JP2005114539A - 分光分析光度計 - Google Patents

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Abstract

【課題】試料に励起用エネルギ線を照射して生じる二次光を、参照光を用いて波長校正し分析する分光分析光度計において、測定精度を向上させ、光源の選択自由度を広げ、コンパクト化及び低コスト化を可能とする分光分析光度計を提供する。
【解決手段】二次光L3及び参照光L2を受光して分光分析する光度計本体と、その光度計本体に前記二次光L3又は参照光L2のいずれか一方を自動的に選択導入可能な選択機構24とを備えてなり、前記二次光L3と参照光L2とを分離測定できるように構成した。
【選択図】図3



Description

本発明は、レーザ光線等の励起用エネルギ線を照射された試料から発生する二次光を測定する分光分析光度計に関するものである。
半導体プロセス等における品質管理やプロセス制御用に、ラマン分光分析光度計を用いた応力測定や温度測定技術の導入が検討されている。一般に単結晶シリコンではラマンスペクトルの1/cmのシフトで応力は1GPa、温度は40度程度変化するため、数10MPaオーダ、1度以下の精度で応力や温度を測定する場合は、ラマン分光光度計には0.01/cm程度の分解能が必要であるといわれている。実際は、測定されたラマンスペクトルに対してガウスあるいはローレンツ関数をフィッティングさせることで波長精度を向上させることが可能であることから、必要な検出分解能は0.5/cm程度でも十分となる。この0.5/cmの分解能は波長に換算すると0.01nm程度であり、このオーダの分解能は比較的高分解能といえる。この程度の分解能を有する分光分析光度計においては、室温のわずかな変動でも、その影響が分光器等に現れて、測定される波長にずれが生じやすいため、正確な応力・温度測定を行うには光学系を温度制御された雰囲気に設置する必要がある。
そこで、従来、前記ラマン散乱光と既知のピーク波長を有する参照光とを同時に単一の光検出器に入射させ、光検出器で検出された参照光のピーク波長のずれに基づいて、ラマンスペクトルの波長校正を実施し、算出する温度や応力の精度を向上させる手法が特許文献1で提案されている。「同時に」測定するのは、ラマン散乱光の測定環境と参照光の測定環境とをできるだけ合致させるためである。
この特許文献1では、例えば励起光としてアルゴンレーザ等のガスレーザを用い、多数存在するプラズマラインをフィルタなどによりカットすることなく参照光とし、波長校正に用いるようにしている。また、特許文献2では、2波長を発振するアルゴンレーザを用いる方法、及び単色光を発振する2つのアルゴンレーザを用いる方法が提案されている。
図1は、アルゴンレーザから出力される波長496.5nmの光を励起光にして測定した単結晶シリコンの室温におけるラマンスペクトルと、509.0nmのプラズマラインとを同時に測定したものである。この場合、ラマンスペクトルとプラズマラインとは25/cm離れた位置に現れるため、カーブフィッティングで精度よくスペクトルのピーク位置を求めることが可能である。
特開2001−66197公報 特開2000−55809公報
ところが、同図1に示すように、シリコンの温度が例えば1000度近傍である場合、ラマンスペクトルとプラズマラインが重なってしまうため、前述したようにカーブフィッティングで求めるラマンスペクトルのピーク位置がプラズマラインの影響を受けて、そのピーク位置に生じる誤差が大きくなる不具合が生じ得る。
さらに、このように496.5nmの波長の光を高出力で発振できるアルゴンレーザの場合、大型で水冷式のものとなるため、半導体プロセスにおけるin-situモニタとしてかかる分光分析光度計をプロセス装置に簡便に組み込むことが困難になり、またコスト的にも高価となってしまう。
一方、アルゴンレーザの代表的な波長である488nmあるいは514nmの光を出力するものでは、比較的小型で廉価な空冷式のものがある。さらにラマン散乱効率の観点からは、短波長の光を励起光として用いるものが好ましい。図2は、アルゴンレーザの488nmの光を励起光として測定した単結晶シリコンの室温におけるラマンスペクトルと、500.9nm及び501.7nmのプラズマラインとを同時に測定したものである。
しかしこの場合でも、やはり500.9nmのプラズマラインは520/cm付近のシリコンのラマンスペクトルに重なってしまい、前述同様、カーブフィッティングで求めるラマンスペクトルのピーク位置がプラズマラインの影響を受けて、誤差が大きくなる不具合が生じ得る。
そしてこのような不具合は、ラマン分光分析光度計のみならず、試料から得られる二次光を、参照光を参照しつつ分光分析する分光分析光度計一般に生じ得ることである。
そこで本発明は、この種の分光分析光度計において、二次光のスペクトル分析と参照光のスペクトル分析とを別々に、かつそれらの測定環境をできるだけ変えることなく行い、参照光の二次光スペクトルに及ぼす影響を排除して測定精度を向上させるとともに、この二次光スペクトルのピーク位置と重なるがゆえに従来用いることのできなかった種々の参照光を利用できるようにし、参照光源の選択自由度を高めて、かかる分光分析光度計のコンパクト化や低コスト化を可能にすることをその主たる所期課題としたものである。
すなわち本発明に係る分光分析光度計は、試料に励起用エネルギ線を照射して生じる二次光を分光分析するにあたり、既知のスペクトル分布を有する参照光による波長校正が行われるようにしたものであって、前記二次光及び参照光を受光して分光分析する光度計本体と、その光度計本体に前記二次光又は参照光のいずれか一方を自動的に選択導入可能な選択機構とを備えてなり、前記二次光と参照光とを分離測定できるように構成していることを特徴とする。
このように構成した本発明によれば、参照光と二次光とのスペクトル分布を別に測定できるため、スペクトル分布が互いに影響し合うことがなく、個別カーブフィッティングにより正確にピーク値を求めることができ、試料の温度及び応力の算出精度が向上する。
更にこのように分離測定することで、二次光と重なるスペクトルを持つ光であっても個別カーブフィッティングにより正確にピーク位置を求めることができるため、従来用いることのできなかった種々の光を参照光として利用することができ、参照光源の選択の幅が広がることで光度計をコンパクト化や低コスト化することが可能となる。
またこの選択機構が自動化してあり、その遠隔制御や高速駆動ができるため、参照光及び二次光それぞれの測定における測定環境の変化をできるだけ抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
具体的な実施態様としては、励起用エネルギ線が、アルゴンレーザ等の励起用光源から出力される励起光たるレーザ光線であり、二次光がラマン光であるものを挙げることができる。
前記選択機構の好ましい実施態様としては、前記参照光の前記光度計本体に至る光路上に設けられた参照光シャッタと、前記エネルギ線の前記試料に至る線路上に設けられたエネルギ線シャッタとを備えており、外部からのシャッタ制御信号で前記各シャッタを開閉駆動し、前記光路又は線路を選択的に遮断できるように構成しているものを挙げることができる。
このようなものであれば、シャッタを二次光の光路上でなく参照光やエネルギ線の光路又は線路上に設けることで、簡単な構造とし、その取り付けを容易とすることができる。
選択機構の自動化に係る好ましい実施態様としては、参照光及び二次光の測定時間、測定回数、測定順序等を示す測定条件をオペレータの入力等によって受け付け、その受け付けた測定条件に応じて前記選択機構を自動制御する演算制御部をさらに備えているものがよい。
コンパクト化を図るには、前記励起用エネルギ線が、励起用の波長を有する励起光と、前記励起用波長とは異なる第2の波長の光とを含んだレーザ光線であって、前記第2の波長の光を前記参照光としているものが望ましい。
もちろん、前記励起用エネルギ線を射出するエネルギ線源と、前記参照光を射出する参照光源とを別体で備えているものでも構わない。
本発明の効果がより顕著となる具体的な態様としては、前記二次光のスペクトルシフト量を測定するとともに、そのスペクトルシフト量に前記参照光のスペクトルシフトによる波長校正を加えて前記試料の温度、構造、欠陥又は応力等の試料状態を算出するものを挙げることができる。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態にかかる分光分析光度計は、励起用エネルギ線であるレーザ光線を試料4に照射し、その試料4から発生する二次光であるラマン散乱光L3を分光分析し、その結果得られたラマンスペクトルから試料4の温度、構造、欠陥又は応力等の試料状態を測定するもので、この実施形態では、前記分光分析にあたって既知のスペクトルを有した参照光L2を波長校正のために利用するようにしている。
図3はこの分光分析光度計を模式的に表したもので、この図中、符号1は、2以上の波長の光を発振し、前記レーザ光線の光源である励起用光源1A及び参照光L2の光源である参照光用光源1Bとしての役割を兼備する例えばアルゴンレーザ1、また符号2は、そのアルゴンレーザ1から発振される光を励起光L1及び参照光L2に分離する光分岐部2、符号3は前記励起光L1を照射された試料4で発生するラマン散乱光L3及び前記参照光L2を受光して分光分析する光度計本体3をそれぞれ示している。
前記光分岐部2は、レーザ光線の一部を透過し一部を反射するハーフミラー21と、前記透過又は反射した光L1,L2のいずれか一方(本実施形態では反射光L2)の光路上に設けられたバンドパスフィルタ22とを備えており、バンドパスフィルタ22を通過した一方の光を参照光L2とし、他方の光を励起光L1とするものである。
この光分岐部2には、参照光用光学カプラ232を介して参照光用光ファイバf2の光導入端部が、又励起光用光学カプラ231を介して励起光用光ファイバf1の光導入端部がそれぞれ接続してあり、各光ファイバf1,f2の光導出端部は、試料4に臨ませて設けられた光学ヘッド5に接続してある。この光学ヘッド5は、前記励起光用光ファイバf1から射出される励起光L1を試料4に照射するものであって、その試料4から発生するラマン散乱光L3及び前記参照光用光ファイバf2から射出される参照光L2を前記光度計本体3に導くための光ファイバf3の光導入端部が接続してある。
光度計本体3は、前記光ファイバf3の光導出端部に接続された分光器31と、その分光器で波長毎に分けられた各光L2,L3の強度を検出するCCD等の検出器32と、その検出器32から出力される光強度信号に基づいて光スペクトルを算出する演算制御部34とを備えている。なお、同図中、符号は、検出器32と演算制御部34との間に介在し、光強度信号にインピーダンス変換や積算処理、A/D変換等の処理を施す信号処理部33である。
しかして本実施形態では、前記光度計本体3に前記二次光L3又は参照光L2のいずれか一方を自動的に選択導入可能な選択機構24を設け、前記二次光L3と参照光L2とを分離測定できるように構成している。
この選択機構24は、前記参照光L2の光路上に設けた参照光シャッタ242と前記励起光L1の光路上に設けたエネルギ線シャッタである励起光シャッタ241とを具備するもので、シャッタ外部から入力されたシャッタ制御信号で前記各シャッタ241,242のいずれかを動作させ前記各光路を選択的に遮断可能に構成してある。前記参照光シャッタ242及び励起光シャッタ241は、それぞれ例えば各光学カプラ231,232に取り付けてあり、前記シャッタ制御信号により電磁駆動されるようにしてある。シャッタ制御信号は、例えば前記演算制御部34から出力されるものである。
このように構成した分光分析光度計による測定手順は、次のようになる。
測定を開始すると、まず演算制御部34がシャッタ制御信号を出力し、いずれか一方のみのシャッタ24を開成する。例えばこの演算制御部34から励起光シャッタ241を開成する旨のシャッタ制御信号が出力され、励起光シャッタ241が開いた場合は、光分岐部2から出力された励起光L1が、励起光用光学カプラ231、励起光用光ファイバf1を介して光学ヘッド5に導かれる。このとき、他方のシャッタ24である参照光シャッタ242には、閉じる旨のシャッタ制御信号が出力されるようにしてあり、参照光L2が参照光用光ファイバf2に送られることはない。
このようにして前記光学ヘッド5から射出された励起光L1は試料4に照射され、その試料4からラマン散乱光L3が発生する。このラマン散乱光L3は、前記光学ヘッド内で集光され、前記光ファイバf3を介して分光器31に導かれる。そしてその分光器31で波長毎に分けられた各ラマン散乱光L3は、検出器32でそれぞれ光強度信号に変換され、信号処理部33に送信される。なお、このラマン散乱光L3の測定時間は、演算制御部34によって変更可能に設定できるようにしてあって、信号処理部33では、その測定時間中、送信されてくる光強度信号の値を積算する。
設定された測定時間に到達すると、演算処理部34は閉止する旨のシャッタ制御信号を出力して励起光シャッタ241を閉じ、積算された光強度信号を取り込んでラマンスペクトルのカーブフィッティングや、さらには応力乃至温度を測定するためのピーク位置算出を行う。
さらに演算処理部34は、このピーク位置を、後述するが、予め求めた参照光スペクトルのピーク位置によって波長校正し、その波長校正したピーク位置と予め求めてある検量線とにより、試料4の温度あるいは応力を算出する。その後、設定に応じて、再度励起光シャッタ241を開成し、ラマンスペクトルの測定を開始する。ラマンスペクトルの測定回数、測定時間等にかかる測定条件は、演算制御部34へのオペレータの入力等により設定可能である。
一方、前述の参照光スペクトルのピーク位置を求めるために参照光用レーザの測定は次の手順で行う。
測定を開始すると、演算制御部34から参照光シャッタ242を開成する旨のシャッタ制御信号が出力され、参照光シャッタ242が開き、参照用レーザ光L2はバンドカットフィルタ22を通ることで励起光L1と同じ波長の光がカットされ、励起光L1とは別の波長の光のみが参照光用光学カプラ232、参照光用光ファイバf2を介して、光学ヘッド5に導かれる。
このとき、他方のシャッタ24である励起光用シャッタ241には、閉じる旨のシャッタ制御信号が出力されるようにしてあり、励起光L1が励起光用光ファイバf1に送られることはない。
光学ヘッド5へ導かれた参照光L2は光学ヘッド内部で光ファイバf3へ導かれ、分光器31へ至る。そして分光器31で波長毎に分けられた参照光L2は検出器32でそれぞれの光強度信号に変換され、信号処理部33へ送信される。なお、この参照光L2の測定時間は、演算制御部34の設定により変更可能であって、信号処理部33では、その測定時間中、送信されてくる光強度信号の値を積算する。
設定された測定時間に達すると、演算処理部34は閉止する旨のシャッタ制御信号を出力して参照光シャッタ242を閉じ、積算された光強度信号を取り込んで参照光スペクトルのカーブフィッティング、さらにラマンスペクトルの波長を校正するためのピーク位置算出が行われ、後に行われるラマンスペクトルの測定のために演算制御部34に記録される。
上記の手順に従い、参照光スペクトルの測定に続き、シャッタ24を用いて分光器31へ入射する光を参照光L2から二次光L3へ、測定環境を可及的に変化させることなく切り替え、ラマンスペクトルの測定を行うことができる。
なお、室温などの変動が大きく、スペクトルのピーク位置の変動が大きい場合は、ラマンスペクトルの測定を中断して参照光L2のスペクトルを測定し波長校正を行えばよい。
このような場合、ラマンスペクトルを演算制御部34に記憶させ、後に求めた参照光スペクトルのピーク位置に基づいてカーブフィッティングを行うことが望ましい。
また参照光スペクトルのピーク位置にばらつきがある場合は、参照光測定回数を増加させその平均値等を波長校正用データとして採用するか、あるいは参照光スペクトルの積算時間を長くしてS/N比の高いスペクトルを測定するなどによって正確な参照光スペクトルのピーク位置を求めることができる。
また、本光度計は参照光のスペクトルがラマンスペクトルのカーブフィッティングの結果に影響を及ぼさない場合は、シャッタ24を共に開くことで参照光スペクトルとラマンスペクトルを同時に測定することも可能である。
次に、単結晶シリコンを試料としたときに測定されたラマンスペクトルおよび参照光スペクトルの様子について説明する。
図5は励起光としてアルゴンレーザの496.5nm、参照光として509.0nmのアルゴンレーザのプラズマラインを用いた場合の各スペクトルを示すグラフである。
ラマン光スペクトルと参照光スペクトルを同時に測定した場合、参照光L2であるプラズマラインのベースラインの影響によってラマンスペクトルが非対称な形状になっていることがわかる。一方、ラマンスペクトルのみを測定した場合、ベースラインの影響がない左右対称なラマンスペクトルとなっていることがわかる。
図6と図7はラマン光L3と参照光L2とを同時及び分離測定した場合で、単結晶シリコンを温度25,50,100,150,100度とし温度が一定な状態で保持して1時間測定し、カーブフィッティングで得られたピーク位置の標準偏差と平均値からの最大誤差を示すものである。図中の○プロットは同時測定、△プロットは分離測定のデータを示している。標準偏差・最大誤差ともに、分離して測定した方が小さい値を示している。また、シリコンの温度増加に伴って、2つの測定方法によるデータの誤差は大きくなることがわかる。平均値から最大誤差は、200度において同時測定では0.042/cm、分離測定では0.028/cmとなっている。
一般に、単結晶シリコンのラマンスペクトルは、1度の変化で約0.02/cmシフトすることが知られていることから、同時測定は約2.1度、分離測定では約1.4度変動することになる。このことは、カーブフィッティングによるピーク位置の算出誤差は、ラマン光L3と参照光L2とを分けて測定した方が小さくなる、すなわち2つのスペクトルを分離して測定した方がばらつきの少ない温度を算出することが可能であることを示している。
その他本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば図4の様に励起光L1と参照光L2との発振にはそれぞれレーザ1Aと参照光源1Bとを分けて設けても良い。このように構成した場合、光分岐部は必要なく、光学カプラ23のみを設ければよい。なお、この図中、前記実施形態に対応する部材には同一の符号を付している。
また、本実施例はエネルギ線はレーザに限るものでなく、例えば電子銃等であっても構わない。もちろんファイバ型ラマン分光分析光度計だけではなく、通常のラマン分光分析光度計でも用いることが可能であり、二次光もラマン散乱光に限られるものではない。
更に、二次光と散乱光を分離測定するには、励起光を遮るシャッタを備えるものが容易に実装できるが、二次光を遮るようにしても構わない。
従来例において、二次光と参照光とを同時に測定し、カーブフィッテングしたラマンスペクトルを示すグラフ。 従来例において、二次光と参照光とを同時に測定し、カーブフィッテングしたラマンスペクトルを示すグラフ。 本発明の実施形態におけるファイバ型ラマン分光光度計を示す構成図。 本発明の他の実施形態におけるファイバ型ラマン分光光度計を示す構成図。 ラマン光と参照光とを同時及び分離測定した際に検出されるスペクトルを示すグラフ。 単結晶シリコンを各温度で1時間測定し、カーブフィッティングで得られたピーク位置の標準偏差を示すグラフ。 単結晶シリコンを書く温度で一時間測定し、カーブフィッティングで得られたピーク位置の平均値からの最大誤差を示すグラフ。
符号の説明
1…レーザ光源
24…シャッタ
241…励起光シャッタ
242…参照光シャッタ
3…光度計本体
34…演算制御部
4…試料
L1…励起光
L2…参照光
L3…二次光
1A…エネルギ線源
1B…参照光源

Claims (7)

  1. 試料に励起用エネルギ線を照射して生じる二次光を分光分析するにあたり、既知のスペクトル分布を有する参照光による波長校正が行われるようにした分光分析光度計であって、前記二次光及び参照光を受光して分光分析する光度計本体と、その光度計本体に前記二次光又は参照光のいずれか一方を自動的に選択導入可能な選択機構とを備えてなり、前記二次光と参照光とを分離測定できるように構成していることを特徴とする分光分析光度計。
  2. 前記励起用エネルギ線がレーザ光線であり、前記二次光がラマン散乱光である請求項1記載の分光分析光度計。
  3. 前記選択機構が、前記参照光の前記光度計本体に至る光路上に設けられた参照光シャッタと、前記エネルギ線の前記光度計本体に至る線路上に設けられたエネルギ線シャッタとを備えており、外部からのシャッタ制御信号で前記各シャッタを開閉駆動し、前記光路又は線路を選択的に遮断できるように構成している請求項1又は2記載の分光分析光度計。
  4. 参照光及び二次光の測定時間、測定回数、測定順序等を示す測定条件をオペレータの入力等によって受け付け、その受け付けた測定条件に応じて前記選択機構を自動制御する演算制御部をさらに備えている請求項1、2又は3記載分光分析光度計。
  5. 前記励起用エネルギ線が、励起用の波長を有する励起光と、その励起用波長とは異なる第2の波長の光とを含んだレーザ光線であって、前記第2の波長の光を前記参照光としている請求項1、2、3又は4記載の分光分析光度計。
  6. 前記励起用エネルギ線を射出するエネルギ線源と、前記参照光を射出する参照光源とを別体で備えている1、2、3又は4記載の分光分析光度計。
  7. 前記二次光のスペクトルシフト量を測定するとともに、そのスペクトルシフト量に前記参照光のスペクトルシフトによる波長校正を加えて前記試料の温度、構造、欠陥又は応力等の試料状態を算出するものである請求項1、2、3、4、5又は6記載の分光分析光度計。
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