JP2005113067A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リン酸エステル系界面活性剤の低刺激という特徴を維持したまま、速泡性、泡量に優れ、泡質がクリーミーで、しかも洗浄後の皮膚等の感触が良好な洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】 次の成分(A)及び(B)
(A) (a1)一般式(1)で表されるリン酸モノエステルと
(a2)一般式(2)で表されるリン酸ジエステル
との混合物であって、その含有比率が重量比で90/10<(a1)/(a2)≦100/0であるリン酸エステル系界面活性剤:
【化1】
Figure 2005113067

(B)一般式(3)
【化2】
Figure 2005113067

で表されるアルカン−1,2−ジオール
を含有する洗浄剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、皮膚等に対する刺激が少なく、速泡性、泡量、泡質に優れ、しかも使用後の皮膚等の感触が良好な洗浄剤組成物に関する。
従来、リン酸エステル系界面活性剤は、皮膚に対して低刺激であることから、シャンプーや皮膚洗浄剤の主成分として使用されている。
ところで、一般に、リン酸エステル系界面性剤は、モノエスエルとジエステルの混合物として得られ、アルキルリン酸エステルには、起泡力も劣るジアルキルリン酸が混在している。これを洗浄剤主成分として単独で用いたのでは、一般に速泡性、泡量、泡質等が充分でないという欠点が有るため、更に助剤を配合する方法が提案されている。
助剤として、特定のヒドロキシスルホベタインを用いる方法(例えば、特許文献1参照)、アルキルサッカライド系界面活性剤を用いる方法(例えば、特許文献2参照)、特定のアミド基を有するヒドロキシスルホベタインを用いる方法(例えば、特許文献3参照)は速泡性、泡量、泡質、洗浄後の感触改善の点で比較的優れた方法であるが、速泡性、泡量、泡質、洗浄後の感触、特に速泡性の点で十分満足できるものではなかった。
特許文献4には、アニオン界面活性剤に炭素数12〜28のアルカン−1,2−ジオールを配合して、皮膚刺激を抑制することが記載されているが、速泡性、泡量、泡質を改善することについては何ら記載されていない。
また、特許文献5には、アルキルグリコシドと炭素数10〜22のジオールを含有する洗浄剤組成物が記載され、モノアルキルリン酸塩を追加配合してもよいことが記載され、低刺激で手荒れが無いことを特徴としているが、速泡性、泡量、泡質を改善することについては何ら記載されていない。
特開昭62−138594号公報 特開平1−287198号公報 特開平8−134496号公報 特開昭63−57698号公報 特開平2-2006695号公報
従って、本発明は、リン酸エステル系界面活性剤の低刺激という特徴を維持したまま、速泡性、泡量に優れ、泡質がクリーミーで、しかも洗浄後の皮膚等の感触が良好な洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、リン酸エステル系界面活性剤を使用した洗浄剤組成物について特定のアルカン−1,2−ジオールを1種又は2種以上を併用配合することにより、皮膚等に対する刺激が少なく、速泡性、泡量に優れ、泡質がクリーミーで、かつ洗浄後の皮膚等の感触が良好な浄剤組成物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は次の成分(A)及び(B):
(A) (a1)一般式(1)で表されるリン酸モノエステル系界面活性剤と
(a2)一般式(2)で表されるリン酸ジエステル系界面活性剤
との混合物であって、その含有比率が重量比で90/10<(a1)/(a2)≦100/0)であるリン酸エステル系界面活性剤:
Figure 2005113067
(式中R1、R2及びR3はそれぞれ炭素数8〜18の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を示し、X1、X2及びYはそれぞれ水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アルカノールアミン又はアンモニウムを示し、平均付加モル数k、m及びnはそれぞれ0〜10の数を示す)、
(B)一般式(3)
Figure 2005113067
(式中pは4〜6の整数を示す)
で表されるアルカン−1,2−ジオール
を含有する洗浄剤組成物を提供するものである。
本発明の洗浄剤組成物は皮膚等に対する刺激が少なく、速泡性、泡量、泡質、に優れ、かつ洗浄後の皮膚等の感触が良好である。
本発明に用いる低刺激性の基剤である成分(A)の一般式(1)及び(2)で表されるリン酸エステルにおいて、R1、R2及びR3としては炭素数10〜16、特に12〜14のアルキル基であるのが好ましく、X1、X2及びYはカリウム又はナトリウムのようなアルカリ金属原子又はトリエタノールアミンが好ましく、特に水に対する溶解性の点からカリウムが好ましい、エチレンオキサイド平均付加モル数k、m及びnは起泡力の観点から0〜4モルが好ましく、0〜2モルがさらに好ましく、0〜1モルが特に好ましい。
成分(A)中のアルキルリン酸モノエステル(a1)とアルキルリン酸ジエステル(a2)との含有比率(a1)/(a2)は、起泡性の観点から重量比で90/10<(a1)/(a2)≦100/0であり、95/5〜100/0がより好ましい。
成分(A)のリン酸エステル系界面活性剤の配合量は、泡立ち、洗浄力及び配合の容易さの観点から本発明の洗浄剤組成物の5〜40重量%が好ましく、7〜35重量%が更に好ましく、8〜30重量%が特に好ましい。
成分(B)の一般式(3)で表されるアルカン−1,2−ジオールにおいて、pは起泡力の観点から4〜6であり、6が好ましい。
成分(B)の配合量は、本発明の洗浄剤組成物の速泡性、泡量、泡質から、成分(A)に対し1.5〜20%重量が好ましく、2〜15重量%が更に好ましく、3〜10重量%が特に好ましい。
上記成分(A)及び(B)に加えて(C)カチオン性ポリマーを併用することにより、リン酸エステル系界面活性剤の特徴である低刺激性を維持しながら、リン酸エステル系界面活性剤の欠点である速泡性、泡量及び泡質が改善され、泡質はクリーミーとなり好ましい。また、洗浄後の皮膚等の感触がしっとりして良好である。
成分(C)のカチオン性ポリマーとしては、4級化ビニルピロリドンとアミノエチルメタクリレートとの共重合物、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピレンジエチレントリアミンとの共重合物、ポリ−(N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウムクロライド)(例えばMERQ社製マーコート100)、N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウムクロライドとアクリルアミドとの共重合物(例えばMERQ社製マーコート550)、アクリルアミドとβ−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムとの共重合物、4級化グアガム、ポリエチレンイミン、カチオン化セルロース、ポリアミンとポリグリコールとの縮合物、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩とN,N−ジメチルアクリルアミドとジメタクリル酸ポリエチレングリコールとの共重合体があげられる。架橋剤含量0.001〜0.12mol%、カチオン基含量5〜40mol%、4重量%の粘度が10000〜50000(mPa・s,30℃)のカチオン性ポリマーが好ましい。そのなかでも、特にN,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N−ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体が好ましい(例えば花王社製ソフケアKG−301W)。
成分(C)は単独又は2種以上の混合物として使用でき、配合量は、起泡性と泡質および使用感の観点から本発明の洗浄剤組成物の0.05〜0.5重量%が好ましく、0.1〜0.3重量%が特に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、好ましくはpH5〜9、さらに好ましくはpH5.5〜7.5となるように調整するのが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物には、その使用目的に応じ、更に色素、香料、殺菌剤、消炎剤、キレート剤、増泡剤、増粘剤、粘度調整剤、パール化剤、防腐剤、湿潤剤、pH調整剤、他の界面活性剤等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
本発明の洗浄剤組成物は常法により製造することができ、その剤型について特に制限はなく、従来より公知の種々の剤型、例えば液体シャンプー、クリーム状洗顔料、ボディーシャンプー等とすることができる。
実施例1〜13及び比較例1〜5
表1及び表2に示す組成の洗浄組成物を、各成分を70℃で混合して製造し、pHを7〜8に調整して、速泡性、泡量、泡質及び洗浄後の感触について下記のようにして評価した。結果を表1及び表2に示す。
(評価方法)
速泡性、泡量、泡質、洗浄後の感触
常法に従って調整した洗浄組成物を手のひらに洗浄剤3mlを塗布して手、腕を洗浄したときの速泡性、泡量、泡質及び洗浄後の感触を専門パネラー10名により下記の評価基準に従いを評価した。
(速泡性)
A:非常に速泡性が良い。
B:速泡性が良い。。
C:速泡性がやや悪い。
D:速泡性が悪い。
(泡量)
A:泡量が非常に多い。
B:泡量が多い。
C:泡量がやや少ない。
D:泡量が少ない。
(泡質)
A:きめ細かく、かつ非常にクリーミーで良好な泡質。
B:クリーミーで良好な泡質
C:ややクリーミーな泡質
D:軽く粗い泡質。
(洗浄後の感触)
A:非常に良い。
B:良い。
C:やや悪い。
D:悪い。
Figure 2005113067
Figure 2005113067
Figure 2005113067
Figure 2005113067
実施例14(ボディシャンプー)
下記の処方でボディシャンプーを製造した。
(重量部)
ラウリルホスフェートK塩/ジラウリルホスフェートK塩
(モノラウリル体/ジラウリル体=92/8) 15.0
アルカン−1,2−ジオール(一般式(3)p=6) 1.0
プロピレングリコール 5.0
カチオン化セルロース(ポイズC−L150;花王(株)社製) 0.3
ラウリルヒドロキシスルホベタイン 5.0
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
プロピルパラベン 0.1
BHT 0.2
香料 0.05
精製水 バランス
100.00
実施例15(ボディシャンプー)
下記の処方でボディシャンプーを製造した。
(重量部)
ラウリルホスフェートK塩/ジラウリルホスフェートK塩
(モノラウリル体/ジラウリル体=92/8) 20.0
アルカン−1,2−ジオール(一般式(3)p=6) 1.5
ジプロピレングリコール 2.2
グリセリン 3.0
アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体a) 0.2
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 8.0
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
サリチル酸 0.2
BHT 0.2
香料 0.05
精製水 バランス
100.00
a)カーボポールETD2020;BFGoodrich社製
実施例14及び15のボティシャンプーは速泡性、泡量及び泡質に優れ、しかも使用後の感触が良好であった。
実施例16(洗顔剤)
下記の処方で洗顔剤を製造した。
(重量部)
ラウリルホスフェートK塩/ジラウリルホスフェートK塩
(モノラウリル体/ジラウリル体=92/8) 19.0
アルカン−1,2−ジオール(一般式(3)p=6) 1.5
ジプロピレングリコール 1.5
プロピレングリコール 5.0
ソルビトール 5.0
ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸K塩 1.8
(アルキル基:C12/C14=75/25,EO:10)
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(EO:160) 2.0
カチオン化セルロース(ポイズC−150L;花王(株)社製) 0.3
アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体b) 0.5
ラウリルヒドロキシスルホベタイン 3.0
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 2.0
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
プロピルパラベン 0.1
BHT 0.2
香料 0.05
精製水 バランス
100.00
b)カーボポールETD2020;BFGoodrich社製
実施例16の洗顔剤ーは速泡性、泡量及び泡質に優れ、しかも使用後の感触が良好であった。
実施例17(ボディシャンプー)
下記の処方でボディシャンプーを製造した。
(重量部)
ポリオキシエチレン(1)ラウリルホスフェートK塩/
ポリオキシエチレン(1)ジラウリルホスフェートK塩
(モノラウリル体/ジラウリル体=92/8) 15.0
アルカン−1,2−ジオール(一般式(3)p=6) 1.0
プロピレングリコール 5.0
カチオン化セルロース(ポイズC−150L;花王(株)社製) 0.3
ラウリルヒドロキシスルホベタイン 5.0
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
プロピルパラベン 0.1
BHT 0.2
香料 0.05
精製水 バランス
100.00
実施例17のボディシャンプーは速泡性、泡量及び泡質に優れ、しかも使用後の感触が良好であった。
実施例18(洗顔料)
下記の処方で洗顔剤を製造した。
(重量部)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルホスフェートK塩/
ポリオキシエチレン(2)ジラウリルホスフェートK塩
(モノラウリル体/ジラウリル体=95/5) 19.0
アルカン−1,2−ジオール(一般式(3)p=6) 1.3
ジプロピレングリコール 1.5
プロピレングリコール 5.0
ソルビトール 5.0
ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸K塩
(アルキル基:C12/C14=75/25,EO:10) 1.8
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(EO:160) 2.0
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩
・N,N−ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリ
エチレングリコール共重合体4%水溶液
(ソフケアKG−301W;花王(株)社製) 12.5
アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体b) 0.5
アルカン−1,2−ジオール(一般式(3)n=6) 0.6
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 2.0
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
プロピルパラベン 0.1
BHT 0.2
香料 0.05
精製水 バランス
100.00
実施例18の洗顔剤は速泡性、泡量及び泡質に優れ、しかも使用後の感触が良好であった。
実施例19(ボディシャンプー)
下記の処方でボディシャンプーを製造した。
(重量部)
ラウリルホスフェートK塩/ジラウリルホスフェートK塩
(モノラウリル体/ジラウリル体=92/8) 15.0
ラウリル硫酸トリエタノールアミン 10.0
アルカン−1,2−ジオール(一般式(3)n=4) 0.5
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩
・N,N−ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリ
エチレングリコール共重合体4%水溶液
(ソフケアKG−301W;花王(株)社製) 7.5
デシルポリグリコシド液(マイドール10;花王(株)製) 5.0
アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体b) 0.2
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
ジプロピレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
プロピルパラベン 0.1
BHT 0.1
香料 0.05
精製水 バランス
100.00
b)カーボポールETD2020;BFGoodrich社製
実施例20(洗顔料)
下記の処方で洗顔料を製造した。
(重量部)
ラウリルホスフェートK塩/ジラウリルホスフェートK塩
(モノラウリル体/ジラウリル体=92/8) 15.0
ラウリル硫酸トリエタノールアミン 6.0
ジプロピレングリコール 2.0
アルカン−1,2−ジオール(一般式(3)n=4) 1.0
カチオン化セルロース(ポイズC−150L;花王(株)社製) 0.2
ラウリルヒドロキシスルホベタイン液
(アンヒトール20HD;花王(株)製) 5.0
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(EO:160) 2.0
アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体b) 0.2
ジステアリン酸エチレングリコール 1.0
メチルパラベン 0.2
プロピルパラベン 0.1
BHT 0.2
香料 0.05
精製水 バランス
100.00
実施例19のボディシャンプー及び20の洗顔剤は速泡性、泡量及び泡質に優れ、しかも使用後の感触が良好であった。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)及び(B)
    (A) (a1)一般式(1)で表されるリン酸モノエステルと
    (a2)一般式(2)で表されるリン酸ジエステル
    との混合物であって、その含有比率が重量比で90/10<(a1)/(a2)≦100/0であるリン酸エステル系界面活性剤:
    Figure 2005113067
    (式中R1、R2及びR3はそれぞれ炭素数8〜18の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を示し、X1、X2及びYはそれぞれ水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アルカノールアミン又はアンモニウムを示し、平均付加モル数k、m及びnはそれぞれ0〜10の数を示す);
    (B)一般式(3)
    Figure 2005113067
    (式中pは4〜6の整数を示す)
    で表されるアルカン−1,2−ジオール
    を含有する洗浄剤組成物。
  2. 更に成分(C)カチオン性ポリマーを含有する請求項1記載の洗浄剤組成物。
  3. 成分(C)がN,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩とN,N−ジメチルアクリルアミドとジメタクリル酸ポリエチレングリコールとの共重合体である請求項1〜2のいずれか1項記載の洗浄剤組成物。
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