量についても特に限定されないが、フェノール類に対して0.1〜5.0重量%であることが好ましく、さらに好ましくは1.0〜3.0重量%である。配合量が上記下限値より少ないと、フェノール樹脂粒子を形成することが難しくなる場合がある。
フェノール類(P)とアルデヒド類(F)との反応モル比(F/P)については特に限定されないが、0.9〜3.0であることが好ましく、さらに好ましくは1.2〜2.0、特に好ましくは1.3〜1.8である。これにより、目的とする粒径の球状フェノール樹脂硬化物を効率よく得ることができる。
反応モル比が上記上限値を越えると、樹脂中に含有される未反応のアルデヒド類の量が多くなるので、アルデヒド臭が強くなるとともにコスト的にも不利である。一方、上記下限値未満であると樹脂中に含有される未反応フェノール類の量が多くなったり、樹脂が硬化するのに長時間を要したりするようになる。
球状フェノール樹脂硬化物を製造する際には、通常、球状にするために反応時に懸濁安定剤を使用する。懸濁安定剤としては特に限定されないが、通常、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴムなどが用いられる。
また、懸濁安定剤の配合量についても特に限定されないが、フェノールに対して0.1〜10重量%を配合することが好ましい。
これにより、目的とする平均粒径を有する球状フェノール樹脂を効率的に得ることができる。
本発明の組成物に用いられる球状フェノール樹脂硬化物は、上記で得られた球状フェノール樹脂を硬化させることにより得られる。硬化条件としては特に限定されないが、例えば、120℃〜250℃で3〜12時間行うことができる。
本発明の組成物で使用する球状フェノール樹脂硬化物において、その粒径は用途により異なるため特に限定されないが、平均粒径が0.1〜500μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.5μm〜50μmである。これにより、摺動材として使用した場合に、摩耗量の低減効果をより大きなものとすることができる。また、このような平均粒径を有する球状フェノール樹脂硬化物は簡易に製造することができる。
平均粒径を上記範囲内とする方法としては特に限定されないが、用いるフェノール類、アルデヒド類、反応触媒、縣濁剤などの種類や、反応温度、反応時間、縣濁時の撹拌速度などの反応条件を調整し、目的とする用途に合わせて適宜条件を選択することにより行うことができる。
本発明の組成物に用いる球状フェノール樹脂硬化物は、以上の方法により製造したものを好適に用いることができる。また、このようにして製造された市販品を用いることもできる。
本発明の組成物におけるバインダー樹脂の含有量は、用途により異なるために特に限定されないが、通常、組成物全体に対して10〜30重量%である。また、基材の含有量についても同様に限定されないが、組成物全体に対して25〜80重量%である。これにより、摺動材とした場合に充分な機械的強度と摺動特性とを付与することができる。
また、本発明の組成物において、球状フェノール樹脂硬化物の配合量は、用いる球状フェノール樹脂硬化物の粒径や、摺動材の用途により異なるため特に限定されないが、組成物全体に対して、5〜40重量%とすることが好ましい。さらに好ましくは10〜20重量%である。これにより、摺動材として用いた場合に充分な摩耗量低減効果を付与することができる。
配合量が上記下限値を下回ると、磨耗量低減効果が充分でない場合がある。また、上記上限値を越えると、基材自身の特性を妨げる場合があり、具体的には機械的強度や耐熱性が低下する場合がある。
本発明の組成物で用いられる球状フェノール樹脂硬化物の硬化度については特に限定されないが、アセトン抽出率を指標として評価を実施し、抽出率が5重量%以下であるものが望ましい。5重量%を上回ると、硬化度が低下する傾向があり、磨耗量の低減効果が小さくなることがある。
本発明の組成物には、以上に説明したもののほか、補強材としてカーボンブラックなど、ゴムの硬化剤として硫黄など、硬化を促進するものとして硬化促進剤、潤滑剤としてプロセスオイルなど、離型剤としてステアリン酸及び酸化亜鉛などを含有することができる。
次に、本発明の組成物の製造方法について説明する。
本発明の組成物の製造方法としては特に限定されないが、例えば、バインダー樹脂、基材、球状フェノール樹脂硬化物、及び、その他の成分を各々好ましい形態で用い、通常の混合装置等を用いて混合する方法により得ることができる。
例えば、基材としてゴムを用いる場合の一例を挙げると、ゴム、カーボンブラック、プロセスオイル、ステアリン酸、酸化亜鉛等を配合し、これを100℃程度で混合した後、一旦冷却し、この混合物に硫黄、加硫促進剤、バインダー樹脂、球状フェノール樹脂硬化物を加えて再度混合することにより、組成物を得ることができる。
また、基材としてエンジニアリングプラスチックを用いる場合は、このエンジニアリングプラスチックを軟化温度付近、例えば200〜400℃の温度で軟化させ、これにバインダー樹脂、球状フェノール樹脂硬化物、及び、その他の成分を加えて混合することにより、組成物を得ることができる。
次に、本発明の摺動材について説明する。
本発明の摺動材は、上記本発明の組成物を成形してなるものである。
成形条件としては特に限定されず、用いる基材の種類、摺動材の用途などにより適宜好適な条件を設定することができる。例えば、ゴムを基材とした組成物を用いる場合は、ゴムが加硫する温度域で加熱加圧して所定の型で成形する。必要に応じて、さらに二次加硫を行って摺動材を得ることができる。また、エンジニアリングプラスチックを基材とした組成物を用いる場合は、エンジニアリングプラスチックや他の成分が軟化する温度域で加熱加圧して所定の型で成形することにより摺動材を得ることができる。
以下、本発明を実施例により説明する。しかし、本発明は実施例により限定されるものではない。また、実施例、比較例で示される「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表すものである。
1.組成物の調製
《実施例1》
スチレン−ブタジエンゴム60部、カーボンブラック40部、プロセスオイル20部、ステアリン酸1部、酸化亜鉛1部を、バンバリーミキサーを用いて100℃で混合した。混合後、一旦冷却し、この混合物に硫黄5部、加硫促進剤1部、市販の粉末フェノール樹脂(住友ベークライト社製:「PR−217」)30部、市販の球状フェノール樹脂硬化物(住友ベークライト社製:PR−ACS−7)10部を加え、バンバリーミキサーを用いて100℃で混合して組成物を得た。
《実施例2》
実施例1において、球状フェノール樹脂硬化物を20部とした以外は、実施例1と同様にして組成物を得た。
《実施例3》
実施例1において、球状フェノール樹脂硬化物を40部とした以外は、実施例1と同様にして組成物を得た。
《実施例4》
冷却管及び撹拌機を備えた5Lのフラスコに、メタクレゾール1000部、37%ホルマリン1200部、水1500部、トリエチルアミン20部、ポリビニルアルコール(クラレ社製・「PVA−117」)100部を入れ、撹拌しながら昇温を行い、100℃で5時間還流反応を行った。反応後、30℃まで冷却して、静置し、上水を除去し、水で粒子を洗浄した。
洗浄後、100℃のオーブンで5時間乾燥を行い、その後、卓上粉砕機で解砕して、球状メタクレゾール樹脂硬化物を得た。
得られた球状メタクレゾール樹脂硬化物を用い、実施例2と同様の方法で組成物を得た。
《比較例1》
実施例1において、球状フェノール樹脂硬化物を配合しない以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
2.摺動材の製造
実施例及び比較例で得られた組成物を用いて、170℃、10MPaでプレス成形を行い、1mm厚の摺動材相当の評価試料を得た。
実施例及び比較例で使用した球状フェノール樹脂硬化物、及び、得られた摺動材について評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2005120122
3.評価方法
(1)フェノール樹脂硬化物の平均粒径:レーザー散乱型粒度分布測定装置(堀場製作所社製:LA920)を用いて測定した。
(2)フェノール樹脂硬化物のアセトン抽出率:フェノール樹脂球状硬化物約1gを円筒濾紙に入れ、ソックスレー抽出機を用いて8時間還流抽出を行った。抽出後、抽出物を100℃で8時間乾燥固化させて、減少分の重量を測定し抽出率を求めた。
(3)摩耗量:上記で得られた摺動材を2cm角に裁断した。これを試験用の治具に接着させて、磨耗量測定用の試験片を作製した。スラスト式摺動試験機による摺動試験法に準拠して、相手材としてS45Cを用い、滑り速度100cm/秒、荷重50Nで、滑り距離が10kmになるまで連続運転して回転摩擦させた。このときの摩耗量を測定した。
(4)摺動特性:上記(3)の試験終了時に、摺動材の摩擦係数を測定した。
実施例1〜4はいずれも、バインダー樹脂、基材、及び、球状フェノール樹脂硬化物を含有することを特徴とする本発明の組成物であり、これを成形してなる摺動材相当の評価試料を評価した結果、球状フェノール樹脂硬化物を配合しなかった比較例1と比べて、摺動特性を実質的に低下させることなく、摩耗量を大きく低減させることができた。
本発明の摺動材用組成物は、OA機器、摺動シール材、各種軸受材など、高い摺動特性を必要とし、かつ、摩耗量の低減が要求されている用途に好適に用いることができるものである。

Claims (5)

  1. バインダー樹脂、基材、及び、球状フェノール樹脂硬化物を含有することを特徴とする摺動材用組成物。
  2. 前記球状フェノール樹脂硬化物は、平均粒径が0.1〜500μmである請求項1に記載の摺動材用組成物。
  3. 前記球状フェノール樹脂硬化物は、アセトン抽出率が5重量%以下である請求項1又は2に記載の摺動材用組成物。
  4. 前記摺動材用組成物全体に対して、前記球状フェノール樹脂硬化物5〜40重量%を含有する請求項1ないし3のいずれかに記載の摺動材用組成物。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の摺動材用組成物を成形してなる摺動材。
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