JP2005115152A - レンズ、および光ヘッド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 波長の異なる複数のレーザ光に対する回折格子の構成を最適化することにより、フォーカス方向の可動範囲を拡げなくても、複数のレーザ光を各々、所定の位置に効率よく集光することのできるレンズ、およびこのレンズを搭載した光ヘッド装置を提供すること。
【解決手段】 光ヘッド装置の対物レンズ3では、中心側回折格子35および外周側回折格子36ブレーズ高さが等しい。このような回折格子35、36を構成するにあたって、中心側回折格子35によってCD41の記録面上にビームスポットを形成するレーザ光LCDと、中心側回折格子35および外周側回折格子36によってDVD42の記録面上にビームスポットBを形成するレーザ光LDVDについて、回折次数ごとに最適なブレーズ高さを求め、それぞれの最適なブレーズ高さに近似する値を回折格子35、36のブレーズ高さとする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、波長が異なる光を回折作用により異なる焦点に収束させるレンズ、およびこのレンズを用いた光ヘッド装置に関するものである。さらに詳しくは、レンズの屈折面に形成される回折格子の最適化技術に関するものである。
光記録媒体としては、CD(CD−Rを含む)やDVD等のように記録面を保護する透明保護層の厚さや記録密度の異なるものが知られており、CDの再生記録用には波長785nmのレーザ光を出射するCD用のレーザ光源が用いられ、DVD再生用には、波長655nmのレーザ光を出射するDVD用のレーザ光源が用いられている。このような2種類の光記録媒体に対して情報の記録や再生を行う光ヘッド装置では、その小型およびコンパクト化のために共通の対物レンズを用いて、CDおよびDVDの記録面にレーザ光を収束させる構成のものが提案されている。
但し、CDは、記録面を保護する透明保護層の厚さが1.2mmであり、DVDは、透明保護層の厚さがCDよりも薄い0.6mmであり、その記録密度はCDより高い。従って、対物レンズとしては、単一の屈折力を有するレンズ面に同心円状の微細な格子からなる回折格子を形成し、レンズ面の屈折に加えて、この回折格子によって入射光束を回折して、光軸上の異なる位置に複数の焦点を結ばせるようにしている。また、回折を併用した対物レンズでは、屈折面をCDの開口数で領域を分割することにより、CDとDVDの両方に対して最適化して、全体で収差が小さくなるようにする工夫をしている(例えば、特許文献1参照)。
このような対物レンズの場合、常に2焦点を作っているため、図8(a)、(b)に示すように、CDとDVDの作動距離を一定にできるので、光ヘッド装置の薄型化に有利である。
しかしながら、この対物レンズでは、同じ波長のレーザ光を使って回折次数をCDとDVDで異ならせているため、光の利用効率が低い。かといって、光の利用効率を高めるため、高出力で光源を光らせると、光源の寿命が短くなったり、使用しない回折光がノイズの原因となったりする問題点がある。
一方、波長の異なる2種類のレーザ光を使うとともに、それらの回折次数を同一にすることによって光の利用効率を上げ、さらに、CDおよびDVDの記録面に良好な焦点を結ばせるものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第2922851号公報 特開2000−81566号公報
しかしながら、特許文献2に記載の対物レンズを備えた光ヘッド装置では、図8(a)、(c)に示すように、CDとDVDにおける透明保護層の厚さの違いを対物レンズのフォーカス方向(対物レンズの光軸方向)への位置シフトにより補う必要があるため、対物レンズのフォーカス方向の可動範囲については、通常のフォーカス制御のための作動距離に光記録媒体の透明保護層の厚さの違いによるレンズシフト分を追加しなければならないという問題点がある。このような問題点は、光ヘッド装置の薄型化の限界の原因となっている。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、波長の異なる複数のレーザ光に対する回折格子の構成を最適化することにより、フォーカス方向の可動範囲を拡げなくても、複数のレーザ光を各々、所定の位置に効率よく集光することのできるレンズ、およびこのレンズを搭載した光ヘッド装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明では、異なる波長をもって入射する複数の光を各々異なる位置に焦点を結ばせるための回折格子が屈折面に対して光軸を中心にして同心円状に形成されたレンズであって、
前記複数の光には、前記屈折面の内周側領域を介して出射される第1の光と、前記内周側領域および該内周側領域の周りを囲む外周側領域を介して出射され、前記第1の光より波長の短い第2の光とが含まれ、
前記内周側領域および前記外周側領域のいずれにも、前記回折格子がほぼ同一のブレーズ高さhをもって形成され、
当該ブレーズ高さhは、以下の式
1=(m1×λ1)/(n1−1)
但し、m1は、1以上の整数
λ1は、第1の光の波長
1は、屈折面の第1の光に対する屈折率
2=(m2×λ2)/(n2−1)
但し、m2は、m1より大きな整数
λ2は、第2の光の波長
2は、屈折面の第2の光に対する屈折率
で求められる2つの値h1、h2の双方に一致あるいは近似した高さに設定されていることを特徴とする。すなわち、m1、m2は、第1の光および第2の光の回折次数であり、値h1、h2は、各次数に対応するブレーズ高さである。従って、本発明では、m1、m2を種々、変えて値h1、h2が近似するような値にm1、m2を設定した上で、値h1、h2の双方に一致あるいは近似した高さをブレーズ高さhとする。
本発明において、前記ブレーズ高さhは、値h1、h2のうちの一方の値にほぼ一致し、他方の値に近似していることが好ましい。すなわち、第1の光および第2の光のうち、優先したい光について、ブレーズ高さをほぼ最適化することが好ましい。通常は、波長の短い光は、記録密度の高い光記録媒体の記録あるいは再生に使用されることから、第2の光の方を優先し、それにブレーズ高さを最適化することが好ましい。
本発明において、第1の光と第2の光とは、レンズに2種類の光のみが入射すること意味するのではなく、複数の光のうちの2つの光について、波長の長い方を第1の光とし、波長の短い光を第2の光とすることを意味する。従って、本発明において、レンズに入射する複数の光は、波長の異なる2種類の光からなる場合、さらには3種類以上の光からなることもある。ここで、前記複数の光が波長の異なる3種類の光からなる場合、当該3種類の光のうち、いずれか2種類の光において、前記第1の光と前記第2の光の関係が成立する構成、および当該3種類以上の光のうち、いずれの2種類の光においても、前記第1の光と前記第2の光の関係が成立する構成を採用することができる。
本発明において、前記複数の光に、少なくともCDあるいはDVDの記録あるいは再生に用いられる光が含まれている場合、前記内周側領域の外側との境界、および前記外周側領域の外側との境界のうちのいずれか1つの境界は、CDあるいはDVDの記録あるいは再生に用いられる光の開口数に相当することが好ましい。このような領域分割を行うと、CD、DVDなどの光記録媒体ごとに収差が小さくなるような設計がしやすいという利点がある。
本発明において、前記複数の光に、少なくとも、CDの記録あるいは再生に用いられる光が前記第1の光として含まれているとともに、DVDの記録あるいは再生に用いられる光が前記第2の光として含まれている場合、
値m1、m2は、以下の条件式
2=m1−1
を満たしていることが好ましい。すなわち、回折格子のブレーズ高さは、CDの記録あるいは再生に用いられる第1の光、およびDVDの記録あるいは再生に用いられる第2の光の各回折光に対して適正化されているが、第1の光については、第2の光よりも次数が1つ低い回折光について適正化されていることが好ましい。
本発明において、前記複数の光に、少なくとも、CDの記録あるいは再生に用いられる光が前記第1の光として含まれているとともに、DVDの記録あるいは再生に用いられる光が前記第2の光として含まれている場合、前記ブレーズ高さhは、値h1、h2のうちの値h2にほぼ一致し、値h1に近似していることが好ましい。すなわち、CDおよびDVDのうち、記録密度の高い光記録媒体を優先するという観点から、第2の光にブレーズ高さを最適化することが好ましい。
本発明に係るレンズを備えた光ヘッド装置では、前記第1の光を第1の光記録媒体の記録面に対して収束させ、記録面を覆う透明保護層の厚さが前記第1の光記録媒体より薄い第2の光記録媒体の記録面に対して前記第2の光を収束させる共通の対物レンズとして前記レンズが用いられる。
本発明では、回折併用型のレンズによって、波長の異なる複数のレーザ光の各々について異なる焦点位置を形成しているので、透明保護層の厚さが異なる光記録媒体に収束させるときでも、透明保護層の厚さの違いを対物レンズのフォーカス方向(対物レンズの光軸方向)への位置シフトにより補う必要がない。従って、対物レンズのフォーカス方向の可動範囲については、通常のフォーカス制御のための作動距離に光記録媒体の透明保護層の厚さの違いによるレンズシフト分を追加する必要がないので、光ヘッド装置の薄型化を図ることができる。また、本形態では、回折格子のブレーズ高さを全域でほぼ一定にしてあるが、波長の異なるレーザ光において利用する回折光の次数を相違させることにより、複数のレーザ光のいずれについても回折効率を高く設定してあるので、光の利用効率が高い。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した対物レンズを備えた光ヘッド装置を説明する。
[実施の形態1]
図1は、本形態の光ヘッド装置の光学系を中心に示す概略構成図である。図1において、本形態の光ヘッド装置1は、CD、DVDなど、基板厚さや記録密度が異なる2種類の光記録媒体4に対して情報の再生、記録を行うものである。そのために、CDなどの記録再生に用いる中心波長が785nmのCD用のレーザ光LCDを出射するレーザ光源11と、DVDの再生等に用いる波長が655nmのDVD用のレーザLDVDを出射するレーザ光源12とを備えている。各レーザ光は共通の集光光学系Loを介して光記録媒体4に導かれると共に、当該光記録媒体4で反射された各レーザ光束の戻り光は共通受光素子25に導かれる。
集光光学系Loには、レーザ光LCDを直進させ、レーザ光LDVDを反射させて双方の光を共にシステム光軸L(対物レンズの光軸)に一致させる第1のビームスプリッタ21と、システム光軸Lに沿って進むレーザLCD、LDVDを通過させる第2のビームスプリッタ22と、この第2のビームスプリッタ22を通過したレーザ光LCD、LDVDを平行光化するコリメートレンズ23と、コリメートレンズ23から出射されたレーザ光LCD、LDVDのビームスポットを光記録媒体4の記録面に形成するための対物レンズ3とが含まれている。
このように構成した光ヘッド装置1では、第1の光記録媒体4としてのCD41の記録面41aに対しては、対物レンズ3によってレーザ光LCDのビームスポットB(41)が形成される。また、第2の光記録媒体4としてのDVD42の記録面42aに対しても、対物レンズ3によってレーザ光LDVDのビームスポットB(42)が形成される。
このようにして光記録媒体4(CD41、DVD42)に収束されたCD用およびDVD用のレーザ光LCD、LDVDはそれぞれ、光記録媒体4で反射された後、共通の集光光学系Loを戻り光として逆に辿り、第2のビームスプリッタ22において反射されて共通受光素子25に集光する。そして、共通受光素子25で検出された信号により光記録媒体4(CD41、DVD42)の情報再生等が行われる。
(対物レンズの構成)
図2および図3を参照して、本形態の対物レンズ3の構成を詳しく説明する。図2(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、対物レンズ3を示す平面図、断面図、光軸を中心とする中心側屈折面領域の部分拡大断面図、中心側屈折面領域を取り囲む外周側屈折面領域の部分拡大断面図である。図3は対物レンズ3による各波長のレーザ光の収束状態を示す説明図である。
図2(a)、(b)、(c)、(d)において、本形態の対物レンズ3は、レーザ光LCD、LDVDが入射する正のパワーを備えた非球面の入射側屈折面31と、光記録媒体4に向けてレーザ光束を出射する非球面の出射側屈折面32を備えた凸レンズである。
入射側屈折面31は、光軸Lを中心にして同心円状に光軸Lを含む円形の中心側屈折面領域33(内周側領域)と、中心側屈折面領域33の外周を環状に囲んでいる外周側屈折面領域34(外周側領域)とに2分割されている。中心側屈折面領域33と外周側屈折面領域34との境界部分は、CD41(CD用のレーザ光LCD)の開口数NA=0.45〜0.55に相当する位置である。
中心側屈折面領域33の全域に亘っては、同心円状の複数の微細な鋸歯状の段差によって中心側回折格子35が形成されている。また、外周側屈折面領域34の領域全体に亘っても、同心円状の複数の微細な鋸歯状の段差によって外周側回折格子36が形成され、対物レンズ3は、回折併用型のレンズとして構成されている。
図3も参照すると、中心側屈折面領域33に形成された中心側回折格子35は、当該領域を通過するレーザ光LCDの回折光(図3において点線で示す)によるビームスポットB(41)をCD41の記録面41a上に形成する回折特性を備えている。これに加えて、中心側屈折面領域33に形成された中心側回折格子35は、当該領域を通過するレーザ光LDVDの回折光(図3において実線で示す)によるビームスポットB(42)をDVD42の記録面42a上に形成する回折特性を備えている。
また、外周側屈折面領域34に形成された外周側回折格子36は、当該領域を通過するレーザ光LDVDの回折光によるビームスポットB(42)をDVD42の記録面42a上に形成する回折特性を備えている。
ここで、レーザ光LCDのうち、外周側屈折面領域34を通る光束成分は、記録あるいは再生に寄与しない不要光成分であり、本形態では、外周側屈折面領域34に形成されている外周側回折格子36による回折作用を受けて、CD41の記録面41a上におけるビームスポット形成位置に集光しないように回折される。
(回折格子の構成)
本形態の対物レンズ3において、中心側回折格子35を構成する鋸歯状の段差と、外周側回折格子36を構成する鋸歯状の段差は、ほぼ同一のブレーズ高さとなっている。このブレーズ高さについては、中心側回折格子35によるレーザ光LCDの回折光と、中心側回折格子35および外周側回折格子36によるレーザ光LDVDの回折光がそれぞれ、高い回折効率をもって所定の焦点位置に集光する高さに設定する。それには、レーザ光の波長別に、回折次数ごとに最適なブレーズ高さを求め、それぞれの最適なブレーズ高さに近似する値を中心側回折格子35および外周側回折格子36のブレーズ高さとして設定する。
すなわち、本形態では、対物レンズ3に波長の異なる2種類のレーザ光が入射するので、波長の長いレーザ光LCDを第1のレーザ光とし、波長の短いレーザ光LDVDを第2のレーザ光としたとき、中心側回折格子35および外周側回折格子36のブレーズ高さhは、以下の条件式
条件式(1)
1=(m1×λ1)/(n1−1)
但し、m1は、1以上の整数
λ1は、第1の光の波長
1は、屈折面の第1の光に対する屈折率
条件式(2)
2=(m2×λ2)/(n2−1)
但し、m2は、m1より大きな整数
λ2は、第2の光の波長
2は、屈折面の第2の光に対する屈折率
で求められる2つの値h1、h2の双方に一致あるいは近似するように設定されている。ここで、m1、m2は、第1の光および第2の光の回折次数であり、値h1、h2は、各次数に対応するブレーズ高さである。従って、本形態では、m1、m2を種々、変えて値h1、h2が近似するような値にm1、m2を設定した上で、値h1、h2の双方に一致あるいは近似した高さをブレーズ高さhとする。
このような設定方法を図4を参照して、より具体的に説明する。図4は、対物レンズ3に入射するレーザ光LCD、およびレーザ光LDVDの回折次数と、それに対応するブレーズ高さとの関係を示す説明図である。図4では、対物レンズ3をオレフィン系の樹脂で成形した場合の例を示してあり、このオレフィン系の樹脂の屈折率は、波長655nmに対して1.5406、波長785nmに対して1.5371となっている。なお、対物レンズ3の成形材料としては、オレフィン系の樹脂の他にフルオレン系の樹脂や、ノルボルネン系の樹脂がある。
図4に示すように、波長785nmのレーザ光LCDに対して、回折次数を1次、2次、3次・・に変化させたとき、それに対応するブレーズ高さは、1.461553μm、2.923106μm、4.384658μm、・・と変化する。また、波長655nmのレーザ光LDVDに対して、回折次数を1次、2次、3次・・に変化させたとき、それに対応するブレーズ高さは、1.211617μm、2.423233μm、3.63485μm、・・と変化する。従って、波長785nmのレーザ光LCDの各回折次数に対応するブレーズ高さと、波長655nmのレーザ光LDVDの各回折次数に対応するブレーズ高さが近似する組み合わせを選択し、これらのブレーズ高さに一致あるいは近似する値を中心側回折格子35および外周側回折格子36のブレーズ高さhとする。
例えば、図4に示す組み合わせA1では、波長785nmのレーザ光LCDの回折次数を3次としたとき、それに対応するブレーズ高さは、4.384658μmであり、波長655nmのレーザ光LDVDの回折次数を4次としたとき、それに対応するブレーズ高さは、4.846467μmであり、両者は近似している。従って、中心側回折格子35および外周側回折格子36のブレーズ高さhを両者に一致、あるいは近似した値に設定する。
その際、2つの値の平均をブレーズ高さhとしてもよいが、各々の優先度合いに基づいて重み付けを行った上で、それらの平均を求めてもよい。さらに、波長の短いレーザ光LDVDは、高記録密度用であるため、DVD用を優先して、ブレーズ高さhを、4.846467μm(レーザ光LDVDの4次回折光に対応するブレーズ高さ)にほぼ一致させてもよい。
なお、図4に示す算出結果に基づいて、ブレーズ高さhを設定する際には、図4に示す組み合わせA1の他、組み合わせA2、A3を用いてもよい。但し、ブレーズ高さhを低く設定すると、その分、回折次数の低い回折光を利用することになるので、ブレーズの本数を多く設定でき、より高い回折効率を得ることができる。
また、図4に示す算出結果において、条件式(1)、(2)で用いた値m1、m2が、以下の条件式
2=m1−1
を満たすような組み合わせ、すなわち、CD用のレーザ光が、DVD用のレーザ光よりも次数が1つ低い回折光であるような組み合わせを用いることが好ましい。
(本形態の作用、効果)
このように本形態の光ヘッド装置1では、CD41の情報再生時、CD用のレーザ光源11のみが駆動され、レーザ光LCDが出射される。その結果、レーザ光LCDにおいては、図3において点線で示すように、対物レンズ3の中心側屈折面領域33を通過し、そこに形成されている中心側回折格子35により生成された回折光成分によってCD41の記録面41a上にビームスポットB(41)が形成される。
これに対して、DVD42の情報再生時には、DVD用のレーザ光源12のみが駆動されレーザ光LDVDが出射される。その結果、レーザ光LDVDにおいては、図3において実線で示すように、対物レンズ3の中心側屈折面領域33および外周側屈折面領域34を通過し、それらの領域に形成されている中心側回折格子35および外周側回折格子36によって回折されて発生した回折光成分によって、DVD42の記録面42a上にビームスポットB(42)が形成される。
このように本形態では、回折併用型の対物レンズ3によって、波長の異なる2つのレーザ光LCD、LDVDの各々について異なる焦点位置を形成しているので、透明保護層の厚さが異なる光記録媒体に収束させるときでも、図8(a)、(b)に示すように、透明保護層の厚さの違いを対物レンズ3のフォーカス方向(対物レンズの光軸方向)への位置シフトにより補う必要がない。従って、対物レンズ3のフォーカス方向の可動範囲については、通常のフォーカス制御のための作動距離に光記録媒体の透明保護層の厚さの違いによるレンズシフト分を追加する必要がないので、光ヘッド装置の薄型化を図ることができる。例えば、従来の対物レンズを用いた場合と比較して、対物レンズ3の作動距離を0.3〜0.4mm小さくすることができるため、薄型化が強く要求されるノートパソコン等に搭載するのに適している。
また、本形態では、中心側回折格子35および外周側回折格子36のいずれにおいてもブレーズ高さhを同一に設定してあるが、波長の異なる2種類のレーザ光LCD、LDVDにおいて利用する回折光の次数を相違させることにより、レーザ光LCD、LDVDのいずれについても回折効率を高く設定してあるので、光の利用効率が高い。
さらに、対物レンズ3の屈折面の全面に回折格子を形成するので、温度変化によるレーザ光LCD、LDVDの波長変動や対物レンズ3の素材の屈折率変化を原因とする球面収差の発生を抑えることができる。
また、本形態では、対物レンズ3の入射側屈折面31において中心側屈折面領域33と外周側屈折面領域34との境界位置は、レーザ光LCDの開口数NA=0.45〜0.55に相当する位置である。このため、レーザ光LCDの収差、およびレーザ光LDVDの各々の収差が小さくなるような対物レンズ3の設計が容易である。
[実施の形態2]
実施の形態1の光ヘッド装置では、対物レンズ3の屈折面を2分割して、CD41およびDVD42の異なる2種類の光記録媒体の情報再生、記録等に共通の対物レンズ3を用いているが、対物レンズの屈折面を3分割すれば、共通の対物レンズを用いて異なる3種類の光記録媒体の情報再生、記録等も可能となる。
図5は、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)はそれぞれ、実施の形態2に係る対物レンズを示す平面図、断面図、光軸を中心とする中心側屈折面領域の部分拡大断面図、中心側屈折面領域を取り囲む外周側屈折面領域における中間部分の拡大断面図、および、外周側屈折面領域における中間部分を取り囲む外周部分の拡大断面図である。図6は、図5に示す対物レンズによる各波長のレーザ光の収束状態を示す説明図である。
図5、図6に示す対物レンズ30は、基板厚さや記録密度が異なる3種類の光記録媒体の情報の再生、記録に対応する光ヘッド装置に搭載するものであり、例えば、CD41などの記録再生に用いる中心波長が785nmのレーザ光LCD、DVD42の再生等に用いる波長が655nmのレーザ光LDVD、BRD(Blu−ray Disc)43などの情報再生に用いる中心波長が405nmのレーザ光LBRDをそれぞれ対応する光記録媒体(CD41、DVD42、BRD43)の記録面に収束させることのできるものである。ここで、BRDは、DVD42よりも記録密度がさらに高く、記録面を保護する基板厚さがさらに薄い光記録媒体である。
(対物レンズの構成)
図5(a)、(b)、(c)、(d)、(e)において、本形態の対物レンズ30は、レーザ光LCD、LDVD、LBRDが入射する正のパワーを備えた入射側屈折面310と、光記録媒体4に向けてレーザ光束を出射する出射側屈折面320を備えた凸レンズである。
入射側屈折面310は、まず、実施の形態1と同様に、光軸Lを中心にして同心円状に光軸Lを含む円形の中心側屈折面領域330と、中心側屈折面領域330の外周を囲んでいる外周側屈折面領域340に分割されている。中心側屈折面領域330と外周側屈折面領域340との境界部分は、レーザ光LCDの開口数NA=0.45〜0.55に相当する位置である。
さらに、本形態では、外周側屈折面領域340は、内周側の中間領域350と、中間領域350を取り囲む最外周領域360とに分割されている。中間領域350と最外周領域360の境界部分は、レーザ光LDVDの開口数NA=0.6〜0.65に相当する位置である。
また、対物レンズ30では、中心側屈折面領域330に同心円状の複数の微細な鋸歯状の段差によって中心側回折格子370が形成され、外周側屈折面領域340における中間領域350にも同心円状の複数の微細な鋸歯状の段差によって中間回折格子380が形成されている。さらに、外周側屈折面領域340における最外周領域360にも同心円状の複数の微細な鋸歯状の段差によって最外周側回折格子390が形成されている。
図6も参照すると、中心側回折格子370は、当該領域を通過するレーザ光LCDの回折光(図6において点線で示す)によるビームスポットB(41)をCD41の記録面41a上に形成する回折特性を備えている。また、中心側回折格子370は、当該領域を通過するレーザ光LDVDの回折光(図6において実線で示す)によるビームスポットB(42)をDVD42の記録面42a上に形成する回折特性を備えている。さらに、中心側回折格子370は、当該領域を通過するレーザ光LBRDの回折光(図6において2点鎖線で示す)によるビームスポットB(43)をBRD43の記録面43a上に形成する回折特性を備えている。
中間回折格子380は、当該領域を通過するレーザ光LDVDの回折光によるビームスポットB(43)をDVD42の記録面42a上に形成する回折特性を備えている。これに加えて、中間回折格子380は、当該領域を通過するレーザ光LBRDの回折光によるビームスポットB(43)をBRD43の記録面43a上に形成する回折特性を備えている。
最外周側回折格子390は、当該領域を通過するレーザ光LBRDの回折光によるビームスポットB(43)をBRD43の記録面43a上に形成する回折特性を備えている。
ここで、レーザ光LCDのうち、外周側屈折面領域340を通る光束成分は、記録あるいは再生に寄与しない不要光成分であり、本形態では、中間回折格子380および最外周側回折格子390による回折作用を受けて、CD41の記録面41a上におけるビームスポット形成位置に集光しないように回折される。また、レーザ光LDVDのうち、最外周領域360を通る光束成分は、記録あるいは再生に寄与しない不要光成分であり、本形態では、最外周側回折格子390による回折作用を受けて、DVD42の記録面42a上におけるビームスポット形成位置に集光しないように回折される。
(回折格子の構成)
本形態の対物レンズ30においても、中心側回折格子370を構成する鋸歯状の段差、中間回折格子380を構成する構成する鋸歯状の段差、および最外周側回折格子390を構成する鋸歯状の段差は、ほぼ同一のブレーズ高さとなっている。このブレーズ高さは、レーザ光LCDの回折光、レーザ光LDVDの回折光、およびレーザ光LBRDの回折光が高い回折効率をもって所定の焦点位置に集光する高さに設定する。それには、レーザ光の波長別に、回折次数ごとに最適なブレーズ高さを求め、それぞれの最適なブレーズ高さに近似する値を中心側回折格子370、中間回折格子380、および最外周側回折格子390のブレーズ高さとして設定する。
すなわち、本形態では、対物レンズ30には、波長の異なる3種類のレーザ光LCD、LDVD、LBRDが入射するが、これらの3種類のレーザ光LCD、LDVD、LBRDのうち、いずれの2種類の光においても、波長の長い方のレーザ光Lを第1の光とし、波長の短い方のレーザ光Lを第2の光としたとき、ブレーズ高さhは、以下の条件式
条件式(1)
1=(m1×λ1)/(n1−1)
但し、m1は、1以上の整数
λ1は、第1の光の波長
1は、屈折面の第1の光に対する屈折率
条件式(2)
2=(m2×λ2)/(n2−1)
但し、m2は、m1より大きな整数
λ2は、第2の光の波長
2は、屈折面の第2の光に対する屈折率
で求められる2つの値h1、h2の双方に一致あるいは近似するように設定されている。ここで、m1、m2は、第1の光および第2の光の回折次数であり、値h1、h2は、各次数に対応するブレーズ高さである。従って、本形態では、m1、m2を種々、変えて値h1、h2が近似するような値にm1、m2を設定した上で、値h1、h2の双方に一致あるいは近似した高さをブレーズ高さhとする。
このような設定方法を図7を参照して、より具体的に説明する。図7は、対物レンズ30に入射するレーザ光LCD、レーザ光LDVD、およびレーザ光LBRDの回折次数と、それに対応するブレーズ高さとの関係を示す説明図である。図7では、対物レンズ30をオレフィン系の樹脂で成形した場合の例を示してあり、このオレフィン系の樹脂の屈折率は、波長405nmに対して1.5593、波長655nmに対して1.5406、波長785nmに対して1.5371となっている。
図7に示すように、波長785nmのレーザ光LCDに対して、回折次数を1次、2次、3次・・に変化させたとき、それに対応するブレーズ高さは、1.461553μm、2.923106μm、4.384658μm、・・と変化する。また、波長655nmのレーザ光LDVDに対して、回折次数を1次、2次、3次・・に変化させたとき、それに対応するブレーズ高さは、1.211617μm、2.423233μm、3.63485μm、・・と変化する。また、波長405nmのレーザ光LBRDに対して、回折次数を1次、2次、3次・・に変化させたとき、それに対応するブレーズ高さは、0.724119μm、1.448239μm、2.172358μm、・・と変化する。従って、波長785nmのレーザ光LCDの各回折次数に対応するブレーズ高さと、波長655nmのレーザ光LDVDの各回折次数に対応するブレーズ高さと、波長405nmのレーザ光LBRDの各回折次数に対応するブレーズ高さとが近似する組み合わせを選択し、それらに一致あるいは近似する値をブレーズ高さhとする。
例えば、図7に示す組み合わせB1では、波長785nmのレーザ光LCDの回折次数を3次としたとき、それに対応するブレーズ高さは、4.384658μmであり、波長655nmのレーザ光LDVDの回折次数を4次としたとき、それに対応するブレーズ高さは、4.846467μmであり、波長405nmのレーザ光LBRDの回折次数を6次としたとき、それに対応するブレーズ高さは、4.344717μmであり三者は近似している。従って、中心側回折格子370、中間回折格子380および最外周側回折格子390のブレーズ高さhを三者に一致、あるいは近似した値に設定する。
その際、3つの値の平均をブレーズ高さhとしてもよいが、各々の優先度合いに基づいて重み付けを行った上で、それらの平均を求めてもよい。さらに、波長の短いレーザ光LBRDは、高記録密度用であるため、BRD用を優先して、ブレーズ高さhを、4.344717μm(レーザ光LBRDの6次回折光に対応するブレーズ高さ)に設定してもよい。
なお、図7に示す算出結果に基づいて、ブレーズ高さhを設定する際には、図7に示す組み合わせB1以外の組み合わせB2、B3を用いてもよい。この場合、組み合わせB1を採用すればブレーズ高さhは4.4〜4.8μmとなり、組み合わせB2を採用すればブレーズ高さhは5.8〜6.0μmとなり、組み合わせB3を採用すればブレーズ高さhは7.2〜7.3μmとなる。但し、ブレーズ高さhを低く設定すると、その分、回折次数の低い回折光を利用することになるので、ブレーズの本数を多くすることができ、より高い回折効率を得ることができる。
また、図7に示す算出結果において、波長の異なる3種類のレーザ光LCD、LDVD、LBRDのうち、いずれの2種類の光においても、波長の長い方のレーザ光Lを第1の光とし、波長の短い方のレーザ光Lを第2の光としたとき、条件式(1)、(2)で用いた値m1、m2が、以下の条件式
2=m1−1
を満たすような組み合わせ、すなわち、CD用のレーザ光が、DVD用のレーザ光よりも次数が1つ低い回折光であり、DVD用のレーザ光が、BRD用のレーザ光よりも次数が1つ低い回折光であるような組み合わせを用いることが好ましい。
(本形態の効果)
このように本形態では、回折併用型の対物レンズ3によって、波長の異なる3つのレーザ光LCD、LDVD、LBRDの各々について異なる焦点位置を形成しているので、透明保護層の厚さが異なる光記録媒体に収束させるときでも、透明保護層の厚さの違いを対物レンズのフォーカス方向(対物レンズの光軸方向)への位置シフトにより補う必要がない。従って、対物レンズのフォーカス方向の可動範囲については、通常のフォーカス制御のための作動距離に光記録媒体の透明保護層の厚さの違いによるレンズシフト分を追加する必要がないので、光ヘッド装置の薄型化を図ることができる。また、中心側回折格子370、中間回折格子380および最外周側回折格子390のいずれにおいてもブレーズ高さhをほぼ同一に設定してあるが、波長の異なる3種類のレーザ光LCD、LDVD、LBRDにおいて利用する回折光の次数を相違させることにより、レーザ光LCD、LDVD、LBRDのいずれについても回折効率を高く設定してある。それ故、本形態によれば、光の利用効率が高いなど、実施の形態1と同様な効果を奏する。
[実施の形態2の変形例]
実施の形態2では、3種類のレーザ光LCD、LDVD、およびLBRDのうち、いずれの2種類の光においても、波長の長い方のレーザ光Lを第1の光とし、波長の短い方のレーザ光Lを第2の光としたとき、ブレーズ高さhは、条件式(1)(2)が成り立つ構成であったが、3種類のレーザ光LCD、LDVD、LBRDのうち、いずれか2種類の光において、波長の長い方のレーザ光Lを第1の光とし、波長の短い方のレーザ光Lを第2の光としたとき、ブレーズ高さhは、条件式(1)(2)が成り立つ構成であってもよい。
例えば、図7に示す組み合わせB0に属する値を用いて、中心側回折格子370、中間回折格子380および最外周側回折格子390のブレーズ高さhを設定してもよい。ここに示す組み合わせB0では、3種類のレーザ光LCD、LDVD、LBRDのうち、レーザ光LCDとレーザ光LBRDとでは回折次数が一致するが、レーザ光LDVDとレーザ光LBRDとでは回折次数が相違する。
(その他の実施の形態)
上記の各実施形態では、光ヘッド装置における対物レンズ3、30に本発明を適用した例であったが、異なる波長のレーザ光束が通るレンズ、例えば、コリメートレンズ23などに本発明を適用してもよい。
以上説明したように、本発明では、回折併用型のレンズによって、波長の異なる複数のレーザ光の各々について異なる焦点位置を形成しているので、透明保護層の厚さが異なる光記録媒体に収束させるときでも、透明保護層の厚さの違いを対物レンズのフォーカス方向(対物レンズの光軸方向)への位置シフトにより補う必要がない。従って、対物レンズのフォーカス方向の可動範囲については、通常のフォーカス制御のための作動距離に光記録媒体の透明保護層の厚さの違いによるレンズシフト分を追加する必要がないので、光ヘッド装置の薄型化を図ることができる。また、本形態では、回折格子のブレーズ高さを全域で一定にしてあるが、波長の異なるレーザ光において利用する回折光の次数を相違させることにより、複数のレーザ光のいずれについても回折効率を高く設定してあるので、光の利用効率が高い。
本発明の実施の形態1に係る光ヘッド装置の光学系を中心に示す概略構成図である。 (a)ないし(d)はそれぞれ、実施の形態1に係る対物レンズを示す平面図、断面図、光軸を中心とする中心側屈折面領域の部分拡大断面図、および中心側屈折面領域を取り囲む外周側屈折面領域の部分拡大断面図である。 図2に示す対物レンズによる各レーザ光の収束状態を示す説明図である。 図2に示す対物レンズに入射する各レーザ光の回折次数と、それに対応するブレーズ高さとの関係を示す説明図である。 (a)ないし(e)はそれぞれ、本発明の実施の形態2に係る対物レンズを示す平面図、断面図、光軸を中心とする中心側屈折面領域の部分拡大断面図、中心側屈折面領域を取り囲む外周側屈折面領域における内側部分の部分拡大断面図、および、外周側屈折面領域における外周側部分の部分拡大断面図である。 図5に示す対物レンズによる各レーザ光の収束状態を示す説明図である。 図5に示す対物レンズに入射する各レーザ光の回折次数と、それに対応するブレーズ高さとの関係を示す説明図である。 CDとDVDを記録再生するとき、対物レンズに対して行われるレンズシフトの説明図である。
符号の説明
1 光ヘッド装置
3、30 対物レンズ
4 光記録媒体
11、12 レーザ光源
23 コリメートレンズ
24 グレーティング
25 共通受光素子
31、310 入射側屈折面
32、320 出射側屈折面
33、330 中心側屈折面領域
34、340 外周側屈折面領域
35、370 中心側回折格子
36 外周側回折格子
41 CD(第1の光記録媒体)
41a 記録面
42 DVD(第2の光記録媒体)
42a 記録面
43 BRD
43a 記録面
350 中間領域
360 最外周領域
380 中間回折格子
390 最外周側回折格子
B(41) ビームスポット
B(42) ビームスポット
B(43) ビームスポット
L 対物レンズの光軸(システム光軸)
Lo 集光光学系
CD CD用のレーザ光
DVD DVD用のレーザ光
BRD BRD用のレーザ光

Claims (9)

  1. 異なる波長をもって入射する複数の光を各々異なる位置に焦点を結ばせるための回折格子が屈折面に対して光軸を中心にして同心円状に形成されたレンズであって、
    前記複数の光には、前記屈折面の内周側領域を介して出射される第1の光と、前記内周側領域および該内周側領域の周りを囲む外周側領域を介して出射され、前記第1の光より波長の短い第2の光とが含まれ、
    前記内周側領域および前記外周側領域のいずれにも、前記回折格子がほぼ同一のブレーズ高さhをもって形成され、
    当該ブレーズ高さhは、以下の式
    1=(m1×λ1)/(n1−1)
    但し、m1は、1以上の整数
    λ1は、第1の光の波長
    1は、屈折面の第1の光に対する屈折率
    2=(m2×λ2)/(n2−1)
    但し、m2は、m1より大きな整数
    λ2は、第2の光の波長
    2は、屈折面の第2の光に対する屈折率
    で求められる2つの値h1、h2の双方に一致あるいは近似した高さに設定されていることを特徴とするレンズ。
  2. 請求項1において、前記ブレーズ高さhは、値h1、h2のうちの一方の値にほぼ一致し、他方の値に近似していることを特徴とするレンズ。
  3. 請求項1または2において、前記複数の光は、波長の異なる2種類の光からなることを特徴とするレンズ。
  4. 請求項1または2において、前記複数の光は、波長の異なる3種類以上の光からなり、当該3種類以上の光のうち、いずれか2種類の光において、前記第1の光と前記第2の光の関係が成立することを特徴とするレンズ。
  5. 請求項1または2において、前記複数の光は、波長の異なる3種類の光からなり、当該3種類の光のうち、いずれの2種類の光においても、前記第1の光と前記第2の光の関係が成立することを特徴とするレンズ。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記複数の光には、少なくともCDあるいはDVDの記録あるいは再生に用いられる光が含まれ、前記内周側領域の外側との境界、および前記外周側領域の外側との境界のうちのいずれか1つの境界は、CDあるいはDVDの記録あるいは再生に用いられる光の開口数に相当することを特徴とするレンズ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記複数の光には、少なくとも、CDの記録あるいは再生に用いられる光が前記第1の光として含まれているとともに、DVDの記録あるいは再生に用いられる光が前記第2の光として含まれ、
    値m1、m2は、以下の条件式
    2=m1−1
    を満たしていることを特徴とするレンズ。
  8. 請求項7において、前記複数の光には、少なくとも、CDの記録あるいは再生に用いられる光が前記第1の光として含まれているとともに、DVDの記録あるいは再生に用いられる光が前記第2の光として含まれ、
    前記ブレーズ高さhは、値h1、h2のうちの値h2にほぼ一致し、値h1に近似していることを特徴とするレンズ。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに規定するレンズを備えた光ヘッド装置であって、前記第1の光を第1の光記録媒体の記録面に対して集光させ、記録面を覆う透明保護層の厚さが前記第1の光記録媒体より薄い第2の光記録媒体の記録面に対して前記第2の光を集光させる共通の対物レンズとして前記レンズが用いられていることを特徴とする光ヘッド装置。
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