JP2005114534A - 赤外線光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に対して浮いた膜状態にある抵抗体を有し、当該抵抗体を発熱させて赤外線を発光させる、エネルギー利用効率が高い赤外線光源を提供する。
【解決手段】基板1上に抵抗体4aが形成され、抵抗体4aの下部の基板1に空隙Saが形成されて、基板1に対して浮いた膜状態にある抵抗体4aを通電して発熱させることによって赤外線を発光させる赤外線光源101であって、空隙Saを構成する面の一部に、抵抗体4aに対向して、金属からなる赤外線反射部材9aを配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板に対して浮いた膜状態(メンブレン構造)にある抵抗体を発熱させて、赤外線を発光させる赤外線光源に関するものである。
基板に対して浮いた膜状態にある抵抗体を発熱させて、赤外線を発光させる赤外線光源が、例えば、特開2001−221689号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1に開示されている赤外線光源は、特定波長の赤外線吸収量により被測定ガスの種類と濃度を測定する赤外線検知式ガスセンサの赤外線光源として用いられるものである。
図10(a),(b)に、2種類の赤外線検知式ガスセンサの模式的な断面図を示す。
図10(a),(b)において、符号90は、赤外線を発光させる赤外線光源である。赤外線光源90は、基板90sに対して浮いた膜状態のメンブレン構造にある抵抗体90rを有し、抵抗体90rを通電して発熱させることによって赤外線を発光させる赤外線光源である。発熱部である抵抗体90rをメンブレン構造とすることで、基板90sとの熱分離ができ、抵抗体90rを効率よく発熱させることができる。
図10(a),(b)において、符号91は赤外線を検出する赤外線検出素子であり、符号92は被測定ガスに応じた赤外線波長選択フィルタである。また、符号95は被測定ガスの出入口であり、図中の白抜き矢印は赤外線の進行経路である。
図10(a)の赤外線検知式ガスセンサ901では、赤外線光源90と赤外線検出素子91が、赤外線波長選択フィルタ92を介して、円筒状容器の両端に互いに向き合って配置されている。赤外線光源90によって赤外線検出素子91に向かって照射された赤外線は、被測定ガス中を通過する間に特定波長の赤外線が吸収され、赤外線検出素子91に到達する。被測定ガスの濃度に応じて赤外線検出素子91に到達する赤外線の強度が変わり、それに応じて赤外線検出素子91の出力が変化し、被測定ガスの濃度が測定される。
図10(b)の赤外線検知式ガスセンサ902では、赤外線光源90と赤外線検出素子91が、円筒状容器の一方の端部に並べて配置されている。円筒状容器のもう一方の端部は凹面鏡94となっており、赤外線光源90から照射された赤外線は、凹面鏡94で反射されて赤外線検出素子91に到達する。従って、図10(b)の赤外線検知式ガスセンサ902では、赤外線が被測定ガス中を往復し、その間に特定波長の赤外線が吸収され、上記と同じ原理で被測定ガスの濃度が測定される。
特開2001−221689号公報
図10(a),(b)に示す赤外線検知式ガスセンサ901,902においては、赤外線光源90から放射される赤外線のエネルギーが大きいほど、赤外線検出素子91の出力変化が大きくなって、感度が向上する。
しかしながら、図10(a),(b)に示す従来の赤外線光源90では、抵抗体90rを加熱して赤外線を等方的に放射させており、赤外線検出素子91と反対の方向へ放射された赤外線は、周りの部材に吸収され、減衰してしまう。このため、赤外線検出素子91と反対の方向へ放射された赤外線は、被測定ガスの測定に利用されず、赤外線光源90におけるエネルギー利用効率が低い。
そこで本発明は、基板に対して浮いた膜状態にある抵抗体を有し、当該抵抗体を発熱させて赤外線を発光させる、エネルギー利用効率が高い赤外線光源を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板上に抵抗体が形成され、前記抵抗体の下部の基板に空隙が形成されて、基板に対して浮いた膜状態にある抵抗体を通電して発熱させることによって赤外線を発光させる赤外線光源であって、前記空隙を構成する面の一部に、前記抵抗体に対向して、金属からなる赤外線反射部材を配置することを特徴としている。
これによれば、発熱により抵抗体から等方的に放射される赤外線を、抵抗体に対向して配置された金属からなる赤外線反射部材によって反射させ、赤外線反射部材と反対の抵抗体の前面側に集中して、赤外線を照射させることができる。これによって、従来周りの部材に吸収されていた赤外線も利用することができ、エネルギー利用効率が高い赤外線光源とすることができる。
請求項2に記載のように、前記赤外線光源は、前記空隙が、前記基板に形成された溝であり、前記赤外線反射部材が、前記溝の表面に膜として形成される構成とすることができる。これによれば、赤外線反射部材が抵抗体の近くに配置されるため、周りの部材における赤外線吸収割合がより低減されて、エネルギー利用効率が高い赤外線光源とすることができる。
また請求項3に記載のように、上記構成の赤外線光源は、前記基板が半導体基板であり、前記抵抗体が、前記半導体基板上に形成された絶縁膜上に膜形成され、前記空隙が、前記絶縁膜に形成された開口部を介して、前記抵抗体の下部に位置する半導体基板を、溝状にエッチングすることによって形成されることが好ましい。これによれば、半導体基板の選択エッチング技術を利用して、上記構成の赤外線光源を安価に製造することができる。
請求項4に記載のように、前記赤外線光源は、前記空隙が、前記抵抗体を底とする有底孔であり、当該有底孔を蓋するように、前記基板を保持する台座が配置され、当該台座の表面に、前記赤外線反射部材が配置されるように構成することができる。上記構成の赤外線光源においては、請求項5に記載のように、前記赤外線反射部材を、前記台座の表面に膜として形成することができる。また、請求項6に記載のように、前記台座が赤外線を反射する材料からなる場合には、前記赤外線反射部材を、鏡面処理された当該台座の表面とすることができる。これによれば、赤外線反射部材を台座の表面に配置するため、赤外線反射部材の形成が容易であり、赤外線光源全体の製造コストを低減することができる。
また、請求項7に記載のように、上記構成の赤外線光源は、前記基板が半導体基板であり、前記抵抗体が、前記半導体基板上に形成された絶縁膜上に膜形成され、前記空隙が、前記半導体基板の抵抗体が形成された面と反対側の面から、前記抵抗体の下部に位置する半導体基板をエッチングすることによって形成されることが好ましい。これによれば、半導体基板の選択エッチング技術を利用して、抵抗体が形成された面と反対側の裏面から絶縁膜に達するまでエッチングして、上記構成の赤外線光源を安定的に製造することができる。
請求項8に記載のように、前記赤外線光源は、前記赤外線反射部材が、基板に対して浮いた膜状態で配置されるように構成することができる。これによれば、平坦性のよい赤外線反射部材を抵抗体の近くに配置することができ、エネルギー利用効率が高い赤外線光源とすることができる。
請求項9に記載のように、上記構成の赤外線光源は、前記基板が半導体基板であり、当該半導体基板上に、赤外線反射部材、半導体層、絶縁膜、前記抵抗体が順に膜形成され、前記空隙が、前記絶縁膜に形成された開口部を介して、前記抵抗体の下部に位置する半導体層をエッチングすることによって形成されると共に、前記基板に対して浮いた膜状態の赤外線反射部材が、前記半導体基板の抵抗体が形成された面と反対側の面から、前記抵抗体の下部に位置する半導体基板をエッチングすることによって形成されることが好ましい。これによれば、半導体基板の選択エッチング技術を利用して、上記赤外線反射部材が、基板に対して浮いた膜状態で配置される構成の赤外線光源を、安定的で安価に製造することができる。
請求項10に記載のように、前記赤外線反射部材は、赤外線反射率が高い金、白金、アルミニウム、クロムの少なくともいずれか一つを含むことが好ましい。
また、請求項11に記載のように、前記赤外線光源は、特定波長の赤外線吸収量により被測定ガスの種類および濃度を測定する、赤外線検知式ガスセンサの赤外線光源として好適である。前記赤外線光源は、抵抗体から等方的に放射される赤外線を一方の側に集中して照射することができるため、従来と同じ電力消費量で被測定ガスに対する赤外線照射強度を高めることができ、ガスセンサの検出感度を向上させることができる。尚、請求項12に記載のように、前記赤外線光源を赤外線検知式ガスセンサに適用する場合には、赤外線を効率良く反射するために、抵抗体と前記赤外線反射部材の間隔を、被測定ガスの赤外線吸収波長より、大きく設定することが好ましい。
以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1(a),(b)は、本実施形態における赤外線光源101の模式図で、図1(a)は、赤外線光源101の平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A断面図である。
図1(a),(b)に示す赤外線光源101は、ポリシリコン(poly−Si)からなる抵抗体4aを有する赤外線光源である。図1(b)に示すように、シリコン(Si)からなる半導体基板1上に、窒化シリコン膜(Si)2と酸化シリコン(SiO)膜3からなる2層の絶縁膜が形成されている。抵抗体4aは、この2層の絶縁膜上に形成され、BPSGからなる層間絶縁膜5を介して、アルミニウム(Al)からなる電極配線6aが接続されている。尚、図1(b)において、符号7は窒化シリコン膜(SiN)からなる保護膜であり、符号7pはパッド開口部である。図1(a),(b)に示す赤外線光源101では、抵抗体4aを通電して発熱させ、赤外線を発光させる。
図1(b)において、符号Saは、半導体基板1に形成された空隙である。空隙Saは、図1(a)に示す絶縁膜2,3に形成された4つの丸い小さな開口部8aを介して、抵抗体4aの下部に位置する半導体基板1を溝状に選択エッチングして形成される。抵抗体4aは、その下部に溝(空隙)Saが形成されて、半導体基板1に対して浮いた膜状態(メンブレン構造)にある。このように、発熱部である抵抗体4aをメンブレン構造とすることで、半導体基板1と熱分離することができ、抵抗体4aを効率よく発熱させることができる。
図1(a),(b)に示す赤外線光源101では、赤外線反射部材9aからなる膜が、溝Saの表面に形成されている。赤外線反射部材9aは、任意の金属材料であってよいが、特に、赤外線反射率が高い金、白金、アルミニウム、クロムの少なくともいずれか一つを含むことが好ましい。
図1(b)中に白抜き矢印で示したように、赤外線光源101では、発熱により抵抗体4aから等方的に放射される赤外線を、抵抗体4aに対向して配置された赤外線反射部材9aによって反射させる。これによって、赤外線を、赤外線反射部材9aと反対の抵抗体4aの前面側に集中して、照射させることができる。これにより、従来周りの部材に吸収されていた赤外線も利用することができ、エネルギー利用効率が高い赤外線光源とすることができる。特に、図1(a),(b)の半導体基板1に溝Saを形成した赤外線光源101では、赤外線反射部材9aが抵抗体4aの近くに配置されるため、周りの部材における赤外線吸収割合がより低減される。
図2(a),(b)は、異なる開口部形状を持つ赤外線光源102の模式図である。図2(a)は、赤外線光源102の平面図であり、図2(b)は、図2(a)のB−B断面図である。尚、図2(a),(b)の赤外線光源102において、図1(a),(b)の赤外線光源101と同様の部分については、同一の符号を付けた。
図2(a)に示すように、赤外線光源102では、図1(a)に示す赤外線光源101と異なり、2層の絶縁膜2,3に、台形形状の4つの大きな開口部8bが形成されている。赤外線光源102における溝(空隙)Sbは、図1(a),(b)の赤外線光源101の場合と同様に、開口部8bを介して、抵抗体4bの下部に位置する半導体基板1を溝状に選択エッチングすることによって形成される。赤外線光源102の抵抗体4bと電極配線6bは、図2(a)に示すように、4つの大きな開口部8bに挟まれた十字部分に配置され、ブリッジ形状をなすメンブレン構造となっている。また、大きな開口部8bを成膜時の窓にして、赤外線反射部材9bが、溝Sbの表面に膜形成されている。
以上のように、赤外線光源101,102における開口部8a,8bは、メンブレン構造を形成するためのエッチングホール、および赤外線反射部材9a,9bを溝Sa,Sb内に成膜する時の窓の役割を果たす。また、絶縁膜2,3における開口部8a,8bに挟まれた部分が、抵抗体4a,4bが配置されたメンブレンとなる。このため、開口部8a,8bの大きさは、上記3項目を考慮して、適宜設定される。
次に、図2(a),(b)の赤外線光源102を例にして、その製造方法を説明する。
図3は、赤外線光源102の製造工程を示すフロー図である。また、図4〜6は、図2(a),(b)に対応した、赤外線光源102の製造途中における平面図と断面図である。
図3に示すように、最初に、シリコン基板1上に、絶縁膜である窒化シリコン膜(Si)2と酸化シリコン(SiO)膜3を、順次堆積する。図4は、絶縁膜2,3形成後の状態を示す断面図である。
次に、図3に示すように、抵抗体4bを形成する。抵抗体4bは、ポリシリコン(poly−Si)膜を堆積した後、不純物を導入し、パターニングして形成する。
次に、図3に示すように、層間絶縁膜5を形成する。BPSGからなる層間絶縁膜5を堆積した後、コンタクトホールのパターニングを行なう。
次に、図3に示すように、電極配線6bを形成する。電極配線6bは、ポリシリコン(poly−Si)膜を堆積した後、不純物を導入し、パターニングして形成する。
次に、図3に示すように、保護膜7を形成する。窒化シリコン膜(SiN)からなる保護膜7を堆積した後、パターニングしてパッド開口部7pを形成し、電極配線6bの両端を露出させる。
次に、図3に示すように、溝(空隙)Sbを形成して、メンブレン構造を形成する。溝(空隙)Sbの形成は、最初に、絶縁膜2,3および保護膜7に、エッチング用の開口部8bを形成する。次に、開口部8bを介して、抵抗体4bの下部に位置する半導体基板1を選択エッチングし、溝(空隙)Sbを形成して、半導体基板1に対して浮いた膜状態(メンブレン構造)の抵抗体4bとする。このメンブレン構造の形成は、一般的なシリコン基板1の選択エッチング技術を利用しており、安価に行なうことができる。図5(a),(b)は、それぞれ、メンブレン構造形成後の状態を示す平面図と断面図である。
最後に、図3に示すように、赤外線反射部材9bを、溝(空隙)Saの表面に膜形成する。赤外線反射部材9bの形成は、レジスト等によりメンブレンの表面を適宜マスクした後、開口部8bを成膜時の窓にして、金(Au)を溝Sa内に回り込むように堆積させて膜形成する。その後、メンブレンの表面に付着した余分な金を除去する。
以上で、図2(a),(b)に示す赤外線光源102が完成する。
上記の製造方法は、一般的な半導体装置の製造技術を用いるものであり、特別な製造工程を必要としない。従って、シリコン基板1に溝Sbを形成してメンブレン構造の抵抗体4bを形成し、溝Sbの表面に赤外線反射部材9bを膜形成した図2(a),(b)に示す赤外線光源102を、安価に製造することができる。
図1および図2に示す赤外線光源101,102は、図10(a),(b)に示したような、特定波長の赤外線吸収量により被測定ガスの種類および濃度を測定する赤外線検知式ガスセンサ901,902の赤外線光源として好適である。図1および図2に示す赤外線光源101,102は、加熱された抵抗体4a,4bから等方的に放射される赤外線を一方の側に集中して照射することができるため、従来と同じ電力消費量で、被測定ガスに対する赤外線照射強度を高めることができ、ガスセンサの検出感度を向上させることができる。
(第2の実施形態)
第1実施形態の赤外線光源は、メンブレン構造の抵抗体を有する赤外線光源であって、基板に溝が形成され、赤外線反射部材が溝の表面に配置された赤外線光源であった。第2の実施形態は、抵抗体を底とする有底孔が基板に形成され、有底孔を蓋する台座に赤外線反射部材が配置される赤外線光源に関する。以下、本実施形態について図に基づいて説明する。
図7は、本実施形態における赤外線光源103の模式的な断面図である。尚、図7の赤外線光源103において、図1(b)の赤外線光源101と同様の部分については同一の符号を付け、その説明は省略する。
図7に示す赤外線光源103において、半導体基板1上の絶縁膜2,3、抵抗体4a、層間絶縁膜5、電極配線6aおよび保護膜7からなる上部構造は、図1(b)の赤外線光源101と同様である。一方、図7の赤外線光源103においては、絶縁膜2,3の下側の下部構造が、図1(b)の赤外線光源101と異なっている。
図7において、符号Scは、半導体基板1に形成された空隙である。空隙Scは、半導体基板1の抵抗体4aが形成された面と反対側の面から、抵抗体4aの下部に位置する半導体基板1をエッチングすることによって形成される。このようにして形成された空隙Scは抵抗体4aを底とする有底孔であり、抵抗体4aは、その下部に有底孔(空隙)Scが形成されて、半導体基板1に対して浮いた膜状態にあるメンブレン構造をなしている。従って、図7の赤外線光源103においても、発熱部である抵抗体4aを半導体基板1と熱分離することができ、抵抗体4aを効率よく発熱させることができる。
図7の赤外線光源103では、有底孔Scを蓋するように、メンブレン構造の抵抗体4aが形成された半導体基板1を保持する台座10cが、接着剤層11により接着されて配置されている。また、台座10cの表面には、赤外線反射部材9cが膜として形成され、抵抗体4aに対向して配置されている。尚、図8の赤外線光源104に示すように、台座9dが赤外線を反射する材料からなる場合には、鏡面処理された台座10dの表面を、赤外線反射部材9dとすることができる。
図7および図8の赤外線光源103,104においても、発熱により抵抗体4aから等方的に放射される赤外線を、抵抗体4aの一方の側に配置された赤外線反射部材9c,9dによって反射させ、抵抗体4aのもう一方の側に集中して照射させることができる。これにより、従来周りの部材に吸収されていた赤外線も利用することができ、エネルギー利用効率が高い赤外線光源とすることができる。また、図7および図8の赤外線光源103,104では、赤外線反射部材9c,9dを台座10c,10dの表面に配置するため、赤外線反射部材9c,9dの形成が容易であり、赤外線光源全体の製造コストを低減することができる。
(第3の実施形態)
第1実施形態と第2実施形態の赤外線光源は、溝または台座に赤外線反射部材が配置された赤外線光源であった。第3の実施形態は、赤外線反射部材が基板に対して浮いた膜状態で配置される赤外線光源に関する。以下、本実施形態について図に基づいて説明する。
図9は、本実施形態における赤外線光源105の模式的な断面図である。尚、図9の赤外線光源105において、図1(b)の赤外線光源101および図7の赤外線光源103と同様の部分については同一の符号を付け、その説明は省略する。
図9に示す赤外線光源105においても、絶縁膜2,3、抵抗体4a、層間絶縁膜5、電極配線6aおよび保護膜7からなる上部構造は、図1(b)の赤外線光源101と同様である。一方、図9の赤外線光源105においては、絶縁膜2,3の下側の下部構造が、図1(b)の赤外線光源101と異なっている。
図9の赤外線光源105では、半導体基板1上に、赤外線反射部材9e、半導体層1e、絶縁膜2,3、抵抗体4aが順に膜形成され、赤外線反射部材9eが、基板に対して浮いた膜状態で配置されている。
図9において、符号Seは、半導体層1eに形成された空隙である。空隙Seは、図1の赤外線光源105における溝(空隙)Saと同様に、絶縁膜2,3に形成された開口部を介して、抵抗体4aの下部に位置する半導体層1eを選択エッチングして形成される。これにより、抵抗体4aは、その下部に空隙Seが形成されて、メンブレン構造をなす。
また、図9において、符号Sdは、半導体基板1に形成された空隙である。空隙Sdは、図7および図8の赤外線光源103,104における有底孔(空隙)Scと同様に、半導体基板1の抵抗体4aおよび赤外線反射部材9eが形成された面と反対側の面から、抵抗体4aおよび赤外線反射部材9eの下部に位置する半導体基板1をエッチングすることによって形成される。このようにして形成された空隙Sdは、赤外線反射部材9eを底とする有底孔であり、赤外線反射部材9eは、その両側に空隙Sd,Seが形成されて、第2のメンブレン構造をなす。
図9の赤外線光源105は、平坦性のよい赤外線反射部材9eが抵抗体4aの近くに配置されるため、エネルギー利用効率が高い赤外線光源とすることができる。但し、抵抗体4aから放射される赤外線を赤外線反射部材9eで効率良く反射するためには、抵抗体4aと赤外線反射部材9eの間隔を、赤外線の波長以上に設定する必要がある。従って、図9の赤外線光源105を図10(a),(b)の赤外線検知式ガスセンサ901,902に適用する場合には、抵抗体4aと赤外線反射部材9eの間隔を、ガス検知に必要な波長帯域(1〜10μm)以上の間隔に設定する。
尚、図9に示す赤外線反射部材9eが基板に対して浮いた膜状態で配置された赤外線光源105も、一般的な半導体基板の選択エッチング技術を利用して製造できる。従って、図9の赤外線光源105についても、安定的で安価に製造することができる。
(他の実施形態)
上記の各実施形態では、半導体基板上に形成されたメンブレン構造の抵抗体を有し、抵抗体に対向して、赤外線反射部材を配置した赤外線光源の例を示した。メンブレン構造の抵抗体は、半導体基板上に限らず、ガラス基板等の別材料の基板に形成されてもよい。
(a)は、第1実施形態における赤外線光源の平面図であり、(b)は、(a)のA−A断面図である。 (a)は、第1実施形態における異なる開口部形状を持つ別の赤外線光源の平面図であり、(b)は、(a)のB−B断面図である。 第1実施形態の赤外線光源の製造工程を示すフロー図である。 図2の赤外線光源の製造途中における断面図である。 (a),(b)は、図2の赤外線光源の製造途中における平面図と断面図である。 (a),(b)は、図2の赤外線光源の製造途中における平面図と断面図である。 第2実施形態における赤外線光源の断面図である。 第2実施形態における別の赤外線光源の断面図である。 第3実施形態における赤外線光源の断面図である。 (a),(b)は、2種類の赤外線検知式ガスセンサの模式的な断面図である。
符号の説明
90,101〜105 赤外線光源
90s,1 (半導体)基板
2,3 絶縁膜
90r,4a,4b 抵抗体
5 層間絶縁膜
6a,6b 電極配線
7 保護膜
8a,8b 開口部
9a〜9e 赤外線反射部材
10c,10d 台座
Sa〜Se 空隙
901,902 赤外線検知式ガスセンサ

Claims (12)

  1. 基板上に抵抗体が形成され、
    前記抵抗体の下部の基板に空隙が形成されて、基板に対して浮いた膜状態にある抵抗体を通電して発熱させることによって赤外線を発光させる赤外線光源であって、
    前記空隙を構成する面の一部に、前記抵抗体に対向して、金属からなる赤外線反射部材を配置することを特徴とする赤外線光源。
  2. 前記空隙が、前記基板に形成された溝であり、
    前記赤外線反射部材が、前記溝の表面に膜として形成されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線光源。
  3. 前記基板が半導体基板であり、
    前記抵抗体が、前記半導体基板上に形成された絶縁膜上に膜形成され、
    前記空隙が、前記絶縁膜に形成された開口部を介して、前記抵抗体の下部に位置する半導体基板を、溝状にエッチングすることによって形成されることを特徴とする請求項2に記載の赤外線光源。
  4. 前記空隙が、前記抵抗体を底とする有底孔であり、
    当該有底孔を蓋するように、前記基板を保持する台座が配置され、
    当該台座の表面に、前記赤外線反射部材が配置されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線光源。
  5. 前記赤外線反射部材が、前記台座の表面に膜として形成されることを特徴とする請求項4に記載の赤外線光源。
  6. 前記台座が赤外線を反射する材料からなり、
    前記赤外線反射部材が、鏡面処理された当該台座の表面であることを特徴とする請求項4に記載の赤外線光源。
  7. 前記基板が半導体基板であり、
    前記抵抗体が、前記半導体基板上に形成された絶縁膜上に膜形成され、
    前記空隙が、前記半導体基板の抵抗体が形成された面と反対側の面から、前記抵抗体の下部に位置する半導体基板をエッチングすることによって形成されることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の赤外線光源。
  8. 前記赤外線反射部材が、基板に対して浮いた膜状態で配置されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線光源。
  9. 前記基板が半導体基板であり、
    当該半導体基板上に、赤外線反射部材、半導体層、絶縁膜、前記抵抗体が順に膜形成され、
    前記空隙が、前記絶縁膜に形成された開口部を介して、前記抵抗体の下部に位置する半導体層をエッチングすることによって形成されると共に、
    前記基板に対して浮いた膜状態の赤外線反射部材が、前記半導体基板の抵抗体が形成された面と反対側の面から、前記抵抗体の下部に位置する半導体基板をエッチングすることによって形成されることを特徴とする請求項8に記載の赤外線光源。
  10. 前記赤外線反射部材が、金、白金、アルミニウム、クロムの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の赤外線光源。
  11. 前記赤外線光源が、特定波長の赤外線吸収量により被測定ガスの種類および濃度を測定する、赤外線検知式ガスセンサの赤外線光源として用いられることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の赤外線光源。
  12. 前記抵抗体と前記赤外線反射部材の間隔が、前記被測定ガスの赤外線吸収波長より、大きく設定されることを特徴とする請求項11に記載の赤外線光源。
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