JP2005117968A - 粉末茶 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 この発明の粉末茶は、原茶を製茶した緑茶の茶葉に少量の乾燥したハーブなどの植物を混合し、高速旋回気流を用いた粉砕により含水分を減少させて乾燥させた均質な微粉末となし、前記緑茶およびハーブなどの植物の有効成分を損なわずに緑茶の色の退色を抑え、かつハーブなどの植物と同じ香りがすることを特徴とする。
【選択図】 図7
Description
一方、ハーブには、それぞれ特有の香りがあり、アロマテラピーなどの効用があることが知られている。
また、ハーブと同様に香りのする植物、例えば葉、茎、実(種)、根として、紫蘇の葉や実、生姜や胡麻、梅の実、朝鮮人参などが知られている。
一方、茶葉が匂いを吸着するという性質を利用して、例えば花茶やフレーバーティーが知られている。
しかし、花茶ではハーブの香りを何度も何度も吸着させて匂いを付ける必要があり、手間のかかる作業が必要である。
また、緑茶と乾燥したハーブとを混ぜて用いる場合には、緑茶に対してハーブの割合を多くしないとハーブの香りがせず、その分、緑茶の有効成分は少なくなる。そこで、ハーブのエッセンスを用いて緑茶に混合する方法もあるが、これはハーブそのものを使用するものではない。。
そこで、本発明者は、原茶を製茶した茶葉と乾燥した香りのする植物とを混ぜて、高速旋回気流を用いた粉砕により含水分を減少させて乾燥させた均質な微粉末とすることにより、緑茶の粉末は匂いの吸着力が高まり、粉末化された植物が緑茶に対して少量であっても、全体として緑茶の香りではなく前記植物の香りがするようになることを見出し、本発明を完成するに至った。
原茶を製茶した緑茶の茶葉に、緑茶よりも香りが強いハーブなどの植物を乾燥して少量を混合し、含水分を減少させて乾燥させた均質な微粉末となし、前記緑茶および植物の有効成分を損なわずに緑茶の色の退色を抑え、かつ前記植物の香りがする、という技術的手段を講じている。
請求項2の発明では、
前記微粉末が、40μ以下であって、含水量が5%以下である、という技術的手段を講じている。
また、請求項3の発明では、
前記微粉末が22〜32μであって、含水量が2〜2.6%からなる、という技術的手段を講じている。
更に、請求項4の発明では、
前記微粉末が、高速旋回気流を用いた粉砕により高熱を用いずに前記茶葉と植物とを含水分を減少させ乾燥させて均質な微粉末とした、という技術的手段を講じている。
また、請求項5の発明では、
乾燥した香りを有する植物が、ハーブ、紫蘇、胡麻、梅の実、生姜、または朝鮮人参からなっている、という技術的手段を講じている。
更に、請求項6の発明では、
原茶を仕上げした緑茶の茶葉と少量の乾燥した香りを有するハーブなどの植物とを攪拌しながらマイクロ波にかけて水分を乾燥させ、得られた茶葉と植物とを混合し、高速旋回気流を用いた粉砕により含水分を更に減少させて乾燥した均質な微粉末とする、という技術的手段を講じている。
また、請求項7の発明では、
前記原茶を製茶した緑茶の茶葉に対して10%以下の割合の乾燥した香りを有する植物を混合してなる、という技術的手段を講じている。
また、マイクロ波を用いて緑茶の茶葉やハーブその他の香りのする植物を乾燥し、乾燥した茶葉と前記植物は混ぜた状態で、高速気流の衝突破砕現象を利用し、粉砕後に大きい粉砕は再度循環させて粉砕を行い、小さな粉砕片は回収して排出すれば、より均質に茶葉と前記植物を微粉状に粉砕することができる。
このように高熱を用いずに粉砕乾燥するので品質が劣化しにくく、有効成分や香り・味の損失を抑えることができる。
そして、緑茶の微粉末は植物の香りを吸収するので、僅かな量の植物を混合することで、全てが植物の場合と同様の香りを出すことができ、また混合量を調整することで、少し香りがする程度に抑えることもできる。
また、このようにして得られた茶葉と植物の混合した微粉末は、単独で飲料に用いられる場合に限らず、食品の食素材などに広く利用することができ極めて有益である。
この粉末茶は、原茶を製茶した緑茶の茶葉と、該茶葉に対して緑茶より香りが強い植物、一例として乾燥した少量のハーブとを原料とする。
乾燥したハーブの混合量により、ハーブの種類、および人の嗅覚により多少のばらつきは見られるが、10重量%以下、5〜8重量%程度でハーブ自体の香りとほぼ同じ香りを得ることができる。
また、乾燥したハーブの混合量が、0.2重量%程度であっても、ハーブの香りが少しする、という感触を得ることができる。
乾燥したハーブの混合量が10重量%以上では、ハーブの香りに変化がなく、逆に緑茶の混合量が減少するので有効成分が減少する。
従って、粉末茶の用途(ハーブの香りと緑茶の有効成分の調和度)に応じて、乾燥したハーブの混合量を変えることにより、所望の粉末茶を得ることができる。
本実施例では、ハーブの葉を用いたが、花や茎などを用いてもよい。
この発明では、上記ハーブに限らず、一種のハーブともいうべき紫蘇の葉や実、胡麻、梅の実、生姜、または朝鮮人参などを用いてもよい。
これらの場合も、前記ハーブと同様に、少量の混合により、それら植物の香りを得ることができる。
本実施例では高速旋回気流を用いた粉砕により均質な微粉末とした。
これにより、それぞれの有効成分が損なわれず、緑茶の色の退色を抑えると共にハーブの香りがする粉末茶を得ることができる。
上記微粉末は、40μ以下であって含水量が5%以下、特に22〜32μ、含水量は2〜2.6%が好ましい。
即ち、図1において、粉砕乾燥装置20は、円筒形の基台21内に電動モ‐タ22が収納されており、基台21の上部には、略円筒状の旋回路ケーシング23が固定されている。
旋回路ケーシング23は、その底部が閉止板23aにより閉止されており、閉止板23aの中央部には、上記電動モータ22のシャフト22aの貫通する貫通孔23bが形成されている。また、この貫通孔23bは、ペアリング24により閉止されている。また、旋回路ケーシング23は、その上部が蓋部材23cにより閉止されており、蓋部材23cには、その中央部に所定の大きさの開□23dが形成されている。
そして、支柱28は、図4に示すように、羽根29と羽根29の中間位置であって、羽根29と羽根29の中間部分の一つおきに配設されている。
羽根29は、回転羽根車25が電動モータ22により回転駆動されると、図3に示すように、回転羽根車25の内部、すなわち、下円盤26と上円盤27との間に回転羽根車25の中心部から径方向に流れる高速気流Aを発生させるとともに、図4に示すように、回転羽根車25の外周部に回転羽根車25の回転する周方向に流れる高速気流Bを発生させる。
そして高速気流Aは、回収ケース30及び投入管32から回転羽根車25の下円盤26と上円盤27との間に流れ込む流入気流(図5中Cで示す気流)を発生させ、円周気流Bは、旋回路ケーシング23の内周面を旋回する高速旋回気流を発生させ、図7に示すように、高速旋回気流層Dを形成する。
また、この高速旋回気流層D及び円周気流Bは、図5に示すように、その一部が、旋回路ケーシング23の内面に衝突した後、上昇して、回転羽根車25の上円盤27と蓋部材23cとの間隙を通って旋回路ケーシング23の中心部に向かう排気流Gとなり、この排気流Gは、前記凸部23fに衝突して、一部が還流し、旋回路ケーシング23の外周方向に向かう回転気流Hが発生するが、この排気流Gの大部分は、凸部23fを越えて、上円盤27の湾曲部27bにより回収ケ一ス30方向に流れる。
さらに、排気流Gは、上円盤27の湾曲部27bでは、上円盤27の孔27a側端部と投入管32との間を通過して、上記高速気流Aに合流する流入気流Cとなる。
また、旋回路ケーシングの内周面は、周方向に多面形状に形成されると共に各面の繋ぎ目部分にこの繋ぎ目部分に沿って所定長さの凹部が形成されており、回転羽根車を高速で回転駆動したときに上記旋回路ケーシングの内周面に沿って発生する旋回気流に茶葉を乗せて粉砕するようになっている。
図8にマイクロ波攪拌式乾燥装置の一例を示す。
この装置は、供給ホッパ60とマイクロ波発振部70とマイクロ波加熱部80とからなっている。
また、マイクロ波加熱部80は、ステンレス等からなる筒状のケーシングからなるマイクロ波加熱炉81と、該加熱炉81に沿って前後に延びるスクリューコンベアからなる攪拌移送装置82と、外部への排出口近傍に設けられた電波遮断フィルター、排出ダクトとからなる排出シュター83とからなっている。
マイクロ波加熱炉81内では攪拌移送装置82により攪拌されながら炉内を排出口方向へ移送される。
なお、マイクロ波を用いる場合は、加熱時間の短縮と、内部水分の迅速な除去により、茶葉やハーブの苦みや渋みを減少させることができ、あるいは甘みを引き出すことができ、香気成分の減少も少ない。また、茶葉やハーブの損傷や粉少も全くない。
このようにして得られた前記茶葉とハーブは、前述の茶葉の粉砕乾燥装置に投入される。
これにより、前記茶葉やハーブの損傷や粉少がないことから破砕による微粉末化が容易となり、また茶葉やハーブの苦みや渋みを減少させ、あるいは甘みを備えた茶葉やハーブの微粉末化を行うことができる。
得られた微粉末は、27μで、含水率は2.3%であった。
また、微粉末の茶葉部分の成分表を、以下の表1、2に示す。
その結果を表3に示す。
その結果を表4に示す。
また、乾燥したハーブは0.7重量%程度の割合で混合しても、半数以上のパネラーが「少しハーブの香りがする」と判定した。
この発明で、ハーブの混合量は、ハーブと同じ香りにするか、ハーブの香りが少しする程度に止めるかの香りの条件に依るほかに、緑茶の混合量に比例して得られる緑茶の有効成分の量、および緑茶の色が退色しない範囲で、各種用途に応じて定めることができる。
21 基台
22 電動モータ
23 旋回路ケーシング
25 回転羽根車
26 下円盤
27 上円盤
27a 孔
27b 湾曲部
28 支柱
29 羽根
30 回収ケース
32 投入管
33 ミニホッパー
40 茶葉
60 供給ホッパ
70 マイクロ波発振部
80 マイクロ波加熱部
A 高速気流
B 円周気流
C 流入気流
D 高速旋回気流層
E 振動波
F 気流衝撃波
G 排気流
H 回転気流
I 戻り気流
50 高速気流粉砕領域
51 分級領域
52 飛散領域
Claims (7)
- 原茶を製茶した緑茶の茶葉に、緑茶よりも香りが強いハーブなどの植物を乾燥して少量を混合し、含水分を減少させて乾燥させた均質な微粉末となし、前記緑茶および植物の有効成分を損なわずに緑茶の色の退色を抑え、かつ前記植物の香りがすることを特徴とする粉末茶。
- 微粉末が、40μ以下であって、含水量が5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の粉末茶。
- 微粉末が22〜32μであって、含水量が2〜2.6%であることを特徴とする請求項2に記載の粉末茶。
- 微粉末が、高速旋回気流を用いた粉砕により高熱を用いずに前記茶葉と植物とを含水分を減少させ乾燥させて均質な微粉末としたことを特徴とする請求項2に記載の粉末茶。
- 乾燥した香りを有する植物が、ハーブ、紫蘇、胡麻、梅の実、生姜、または朝鮮人参からなっていることを特徴とする請求項1に記載の粉末茶。
- 原茶を仕上げした緑茶の茶葉と少量の乾燥した香りを有するハーブなどの植物とを攪拌しながらマイクロ波にかけて水分を乾燥させ、得られた茶葉と植物とを混合し、高速旋回気流を用いた粉砕により含水分を更に減少させて乾燥した均質な微粉末とすることを特徴とする請求項1から5のいずれに記載の粉末茶。
- 前記原茶を製茶した緑茶の茶葉に対して10%以下の割合の乾燥した香りを有する植物を混合してなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の粉末茶。
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