JP2005115358A - レジストパターン形成方法、マスター情報担体の製造方法、磁気記録媒体の製造方法、磁気記録再生装置の製造方法、及び磁気記録再生装置 - Google Patents

レジストパターン形成方法、マスター情報担体の製造方法、磁気記録媒体の製造方法、磁気記録再生装置の製造方法、及び磁気記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 露光時の光の回り込みを防止して、微細なパターン形成を可能にするレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】 基体1の表面にレジスト膜2を形成する工程と、レジスト膜2を露光・現像することにより、レジスト膜2に凸部252と抜気用凹部251とを形成する工程と、レジスト膜2に所要の形状パターンが形成されたフォトマスク31を重ねた状態で、抜気用凹部251を介して真空引きすることにより、レジスト膜2とフォトマスク31とを密着させる工程と、レジスト膜2のうち、フォトマスク31のパターンに対応した部分を露光する工程とを含み、フォトマスク31のパターンは、レジスト膜の凸部252に対向する領域から排気用凹部251に対向する領域へ至るように形成されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ディジタル情報信号を磁気記録媒体に記録するために用いられるマスター情報担体等の製造の際に形成するレジストパターンの形成方法に関する。
現在、磁気記録再生装置は、小型でかつ大容量のものを実現するために、高記録密度化の傾向にある。代表的な磁気記録再生装置であるハードディスクドライブの分野においては、すでに面記録密度が93Mbit/mm2を超える装置が商品化されており、現在では、面記録密度が155Mbit/mm2の装置の実用化が予想されるほどの急峻な技術の進歩が認められる。
このような高記録密度化が可能になった技術的背景として、磁気記録媒体及びヘッド・ディスクインターフェースの性能の向上やパーシャルレスポンス等の新規な信号処理方式の出現による線記録密度の向上があげられる。しかし、近年では、トラック密度の増加傾向が線記録密度の増加傾向を大きく上回り、面記録密度の向上の主な要因となっている。
これは、従来の誘導型磁気ヘッドに比べて再生出力性能がはるかに優れた磁気抵抗効果素子(MR素子)や巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)を用いた薄膜磁気ヘッドの実用化によるものである。現在、GMRヘッドの実用化により、1μm以下のトラック幅信号を高いS/N比をもって再生することが可能となっている。一方、今後のさらなるヘッド性能の向上に伴い、更に狭トラックピッチ化が進むものと予想されている。
さて、磁気ヘッドがこのような狭トラックを正確に走査し、信号をS/N良く再生するためには、磁気ヘッドのトラッキングサーボ技術が重要な役割を果たしている。このようなトラッキングサーボ技術に関しては、例えば非特許文献1に詳細な内容が示されている。非特許文献1によれば、現在のハードディスクドライブでは、ディスクの1周、すなわち角度にして360度中において、一定の角度間隔でトラッキング用サーボ信号やアドレス情報信号、再生クロック信号等が記録された領域を設けている(以下、「プリフォーマット」という)。
磁気ヘッドは、一定間隔でこれらの信号を再生することにより、ヘッドの位置を確認、修正しながら正確にトラック上を走査することができるのである。既述のトラッキング用サーボ信号やアドレス情報信号、再生クロック信号等は、ヘッドが正確にトラック上を走査するための基準信号となるものであるので、その記録時には、正確な位置決め精度が要求される。例えば非特許文献2に記載された内容によれば、現在のハードディスクドライブでは、ディスクをドライブに組み込んだ後、専用のサーボ記録装置を用いて厳密に位置制御された磁気ヘッドによりプリフォーマット記録が行われている。
従来、上記のような専用のサーボ記録装置を用いた磁気ヘッドによるサーボ信号やアドレス情報信号、再生クロック信号のプリフォーマット記録においては、以下のような課題があった。
まず第1に、磁気ヘッドによる記録は、基本的にヘッドと媒体との相対移動に基づく線記録である。このため、専用のサーボ記録装置を用いて磁気ヘッドを厳密に位置制御しながら記録を行う上記の方法では、プリフォーマット記録に多くの時間を要するとともに、専用のサーボ記録装置が相当に高価であることにも起因して、非常にコスト高となる。
第2に、ヘッド・媒体間スペーシングや記録ヘッドのポール形状による記録磁界の広がりのため、プリフォーマット記録されたトラック端部の磁化遷移が急峻性にかけるという点がある。現在のトラッキングサーボ技術は、ヘッドがトラックをはずれて走査した際の再生出力の変化量によって、ヘッドの位置検出を行うものである。
従って、プリフォーマット記録された信号トラックには、サーボ領域間に記録されたデータ情報信号を再生する際のようにヘッドがトラック上を正確に走査した際のS/Nに優れるだけではなく、ヘッドがトラックをはずれて走査した際の再生出力変化量、すなわちオフトラック特性が急峻であることが要求される。
上記の課題はこの要求に反するものであり、今後のサブミクロントラック記録における正確なトラッキングサーボ技術の実現を困難なものとしている。
さて、上記のような磁気ヘッドによるプリフォーマット記録の課題を解決する手段として、基体の表面にプリフォーマット情報信号に対応する強磁性薄膜パターンが形成されているマスター情報担体の表面を、磁気記録媒体の表面に接触させた後に、マスター情報担体に形成された強磁性薄膜パターンを磁化させることにより、強磁性薄膜パターンに対応する磁化パターンを磁気記録媒体に記録する技術が提案されている(特許文献1参照)。
このプリフォーマット記録技術によれば、記録媒体のS/N比、インターフェース性能等の他の重要性能を犠牲にすることなく、良好なプリフォーマット記録を効率的に行うことができる。
一方、マスター情報担体に形成される強磁性薄膜パターンは、ハードディスクの高密度化に伴い、より微細なパターンが求められる。半導体集積回路(LSI)の高集積化には、フォトリソグラフィにおける高密度パターン形成技術とレジスト材料の開発が求められるが、マスター情報担体の高密度化にも同様の開発が必要となる。
フォトリソグラフィ装置としては、マスクアライナーあるいはステッパーなどが用いられ、パターンの微細化に伴い、光源の波長が、g線(436nm)、i線(365nm)、エキシマレーザー光(248nm)などのように短波長側に推移している。一方、レジスト材料も露光波長に適した材料開発が行われている。
高精度なショットつなぎ合わせが要求されるステッパーに対し、ウエハー全面の一括露光ができるマスクアライナーは設備単価が安く、LSI以外の薄膜部品デバイスにはよく用いられる装置である。しかし、マスクアライナーはステッパーに比べてパターン解像度が悪く、一般的にはサブミクロンオーダーの微細パターンの形成には適さない。この対策として、特許文献2に開示されているように、段差を設けたレジストとフォトマスクをコンタクトし、真空引きを行った後、露光する方法がある。この方法によれば、レジストとフォトマスク間に介在するエアーギャップが無くなるので、レジストとフォトマスクの密着性が向上する。このため、マスクアライナーにおいても高解像度のパターンが得られる。
マスター情報担体を用いた上記方法では、マスター情報担体に形成されたディジタル信号に対応する強磁性薄膜の形状及びパターン配列が磁気記録媒体にプリフォーマット記録される。従って、良好な磁気信号特性を得るためにはマスター情報担体に形成された強磁性薄膜のパターンが精度良く形成されることが必要である。
図17(a)〜図17(d)は、特許文献2に開示されたレジストパターンの形成方法を示す断面図である。図18は、レジスト凸部(レジスト膜の凸部)や抜気用凹部とレジスト凹所との関係を模式的に示す平面図である。図17(a)〜図17(d)は、図18のE−E′線における断面図に対応する。図19は、図18のF−F′線における断面図である。
図17(a)は、抜気用凹部形成の露光工程を示しており、図17(b)は抜気用凹部形成後の状態を示している。図17(a)に示すように、非磁性基体11上に塗布されたレジスト膜2上のパターン形成領域以外をフォトマスク3を通してUV光4によって露光・現像する。このことにより、図17(b)に示すようにレジスト膜2の表面に凹部251と凸部252とを交互に形成する。
図17(c)はパターン形成の露光工程を示しており、図17(d)はパターン211形成後の状態を示している。図17(c)に示すように、フォトマスク31をレジスト凸部252に接触させ、凹部251を介して真空引きを矢印7に示す方向に沿って行う。このことにより、フォトマスク31とレジスト凸部252の密着性を高める。この状態で、UV光4を照射した後、現像し、図17(d)に示すように、レジスト凸部252上に所要のレジスト凹所21を形成する。
特許文献2に開示された方法では、図18のパターン平面図に示されるように、レジスト凸部252上のみに孤立したレジスト凹所21が形成されている。
特開平10−40544号公報 特開2003−029424号公報 山口,「磁気ディスク装置の高精度サーボ技術」,日本応用磁気学会誌,Vol.20,No.3,pp.771,(1996) 植松、他「メカ・サーボ、HDI技術の現状と展望」,日本応用磁気学会第93回研究会資料,93−5,pp.35(1996)
高解像度レジストとして一般的に用いられるポジ型レジストは、図20に示すように感光によりポリマが分解し、アルカリ現像液に可溶となる性質を利用するものであるが、ポリマが分解すると同時に窒素ガスを発生する。
このレジストの反応により、前記の特許文献2記載の方法では、図19に示すように、露光時にレジスト膜2から発生する窒素ガス41により、フォトマスクやレジストが変形し、フォトマスク31とレジスト凸部252との密着部に隙間が発生する。このような変形により密着部に隙間が生じると、露光時にUV光4がパターンに対応する部分以外に回り込み、レジストパターンが変形してしまう。図19中には、フォトマスク31の変形の一例を破線31aで示す。
図21は、レジストパターンの平面図を示している。本図は、前記のようなUV光4の回り込みにより、設計線幅より広くなったパターンの一例を示している。極端な例では、マスクされた部分のレジストがすべて感光し、現像後にパターンがつながってしまう場合がある。
すなわち、前記のような従来例では、UV光4の回り込みにより、パターンの微細化に限界があるという問題があった。
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、露光時の光の回り込みを防止して、微細なパターン形成を可能にするレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のレジストパターン形成方法は、基体の表面にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜を露光・現像することにより、前記レジスト膜に凸部と抜気用凹部とを形成する工程と、前記レジスト膜に、パターンが形成されたフォトマスクを重ねた状態で、前記抜気用凹部を介して真空引きすることにより、前記レジスト膜と前記フォトマスクとを密着させる工程と、
前記レジスト膜のうち、前記フォトマスクのパターンに対応した部分を露光する工程とを含み、前記フォトマスクのパターンは、前記レジスト膜の前記凸部に対向する領域から前記排気用凹部に対向する領域へ至るように形成されていることを特徴とする。
本発明の第1のマスター情報担体の製造方法は、非磁性基体の表面にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜を露光・現像することにより、前記レジスト膜に凸部と抜気用凹部とを形成する工程と、前記レジスト膜に、パターンが形成されたフォトマスクを重ねた状態で、前記抜気用凹部を介して真空引きすることにより、前記レジスト膜と前記フォトマスクとを密着させる工程と、前記レジスト膜のうち、前記フォトマスクのパターンに対応した部分を露光・現像してレジスト凹所を形成し、前記レジスト凹所の底部に前記非磁性基体の表面を露出させる工程と、前記レジスト膜の表面及び前記レジスト凹所に、強磁性薄膜を堆積する工程と、前記レジスト膜を前記レジスト膜の表面に堆積した前記強磁性薄膜とともに除去して、前記非磁性基体の表面に強磁性薄膜パターンを形成する工程とを含み、前記フォトマスクのパターンは、前記レジスト膜の前記凸部に対向する領域から前記レジスト膜の前記抜気用凹部に対向する領域へ至るように形成されていることを特徴とする。
本発明の第2のマスター情報担体の製造方法は、非磁性基体の表面にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜を露光・現像することにより、前記レジスト膜に凸部と抜気用凹部とを形成する工程と、前記レジスト膜に、パターンが形成されたフォトマスクを重ねた状態で、前記抜気用凹部を介して真空引きすることにより、前記レジスト膜と前記フォトマスクとを密着させる工程と、前記レジスト膜のうち、前記フォトマスクのパターンに対応した部分を露光・現像してレジスト凹所を形成し、前記レジスト凹所の底部に前記非磁性基体の表面を露出させる工程と、前記レジスト膜をマスクにしてエッチングを行い、前記露出させた前記非磁性基体に基体凹所を形成する工程と、前記レジスト膜の表面及び前記基体凹所の底部に強磁性薄膜を堆積して、前記基体凹所に前記強磁性薄膜を埋め込む工程と、前記基体凹所に埋め込んだ前記強磁性薄膜を残しつつ、前記レジスト膜を前記レジスト膜表面に堆積した前記強磁性薄膜とともに除去して、前記非磁性基体に強磁性薄膜パターンを形成する工程とを含み、前記フォトマスクのパターンは、前記レジスト膜の前記凸部に対向する領域から前記レジスト膜の前記抜気用凹部に対向する領域へ至るように形成されていることを特徴とする。
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、非磁性基体上に情報信号に対応する強磁性薄膜パターンが形成されたマスター情報担体を製造する工程と、前記マスター情報担体を磁気記録媒体の表面に対向配置した状態で外部磁界を印加し、前記強磁性薄膜パターンに対応する磁化情報を前記磁気記録媒体に記録する工程とを備えた磁気記録媒体の製造方法であって、前記マスター情報担体を製造する工程は、前記強磁性薄膜パターンを形成するためのレジストパターンの形成工程を含んでおり、前記レジストパターンの形成工程は、非磁性基体上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜を露光・現像することにより、前記レジスト膜に凸部と抜気用凹部とを形成する工程と、前記レジスト膜に、パターンが形成されたフォトマスクを重ねた状態で、前記抜気用凹部を介して真空引きすることにより、前記レジスト膜と前記フォトマスクとを密着させる工程と、前記レジスト膜のうち、前記フォトマスクのパターンに対応した部分を露光する工程とを含み、前記フォトマスクのパターンは、前記レジスト膜の前記凸部に対向する領域から前記排気用凹部に対向する領域へ至るように形成されていることを特徴とする。
本発明の磁気記録再生装置の製造方法は、前記磁気記録媒体の製造方法を含む磁気記録再生装置の製造方法であって、前記強磁性薄膜の形状パターンに対応する磁化情報が記録された前記磁気記録媒体を回転部分に搭載する工程を備えたことを特徴とする。
本発明の磁気記録再生装置は、前記磁気記録媒体の製造方法により製造した磁気記録媒体と、薄膜磁気ヘッドと、前記薄膜磁気ヘッドが前記磁気記録媒体と対向するように支持する支持部材と、前記磁気記録媒体を回転させる回転手段と、前記支持部材に結合され、前記薄膜磁気ヘッドを前記磁気記録媒体の膜面に沿って移動させる移動手段と、前記薄膜磁気ヘッド、前記回転手段及び前記移動手段と電気的に結合され、前記薄膜磁気ヘッドと信号を交換し、前記磁気記録媒体の回転を制御し、前記薄膜磁気ヘッドの移動を制御する処理手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、露光時のフォトマスクとレジスト膜の凸部との密着性が向上し、パターン露光時の光の回り込みを防止できるので、より微細かつ良好なレジストパターン形状が得られる。
本発明のレジストパターン形成方法、マスター情報担体の製造方法によれば、露光時にレジスト膜の感光部から発生する窒素ガスを、抜気用凹部を通じて容易に排出することができ、露光時にレジスト膜の凸部とフォトマスクとの密着部に隙間が発生するのを防止でき、フォトマスクとレジスト膜の凸部との密着性が向上する。このため、パターン露光時の光の回り込みを防止でき、より微細かつ良好なレジストパターン形状が得られる。
本発明の磁気記録媒体の製造方法、磁気記録再生装置の製造方法、磁気記録再生装置によれば、マスター情報担体から磁気記録媒体に転写された情報信号の精度を高めることができるので、大容量化に有利になる。
また、前記磁気記録媒体の製造方法、磁気記録再生装置においては、前記情報信号がトラッキングサーボに用いるための信号であることが好ましい。
この構成によれば、磁気記録媒体に転写記録されたトラッキング用サーボ信号磁化反転長が小さくなるため、トラック幅方向の位置決め精度が向上し、大容量化に有利になる。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1(a)〜図1(d)は実施の形態1に係るレジストパターンの形成方法を示す断面図である。図2は、レジスト膜の凸部(以下、「レジスト凸部」という。)や抜気用凹部とレジスト凹所との関係の一例を模式的に示す平面図である。図3は、レジスト凸部や抜気用凹部とレジスト凹所との関係の他の一例を模式的に示す平面図である。図2、3はレジスト凸部や抜気用凹部とフォトマスクパターンとの関係の一例を示したものであり、詳細は後に説明するように、本実施の形態はマスター情報担体等を製造する際のレジストパターンの形成に応用可能である。
なお、図1(a)〜図1(d)は、図2のA−A’線又は図3のB−B’線における断面図に対応する。
図1(a)は、抜気用凹部251形成の露光工程を示しており、図1(b)は抜気用凹部251形成後の状態を示している。図1(a)に示すように、基体1上にレジスト膜2をスピンコートし、低温ベークを施す。その後、フォトリソグラフィ技術を用いて、フォトマスク3を介してレジスト膜2をUV光4で露光した後、現像する。このことにより、図1(b)に示したように、レジスト膜2の表面に抜気用凹部251及びレジスト凸部252による凹凸が形成される。
このときの凹凸量(レジスト段差量)と露光量との関係を図4に示す。レジスト膜厚に対するしきい値露光量(Et)より少ない露光量では、基体1上に露光量に応じた膜厚のレジスト膜2が残る。一方、しきい値露光量(Et)より多い露光量では、感光部のレジスト膜2は完全に除去され、レジスト膜厚相当の段差が形成される。
図1(c)はレジストパターン形成の露光工程を示しており、図1(d)はレジストパターン形成後の状態を示している。まず、所定のパターンが搭載されたフォトマスク31をレジスト凸部252の表面に接触させる。その後、基体ホルダー(図示せず)とフォトマスク31との間を密閉する。さらに、基体1の外周にまで通じた抜気用凹部251を介して、基体1の外周から矢印7に示す方向に沿って真空引きを行なう。この真空引きによる抜気により、フォトマスク31とレジスト膜2とが密着することになる。この状態で、最適露光量(Eo)のUV光4で露光し、図1(d)に示すように、フォトマスクパターンに対応するレジスト凹所21を有するレジストパターン211を形成する。
図2の例では、レジスト凹所21は、凸部252の領域から抜気用凹部251に至るように配置されている。図3の例では、レジスト凸部252上でレジスト凹所21Aが連結され、レジスト凹所21Aの一部が抜気用凹部251に至るように配置されている。すなわち、フォトマスク31をレジスト凸部252に重ねた状態において、フォトマスクパターンは、レジスト凸部252に対向する領域から排気用凹部251に対向する領域へ至るように形成されていることになる。
図5は、フォトマスク31を密着させた状態における図2のC−C′線の断面図に相当する。フォトマスクパターン32が形成されている部分においては、レジスト凸部252とフォトマスク31との間に隙間d1が形成され、抜気用凹部251とフォトマスク31との間に隙間d2が形成されている。隙間d1を形成する空間と隙間d2を形成する空間とはつながっているので、両空間同士の気体の流通が可能である。
このことにより、露光時にレジスト膜2の感光部から発生する窒素ガスを、図5の矢印aで示したように、レジスト膜2の抜気用凹部251を通じて容易に排出することができる。
したがって、露光時にレジスト凸部252とフォトマスク31との密着部に隙間が発生するのを防止でき、フォトマスク31とレジスト凸部252との密着性が向上する。このため、露光時の光の回り込みを防止でき、より微細かつ良好なレジストパターン形状が得られる。
マスクアライナーによるパターン形成においては、図17の従来例でレジストパターンを形成した場合、線幅(レジスト凹所21の幅)は0.5μmが限度であったのに対して、本実施の形態によれば、0.3μmの線幅が実現できた。このため、本実施の形態によれば、レジストとフォトマスクとの密着部での隙間発生を防止することにより、マスクアライナーによる線幅の限界を高めることができ、マスクアライナーにおいても高解像度のパターンが得られることになる。
ここで、マスクアライナーはウエハー面内の一括露光であるため、パターンのつなぎ合わせが不要となり、広範囲にパターン精度を保つことができる。例えば、現在我々がマスター情報担体に用いている基体は直径100mmであるが、マスクアライナーによれば直径150mm以上でも一括露光が可能になる。
一方、ステッパーによれば、100nm以下の微細なパターン幅をも実現できる。しかしながら、一回で露光できる面積は、一般的に30mm×30mm以下である。そのため、それより大きな連続したパターンを露光するためには、パターンのつなぎ合わせが必要となる。この場合、マスター情報担体で要求されるような、高精度なつなぎ合わせを実現することは困難である。
さらに、ステッパーによれば、高解像度のパターンが実現できるものの、設備コストも高くなる。例えば、本実施の形態では0.3μmの線幅が実現できたが、これと同程度の線幅を形成できるステッパーの設備コストは、マスクアライナーの設備コストの約5倍である。
すなわち、本実施の形態によれば、ステッパーに比べ、一括露光によりパターン精度に優れ、コスト面でも大幅に有利なマスクアライナーによるパターン形成において、フォトマスクとレジストとの密着性不具合による線幅の限界の課題を解決し、より高解像のパターンが得られることになる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1に係るレジストパターンの形成方法を、マスター情報担体の製造方法に用いた実施の形態である。図6は、抜気用凹部形成後の基体の全体斜視図である。
まず、全体構成を説明するため、抜気用凹部形成後の図6について説明する。非磁性基体11上にはレジスト膜2が塗布されており、レジスト膜2には、レジスト凸部252と抜気用凹部251とで凹凸が形成されている。抜気用凹部251は、非磁性基体11上の略径方向に延びた溝状部分と、凸部252を囲む円環状部分とで形成されている。このため、抜気用凹部251は、内周部から外周部を経て、非磁性基体11の外部空間に通じていることになる。
図7(a)〜図7(c)、図8(a)〜図8(c)は、本実施の形態の第1の例に係るレジストパターン形成方法を示す断面図である。各図は図6のD−D′線における断面図に相当する。このことは、図11〜12についても同様である。
図7(a)は抜気用凹部251形成の露光工程を示しており、図7(b)は抜気用凹部251形成後の状態を示している。図7(a)に示すように、非磁性基体11に塗布されたレジスト膜2にフォトリソグラフィ技術を用いて、フォトマスク3を介してレジスト膜2をUV光4で露光した後、現像する。このことにより、図7(b)に示すようにレジスト膜2の表面に抜気用凹部251及びレジスト凸部252による凹凸が形成される。
図7(c)はレジストパターン形成の露光工程を示しており、図8(a)はレジストパターン形成後の状態を示している。図7(c)に示すように、ディジタル信号のパターンに対応したフォトマスク31とレジスト凸部252の表面を接触させた後、基体ホルダー(図示せず)とフォトマスク31との間を密閉する。さらに、図6に示したように、非磁性基体1の外周にまで通じた抜気用凹部251を介して、非磁性基体11の外周から矢印7に示す方向に沿って真空引きを行なう。この真空引きによる抜気により、フォトマスク31とレジスト膜2とが密着することになる。
この状態で、レジスト膜2を露光し、現像することで、図8(a)に示すように、ディジタル信号に対応したレジスト凹所21を有するレジストパターン211が形成される。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、フォトマスク31をレジスト凸部252に重ねた状態において、フォトマスク31のパターンは、レジスト凸部252に対向する領域から、抜気用凹部251に対向する領域に至るように形成されている。このため、図5を用いて説明したフォトマスクとレジスト凸部との密着部での隙間発生防止の効果は、本実施の形態においても同様である。また、このことは後に説明する第2の例においても同様である。
図9は、図7(c)の露光工程をより具体的に示した斜視図であり、図6に示した斜視図のA部(レジストパターン形成領域の内周部)の拡大図に相当し、フォトマスクも示している。図10は、露光後のレジスト凹所21を示す平面図である。
なお、図9のフォトマスク31が図7(c)のフォトマスク31と異なるのは、図7(c)ではフォトマスクの基体と遮光膜との構成を図示しているのに対し、図9では光の透過部と遮光部という機能の違いを模式的に表現している点である。
フォトマスクパターン32は、抜気用凹部251と対向する部分にも形成されているので、抜気用凹部251も露光されることになる。この場合、レジスト凸部252と抜気用凹部251との間には段差が数100nmあるため、露光時にフォトマスクパターン32に対向する部分以外に光が回り込むことになる。
このため、現像後に得られるレジストパターンは、図10の21aに示したように、変形部分が形成される。極端な例では、変形部分21a同士がつながる場合もある。しかしながら、マスター情報担体として必要なパターンを全てレジスト凸部252に形成することにより、抜気用凹部251に変形部分21aが形成されても特別問題にならない。このことは、後に説明する第2の例においても同様である。
図8(b)は強磁性薄膜6を成膜した後の状態を示し、図8(c)は強磁性薄膜パターン63の形成後の状態を示している。図8(b)に示すように、非磁性基体11及びレジストパターン211上に強磁性薄膜6を成膜する。その後、レジストパターン211上に堆積した不要な強磁性薄膜6を溶剤を用いてリフトオフし、図8(c)に示すように、強磁性薄膜パターン63を形成する。
図11(a)〜図11(d)、図12(a)〜図12(d)は、本実施の形態の第2の例を示している。図11(a)〜図11(d)は、抜気用凹部251の形成から、レジストパターン211の形成までの工程を示している。ここまでの工程は、前記の図7(a)から図8(a)までの工程と同様であるので、各図の説明は省略する。
図12(a)は、基体凹所13を形成するエッチング工程を示しており、図12(b)は、基体凹所13の形成後の状態を示している。図12(a)に示したように、レジストパターン211をマスクにして、予め非磁性基体11を反応性ガス5によってエッチングする。このことにより、図12(b)に示すように、ディジタル信号に対応したパターンを有する基体凹所13が形成される。
図12(c)は強磁性薄膜6を成膜した後の状態を示し、図12(d)は強磁性薄膜6が基体凹所に埋め込まれた状態を示している。図12(c)に示すように、基体凹所13に埋め込むように強磁性薄膜6を成膜する。その後、レジストパターン211上に堆積した不要な磁性薄膜6をリフトオフすることにより、図12(d)に示すように、強磁性薄膜パターン63が非磁性基体11内に埋め込まれた構造のマスター情報担体が完成する。
実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、レジスト凸部252とフォトマスク31の密着性に優れているので、高精度なレジストパターン211が形成でき、良好なパターン精度を有するマスター情報担体を作製することができる。
次に、以上のような工程を経て製造したマスター情報担体を用いた磁気記録媒体の製造方法について説明する。図13は、情報信号の磁気転写記録を実施するための記録装置の概略図を示している。図13において、磁気記録媒体である磁気ディスク49は、中心孔49aを有するドーナツ円盤状のディスクである。磁気ディスク49は、非磁性基板の表面にCo等を主成分とする強磁性薄膜をスパッタリング法によって成膜することにより構成されている。
磁気ディスク49の強磁性薄膜表面に接触するように、円盤状のマスター情報担体33が重ね合わせて配置している。マスター情報担体33は、本実施の形態2で説明した製造方法により製造したものであり、磁気ディスク49に接触する側の表面に信号領域33aが設けられている。信号領域33aは、本実施の形態2の強磁性薄膜パターン63で形成されたものであり、磁気ディスク49に磁気転写記録すべき情報信号に対応した微細な配列パターンである。
磁気ディスク49は、ディスク保持体34で保持されている。ディスク保持体34の先端部には、磁気ディスク49を位置決め保持するチャック部34aが設けられている。また、ディスク保持体34の内部には吸引孔34bが設けられており、吸引孔34bは磁気ディスク49の中心孔49aに連通し、かつ一端が排気ダクト35に接続されている。
排気ダクト35の端部には排気装置36が装着されており、この排気装置36を始動させることにより、排気ダクト35、ディスク保持体34の吸引孔34bを通して、磁気ディスク49とマスター情報担体33との間の空間が負圧状態となる。このことにより、マスター情報担体33が磁気ディスク49側に吸引され、マスター情報担体33に磁気ディスク49が位置決めされた状態で重ね合わされることになる。
着磁用ヘッド37は、マスター情報担体33から磁気ディスク49に転写記録する際に必要な外部磁界を印加するためのものである。着磁用ヘッド37から印加される磁界により、マスター情報担体33に形成された情報信号に対応した強磁性薄膜パターンが磁化され、これらから発生する漏れ磁束によって磁気ディスク49に信号領域33aの強磁性薄膜パターン形状に対応した情報信号が記録される。
さらに、以上のような工程を経て製造した磁気記録媒体を用いて、磁気記録再生装置を製造することができる。磁気記録再生装置の詳細は、後に図14を用いて説明するが、磁気記録再生装置を製造する際には、マスター情報担体を用いて情報信号を記録した磁気記録媒体を回転部分に搭載することになる。
図14は、磁気記録再生装置の概略図を示している。磁気記録媒体である磁気ディスク41は、前記のような工程を経て製造したものである。磁気ディスク41は、回転部分であるスピンドル42上に支持されている。磁気ディスク41は、スピンドル42を介して回転手段であるスピンドルモータ43の回転によって回転する。
薄膜磁気ヘッド44は、支持部材であるサスペンション45及びアクチュエータアーム46を介して移動手段であるアクチュエータ47に取り付けられている。
この構成によれば、薄膜磁気ヘッド44はアクチュエータ47の動作により、移動できる。また、薄膜磁気ヘッド44は、磁気ディスク41面に対向して配置されている。このため、磁気ディスク41の回転、及び薄膜磁気ヘッド44の磁気ディスク41の半径方向の移動によって、磁気ディスク41のほぼ全面に対して信号の読み書きが可能となる。また、磁気ディスク41の回転の制御、薄膜磁気ヘッド44の位置制御、及び記録再生信号の制御等は処理手段である制御回路48で行われる。
(実施例)
以下、本発明の一実施例について説明する。基体上にレジスト厚約0.7μmのレジスト膜をスピンコート塗布し、90℃のホットプレートで1分間ソフトベークした後、レジスト膜表面の一部分にUV照射パワー10mW/cm2で2秒〜4秒露光し現像することによって段差量が約0.1〜0.5μmのレジストの凹凸を形成した。
次に、所定のパターンが搭載されたフォトマスクとレジスト膜の凸部とを、真空引きにより密着させて、レジスト膜厚0.7μmに相当する最適露光量で露光し、現像することにより、レジストパターンを形成した。レジストパターンの線幅については、0.3μmの細線が実現できた。さらに、このレジストパターンを用いて、基体にトラッキングサーボに用いる情報信号に対応する強磁性薄膜の形状パターンを形成した。
このような方法で作製したマスター情報担体を用いて、磁気記録媒体にプリフォーマット記録し、この磁気記録媒体を用いて、図14に示したような磁気記録再生装置を作製した。磁気記録媒体に記録された信号を、ヘッド(薄膜磁気ヘッド44)を用いて読みとることにより評価した。その結果、パターン線幅が0.3μmの細線でも、設計通りの信号が記録されていることを確認した。
一方、レジストパターンを前記の図17に示した従来方法で作成したマスター情報担体を用いて行った評価では、パターン線幅が0.5μmまで細線化すると設計通りの再生信号が得られなかった。
ここで、パターン線幅が小さくなると、転写記録されたトラッキング用サーボ信号の磁化反転長が小さくなるため、その信号に基づいたトラック幅方向の分解能が向上し位置決め精度が向上する。この場合の位置決め精度は、磁化反転長の逆数に比例し、線幅が0.5μmから0.3μmになると、トラック幅方向の位置決め精度は約1.7倍(0.5μm/0.3μm)になる。
転写記録されたトラッキング用サーボ信号の磁化反転長が小さくなると、トラッキングサーボ信号の占有面積が同一であると仮定すると、磁化反転長が小さくなった分、その中に存在する信号の繰返し周期を増加させることができる。その結果、信号の平均化効果により、信号S/Nが改善し、位置決め精度を向上させることができる。この場合の位置決め精度は、磁化反転長の逆数の平方根に比例し、線幅が0.5μmから0.3μmになると、トラック幅方向の位置決め精度が約1.3倍になる。
これらの二つの効果により、線幅が0.5μmから0.3μmになると、トラック幅方向の位置決め精度は約2.2倍(1.7×1.3)になる。すなわち、トラック幅方向の密度を2.2倍に高めることが可能となり、磁気記録再生装置の大容量化の実現に非常に大きな効果を発揮することになる。
(実施の形態3)
実施の形態2は、マスター情報担体のパターン形成の例で説明したが、実施の形態3は、さらに別の例に係る実施の形態である。
図15は、薄膜コイル形成用のレジストパターンの平面図を示している。レジスト膜50には、凸部51と抜気用凹部52とが形成されており、これらにより凹凸が形成されている。レジスト膜50にフォトマスク(図示せず)を重ねた状態で、抜気用凹部52を介して、矢印54方向に真空引きすることにより、凸部51とフォトマスクとを密着させる。この状態で、フォトマスクのパターンに対応した部分を露光・現像してレジスト凹所53が形成される。図15は、レジスト凹所53形成後の状態を示している。
本図の例においても、フォトマスクのパターンは凸部51から抜気用凹部52に至るように形成されているので、露光時に凸部51とフォトマスクとの密着部に隙間が発生するのを防止でき、凸部51とフォトマスクとの密着性が向上し、良好なレジストパターン形状が得られる。
また、前記の図10の例と同様に、抜気用凹部52におけるパターン53は、変形部53a、53bが形成される。しかしながら、変形部53aに対応する薄膜コイルは、導体として有効な部分ではないので、パターンの変形は問題とならない。また、変形部53bに対応する薄膜コイルは、外部接続端子に接続する部分であるので、パターンの変形は問題とならない。
図16は、薄膜ヘッドの磁性膜形成用のレジストパターンの平面図を示している。レジスト膜60には、凸部61と抜気用凹部62とが形成されていおり、これらにより凹凸が形成されている。レジスト膜60にフォトマスク(図示せず)を重ねた状態で、抜気用凹部62を介して、矢印64方向に真空引きすることにより、凸部61とフォトマスクとを密着させる。この状態で、フォトマスクのパターンに対応した部分を露光・現像してレジスト凹所73が形成される。図16は、レジスト凹所73形成後の状態を示している。
本図の例においても、フォトマスクのパターンは凸部61から抜気用凹部62に至るように形成されているので、露光時に凸部61とフォトマスクとの密着部に隙間が発生するのを防止でき、凸部61とフォトマスクとの密着性が向上し、良好なレジストパターン形状が得られる。
また、前記の図10の例と同様に、抜気用凹部62におけるレジスト凹所63は、変形部63aが形成される。しかしながら、デバイスとして完成した状態においては、曲線65の位置まで研磨されることになる。このため、変形部63aに対応する部分は、最終的には取り除かれる部分であるので、パターンの変形は問題とならない。
以上、本発明の実施形態について例をあげて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、製造過程においてレジストパターンの形成を必要とする各種部品、デバイス等の製造に応用可能である。
以上のように、本発明によれば、露光時のフォトマスクとレジスト膜の凸部との密着性が向上し、パターン露光時の光の回り込みを防止でき、より微細かつ良好なレジストパターン形状が得られるので、例えばマスター情報担体等の製造の際のレジストパターンの形成方法に有用である。
本発明の一実施形態に係るレジストパターン形成方法であり、(a)は、抜気用凹部形成の露光工程の断面図、(b)は抜気用凹部251形成後の状態の断面図、(c)はレジストパターン形成の露光工程の断面図、(d)はレジストパターン形成後の状態の断面図。 本発明の一実施形態に係るレジスト凸部や抜気用凹部とレジスト凹所との関係の一例を模式的に示す平面図。 本発明の一実施形態に係るレジスト凸部や抜気用凹部とレジスト凹所との関係の他の一例を模式的に示す平面図。 本発明の一実施形態に係るレジスト段差量と露光量との関係を示す図。 フォトマスクを密着させた状態における図2のC−C′線の断面図。 本発明の一実施形態に係る抜気用凹部251形成後の基体11の全体斜視図。 本発明の実施の形態2の第1の例に係るマスター情報担体の製造方法を示しており、(a)は抜気用凹部形成の露光工程の断面図、(b)は抜気用凹部251形成後の状態を示す断面図、(c)はレジストパターン形成の露光工程の断面図。 図7(c)に続く工程の断面図であり、(a)はレジストパターン形成後の状態の断面図、(b)は強磁性薄膜パターン63の成膜工程の断面図、(c)は強磁性薄膜パターンの形成後の状態の断面図。 図7(c)の露光工程をより具体的に示した拡大斜視図。 本発明の一実施形態に係る露光後のレジスト凹所21を示す平面図。 本発明の実施の形態2の第2の例に係るマスター情報担体の製造方法を示しており、(a)は抜気用凹部形成の露光工程の断面図、(b)は抜気用凹部251形成後の状態の断面図、(c)はレジストパターン形成の露光工程の断面図、(d)はレジストパターン形成後の状態の断面図。 図11(d)に続く工程の断面図であり、(a)は基体凹所を形成するエッチング工程の断面図、(b)は基体凹所13の形成後の状態の断面図、(c)は強磁性薄膜の成膜工程の断面図、(d)は強磁性薄膜6が基体凹所に埋め込まれた状態の断面図。 本発明の一実施の形態に係る磁気記録媒体の製造方法を示す概略図。 本発明の一実施の形態に係る磁気記録再生装置の概略図。 本発明の一実施の形態に係る薄膜コイル形成用のレジストパターンの平面図。 本発明の一実施の形態に係る薄膜ヘッドの磁性膜形成用のレジストパターンの平面図。 従来のレジストパターンの形成方法の一例を示しており、(a)は抜気用凹部形成の露光工程の断面図、(b)は抜気用凹部251形成後の状態の断面図、(c)はレジストパターン形成の露光工程の断面図、(d)はレジストパターン形成後の状態の断面図。 従来のレジスト凸部や抜気用凹部とレジスト凹所との関係の一例を模式的に示す平面図。 図18のF−F′線における断面図である。 露光時の窒素ガス発生を説明する図。 従来のレジストパターンの一例の平面図。
符号の説明
1,11 基体
2,50,60 レジスト膜
3,31 フォトマスク
4 UV光
5 反応性ガス
6 強磁性薄膜
21,53,73 レジスト凹所
32 フォトマスクパターン
33 マスター情報担体
37 着磁用ヘッド
41,49 磁気ディスク
42 スピンドル
43 スピンドルモータ
44 薄膜磁気ヘッド
45 サスペンション
46 アクチュエータアーム
47 アクチュエータ
48 制御回路
51,61,252 レジスト凸部
52,62,251 抜気用凹部
63 強磁性薄膜パターン

Claims (8)

  1. 基体の表面にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜を露光・現像することにより、前記レジスト膜に凸部と抜気用凹部とを形成する工程と、
    前記レジスト膜に、パターンが形成されたフォトマスクを重ねた状態で、前記抜気用凹部を介して真空引きすることにより、前記レジスト膜と前記フォトマスクとを密着させる工程と、
    前記レジスト膜のうち、前記フォトマスクのパターンに対応した部分を露光する工程とを含み、
    前記フォトマスクのパターンは、前記レジスト膜の前記凸部に対向する領域から前記排気用凹部に対向する領域へ至るように形成されていることを特徴とするレジストパターン形成方法。
  2. 非磁性基体の表面にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜を露光・現像することにより、前記レジスト膜に凸部と抜気用凹部とを形成する工程と、
    前記レジスト膜に、パターンが形成されたフォトマスクを重ねた状態で、前記抜気用凹部を介して真空引きすることにより、前記レジスト膜と前記フォトマスクとを密着させる工程と、
    前記レジスト膜のうち、前記フォトマスクのパターンに対応した部分を露光・現像してレジスト凹所を形成し、前記レジスト凹所の底部に前記非磁性基体の表面を露出させる工程と、
    前記レジスト膜の表面及び前記レジスト凹所に、強磁性薄膜を堆積する工程と、
    前記レジスト膜を前記レジスト膜の表面に堆積した前記強磁性薄膜とともに除去して、前記非磁性基体の表面に強磁性薄膜パターンを形成する工程とを含み、
    前記フォトマスクのパターンは、前記レジスト膜の前記凸部に対向する領域から前記レジスト膜の前記抜気用凹部に対向する領域へ至るように形成されていることを特徴とするマスター情報担体の製造方法。
  3. 非磁性基体の表面にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜を露光・現像することにより、前記レジスト膜に凸部と抜気用凹部とを形成する工程と、
    前記レジスト膜に、パターンが形成されたフォトマスクを重ねた状態で、前記抜気用凹部を介して真空引きすることにより、前記レジスト膜と前記フォトマスクとを密着させる工程と、
    前記レジスト膜のうち、前記フォトマスクのパターンに対応した部分を露光・現像してレジスト凹所を形成し、前記レジスト凹所の底部に前記非磁性基体の表面を露出させる工程と、
    前記レジスト膜をマスクにしてエッチングを行い、前記露出させた前記非磁性基体に基体凹所を形成する工程と、
    前記レジスト膜の表面及び前記基体凹所の底部に強磁性薄膜を堆積して、前記基体凹所に前記強磁性薄膜を埋め込む工程と、
    前記基体凹所に埋め込んだ前記強磁性薄膜を残しつつ、前記レジスト膜を前記レジスト膜表面に堆積した前記強磁性薄膜とともに除去して、前記非磁性基体に強磁性薄膜パターンを形成する工程とを含み、
    前記フォトマスクのパターンは、前記レジスト膜の前記凸部に対向する領域から前記レジスト膜の前記抜気用凹部に対向する領域へ至るように形成されていることを特徴とするマスター情報担体の製造方法。
  4. 非磁性基体上に情報信号に対応する強磁性薄膜パターンが形成されたマスター情報担体を製造する工程と、前記マスター情報担体を磁気記録媒体の表面に対向配置した状態で外部磁界を印加し、前記強磁性薄膜パターンに対応する磁化情報を前記磁気記録媒体に記録する工程とを備えた磁気記録媒体の製造方法であって、
    前記マスター情報担体を製造する工程は、前記強磁性薄膜パターンを形成するためのレジストパターンの形成工程を含んでおり、
    前記レジストパターンの形成工程は、
    非磁性基体上にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜を露光・現像することにより、前記レジスト膜に凸部と抜気用凹部とを形成する工程と、
    前記レジスト膜に、パターンが形成されたフォトマスクを重ねた状態で、前記抜気用凹部を介して真空引きすることにより、前記レジスト膜と前記フォトマスクとを密着させる工程と、
    前記レジスト膜のうち、前記フォトマスクのパターンに対応した部分を露光する工程とを含み、
    前記フォトマスクのパターンは、前記レジスト膜の前記凸部に対向する領域から前記排気用凹部に対向する領域へ至るように形成されていることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  5. 前記情報信号がトラッキングサーボに用いるための信号である請求項4に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  6. 請求項4に記載の磁気記録媒体の製造方法を含む磁気記録再生装置の製造方法であって、前記強磁性薄膜の形状パターンに対応する磁化情報が記録された前記磁気記録媒体を回転部分に搭載する工程を備えた磁気記録再生装置の製造方法。
  7. 請求項4に記載の磁気記録媒体の製造方法により製造した磁気記録媒体と、
    薄膜磁気ヘッドと、
    前記薄膜磁気ヘッドが前記磁気記録媒体と対向するように支持する支持部材と、
    前記磁気記録媒体を回転させる回転手段と、
    前記支持部材に結合され、前記薄膜磁気ヘッドを前記磁気記録媒体の膜面に沿って移動させる移動手段と、
    前記薄膜磁気ヘッド、前記回転手段及び前記移動手段と電気的に結合され、前記薄膜磁気ヘッドと信号を交換し、前記磁気記録媒体の回転を制御し、前記薄膜磁気ヘッドの移動を制御する処理手段とを備えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
  8. 前記情報信号がトラッキングサーボに用いるための信号である請求項7に記載の磁気記録再生装置。
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