JP2005113681A - 建材及びその製造方法 - Google Patents

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秀紀 小林
Tatsushi Nagae
達志 長江
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Abstract

【課題】 建材表面に残存する残り水が速やかに乾燥して衛生的な状態を長期に亘って持続することの可能な建材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 建材表面に残存する残り水が速やかに乾燥して衛生的な状態を長期に亘って持続することの可能な建材を提供する。溝幅が0.5mm以上3mm以下、溝深さが0.5mm以上2mm以下で、溝の方向は多方向に向いており、前記溝で囲まれた島状滑り防止凸部の大きさが25mm×25mm以下のユニットで構成されてなり、前記島状滑り防止凸部表面は平面状又は曲面状であることを特徴とする建材が開示されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は浴室、食品工場、プール、パブリックトイレなどの水が溜まり易く、滑りに気を使っている床材に好適な建材およびその製造方法に関する。
たとえば、食品工場では、衛生管理上水洗または湯洗浄して作業を終了するが、エポキシ樹脂などの塗り床では、その際の残り水が溜まってしまい、翌日乾燥しておらず、作業員が滑ってしまうことがある。また、その残り水が常に同じ場所に残存する傾向があり、そのためにその部分が菌や黴の温床になり、衛生的に好ましくない場合もある。
また、プールでは、プールサイドに常に水が溜まったり、高速道路のパブリックトイレでも洗浄時、滑りを生じ易いのが現状である。これらは、全て、洗浄時の水が、建材表面に溜まり、大きな水滴をつくるかあるいは、濡れている時間が長いことがその原因である。これらを解消させる乾燥促進、水滴防止を考慮した建材がこれまでは開発されていなかった。
従来の問題点を解消するための1つの方法として、床表面を親水性の状態にし、表面に残留する水滴を削減し、乾燥を促進させる方法が一般的に知られている。しかしながら、このような手法で親水化させても、実使用条件では有機物やその他の汚染物質が表面に固着し、汚れに含まれる油分によって親水効果が無くなってしまい、残留水滴が発生する問題があった。
また別の方法として、浴室などの水又は湯が流れる室内の壁材、床材などに発泡部材又は合成樹脂よりなる基材と、上記基材の少なくとも一面に設けられた合成樹脂塗料からなる補強被膜とを具備した建材を使う技術も開示されている(特許文献1)。
更に、浴室床材などの用途に、一対の成形型間に、FRP未硬化物、絵柄層付き加飾繊維質シートを挿入積層し、更に、表面に微細凹凸を有する賦形シートの微細凹凸面に熱硬化性樹脂の未硬化物又は硬化物の層による透明な塗工層を形成したものを、塗工層が加飾加圧し熱硬化性樹脂を硬化完了させ、型開きして賦形シートを剥離することにより、塗工層の表面に微細凹凸が賦形された透明な表面保護層兼滑防止層を形成した加飾FRP成形品を作る技術も開示されている(特許文献2)。
登録実用新案第3016436号 特開2003−94472号公報
特許文献1のように、平坦な表面構造を持つ合成樹脂性の表面では、局所的に水たまりが出来てしまい、浴槽の床面では水の流れ込みがスムーズにならない不具合がある。
また、特許文献2においては、凹部の間口(幅)20μm〜1mm、深さ5〜200μm程度の溝状の凹部多数からなる凹凸形状とするのが、滑り防止効果の点で良いとしているが、表面の水洗を実施する際に、水が凸部には残留せず溝側に流れ易いとは言えない。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、建材表面に残存する残り水が速やかに乾燥して衛生的な状態を長期に亘って持続することの可能な建材を提供することにあり、溝幅が0.5mm以上3mm以下、溝深さが0.5mm以上2mm以下で、溝の方向は多方向に向いており、前記溝で囲まれた島状滑り防止凸部の大きさが25mm×25mm以下のユニットで構成されてなり、前記島状滑り防止凸部表面は平面状又は曲面状であることを特徴とする建材を提供する。
建材をこのような構成にすることで、建材表面に残存する残り水が速やかに乾燥して衛生的な状態を長期に亘って持続することの可能な建材が提供できる。以下にその理由を詳述する。
表面の水洗を実施する際に、水が凸部には残留せず溝側に流れ易く、かつ溝内での流れが遅くなるように、溝の幅、深さを設定し、溝の方向を多方向に設置させた。また凸部に残存する水滴を小さくすべく、島状滑り防止凸部を設定した。さらに、素足で床に触れたときに痛みを感じないように島状滑り防止凸部表面は平面状又は曲面状であるようにした。
溝に関する上記工夫により、洗浄した水は溝に沿ってゆっくりと流れ、最終的には排水溝に誘導される。また、島状凸部により、溝部と靴や素足の裏の接触を防止される。それにより、湿潤状態であっても溝が排水流路として確保される。また、溝から確実に水が排出されるので、靴や素足の裏と床建材の間に薄い水膜が形成されることがなくなり、滑り防止に効果的に作用する。
本発明においては、建材表面の溝の幅は0.5mm以上3mm以下、深さは0.5mm以上2mm以下にする。幅が0.5mm以下や深さが2mm以上では、建材の表面に加工することが非常に困難になる。また幅3mm以上や深さ0.5mm以下では広すぎて靴や素足が溝の底に接触する恐れがある。接触すれば、水の流路が絶たれるため、滑りに対して良くない。
また、溝の方向は、一方向を向いていない多方向性を有する。一方向に傾向を持つと、流れが整い、早く排水溝へ送られてしまい、溝に水が滞留し難くなってしまうのである。様々な方向に溝が切られていることによって、水の流れが安定せず、水路内で滞留し、流速が低下する。流路に水が溜まっていると、流路方向に凸部の水が誘導されて、凸部表面上に溜まりにくくなるのである。
また、溝で囲まれた島状凸部は、25mm×25mm以下のユニットで構成される。これまでのデータから、独立して残留することのできる水玉が、自然乾燥8時間の間に完全に乾燥するためには、その水玉の水量は、気温15℃湿度70%で約2ccとの結果が出ている。2ccの水玉が建材と形成する水の接触角は、一般的には30から60度くらいであり、親水性の高い材料ではもっと低くなる。仮に、毎日の使用によって金属石鹸が付着した後の接触角が60度と設定した場合、2ccの水が床材と形成する円の直径は約25mmとなるため、島状凸部の大きさは25mm×25mm以下がよい。
また、島状滑り防止凸部表面は平面状又は曲面状にする。そうすることにより、素足で床に触れたときに痛みを感じない。
更に、前記多数の溝と多数の島状滑り防止凸部を表面に有した建材1個の形状として、中央部が高く周端部が低くなった形状を単独又は複合化して採用することができる。ここで、複合化した形状とは例えば中心部をドーム状としその外側を階段状にしたものなどを指す。このようにすることで、建材と建材との間の目地に水がスムーズに流れ込む。
本発明の好ましい態様においては、前記溝は実質的に吸水性を持たないようにする。そうすることで、直接素足や靴の触れない溝も、常に保水状態ではなくなるので、菌や黴の温床になりにくくなり、衛生上一層好ましい状態になる。
本発明の好ましい態様においては、前記溝には、抗菌剤が配合されているようにする。そうすることで、直接素足や靴の触れない溝も、常に保水状態ではなくなるので、菌や黴の温床になりにくくなり、衛生上一層好ましい状態になる。
本発明の好ましい態様においては、建材の大きさは、100mm×100mm以上であり900mm×1800mm以下にする。
100mm×100mm以下では、施工性が悪くなり、900mm×1800mm以上では、建材そのものの取扱いや、施工時の切断が必要になる。
本発明の好ましい態様においては、台形型、半円型、U字型、V字型などのうちのいずれの形状でも良いが、前記溝の形状は、上方向から見て、上部が下部よりも大きい面積であるようにする。そうすることで、溝の清掃性がしやすくなる。
本発明の好ましい態様においては、水分乾燥の速い建材は、タイル、陶板、ガラス等の無機窯業材料や、無機材料が表面にコーティングされてなる有機材、もしくは酸化物またはその複合酸化物で構成される無機のフィラーを50%以上含有する有機無機複合材であるようにする。
そもそも無機物は、水との接触角が他の材料に比べて低いため、水滴を残しにくいのである。有機質の材料であっても、表面を無機のコーティング材で覆われていたり、無機のシリカ粒子などと混合されていれば、有機だけの基材に比べてはるかに親水性が高く、表面に水を残させない性能を付与できる。
表面にコーティングできる無機材料は、SiO、Al、ZrO、Fe、CaO、MgO、KO、NaOやTiO、ZnO、SnOなどの光触媒機能を有する材料、Ag、Cuなどの抗菌性を有する材料、及びまたはそれらの複合材料を利用することが好ましい。これらコーティング材は、できれば溝部分に集中させて加工すればなお良い。TiO、ZnO、SnOなどの光触媒機能を有する材料、Ag、Cuなどの抗菌性を有する材料、及びまたはそれらの複合材料は、光触媒効果によって表面の親水性を補助したり、抗菌性を付与できるのでより好ましい。
有機質の材料に添加される無機フィラーは、SiO、Al、ZrO、Fe、CaO、MgO、KO、NaOやTiO、ZnO、SnOなどの光触媒機能を有する材料、Ag、Cuなどの抗菌性を有する材料及びまたはその複合材料を利用することが好ましい。TiO、ZnO、SnOなどの光触媒機能を有する材料、Ag、Cuなどの抗菌性を有する材料、及びまたはそれらの複合材料は、光触媒効果によって表面の親水性を補助したり、抗菌性を付与できるのでより好ましい。
本発明の好ましい態様においては、製造方法として、通常のタイルが製造される方法が適用できる。
加圧成形方法では、出来上がるタイルの表面側の金型に、成形体に溝が形成されるように凸部を設けておき、加圧成形させることで表面に溝のあるタイルの成形体を造ることができる。出来上がった成形体は、必要に応じて釉薬を施し、焼成させることで、所望の建材ができる。
また平板に加圧成形したあと、弱いレーザー光をパターン状に照射することで、後から溝を作製することもできる。後から溝を形成する方法としては、砥石により直接削る方法や、サンドブラストによる方法を用いることもできる。
本発明の好ましい態様においては、製造方法として、平板状に押出し成形された後その表面にパターンが作製された凹凸版を押し当てることによって作製されることもできる。平板状に押出されたタイル素地の上に溝のパターンが形成されたロールや、板を押し当て、柔らかい素地上に溝を形成する方法を用いることもできる。溝を形成された素地を乾燥させ、必要に応じて釉薬をかけ、焼成させることにより所望とする建材を完成する。
本発明の好ましい態様においては、製造方法として、溝を形成された型内に射出成形させることで溝を形成する方法を用いることもできる。この方法は特に樹脂の製品では用いられる。
本発明の好ましい態様においては、製造方法として、溝を形成された建材の凸部表面に予め撥水材をコーティングさせておくことが有効である。溝は親水性、表面は撥水性にしておくことで、表面の水はすばやく溝に集まり、床の乾燥、水切りを早める効果があるからである。撥水性のコーティング材としては、シリコーン系の材料が使いやすいが、フッ素系の材料なども使用することができる。
本発明によれば、建材をこのような構成にすることで、建材表面に残存する残り水が速やかに乾燥して衛生的な状態を長期に亘って持続することの可能な建材が提供できる。
以下に、本発明の表面の水分乾燥が速い建材につき、さらに詳しく説明する。第1図は、本発明に係る表面の水分乾燥が速い建材の平面図、第2図は同建材の拡大平面図、第3図及び第4図は同建材に水をかける前後の拡大斜視図、第5図〜第7図は各種パターン図である。
第1図のように、建材の配置には、排水するために排水溝に向かって勾配が取られている。排水勾配に沿って、建材上の水が流れ、排水溝に集まるように施工されている。また、建材のユニット毎に目地が切られており、その部分からも、水は勾配に沿って集まるように設置されている。
形状のパターンは、第4図にあるように、島状凸部の上に水が溜まらなければ良いので、特定の形状でなくても良く、第5図に示す長方形に限らず、第6図に示すような正方形、第7図に示すような六角形、あるいは台形、ひし形、円、楕円、三角形など様々なパターンが考えられる。
更に建材の断面形状としては中央部で高く周端部に向って下り勾配となった形状、具体的には第8図(a)に示すドーム状、(b)に示す階段状、(c)に示すテーパ状が挙げられ、また建材の端部には第9図(a)〜(c)に示すような面取りを施すことも可能である。
第2図、第3図に記載されているように、建材表面には溝が形成されており、その製法としては、プレスによる加圧成形、加圧成形された生素地に溝を掘る方法、可塑性のある状態で押出し成形し、型を押し当てることによって成形する方法、射出成形、鋳込み成形など様々な方法で形成可能である。その際、脱型のことを考慮すると、上方向から見て、溝の形状は上部が下部よりも大きい面積である方が、容易に成形できる。
成形された材料がタイルなどの陶磁器の場合、必要に応じて、表面に施釉することもできる。この際、施釉厚みを厚くすると、釉薬が成形された溝の内部に回り込んでしまい、焼成後溝を埋めてしまう恐れがあるため、釉薬の厚さは0.4mm以下が良い。
建材は、タイル、陶板、ガラス、セメント等の無機材料であれば好適に利用できる。勿論タイルや陶板では釉薬がかかっていても、いなくても良い。
無機材料がコーティングされてなる有機材は、FRP、アクリル、塩化ビニル、フェノール樹脂など様々なものが利用できる。
有機材料と複合化される無機のフィラーには、SiO、Al、ZrO、Fe、CaO、MgO、KO、NaOやTiO、ZnO、SnOなどの光触媒機能を有する材料、Ag、Cuを含んだ抗菌性を有する材料及びまたはその複合材料が使えるが、粉状が好ましく、その粒子形状は球状、針状、角柱状、立方体状、鎖状などでもよい。
この転写紙を用いて、陶磁器に絵付けするには、水を付けて台紙1を分離させ、台紙1が分離した転写紙を陶磁器の表面に張り付け、乾燥させて、150から250℃の雰囲気で硬化させればよい。そうすることで、所望の絵柄を有する陶磁器を得ることができる。
次に、実施例1−1及び1−2について説明する。
(実施例1−1)
表面に正方形のユニットパターン20mm×20mm、溝の幅2mm、溝の深さ1mm、V字型の溝を形成した300mm×300mmの陶器質施釉タイルを作製した。作製には加圧成形を用いた。金型に成形体の溝を形成できるような凸部を設け、加圧させて成形体とし、締め焼きの後その上から釉薬を施釉して、1200℃40分焼成させる方法を採用した。これを傾斜約5度で床に設置し、その表面に水をかけた。水は、新しいタイル釉薬の上(新しいものは親水性が高く、水の接触角は約20度を示す)を広がり、溝に沿って流れた。島状凸部には、うっすらと水が薄膜状に残ったが、1時間後に自然乾燥した。これを浴室床に1ヶ月間曝露した。島状凸部は、金属石鹸が付着し親水性が阻害されていた。水の接触角は、約60度となっていった。新品時と同様に水をかけたが、溝に水が溜まった状態では、表面の水滴は徐々に溝部に吸収され、最終的には島状凸部の上に残留しなかった。また自然乾燥8時間後に確認したところ、表面はほぼ乾燥していた。
(実施例1−2)
表面に正方形のユニットパターン20mm×20mm、溝の幅2mm、溝の深さ1mm、V字型の溝を形成した300mm×300mmのセッキ質施釉タイルを作製した。作製には湿式の押出し成形法を用いた。押出し成形により平板状に成形されたタイル生素地上に、溝となるパターンを刻んだ金属ロールを押し当て、溝部を形成した。成形体を乾燥し、締め焼きの後、上から釉薬を施釉して、1200℃60分焼成させる方法を採用した。これを傾斜約5度で床に設置し、その表面に水をかけた。水は、新しいタイル釉薬の上(新しいものは親水性が高く、水の接触角は約20度を示す)を広がり、溝に沿って流れた。島状凸部には、うっすらと水が薄膜状に残ったが、1時間後に自然乾燥した。これを浴室床に1ヶ月間曝露した。島状凸部は、金属石鹸が付着し親水性が阻害されていた。水の接触角は、約60度となっていった。新品時と同様に水をかけたが、溝に水が溜まった状態では、表面の水滴は徐々に溝部に吸収され、最終的には島状凸部の上に残留しなかった。また自然乾燥8時間後に確認したところ、表面はほぼ乾燥していた。
(実施例1−3)
表面に正方形のユニットパターン20mm×20mm、溝の幅2mm、溝の深さ1mm、V字型の溝を形成した300mm×300mmの磁器質施釉タイルを作製した。作製には加圧成形を用いた。平板に加圧させた成形体上にタイルを切断するエネルギーの約1/4の弱いレーザー光線を照射させて溝を掘り、表面を清掃して成形体とした。その上から釉薬を施釉して、1280℃60分焼成させる方法を採用した。出来上がったタイルの上に平板ロールによりシリコーン系撥水材(ポロンC)を凸部にだけ塗布した。これを傾斜約5度で床に設置し、その表面に水をかけた。凸部は撥水性のため水の接触角は100度を示した。水は、タイルに塗られた撥水材の上を転がり、溝に収束されるように集まって流れた。島状凸部には、水は全く残らなかった。これを浴室床に1ヶ月間曝露した。島状凸部は、金属石鹸が付着し撥水性がやや阻害されていた。水の接触角は、約70度となっていった。新品時と同様に水をかけたが、溝に水が溜まった状態では、表面の水滴は徐々に溝部に吸収され、最終的には島状凸部の上に残留しなかった。また自然乾燥8時間後に確認したところ、表面はほぼ乾燥していた。
次に実施例2ー1及び2−3について説明する。
(実施例2−1)
表面に正方形のユニットパターン10mm×5mm、溝の幅1.5mm、溝の深さ0.5mm、V字型の溝を形成した300mm×300mmのFRP樹脂を作製した。溝の成形は溝を形成した型の中に射出成形させることで作製した。これを約60℃に加熱し、アルカリシリケート(日本化学社製 珪酸リチウム35)0.2%、酸化チタンゾル0.1%、硝酸銀0.001%混合水溶液をスプレーにて表面と溝部にコーティングした。再び60℃で2分乾燥しFRP上に、無機の薄膜を付着させた。これを傾斜約3度で床に設置し、表面に水をかけた。水は、その上を広がり、溝に沿って流れた。島状凸部には、うっすらと水が薄膜状に残ったが、1時間後に自然乾燥した。これを浴室床に2ヶ月間曝露した。島状凸部は、金属石鹸が付着し親水性が阻害されていた。水の接触角は、約50度となっていった。新品時と同様に水をかけたが、溝に水が溜まった状態では、表面の水滴は徐々に溝部に吸収され、最終的には島状凸部の上に残留しなかった。また自然乾燥2時間後に確認したところ、表面はほぼ乾燥していた。また、表面を軽く洗浄し、その後同じように水をかけたところ、堆積していた金属石鹸などの汚れは取れ、約1時間後に表面は自然乾燥した。また、酸化チタンや、銀イオンの効果によって、カビやぬめりも確認されなかった。
(実施例2−2)
表面に正方形のユニットパターン10mm×5mm、溝の幅1.5mm、溝の深さ0.5mm、V字型の溝を形成した300mm×300mmのFRP樹脂を作製した。溝の成形は溝を形成した型の中に射出成形させることで作製した。これを約60℃に加熱し、アルカリシリケート(日本化学社製 珪酸リチウム35)0.2%、酸化チタンゾル0.1%、硝酸銀0.001%混合水溶液をスプレーにて表面と溝部にコーティングした。60℃で2分乾燥しFRP上に、無機の薄膜を付着させた。さらにこの上からシリコーン系撥水材を凸部だけにロールにより塗布した。再び乾燥し、床材を得た。これを傾斜約3度で床に設置し、表面に水をかけた。水は、その上を転がり、溝に集まって流れた。島状凸部には、水が全く残らなかった。これを浴室床に2ヶ月間曝露した。島状凸部は、金属石鹸が付着し撥水性が少し阻害されていた。水の接触角は、約80度となっていった。新品時と同様に水をかけたが、溝に水が溜まった状態では、表面の水滴は徐々に溝部に吸収され、最終的には島状凸部の上に残留しなかった。また自然乾燥2時間後に確認したところ、表面はほぼ乾燥していた。また、表面を軽く洗浄し、その後同じように水をかけたところ、堆積していた金属石鹸などの汚れは取れ、約1時間後に表面は自然乾燥した。また、酸化チタンや、銀イオンの効果によって、カビやぬめりも確認されなかった。
表面に正方形のユニットパターン10mm×5mm、溝の幅1.5mm、溝の深さ0.5mm、V字型の溝を形成した300mm×300mmのシリカ50%含有アクリル樹脂を作製した。これを傾斜約10度で床に設置し、表面に水をかけた。水は、その上を広がり、溝に沿って流れた。島状凸部には、はじめ水滴をつくって水が残ったが、徐々に溝に誘導され、2時間後に自然乾燥した。これを浴室床に1ヶ月間曝露した。島状凸部は、金属石鹸などの撥水性汚れが付着し、親水性が阻害されていた。水の接触角は、約65度となっていった。新品時と同様に水をかけたが、溝に水が溜まった状態では、表面の水滴は徐々に溝部に吸収され、最終的には島状凸部の上に残留しなかった。また自然乾燥2時間後に確認したところ、表面はほぼ乾燥していた。また、表面を軽く洗浄し、その後同じように水をかけたところ、堆積していた金属石鹸などの汚れは取れ、約1時間後に表面は自然乾燥した。
表面に正方形のユニットパターン10mm×5mm、溝の幅1.5mm、溝の深さ0.5mm、V字型の溝を形成した300mm×300mmのFRP樹脂を作製した。これにアルカリシリケート(日本化学社製 珪酸リチウム35)0.2%、酸化チタンゾル0.1%、硝酸銀0.001%混合水溶液をフローコートにてコーティングした。その後、表面の島状凸部に残っているコーティング材を拭き取り、溝だけにコーティング材を残留させた。これを60℃で5分乾燥しFRP溝上に、無機の薄膜を付着させた。これを傾斜約3度で床に設置し、表面に水をかけた。水は、FRP上をはじくとともに、溝に沿って流れた。島状凸部には、ほとんど水が残こらなかった。これを浴室床に2ヶ月間曝露した。島状凸部は、金属石鹸が付着し親水性ではなかったが、水をかけたが後は、表面の水滴は急速に溝部に吸収され、島状凸部の上には残留しなかった。また自然乾燥2時間後に確認したところ、表面はほぼ乾燥していた。
中央部が高く周端部が最も低くなる下り勾配となった表面(150mm×150mm)に、正方形のユニットパターン5mm×5mm、溝の幅2mm、溝の深さ1mmのU字溝を形成した磁器質無釉タイルを作製した。これを傾斜の無い床に設置し、その表面に水をかけた。水はタイル上を溝に沿って広がり流れた。島状凸部には、うっすらと水が薄膜状に残ったが4時間後に自然乾燥した。
中央部が高く周端部が最も低くなる下り勾配となった表面(150mm×150mm)に、正方形のユニットパターン5mm×5mm、溝の幅2mm、溝の深さ1mmのU字溝を形成した磁器質無釉タイルを作製した。更にこの磁器質無釉タイルの端部に面取り加工(タイル本体とは異なる勾配加工)を行った。これを傾斜の無い床に設置し、その表面に水をかけた。水はタイル上を溝に沿って広がり流れた。島状凸部には、うっすらと水が薄膜状に残ったが2.5時間後に自然乾燥した。
中央部が高く周端部が最も低くなる下り勾配となった表面(150mm×150mm)に、正方形のユニットパターン5mm×5mm、溝の幅2mm、溝の深さ1mmのU字溝を形成した磁器質無釉タイルを作製した。更に、この磁器質無釉タイルの端部に面取り加工(タイル本体とは異なる勾配加工)を二段階に行った。これを傾斜の無い床に設置し、その表面に水をかけた。水はタイル上を溝に沿って広がり流れた。島状凸部には、うっすらと水が薄膜状に残ったが2時間後に自然乾燥した。
本発明によれば、建材表面に残存する残り水が速やかに乾燥して衛生的な状態
を長期に亘って持続することの可能な建材を提供することができる。
本発明に係る建材の平面図 本発明に係る建材の拡大平面図 本発明に係る建材に水をかける前の拡大斜視図 本発明に係る建材に水をかけた後の拡大斜視図 本発明に係る建材の一実施形態を示す図 本発明に係る建材の他の実施形態を示す図 本発明に係る建材の他の実施形態を示す図 (a)〜(c)は、本発明に係る建材の他の実施形態を示す図 (a)〜(c)は、本発明に係る建材の他の実施形態を示す図

Claims (3)

  1. 溝幅が0.5mm以上3mm以下、溝深さが0.5mm以上2mm以下で、前記溝で囲まれた島状滑り防止凸部の大きさが25mm×25mm以下のユニットで構成された建材であって、前記建材は少なくともその表面が無機材料からなり、前記溝および前記島状滑り防止凸部が形成された建材の表面形状は、ドーム状、釣鐘状などの中央部で高く周端部に向かって下り勾配となった形状を単独または複合化した形状であり、前記溝の方向は多方向性を有し、以て建材と建材との間の目地に前記島状滑り防止凸部の水が前記溝からスムーズに流れるようにしたことを特徴とする建材。
  2. 請求項1に記載の建材において、前記建材は加圧成形により形成されることを特徴とする建材の製造方法。
  3. 請求項2に記載の建材の製造方法において、建材表面側の金型に、成形体に溝が形成されるように凸部を設けておくことを特徴とする建材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015200106A (ja) * 2014-04-08 2015-11-12 住友大阪セメント株式会社 床用タイル及び床用タイルの製造方法
JP5946947B1 (ja) * 2015-09-14 2016-07-06 株式会社白水館 男子便所用小便器ユニット

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