JP4793290B2 - 流体制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は、ハウジングの流体通路を流れる流体を制御する流体制御弁に関するもので、特に内燃機関の排気ガスを制御する排気ガス制御弁に係わる。
[従来の技術]
従来より、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関の排気ガス中に含まれる有害物質(例えば窒素酸化物:NOx等)の低減を図るという目的で、内燃機関の排気ガスの一部であるEGRガスを排気通路から吸気通路に還流させるための排気ガス還流管を備えた排気ガス還流装置が公知である。
この排気ガス還流装置には、排気ガス還流管の内部を流れるEGRガスの流量を可変制御する排気ガス流量制御弁(EGRガス流量制御弁:以下EGRVと呼ぶ)が組み込まれている。
このEGRVは、図6および図7に示したように、排気ガス還流管の一部を成すハウジング101と、このハウジング101の円筒部(以下ノズルと言う)102の内部に開閉自在に収容された円板状のバルブ103と、このバルブ103を支持固定するシャフト104と、このシャフト104を介してバルブ103を駆動するアクチュエータとを備えている。なお、バルブ103の外周端面全周には、バルブ周方向に延びる円環状のシールリング溝105が形成されている。このシールリング溝105は、バルブ103における断面円形状の溝底面形成部のバルブ半径方向の外径側に設けられている。そして、バルブ103のシールリング溝105には、C字状のシールリング109が嵌め込まれている。
このシールリング109は、バルブ103のシールリング溝105内をバルブ半径方向、バルブ中心軸線方向およびバルブ周方向に移動できるようにシールリング溝105内に嵌め込まれて保持されている。そして、シールリング109は、バルブ全閉時にシールリング自身の拡径方向の張力により、ノズル102の内径面(通路壁面)に突っ張り、ノズル102の内径面とバルブ103の外周端面との間の隙間を塞ぐことにより、バルブ全閉時のEGRガス洩れ量を低減している(例えば、特許文献1及び2参照)。
また、シールリング109は、バルブ103のシールリング溝105への組み付け性を考慮して、シールリング109のリング周方向の両方の合口端部111、112間に切欠隙間113を有している。また、EGRVは、バルブ全閉時に、軸受け部材を介してシャフト104を回転方向に摺動自在に支持するシャフト軸受け部114が、EGRガスに直接晒されないように、バルブ103をシャフト104の軸線方向に対して所定の傾斜角度だけ傾けた状態で、シャフト104の軸線方向の先端部(バルブ装着部)に保持固定されている。
[従来の技術の不具合]
ここで、従来公知のEGRVにおいては、エンジンの運転状態の変化、つまりEGRVのバルブ開度の違いに拘らず、ノズル102の内径面とシールリング109の摺動面とが接触する位置が、バルブ周方向に180°の間隔で設けられている。
そして、ノズル102とシールリング109とが接触する位置に、すなわち、バルブ103のバルブ中心(O)を通り、シャフト104の回転軸線(A)対して所定の傾斜角度分だけ傾斜して真っ直ぐに延びる軸線(バルブ半径方向の軸線:B)上に、シールリング109の両方の合口端部111、112が配置されるように、バルブ103のシールリング溝105にシールリング109が組み付けられた場合には、ノズル102によってシールリング109の両方の合口端部111、112が拘束されるので、シールリング109の一方または両方の合口端部111、112がバルブ103のシールリング溝105から大きく外れることはない。
ところが、従来公知のEGRVにおいては、バルブ103の開閉動作を繰り返すことにより、シールリング109がバルブ周方向にズレてしまう。
この原因は、バルブ103の開閉動作を繰り返すことで、シールリング109に、ノズル102の内径面と接触しない部分が生じ、シールリング109の張力によってシールリング自身が回転し、シールリング109の両方の合口端部111、112が当初組み付けられた位置からバルブ周方向にズレるためである。
具体的には、シールリング109は、ノズル102の内径面との隙間発生に伴うバルブ全閉時のEGRガス洩れ量の増大化を抑制するため、張力を持っているので、シールリング109の一方の合口端部111(または112)がノズル102との嵌合で拘束される位置から外れた場合には、シールリング109の張力がフリー状態となって外周方向に出っ張り、ノズル102による拘束力が開放されて、合口端部111(または112)が大きくバルブ103の半径方向の外径側に迫り出す。
これにより、シールリング溝105との重なり代が小さくなってシールリング109の一方の合口端部111(または112)がシールリング溝105より外れ易くなる。そして、シールリング109に排気脈動圧等による外力が作用すると、シールリング溝105からシールリング109の一方の合口端部111(または112)が完全に外れて飛び出してしまう。
この場合には、バルブ103を開いた状態からバルブ全閉位置に戻そうとしても、ノズル102の内径面に倣ってシールリング109の一方の合口端部111(または112)をシールリング溝105に収納することができず、シールリング109の一方の合口端部111(または112)がバルブ103の外周端面とノズル102の内径面との間に挟まってしまう。
したがって、シールリング109がノズル102の内径面に干渉してバルブ103がバルブ全閉位置よりも手前で、これ以上の閉弁作動が不能(バルブスティック)または不良となるという問題が生じる。
特開2005−113872号公報(第1−18頁、図1−図11) 特開2005−233063号公報(第1−15頁、図1−図6)
本発明の目的は、シールリングの一方または両方の合口端部がバルブの外周から外れて飛び出す不具合を防止することのできる流体制御弁を提供することにある。また、バルブの閉弁不能または閉弁不良を防止することのできる流体制御弁を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、シールリングのリング周方向の両方(両端)の合口端部(の端面)間に所定の切欠隙間が形成されている。
そして、バルブに、シールリングの両方の合口端部がハウジングで拘束された状態を維持するように、シールリングのバルブ周方向への移動を規制するリング回り止め部を設けたことにより、バルブの開閉動作を行っても、また、バルブの開閉動作を複数回繰り返しても、シールリングがバルブ周方向にズレることはない。
これによって、シールリングの両方の合口端部が、ハウジングによって拘束される状態が維持されるため、シールリングの一方または両方の合口端部がバルブの外周から外れてしまうのを防止することができる。これにより、バルブを閉弁作動させる場合、シールリングの一方または両方の合口端部がバルブの外周端面とハウジングの通路壁面との間に挟まることはない。したがって、バルブの閉弁不能または閉弁不良を防止することができるので、流体制御弁の品質に対する信頼性および耐久性を向上することができる。
請求項に記載の発明によれば、ハウジングの内部(例えばシャフト軸受け部のシャフト収容孔)に収容されたシャフトの軸線方向に対して所定の傾斜角度だけ傾いた状態で、バルブがシャフトに保持固定されている。これによって、バルブ全閉時に、ハウジングの内部(例えばシャフト軸受け部)が、流体(例えば高温流体)に直接晒されることはなく、シャフト軸受け部に内蔵される機能部品等の機能が低下することはない。
請求項2に記載の発明によれば、バルブ中心(O)を通るシャフトの回転軸線(A)に対して所定の傾斜角度分だけ傾斜して真っ直ぐに延びる軸線(B)上に、シールリングの両方の合口端部を配置することで、ハウジングの通路壁面とシールリングの摺動面とが接触する位置の近傍または前後にリング回り止め部を設けることができるので、シールリングの両方の合口端部がバルブの外周から外れて飛び出す不具合を防止することができる。 請求項3に記載の発明によれば、バルブのリング回り止め部がシールリングの端面と当接(または係合または嵌合)し、シールリングを回り止めすることにより、シールリングがバルブ周方向にズレることはない。これによって、シールリングの両方の合口端部が、ハウジングによって拘束される状態を長期間維持できる。
請求項4に記載の発明によれば、バルブの外周に、バルブ周方向に延びる環状の周方向溝を設けている。また、シールリングは、バルブの周方向溝の内部に嵌め込まれている。 これによって、仮にシールリングに排気脈動圧等による外力が作用した場合であっても、シールリングの一方または両方の合口端部がバルブの周方向溝から外れて飛び出す不具合を防止することができる。これにより、バルブを閉弁作動させる場合、ハウジングの通路壁面に倣ってシールリングの一方または両方の合口端部を周方向溝に収納することができるので、シールリングの一方または両方の合口端部がバルブの外周端面とハウジングの通路壁面との間に挟まることはない。したがって、バルブの閉弁不能または閉弁不良を防止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、バルブのリング回り止め部として、バルブの周方向溝の溝底面を形成する溝底面形成部のバルブ周方向の一部に設けられた平面部を採用している。そして、バルブの溝底面形成部の平面部がシールリングの対向部の端面と当接(または係合または嵌合)し、シールリングを回り止めすることにより、シールリングがバルブ周方向にズレることはない。これによって、シールリングの両方の合口端部が、ハウジングによって拘束される状態を長期間維持できる。
請求項6に記載の発明によれば、バルブのリング回り止め部として、バルブの周方向溝の溝底面を形成する溝底面形成部のバルブ周方向の一部に設けられた嵌合溝を採用している。そして、バルブの溝底面形成部の嵌合溝にシールリングの嵌合部が係合(または嵌合)し、シールリングを回り止めすることにより、シールリングがバルブ周方向にズレることはない。これによって、シールリングの両方の合口端部が、ハウジングによって拘束される状態を長期間維持できる。
請求項7に記載の発明によれば、バルブのリング回り止め部として、バルブの周方向溝の溝底面を形成する溝底面形成部のバルブ周方向の一部に設けられた突起部を採用している。そして、バルブの溝底面形成部の突起部がシールリングの嵌合部の端面と当接(または係合または嵌合)し、シールリングを回り止めすることにより、シールリングがバルブ周方向にズレることはない。これによって、シールリングの両方の合口端部が、ハウジングによって拘束される状態を長期間維持できる。
請求項8に記載の発明によれば、上記の突起部は、バルブ(の溝底面形成部)に一体的に形成されている。
請求項9に記載の発明によれば、バルブのリング回り止め部を、バルブの周方向溝の溝底面を形成する溝底面形成部のバルブ周方向の一部に設けられた嵌合溝、およびこの嵌合溝に圧入固定された回り止めピンによって構成している。そして、バルブの溝底面形成部の嵌合溝に圧入固定された回り止めピンがシールリングの嵌合部の端面と当接(または係合または嵌合)し、シールリングを回り止めすることにより、シールリングがバルブ周方向にズレることはない。これによって、シールリングの両方の合口端部が、ハウジングによって拘束される状態を長期間維持できる。
請求項10に記載の発明によれば、上記の回り止めピンは、バルブに対して別体(別部品)で形成(製作)されている。
請求項11に記載の発明によれば、バルブのリング回り止め部を、バルブの周方向溝の溝底面を形成する溝底面形成部のバルブ周方向の一部に設けられた平面部、およびこの平面部とシールリングとの間に設置された中間部材によって構成している。そして、バルブの溝底面形成部の平面部とシールリングとの間に設置された中間部材がシールリングの嵌合部の端面と当接し、シールリングを回り止めすることにより、シールリングがバルブ周方向にズレることはない。これによって、シールリングの両方の合口端部が、ハウジングによって拘束される状態を長期間維持できる。
請求項12に記載の発明によれば、上記の中間部材は、バルブに対して別体(別部品)で形成(製作)されている。また、中間部材には、シールリングの嵌合部の端面に当接する回り止めピン部が設けられている。
本発明を実施するための最良の形態は、シールリングの一方または両方の合口端部がバルブの外周から外れて飛び出す不具合を防止するという目的、また、バルブの閉弁不能または閉弁不良を防止するという目的を、シールリングの両方の合口端部がハウジングで拘束された状態を維持するように、シールリングのバルブ周方向への移動を規制するリング回り止め部を設けることで実現した。
そして、ハウジングの内部に収容されたシャフトを備えている。そして、バルブは、シャフトの軸線方向に対して所定の傾斜角度だけ傾いた状態で、シャフトに保持固定されている。
[実施例1の構成]
図1ないし図3は本発明の実施例1を示したもので、図1および図2(a)は排気ガス流量制御弁(EGRV)の全体構造を示した図で、図2(b)はEGRVの主要構造を示した図で、図3はEGRVのリング回り止め部を示した図である。
本実施例の内燃機関の排気ガス還流装置(EGRシステム)は、例えば自動車等の車両に搭載されるディーゼルエンジン等の内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)の排気ガスの一部(以下EGRガスと呼ぶ)を、排気通路から吸気通路に還流させる排気ガス還流管(EGRパイプ)と、このEGRパイプの途中に設置された排気ガス制御弁(EGRガス制御弁)とを備えている。このEGRガス制御弁とは、EGRパイプを流れる排気ガスの流量(EGRガスの還流量)を制御する排気ガス流量制御弁(EGRガス流量制御弁:以下EGRVと呼ぶ)のことである。
本実施例のEGRVは、本発明の流体制御弁に相当するもので、EGRパイプの途中に気密的に接続されたハウジング1と、このハウジング1の円筒部(以下ノズルと言う)2の内部に開閉自在に収容された円板状のバルブ(EGRVの弁体)3と、このバルブ3を支持固定するシャフト(EGRVの弁軸)4と、このシャフト4を介してバルブ3を駆動するアクチュエータ(バルブ駆動装置)とを備えている。
なお、バルブ3の外周端面全周には、バルブ周方向に延びるシールリング溝5が形成されている。また、バルブ3は、シールリング溝5のシールリング溝側面(以下溝側面と略す)を形成する一対の溝側面形成部(断面円形状の最大外径部)6、およびシールリング溝5のシールリング溝底面(以下溝底面と略す)を形成する断面非円形状の溝底面形成部7を有している。
そして、バルブ3のシールリング溝5には、ノズル2の内径面に密着可能なC字状のシールリング9が嵌め込まれている。このシールリング9は、バルブ3の溝底面形成部7の周囲をバルブ周方向に取り囲むように、バルブ3のシールリング溝5の内部に嵌め込まれている。そして、シールリング9は、図2(b)および図3(a)、(b)に示したように、ノズル2とシールリング9との熱膨張係数の差に伴うシールリング9の膨張、収縮に備えてシールリング9のリング周方向の両方(両端)の第1、第2合口端部11、12の合口端面間(合い口)に所定の切欠隙間13を有している。すなわち、シールリング9は、そのリング周方向の一箇所が切断されている。
そして、EGRVの内部には、排気通路から吸気通路にEGRガスを導く排気ガス通路(流体通路:以下EGRガス通路と呼ぶ)14〜16が形成されている。なお、EGRガス通路15、16間には、EGRガス流方向を変更する屈曲部17が設けられている。この屈曲部17は設けなくても良い。例えばEGRVの内部に、EGRガス通路14の入口部(EGRガス導入ポート)からEGRガス通路の出口部(EGRガス導出ポート)に向けてノズル2の中心軸線(C)方向に沿って真っ直ぐに延びるEGRガス通路を設けても良い。
ここで、本実施例のEGRVは、ノズル2の内部(EGRガス通路15)またはハウジング1の内部(EGRガス通路14、16)のEGRガス流通開口面積を変更し、EGRガスを吸入空気中に混入させる還流量(EGR量:新規吸入空気量に対するEGR率)を可変制御する排気ガス流量制御弁(流体流量制御弁)を構成している。
また、EGRVは、バルブ3をバルブ全閉位置にて閉弁した状態の時(バルブ全閉時)、すなわち、EGRガス通路15(またはEGRガス通路14)の中心軸線(C)方向(EGRガス通路15を流れるEGRガスの平均的な流れの軸線方向)に対して垂直な軸線上に、バルブ3のバルブ中心(O)を通るバルブ半径方向の軸線(B)が設定される時に、シールリング9の軸線方向に対して直交するリング半径方向(拡径方向)の張力を利用して、ハウジング1の通路壁面(ノズル2の内径面)とバルブ3の外周端面との間の隙間を気密化(シール)するように構成されている。
また、本実施例のEGRVにおいては、エンジンの運転状態の変化、つまりEGRVのバルブ開度の違いに拘らず、ノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置が、バルブ3のバルブ周方向に180°の間隔で設けられている。
また、EGRVの内部には、バルブ3を閉弁方向または開弁方向に付勢するコイルスプリング(バルブ付勢手段)18が組み込まれている。また、EGRVには、ハウジング1の外壁部の開口部を閉鎖するためのセンサカバー19が装着されている。
本実施例のEGRVのアクチュエータは、電力の供給を受けて駆動力を発生する電動モータと、この電動モータのモータシャフト(出力軸)の回転運動をシャフト4に伝達するための動力伝達機構(本例では歯車減速機構)とを備えている。
電動モータとして、ブラシレスDCモータやブラシ付きのDCモータ等の直流(DC)モータが採用されている。なお、三相誘導電動機等の交流(AC)モータを用いても良い。
歯車減速機構は、電動モータのモータシャフトの回転速度を所定の減速比となるように2段減速するもので、電動モータのモータ出力軸トルク(駆動力)をシャフト4に伝達する動力伝達機構を構成する。この歯車減速機構は、電動モータのモータシャフトの外周に固定されたピニオンギヤ(モータギヤ)、このピニオンギヤと噛み合って回転する中間減速ギヤ、およびこの中間減速ギヤと噛み合って回転する最終減速ギヤ(バルブギヤ)20等によって構成されている。
最終減速ギヤ20の外周面には、中間減速ギヤと噛み合う複数の凸状歯(ギヤ部)21が一体的に形成されている。また、最終減速ギヤ20の内周部には、非金属材料(樹脂材料)よりなるロータ22が一体的に形成されている。また、ロータ22の内部には、金属材料よりなるバルブギヤプレート23がインサート成形されている。
ここで、アクチュエータ、特に電動モータは、エンジン制御ユニット(以下ECUと呼ぶ)によって通電制御されるように構成されている。
ECUには、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよび各種データを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。このマイクロコンピュータには、クランク角度センサ、アクセル開度センサ、エアフロメータ、冷却水温度センサおよびEGR量センサ24等が接続されている。そして、各種センサからのセンサ信号は、A/D変換器でA/D変換された後に、ECUに内蔵されたマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
また、ECUは、図示しないイグニッションスイッチをオン(IG・ON)すると、マイクロコンピュータのメモリ内に格納された制御プログラムに基づいて、EGR量センサによって検出されるバルブ開度が、エンジンの運転状態に対応して設定される制御目標値に略一致するように電動モータへの供給電力をフィードバック制御するように構成されている。なお、ECUは、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)されると、メモリ内に格納された制御プログラムに基づく上記の制御が強制的に終了されるように構成されている。
EGR量センサ24は、センサカバー19の内部に設けられたセンサ保持部に保持固定されている。このEGR量センサ24は、ロータ22に保持されたマグネット25およびヨーク26の内周面に対向して配置されたホールIC等によって構成されており、EGRガスが吸気通路を流れる吸入空気にどれだけ混入されているか、つまり吸気通路へのEGR量がどれくらいかを検出して、ECUに出力する。ここで、ホールICとは、ホール素子(非接触式の磁気検出素子)と増幅回路とを一体化したIC(集積回路)のことで、ホールIC自身に鎖交する磁束密度に対応した電圧信号をECUに出力する。なお、非接触式の磁気検出素子として、ホールICの代わりに、ホール素子単体または磁気抵抗素子を使用しても良い。
EGRVのハウジング1は、例えばアルミニウム合金(Al−Cu−Si系合金)または耐熱アルミニウム合金のダイカストまたはアルミニウム合金系の鋳物、あるいは高温耐熱性に優れる耐熱性材料(例えば鉄系の鋳物、鋳鉄)によって所定の形状に形成されている。そして、ハウジング1は、EGRガス通路14〜16の内部にバルブ3をバルブ全閉位置からバルブ全開位置に至るまで回転方向に開閉自在(回転自在)に保持する装置(バルブハウジング)であり、この前後に配される両方のEGRパイプ(あるいは排気管または吸気管)に締結ボルトを用いて締め付け固定されている。
このハウジング1は、内部に断面円形状のEGRガス通路14〜16が形成されたEGRパイプ部を有している。また、ハウジング1は、EGRパイプ部の屈曲部17近傍で、シャフト挿通孔27が開口している。
そして、ハウジング1の屈曲部17およびシャフト挿通孔27よりもEGRガス流方向の上流側には、排気通路側のEGRパイプ(あるいはエンジンの排気管の分岐部、特にエキゾーストマニホールドの分岐部)に取り付けられる第1結合面を有するEGRパイプ部(第1円筒部)31が設けられている。また、EGRパイプ部31の一部(バルブ3のバルブ全閉位置近傍または前後)には、ハウジング1をEGRガスの熱から保護するためのノズル2を嵌合保持する円筒状のノズル嵌合部が設けられている。そして、EGRパイプ部31の第1結合面上では、排気通路からEGRガス通路14〜16内にEGRガスを導入するための入口側ポートが開口している。
また、ハウジング1の屈曲部17およびシャフト挿通孔27よりもEGRガス流方向の下流側には、吸気通路側のEGRパイプ(あるいはエンジンの吸気管の合流部、特にインテークマニホールドの合流部)に取り付けられる第2結合面を有するEGRパイプ部(第2円筒部)32が設けられている。また、EGRパイプ部32の第2結合面上では、EGRガス通路14〜16から吸気通路内に向けてEGRガスを導出するための出口側ポートが開口している。すなわち、本実施例のハウジング1は、内部にEGRガス通路14、15が形成されたEGRパイプ部31、および内部にEGRガス通路16が形成されたEGRパイプ部32を有している。
そして、ハウジング1の内部には、シャフト4を回転方向に摺動自在に支持するシャフト軸受け部33が設けられている。そして、ハウジング1のシャフト軸受け部33の内部には、断面円形状のシャフト収容孔34が設けられている。このシャフト収容孔34は、シャフト挿通孔27を介して、EGRガス通路14〜16(特にEGRガス通路15)に連通している。
また、ハウジング1のシャフト収容孔34の孔壁面とシャフト4のシャフト外径部の外周との間には、軸受け部材(ブッシング35、オイルシール36およびボールベアリング37等)が嵌合保持されている。
そして、シャフト軸受け部33のノズル側には、シャフト収容孔34の内部に侵入したEGRガス中に含まれる不純物(例えば燃焼残滓やカーボン等の微粒子)を、例えば吸気管負圧を利用してEGRパイプ内の排気ガス還流路に送り込むための連通路39が形成されている。この連通路39は、吸気通路側のEGRパイプの結合面に対向配置された第2結合面上で開口し、吸気通路側のEGRパイプに気密的に接続している。また、シャフト軸受け部33には、連結ブロック40を介して、内部に電動モータを保持固定するモータ収容室を形成するモータハウジング部41が接続されている。
また、ハウジング1の連結ブロック40の図示上部側(ハウジング1の外壁部)には、センサカバー19との間に、コイルスプリング18および歯車減速機構(ピニオンギヤ、中間減速ギヤ、最終減速ギヤ20等)を収容するギヤ収容室を形成するギヤハウジング部42が一体的に形成されている。また、シャフト軸受け部33および連結ブロック40の内部には、ハウジング自体の温度上昇、および電動モータや軸受け部材の昇温を防止するためのエンジン冷却水が循環供給される冷却水通路43が設けられている。そして、ハウジング1の連結ブロック40の側方部(外壁部)には、冷却水通路43を形成する際に開口する開口部を塞ぐプラグ44が接続されている。
EGRVのノズル2は、EGRパイプの一部を形成すると共に、バルブ3を開閉自在に収容する円筒部であって、高温耐熱性に優れるステンレス鋼または耐熱鋼等によって円管形状に形成されている。このノズル2は、ハウジング1のEGRパイプ部31の内周に圧入嵌合等によって嵌合保持されている。なお、ノズル2の内部には、エンジンの各気筒毎の燃焼室に連通すると共に、EGRガス通路14とEGRガス通路16とを連通するEGRガス通路15が形成されている。また、ノズル2の内径面(ハウジング1の通路壁面)には、バルブ3の全閉時に、シールリング9が密着可能なシールリングシート面が設けられている。
本実施例のEGRVは、バルブ全閉時に、ハウジング1のシャフト軸受け部33や軸受け部材がEGRガスに直接晒されないようにするという目的で、EGRVのバルブ中心(O)を通り、シャフト4の軸線方向に真っ直ぐに延びる軸線(シャフト4の中心軸線、シャフト4の回転軸線:A)に対して所定の傾斜角度分だけ傾斜させた状態で、溶接手段を用いてシャフト4の回転軸線方向の一端側に保持固定される斜板状のバルブを採用している。
EGRVのバルブ3は、高温耐熱性に優れる耐熱性材料(例えばステンレス鋼または耐熱鋼等)によって円板形状に形成されている。このバルブ3は、ハウジング1(ノズル2)に対して相対回転してEGRガス通路15(またはEGRガス通路14、16)を開閉するバタフライ型バルブ(回転弁)である。また、バルブ3は、エンジン運転時に、ECUからの制御信号に基づいて、バルブ全閉位置からバルブ全開位置に至るまでの作動範囲で回転動作されることで、EGRガス通路15の開口面積(排気ガス流通面積)を変更してEGR量を可変制御する弁体である。
ここで、バルブ全閉位置とは、ハウジング1の通路壁面(ノズル2の内径面)とバルブ3の外周端面との間の隙間が最小となる位置で、且つEGRガス通路14〜16の内部を流れるEGRガスのEGR量(EGRガス洩れ量)が最小となるバルブ開度(θ=0°)のことである。
また、バルブ全開位置とは、ハウジング1の通路壁面(ノズル2の内径面)とバルブ3の外周端面との間の隙間が最大となる位置で、且つEGRガス通路14〜16の内部を流れるEGRガスのEGR量が最大となるバルブ開度(θ=70〜90°)のことである。 なお、バルブ3の詳細は後述する。
シャフト4は、高温耐熱性に優れる耐熱性材料(例えばステンレス鋼または耐熱鋼等)によって形成されており、ハウジング1のシャフト軸受け部33に設けられたシャフト収容孔34の内部に回転自在または摺動自在に収容されている。このシャフト4は、円形状の断面を有し、一端側から他端側に向けて回転軸線方向に真っ直ぐに形成された円柱状の金属部材である。そして、シャフト4は、ハウジング1のシャフト軸受け部33からシャフト挿通孔27を貫通して、EGRガス通路15(またはEGRガス通路16)の内部に差し込まれている。
また、シャフト4は、その回転軸線方向の一端側に、溶接手段を用いてバルブ3を保持固定するバルブ装着部45を有している。また、シャフト4は、その回転軸線方向の他端側に、最終減速ギヤ20の内周部にインサート成形されたバルブギヤプレート23をかしめ等の固定手段によって固定するためのかしめ固定部46が一体的に形成されている。つまり、シャフト4の回転軸線方向の他端側には、最終減速ギヤ20が組み付けられている。
シールリング9は、高温耐熱性に優れる耐熱性材料(例えばステンレス鋼または耐熱鋼等)によって部分円環形状(C字形状)に形成されている。このシールリング9は、そのリング周方向に延びるC字状の円周部10を有している。
シールリング9の円周部10の半径方向の内径側には、バルブ3の外周端面に形成されたシールリング溝5内に移動自在に嵌め込まれる内径側端部が設けられている。また、シールリング9の円周部10の半径方向の外径側には、バルブ3の外周端面(バルブ外周面)よりもバルブ3の半径方向の外径側に突出した外径側端部が設けられている。すなわち、シールリング9の円周部10は、外径側端部がバルブ外周端面より突出した状態で、内径側端部がシールリング溝5内をバルブ半径方向およびバルブ軸線方向に移動できるようにシールリング溝5内に嵌め込まれて保持されている。
そして、シールリング9の円周部10の軸線方向(板厚方向)の両側には、一対のシールリング側面が設けられている。また、シールリング9の円周部10の半径方向の外径側の端面(シールリング9の外周面)には、ノズル2の内径面に密着することが可能な摺動面が設けられている。また、シールリング9の円周部10の半径方向の内径側の端面(シールリング9の内周面)には、少なくともバルブ3の全閉時に、バルブ3のシールリング溝5の溝底面との間に所定の溝クリアランスを隔てて対向するシールリング内径面が設けられている。
そして、シールリング9の円周部10のリング周方向の一端には、第2合口端部12の端面(第2対向面)に、所定の切欠隙間(リング周方向距離)13を隔てて対向する端面(第1対向面)を有する第1合口端部11が設けられている。この第1合口端部11には、第1嵌合凸部(第1突起)51が一体的に形成されている。この第1嵌合凸部51は、シールリング9の円周部10の内径面を通る基準内径面(バルブ全閉時におけるシールリング9の円周部10の内径面)よりバルブ3のシールリング溝5の溝底面側に向けて所定の突出量分だけ突出している。
また、シールリング9の円周部10のリング周方向の他端には、第1合口端部11の第1対向面に、所定の切欠隙間13を隔てて対向する第2対向面を有する第2合口端部12が設けられている。この第2合口端部12には、第2嵌合凸部(第2突起)52が一体的に形成されている。この第2嵌合凸部52は、上述したシールリング9の基準内径面よりバルブ3のシールリング溝5の溝底面側に向けて所定の突出量分だけ突出している。
すなわち、本実施例のシールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12には、シールリング半径方向の内径側に向けて凸となる第1、第2嵌合凸部51、52がそれぞれ設けられている。これらの第1、第2嵌合凸部51、52は、後述するバルブ3のリング回り止め部に所定の隙間(バルブ半径方向距離、クリアランス)を隔てて対向する対向部を構成し、バルブ3の開閉動作に伴ってバルブ3のリング回り止め部に2つの第1、第2嵌合凸部51、52の端面(対向面)が当接する。
これにより、本実施例のシールリング9は、バルブ3に対してバルブ周方向への移動が規制される。つまり、シールリング9は、その両方の第1、第2合口端部11、12の内周側(近傍)に設けられる2つの第1、第2嵌合凸部51、52とバルブ3のリング回り止め部とが係合(または嵌合)することで、回り止めが成される。
なお、シールリング9の合口形状は、パッド・ジョイント形状、テーパ・ジョイント形状、ラップ・ジョイント形状のいずれでも構わない。また、シールリング外径面の軸線方向の一対のエッジ部に、バルブ3の開閉動作がし易いようにテーパ形状またはR形状の面取りを施しても良い。また、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12の先端部分を、シールリング溝5の溝底面側に略直角に折り曲げることで、折り曲げ部(51、52)を設けても良い。
次に、本実施例のバルブ3の詳細を図1ないし図3に基づいて説明する。
バルブ3は、上述したように、ハウジング1の内部にて、EGRVのバルブ中心(O)を通るシャフト4の回転軸線(A)に対して所定の傾斜角度分だけ傾斜して、シャフト4のバルブ装着部45に溶接固定される円板状の斜板であって、そのバルブ中心(O)よりバルブ半径方向に延びる円板状部を有している。
このバルブ3の円板状部のバルブ半径方向の外径側には、円環状の外周端縁部が一体的に設けられている。また、円板状部の上流側端面には、外周端縁部よりも板厚が厚い円形状の肉厚部61が設けられている。この肉厚部61は、外周端縁部よりもバルブ半径方向の内径側に位置するバルブ中心付近に設けられている。また、円板状部の下流側端面には、シャフト4の軸線方向の一端部(バルブ装着部45)に嵌め合わされるシャフト嵌合溝62が形成されている。
バルブ3の外周端縁部の外周端面全体(全周)には、バルブ周方向に延びる円環状のシールリング溝(周方向溝、環状溝)5が形成されている。すなわち、シールリング溝5は、バルブ3の外周端面全周にバルブ周方向に連続して形成されている。このシールリング溝5の内部には、1個のシールリング9の円周部10が嵌め込まれている。
そして、バルブ3の外周端縁部には、シールリング溝5の溝側面を形成する一対の溝側面形成部6が設けられている。一対の溝側面形成部6は、円板状に形成されており、バルブ3の最大外径部を構成し、シールリング9の円周部10の外径よりも小さい。
また、バルブ3の円板状部には、シールリング溝5の溝底面を形成する溝底面形成部7が設けられている。この溝底面形成部7は、その外周面(溝底面)の大部分が、基準円周上(バルブ3の円板状部の中心点からの距離(基準円半径)が等距離)に配設されている。
ここで、基準円周とは、シールリング溝5内からのシールリング9の飛び出しを阻止するという目的で、バルブ3が開弁してシールリング9が自身の拡径方向に限界まで変位し、シールリング9のリング中心点が、バルブ3の円板状部のバルブ中心点に対して大きく偏芯した場合でも、シールリング9の円周部10の内径位置を位置決めできるように、つまりシールリング9の円周部10の内径面を係止できるようにするために、シールリング溝5の溝底面の位置、つまりシールリング溝5の溝深さを規定するための設計上の基準円周であって、バルブ3の円板状部のバルブ中心点を中心とする所定の基準円半径を有している。
そして、バルブ3の溝底面形成部7のバルブ周方向の一部、特にエンジンの運転状態の変化、つまりEGRVのバルブ開度の違いに拘らず、ノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置は変化するが、この接触する位置の近傍または前後には、シールリング9の回り止めを行うリング回り止め部が設けられている。
このバルブ3のリング回り止め部は、隣設する2つの第1、第2エッジ部(稜線)63、64同士を平面(平坦面)で直線状に繋ぐことで設けられた平面部71によって構成されている。この平面部71は、バルブ側の加工が容易な加工技術(例えば切削加工等)によって溝底面形成部7のバルブ周方向の一部に形成されている。すなわち、平面部71は、溝底面形成部7の基準円周よりも所定の深さ分だけ深く底下げするように、溝底面形成部7の外周面(シールリング溝5の溝底面)の一部(所定の円弧状の範囲)を切削することで設けられている。
そして、平面部71は、シールリング9の2つの第1、第2嵌合凸部51、52の端面に当接してシールリング9を回り止めする。これにより、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2の内径面(通路壁面)とバルブ3の溝底面形成部7の外周面(シールリング溝5の溝底面)との間で拘束された状態を維持するように、シールリング9のバルブ周方向への移動が規制される。
ここで、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2とバルブ3の溝底面形成部7との間で拘束された状態を維持するとは、エンジンの運転状態の変化、つまりEGRVのバルブ開度の違いに拘らず、シールリング9の摺動面がノズル2の内径面と接触する位置で、ハウジング1のノズル2によってシールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が拘束された状態を維持することである。
すなわち、EGRVのバルブ中心(O)を通るシャフト4の回転軸線(A)に対して所定の傾斜角度分だけ傾斜して真っ直ぐに延びる軸線(バルブ3の半径方向に真っ直ぐに延びる軸線:B)上に、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が配置された状態を維持することである。
なお、本実施例のシールリング9は、バルブ3のシールリング溝5に組み付ける組み付け初期に、ハウジング1のノズル2によってシールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が拘束される位置に組み付けられる。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の排気ガス還流装置の作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
ECUは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、エンジン冷間始動時を除き、EGR量センサ24によって検出されるバルブ開度(実EGR量、実開度)が、エンジンの運転状態に対応して設定される制御目標値(目標EGR量、目標開度)と略一致するように、電動モータへの供給電力をフィードバック制御する。
そして、電動モータに電力が供給されると、電動モータのモータシャフトが回転する。これにより、電動モータの駆動力(モータ出力軸トルク)が、ピニオンギヤ、中間減速ギヤおよび最終減速ギヤ20に伝達される。そして、最終減速ギヤ20の回転に伴ってシャフト4が所定の回転角度だけ回転し、EGRVのバルブ3がバルブ全閉位置から開弁作動方向に開弁駆動される。
したがって、バルブ3は、コイルスプリング18の付勢力に抗して、制御目標値に相当するバルブ開度に開弁制御される。これにより、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガスの一部(例えば500℃以上の高温EGRガス)が、排気管内に形成される排気通路から、排気通路側のEGRパイプ内に形成される排気ガス還流路、EGRV内に形成されるEGRガス通路14〜16、吸気通路側のEGRパイプ内に形成される排気ガス還流路を経て吸気管内に形成される吸気通路に再循環される。
一方、バルブ3を全閉作動させる場合には、電動モータへの電力の供給を停止する、あるいは電動モータへの電力の供給を制限する。したがって、コイルスプリング18の付勢力(スプリング荷重)によって、バルブ3がバルブ全閉位置に戻される。
これにより、バルブ3の外周端面に装着されたシールリング9の摺動面が、シールリング自体の拡径方向の張力によってノズル2の内径面に張り付くため、シールリング9の摺動面がノズル2の内径面に密着する。
したがって、バルブ3の外周端面とノズル2の内径面との間の隙間が完全にシールされる。これにより、バルブ全閉位置でバルブ3が保持固定される時(バルブ全閉時)に、EGRガスの洩れが確実に抑止されるため、EGRガスが吸入空気に混入しなくなる。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の排気ガス還流装置に使用されるEGRVにおいては、エンジンの運転状態の変化、つまりEGRVのバルブ開度の違いに拘らず、ノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置が、バルブ3のバルブ周方向に180°の間隔で設けられている。
そして、バルブ中心(O)を通り、シャフト4の回転軸線(A)対して所定の傾斜角度分だけ傾斜して真っ直ぐに延びる軸線(B)上に配置されるように、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12を組み付けると、上述したノズル2とシールリング9とが接触する位置に、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が設置される。この場合には、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2とバルブ3の溝底面形成部7との間で拘束されるので、シールリング9の一方または両方の第1、第2合口端部11、12がバルブ3のシールリング溝5から大きく飛び出すことはない。
また、本実施例のEGRVのバルブ3は、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2とバルブ3の溝底面形成部7との間で拘束された状態を維持するように、シールリング9を回り止めするリング回り止め部(平面部71)を設けている。このバルブ3の溝底面形成部7の平面部71は、図2(a)および図3(a)、(b)に示したように、バルブ3の溝底面形成部7のバルブ周方向の一部、特にノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置の近傍または前後に設けられている。
そして、バルブ3の開閉動作を行うと、バルブ3のリング回り止め部(平面部71)が、シールリング9の2つの第1、第2嵌合凸部51、52の先端面に当接し、シールリング9を回り止めすることにより、バルブ3の開閉動作を行っても、また、バルブ3の開閉動作を複数回繰り返しても、シールリング9がバルブ3のシールリング溝5に対してバルブ周方向にズレることはない。したがって、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2によって拘束される状態、つまりハウジング1のノズル2とバルブ3の溝底面形成部7との間で拘束される状態を長期間維持することができる。
これによって、仮にEGRVのシールリング9に排気脈動圧等による外力が作用した場合であっても、シールリング9の一方または両方の第1、第2合口端部11、12がバルブ3のシールリング溝5から大きく外れて飛び出す不具合を確実に防止することができる。これにより、バルブ3を閉弁作動させる場合、ノズル2の内径面に倣ってシールリングの一方または両方の第1、第2合口端部11、12をバルブ3のシールリング溝5に収納することができるので、シールリング9の一方または両方の第1、第2合口端部11、12がバルブ3の外周端面とノズル2の内径面との間に挟まることはない。
したがって、EGRVのバルブ3の閉弁不能(バルブスティック)または閉弁不良を防止することができるので、EGRVの品質(例えば電動モータへの供給電力に対するバルブ作動特性)に対する信頼性および耐久性を向上することができる。
図4は本発明の実施例2を示したもので、EGRVのリング回り止め部を示した図である。
本実施例のEGRVのバルブ3には、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2とバルブ3の溝底面形成部7との間で拘束された状態を維持するように、シールリング9を回り止めするリング回り止め部が設けられている。このバルブ3のリング回り止め部は、図4(a)に示したように、バルブ3の溝底面形成部7のバルブ周方向の一部、特にノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置の近傍または前後に設けられた平面部71である。この平面部71は、実施例1と同様に、バルブ側の加工が容易な加工技術(例えば切削加工等)によって溝底面形成部7のバルブ周方向の一部に形成することが可能である。
また、シールリング9は、図4(a)に示したように、その両方の第1、第2合口端部11、12および第1、第2合口端部11、12の近傍に、バルブ3のリング回り止め部(平面部71)に所定の隙間(バルブ半径方向距離、クリアランス)を隔てて対向する2つの第1、第2対向部53、54を有している。これらの第1、第2対向部53、54は、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12の肉厚を、その他のシールリング9の円周部10よりも大きくした肉厚部である。2つの第1、第2対向部53、54は、シールリング9の内径面から、バルブ3のシールリング溝5の溝底面形成部7の溝底面側(シールリング半径方向の内径側)に向けて突き出すように膨らんでいる。
そして、本実施例のEGRVは、図4(a)に示したように、バルブ3のリング回り止め部(溝底面形成部7の平面部71)が、バルブ3の開閉動作に伴ってシールリング9の2つの第1、第2対向部53、54の端面と当接し、シールリング9を回り止めすることにより、シールリング9がバルブ3のシールリング溝5に対してバルブ周方向にズレることがない。これによって、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2とバルブ3の溝底面形成部7との間で拘束される状態を長期間維持できるので、バルブ3のシールリング溝5から大きく外れて飛び出す不具合を確実に防止することができる。また、EGRVのバルブ3の閉弁不能(バルブスティック)または閉弁不良を防止することができる。
本実施例のバルブ3のリング回り止め部は、図4(b)に示したように、バルブ3の溝底面形成部7のバルブ周方向の一部、特にノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置の近傍または前後に設けられた嵌合溝72である。この嵌合溝72は、バルブ3の溝底面形成部7の基準円周よりも所定の深さ分だけ底下げするように、溝底面形成部7の外周面(シールリング溝5の溝底面)の一部を穿孔または切削することで設けられている。本実施例では、嵌合溝72の溝底面が、シールリング9の一方の第1合口端部11の内径面(内周面)に対向する位置に設けられている。また、嵌合溝72は、バルブ側の加工が容易な加工技術(例えば切削加工等)によって溝底面形成部7のバルブ周方向の一部に形成することが可能である。
また、シールリング9は、図4(b)に示したように、その一方の第1合口端部11に、バルブ3のリング回り止め部(嵌合溝72)に差し込まれる嵌合部55を有している。この嵌合部55は、シールリング9の円周部10の内径面を通る基準内径面(バルブ全閉時におけるシールリング9の円周部10の内径面)よりバルブ3の嵌合溝72の溝底面側(バルブ半径方向の内径側)に向けて所定の突出量分だけ突出している。また、シールリング9の一方の第1合口端部11の先端部分を、バルブ3の嵌合溝72の溝底面側に略直角に折り曲げることで、折り曲げ部(55)を設けても良い。
そして、本実施例のEGRVは、図4(b)に示したように、バルブ3のリング回り止め部(溝底面形成部7の嵌合溝72)の溝側面が、バルブ3の開閉動作に伴ってシールリング9の嵌合部55の端面(側面)と当接(係合)し、シールリング9を回り止めすることにより、シールリング9がバルブ3のシールリング溝5に対してバルブ周方向にズレることがない。これによって、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2とバルブ3の溝底面形成部7との間で拘束される状態を長期間維持できるので、バルブ3のシールリング溝5から大きく外れて飛び出す不具合を確実に防止することができる。また、EGRVのバルブ3の閉弁不能(バルブスティック)または閉弁不良を防止することができる。
本実施例のバルブ3のリング回り止め部は、図4(c)に示したように、バルブ3の溝底面形成部7のバルブ周方向の一部、特にノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置の近傍または前後に設けられた突起部(回り止めピン部)73である。この突起部73は、バルブ3の溝底面形成部7の外周面(シールリング溝5の溝底面)よりシールリング9の両方(両端)の第1、第2合口端部11、12の合口端面間、つまり切欠隙間13の内部(バルブ半径方向の外径側)に向けて所定の突出量分だけ突出している。また、突起部73は、バルブ側の加工が容易な加工技術(例えば切削加工等)によって溝底面形成部7のバルブ周方向の一部に形成することが可能である。
また、本実施例のシールリング9は、図4(c)に示したように、バルブ3のリング回り止め部(突起部73)に嵌め込まれる切欠隙間(嵌合部)13を有している。
そして、本実施例のEGRVは、図4(c)に示したように、バルブ3のリング回り止め部(溝底面形成部7の突起部73)の側面が、バルブ3の開閉動作に伴ってシールリング9の切欠隙間13の端面、つまり第1、第2合口端部11、12のいずれかの端面と当接(係合)し、シールリング9を回り止めすることにより、シールリング9がバルブ3のシールリング溝5に対してバルブ周方向にズレることがない。これによって、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2とバルブ3の溝底面形成部7との間で拘束される状態を長期間維持できるので、バルブ3のシールリング溝5から大きく外れて飛び出す不具合を確実に防止することができる。また、EGRVのバルブ3の閉弁不能(バルブスティック)または閉弁不良を防止することができる。また、本実施例のシールリング9は、図4(c)に示したように、従来公知のシールリング109に対して形状変更を伴わないので、シールリング9の製作が容易な加工技術(例えばプレス加工等)で対応可能となるので、コストダウンとなる。
また、本実施例では、図4(a)〜(c)に示したように、リング回り止め部(平面部71、嵌合溝72、突起部73)が、バルブ3の溝底面形成部7に一体的に形成されているので、部品点数の増加はなく、コストダウンとなる。
図5は本発明の実施例3を示したもので、EGRVのリング回り止め部を示した図である。
本実施例のEGRVのバルブ3には、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2とバルブ3の溝底面形成部7との間で拘束された状態を維持するように、シールリング9を回り止めするリング回り止め部が設けられている。このバルブ3のリング回り止め部は、図5(a)に示したように、バルブ3の溝底面形成部7のバルブ周方向の一部、特にノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置の近傍または前後に設けられた嵌合溝74、およびこの嵌合溝74に圧入固定された回り止めピン75を有している。
嵌合溝74は、バルブ3の溝底面形成部7の基準円周よりも所定の深さ分だけ底下げするように、溝底面形成部7の外周面(シールリング溝5の溝底面)の一部を穿孔または切削することで設けられている。本実施例では、嵌合溝74の溝底面が、シールリング9の両方(両端)の第1、第2合口端部11、12の合口端面間、つまり切欠隙間13に対向する位置に設けられている。
回り止めピン75は、高温耐熱性に優れる耐熱性材料(例えばステンレス鋼または耐熱鋼等)によって円柱形状(または方形状)となるように、バルブ3の溝底面形成部7に対して別体(別部品)で形成(製作)されている。この回り止めピン75は、先端部がバルブ3の溝底面形成部7の外周面より半径方向の外径側に突出した状態で、バルブ3の嵌合溝74に圧入嵌合(締まり嵌め)等によって嵌合保持されている。そして、回り止めピン75は、バルブ3の溝底面形成部7の外周面(シールリング溝5の溝底面)よりシールリング9の両方(両端)の第1、第2合口端部11、12の合口端面間、つまり切欠隙間13の内部(バルブ半径方向の外径側)に向けて所定の突出量分だけ突出している。
また、本実施例のシールリング9は、図5(a)に示したように、バルブ3のリング回り止め部(回り止めピン75)に嵌め込まれる切欠隙間(嵌合部)13を有している。
そして、本実施例のEGRVは、図5(a)に示したように、バルブ3のリング回り止め部(回り止めピン75)の側面が、バルブ3の開閉動作に伴ってシールリング9の切欠隙間13の端面、つまり第1、第2合口端部11、12のいずれかの端面と当接(係合)し、シールリング9を回り止めすることにより、シールリング9がバルブ3のシールリング溝5に対してバルブ周方向にズレることがない。これによって、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ハウジング1のノズル2とバルブ3の溝底面形成部7との間で拘束される状態を長期間維持できるので、バルブ3のシールリング溝5から大きく外れて飛び出す不具合を確実に防止することができる。また、EGRVのバルブ3の閉弁不能(バルブスティック)または閉弁不良を防止することができる。
本実施例のバルブ3のリング回り止め部は、図5(b)に示したように、バルブ3の溝底面形成部7のバルブ周方向の一部、特にノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置の近傍または前後に設けられた平面部71、およびこの平面部71とシールリング9の内径面との間に設置された中間部材76を有している。
中間部材76は、高温耐熱性に優れる耐熱性材料(例えばステンレス鋼または耐熱鋼等)によって部分円形状となるように、バルブ3の溝底面形成部7に対して別体(別部品)で形成(製作)されている。この中間部材76は、シールリング9の嵌合部の端面に当接する回り止めピン部(突起部)77を有している。そして、回り止めピン部77は、中間部材76の外周面(シールリング溝5の溝底面)よりシールリング9の両方(両端)の第1、第2合口端部11、12の合口端面間、つまり切欠隙間13の内部(バルブ半径方向の外径側)に向けて所定の突出量分だけ突出している。
また、本実施例のシールリング9は、図5(b)に示したように、バルブ3のリング回り止め部(回り止めピン部77)に嵌め込まれる切欠隙間(嵌合部)13を有している。
そして、本実施例のEGRVは、図5(b)に示したように、バルブ3のリング回り止め部(中間部材76の回り止めピン部77)の側面が、バルブ3の開閉動作に伴ってシールリング9の切欠隙間13の端面、つまり第1、第2合口端部11、12のいずれかの端面と当接(係合)し、シールリング9を回り止めすることにより、シールリング9がバルブ3のシールリング溝5に対してバルブ周方向にズレることがない。これによって、シールリング9の両方の第1、第2合口端部11、12が、ノズル2と中間部材76(または溝底面形成部7)との間で拘束される状態を長期間維持できるので、バルブ3のシールリング溝5から大きく外れて飛び出す不具合を確実に防止することができる。また、EGRVのバルブ3の閉弁不能(バルブスティック)または閉弁不良を防止することができる。 また、本実施例では、回り止めピン75または中間部材76を設けたことで、バルブ側の加工およびシールリング側の製作が容易な加工技術で対応可能となるので、コストダウンとなる。
[変形例]
本実施例では、シャフト6を介してバルブ3を駆動するアクチュエータ(バルブ駆動装置)を、電動モータと動力伝達機構(例えば歯車減速機構等)とを備えた電動式アクチュエータによって構成したが、シャフトを介してバルブを駆動するアクチュエータを、電磁式または電動式負圧制御弁を備えた負圧作動式アクチュエータや、コイルを含む電磁石を備えた電磁式アクチュエータによって構成しても良い。
本実施例では、本発明の流体制御弁を、排気ガス(EGRガス、流体)の流量を制御するEGRVに適用しているが、本発明の流体制御弁を、排気ガスの温度を制御する排気ガス制御弁に適用しても良い。また、本発明の流体制御弁を、エンジンの燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御するスロットルバルブ等の空気量制御弁、エンジンの燃焼室内より排出される排気ガスの流量を制御する排気ガス流量制御弁、スロットルバルブをバイパスする吸入空気量を制御するアイドル回転速度制御弁等の空気流量制御弁に適用しても良い。
また、本実施例では、本発明の流体制御弁を、EGRV等の流体流量制御弁に適用しているが、このような流体流量制御弁に限定する必要はなく、流体通路開閉弁、流体通路切替弁、流体圧力制御弁に適用しても良い。また、本発明の流体制御弁を、タンブル流制御弁やスワール流制御弁等の吸気流制御弁、吸気通路の通路長や通路断面積を変更する吸気可変弁等に適用しても良い。また、自動車等の車両に搭載される内燃機関(例えば走行用エンジン)として、ディーゼルエンジンだけでなく、ガソリンエンジンを用いても良い。
本実施例では、EGRパイプの途中にEGRVが設置されているが、EGRパイプの途中、例えばEGRVよりもEGRガス流方向の上流側または下流側に、内燃機関の排気ガス(EGRガス)を冷却するEGRクーラが設置されていても良い。
本実施例では、ハウジング1のEGRパイプ部31の内周にノズル2を嵌合保持し、更にノズル2内にバルブ3を開閉自在に収容しているが、ハウジング1の略円管形状のバルブ収容部内に直接バルブ3を開閉自在に収容しても良い。この場合には、ノズル2は不要となり、部品点数や組付工数を削減できる。
また、EGRVのバルブ3を閉弁方向または開弁方向に付勢するコイルスプリング18を設置しなくても良い。この場合には、部品点数や組付工数を削減できる。また、本実施例では、内部に流体通路が形成されたハウジングを、EGRパイプの途中に接続したハウジング1によって構成しているが、ハウジングを、吸気管の一部または排気管の一部を成すハウジングによって構成しても良い。
また、本実施例では、バルブ3のリング回り止め部(平面部71、嵌合溝72、突起部73、嵌合溝74)を、バルブ3の溝底面形成部7に一体的に形成しているが、バルブ3のリング回り止め部(平面部71、嵌合溝72、突起部73、嵌合溝74)を、バルブ3の一対の溝側面形成部6のうちの少なくとも一方の溝側面形成部6に一体的に形成しても良い。この場合も、ノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置の近傍または前後に設けることが望ましい。
本実施例では、バルブ3のリング回り止め部を、シールリング9の両方(両端)の第1、第2合口端部11、12またはその近傍に当接(または係止または係合または嵌合)するように、バルブ3の溝底面形成部7のバルブ周方向の一部、特にノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置の近傍または前後に設けているが、バルブ3のリング回り止め部を、シールリング9の両方(両端)の第1、第2合口端部11、12間の切欠隙間13の中心から周方向に180°ズレた円周部10の位置近傍または前後に設けても良い。この場合も、バルブ3のリング回り止め部は、バルブ3の溝底面形成部7のバルブ周方向の一部、特にノズル2の内径面とシールリング9の摺動面とが接触する位置の近傍または前後に設けられる。
EGRVの全体構造を示した断面図である(実施例1)。 (a)はEGRVの全体構造を示した部分断面図で、(b)はEGRVの主要構造を示した部分断面図ある(実施例1)。 (a)はEGRVのリング回り止め部を示した断面図で、(b)は(a)の拡大図である(実施例1)。 (a)〜(c)はEGRVのリング回り止め部を示した断面図である(実施例2)。 (a)、(b)はEGRVのリング回り止め部を示した断面図である(実施例3)。 (a)はEGRVの主要構造を示した断面図で、(b)はEGRVの主要構造を示した部分断面図である(従来の技術)。 (a)はシールリングの両方の合口端部がノズルの内径面で拘束された状態を示した説明図で、(b)はシールリングの一方の合口端部がシールリング溝から外れて飛び出した状態を示した説明図である(従来の技術)。
符号の説明
1 ハウジング
2 ノズル(ハウジングの円筒部)
3 バルブ(EGRVの弁体)
4 シャフト(EGRVの弁軸)
5 シールリング溝(周方向溝)
6 溝側面形成部
7 溝底面形成部
9 シールリング
11 シールリングの第1合口端部
12 シールリングの第2合口端部
13 シールリングの切欠隙間(嵌合部)
14 EGRガス通路(流体通路、排気ガス通路)
51 シールリングの第1嵌合凸部(対向部)
52 シールリングの第2嵌合凸部(対向部)
53 シールリングの第1対向部
54 シールリングの第2対向部
55 シールリングの嵌合部
71 溝底面形成部の平面部(リング回り止め部)
72 溝底面形成部の嵌合溝(リング回り止め部)
73 溝底面形成部の突起部(リング回り止め部)
74 溝底面形成部の嵌合溝(リング回り止め部)
75 回り止めピン(リング回り止め部)
76 中間部材
77 中間部材の回り止めピン部

Claims (12)

  1. (a)内部に流体通路が形成されたハウジングと、
    (b)前記流体通路の内部に開閉自在に収容されたバルブと、
    (c)このバルブの外周に装着されて、前記ハウジングの通路壁面と前記バルブの外周端面との間の隙間をシールするシールリングと
    を備えた流体制御弁において、
    前記シールリングは、そのリング周方向の両方の合口端部間に切欠隙間を有し、
    前記バルブは、前記シールリングの両方の合口端部が前記ハウジングで拘束された状態を維持するように、前記シールリングのバルブ周方向への移動を規制するリング回り止め部を有し
    前記ハウジングの内部に収容されたシャフトを備え、
    前記バルブは、前記シャフトの軸線方向に対して所定の傾斜角度だけ傾いた状態で、前記シャフトに保持固定されていることを特徴とする流体制御弁。
  2. 請求項1に記載の流体制御弁において、
    前記シールリングの両方の合口端部は、前記バルブ中心(O)を通る前記シャフトの回転軸線(A)に対して所定の傾斜角度分だけ傾斜して真っ直ぐに延びる軸線(B)上に配置されていることを特徴とする流体制御弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の流体制御弁において、
    前記リング回り止め部は、前記シールリングの端面に当接して、前記シールリングを回り止めすることを特徴とする流体制御弁。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の流体制御弁において、
    前記バルブは、その外周に、前記バルブ周方向に延びる環状の周方向溝を有し、
    前記シールリングは、前記周方向溝の内部に嵌め込まれていることを特徴とする流体制御弁。
  5. 請求項4に記載の流体制御弁において、
    前記バルブは、前記周方向溝の溝底面を形成する溝底面形成部を有し、
    前記リング回り止め部は、前記溝底面形成部のバルブ周方向の一部に設けられた平面部であって、
    前記シールリングは、前記平面部に対向する対向部を有し、
    前記平面部は、前記シールリングの対向部の端面に当接して、前記シールリングを回り止めすることを特徴とする流体制御弁。
  6. 請求項4に記載の流体制御弁において、
    前記バルブは、前記周方向溝の溝底面を形成する溝底面形成部を有し、
    前記リング回り止め部は、前記溝底面形成部のバルブ周方向の一部に設けられた嵌合溝であって、
    前記シールリングは、前記嵌合溝に差し込まれる嵌合部を有し、
    前記嵌合溝は、前記シールリングの嵌合部に係合して、前記シールリングを回り止めすることを特徴とする流体制御弁。
  7. 請求項4に記載の流体制御弁において、
    前記バルブは、前記周方向溝の溝底面を形成する溝底面形成部を有し、
    前記リング回り止め部は、前記溝底面形成部のバルブ周方向の一部に設けられた突起部であって、
    前記シールリングは、前記突起部に嵌め込まれる嵌合部を有し、
    前記突起部は、前記シールリングの嵌合部の端面に当接して、前記シールリングを回り止めすることを特徴とする流体制御弁。
  8. 請求項7に記載の流体制御弁において、
    前記突起部は、前記バルブに一体的に形成されていることを特徴とする流体制御弁。
  9. 請求項4に記載の流体制御弁において、
    前記バルブは、前記周方向溝の溝底面を形成する溝底面形成部を有し、
    前記リング回り止め部は、前記溝底面形成部のバルブ周方向の一部に設けられた嵌合溝、およびこの嵌合溝に圧入固定された回り止めピンを有し、
    前記シールリングは、前記回り止めピンに嵌め込まれる嵌合部を有し、
    前記回り止めピンは、前記シールリングの嵌合部の端面に当接して、前記シールリングを回り止めすることを特徴とする流体制御弁。
  10. 請求項9に記載の流体制御弁において、
    前記回り止めピンは、前記バルブに対して別体で形成されていることを特徴とする流体制御弁。
  11. 請求項4に記載の流体制御弁において、
    前記バルブは、前記周方向溝の溝底面を形成する溝底面形成部を有し、
    前記リング回り止め部は、前記溝底面形成部のバルブ周方向の一部に設けられた平面部、およびこの平面部と前記シールリングとの間に設置された中間部材を有し、
    前記シールリングは、前記中間部材に嵌め込まれる嵌合部を有し、
    前記中間部材は、前記シールリングの嵌合部の端面に当接して、前記シールリングを回り止めすることを特徴とする流体制御弁。
  12. 請求項11に記載の流体制御弁において、
    前記中間部材は、前記バルブに対して別体で形成されており、前記シールリングの嵌合部の端面に当接する回り止めピン部を有していることを特徴とする流体制御弁。
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