JP2005119108A - 記録ヘッド及び記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 効果的に放熱することができ、小型軽量化できる記録ヘッド及び記録装置を提供する。
【解決手段】 フレーム43に形成されたコア53に電磁コイル54が装着され、この電磁コイル54の磁気力によりワイヤレバー47を介して記録ワイヤ35を駆動する記録ヘッドにおいて、フレーム43の外周面43Aに放熱器66が装着され、少なくとも放熱器66の外周面に、熱放射特性の良好なコーティング剤70を塗布した。
【選択図】 図4
【解決手段】 フレーム43に形成されたコア53に電磁コイル54が装着され、この電磁コイル54の磁気力によりワイヤレバー47を介して記録ワイヤ35を駆動する記録ヘッドにおいて、フレーム43の外周面43Aに放熱器66が装着され、少なくとも放熱器66の外周面に、熱放射特性の良好なコーティング剤70を塗布した。
【選択図】 図4
Description
記録ワイヤを有する記録ヘッド、及びこの記録ヘッドを備えた記録装置に関する。
一般に、プラテンに沿って往復駆動されるキャリッジに記録ヘッドが搭載され、記録ヘッドの記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介してプラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置が知られている。
この種の記録装置の記録ヘッドは、コアが形成されたフレームと、コアに装着され、ワイヤレバーを介して記録ワイヤを駆動する電磁コイルと、を備えている。この記録ワイヤを駆動する際には、電磁コイルへ通電するように構成されているが、この電磁コイルへの通電により電磁コイルが発熱するため、この発生した熱を放熱させるべく、フレームの外周面には、放熱器が装着される。これにより、電磁コイルで発生した熱は、フレームを介して放熱器に伝達され、この放熱器により放熱される。この放熱器は、例えば、アルミニウム等の金属で構成されている。
このフレームの外周面と放熱器の内周面とに隙間が生じる場合、フレームからの熱が十分に放熱器に伝達されないことがあるため、このフレームから放熱器への熱の伝達効率を向上させるために、フレームの外周面と放熱器の内周面との間に、熱伝導性の良好な部材としてシリコングリース等を充填させたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第2855742号公報
しかしながら、上記記録装置において、スループットを向上させるべく、記録速度の上昇を図る場合、記録ヘッドやシート搬送ローラを駆動するシート搬送駆動部(例えば、シート搬送モータ)、キャリッジを駆動するキャリッジ駆動部(例えば、キャリッジ駆動モータ)は、記録速度の上昇に伴って、高速動作しなければならないため、発熱量が増大してしまう。
特に、記録ヘッドにおいては、発熱量の増大が顕著であり、フレームの外周面と放熱器の内周面との間にシリコングリース等を充填しても、放熱器において十分に放熱しきれない場合、記録ヘッドの温度が過剰に上昇してしまうこととなる。従って、記録ヘッドを十分に冷却させるために、放熱器を大型化するか、又は、放熱器に送風するためのファンを放熱器等に取り付ける必要があるため、キャリッジに搭載される記録ヘッドが大型化するとともに、記録ヘッドの重量が大きくなってしまうという問題がある。
このように、記録ヘッドが大型化、重量化してしまうと、キャリッジを駆動するキャリッジ駆動部に高負荷がかかるため、キャリッジを動作させるためにキャリッジ駆動部を大型化する必要があり、このキャリッジ駆動部に給電する電源装置も大型化することとなるので、記録装置全体が大型化してしまうばかりでなく、記録装置の消費電力が増大してしまうという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、効果的に放熱することができ、小型軽量化できる記録ヘッド及び記録装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、フレームに形成されたコアに電磁コイルが装着され、この電磁コイルの磁気力によりワイヤレバーを介して記録ワイヤを駆動する記録ヘッドにおいて、前記フレームの外周面に放熱器が装着され、少なくとも前記放熱器の外周面に、熱放射特性の良好なコーティング剤を塗布したことを特徴とするものである。
この記録ヘッドにおいて、更に、前記フレームの外周面及び前記放熱器の内周面に、前記コーティング剤を塗布してもよい。
また、フレームに形成されたコアに電磁コイルが装着され、この電磁コイルの磁気力によりワイヤレバーを介して記録ワイヤを駆動する記録ヘッドにおいて、前記フレームの外周面に放熱器が装着され、この放熱器は、キャリッジに固定される固定部を有し、前記固定部の前記キャリッジとの当接面に、熱放射特性の良好なコーティング剤を塗布したことを特徴とするものである。
また、プラテンに沿って往復駆動されるキャリッジに記録ヘッドが搭載され、前記記録ヘッドの記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介して前記プラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置において、前記記録ヘッドは、コアが形成されたフレームと、前記コアに装着され、ワイヤレバーを介して前記記録ワイヤを駆動する電磁コイルとを有し、前記フレームの外周面に放熱器が装着され、少なくとも前記放熱器の外周面に、熱放射特性の良好なコーティング剤を塗布したことを特徴とするものである。
この記録装置において、更に、前記フレームの外周面及び前記放熱器の内周面に、前記コーティング剤を塗布してもよい。
また、プラテンに沿って往復駆動されるキャリッジに記録ヘッドが搭載され、前記記録ヘッドの記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介して前記プラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置において、前記記録ヘッドは、コアが形成されたフレームと、前記コアに装着され、ワイヤレバーを介して前記記録ワイヤを駆動する電磁コイルとを有し、前記フレームの外周面に放熱器が装着され、この放熱器は、前記キャリッジに固定される固定部を有し、前記固定部の前記キャリッジとの当接面に、熱放射特性の良好なコーティング剤を塗布したことを特徴とするものである。
上記記録装置において、前記シートを搬送するシート搬送ローラを駆動するシート搬送駆動部と、前記キャリッジを往復駆動するキャリッジ駆動部と、を備え、前記シート搬送駆動部又は前記キャリッジ駆動部を囲う囲い部材に、前記コーティング剤を塗布してもよい。
本発明によれば、記録ヘッドを効果的に放熱することができ、記録ヘッド及び記録装置を小型軽量化できる。
以下、本発明の一実施形態を添付の図面を参照して説明する。
[1]第1実施形態
図1は、本発明に係る記録装置の第1実施形態が適用されたドットインパクトプリンタ10のプリンタ本体11を示す斜視図である。図2は、図1のプリンタ本体11を示す側断面図である。
図1は、本発明に係る記録装置の第1実施形態が適用されたドットインパクトプリンタ10のプリンタ本体11を示す斜視図である。図2は、図1のプリンタ本体11を示す側断面図である。
これらの図に示す記録装置としてのプリンタ10は、記録ヘッド18の複数の記録ワイヤを、インクリボン31(図2)を介してシートSに打ち付けてドットを記録することにより、文字を含む画像を印刷するドットインパクトプリンタである。ここで、シートSは、単票紙や連続紙などの普通紙などの他に、通帳、葉書、封筒などである。なお、単票紙は単票複写紙であってもよく、連続紙は連続複写紙であってもよい。
上記プリンタ10は、記録装置本体としてのプリンタ本体11と、このプリンタ本体11に着脱自在に装着されたプッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13と、同じくプリンタ本体11に着脱自在に装着されたシート供給ガイド34(図2)と、プリンタ本体11の上方、下方をそれぞれ覆う図示しないアッパケース及びロアケースと、を有している。
プリンタ本体11は、本体フレームとしてのベースフレーム14、シート案内フレーム15(図2)、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17と、記録ヘッド18及びキャリッジ19を備えた印刷機構部20と、プラテン21、シート案内22及びピンチローラ25(図2)を備えたシート搬送機構部23と、を有している。
ベースフレーム14及びシート案内フレーム15は、図2に示すようにほぼ平行配置され、これらのベースフレーム14及びシート案内フレーム15の両端に上記左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17がそれぞれ立設して固定される。この左サイドフレーム16と右サイドフレーム17間には、図1に示すように、キャリッジ軸24が架け渡されて回動可能に枢支され、キャリッジガイド部材としてのキャリッジガイド軸28が架け渡されて固定支持される。また、プラテン21は、プラテン軸33に回転一体に固定され、このプラテン軸33が、左サイドフレーム16と右サイドフレーム17との間に架け渡されて、回転自在に枢支される。
シート案内22は、左サイドフレーム16と右サイドフレーム17との間に配設されて、シート案内フレーム15に嵌合して固定されている。また、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17の後方部、上方部それぞれには、前記プッシュトラクタユニット12、排出ユニット13をそれぞれ装着可能な図示しないトラクタユニット装着部、排出ユニット装着部が設けられている。
図1に示すプッシュトラクタユニット12は、シートSとしての連続紙をシート搬送機構部23へ送り出し、シート供給ガイド34は、シートSとしての単票紙を1枚ずつシート搬送機構部23へ供給する。また、排出ユニット13は、連続紙又は単票紙をシート搬送機構部23からプリンタ10外へ引き出すものである。
つまり、図2に示すように、プッシュトラクタユニット12のトラクタベルト26の回転により、このトラクタベルト26のピン27の作用で、連続紙は、シート搬送機構部23のシート案内22に案内されてプラテン21へ向い、矢印M方向に送給される。このプッシュトラクタユニット12の非動作時に、シート供給ガイド34から単票紙が1枚ずつ、シート案内22を経てプラテン21へ供給可能とされる。このプラテン21は、略円筒形状の丸プラテンであり、供給されたシートSを搬送するシート搬送ローラとして機能する。なお、プラテン21がシート搬送ローラとして機能するものとしたが、プリンタ本体11が、プラテン21とは別にシートSを搬送するシート搬送ローラを有する場合であってもよい。
また、排出ユニット13の排出ローラ29の回転により、後述のごとく、記録ヘッド18により文字等が記録された連続紙又は単票紙は、シート搬送機構部23のプラテン21から矢印N方向に引き出される。これにより、連続紙又は単票紙は、キャリッジ19の後述の主走査方向に直交する副走査方向に搬送される。
このプラテン21及び排出ローラ29は、図1に示すシート搬送モータ(シート搬送駆動部)39により駆動される。このシート搬送モータ39は、右サイドフレーム17に固定される。
キャリッジ19は、キャリッジ軸24及びキャリッジガイド軸28に摺動自在に挿通されるとともに、記録ヘッド18を搭載する。キャリッジ軸24及びキャリッジガイド軸28がプラテン21と平行に配置されることから、キャリッジ19は、これらのプラテン21、キャリッジ軸24及びキャリッジガイド軸28の軸方向と一致する主走査方向に移動(走行)可能に設けられる。
このキャリッジ19は、キャリッジ駆動モータ(キャリッジ駆動部)36及びタイミングベルト30を備えたキャリッジ駆動系により走行(走査)される。キャリッジ駆動モータ36は、ベースフレーム14に固定され、このキャリッジ駆動モータ36にキャリッジ駆動プーリ37が回転一体に取り付けられる。また、左サイドフレーム16に不図示のスプリング等を介してキャリッジ従動プーリ38が弾性支持されている。これらのキャリッジ駆動プーリ37とキャリッジ従動プーリ38にタイミングベルト30が巻き掛けられ、このタイミングベルト30にキャリッジ19が結合される。
従って、キャリッジ駆動モータ36の正転又は逆転により、キャリッジ19は、タイミングベルト30を介しキャリッジ軸24及びキャリッジガイド軸28に案内されて、主走査方向における図1の左向き又は右向きに往復走行される。
記録ヘッド18は、ドットインパクト方式の記録ヘッドであり、多数の記録ワイヤ35を備えている。これらの記録ワイヤ35の突出方向前方にインクリボン31が位置する。記録ヘッド18は、キャリッジ19とともに主走査方向に走行する間に、記録ワイヤ35を突出させてインクリボン31に打ち当て、インクリボン31のインクを、プラテン21とインクリボン31との間に搬送されるシートSに付着させて、このシートSに文字を含む画像を記録する記録動作を実行する。
記録ヘッド18によるこの記録動作は、キャリッジ19が主走査方向左向き又は右向きに走行する間に、記録ヘッド18の記録ワイヤ35により一行分の記録がなされ、この一行分の記録がなされる度に、シートSが連続紙の場合には、図2に示すシート搬送機構部23のプラテン21、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13が、また、シートSが単票紙の場合には、シート搬送機構部23のプラテン21、ピンチローラ25及び排出ユニット13が、それぞれシートSを所定量(通常行間分)搬送させ、これらの動作が繰り返されることにより実施される。
なお、図2に示す符号32は、ベースフレーム14とシート案内フレーム15との間に開口して形成されて、プリンタ10の下方からシート搬送機構部23内へシートSを供給するためのボトムシート供給口である。
プリンタ10は、記録ヘッド18、シート搬送モータ39及びキャリッジ駆動モータ36等、プリンタ10の各種電装部品に電力を供給するための電源装置50を有しており、この電源装置50は、当該電源装置50の冷却が必要な電子部品(例えば、整流器又は昇圧若しくは降圧するためのスイッチング素子等)を冷却するための電源用放熱器51を有している。
次に、記録ヘッド18について詳細に説明する。図3は、記録ヘッド18を示す斜視図である。図4は、図3の記録ヘッド18の側断面図である。この記録ヘッド18は、図3及び図4に示すように、ヘッド駆動部40にノーズ41が連接される。
ヘッド駆動部40は、図4に示すように、前段記録ヘッドユニット90と、この前段記録ヘッドユニット90と略同様の構成の後段記録ヘッドユニット91とを有しており、前段記録ヘッドユニット90と後段記録ヘッドユニット91とが重ねられている。
ここで、前段記録ヘッドユニット90と後段記録ヘッドユニット91とは、略同様の構成であるので、以下、記録ヘッドユニット90、91の説明においては、前段記録ヘッドユニット90の構成について説明し、後段記録ヘッドユニット91において前段記録ヘッドユニット90と同様の部分については、同一符号を付して説明を省略する。
前段記録ヘッドユニット90は、略円板形状のフレーム43の一方側(ノーズ41と反対側)に、略リング形状のヨーク44、サイドヨーク45が順次積層して配設されるとともに、レバーホルダ46が配置される。このレバーホルダ46は、ワイヤレバー47を一体的に押さえるものである。
フレーム43は、軟磁性材料(例えばパーメンジュールや1%ケイ素鋼など)から構成され、同心円上に所定間隔を隔てて複数のコア53が放射状に一体に形成される。これらの各コア53に電磁コイル54がボビンを介して組み付けられ、このコア53及び電磁コイル54により電磁石59が構成される。このフレーム43のノーズ41方向側には、電磁コイル54への通電を行う電気回路が配置された基板68が配置されている。
また、ヨーク44及びサイドヨーク45には、周方向に複数形成されたそれぞれの凹部に各1本のワイヤレバー47が収容され、また、これらのワイヤレバー47の基部が支点軸52を基準に回転可能に支持される。各ワイヤレバー47は、先端に記録ワイヤ35が1本ずつ装着され、また、スプリングホルダ49に内蔵された復帰スプリング58によってノーズ41と反対の方向へ常時付勢されている。
更に、各ワイヤレバー47には、各コア53に対向する位置にアーマチュア60が設けられる。アーマチュア60は、電磁石59の電磁コイル54に通電がなされて、この電磁石59の周囲に磁気回路が形成されたとき、コア53が励磁されて発生した吸引力によってコア53に吸引される。これにより、ワイヤレバー47は、支点軸52を中心としてノーズ41方向に回動し、記録ワイヤ35をノーズ41の先端から突出させる。この記録ワイヤ35の突出により、記録ヘッド18は、記録ヘッド18に対向配置されたインクリボン31のインクをプラテン21上のシートSに転写する。
次に、ノーズ41は、記録ヘッドユニット90、91における記録ワイヤ35の上述の突出動作を含む進退動作を案内するものである。つまり、記録ワイヤ35の進退動作は、ノーズ41内に形成された複数の中間ガイド64及び先端ガイド65により案内される。ここで、後段記録ヘッドユニット91の記録ワイヤ35は、前段記録ヘッドユニット90の後方から挿通され、ノーズ41の中間ガイド64及び先端ガイド65によって案内されている。
ところで、ヘッド駆動部40の外側、つまり、フレーム43の外周面43Aには、図3及び図4に示すように、放熱器66が配置されている。この放熱器66には、略円筒形状の開口が形成され、この開口にヘッド駆動部40(フレーム43)が嵌入される。電磁石59の電磁コイル54への通電によってこの電磁コイル54が発熱するが、放熱器66は、この発熱によるヘッド駆動部40の熱を外気に放散させて、このヘッド駆動部40を冷却するものである。この放熱器66は、図3に示すように、キャリッジ19(図1)に固定するための固定部67を有しており、この固定部67がキャリッジ19にねじ等で固定される。
このプリンタ10のスループットを向上させるために、記録速度を上昇させた場合、記録ヘッド18、キャリッジ駆動モータ36(図1)及びシート搬送モータ39の発熱量は増大する。特に、記録ヘッド18の発熱量の増大が顕著である。
本第1実施形態では、図3及び図4に斜線で示すように、放熱器66の外周面66Aに、熱放射特性の良好なコーティング剤(以下、「放熱コーティング剤」という。)70が塗布されている。例えば、放熱コーティング剤70が、放熱器66の外周面66Aに吹き付け塗装される。ここで、放熱器66の外周面66Aには、放熱器66の放熱フィンの面が含まれている。つまり、放熱器66の外気と接する面に放熱コーティング剤70が塗布されている。
この放熱コーティング剤70は、熱放射率が0.9以上且つ1.0未満、例えば、熱放射率が0.9〜0.95程度のコーティング剤(例えば、オキツモ株式会社製の商品名「オキツモクールテック」)である。
このように、放熱器66の外周面66Aに放熱コーティング剤70を塗布したことにより、フレーム43を介して伝達された電磁コイル54の熱が、放熱器66に滞ることなく効果的に外気に放熱することができる。従って、冷却ファン等をこの放熱器66に取り付ける必要がなく、また、放熱器66を小型軽量化することができるので、記録ヘッド18を小型軽量化することができる。更に、記録ヘッド18を小型軽量化することができるので、キャリッジ駆動モータ36(図1)にかかる負荷が軽減され、キャリッジ駆動モータ36を小型化することができ、消費電力を低下させることができる。更に、このキャリッジ駆動モータ36に給電する電源装置50を小型化することができ、ひいてはプリンタ10を小型軽量化することができる。
また、この放熱器66に塗布された放熱コーティング剤70は、例えば、塗布厚10[μm]程度の薄膜である。このように放熱コーティング剤70が薄膜であり、軽量であるので、記録ヘッド18を更に小型軽量化することができ、プリンタ10を更に小型軽量化することができる。
更に、本第1実施形態では、図1中斜線で示すように、シート搬送モータ39とキャリッジ駆動モータ36に、上述した放熱コーティング剤70が塗布されている。具体的に説明すると、シート搬送モータ39を囲う囲い部材としてのケース39Aの外周面(外表面)と、キャリッジ駆動モータ36を囲う囲い部材としてのケース36Aの外周面(外表面)に、放熱コーティング剤70が塗布(例えば、吹き付け塗装)されている。これによって、記録速度を上昇させた場合に、キャリッジ駆動モータ36やシート搬送モータ39の発熱量が増大しても、効果的に外気に放熱することができ、これらモータ36、39のケース36A、39A内に熱がこもるのを抑制することができる。なお、キャリッジ駆動モータ36及びシート搬送モータ39のケース36A、39Aのいずれにも放熱コーティング剤が塗布される場合について説明したが、ケース36A、39Aのいずれか一方に放熱コーティング剤が塗布される場合であってもよい。
また、本第1実施形態では、図2に示すように、電源装置50の電源用放熱器51の外周面(外表面)に上述した放熱コーティング剤70が塗布(例えば、吹き付け塗装)されている。これによって、電源用放熱器51において効果的に外気に放熱することができるので、電源用放熱器51を小型軽量化することができ、電源装置50を小型軽量化することができ、ひいてはプリンタ10を小型軽量化することができる。
[2]第2実施形態
図5は、第2実施形態における記録ヘッド100をヘッド駆動部40と放熱器66とに分解した分解斜視図である。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成に関しては、同一符号を付して説明を省略する。
図5は、第2実施形態における記録ヘッド100をヘッド駆動部40と放熱器66とに分解した分解斜視図である。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成に関しては、同一符号を付して説明を省略する。
ヘッド駆動部40は、放熱器66の開口に嵌入されるが、ヘッド駆動部40のフレーム43の外周面43Aと放熱器66の内周面66Bとの間には、微小な隙間が形成される。
本第2実施形態では、図5中斜線で示すように、フレーム43の外周面43A及び放熱器66の内周面66Bに、上記第1実施形態と同様の放熱コーティング剤70を塗布(例えば、吹き付け塗装)したものである。ここで、放熱器66の内周面66Bとは、放熱器66のヘッド駆動部40(フレーム43)が嵌入する開口の開口面である。
これによって、フレーム43に伝達した電磁コイル54の熱は、フレーム43の外周面43Aに塗布された放熱コーティング剤70を介して熱放射される。この放射された熱は、放熱器66の内周面66Bに塗布された放熱コーティング剤70を介して放熱器66に伝達され、この放熱器66により放熱される。ここで、放熱コーティング剤70の熱放射率が、例えば、0.9〜0.95程度と高いので、フレーム43の外周面43Aと放熱器66の内周面66Bとの間に隙間が形成されていても、フレーム43の熱を効果的に放熱器66に伝達することができる。従って、フレーム43の外周面43Aと放熱器66の内周面66Bとの間に、熱伝導性の良好なシリコングリース等を充填する必要がなく、フレームの外周面及び放熱器の内周面に放熱コーティング剤を塗布しない場合に比べ、記録ヘッド100を効果的に放熱することができる。
更に、上記第1実施形態と同様に、放熱器66の外周面66Aに、放熱コーティング剤70が塗布される。つまり、フレーム43の外周面43A並びに放熱器66の外周面66A及び内周面66Bに放熱コーティング剤70が塗布される。これによって、記録ヘッド100を更に効果的に放熱することができる。
また、放熱器66の外周面66Aと内周面66Bとは、同時に塗装することができるので、記録ヘッド100の製造に要する時間を短縮することができるとともに、シリコングリース等を充填する工程が必要なく、シリコングリースやシリコングリースを充填する設備を省略することができ、記録ヘッド100の製造コストを削減することができる。
[3]第3実施形態
図6は、第3実施形態における記録ヘッド200をヘッド駆動部40と放熱器66とに分解した分解斜視図である。なお、本第3実施形態において、上記実施形態と同様の構成に関しては、同一符号を付して説明を省略する。
図6は、第3実施形態における記録ヘッド200をヘッド駆動部40と放熱器66とに分解した分解斜視図である。なお、本第3実施形態において、上記実施形態と同様の構成に関しては、同一符号を付して説明を省略する。
本第3実施形態では、図6中斜線で示すように、放熱器66における固定部67のキャリッジ19(図1)との当接面67Aに、上記実施形態と同様の放熱コーティング剤70を塗布(例えば、吹き付け塗装)したものである。
これによって、放熱器66に伝達された電磁コイル54(図4)の熱は、放熱器66の放熱フィンを介して外気に放熱されるとともに、更に、放熱コーティング剤70により、放熱器66の固定部67からキャリッジ19への熱伝達が促進されるので、効果的に記録ヘッド200を放熱することができる。従って、放熱器66を小型軽量化することができ、記録ヘッド18を小型軽量化することができるので、キャリッジ駆動モータ36にかかる負荷が軽減され、キャリッジ駆動モータ36を小型化することができ、消費電力を低下させることができる。更に、このキャリッジ駆動モータ36に給電する電源装置50を小型化することができ、ひいてはプリンタ10を小型軽量化することができる。
更に、上記第1実施形態と同様に、放熱器66の外周面66Aに、放熱コーティング剤を塗布するのが好ましい。これによって、記録ヘッド200の放熱効果は、更に向上する。
また、上記第2実施形態と同様に、フレーム43の外周面43A及び放熱器66の内周面66Bに、放熱コーティング剤を塗布するのが好ましい。これによって、記録ヘッド200の放熱効果は、更に向上する。
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
例えば、プリンタ10の上方を覆う図示しないアッパケースに、上述した放熱コーティング剤を塗布してもよい。これによって、プリンタ10内において熱がこもるのを抑制することができる。更に、プリンタ10の下方を覆う図示しないロアケースに、上述した放熱コーティング剤を塗布してもよい。これによって、更に効果的にプリンタ10内に熱がこもるのを抑制することができる。
10…プリンタ(記録装置)、18,100,200…記録ヘッド、19…キャリッジ、21…プラテン、35…記録ワイヤ、43…フレーム、47…ワイヤレバー、53…コア、54…電磁コイル、66…放熱器、67…固定部、70…コーティング剤。
Claims (7)
- フレームに形成されたコアに電磁コイルが装着され、この電磁コイルの磁気力によりワイヤレバーを介して記録ワイヤを駆動する記録ヘッドにおいて、
前記フレームの外周面に放熱器が装着され、
少なくとも前記放熱器の外周面に、熱放射特性の良好なコーティング剤を塗布したことを特徴とする記録ヘッド。 - 請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、
更に、前記フレームの外周面及び前記放熱器の内周面に、前記コーティング剤を塗布したことを特徴とする記録ヘッド。 - フレームに形成されたコアに電磁コイルが装着され、この電磁コイルの磁気力によりワイヤレバーを介して記録ワイヤを駆動する記録ヘッドにおいて、
前記フレームの外周面に放熱器が装着され、
この放熱器は、キャリッジに固定される固定部を有し、
前記固定部の前記キャリッジとの当接面に、熱放射特性の良好なコーティング剤を塗布したことを特徴とする記録ヘッド。 - プラテンに沿って往復駆動されるキャリッジに記録ヘッドが搭載され、前記記録ヘッドの記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介して前記プラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置において、
前記記録ヘッドは、コアが形成されたフレームと、前記コアに装着され、ワイヤレバーを介して前記記録ワイヤを駆動する電磁コイルとを有し、
前記フレームの外周面に放熱器が装着され、
少なくとも前記放熱器の外周面に、熱放射特性の良好なコーティング剤を塗布したことを特徴とする記録装置。 - 請求項4に記載の記録装置において、
更に、前記フレームの外周面及び前記放熱器の内周面に、前記コーティング剤を塗布したことを特徴とする記録装置。 - プラテンに沿って往復駆動されるキャリッジに記録ヘッドが搭載され、前記記録ヘッドの記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介して前記プラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置において、
前記記録ヘッドは、コアが形成されたフレームと、前記コアに装着され、ワイヤレバーを介して前記記録ワイヤを駆動する電磁コイルとを有し、
前記フレームの外周面に放熱器が装着され、
この放熱器は、前記キャリッジに固定される固定部を有し、
前記固定部の前記キャリッジとの当接面に、熱放射特性の良好なコーティング剤を塗布したことを特徴とする記録装置。 - 請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の記録装置において、
前記シートを搬送するシート搬送ローラを駆動するシート搬送駆動部と、
前記キャリッジを往復駆動するキャリッジ駆動部と、を備え、
前記シート搬送駆動部又は前記キャリッジ駆動部を囲う囲い部材に、前記コーティング剤を塗布したことを特徴とする記録装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003356057A JP2005119108A (ja) | 2003-10-16 | 2003-10-16 | 記録ヘッド及び記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003356057A JP2005119108A (ja) | 2003-10-16 | 2003-10-16 | 記録ヘッド及び記録装置 |
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ID=34613422
Family Applications (1)
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JP2003356057A Pending JP2005119108A (ja) | 2003-10-16 | 2003-10-16 | 記録ヘッド及び記録装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009054195A1 (ja) * | 2007-10-24 | 2009-04-30 | Citizen Systems Japan Co., Ltd. | サーマルプリンタ |
JP2019102776A (ja) * | 2017-12-01 | 2019-06-24 | 恩斯邁電子(深▲シン▼)有限公司 | 本人認識装置 |
-
2003
- 2003-10-16 JP JP2003356057A patent/JP2005119108A/ja active Pending
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WO2009054195A1 (ja) * | 2007-10-24 | 2009-04-30 | Citizen Systems Japan Co., Ltd. | サーマルプリンタ |
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US8553060B2 (en) | 2007-10-24 | 2013-10-08 | Citizen Systems Japan Co., Ltd. | Thermal printer |
JP2019102776A (ja) * | 2017-12-01 | 2019-06-24 | 恩斯邁電子(深▲シン▼)有限公司 | 本人認識装置 |
JP7060963B2 (ja) | 2017-12-01 | 2022-04-27 | 恩斯邁電子(深▲シン▼)有限公司 | 本人認識装置 |
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