JP2005112231A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】
乗員の着座位置、姿勢および体格等に拘らず十分な快適性が得られるスイングルーバ制御装置を提供する。
【解決手段】
スイングルーバ10は、縦ルーバ11および横ルーバ12をステップモータ13a、bを駆動することにより、計器盤に設けられた吹出口からの空調風の吹出方向をスイングする。計器盤に設けた2次元非接触センサ(赤外線センサ)30、31により乗員を撮像し、その検出信号の強度分布より乗員の頭部の位置を算出する。この頭部の位置とシート位置センサ32、33からのシートスライド位置とからシートに着座した乗員の頭部を含む中心線位置を算出し、スイングルーバ10よりこの中心線位置の方向をスイング中心方向とする。スイングルーバ10は、設定されたスイング中心方向を中心としてスイングする。
【選択図】
図1

Description

本発明は、計器盤部に設けられた風向調整用のスイングルーバのスイング制御を行うスイングルーバ制御装置を備えた車両用空調装置に関する。
近年の車両用空調装置におけるスイングルーバ制御では、一定のスイング作動を繰り返すだけでなく、例えば特許文献1に示されるように、環境条件に応じてスイング幅やスイング方向を変化させることにより乗員の快適性向上を図るものがある。
特開2000−233627号公報
しかし、特許文献1に示される従来技術では、乗員の着座位置や搭乗姿勢、あるいは乗員の体格などに拘らず、スイングルーバからの吹出風の風向が一様に決定される。そのため、乗員の着座位置や搭乗姿勢が変化したり、乗員の交代により乗員の体格が変わると、乗員に当たる風は、必ずしも所望の状態とならず、乗員は快適性を十分に得られないという問題がある。
本発明は、上記点に鑑み、乗員の着座位置、姿勢および体格等に拘らず十分な快適性が得られるスイングルーバ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車室内に向けて風を吹き出すための吹出口に設けられ、風の吹出方向を調節するスイングルーバ(10)を備えた車両用空調装置において、乗員の頭部の位置を検出する乗員位置検出手段(27、30、31)と、検出された乗員の頭部の位置に応じて、スイングルーバ(10)の作動を制御するスイングルーバ制御手段(27)とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、乗員の頭部の位置を検出し、この頭部の位置に応じて車室内への風の吹出方向を調節するスイングルーバ(10)の作動を制御するので、乗員の着座位置、搭乗姿勢さらには乗員の交代等により、頭部の位置が変化しても、スイングルーバ(10)をこれらに応じた所望の吹出方向に調整することができる。
乗員位置検出手段(27、30、31)は、請求項2に記載のように、車室内の所定位置に配置され乗員の着座位置の方向の複数の小領域からなる2次元の検出領域を備えるとともに各小領域における対象物からの光情報を検出して信号出力する2次元非接触センサ(30、31)を備え、2次元非接触センサ(30、31)により取得された検出領域の検出信号より検出領域における乗員の頭部の位置を抽出するようにすることができる。
なお、このような2次元非接触センサとして、赤外線センサやCCDなどを用いることができる。よく知られるように、赤外線センサは対象物から到達する赤外光を、また、CCDは対象物から到達する主に可視光を、それぞれ検出して電気信号に変換するものである。
さらに、請求項3に記載のように、乗員が着座するシート(34、35)の前後位置を検出するシート位置検出手段(32、33)を備え、乗員位置検出手段(27、30、31)は、シート(34、35)の前後位置と検出領域における頭部の位置とから、乗員の中心位置を算出することができる。
また、スイングルーバ制御手段(27)は、請求項4に記載のように、乗員の頭部の位置に応じて、スイングルーバ(10)のスイング中心の方向を変更することができる。
すなわち、スイングルーバ制御手段(27)は、請求項5に記載のように、スイングルーバ(10)のスイング中心の方向を検出された乗員の頭部を含む乗員の中心線の方向に一致させるようにすれば、乗員の着座位置や着座姿勢さらには乗員の体格の変化により頭部の位置が変化しても、常にスイングルーバ(10)のスイング中心の方向を乗員の頭部を含む中心線の方向へ向けることができ、吹出風に当たりたい乗員の快適性を維持することができる。
あるいは、スイングルーバ制御装置(27)は、請求項6に記載のように、スイングルーバ(10)のスイング中心の方向を検出領域のうち検出された乗員の頭部を含まない領域の方向へ向けるようにすれば、乗員の着座位置や着座姿勢さらには乗員の体格の変化により頭部の位置が変化しても、常にスイングルーバ(10)のスイング中心の方向を乗員の頭部を含む中心線の方向へ向けないようにすることができるので、吹出風に当たりたくない乗員の快適性を維持することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の車両用空調装置の全体構成を示す図である。なお、本実施形態ではスイングルーバ10は、複数備えているが、図1においては、1つのスイングルーバ10およびその駆動機構について示し、他のスイングルーバ10については駆動機構のみを示している。
空調ユニット20の空気流れ最上流側には内外気切替ダンパ22aが回動自在に設置されている。この内外気切替ダンパ22aは外気導入口と内気導入口とが分かれた部分に配置され、図示しないアクチュエータにより駆動されて、空調ユニット20に導入する空気の、内気と外気の切替、あるいは内気と外気の混合割合調整を行う。
ブロワモータ24とこれに固定されたファン23は送風機を構成し、空調ユニット20内に空気を吸い込んでユニット20の下流側に送風するものであり、ファン23の下流にはエバポレータ25とヒータコア26が設けられている。
冷却用熱交換器としてのエバポレータ25は、図示しないコンプレッサ等と結合されて冷凍サイクルを構成し、通過する空気を冷却する。加熱用熱交換器としてのヒータコア26は、図示しないエンジンの冷却水が内部を循環し、自身を通過する空気を加熱する。
ヒータコア26の上流側には、吹出空気温度調整手段としてのエアミックスダンパ22bが回動自在に設けられ、エアミックスダンパ22bの開度は図示しないアクチュエータにより駆動されて調節され、これによってヒータコア26を通過する空気とヒータコア26をバイパスする空気の割合とが調整され、車室内に吹き出す空調風の温度がコントロールされる。
空調ユニット20の最下流には、図示しないフロント窓ガラスに向けて空調風を吹き出すためのデフロスタ(DEF)吹出口を開閉するデフロスタダンパ22c、乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すためのフェイス(FACE)吹出口を開閉するフェイスダンパ22d、および乗員の足元に向けて空調風を吹き出すためのフット(FOOT)吹出口を開閉するフットダンパ22eが設けられている。そして、吹出モード切替手段としてのこれら各ダンパ22c、22d、22eを、図示しないアクチュエータにより作動させることによって、吹出モードが設定される。そして、各吹出モードに応じて開口した吹出口から、温度コントロールされた空調風が吹き出される。
送風量は、空調装置における空調制御装置としてのマイクロコンピュータ27からの出力信号に基づいてブロワモータ24を駆動する駆動回路28にて制御される。なお、上記した図示しない各アクチュエータも、マイクロコンピュータ27からの出力信号に基づいて駆動回路28にて制御される。
マイクロコンピュータ27は図示しない中央演算処理装置(CPU)、ROM、RAM、スタンバイRAM、I/Oポート、A/D変換機能等を持ち、それ自体は周知のものである。スタンバイRAMはイグニッションスイッチ(以下、IGと記す)オフの場合においても乗員の好みを学習した値を記憶(バックアップ)するためのRAMであり、IGがオフであってもバッテリーからIGを介さずに直接電源が供給される。また、バッテリーより電源がはずされた状況でも短時間ならばマイクロコンピュータ27には電源が供給される様な図示しないバックアップ用の電源から構成されている。
さらに、空調制御装置としてのマイクロコンピュータ27には、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する図示しない各センサからの信号が入力される。すなわち、車室内の空気温度(内気温度)を検出する内気温センサ、車室外の空気温度(外気温度)を検出する外気温センサ、および車室内に入射する日射量を検出する日射センサからの各信号がマイクロコンピュータ27に入力される。また、乗員の好みの温度を設定するための図示しない温度設定スイッチの信号もマイクロコンピュータ27に入力される。
また、マイクロコンピュータ27には、車室内計器盤29等に設置された図示しない操作部からの出力信号が入力される。この操作部には、空調装置の自動制御状態を設定する図示しないAUTOスイッチ、内外気モードを手動で設定するための図示しない手動内外気切換スイッチ、吹出モード(DEF、FACE,FOOT、バイレベル(B/L)、フットデフ(F/D))を手動で設定するための図示しない手動吹出モード切換スイッチ、ファン23の送風量を手動設定するための手動送風量切換スイッチ(風量設定手段)等が設けられている。
前述したフェイス吹出口は、車室内を車両上方から見た図2に示すように、計器盤29において車両左右方向の右窓側P1、中央部P2、P3、および左窓側P4の計4箇所に設置されており、この各フェイス吹出口には、空調風の吹き出し方向を調整可能な風向調整手段としてのスイングルーバ10が設けられている。
このスイングルーバ10について図3を併用して説明する。なお、図3は図1のスイングルーバ10をY方向から見た模式的な断面図である。スイングルーバ10は、空調風の吹き出し方向のうち車両左右方向の吹き出し方向を調整する複数個の縦ルーバ11と、空調風の吹き出し方向のうち車両上下方向の吹き出し方向を調整する複数個の横ルーバ12と、これら縦ルーバ11および横ルーバ12をそれぞれ駆動するルーバ駆動手段とを備えている。
これら縦ルーバ11および横ルーバ12はそれぞれ、ルーバ駆動手段としてのステップモータ13aおよび13bにて駆動されるようになっている。以下では、縦ルーバ11について説明し、横ルーバ12の駆動方法は縦ルーバ11と同様であるので説明を省略する。
具体的には、ステップモータ13aの回転軸にアーム14aが装着され、このアーム14aと縦ルーバ11がリンクレバー15aにて連結されている。そして、スイングルーバ制御手段としてのマイクロコンピュータ27から出力される駆動信号に基づいてステップモータ13aが駆動されるとアーム14aが揺動し、アーム14aの揺動によりリンクレバー15aが車両左右方向に変位して、縦ルーバ11の車両左右方向の向き、すなわちスイング方向θが調整されるようになっている。
また、スイングルーバ10は、空調風の車両左右方向のスイング方向θを検出するスイング方向検出手段としてのポテンショメータ16aを備えている。このポテンショメータ16aは、ステップモータ13aの回転軸の回転位置(回転角度)を検出し、その信号はマイクロコンピュータ27に入力される。そして、マイクロコンピュータ27は、ポテンショメータ16aの信号に基づいて縦ルーバ11の現在の左右方向のスイング方向θおよびスイング範囲を演算するようになっている。なお、図1には、スイングルーバ10およびルーバ駆動手段は1組のみ示し、他のスイングルーバ10は省略するとともにステップモータ13およびポテンショメータ16のみを示している。
図2に示すように、計器盤29の車体左右方向における中央部には、2次元非接触センサ30、31が配置され、その検出信号はマイクロコンピュータ27に出力される。これら2次元非接触センサ30、31は、それぞれ運転席シート34および助手席シート35の方向に向けられた2次元の検出領域をもつ赤外線センサである。
運転席シート34および助手席シート35には、乗員の着座姿勢を調節するために各シートを車両の前後方向にスライドさせるときのスライド位置を検出するシート位置検出手段としてのシート位置センサ32、33がそれぞれ設けられている。これらシート位置センサ32、33の検出信号はマイクロコンピュータ27へ出力され、マイクロコンピュータ27にて各シートの計器盤29からの距離Lが算出される。これら、2次元非接触センサ30、31とマイクロコンピュータ27とは乗員位置検出手段に相当する。
ここで、本実施形態におけるスイングルーバ10のスイング中心方向の算出原理について説明する。
図4は、運転席シート34に向けられた2次元非接触センサ30の検出領域を示し、運転席シート34に着座している乗員(運転者)と重ね合わせて表している。この検出領域は、乗員の姿勢変化および体格変化があっても、乗員の頭部および左右肩部を全て含むように、配置されている。さらに、この検出領域では、直交座標系であるX方向およびY方向にマトリックス状に複数に分割され、それぞれ分割された小領域ごとに入射する赤外光が計測されることにより、赤外光の分布信号が得られる。したがって、小領域を表す座標(X,Y)=(X1,Y1)、(X2,Y1)、・・・は、2次元非接触センサ30から乗員(運転者)を見たときの方向を表している。なお、座標原点は検出領域の左上隅としている。
マイクロコンピュータ27は、2次元非接触センサ30、31より得られた各小領域の赤外光の分布より、乗員DRの外形を推定するとともに、比較的温度の高い小領域部分を、着衣から露出している乗員の頭部および手部として抽出する。例えば、乗員の頭部は、温度が高く、かつY座標値が0に近い小さい値の小領域として抽出することができる。
このようにして得られた検出領域における乗員の頭部の位置(Xi,Yj)より、2次元非接触センサ30、31より運転席シート34または助手席シート35方向を見たときの乗員の頭部方向がわかる。図5および図6は、運転席シート34および計器盤29を車室上方より鉛直下方をみた様子をX−Z座標系として示している。図5において、2次元非接触センサ30の検出領域での頭部位置のX座標は、計器盤29(等価的にスイングルーバ10)からのシート位置Lの線上における頭部の位置、すなわち乗員DRの中心線とみなすことができる。また、Z=Lの線(乗員中心線)上での位置(X座標)と、運転席シート34の左右側に設けられた2つのスイングルーバ10(P1)、10(P2)との車幅方向(車体左右方向)におけるそれぞれの距離M1、M2は予めマップとして与えられている。
したがって、X−Z座標系における乗員DRの中心線(頭部位置)と各スイングルーバ10(P1)、10(P2)とのなす角度θ1、θ2はそれぞれθ1=tan−1(L/M1)、θ2=tan−1(L/M2)として算出される。この角度θ1、θ2を、それぞれスイングルーバ10(P1)、10(P2)のスイング中心の方向として設定することができる。
次に、マイクロコンピュータ27が実行するスイング中心方向算出ルーチンについて、図7のフローチャートを参照して説明する。なお、以下では、このスイング中心方向算出ルーチンを、運転席用の2次元非接触センサ30、シート位置センサ32およびスイングルーバ10(P1)、10(P2)に対する処理ルーチンとして説明するが、助手席用の2次元非接触センサ31、シート位置センサ33およびスイングルーバ10(P3)、10(P4)に対しても同じスイング中心方向算出ルーチンがマイクロコンピュータ27により実行される。
このスイング中心方向算出ルーチンは、例えば、乗員により図示しない起動スイッチを介してマイクロコンピュータ27に対してスイングルーバ10のスイング補正指示がなされると同時に、処理が開始される。まずステップ100で、シート位置センサ32より検出されたシート位置を表す信号が入力される。この信号に基づき、ステップ102で、スイングルーバ10(P1)、10(P2)と運転席シート34との距離を、ルーバ・乗員間距離Lとして算出される。
ステップ104で、2次元非接触センサ30より検出された2次元の検出領域の小領域ごとの赤外光の分布信号が入力される。ステップ106では、入力された赤外光の分布信号より乗員の外形を推定することにより、乗員の状態(着座姿勢)が判定され、この着座姿勢より温度の高い小領域が乗員の頭部として抽出される。
ステップ108では、頭部として抽出された小領域のX座標が算出される。なお、抽出された小領域が複数ある場合は、それらの座標値X、Yの各平均値、または、赤外光に応じた検出値による重み付け重心値が算出され、これにより頭部位置座標が決定される。
ステップ110では、乗員の頭部を含む中心線位置が算出される。具体的には、ルーバ・乗員間距離Lと頭部のX座標とにより中心線位置(L、X)が決定される。ステップ112では、各スイングルーバ10(P1)、10(P2)と中心線位置(L、X)との距離M1、M2が、予め記憶されているマップより算出される。
ステップ114では、車幅方向でのルーバ・乗員中心線間距離M1、M2と車両前後方向でのルーバ・乗員間距離Lとにより、各スイングルーバ10(P1)、10(P2)と乗員の中心線とを結ぶ方向としてのスイング中心方向θ1、θ2が算出される。
そしてステップ116で、各スイングルーバ10(P1)、10(P2)のスイングの中心が、上記算出されたスイング中心方向θ1、θ2となるよう、各ステップモータ13を駆動する。以上のように、スイングルーバ10(P1)、10(P2)の各スイング中心位置が補正された後、この位置(ステップモータ13の回転位置)を中心として所定のスイング幅となるよう各ステップモータ13が駆動され、スイングルーバ10(P1)、10(P2)がスイング駆動される。
以上のように、本実施形態では、2次元非接触センサ30、31により検出された運転席および助手席のそれぞれの乗員の頭部位置(X座標)と、シート位置センサ32、33により検出されたルーバ・乗員間距離Lとにより乗員の頭部を含む中心線の位置を決定し、さらにこの中心線位置とルーバとの間の距離M1、M2を算出することにより、スイングルーバから中心線位置の方向を算出することができる。したがって、2次元非接触センサ30、31の検出領域内で頭部位置を検出することにより常に乗員の頭部を含む中心線位置を決定できるので、乗員の着座姿勢、体格が変化しても、常に乗員の中心を捉えることができ、この中心線方向にスイングルーバ10のスイング中心を向けることができ、乗員の快適性の維持、向上が可能となる。
(他の実施形態)
(1)上記実施形態では、スイング中心として、車体左右方向におけるスイング中心、すなわち縦ルーバ11のスイング中心を決定するものを示したが、同様に、横ルーバ12の車体の上下方向(高さ方向)での駆動に対しても、その上下方向のスイング中心を決定することができる。すなわち、2次元非接触センサ30により得られた赤外光分布信号(図8(a))より、頭部を検出する。検出された頭部の検出領域におけるY座標を算出し、このY座標を乗員の頭部の中心線位置とする。この中心線位置のY座標とシート位置センサ32の検出信号により算出されるルーバ・乗員間距離Lとから、スイングルーバ10と中心線位置との車体上下方向(高さ方向)における距離M3が、予め設定されているマップより算出される(図8(b))。これらの距離L、M3より、スイングルーバ10の上下方向における乗員の頭部方向をスイング中心とするスイング中心方向φが、φ=tan−1(M3/L)として算出される。このスイング中心方向φを中心に所定のスイング範囲となるよう、マイクロコンピュータ27によりステップモータ13bが回転駆動される。
このように、スイングルーバ10は上下方向にもスイング中心が設定され、横ルーバ12はこのスイング中心をスイングの中心として上下方向にスイング駆動される。したがって、上記した左右方向へのスイング駆動と組み合わせることにより、乗員の姿勢変化および体格変化に応じて頭部位置が変化しても、スイングルーバ10の吹出方向を乗員の頭部の方向へ正確に向けることができる。
(2)上記実施形態では、2次元非接触センサ30、31で乗員の頭部を検出し、さらにこの頭部を含む乗員の中心線位置を設定することにより、この中心線位置のある方向をスイング中心とする例を示したが、必ずしもスイング中心を頭部を含む中心線方向とすることに限らない。その他の例を図9に示す。図9(a)は、2次元非接触センサ30、31の検出領域において、頭部よりやや下(Y方向)の乗員の肩部に相当する部分を検出し、そのY座標値に基づきスイングルーバ10の上下方向のスイング中心を乗員の肩部に設定する場合を示している。
図9(b)は、2次元非接触センサ30、31の検出領域において、頭部および肩部よりやや下(Y方向)の乗員の胴部に相当する部分を検出し、そのY座標値に基づきスイングルーバ10の上下方向のスイング中心を乗員の胴部に設定する場合を示している。
図9(c)は、2次元非接触センサ30の検出領域において、頭部より左方向(−X方向)の車両窓方向を検出し、そのX座標値に基づきスイングルーバ10の左右方向のスイング中心を乗員の頭部より窓側へずらすように設定する場合を示している。この場合は、このスイングルーバ10のスイング初期位置をスイング中心に設定した後、スイング駆動しないようにすれば、乗員は頭部(すなわち顔部)に直接、風を当てないようにできる。
さらに、図9(d)は、2次元非接触センサ30の検出領域において、頭部より右方向(+X方向)の後部座席方向を検出し、そのX座標値に基づきスイングルーバ10の左右方向のスイング中心を乗員の頭部より後部座席側へずらすように設定する場合を示している。この場合は、計器盤29に設けた吹出口よりスイングルーバ10によって、後部座席方向にも空調風を送出することができ、後部座席の乗員の快適性を向上することができる。
(3)上記実施形態では、2次元非接触センサ30、31として、赤外線センサを用いた例を示したが、これに限らない。すなわち、非接触で検出された対象物の2次元の信号強度分布より、所望の対象物を抽出する方法は、一般的に画像認識技術として知られている。赤外線センサの出力信号は対象物からの赤外光を電気信号に変換された赤外線像となり、この赤外線像の画像認識により対象物を認識することができる。あるいは、2次元非接触センサとしてCCDを用いれば、CCDの出力信号は光学像そのものとなり、この光学像より画像認識技術によって対象物を抽出することができる。
(4)さらに、上記実施形態では、2次元非接触センサ30、31を計器盤29の中央部に設置した例を示したが、これに限らず、乗員の外形が検出可能であれば、インパネ、メータ、ルームミラー、天井、さらには、ピラー部等に配置することが可能である。
本発明の実施形態の車両用空調装置の全体構成を示す図である。 車室内を車両上方から見た図である。 図1のスイングルーバをY方向から見た模式的な断面図である。 運転席シートに向けられた2次元非接触センサの検出領域を示す図である。 スイング中心方向の算出原理を示す図である。 スイング中心方向の算出原理を示す図である。 スイング中心方向算出ルーチンを示すフローチャートである。 他の実施形態を示す図であり、(a)は2次元非接触センサの検出領域を示す図、(b)はスイングルーバによる上下方向のスイング中心およびスイング範囲を示す図である。 (a)ないし(d)は、いずれも他の実施形態を示す図である。
符号の説明
10…スイングルーバ、11…縦ルーバ、12…横ルーバ、13…ステップモータ、
27…マイクロコンピュータ、30、31…2次元非接触センサ、
32、33…シート位置センサ、34…運転席シート、35…助手席シート。

Claims (6)

  1. 車室内に向けて風を吹き出すための吹出口に設けられ、前記風の吹出方向を調節するスイングルーバ(10)を備えた車両用空調装置において、
    乗員の頭部の位置を検出する乗員位置検出手段(27、30、31)と、
    検出された前記乗員の頭部の位置に応じて、前記スイングルーバ(10)の作動を制御するスイングルーバ制御手段(27)とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記乗員位置検出手段(27、30、31)は、前記車室内の所定位置に配置され前記乗員の着座位置の方向の複数の小領域からなる2次元の検出領域を備えるとともに前記各小領域における対象物からの光情報を検出して信号出力する2次元非接触センサ(30、31)を備え、該2次元非接触センサ(30、31)により取得された前記検出領域の検出信号より前記検出領域における前記乗員の頭部の位置を抽出することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記乗員が着座するシート(34、35)の前後位置を検出するシート位置検出手段(32、33)を備え、
    前記乗員位置検出手段(27、30、31)は、前記シート(34、35)の前後位置と前記検出領域における頭部の位置とから、前記乗員の中心位置を算出することを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記スイングルーバ制御手段(27)は、前記乗員の頭部の位置に応じて、前記スイングルーバ(10)のスイング中心の方向を変更することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記スイングルーバ制御手段(27)は、前記スイングルーバ(10)のスイング中心の方向を前記検出された乗員の頭部を含む乗員の中心線の方向に一致させることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記スイングルーバ制御装置(27)は、前記スイングルーバ(10)のスイング中心の方向を前記検出領域のうち検出された前記乗員の頭部を含まない領域の方向へ向けることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
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