JP2005113872A - 排気ガス再循環装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 EGR制御弁のバタフライ形のバルブ3の外周面の周方向溝4内に設置されるシールリング5のノズルのシート接触面への反発力または半径方向の弾性変形力を大きくすることなく、また、周方向溝4のリング接触面とシールリング5の側方接触面との間に形成される隙間を拡大することなく、バルブ3とシールリング5との固着を防止し、且つ上記隙間へのデポジット付着によるシールリング5の動作不良を防止する。
【解決手段】 周方向溝4の片側のリング接触面40に、周方向溝4の半径方向の底壁側から開口側に至るまで、バルブ3の半径方向に沿うように複数の突起部41を設けることで、周方向溝4のリング接触面40を、平面形状と異なる非平面形状としている。これにより、シールリング5の片側の側方接触面50と周方向溝4の片側のリング接触面40との接触面積を低減できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排気ガスの一部を吸気管内の吸気通路へ再循環させるようにした排気ガス再循環装置に関するもので、特に吸気通路内に混入させる排気ガスの流量を調節する流量制御弁としてバタフライ弁を使用する排気ガス再循環装置に係わる。
従来より、流体の流量を調節する流量制御弁として使用されるバタフライ弁装置において、バタフライ弁の弁本体の外周面に周方向溝を形成し、周方向溝内にシールメタルおよび2つのバッファーリングを嵌め込んだ構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、バタフライ弁の弁本体の全閉時に、バッファーリングの半径方向の弾性変形力を利用して、バタフライ弁の弁本体の周方向溝内に嵌め込まれたシールメタルのシール接触面を、弁ハウジングのシート接触面に密着させることで、弁ハウジングの内周壁面とバタフライ弁の弁本体の外周面とを気密化して、流体の全閉洩れを低減している。
また、内燃機関の排気管を流れる排気ガスの一部である排気再循環ガス(EGRガス)を吸気管内を流れる吸入空気中に混入させることにより、最高燃焼温度を低下させ、排気ガス中に含まれる有害物質(例えば窒素酸化物)の低減を図るようにした排気ガス再循環装置が知られている。しかし、排気ガス再循環は、内燃機関の出力の低下および内燃機関の運転性の低下を伴うので、吸気管内の吸気通路へ還流させるEGRガスの排気ガス還流量(EGR量)を調節する必要がある。
そこで、従来より、排気ガス再循環装置の排気ガス還流管内に形成される排気ガス還流路の開口度合または開口面積を調節するための排気ガス再循環装置用の流量制御弁(以下EGR制御弁と呼ぶ)が設けられている。なお、そのEGR制御弁としてバタフライ弁を用いたものがある(例えば、特許文献2参照)。これは、バタフライ弁の全閉時に、ハウジングの内周壁面に周方向溝を形成し、この周方向溝内にシールリングを設置して、シールリングのシール接触面をハウジングのシート接触面に密着させることで、シールリングの半径方向の弾性変形力を利用してハウジングの内周壁面とバタフライ弁の外周面とを気密化して、EGRガスの全閉洩れを低減している。
特開平01−188772号公報(第1−4頁、第1図−第3図) 特表平11−502582号公報(第1−26頁、図1−図7)
ところが、上記の特許文献1に記載のバタフライ弁装置においては、以下の問題点が考えられる。先ず、バタフライ弁の弁本体の周方向溝内にシールメタルおよび2つのバッファーリングを嵌め込んでいるので、構造が複雑になる。また、弁ハウジング内に粘着性のある流体、あるいは微粒子を含んだ流体が流れる場合、シールメタルの側方接触面とシールメタル溝のシールメタル接触面との間の隙間が非常に狭く、この隙間に微粒子が介入して堆積すると、シールメタルの側方接触面とシールメタル溝のシールメタル接触面との間で固着が発生する。
これにより、バタフライ弁の弁本体の全閉時に、シールメタルのシール接触面が弁ハウジングのシート接触面に密着せず、シールメタルのシール接触面と弁ハウジングのシート接触面との間に隙間が形成されてしまい、バタフライ弁の上流側の流体がバタフライ弁の下流側に洩れ出す。つまり弁洩れ量が増加することで、バタフライ弁の弁本体の全閉時のシール機能が損なわれる可能性がある。この不具合の対策をする場合には、バッファーリングの半径方向の弾性変形力を大きく設定しなければならず、シールメタルのシール接触面と弁ハウジングのシート接触面との接触面圧が大きくなり、シールメタルのシール接触面と弁ハウジングのシート接触面との磨耗の増大が懸念される。
また、上記の特許文献2に記載のEGR制御弁においては、粘着性のある流体、あるいは微粒子を含んだ流体に対しては、シールリングの周方向溝への固着の可能性がある。この固着防止策としてシールリングのハウジングのシート接触面への反発力を大きくする必要がある。このデメリットとして、先の提案と同様に、シールリングのシール接触面とハウジングのシート接触面との磨耗の増大が懸念される。また、シールリングは、自身が半径方向に縮まることによって反発力を得ているため、大きな反発力を得ようとすると、シールリングの応力増大によるシールリングの破損等の心配も発生する。
ここで、図12(a)、(b)に示したような、バタフライ弁101の外周面に周方向溝102を形成し、この周方向溝102内にシールリング103を設置し、バタフライ弁101の全閉時に、シールリング103の半径方向の弾性変形力を利用してシールリング103のシール接触面をハウジング104のシート接触面に密着させることで、ハウジング104の内周壁面とバタフライ弁101の外周面とを気密化するようにしたEGR制御弁がある。そのシールリング103の側方接触面と周方向溝102のリング接触面との間に形成される隙間を拡大すれば耐固着性が良好になるが、バタフライ弁101の全閉時に、排気圧力(排気圧)が所定の範囲内にあると、シールリング103が周方向溝102内において傾いてしまい、シールリング103の側方接触面と周方向溝102のリング接触面との間に形成される隙間からの弁洩れ量が増大し、シール性能が悪化するという問題がある。
本発明の目的は、シールリングのハウジングのシート接触面への反発力または半径方向の弾性変形力を大きくすることなく、また、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間を拡大することなく、シールリングとバタフライ弁との固着を防止でき、且つ上記の隙間へのデポジット付着によるシールリングの動作不良を防止することのできる排気ガス再循環装置を提供することにある。また、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積を小さくすることのできる排気ガス再循環装置を提供することにある。また、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間の滑りが良好となる排気ガス再循環装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、シールリングの側方接触面または周方向溝のリング接触面のうちの少なくとも一方の接触面を、平面形状と異なる非平面形状としたことにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面とが部分的に接触することになるので、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積を小さくすることができる。それによって、略円管状のハウジングの排気ガス還流路内に、粘着性のある流体、あるいは微粒子を含んだ流体が流れている場合に、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間に微粒子が介入しても、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間から微粒子が排出され易くなる。これにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間に微粒子が堆積してシールリングとバタフライ弁との間で大きな固着が発生することはない。また、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間へのデポジット付着によるシールリングの動作不良を防止することができるので、バタフライ弁の全閉時のシール性能の悪化を防止することができる。
したがって、シールリングのハウジングのシート接触面への反発力または半径方向の弾性変形力を大きくすることなく、シールリングとバタフライ弁との間の固着力を大幅に低減することができるので、シールリングのシール接触面とハウジングのシート接触面との接触面圧が大きくなることはなく、シールリングのシール接触面とハウジングのシート接触面との磨耗の増大を防止することができる。また、シールリングの応力増大によるシールリングの破損等の心配もない。また、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間を拡大することなく、シールリングとバタフライ弁との間の固着力を大幅に低減することができるので、弁洩れ量が増加することはなく、バタフライ弁の全閉時のシール機能が損なわれることはない。
請求項2に記載の発明によれば、周方向溝のリング接触面に、周方向溝の半径方向の底壁側から開口側に至るまで、バタフライ弁の中心軸線を中心とした放射方向に沿うように複数の突起部を設けることにより、周方向溝のリング接触面の形状が非平面形状となる。これにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面とが部分的に接触することになるので、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積を小さくすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、周方向溝のリング接触面に、周方向溝の底壁側から開口側に至るまで、バタフライ弁の中心軸線を中心とした放射方向に対して所定の傾斜角度だけ片方向に傾いた複数の突起部を設けることにより、周方向溝のリング接触面の形状が非平面形状となる。これにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面とが部分的に接触することになるので、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積を小さくすることができる。また、突起部がより細い突起幅であって、しかもシールリングの合い口形状がパッドジョイント形状であっても、シールリングの合い口の隙間が突起部に噛み込み難くなる。
請求項4に記載の発明によれば、周方向溝のリング接触面に、バタフライ弁と同芯円の環状溝を設けることにより、周方向溝のリング接触面、つまりバタフライ弁の突起部の頂き面とシールリングの側方接触面との間に隙間が形成されるので、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積をより小さくできる。また、微粒子がバタフライ弁の突起部の頂き面とシールリングの側方接触面との間に侵入しても、周方向溝内においてシールリングが傾き難くなる。あるいは周方向溝のリング接触面に、バタフライ弁の中心軸線を中心とした放射方向に対して所定の傾斜角度だけ両方向に傾いた多数の傾斜溝を設けることにより、周方向溝のリング接触面、つまりバタフライ弁の突起部の頂き面とシールリングの側方接触面との間に隙間が形成されるので、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積をより小さくできる。また、バタフライ弁の作動に伴ってシールリングは正転方向または逆転方向に回転するため、どちらの回転方向であっても、多数の傾斜溝を利用してシールリングの側方接触面に付着したデポジットを周方向溝外に掻き出すことができる。
請求項5に記載の発明によれば、シールリングの側方接触面に、シールリングの半径方向の内周側から外周側に至るまで、シールリングの中心軸線を中心とした放射方向に沿って複数の突起部を設けることにより、シールリングの側方接触面の形状が非平面形状となる。これにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面とが部分的に接触することになるので、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積を小さくすることができる。また、請求項6に記載の発明によれば、シールリングは、周方向に凸部と凹部とが交互に繰り返されるような波形形状のシールリングを用いることにより、シールリングの側方接触面の形状が非平面形状となる。これにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面とが部分的に接触することになるので、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積を小さくすることができる。
請求項7に記載の発明によれば、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に、波形状部材を介在させることにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積を低減できるので、シールリングとバタフライ弁との間の固着力を低減できる。また、請求項8に記載の発明によれば、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に、バタフライ弁の板厚方向と略同一方向への弾性変形が可能で、且つ周方向に波形形状の環状弾性体(例えばウェーブワッシャ等)を介在させることにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積を低減できるので、シールリングとバタフライ弁との間の固着力を低減できる。
請求項9に記載の発明によれば、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に、低摩擦係数の摺動部材または摺動剤を介在させることにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間にデポジットが付着するのを防止することができる。それによって、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間へのデポジット付着によるシールリングの作動不良を防止することができるので、バタフライ弁の全閉時に、シールリングのシール接触面とハウジングのシート接触面との間からの弁洩れ量の増加を防止することができる。
請求項10に記載の発明によれば、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に、フッ素系樹脂よりなる平板状部材を介在させることにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間の滑りが良好となるので、シールリングとバタフライ弁との間の固着力を大幅に低減することができる。また、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間へのデポジット付着によるシールリングの動作不良を防止できるので、バタフライ弁の全閉時のシール性能の悪化を防止することができる。また、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間にデポジットが付着し難くなる。
請求項11に記載の発明によれば、摺動剤として、二硫化モリブデン粉末またはグラファイトまたはグラファイト・グリースまたはファイバ・グリースを主成分とした固体潤滑剤または半固体潤滑剤を用いたことにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間の滑りが良好となるので、シールリングとバタフライ弁との間の固着力を大幅に低減することができる。また、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間へのデポジット付着によるシールリングの動作不良を防止できるので、バタフライ弁の全閉時のシール性能の悪化を防止することができる。また、摺動剤として液体潤滑剤を用いた時のようにEGRガス圧等によりシールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間から摺動剤が排出されることはなく、恒久的に潤滑性能を確保することができる。
請求項12に記載の発明によれば、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間に侵入した異物を周方向溝外に排出するための異物排出通路を設けることにより、略円管状のハウジングの排気ガス還流路内に、粘着性のある流体、あるいは微粒子を含んだ流体が流れている場合に、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間に微粒子が介入しても、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間から微粒子が排出され易くなる。これにより、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間に微粒子が堆積してシールリングとバタフライ弁との間で固着が発生することはなく、バタフライ弁の全閉時のシール性能の悪化を防止することができる。
本発明の最良の形態は、シールリングとバタフライ弁との固着を防止し、且つデポジット付着によるシールリングの動作不良を防止するという目的を、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との接触面積を小さくすることで実現した。また、シールリングの側方接触面と周方向溝のリング接触面との滑りを良好にすることで実現した。
[実施例1の構成]
図1および図2は本発明の実施例1を示したもので、図1(a)、(b)はバルブの突起部付き構造を示した図で、図2は排気ガス再循環装置の全体構造を示した図である。
本実施例の排気ガス再循環装置は、内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)の排気管に接続されて、排気ガスの一部(排気再循環ガス:以下EGRガスと呼ぶ)を吸気管に再循環させるための排気ガス還流管の一部を構成するバルブハウジング1、このバルブハウジング1内に開閉自在に収容されたバタフライ弁(以下バルブと呼ぶ)3、このバルブ3の外周面に設けられた周方向溝4内に設置されたシールリング5、およびバルブ3と一体的に回転方向に動作するバルブシャフト6を有する排気ガス再循環装置用の流量制御弁(排気ガス還流量制御弁:以下EGR制御弁と呼ぶ)と、このEGR制御弁のバルブ3を閉弁方向に付勢するコイルスプリング(リターンスプリング)7と、EGR制御弁のバルブ3を開弁方向(または閉弁方向)に駆動する駆動モータ9、およびこの駆動モータ9の回転動力をEGR制御弁のバルブシャフト6に伝達するための動力伝達機構を含んで構成される動力ユニットと、この動力ユニットの駆動モータ9を電子制御するエンジン制御装置(以下ECUと呼ぶ)とを備えている。
そして、排気ガス再循環装置は、EGR制御弁のバルブ3の弁開度を電気信号に変換し、どれだけEGRガスが吸気管内を流れる吸入空気に混入されているか、つまり吸気管内へのEGRガスの排気ガス還流量(EGR量)をECUへ出力するEGR量センサを備えている。また、本実施例では、ECUによって指令される指令EGR量(目標弁開度)とEGR量センサによって検出される検出EGR量(弁開度)とが略一致するように、駆動モータ9への駆動電流値をフィードバック制御している。なお、駆動モータ9への制御指令値(駆動電流値)の制御は、デューティ(DUTY)制御により行うことが望ましい。すなわち、指令EGR量(指令弁開度)と検出EGR量(弁開度)との偏差に応じて単位時間当たりの制御パルス信号のオン/オフの割合(通電割合・デューティ比)を調整して、EGR制御弁のバルブ3の弁開度を変化させるデューティ(DUTY)制御を用いている。
EGR量センサは、EGR制御弁のバルブシャフト6の図示右端部に固定された略コの字状断面を有する鉄系の金属材料(磁性材料)よりなるロータ11と、磁界発生源である分割型(略角形状)の永久磁石12と、この永久磁石12に磁化される分割型(略円弧状)のヨーク(磁性体:図示せず)と、分割型の永久磁石12に対向するようにセンサカバー8側に一体的に配置された複数個のホール素子(図示せず)と、このホール素子と外部のECUとを電気的に接続するための導電性金属薄板よりなるターミナル(図示せず)と、ホール素子への磁束を集中させる鉄系の金属材料(磁性材料)よりなるステータ14とから構成されている。分割型の永久磁石12および分割型のヨークは、動力伝達機構の構成要素の1つであるバルブ側ギヤ18にインサート成形されたロータ11の内周面に接着剤等を用いて固定されている。なお、分割型の永久磁石12は、着磁方向が図2において図示上下方向(図示上側がN極、図示下側がS極)の略角形状の永久磁石が、互いに同じ極が同じ側になるように配置されている。ホール素子は、非接触式の検出素子に相当するもので、永久磁石12の内周側に対向して配置され、感面にN極またはS極の磁界が発生すると、その磁界に感応して起電力(N極の磁界が発生すると+電位が生じ、S極の磁界が発生すると−電位が生じる)を発生するように設けられている。
本実施例の動力ユニットは、EGR制御弁のバルブシャフト6を回転方向に駆動する駆動モータ9、およびこの駆動モータ9の回転動力をEGR制御弁のバルブシャフト6に伝達するための動力伝達機構(本例では歯車減速機構)を含んで構成されている。駆動モータ9は、バルブハウジング1およびセンサカバー8内に埋設されたモータ用通電端子に一体的に接続されて、通電されるとモータシャフト15が回転する直流電動機である。歯車減速機構は、駆動モータ9のモータシャフト15の回転速度を所定の減速比となるように減速するもので、駆動モータ9のモータシャフト15の外周に固定されたピニオンギヤ16と、このピニオンギヤ16と噛み合って回転する中間減速ギヤ17と、この中間減速ギヤ17と噛み合って回転するバルブ側ギヤ18とを有し、EGR制御弁のバルブシャフト6を回転駆動するバルブ駆動手段である。ピニオンギヤ16は、金属材料により所定の形状に一体的に形成され、駆動モータ9のモータシャフト15と一体的に回転するモータ側ギヤである。
中間減速ギヤ17は、樹脂材料により所定の形状に一体成形され、回転中心を成す支持軸21の外周に回転自在に嵌め合わされている。そして、中間減速ギヤ17には、ピニオンギヤ16に噛み合う大径ギヤ22、およびバルブ側ギヤ18に噛み合う小径ギヤ23が設けられている。ここで、ピニオンギヤ16および中間減速ギヤ17は、駆動モータ9のトルクをバルブ側ギヤ18に伝達するトルク伝達手段である。また、支持軸21の軸方向の一端部(図示右端部)は、センサカバー8の内壁面に形成された凹状部に嵌め込まれ、他端部(図示左端部)は、バルブハウジング1の外壁面であるギヤケース24の底壁面に形成された凹状部に圧入固定されている。そして、バルブ側ギヤ18は、樹脂材料により所定の略円環形状に一体成形され、そのバルブ側ギヤ18の外周面には、中間減速ギヤ17の小径ギヤ23と噛み合うギヤ部26が一体的に形成されている。ここで、本実施例の排気ガス再循環装置においては、ギヤケース24の底壁面とバルブ側ギヤ18の図示左側端面との間に、コイルスプリング7が装着されている。なお、バルブ側ギヤ18の内径側には、鉄系の金属材料(磁性材料)よりなるロータ11がインサート成形されている。
本実施例のEGR制御弁は、上述したように、内燃機関の排気ガスの一部を吸気側に再循環させるための排気ガス還流路を形成するバルブハウジング1、このバルブハウジング1に嵌合保持された円管形状のノズル2、このノズル2内においてバルブ全閉位置とバルブ全開位置との間の回転角度範囲にて開閉自在に収容されて、ノズル2内に形成される排気ガス還流路31の開口度合または開口面積を調節するための略円板形状のバルブ3、このバルブ3の外周面に形成された周方向溝4内において半径方向に移動できるよう自身の半径方向に対して直交する板厚方向に保持された略円環状のシールリング5、およびバルブ3と一体的に回転方向に動作するバルブシャフト6等を有している。そして、EGR制御弁は、バルブ全閉時に、シールリング5の半径方向の弾性変形力を利用してシールリング5のシール接触面をノズル2のシート接触面に密着させることで、ノズル2の内周壁面とバルブ3の外周面とを気密化(シール)するように構成されている。
バルブハウジング1は、ノズル2内に形成される排気ガス還流路31内にバルブ3をバルブ全閉位置からバルブ全開位置に至るまで回転方向に回転自在に保持する装置であり、排気ガス還流管またはエンジンの吸気管にボルト等の締結具(図示せず)を用いて締め付け固定されている。このバルブハウジング1には、バルブ3を開閉自在に収容する円管形状のノズル2を嵌合保持するノズル嵌合部32が一体的に形成されている。そして、ノズル2およびノズル嵌合部32には、バルブシャフト6の図示右端部(一端部)を軸受け33を介して回転自在に支持するシャフト軸受部34が一体的に形成されている。ここで、バルブハウジング1は、アルミニウム合金のダイカストにより形成されている。
バルブシャフト6は、高温に強い耐熱性材料、例えばステンレス鋼等により一体的に形成されて、バルブ3を例えば溶接等の固定手段を用いて保持固定するバルブ装着部35を有し、シャフト軸受部34に回転自在または摺動自在に支持されている。そして、バルブシャフト6の図示右端部には、動力伝達機構の構成要素の1つであるバルブ側ギヤ18、およびEGR量センサの構成要素の1つであるロータ11をかしめ等の固定手段によって固定するためのかしめ固定部が一体的に形成されている。なお、バルブシャフト6の図示右端部とシャフト軸受部34の内周部との間には、オイルシール36が装着されている。ここで、バルブシャフト6の外周には、軸受け33の内周とバルブシャフト6の外周との間に形成される軸受け摺動部内にEGRガス中のデポジットが侵入することを抑制するためのガイド37が装着されている。
そして、ノズル嵌合部32およびシャフト軸受部34の図示右側の外壁部には、動力ユニットのうちの動力伝達機構を回転自在に収容する凹形状のギヤケース24が一体的に形成されている。また、ノズル嵌合部32およびシャフト軸受部34の図示上側の外壁部には、動力ユニットのうちの駆動モータ9を収容する凹形状のモータハウジング25が一体的に形成されている。また、バルブハウジング1には、例えば排気ガス還流路31の周囲またはバルブ全閉位置近傍またはノズル2の周囲のノズル嵌合部32に形成される温水循環経路(図示せず)に所定の温度範囲内(例えば75〜80℃)のエンジン冷却水(温水)を流入させるための冷却水配管38、および温水循環経路内から温水を流出させるための冷却水配管(図示せず)が接続されている。
そして、バルブハウジング1のギヤケース24およびモータハウジング25の開口側には、ギヤケース24の開口側を閉塞するセンサカバー8が取り付けられている。このセンサカバー8は、上述したEGR量センサの各端子間を電気的に絶縁する熱可塑性樹脂よりなる。そして、センサカバー8は、ギヤケース24およびモータハウジング25の開口側に設けられた嵌合部(接合端面)に嵌め合わされる被嵌合部(接合端面)を有し、リベット(図示せず)もしくはスクリュー(図示せず)等によってギヤケース24の開口側に設けられた嵌合部に気密的に組み付けられている。また、ノズル2もバルブシャフト6と同様に、高温に強い耐熱性材料、例えばステンレス鋼等により円管形状に形成されている。
バルブ3は、ノズル2と同様に、高温に強い耐熱性材料、例えばステンレス鋼等により略円板形状に形成されて、吸気管内を流れる吸入空気中に混入させるEGRガスのEGR量を制御するバタフライ形の回転弁(バタフライ弁)で、バルブシャフト6の先端側に保持固定されている。このバルブ3の半径方向の外径側端部の端面(外周面)には、シールリング5を半径方向に移動できるよう、このシールリング5の半径方向に対して直交する板厚方向に保持する円環状の周方向溝(シールリング溝、リング溝)4が周方向に連続して形成されている。この周方向溝4の両側の溝壁面には、シールリング5の両側の側方接触面50がそれぞれ接触することが可能なリング接触面40が形成されている。
そして、周方向溝4の2つのリング接触面40のうちの、片側(EGRガスの流れ方向の上流側)のリング接触面40には、図1(a)、(b)に示したように、周方向溝4の半径方向の底壁側から開口側に至るまで、バルブ3の中心軸線を中心とした放射方向に沿って、つまりバルブ3の半径方向に沿って突起部(凸状部、リブ)41が複数個設けられている。これらの突起部41は、周方向溝4の片側のリング接触面40において周方向に等間隔(例えば45°間隔)で、且つ所定の突起幅で、しかも周方向溝4の片側のリング接触面40より所定の突出量だけシールリング5の片側の側方接触面50に接近する方向に突出している。
また、これらの突起部41の断面形状、つまり突起部形状は、図1(c)に示したように、突起部41全体の断面形状が方形状の断面または球面形状の断面を有する形状、あるいは突起部41の頂き面の断面形状(先端形状)が球面形状の断面を有する形状、あるいは突起部41の頂き面の断面形状(先端形状)が円錐形状または四角錐形状または三角錐形状の断面を有する形状であっても良い。これにより、バルブ3の周方向溝4のリング接触面40の形状が平面形状と異なる非平面形状となる。
シールリング5は、バルブ3と同様に、高温に強い耐熱性材料、例えばステンレス鋼等により略円環板形状に形成されている。このシールリング5は、そのシールリング5の外周側端部がバルブ3の外径側端部の端面(外周面)より半径方向の外方側(外径側)に突出した状態で、そのシールリング5の内周側端部が周方向溝4内において半径方向に移動できるよう板厚方向に保持されている。そして、本実施例のシールリング5の外周側端部の外周面には、バルブ全閉時にノズル2の内壁面(シート接触面)に接触するシール接触面が形成されており、また、シールリング5の内周側端部の両端面には、バルブ3の周方向溝4内において周方向溝4のリング接触面40に接触する側方接触面50が形成されている。なお、シールリング5は、合い口に隙間がある略C字形状に形成されている。そして、シールリング5の合い口形状は、パッドジョイント形状、テーパージョイント形状、ラップジョイント形状のいずれでも良い。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の排気ガス再循環装置の作用を図1および図2に基づいて簡単に説明する。
例えばディーゼルエンジン等のエンジンが始動することにより、エンジンのシリンダーヘッドの吸気ポートの吸気バルブが開かれると、エアクリーナで濾過された吸入空気が、吸気管、スロットルボディを通って各気筒のインテークマニホールドに分配され、エンジンの各気筒内に吸入される。そして、エンジンでは、燃料が燃える温度よりも高い温度になるまで空気を圧縮し、そこに燃料を噴霧して燃焼が成される。そして、各気筒内で燃えた燃焼ガスは、シリンダーヘッドの排気ポートから排出され、エキゾーストマニホールド、排気管を経て排出される。このとき、ECUによってEGR制御弁のバルブ3が所定の開度となるように駆動モータ9が通電されると、駆動モータ9のモータシャフト15が回転する。
そして、モータシャフト15が回転することによりピニオンギヤ16が回転して中間減速ギヤ17の大径ギヤ22にトルクが伝達される。そして、大径ギヤ22の回転に伴って小径ギヤ23が支持軸21を中心にして回転すると、小径ギヤ23に噛み合うギヤ部26を有するバルブ側ギヤ18が回転する。これにより、バルブ側ギヤ18がバルブシャフト6を中心にして回転するので、バルブシャフト6が所定の回転角度だけ回転し、EGR制御弁のバルブ3がバルブ全閉位置よりバルブ全開位置側へ開く方向(開方向)に回転駆動される。すると、エンジンの排気ガスの一部が、EGRガスとして、排気ガス還流管を経てバルブハウジング1およびノズル2の排気ガス還流路31内に流入する。そして、排気ガス還流路31内に流入したEGRガスは、吸気管の吸気通路内に流入して、エアクリーナからの吸入空気と混合される。
なお、EGRガスのEGR量は、吸入空気量センサ(エアフロメータ)と吸気温センサとEGR量センサとからの検出信号で、所定値を保持できるようにフィードバック制御している。したがって、エンジンの各気筒内に吸い込まれて吸気管内を通過する吸入空気は、エミッションを低減するために、エンジンの運転状態毎に設定されたEGR量になるようにEGR制御弁のバルブ3の弁開度がリニアに制御され、排気管から排気ガス還流路31を経て吸気管内に還流したEGRガスとミキシングすることになる。
一方、バルブ全閉時には、先ず駆動モータ9の回転動力またはコイルスプリング7の付勢力を利用して、バルブシャフト6が初期位置に戻されるため、バルブ3がバルブ全開側よりバルブ全閉位置側へ閉じる方向(閉方向)に回転駆動される。これにより、バルブ3の外周面の周方向溝4内に保持されたシールリング5のシール接触面が、シールリング5自身の半径方向の弾性変形力によってノズル2のシート接触面に押し付けられるので、シールリング5のシール接触面がノズル2のシート接触面に密着する。したがって、ノズル2の内周壁面とバルブ3の外周面とが気密化(シール)されるので、EGRガスが吸気管の吸気通路内に混入しなくなる。
[実施例1の効果]
ここで、排気ガス再循環装置においては、排気ガス還流管、例えばバルブハウジング1内に嵌め合わされた円管形状のノズル2内に形成された排気ガス還流路31内に、EGRガス中に含まれる燃焼生成物(酸化物または炭化物)のデポジットが排気ガス還流路31中の淀み部分に堆積する可能性がある。特に、EGRガス中に含まれる燃焼生成物が、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4のリング接触面40とシールリング5の側方接触面50との間に形成される隙間に介入して堆積してデポジットとなると、バルブ3とシールリング5とが固着し、シールリング5がバルブ3の周方向溝4内で可動(摺動)しなくなる。これにより、バルブ全閉時に、シールリング5のシール接触面がノズル2のシート接触面に密着せず、シールリング5のシール接触面とノズル2のシート接触面との間に隙間が形成されてしまい、バルブ3のEGRガスの流れ方向の上流側のEGRガスがバルブ3の下流側に洩れ出す。つまり弁洩れ量が増加することで、バルブ全閉時のシール機能が損なわれる可能性がある。
そこで、本実施例の排気ガス再循環装置においては、バルブ3の外周面の周方向溝4の2つのリング接触面40のうちの、片側(EGRガスの流れ方向の上流側)のリング接触面40に、周方向溝4の半径方向の底壁側から開口側に至るまで、バルブ3の半径方向に沿うように複数個の突起部41を設けることで、周方向溝4のリング接触面40を、平面形状と異なる非平面形状としている。これにより、シールリング5の片側の側方接触面50と周方向溝4の片側のリング接触面40とが部分的に接触することになるので、シールリング5の片側の側方接触面50と周方向溝4の片側のリング接触面40との接触面積を低減することができる。
それによって、周方向溝4の片側のリング接触面40とシールリング5の片側の側方接触面50との間に形成される隙間に、EGRガス中に含まれる燃焼生成物が介入しても、複数個の突起部41の突起高さ分だけ、周方向溝4の片側のリング接触面40とシールリング5の片側の側方接触面50との間の隙間が増加しているので、周方向溝4の片側のリング接触面40とシールリング5の片側の側方接触面50との間から微粒子が排出され易くなる。これにより、周方向溝4の片側のリング接触面40とシールリング5の片側の側方接触面50との間に形成される隙間へのデポジット付着による、バルブ3とシールリング5との間の固着力を大幅に低減することができる。
また、上記隙間へのデポジット付着によるシールリング5の動作不良を防止できるので、バルブ全閉時のシール性能の悪化を防止することができる。この結果、シールリング5のノズル2のシート接触面への反発力を大きくしたり、また、シールリング5のシール接触面とノズル2のシート接触面との接触面圧を大きくしたりするような固着防止策を施す必要がないので、シールリング5のシール接触面とノズル2のシート接触面との磨耗の増大を防止することができる。また、シールリング5の応力増大による破損等の可能性もない。
また、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の片側のリング接触面40とシールリング5の片側の側方接触面50との間の隙間が従来の技術と比べて拡大するので、バルブ3とシールリング5との耐固着性を大幅に向上させることができる。しかも、周方向溝4の片側(EGRガスの流れ方向の上流側)のリング接触面40を、平面形状と異なる非平面形状としながらも、複数個の突起部41の先端面とシールリング5の片側の側方接触面50との間の隙間を従来の技術と同様に狭くすることができる。
また、周方向溝4の他方側(EGRガスの流れ方向の下流側)のリング接触面40を、平面形状とすることにより、シールリング5の他方側の側方接触面50と周方向溝4の他方側のリング接触面40との間の隙間を従来の技術と同様に狭くすることができる。これにより、バルブ全閉時に、シールリング5が周方向溝4内において傾くことはなく、シールリング5の側方接触面50と周方向溝4のリング接触面40との間に形成される隙間からのEGRガスの洩れ(弁洩れ)が増大することはないので、バルブ全閉時のシール性能が悪化することもない。
図3は本発明の実施例2を示したもので、図3(a)、(b)は2分割型のバルブの突起部付き構造を示した図である。
本実施例では、円板形状のバルブ本体43と円環板形状のバルブ片44とによって2分割型のバルブ3を構成している。そして、バルブ片44の外周側の片側のリング接触面40とバルブ本体43の他方側のリング接触面40との間には、シールリング5を保持する周方向溝4が周方向に形成されている。ここで、本実施例の2分割型のバルブ3は、先ず冷間鍛造によってバルブ本体43と、複数個の突起部(凸状部、リブ)41を有するバルブ片44とを製作し、必要部分は切削加工を施して最終的な形状を得るようにしている。そして、バルブ片44の内周側部を、バルブ本体43の外径側の円環状凹部45に圧入または溶接等の固定手段を用いて固定することで、所定のバルブ形状を得るようにしている。この場合には、バルブ3を金属材料にて一体的に形成した後に、周方向溝4内に複数個の突起部41を切削加工等により形成するものと比較して容易に複数個の突起部41を形成できるので、製造コストを低減することができる。
図4は本発明の実施例3を示したもので、図4は周方向溝への突起部の形成方法を示した図である。
本実施例では、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に一定の溝幅の周方向溝4を形成し、その周方向溝4内にシールリング5を設置した後に、バルブ3の、複数個の突起部(凸状部、リブ)41を設ける部分に対応した外壁面をパンチ60の四角柱状の凸状部61で塑性変形させることで、周方向溝4の片側のリング接触面40よりシールリング5の片側の側方接触面50に接近する方向に突出させるようにして、周方向溝4の片側のリング接触面40に複数個の突起部41を形成するようにしている。この場合には、バルブ3を金属材料にて一体的に形成した後に、周方向溝4内に複数個の突起部41を切削加工等により形成するものと比較して容易に複数個の突起部41を形成できるので、製造コストを低減することができる。
図5は本発明の実施例4を示したもので、図5(a)、(b)はバルブの突起部付き構造を示したである。
本実施例では、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の片側のリング接触面40に、バルブ3と同芯円の環状溝46を形成している。これにより、周方向溝4の片側のリング接触面40、つまり複数個の突起部(凸状部、リブ)41の頂き面とシールリング5の片側の側方接触面50との間に隙間が形成されるので、シールリング5の片側の側方接触面50と周方向溝4の片側のリング接触面40との接触面積をより低減することができる。また、EGRガス中に含まれる燃焼生成物が複数個の突起部41の頂き面とシールリング5の片側の側方接触面50との間に侵入しても、その間より環状溝46を通って排出され易くなるので、周方向溝4内においてシールリング5が傾き難くなる。
図6は本発明の実施例5を示したもので、図6(a)、(b)はバルブの突起部付き構造を示した図で、図6(c)は多数の傾斜溝を示した図である。
本実施例では、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の片側のリング接触面40に、バルブ3の中心軸線を中心とした放射方向に対して所定の傾斜角度だけ両方向に傾いた多数の傾斜溝47、48を形成している。これにより、周方向溝4の片側のリング接触面40、つまり複数個の突起部(凸状部、リブ)41の頂き面とシールリング5の片側の側方接触面50との間に隙間が形成されるので、シールリング5の片側の側方接触面50と周方向溝4の片側のリング接触面40との接触面積をより低減することができる。また、バルブ3の作動に伴ってシールリング5は正転方向または逆転方向に回転するため、どちらの回転方向であっても、多数の傾斜溝47、48を利用してシールリング5の片側の側方接触面50に付着した燃焼生成物のデポジットを周方向溝4外に掻き出すことができる。
図7は本発明の実施例6を示したもので、図7(a)、(b)はバルブの突起部付き構造を示した図で、図7(c)はシールリングの合い口と突起部との関係を示した図で、図7(d)は突起部形状を示した図である。
本実施例では、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の片側のリング接触面40に、周方向溝4の底壁側から開口側に至るまで、バルブ3の中心軸線を中心とした放射方向(バルブ3の半径方向)に対して所定の傾斜角度だけ片方向に傾いた複数個の突起部(凸状部、リブ)42を形成している。これにより、周方向溝4のリング接触面40の形状が非平面形状となる。これにより、シールリング5の片側の側方接触面50と周方向溝4の片側のリング接触面40との接触面積を低減することができるので、シールリング5の片側の側方接触面50と周方向溝4の片側のリング接触面40とが部分的に接触することになる。
また、突起部42がより細い突起幅であって、しかもシールリング5の合い口形状がパッドジョイント形状であっても、バルブ3の中心軸線を中心とした放射方向(バルブ3の半径方向)に対して所定の傾斜角度だけ片方向(傾き方向は図示右側でも図示左側でもどちらでも良い)に傾いた突起部形状とすることで、シールリング5の合い口の隙間が突起部42に噛み込み難くなる。また、これらの突起部42の断面形状、つまり突起部形状は、図7(d)に示したように、突起部42全体の断面形状が方形状の断面または球面形状の断面を有する形状、あるいは突起部42の頂き面の断面形状(先端形状)が球面形状の断面を有する形状、あるいは突起部42の頂き面の断面形状(先端形状)が円錐形状または四角錐形状または三角錐形状の断面を有する形状であっても良い。
図8は本発明の実施例7を示したもので、図8(a)、(b)はシールリングの突起部付き構造を示した図で、図8(c)は突起部形状を示した図である。
本実施例では、シールリング5の2つの側方接触面50のうちの、片側(EGRガスの流れ方向の上流側)の側方接触面50に、シールリング5の半径方向の内周側端面から外周側端面に至るまで、シールリング5の中心軸線を中心とした放射方向(シールリング5の半径方向)に沿って突起部(凸状部、リブ)51が複数個設けられている。これらの突起部51は、シールリング5の片側の側方接触面50において周方向に等間隔(例えば45°間隔)で、且つ所定の突起幅で、しかもシールリング5の片側の側方接触面50より所定の突出量だけ周方向溝4の片側のリング接触面40に接近する方向に突出している。
また、これらの突起部51の断面形状、つまり突起部形状は、図8(c)に示したように、突起部51全体の断面形状が方形状の断面または球面形状の断面を有する形状、あるいは突起部51の頂き面の断面形状(先端形状)が球面形状の断面を有する形状、あるいは突起部51の頂き面の断面形状(先端形状)が円錐形状または四角錐形状または三角錐形状の断面を有する形状であっても良い。これにより、シールリング5の片側の側方接触面50の形状が平面形状と異なる非平面形状となる。なお、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の片側のリング接触面40の形状を平面形状としても、上記のような突起部形状としてもどちらでも良い。
図9は本発明の実施例8を示したもので、図9(a)はバルブの周方向溝のリング接触面とシールリングの側方接触面との間の隙間にウェーブワッシャを設置する例を示した図で、図9(b)、(c)はウェーブワッシャを示した図である。
本実施例では、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の両側または片側(EGRガスの流れ方向の上流側または下流側どちらでも良い)のリング接触面40とシールリング5の両側または片側(EGRガスの流れ方向の上流側または下流側どちらでも良い)の側方接触面50との間に、バルブ3の板厚方向と略同一方向への弾性変形が可能なウェーブワッシャ(環状弾性体)71を介在させている。このウェーブワッシャ71は、周方向に凸部72と凹部73とが交互に繰り返されるような波形形状とされている。これにより、シールリング5の両側または片側の側方接触面50と周方向溝4の両側または片側のリング接触面40との接触面積を低減できるので、シールリング5とバルブ3との間の固着力を低減できる。
なお、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の両側または片側のリング接触面40の形状を平面形状としても、上記のような突起部形状としてもどちらでも良い。また、シールリング5の両側または片側の側方接触面50の形状を平面形状としても、上記のような突起部形状としてもどちらでも良い。
図10は本発明の実施例9を示したもので、図10(a)、(b)はバルブの周方向溝のリング接触面とシールリングの側方接触面との間の隙間に低摩擦係数の摺動部材を設置する例を示した図である。
本実施例では、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の両側または片側(EGRガスの流れ方向の上流側または下流側どちらでも良い)のリング接触面40とシールリング5の両側または片側(EGRガスの流れ方向の上流側または下流側どちらでも良い)の側方接触面50との間に、フッ素系樹脂よりなる低摩擦係数の摺動部材(平板状部材)74、75を介在させている。これにより、周方向溝4の両側または片側のリング接触面40とシールリング5の両側または片側の側方接触面50との間の滑りが良好となるので、周方向溝4の両側または片側のリング接触面40とシールリング5の両側または片側の側方接触面50との間に形成される隙間にデポジットが介入しても周方向溝4内においてシールリング5が円滑に摺動するため、バルブ3とシールリング5との間の固着力を大幅に低減することができる。
また、周方向溝4の両側または片側のリング接触面40とシールリング5の両側または片側の側方接触面50との間に形成される隙間へのデポジット付着によるシールリング5の動作不良を防止できるので、バルブ全閉時のシール性能の悪化を防止することができる。また、周方向溝4の両側または片側のリング接触面40とシールリング5の両側または片側の側方接触面50との間に燃焼生成物のデポジットが付着し難くなる。なお、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の両側または片側のリング接触面40の形状を平面形状としても、上記のような突起部形状としてもどちらでも良い。また、シールリング5の両側または片側の側方接触面50の形状を平面形状としても、上記のような突起部形状としてもどちらでも良い。
図11は本発明の第10実施例を示したもので、バルブの周方向溝のリング接触面またはシールリングの側方接触面に低摩擦係数の摺動部材をコーティングした例を示した図である。
本実施例では、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の両側または片側(EGRガスの流れ方向の上流側または下流側どちらでも良い)のリング接触面40、あるいはシールリング5の両側または片側(EGRガスの流れ方向の上流側または下流側どちらでも良い)の側方接触面50に、摺動剤76、77を塗布または吹き付け等によりコーティング(被覆)している。これにより、周方向溝4の両側または片側のリング接触面40とシールリング5の両側または片側の側方接触面50との間の滑りが良好となるので、周方向溝4の両側または片側のリング接触面40とシールリング5の両側または片側の側方接触面50との間に形成される隙間にデポジットが介入しても周方向溝4内においてシールリング5が円滑に摺動するため、バルブ3とシールリング5との間の固着力を大幅に低減することができる。
また、周方向溝4の両側または片側のリング接触面40とシールリング5の両側または片側の側方接触面50との間に形成される隙間へのデポジット付着によるシールリング5の動作不良を防止できるので、バルブ全閉時のシール性能の悪化を防止することができる。また、摺動剤76、77として、二流化モリブデン粉末またはグラファイトまたはグラファイト・グリースまたはファイバ・グリースを主成分とした固体潤滑剤または半固体潤滑剤を用いたことにより、液体潤滑剤を用いた時のようにEGRガス圧等により塗布部から摺動剤76、77が排出されることはなく、恒久的に潤滑性能を確保することができる。なお、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の両側または片側のリング接触面40の形状を平面形状としても、上記のような突起部形状としてもどちらでも良い。また、シールリング5の両側または片側の側方接触面50の形状を平面形状としても、上記のような突起部形状としてもどちらでも良い。
ここで、燃焼生成物のデポジットがEGR制御弁のバルブ3の外径側端部のシール接触面(外周面)とノズル2のシート接触面(内周壁面)との間に付着した場合には、ノズル2とバルブ3とが固着し、エンジンの始動時に、EGR制御弁のバルブ3をバルブ全閉位置から引き剥がせず、EGRガスを吸気管の吸気通路内を流れる吸入空気中に混入させることができなくなるという問題が生じている。そこで、上記の摺動剤を、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部のシール接触面(外周面)またはノズル2のシート接触面(内周壁面)に、塗布または吹き付け等によりコーティング(被覆)しても良い。
[変形例]
本実施例では、エンジンの運転状態に対応してEGRガスの排気ガス還流量(EGR量)を連続的または段階的に調節する流量制御弁(排気ガス還流量制御弁、EGR制御弁)のバルブ3を、バルブシャフト6のバルブ装着部35に例えば溶接等の固定手段を用いて保持固定しているが、そのバルブ3を、バルブシャフト6のバルブ装着部35に締結用ネジや固定用ボルト等のスクリューを用いて締め付け固定しても良い。
本実施例では、バルブハウジング1のノズル嵌合部32の内周にノズル2を嵌合保持し、更にノズル2内にバルブ3を開閉自在に収容しているが、バルブハウジング1の略円管形状のバルブ収容部内に直接バルブ3を開閉自在に収容しても良い。この場合には、ノズル2は不要となり、部品点数や組付工数を減少できる。
本実施例では、EGR制御弁のバルブ3の外径側端部の外周面に設けられた周方向溝4の片側のリング接触面40に、複数個の突起部(凸状部)41、42を設けた例を示したが、周方向溝4の両側のリング接触面40に、複数個の突起部(凸状部)41、42を設けても良い。また、周方向溝4の両側または片側のリング接触面40に、複数個の凹状部(バルブ3の放射方向に沿った放射状溝またはバルブ3の放射方向に対して所定の傾斜角度だけ傾斜した傾斜溝)を設けても良い。
また、シールリング5の片側の側方接触面50に、複数個の突起部(凸状部)51を設けた例を示したが、シールリング5の両側の側方接触面50に、複数個の突起部(凸状部)51を設けても良い。また、シールリング5の両側または片側の側方接触面50に、複数個の凹状部(シールリング5の放射方向に沿った放射状溝またはシールリング5の放射方向に対して所定の傾斜角度だけ傾斜した傾斜溝)を設けても良い。また、シールリング5の両側または片側の側方接触面50に、突起部42のようなシールリング5の内周端面側から外周端面側に至るまで、シールリング5の中心軸線を中心とした放射方向に対して所定の傾斜角度だけ片方向に傾いた複数個の突起部(凸状部、リブ)を形成しても良い。
(a)はバルブの突起部付き構造を示した断面図で、(b)は(a)のA−A断面図で、(c)は突起部形状を示した断面図である(実施例1)。 排気ガス再循環装置の全体構造を示した断面図である(実施例1)。 (a)は2分割型のバルブの突起部付き構造を示した断面図で、(b)は2分割型のバルブの突起部付き構造を示した正面図である(実施例2)。 周方向溝への突起部の形成方法を示した説明図である(実施例3)。 (a)はバルブの突起部付き構造を示した断面図で、(b)は(a)のB−B断面図である(実施例4)。 (a)はバルブの突起部付き構造を示した断面図で、(b)は(a)のC−C断面図で、(c)は多数の傾斜溝を示した拡大図である(実施例5)。 (a)はバルブの突起部付き構造を示した断面図で、(b)は(a)のD−D断面図で、(c)はシールリングの合い口と突起部との関係を示した説明図で、(d)は突起部形状を示した断面図である(実施例6)。 (a)はシールリングの突起部付き構造を示した正面図で、(b)はシールリングの突起部付き構造を示した側面図で、(c)は突起部形状を示した断面図である(実施例7)。 (a)はバルブの周方向溝のリング接触面とシールリングの側方接触面との間の隙間にウェーブワッシャを設置する例を示した断面図で、(b)はウェーブワッシャを示した側面図で、(c)はウェーブワッシャを示した正面図である(実施例8)。 (a)はバルブの周方向溝のリング接触面とシールリングの側方接触面との間の隙間に低摩擦係数の摺動部材を設置する例を示した断面図で、(b)はバルブの周方向溝のリング接触面とシールリングの側方接触面との間の隙間に低摩擦係数の摺動部材を設置する例を示した拡大図である(実施例9)。 バルブの周方向溝のリング接触面またはシールリングの側方接触面に低摩擦係数の摺動部材をコーティングした例を示した断面図である(実施例10)。 (a)はシールリングの側面から洩れ有りの状態、シールリングの側面でシールしている状態を示した説明図で、(b)は排気圧力に対する弁洩れ量を示したグラフである(従来の技術)。
符号の説明
1 バルブハウジング
2 ノズル
3 バルブ(バタフライ弁)
4 周方向溝
5 シールリング
9 駆動モータ
31 排気ガス還流路
40 リング接触面
41 突起部
42 突起部
46 環状溝
47 傾斜溝
48 傾斜溝
50 側方接触面
51 突起部
71 ウェーブワッシャ(環状弾性体)
72 凸部
73 凹部
74 低摩擦係数の摺動部材(平板状部材)
75 低摩擦係数の摺動部材(平板状部材)
76 摺動剤
77 摺動剤

Claims (12)

  1. (a)内燃機関の排気ガスの一部を吸気側に再循環させるための排気ガス還流路を形成する略円管状のハウジングと、
    (b)前記排気ガス還流路内において前記ハウジングの内周壁面との間に微小な隙間を設けて密着を避けるように収容されて、外周に周方向溝を形成した略円板状のバタフライ弁と、
    (c)前記周方向溝内において板厚方向に保持され、且つ径方向に移動可能な略円環状のシールリングとを備え、
    前記バタフライ弁の全閉時に、前記シールリングの半径方向の弾性変形力を利用して前記シールリングのシール接触面を前記ハウジングのシート接触面に密着させることで、前記ハウジングの内周壁面と前記バタフライ弁の外周面とを気密化することが可能な排気ガス再循環装置であって、
    前記シールリングは、前記周方向溝内において前記周方向溝のリング接触面に接触する側方接触面を有し、
    前記シールリングの側方接触面または前記周方向溝のリング接触面のうちの少なくとも一方の接触面を、平面形状と異なる非平面形状としたことを特徴とする排気ガス再循環装置。
  2. 請求項1に記載の排気ガス再循環装置において、
    前記周方向溝のリング接触面には、前記周方向溝の半径方向の底壁側から開口側に至るまで、前記バタフライ弁の中心軸線を中心とした放射方向に沿って複数の突起部が設けられていることを特徴とする排気ガス再循環装置。
  3. 請求項1に記載の排気ガス再循環装置において、
    前記シールリングは、周方向に隙間を形成する合い口を有し、
    前記周方向溝のリング接触面には、前記周方向溝の底壁側から開口側に至るまで、前記バタフライ弁の中心軸線を中心とした放射方向に対して所定の傾斜角度だけ片方向に傾いた複数の突起部が設けられていることを特徴とする排気ガス再循環装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の排気ガス再循環装置において、
    前記周方向溝のリング接触面には、前記バタフライ弁と同芯円の環状溝、あるいは前記バタフライ弁の中心軸線を中心とした放射方向に対して所定の傾斜角度だけ両方向に傾いた多数の傾斜溝が設けられていることを特徴とする排気ガス再循環装置。
  5. 請求項1に記載の排気ガス再循環装置において、
    前記シールリングの側方接触面には、前記シールリングの半径方向の内周側から外周側に至るまで、前記シールリングの中心軸線を中心とした放射方向に沿って複数の突起部が設けられていることを特徴とする排気ガス再循環装置。
  6. 請求項1に記載の排気ガス再循環装置において、
    前記シールリングは、周方向に凸部と凹部とが交互に繰り返されるような波形形状とされていることを特徴とする排気ガス再循環装置。
  7. (a)内燃機関の排気ガスの一部を吸気側に再循環させるための排気ガス還流路を形成する略円管状のハウジングと、
    (b)前記排気ガス還流路内において前記ハウジングの内周壁面との間に微小な隙間を設けて密着を避けるように収容されて、外周に周方向溝を形成した略円板状のバタフライ弁と、
    (c)前記周方向溝内において板厚方向に保持され、且つ径方向に移動可能な略円環状のシールリングとを備え、
    前記バタフライ弁の全閉時に、前記シールリングの半径方向の弾性変形力を利用して前記シールリングのシール接触面を前記ハウジングのシート接触面に密着させることで、前記ハウジングの内周壁面と前記バタフライ弁の外周面とを気密化することが可能な排気ガス再循環装置であって、
    前記シールリングは、前記周方向溝内において前記周方向溝のリング接触面に接触する側方接触面を有し、
    前記シールリングの側方接触面と前記周方向溝のリング接触面との間には、波形状部材が介在されていることを特徴とする排気ガス再循環装置。
  8. 請求項7に記載の排気ガス再循環装置において、
    前記波形状部材は、前記バタフライ弁の板厚方向と略同一方向への弾性変形が可能で、且つ周方向に波形形状の環状弾性体であることを特徴とする排気ガス再循環装置。
  9. (a)内燃機関の排気ガスの一部を吸気側に再循環させるための排気ガス還流路を形成する略円管状のハウジングと、
    (b)前記排気ガス還流路内において前記ハウジングの内周壁面との間に微小な隙間を設けて密着を避けるように収容されて、外周に周方向溝を形成した略円板状のバタフライ弁と、
    (c)前記周方向溝内において板厚方向に保持され、且つ径方向に移動可能な略円環状のシールリングとを備え、
    前記バタフライ弁の全閉時に、前記シールリングの半径方向の弾性変形力を利用して前記シールリングのシール接触面を前記ハウジングのシート接触面に密着させることで、前記ハウジングの内周壁面と前記バタフライ弁の外周面とを気密化することが可能な排気ガス再循環装置であって、
    前記シールリングは、前記周方向溝内において前記周方向溝のリング接触面に接触する側方接触面を有し、
    前記シールリングの側方接触面と前記周方向溝のリング接触面との間には、低摩擦係数の摺動部材または摺動剤が介在されていることを特徴とする排気ガス再循環装置。
  10. 請求項9に記載の排気ガス再循環装置において、
    前記低摩擦係数の摺動部材は、フッ素系樹脂よりなる平板状部材であることを特徴とする排気ガス再循環装置。
  11. 請求項9に記載の排気ガス再循環装置において、
    前記摺動剤は、二硫化モリブデン粉末またはグラファイトまたはグラファイト・グリースまたはファイバ・グリースを主成分とした固体潤滑剤または半固体潤滑剤であることを特徴とする排気ガス再循環装置。
  12. (a)内燃機関の排気ガスの一部を吸気側に再循環させるための排気ガス還流路を形成する略円管状のハウジングと、
    (b)前記排気ガス還流路内において前記ハウジングの内周壁面との間に微小な隙間を設けて密着を避けるように収容されて、外周に周方向溝を形成した略円板状のバタフライ弁と、
    (c)前記周方向溝内において板厚方向に保持され、且つ径方向に移動可能な略円環状のシールリングとを備え、
    前記バタフライ弁の全閉時に、前記シールリングの半径方向の弾性変形力を利用して前記シールリングのシール接触面を前記ハウジングのシート接触面に密着させることで、前記ハウジングの内周壁面と前記バタフライ弁の外周面とを気密化することが可能な排気ガス再循環装置であって、
    前記シールリングは、前記周方向溝内において前記周方向溝のリング接触面に接触する側方接触面を有し、
    前記シールリングの側方接触面と前記周方向溝のリング接触面との間に形成される隙間に侵入した異物を前記周方向溝外に排出するための異物排出通路を備えたことを特徴とする排気ガス再循環装置。
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