JP2005119148A - ガスバリア基材、表示デバイス用基板および表示デバイス - Google Patents

ガスバリア基材、表示デバイス用基板および表示デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、高度なガスバリア性を有する実質的に透明なガスバリア基材を提供することに有る。また、本発明の目的は、表示デバイスにした際に性能に優れる表示デバイス用基板およびそれを用いた表示デバイスを提供することにある。
【解決手段】 本発明のガスバリア基材10は、樹脂材料で構成される第1の層1と、該第1の層の少なくとも片面側に設けられ無機材料で構成される第2の層2とを有する実質的に透明なガスバリア基材であって、前記第2の層を構成する無機材料の融点は、1,500℃以下であることを特徴とするものである。また、本発明の表示デバイス用基板は、上述のガスバリア基材を有することを特徴とするものである。また、本発明の表示デバイスは、上述の表示デバイス用基板を有することを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガスバリア基材、表示デバイス用基板および表示デバイスに関する。
従来から、樹脂基板等の表面にアルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素等の金属酸化物の薄膜を形成したガス・水蒸気バリア性フィルムは、ガスの遮断を必要とする物品の包装、食品や工業用品および医薬品等の変質を防止するための包装用途に広く用いられている。
また、このようなガス・水蒸気バリア性フィルムは、包装用途以外にも液晶表示素子、太陽電池、エレクトロルミネッセンス(EL)素子等でも使用されている。特に、液晶表示素子、EL素子等への応用が進んでいる透明基材には、近年、軽量化、大型化という要求に加え、長期信頼性や形状の自由度が高いこと、曲面表示が可能であること等の高度な要求がある。このような要求に応じるため、重くて割れやすく大面積化が困難なガラス基板に代わって透明樹脂等のフィルム基板が採用され始めている。
さらに、透明樹脂等のフィルム基板は、上記要求に応えるだけでなく、ロール方式による生産が可能である点でガラス基板よりも生産性が良くコストダウンの点でも有利である。
しかし、フィルム基板は、ガラス基板に比べガスバリア性が劣るという問題がある。ガスバリア性が劣る基材を用いると、酸素や水蒸気が浸透し、例えば液晶セル内の液晶を劣化させ、表示欠陥となって表示品位を劣化させてしまう場合がある。
この様な問題を解決するためにフィルム基板上に金属酸化物薄膜を形成してガスバリア性フィルム基板とすることが知られている。例えば、包装材や液晶表示素子に使用されるガスバリア性フィルムとしては樹脂基板上に酸化珪素を蒸着したもの、酸化アルミニウムを蒸着したもの等が挙げられる(例えば、特許文献1、2参照)。
しかし、近年では、液晶ディスプレイの大型化、高精細ディスプレイ等の開発に伴いフィルム基板についても、より高度なバリア性が要求されるようになってきた。
特開昭53−12953号公報 特開昭58−217344号公報
本発明の目的は、高度なガスバリア性を有する実質的に透明なガスバリア基材を提供することに有る。
また、本発明の目的は、表示デバイスにした際に性能に優れる表示デバイス用基板およびそれを用いた表示デバイスを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(19)に記載の本発明により達成される。
(1)樹脂材料で構成される第1の層と、該第1の層の少なくとも片面側に設けられ無機材料で構成される第2の層とを有する実質的に透明なガスバリア基材であって、前記第2の層を構成する無機材料の融点は、1,500℃以下であることを特徴とするガスバリア基材。
(2)前記第2の層が、2層以上形成されているものである上記(1)に記載のガスバリア基材。
(3)前記第2の層の少なくとも片面に、さらに有機材料で構成される第3の層が設けられているものである上記(1)または(2)に記載のガスバリア基材。
(4)前記第2の層は、実質的に非晶状態である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(5)前記第1の層のガラス転移温度[Tg]は、200℃以上である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(6)前記樹脂材料は、ポリエーテルスルホン樹脂またはエポキシ系樹脂を含むものである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(7)前記無機材料の融点を[Tm]、前記第1の層のガラス転移温度を[Tg]としたとき、0℃≦(Tm−Tg)≦1,125[℃]なる関係を満足するものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(8)前記無機材料は、複数の金属酸化物を含むものである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(9)前記金属酸化物は、酸化珪素を含むものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(10)前記金属酸化物は、さらに酸化アルミニウムを含むものである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(11)前記第2の層の表面の算術平均粗さは、10nm以下である上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(12)前記第2の層のJIS K7129Bに規定する水蒸気透過度は、0.1[g/m2/day/40℃、90%RH]以下である上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(13)前記第2の層のJIS K7126Bに規定する酸素透過度は、0.1[cm/m2/day/1atm/23℃]以下である上記(1)ないし(12)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(14)前記ガスバリア基材のJIS K7105に規定する光線透過率は、60%以上である上記(1)ないし(13)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(15)前記ガスバリア基材のJIS K7129Bに規定する水蒸気透過度は、0.1[g/m2/day/40℃、90%RH]以下である上記(1)ないし(14)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(16)前記ガスバリア基材のJIS K7126Bに規定する酸素透過度は、0.1[cm/m2/day/1atm/23℃]以下である上記(1)ないし(15)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(17)カルシウム腐食法による評価で温度50℃、湿度95%、12時間処理後の腐食面積率が、1%以下である上記(1)ないし(16)のいずれかに記載のガスバリア基材。
(18)上記(1)ないし(17)に記載のガスバリア基材を有することを特徴とする表示デバイス用基板。
(19)上記(18)に記載の表示デバイス用基板を有することを特徴とする表示デバイス。
本発明によれば、高度なガスバリア性を有する実質的に透明なガスバリア基材を得ることができる。
また、本発明によれば、表示デバイスにした際に表示品位が優れる表示デバイス用基板およびそれを用いた表示デバイスを得ることができる。
また、前記樹脂材料で構成される層の樹脂として特定の樹脂を用いた場合、ガスバリア基材のフレキシブル性を特に向上することができる。
また、前記無機材料が複数の金属酸化物を含む場合、非晶質で緻密なガラス薄膜の形成が可能となり、ガスバリア性を特に向上することができる。
また、カルシウム腐食法における腐食面積率が特定の値を有するガスバリア基材を用いる場合、特に表示デバイス用基板とした際の長期信頼性に優れる。
また、カルシウム腐食法における腐食箇所が特定の値を有するガスバリア基材を用いる場合、特に表示デバイス用基板とした際の長期信頼性に優れる。
以下、本発明のガスバリア基材、表示デバイス用基板および表示デバイスについて詳細に説明する。
本発明のガスバリア基材は、樹脂材料で構成される第1の層と、該第1の層の少なくとも片面側に設けられ無機材料で構成される第2の層とを有する実質的に透明なガスバリア基材であって、前記第2の層を構成する無機材料の融点は、1,500℃以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の表示デバイス用基板は、上述のガスバリア基材を有することを特徴とするものである。
また、本発明の表示デバイスは、上述の表示デバイス用基板を有することを特徴とするものである。
まず、本発明のガスバリア基材および表示デバイス用基板について好適な実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明のガスバリア基材の一例を模式的に示す断面図である。
ガスバリア基材10は、樹脂材料で構成される第1の層1の上面(図1上側)に、無機材料で構成される第2の層2が設けられている。
第1の層1を構成する樹脂材料としては、透明性を有する樹脂材料であれば特に限定されず、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの中でも、ポリエーテルスルホン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂の中から選ばれる1種以上の樹脂が好ましい。これにより、ガスバリア基材10のフレキシブル性を向上することができる。
第1の層1のガラス転移温度は、特に限定されないが、200℃以上であることが好ましく、特に250〜400℃が好ましい。ガラス転移温度が前記下限値未満であると加工時の条件制約によりガスバリア性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると第1の層を形成するのが困難となる場合がある。
第1の層1の厚さは、特に限定されないが、0.01〜2mmが好ましく、特に50〜400μmが好ましい。厚さが前記下限値未満であると例えばガスバリア基材10から表示デバイス用基板等へ加工する際の加工性が低下する場合があり、前記上限値を超えるとガスバリア基材10のフレキシブル性が低下する場合がある。
第2の層2を構成する無機材料の融点は、1,500℃以下であることを特徴とする。これにより、気相法で無機材料を成膜する際に、第2の層2(ガスバリア層)を第1の層1に低温で形成することができる。
前記無機材料の融点は、1,200℃以下であることが好ましく、特に400〜1,000℃が好ましい。前記無機材料の融点が前記上限値を超えるとガスバリア性を向上する効果が低下する場合があり、前記下限値未満であると第2の層2を形成する速度が低下する場合がある。
前記融点は、例えば示差熱分析法、熱機械分析等で評価することできる。
従来、ガスバリア層を構成する無機材料の融点は、2,300〜2,500℃程度であった。このような高融点の無機材料で構成されるガスバリア層は、その材料自身が有するガスバリア性には優れていた。しかし、ガスバリア層とした場合には、その無機材料によって形成される結晶欠陥により、その材料が本来有するガスバリア性を発揮できていなかった。
これに対して、本発明ではガスバリア層を構成する無機材料の融点が1,500℃以下のものを用いるものである。このような比較的低融点の無機材料で構成されるガスバリア層は、非晶状態になり易く結晶欠陥に起因するガスバリア性の低下を改善することができる。
前記無機材料としては、例えばSi、Al、Ca、Na、B、Ti、Pb、Nb、Mg、P、Ba、Ge、Li、KおよびZr等から選ばれた少なくとも1種の酸化物または2種以上の混合物の酸化物、フッ化物、窒化物あるいは酸窒化物等が挙げられる。
これら中でも複数の酸化物を含むことが好ましく、特に複数の酸化物を含むガラスが好ましい。これにより、非晶質で緻密なガラス薄膜が形成されるためガスバリア性を向上することができる。また、複数の酸化物を用いることで融点1,500℃以下にすることが容易となる。
前記複数の酸化物は、特に限定されないが、酸化珪素を含むことが好ましい。これにより、特にガスバリア性を向上することができる。
また、前記複数の酸化物は、さらに酸化アルミニウムを含むことが好ましい。これにより、第2の層2の非晶性を特に向上することができる。
また、前記複数の酸化物は、さらに酸化マグネシウムまたは酸化ホウ素を含むことが好ましい。これにより、前記無機材料の融点を低下する効果を向上することができる。
前記酸化珪素の含有量は、特に限定されないが、前記無機材料全体の20〜70モル%が好ましく、特に30〜60モル%が好ましい。前記酸化アルミニウムの含有量は、特に限定されないが、前記無機材料全体の5〜50モル%が好ましく、特に10〜40モル%が好ましい。また前記酸化マグネシウムの含有量は、特に限定されないが、前記無機材料全体の5〜50モル%が好ましく、特に10〜40モル%が好ましい。さらには、前記酸化ホウ素の含有量は、特に限定されないが、前記無機材料全体の5〜50モル%が好ましく、特に10〜40モル%が好ましい。含有量が前記範囲内であると、特にガスバリア性に優れる。
第2の層2は、特に限定されないが、実質的に非晶状態であることが好ましい。第2の層2が非晶状態であると、ガスバリア性を向上する効果に特に優れる。前記実質的に非晶状態とは、例えばX線回折測定によって結晶性を示すピークが出ないことを意味する。また、第2の層2を形成する過程または形成後に、第2の層2中の結晶部を非晶化してもよい。前記非晶化処理工程には、レーザーアニール法、電子線照射、イオンビーム照射等を用いることができる。
第2の層2の表面の算術平均粗さは、特に限定されないが、10nm以下が好ましく、特に0.1〜5nmが好ましい。算術平均粗さが前記上限値を超えるとガスバリア性を向上する効果が低下する場合があり、前記下限値未満であっても、それ以上の効果の向上は望めない。
前記算術平均粗さは、例えば20μm×20μm角の領域について原子間力顕微鏡を用いて評価できる。
また、第2の層2の表面の最大高さは、特に限定されないが、0.3μm以下が好ましく、特に0.02〜0.2μmが好ましい。最大高さが前記範囲内であると、特にガスバリア性に優れる。
前記最大高さは、例えば20μm×20μm角の領域について原子間力顕微鏡を用いて評価できる。
第2の層2のJIS K7129Bに規定する水蒸気透過度は、特に限定されないが、0.1[g/m2/day/40℃、90%RH]以下であることが好ましい。水蒸気透過度が前記範囲内であると、ガスバリア基材10を表示デバイス用基板として用いた際の長期信頼性に優れる。
第2の層2のJIS K7126Bに規定する酸素透過度は、特に限定されないが、0.1[cm/m2/day/1atm/23℃]以下であることが好ましい。酸素透過度が前記範囲内であると、ガスバリア基材10を表示デバイス用基板として用いた際の長期信頼性に優れる。
第2の層2の厚さは、特に限定されないが、10〜1,000nmが好ましく、特に30〜200nmが好ましい。厚さが前記下限値未満であるとガスバリア性が低下する場合があり、前記上限値を超えると曲げ耐久性が低下する場合がある。
第1の層1の厚さと、第2の層2の厚さとの比は、特に限定されないが、10:1〜2,000:1が好ましく、特に250:1〜40,000:3が好ましい。比率が前記範囲内であると、特に曲げ耐久性に優れる。
第1の層1のガラス転移温度(Tg)と、前記無機材料の融点(Tm)とは、特に限定されないが、0≦(Tm−Tg)≦1,125[℃]なる関係を満足することが好ましく、特に300≦(Tm−Tg)≦900[℃]なる関係を満足することが好ましい。前記関係を満足すると、特にガスバリア性に優れる。
ガスバリア基材10は、実質的に透明であることを特徴とする。ここで、ガスバリア基材10が実質的に透明とは、JIS K7105に規定する光線透過率が50%以上である。
実際には、前記光線透過率は、60%以上が好ましく、特に80〜99.5%が好ましい。光線透過率が前記範囲内であると、特に表示デバイス用基板(ディスプレイ基板)やその他光学用基板、包装用フィルム等の高度な透明性が要求される用途に好適に用いることができる。
第1の層1の少なくとも片面側に第2の層2を形成する方法としては、例えば熱蒸発法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法などの物理的方法や、CVD法などの化学的方法を用いることができる。
ガスバリア基材10のJIS K7129Bに規定する水蒸気透過度は、特に限定されないが、0.1[g/m2/day/40℃、90%RH]以下が好ましい。水蒸気透過度が前記範囲内であると、ガスバリア基材10を表示デバイス用基板として用いた際の長期信頼性に特に優れる。
ガスバリア基材10のJIS K7126Bに規定する酸素透過度は、特に限定されないが、0.1[cm/m2/day/1atm/23℃]以下が好ましい。酸素透過度が前記範囲内であると、ガスバリア基材10を表示デバイス用基板として用いた際の長期信頼性に特に優れる。
ガスバリア基材10の後述するカルシウム腐食法による評価で温度50℃、湿度95%、12時間処理後の腐食面積率は、特に限定されないが、1%以下が好ましく、特に0.01〜0.5%が好ましい。腐食面積率が前記範囲内であると、ガスバリア基材10を、有機ELディスプレイや高精彩カラー液晶ディスプレイ等の高バリア性が特に要求される用途に適用した際の長期信頼性に特に優れる。
ここで、前記腐食面積率は、下記の式で求めることができる。
腐食面積率(%)=(カルシウムが腐食により変色した部分の面積/カルシウム部分の面積)×100
また、後述するカルシウム腐食法による評価で1mmの範囲内で50μm以上に成長する腐食箇所の個数は、特に限定されないが、5個以下であることが好ましく、特に3個以下であることが好ましい。腐食箇所が前記範囲内であると、ガスバリア基材10を、有機ELディスプレイや高精彩カラー液晶ディスプレイなどの高バリア性が要求される用途に適用した際の表示品位に特に優れる。
前記カルシウム腐食法による評価は、以下のような方法で評価することができる。
1.例えば図1に示すガスバリア基材10を構成する第2の層2上に、水分と反応して腐食するカルシウム層を真空プロセスにて形成した後、水蒸気が不透過であるアルミニウム層で、カルシウム層を封止して水蒸気バリア性評価用セルを形成する。ここで、前記カルシウム層の厚さは200nmとし、前記アルミニウム層の厚さは4μmとした。
また、前記アルミニウム層の表面粗さは、算術平均値が4.6nmとし、最大高さと最大深さは、最大高さが70nmおよび最大深さが3nmとした。
2.次に、前記アルミニウム層の上層に、温度40±0.5℃、相対湿度90±2%の条件下に暴露したときにその質量変化が、暴露面積50cm2で1mg/24時間以下の有機物(具体的には蜜蝋とパラフィンとを、1:1の割合で溶融混合した混合物)で密閉した。その後に、温度50℃、湿度95%、12時間処理して、水分と反応して腐食するカルシウムの腐食状態をカルシウムの変色で評価し、カルシウムの腐食面積と腐食厚さから算出される金属腐食物の体積から、金属と反応する水分量を評価する。
JISに規定する水蒸気透過度の測定に代え、このようなカルシウム腐食法により、水蒸気透過度を評価した理由は、以下の通りである。
従来のJISに規定する水蒸気透過度の測定では、0.1[g/m2/day/40℃、90%RH]が測定限界であった。しかし、近年、有機ELディスプレイや高精彩カラー液晶ディスプレイなどの高バリア性が要求される用途では、水蒸気透過度に関する高度な要求があり、それらの要求に対して水蒸気透過度を評価することができなかった。
これに対して、本発明では水蒸気透過度が従来のガスバリア基材と比較して非常に小さいガスバリア基材10を得ることができたので、従来の方法では評価できなかったような優れた水蒸気バリア性を評価することができたからである。
本発明のガスバリア基材10は、図1に示すように樹脂材料で構成される第1の層1と、該第1の層1の少なくとも片面側に設けられ無機材料で構成される第2の層2とを有するものである。
本発明のガスバリア基材10は、図1に示す以外の構成を有するガスバリア基材にも適用可能である。他の構成を有するガスバリア基材としては、例えば図2および図3に示すようなものがある。図2および図3は、他の構成を有するガスバリア基材10の断面図である。以下、図1に示すガスバリア基材10との相違点を中心に説明する。
図2は、第3の層3を有するガスバリア基材10の一例を示す断面図である。図2に示すようにガスバリア基材10は、樹脂材料で構成される第1の層1と、無機材料で構成される第2の層2との間に有機材料で構成される第3の層3が設けられている。
第3の層3としては、種々の機能を有するものが、その目的に応じて用いられる。例えば図2に示すように第1の層1を平滑化する平滑化層としての機能が挙げられる。また、第3の層3の機能としては、密着性を向上する接着層としての機能、バリア性をさらに向上させるバリア層としての機能が挙げられる。
また、第3の層3を第2の層2の上側(図1上側)に設けることもできる。この場合、第3の層3の機能は、第2の層2の保護層としての機能を有するもの、光学反射防止層としての機能を有するもの等が挙げられる。
第3の層3を構成する有機材料としては、例えばアクリル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等が挙げられる。アクリル系樹脂として、具体的にはエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、イソシアヌール酸トリアクリレート、ペンタエリスリトールアクリレート、トリメチロールプロパンアクリレート、エチレングリコールアクリレート、ポリエステルアクリレート、ノルボルネンアクリレート、ビスフェノールA型エポキシジアクリレート、4臭素化ビスフェノールA型ジエポキシジアクリレート、ノボラック型エポキシアクリレート等が挙げられる。これらの中でもイソシアヌール酸トリアクリレート、ビスフェノールA型エポキシジアクリレート、4臭素化ビスフェノールA型ジエポキシジアクリレート、ノボラック型エポキシアクリレートの中から選ばれる1種以上が好ましい。これにより、表面平滑性の向上および接着性の向上を図れる。
第3の層3の厚さは、特に限定されないが、0.1〜10μmが好ましく、特に0.3〜6μmが好ましい。厚さが前記下限値未満であると平滑性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると厚みの均一性が低下する場合がある。
第3の層3を形成する方法としては、例えば、キスコート法、バーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法等を用いて、塗布成膜した後に熱硬化もしくは紫外線硬化する湿式塗布方法や、第1の層1上に塗布した樹脂組成物の表面に研磨されたガラス等の固体基板を接触させながら硬化成膜する転写法等を挙げることができる。
図3は、二つの第2の層21、22が形成されている。第3の層3は、図2と同じである。すなわち、ガスバリア基材10は、第1の層1の上側に第3の層3と、第2の層21と、第2の層22とが、この順に隣接して設けられている。これにより、ガスバリア性能をより向上することができる。
第2の層21の厚さは、特に限定されず、10〜1,000nmが好ましく、特に30〜200nmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に曲げ耐久性に優れる。
第2の層22の厚さは、特に限定されず、10〜1,000nmが好ましく、特に30〜200nmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に曲げ耐久性に優れる。
また、第2の層21の厚さと、第2の層22の厚さとの比は、特に限定されないが、100:1〜1:100が好ましく、特に20:3〜3:20が好ましい。比率が前記範囲内であると、曲げ耐久性に優れる。
第2の層21と、第2の層22とは同じ組成の無機材料で構成されていても良いが、異なる組成の無機材料で構成されていても良い。
なお、第2の層21と、第2の層22とは同じ組成の無機材料で構成されている場合、その界面は明確であっても、明確でなくても良い。
具体的には第2の層21は、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ホウ素等で構成されていることが好ましい。また、第2の層22は、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ホウ素等で構成されていることが好ましい。これにより、ガスバリア性を特に向上することができる。
なお、本実施の形態では、無機材料で構成される層が2層形成されているが、本発明はこれに限定されず、2層以上の3層、4層等でも良い。
また、第2の層21と第2の層22との間に、さらに第3の層が設けられていても良い。
このようなガスバリア基材10は、具体的には液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、電子ペーパー等のフラットパネルディスプレイ用基板、有機ELバックライト、無機ELバックライト等の面発光体用基板等の表示デバイス用基板として好適に用いることができる。さらに、このような表示デバイス用基板を用いることにより、優れた表示性能、長期信頼性を有する表示デバイスを得ることができる。
次に、表示デバイスについて、好適な実施の形態に基づいて説明する。図4は、本発明の表示デバイス(有機ELディスプレイ)の一例を示す断面図である。
有機ELディスプレイ20は、前述したようなガスバリア基材10に隣接して、電極51と、発光層6と、電極52とがこの順に設けられている。
電極51と、発光層6と、電極52とは、それらの周囲を包囲する封止材7で覆われている。封止材7は、接着剤71によって第2の層2と接着される。封止材7は、電極51と、発光層6と、電極52との封止状態を保つ。
ガスバリア基材10は、前述したように第1の層1と、第2の層2とで構成されている。
電極51および電極52としては、例えばITO、SnO、In、ZnO、またはこれらの酸化物の複合体で構成される透明電極または半透明の電極を用いることができる。
また、電極52は、特に透明性を要求されない場合、例えばMg、Ag、Alまたはこれらの金属の複合体で構成される電極を用いることもできる。
発光層6を構成する材料としては、例えばTPD、Alq等が挙げられる。
封止材7としては、例えば金属缶、ガラス等が挙げられる。
接着剤71としては、例えば紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤、2液エポキシ接着剤等が挙げられる。
有機ELディスプレイ20の電極51、52間に通電すると、発光層6が、発光する。その光は、直接または反射されてガスバリア基材10を通過して第1の層1側に照射される。
この有機ELディスプレイ20に、新規なガスバリア基材10を用いているので、十分な水蒸気バリア性を有している。そのため、水分の浸入による発光層や電極層の劣化等が無く、有機ELディスプレイ20とした際の長期信頼性および表示品位に優れる。
次に、表示デバイスの他の実施の形態について説明する。
図5は、表示デバイスの一例である液晶表示デバイスを示す断面図である。
液晶表示デバイス30は、液晶組成物5の両面(図5中、上下面)に、配向膜12が設けられている。
それぞれの配向膜12に隣接して、透明電極11が設けられ、さらに第2の層2および第1の層1で構成されるガスバリア基材10が設けられている。そして、補償板9と偏光板8および偏光板8と対向基板14とで全体を狭持して液晶表示デバイス30が得られる。
この液晶表示デバイス30に新規な基板を用いているので、十分なガスバリア性を有している。そのため、液晶層への酸素や水蒸気の進入等が無く、表示体としての長期信頼性に優れている。
なお、表示デバイスについて有機ELディスプレイ、液晶表示デバイスを例示して説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば電子ペーパー等の表示デバイスについても使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、ガスバリア基材について説明する。
(実施例1)
1.第1の層の形成
樹脂材料で構成される第1の層として、ポリエーテルスルホン(厚さ200μm、ガラス転移温度Tg=223℃)を用いた。
2.1層目の第2の層の形成
無機材料で構成される第2の層として、SiOx(50mol%)と、AlOx(16mol%)と、MgOx(13mol%)と、BOx(10mol%)と、NaOx(5mol%)と、CaOx(4mol%)と、KOx(1mol%)と、C(1mol%)で構成される融点1,080℃の無機材料を用いた。
前記無機材料の融点から前記第1の層のTgを引いた値は、857であった。
RFマグネトロンスパッタ装置を用い、この装置内に上述の第1の層をセットし、10-4Pa台まで真空引きし、放電ガスとしてアルゴンを分圧で0.5Pa導入した。前記RFマグネトロンスパッタ装置内の雰囲気圧力が安定したところで放電を開始し、スパッタリングターゲットである前記無機材料上にプラズマを発生させ、スパッタリングプロセスを開始した。プロセスが安定したところでシャッターを開き前記第1の層への第2の層(無機材料で構成される層)の形成を開始した。第2の層を形成する際の第1の層の温度は、177℃であった。50nmの膜が堆積したところでシャッターを閉じて成膜を終了した。第2の層をX線回折で測定した結果、非晶状態であった。
3.第3の層の形成
次に、前記RFマグネトロンスパッタ装置の真空槽内に大気を導入し第2の層が形成された第1の層を取り出した。
そして、前記第2の層の上に、2官能のエポキシアクリレート25wt%、ジエチレングリコール48.5wt%、酢酸エチル24wt%、シランカップリング剤1wt%、光開始剤1.5wt%からなる均一な混合溶液をスピンコーターで塗布し、80℃、10分間加熱乾燥後、さらにUV照射で硬化させて2μmの第3の層を形成した。
4.2層目の第2の層の形成
上述の第3の層の上に、さらに、SiOx(50mol%)と、AlOx(16mol%)と、MgOx(13mol%)と、BOx(10mol%)と、NaOx(5mol%)と、CaOx(4mol%)と、KOx(1mol%)と、C(1mol%)で構成される融点1,080℃の無機材料を用いて厚さ50nmの2層目の第2の層を形成して、実質的に透明なガスバリア基材を得た。なお、2層目の第2の層の形成方法は、前述と同様にRFマグネトロンスパッタ装置を用いた。
(実施例2)
第1の層の樹脂材料、第2の層の無機材料として以下のものを用い、第1の層および第2の層の厚さを以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
樹脂材料として、ポリエーテルスルホン(厚さ200μm、Tg=223℃)を用いた。また、無機材料としてSiOx(55mol%)と、AlOx(14mol%)と、MgOx(11mol%)と、BOx(9mol%)と、NaOx(5mol%)と、CaOx(4mol%)と、KOx(1mol%)と、C(1mol%)で構成される融点1,150℃のものを用いた。前記無機材料の融点から前記第1の層のTgを引いた値は、917であった。第2の層の厚さは、1層目および2層目各々100nmとした。
(実施例3)
第2の層の無機材料として、以下のものを用いた以外は実施例1と同様にした。
無機材料として、Nbで構成される融点1,485℃のものを用いた。なお、前記無機材料形成には、RFマグネトロンスパッタリングを用いて実施例1と同様に実施したがスパッタリング時に使用するターゲットをNbとし、導入するガスを前記アルゴン0.5Paに加え、酸素0.003Paも導入した。前記無機材料の融点から前記第1の層のTgを引いた値は、1,262であった。
(実施例4)
第2の層を1層のみとした以外は、実施例1と同様にした。
(実施例5)
第2の層の無機材料として、以下のものを用いた以外は実施例1と同様にした。
無機材料として、SiOx(50mol%)と、AlOx(20mol%)と、MgOx(16mol%)と、BOx(14mol%)で構成される融点1,190℃のものを用いた。前記無機材料の融点から前記第1の層のTgを引いた値は、967であった。
(実施例6)
第3の層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にした。
(実施例7)
第1の層を構成する樹脂材料として、以下のものを用いた以外は実施例1と同様にした。
樹脂材料として、ポリエーテルイミド(厚さ100μm、ガラス転移温度Tg=216℃)を用いた。前記無機材料の融点から前記第1の層のTgを引いた値は、864であった。
(実施例8)
第2の層を形成する際(スパッタリング成膜)に、酸素ガスを導入しなかった以外は、実施例3と同様にした。
(比較例1)
第2の層の無機材料として、以下のものを用いた以外は実施例1と同様にした。
無機材料として、融点2,050℃のAlを用いた。前記無機材料の融点から前記第1の層のTgを引いた値は、1,827であった。
(比較例2)
第2の層の無機材料として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
無機材料として、融点660℃のAlを用いた。前記無機材料の融点から前記第1の層のTgを引いた値は、437であった。
(比較例3)
樹脂材料で構成される第1の層として、ポリエーテルスルホン(厚さ200μm、ガラス転移温度Tg=223℃)を用いた。前記第1の層の上に、2官能のエポキシアクリレート25wt%、ジエチレングリコール48.5wt%、酢酸エチル24wt%、シランカップリング剤1wt%、光開始剤1.5wt%からなる均一な混合溶液をスピンコーターで塗布し、80℃、10分間加熱乾燥後、さらにUV照射で硬化させて2μmの樹脂層を形成した。
各実施例および比較例で得られたガスバリア基材について、以下の評価を行った。評価項目を内容と共に以下に示す。得られた結果を表1に示す。
1.JIS K 7129Bに規定する水蒸気透過度
水蒸気透過度は、JIS K 7129Bに準じて評価した。
2.JIS K 7126Bに規定する酸素透過度
酸素透過度は、JIS K 7126Bに準じて評価した。
3.カルシウム腐食法による腐食面積率
前述したカルシウム腐食法により、腐食面積率を評価した。なお、腐食面積率は、各実施例および比較例で得られたガスバリア基材8枚について測定した値の平均値とした。
また、比較例2のガスバリア基材は不透明であったため、腐食面積率の測定が不能であった。
4.カルシウム腐食法による腐食箇所
前述したカルシウム腐食法により、腐食箇所を評価した。なお、腐食箇所は、各実施例および比較例で得られたガスバリア基材8枚について測定した値の平均値とした。
5.光線透過率
光線透過率は、JIS K 7105に準じて評価した。
6.フレキシブル性
フレキシブル性は、得られたガスバリア基材を手で約30度以上の角度に曲げた後、目視にてガスバリア基材に割れや、変形、クラックなどの外観異常等の劣化が無いかを評価した。
7.曲げ耐久性
曲げ耐久性は、得られたガスバリア基材を無機材料で構成される第2の層を外に向けた状態で直径30mmの金属円筒に沿わせて曲げた処理を行った。この処理を1回行った前後でガスバリア性の評価を行いガスバリア性能に劣化が無いかを評価した。
8.表面平滑性
表面平滑性は、原子間力顕微鏡(AFM)にて20μm×20μmの範囲における算術平均粗さについて評価した。
Figure 2005119148
表1から明らかなように、実施例1〜8は、光線透過率が高く、水蒸気透過度および酸素透過度が低かった。すなわち、実施例1〜8は、実質的に透明でガスバリア性に優れることが示された。
また、実施例1〜8は、腐食面積率が低く、腐食箇所も少なく、水蒸気バリア性が特に優れていることが示された。
また、実施例1〜8は、フレキシブル性および曲げ耐久性にも優れていることが示された。
次に、表示デバイス用基板および表示デバイスの実施例および比較例について説明する。
(実施例1A〜実施例8A)
実施例1〜8で得られたガスバリア基材に、厚さ100nmのITO層で構成される陽極電極を形成し、前記電極の上に厚さ150nmのTPD(N,N'−ビス(3−メチルフェニル)1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミン)と、厚さ100nmのAlq(トリス−(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム)で構成される発光層とを形成し、さらに厚さ100nmのMg−Ag供蒸着層で構成される陰極電極を形成した。そして、前述した電極、発光層を覆うように金属缶と接着剤で封止して有機ELディスプレイを得た。
(比較例1A〜比較例3A)
ガスバリア基材として比較例1〜3で得られたものを用いた以外は、実施例1Aと同様にした。
各実施例および比較例で得られた有機ELディスプレイについて常温常圧において連続発光させて長期信頼性の評価を行った。
実施例1A〜実施例8Aで得られた有機ELディスプレイは、500時間経っても発光していたが比較例のものは著しく発光が弱いかもしくは24時間以内に発光しなくなった。よって実施例は長期信頼性に優れていることが確認された。
本発明のガスバリア基材の一例を示す断面図である。 本発明のガスバリア基材の一例を示す断面図である。 本発明のガスバリア基材の一例を示す断面図である。 本発明の表示デバイス用基板の一例を示す断面図である。 本発明の表示デバイスの一例を示す断面図である。
符号の説明
1 樹脂材料で構成される第1の層
2 無機材料で構成される第2の層
21 無機材料で構成される第2の層
22 無機材料で構成される第2の層
3 有機材料で構成される第3の層
5 液晶組成物
6 発光層
7 封止材
71 接着剤
8 偏光板
9 補償板
10 ガスバリア基材
11 透明電極
12 配向膜
14 対向基板
20 有機ELディスプレイ
30 液晶表示デバイス
51 電極
52 電極

Claims (19)

  1. 樹脂材料で構成される第1の層と、該第1の層の少なくとも片面側に設けられ無機材料で構成される第2の層とを有する実質的に透明なガスバリア基材であって、
    前記第2の層を構成する無機材料の融点は、1,500℃以下であることを特徴とするガスバリア基材。
  2. 前記第2の層が、2層以上形成されているものである請求項1に記載のガスバリア基材。
  3. 前記第2の層の少なくとも片面に、さらに有機材料で構成される第3の層が設けられているものである請求項1または2に記載のガスバリア基材。
  4. 前記第2の層は、実質的に非晶状態である請求項1ないし3のいずれかに記載のガスバリア基材。
  5. 前記第1の層のガラス転移温度[Tg]は、200℃以上である請求項1ないし4のいずれかに記載のガスバリア基材。
  6. 前記樹脂材料は、ポリエーテルスルホン樹脂またはエポキシ系樹脂を含むものである請求項1ないし5のいずれかに記載のガスバリア基材。
  7. 前記無機材料の融点を[Tm]、前記第1の層のガラス転移温度を[Tg]としたとき、
    0℃≦(Tm−Tg)≦1,125[℃]なる関係を満足するものである請求項1ないし6のいずれかに記載のガスバリア基材。
  8. 前記無機材料は、複数の金属酸化物を含むものである請求項1ないし7のいずれかに記載のガスバリア基材。
  9. 前記金属酸化物は、酸化珪素を含むものである請求項1ないし8のいずれかに記載のガスバリア基材。
  10. 前記金属酸化物は、さらに酸化アルミニウムを含むものである請求項1ないし9のいずれかに記載のガスバリア基材。
  11. 前記第2の層の表面の算術平均粗さは、10nm以下である請求項1ないし10のいずれかに記載のガスバリア基材。
  12. 前記第2の層のJIS K7129Bに規定する水蒸気透過度は、0.1[g/m2/day/40℃、90%RH]以下である請求項1ないし11のいずれかに記載のガスバリア基材。
  13. 前記第2の層のJIS K7126Bに規定する酸素透過度は、0.1[cm/m2/day/1atm/23℃]以下である請求項1ないし12のいずれかに記載のガスバリア基材。
  14. 前記ガスバリア基材のJIS K7105に規定する光線透過率は、60%以上である請求項1ないし13のいずれかに記載のガスバリア基材。
  15. 前記ガスバリア基材のJIS K7129Bに規定する水蒸気透過度は、0.1[g/m2/day/40℃、90%RH]以下である請求項1ないし14のいずれかに記載のガスバリア基材。
  16. 前記ガスバリア基材のJIS K7126Bに規定する酸素透過度は、0.1[cm/m2/day/1atm/23℃]以下である請求項1ないし15のいずれかに記載のガスバリア基材。
  17. カルシウム腐食法による評価で温度50℃、湿度95%、12時間処理後の腐食面積率が、1%以下である請求項1ないし16のいずれかに記載のガスバリア基材。
  18. 請求項1ないし17に記載のガスバリア基材を有することを特徴とする表示デバイス用基板。
  19. 請求項18に記載の表示デバイス用基板を有することを特徴とする表示デバイス。
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