JP2005109150A - レーザ装置およびそのレーザ装置を用いた映像表示装置 - Google Patents

レーザ装置およびそのレーザ装置を用いた映像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高効率で、出力の大きな青色レーザ光を得ることのできる青色レーザ装置を提供する。
【解決手段】要求される発振波長の光を生成可能な所定のイオンが添加された光ファイバ101の両端に、要求される発振波長の光および要求される発振波長の光が生起される効率を高めることのできる第1の非要求発振波長の光を光ファイバ内に閉じこめるとともに、要求される発振波長の光が生起されることを抑制する第2の非要求発振波長の光を減衰もしくは外部に放出するミラー102,103を設けて光共振器としたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、ディスプレイや記録装置などの幅広い分野での応用が可能なレーザ装置に関する。
光ファイバのコア部にツリウムイオン(Tm3+)を添加し、アップコンバージョンにより波長455nmの青色レーザ光を得るレーザ装置が既に提案されている。しかし、発振は確認されているが、高効率とは言い難く、ディスプレイ等に適した大きな出力を得ることができない。
Tm3+とともにテルビウムイオン(Tb3+)を添加し、Tm3+とTb3+とのイオン間相互作用を用いて455nmの上位準位への励起効率アップをはかり、455nmのレーザ光を得る方法も提案され、発振が確認されている(例えば特許文献1)。
一方、波長645nmと波長1064nmの励起光を用いることにより波長455nmの発振を得る方法が提案されている。すなわち、1064nmの励起光により455nmの下位準位であるにある電子をに励起して、の分布密度を減らすことで、455nmの反転分布が増大可能とされている(非特許文献1)。
特開平7−226551号公報 M.P.Le Flohic et al. "Room-temperature continuous-wave upconversionlaser at 455 nm in a Tm3+ fluorozirconate fiber", Optics Letters, Vol.19, No.23, 1994, p.p. 1982-1984
しかしながら、特許文献1に記載された方法は、効率が低く、発振しきい値が高いために、出力は、数十mW程度である。
また、非特許文献1に記載された方法では、同文献には記述されていないが、波長1064nmの励起光が、だけでなく、の電子をさらに上の準位に励起してしまうため、波長455nmの下位準位の分布密度が低下するだけでなく、上位準位の分布密度も減らしてしまう。結果的に、455nmの発振は得られるが、効率は高くない。なお、から下位準位への発光遷移においては、紫外光が多く発生するため、母材ガラスが損傷する虞れがある。
上記したように、特許文献1あるいは非特許文献1に記載されたレーザ装置では、効率が低く、波長455nmで数百mW以上の大きな出力の青色レーザ光を得ることは困難である。
この発明は、励起光を吸収して所定の波長のレーザ光を生起可能な添加物が添加されたレーザ媒質を含み、第1の波長のレーザ発振を生起させる光共振器と、前記レーザ媒質を励起する励起光源と、を備えたレーザ装置において、前記光共振器は、前記第1の波長付近および前記第1の波長のレーザ発振の発振効率を高める要因となる第2の波長に対するQ値が高められ、前記第1の波長のレーザ発振の発振効率を低下させる要因となる第3の波長の波長に対するQ値が抑制されていることを特徴とするレーザ装置を提供するものである。
また、この発明は、励起光を発生する励起光源と、前記励起光を吸収して所定の波長の光を生起可能なイオンが添加された光ファイバと、前記光ファイバの軸方向の両端に設けられ、前記光ファイバで生起された第1の波長の光ならびにこの第1の波長の光が生起される効率を高めることのできる第2の波長の光に対する透過率が低く、前記第1の波長の光が生起されることを阻害する第3の波長の光に対する透過率が高く、前記第1、第2の波長の光のそれぞれを、前記光ファイバ中を往復させることにより増幅する光共振器を形成するための第1および第2のミラーと、を有することを特徴とするレーザ装置を提供するものである。
さらに、この発明は、要求される発振波長の光を生成可能な所定のイオンが添加された光ファイバの両端に、要求される発振波長の光および要求される発振波長の光が生起される効率を高めることのできる第1の非要求発振波長の光を光ファイバ内に閉じこめ、要求される発振波長の光が生起されることを抑制する第2の非要求発振波長の光を減衰もしくは外部に放出することにより、励起光を吸収して所定の波長の光を生起可能なイオンが添加された光ファイバを共振器として有するアップコンバージョンレーザ装置におけるレーザ光生起方法である。
またさらに、この発明は、R光、G光およびB光を出力する複数のレーザ装置と、前記複数のレーザ装置からの各出力光を空間変調する複数の空間変調素子と、前記複数の空間変調素子によりそれぞれ空間変調されたR光、G光およびB光を合成する合成手段と、前記合成手段の出力光を所定の位置に結像させる光学素子と、を具備した映像表示装置において、前記複数のレーザ装置の少なくとも1つは、第1の波長付近および前記第1の波長のレーザ発振の発振効率を高める要因となる第2の波長の波長に対するQ値が高められ、前記第1の波長のレーザ発振の発振効率を低下させる要因となる第3の波長の波長に対するQ値が抑制されているレーザ装置であることを特徴とする映像表示装置を提供するものである。
さらに、この発明は、R光、G光およびB光を出力する複数のレーザ装置と、前記複数のレーザ装置からの各出力光を空間変調する複数の空間変調素子と、前記複数の空間変調素子によりそれぞれ空間変調されたR光、G光およびB光を合成する合成手段と、前記合成手段の出力光を所定の位置に結像させる光学素子と、を具備した映像表示装置において、前記複数のレーザ装置の少なくとも1つは、励起光を発生する励起光源と、前記励起光を吸収して所定の波長の光を生起可能なイオンが添加された光ファイバと、前記光ファイバの軸方向の両端に設けられ、前記光ファイバで生起された第1の波長の光ならびにこの第1の波長の光が生起される効率を高めることのできる第2の波長の光に対する透過率が低く、前記第1の波長の光が生起されることを阻害する第3の波長の光に対する透過率が高く、前記第1、第2および第3の波長の光のそれぞれを、前記光ファイバ中を往復させることにより増幅する光共振器を形成するための第1および第2のミラーと、を含むレーザ装置であることを特徴とする映像表示装置を提供するものである。
この発明によれば、共振器のQ値を制御することにより、高効率で大出力の青色レーザ光を得ることのできる手段を提供することができる。
またこの発明によれば、映像表示装置において、任意の色(R,G,B)を出力可能なレーザ装置からの発光出力が増大され、映像表示装置の大きさが低減される。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下、全ての図面において、同一の構成要素は同一の符号を付す。
(実施例1)
図1は、この発明の実施の形態を説明するための基本構成を示す概略図である。
図1において、青色レーザ光を出力可能なアップコンバージョン方式の青色レーザ装置100は、コア部に、例えばツリウムイオン(Tm3+)が添加された光ファイバ(レーザ媒質)101と、光ファイバの両端に設けられ、レーザ共振器を構成する第1および第2の反射素子、すなわちミラー102,103を有する。なお、出力レーザ光は、ミラー103から外部に出力される。
ミラー102側には、光ファイバ101に添加されているTm3+を励起するための励起光を出力する第1および第2の励起光源104,105、それぞれの光源からの励起光を合波する(同一光路を伝搬可能とする)合波素子、例えば第1の励起光は全透過、第2の励起光は全反射するような誘電体ミラー106、誘電体ミラー106により合波された励起レーザ光をミラー102を通じて光ファイバ101に入力するための光学系、例えばレンズ107が設けられている。
なお、光ファイバ101は、ホストとしてフォノンエネルギーの小さなフッ化物が用いられたフッ化物ファイバが好ましく、Tm3+の添加濃度は、重量比で、1000〜10000ppmである。また、ミラー102,103は、それぞれ、誘電体ミラーである。
第1の励起光源104は、波長630〜650nm、好ましくは635nmの波長のレーザ光を出射可能な半導体レーザであり、第2の励起光源105は、波長670〜700nm、好ましくは695nm付近のレーザ光を出射可能な半導体レーザである。
次に、図1ないし図3を参照して455nmのレーザ光を得る原理および方法を詳細に説明する。なお、図2は、Tm3+(ツリウムイオン)のエネルギー遷移を説明するエネルギー準位図である。また、図3は、ミラー102,103の透過特性の一例であり、横軸を波長、縦軸を透過率としている。なお、図3(a)はミラー102の透過率を、図3(b)はミラー103の透過率を、それぞれ、表している。
図1を参照すれば、半導体レーザ104,105から出射された励起レーザ光は、合波素子106にて合波されて、光学系107を介して、光ファイバ101に入射される。
光ファイバ101に入射した励起レーザ光は、光ファイバ101に添加されたTm3+により吸収される。すなわち、Tm3+が励起レーザ光により励起される。
励起されたTm3+から波長455nmの青色光が生起され、ミラー102,103と光ファイバ101により形成される共振器によりくり返し反射されることで、次第に増幅される。共振器の損失を上回るまで、青色光が増幅された時点で、所定の出力の波長455nmの青色レーザ光が共振器から、すなわちミラー103から外部へ出力される。
この励起の様子と455nm発振の原理を、図2を用いてさらに詳しく説明する。
図2において、(基底状態)にある電子は、波長695nm付近の励起レーザ光を吸収してへ励起される。これらの準位寿命は大変短く、僅かな時間で下の準位へ非発光緩和する。
の電子は、波長635nm付近の励起レーザ光を吸収して、に励起される。このからへ遷移する際に、455nmの青色光が生起される。
ところで、455nm光をレーザ発振させるためには、上位準位と下位準位との間で電子のいわゆる反転分布状態を形成する必要がある。
しかしながら、の寿命は0.05msと短く、の寿命は6msと非常に長いため、反転分布状態は、容易に得られない。このため、青色レーザ光を、連続発振で得ることは確立されていない。なお、反転分布状態を得られやすくするために、例えば最終的に発振させたい波長とは異なる波長を発振させて、共振器内に飽和効果を生じさせる方法が有益である。
従って、455nm光を連続して発振させるためには、上位準位と下位準位との間の反転分布状態を維持できればよく、例えばからへの遷移(455nm以外の波長の発振)を生じさせることができればよい。なお、からへの遷移においては、1700〜2100nmの波長の発振が知られている。また、1700〜2100nmの波長の発振は、455nmの波長の発振しきい値を低下させることができる。
本発明は、図3(a),(b)に示すように、共振器を構成するミラー102,103のそれぞれにおいて、1700〜2100nmの波長成分の透過率を低く、つまり反射率を高くして、その波長の発振に対する光共振器のQ値を高めたことを特徴としている。
すなわち、455nm光を連続して発振させるために1700〜2100nmの波長の発振を生じさせるには、共振器内の1700〜2100nmの波長の光強度を高めることが有益になる。従って、共振器を構成するミラー102,103の1700〜2100nmの波長に対する反射率を可能な限り高くすることが望ましい。
このように、共振器を構成するミラー102,103の1700〜2100nmの波長に対する反射率を可能な限り高くすることにより、との間とで通常不可能であった反転分布状態が可能となり、455nmの青色レーザが連続して発振可能となる。
なお、共振器に閉じこめた1700〜2100nmの波長の光による飽和効果により、との間の反転分布量が一定となる。また、共振器Q値が高い程、の分布密度が小さい状態で反転分布量を一定にできる。
ところが、Tm3+イオンが添加された光ファイバ101において1700〜2100nmの波長の光の発振を行った場合、455nmの発振を阻害もしくは効率を悪化させる波長が発振してしまう場合がある。
図4は、1850nmの波長の発振した場合の各準位の分布密度変化を計算したものである。なお、図4では、寿命が非常に短い準位(,3,)は無視している。また、図4を得るための条件として、Tm3+の濃度が1000ppmで、コア径が6.5μmの光ファイバに、波長が695nmの励起光を1.0W入射した時の635nmの入射強度を横軸に、正規化した各準位の分布密度を縦軸にしている。
この計算によれば、遷移の455nm以外にも反転分布が生じ、発振する可能性のある準位があることが分かる。その中でも効率のよい発振が得られるものは、分布密度が大きなおよびから遷移するものである。
図2の準位図と図4で得られた分布密度から、発振しやすい準位は(1470nm付近)、(810nm付近)、(2300nm付近)(1510nm)であることがわかる。
これらの準位間で発振した場合、455nmの発振に影響を及ぼし、効率の低下となることは明白である。
例えば、上位準位をとするレーザが発振した場合、飽和効果により、それら発振準位の下位準位との間の反転分布量が飽和し、の分布密度が増加しない、あるいは増加の効率が悪化する。への励起が少なければ、結果的に、そこからへの励起効率も小さくなり、455nmの発振を阻害する要因となる。
また、の遷移によるレーザが発振してしまった場合は、やはり同様にとの反転分布量に飽和が生じてしまい、への励起効率が悪化する。
本発明は、上述した通り、455nmの発振効率を阻害する波長の発振を抑えるために共振器のQ値を制御することを特徴とする。
例えば、図3(a),(b)により前に説明したように、波長810nm付近、1470nm付近、1510nm付近、2300nm付近における共振器の両端のミラーの透過率を大きくすることで、共振器のQ値を低下させることができ、455nmの波長の発振を阻害する波長の発振を抑えることができる。
すなわち、本発明のように455nm発振に必要な間の発振(1700〜2100nm)と455nmの二波長のみ発振するような共振器が得られるようにミラー102,103の特性(透過率または反射率)を設定することで、阻害要因となる波長のレーザの発振が抑えられる。これにより、高効率で大きな出力が得られる青レーザ装置が達成される。
なお、上記した実施の形態においては、共振器に、Tm3+を添加した光ファイバを用いる例を説明したが、共振器をバルク状の結晶やガラスにより構成してもよい。
また、図1に示した構成において、第1および第2の励起光源104,105は半導体レーザに限定する必要はなく、他の種類の光源でもよい。例えば、図5に示すように、光ファイバ311,321にプラセオジムイオン(Pr3+)とイッテルビウムイオン(Yb3+)を添加(共添)したファイバを用い、850nm付近の励起光で励起した場合に、635nmあるいは695nmのレーザ光が得られるアップコンバージョンファイバレーザ310,320のそれぞれから、635nmあるいは695nmのレーザ光を得るものであってもよい。
なお、図1に示した構成において、2つの励起光源のうちの一方の光源から出力される励起光の波長を、750〜830nm、好ましくは790nm付近の波長とすることで同様の効果を得ることができる。この場合、励起光の波長の組み合わせは、他にも635nmと1100〜1200nmあるいは650nm付近の単一波長などのさまざまな組み合わせが選択可能である。
図6は、図1および図5に示した実施の形態とは異なる実施の形態を説明する概略図である。なお、図1および図5に示した構成(または要素)と同じ構成(または要素)には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図6において、青色レーザ装置500は、Tm3+が添加された光ファイバ101、光ファイバの両端に設けられ、所定波長に対する透過率に選択性が与えられた第1、第2のミラー102,103ならびに両ミラーのうちのいずれか一方の近傍もしくは光ファイバ101の所定の位置に設けられ、共振器内で所定の波長の光が増幅されることを抑止するQ値制御装置(抑止手段=フィルタ)501を有する。なお、フィルタ501には、好ましくは誘電体多層膜フィルタが用いられる。
図1を用いて前に説明した通り、の遷移により1700〜2100nmの波長のレーザ発振を行い455nmの連続発振を効率良く行うためには、その他の(必要ない)レーザ発振、具体的には(1470nm付近)、(810nm付近)、(2300nm付近)、(1510nm付近)という準位間での発振が極めて少ないか実質的に「0」であることが必要である。このことは、455nmの波長の発振に必要のない波長の発振に対する共振器のQ値を、所定の大きさよりも抑制することにより実現可能である。
フィルタ501は、例えば455nm、1700〜2100nmの波長はほぼ透過し、810nm付近、1470nm付近、1510nm付近、および2300nm付近の波長は、ほぼ総てを反射可能に形成されている。なお、フィルタ501は、共振器の光軸に対して455nmの波長の発振に必要のない波長の発振が増幅されにくい所定の角度で設けられている。すなわち、フィルタ501により、455nmの波長の発振に必要のない波長の発振の光は、共振器外に反射される。このことは、共振器のQ値を抑止することに他ならない。
これにより、455nm発振に必要な間の遷移、すなわち1700〜2100nmの波長の発振と455nmの二波長のみ発振(増幅)可能に共振器のQ値が制御される。従って、高効率で大出力が可能な青色レーザ装置が可能となる。
なお、フィルタ501は、810nm付近、1470nm付近、1510nm付近、2300nm付近の総ての波長に対する反射率が高められている必要はなく、ミラー102および出力ミラー103の透過(反射)特性と併せて、455nmの波長の発振に必要のない波長の発振に対するQ値を低下できればよい。すなわち、共振器全体で、455nmの波長の発振に必要のない波長の発振を、所定のレベルよりも抑止できれば、それぞれの要素による抑止の度合いは任意に設定可能である。
なお、共振器を、Tm3+を添加した光ファイバにより構成する例を説明したが、共振器は、ファイバに限ることはなく、バルク状の結晶やガラスによっても構成できる。
また、図6に示した構成において、第1および第2の励起光源104,105は半導体レーザに限定する必要はなく、他のさまざまな種類の光源が利用できる。例えば、図5により前に説明したように、Pr3+とYb3+を共添したファイバを用い、850nm付近の励起光で励起した場合に、635nmあるいは695nmのレーザ光が得られるアップコンバージョンファイバレーザ310,320としてもよい。
さらに、2つの励起光源のうちの一方の光源から出力される励起光の波長を、750〜830nm、好ましくは790nm付近の波長とすることで、同様の効果を得ることができる。この場合、励起光の波長の組み合わせとしては、635nmと1100〜1200nmあるいは650nm付近の単一波長等が選択可能である。
図7は、図1に示した青色レーザ装置を光源として用いた映像表示装置の一例を説明する概略図である。
図7に示されるように、映像表示装置700は、加法混色法によりカラー映像を表示させるための第1ないし第3の光源701R,701Gおよび701Bを有する。なお、それぞれの光源のうち少なくとも1つ、例えばB用の光源である701Bには、図1を用いて前に説明したレーザ装置(図1に100で示されている)がレーザ装置が用いられる。
それぞれのファイバレーザ装置701R,701Gおよび701Bからは、R,GおよびBの所定の強度の光が出射される。
各レーザ装置701R,701Gおよび701Bから出射された光は、R,GおよびBの画像を表示する液晶パネル710R,710Gおよび710Bに入射され、空間変調される。
空間変調されたR,GおよびB光は、ダイクロイックプリズムなどの合成手段702によって合成され、投射レンズ703に入力される。
投射レンズ703から出射された光は、スクリーン704にカラー映像として表示される。
また、図7に示した映像表示装置においては、赤(R)701R、緑(G)701G、青(B)701Bのそれぞれの光源からの光を液晶パネル710R,710Gおよび710Bにより空間変調したのち合成手段702により合成する例を説明したが、液晶パネルを1枚とし、投射レンズ703に入力される各光源からの光により白色光を生成し、その白色光を液晶パネルに照射してもよいことはいうまでもない。
なお、本発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
この発明の実施の形態であるレーザ装置の一例を説明する概略図。 Tm3+のエネルギー遷移を説明するエネルギー準位図。 図1に示したレーザ装置に利用される共振器ミラーの透過特性の一例を説明する概略図。 Tm3+を励起した時の電子分布密度の変化を表すグラフ。 図1に示したレーザ装置に利用可能な励起光源の一例を説明する概略図。 図1に示したレーザ装置とは異なる実施形態のレーザ装置の一例を説明する概略図。 この発明の実施の形態であるレーザ装置を適用した映像表示装置の一例を説明する概略図。
符号の説明
100…青色レーザ装置、101…光ファイバ(共振器)、102…ミラー(共振器)、103…出力ミラー(共振器)、104…半導体レーザ(第1の励起光源)、105…半導体レーザ(第2の励起光源)、106…ハーフミラー(合波素子)、107…レンズ(光学系)、310…アップコンバージョンファイバレーザ(第1の励起光源)、311…光ファイバ(共振器)、320アップコンバージョンファイバレーザ(第2の励起光源)、…321…光ファイバ(共振器)、500…青色レーザ装置、501…フィルタ(抑止手段、Q値制御装置)、700…映像表示装置、701R,701G,701B…レーザ装置(光源)、702…合成手段、703…レンズ、704…スクリーン、710R,710G,710B…液晶パネル(空間変調素子)。

Claims (17)

  1. 励起光を吸収して所定の波長のレーザ光を生起可能な添加物が添加されたレーザ媒質を含み、第1の波長のレーザ発振を生起させる光共振器と、前記レーザ媒質を励起する励起光源と、を備えたレーザ装置において、
    前記光共振器は、前記第1の波長付近および前記第1の波長のレーザ発振の発振効率を高める要因となる第2の波長に対するQ値が高められ、前記第1の波長のレーザ発振の発振効率を低下させる要因となる第3の波長の波長に対するQ値が抑制されていることを特徴とするレーザ装置。
  2. 前記レーザ媒質は、ツリウムイオン(Tm3+)を含むことを特徴とする請求項1記載のレーザ装置。
  3. 前記第1の波長は、455nm付近を含み、前記第2の波長は1700〜2100nm付近を含むことを特徴とする請求項2記載のレーザ装置。
  4. 前記第3の波長は、810nm付近、1470nm付近、1510nm付近、2300nm付近の少なくとも1つの波長を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のレーザ装置。
  5. 前記第3の波長の発振を抑止する抑止手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のレーザ装置。
  6. 前記光共振器は、前記第1の波長および前記第2の波長のレーザ発振に対する反射率が高められていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のレーザ装置。
  7. 前記レーザ媒質は、光ファイバを含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のレーザ装置。
  8. 前記励起光源は、波長630〜650nmの励起光を発する第1の励起光源と、波長670〜700nmの励起光を発する第2の励起光源とを含むことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のレーザ装置。
  9. 前記励起光源は、波長630〜650nmの励起光を発する第1の励起光源と、波長750〜830nmの励起光を発する第2の励起光源とを含むことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のレーザ装置。
  10. 前記第1および第2の励起光源は、プラセオジムイオン(Pr3+)とイッテルビウムイオン(Yb3+)が添加された光ファイバ、ならびにそれらを励起する励起光源を含むことを特徴とする請求項8記載のレーザ装置。
  11. 励起光を発生する励起光源と、
    前記励起光を吸収して所定の波長の光を生起可能なイオンが添加された光ファイバと、
    前記光ファイバの軸方向の両端に設けられ、前記光ファイバで生起された第1の波長の光ならびにこの第1の波長の光が生起される効率を高めることのできる第2の波長の光に対する透過率が低く、前記第1の波長の光が生起されることを阻害する第3の波長の光に対する透過率が高く、前記第1、第2の波長の光のそれぞれを、前記光ファイバ中を往復させることにより増幅する光共振器を形成するための第1および第2のミラーと、
    を有することを特徴とするレーザ装置。
  12. 前記第1の波長は、455nm付近を含み、前記第2の波長は1700〜2100nm付近を含むことを特徴とする請求項11記載のレーザ装置。
  13. 前記第3の波長は、810nm付近、1470nm付近、1510nm付近、2300nm付近の少なくとも1つの波長を含むことを特徴とする請求項11または12記載のレーザ装置。
  14. 前記第3の波長の発振を抑止する抑止手段をさらに含むことを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載のレーザ装置。
  15. 要求される発振波長の光を生成可能な所定のイオンが添加された光ファイバの両端に、要求される発振波長の光および要求される発振波長の光が生起される効率を高めることのできる第1の非要求発振波長の光を光ファイバ内に閉じこめ、要求される発振波長の光が生起されることを抑制する第2の非要求発振波長の光を減衰もしくは外部に放出することにより、励起光を吸収して所定の波長の光を生起可能なイオンが添加された光ファイバを共振器として有するアップコンバージョンレーザ装置におけるレーザ光生起方法。
  16. R光、G光およびB光を出力する複数のレーザ装置と、
    前記複数のレーザ装置からの各出力光を空間変調する複数の空間変調素子と、
    前記複数の空間変調素子によりそれぞれ空間変調されたR光、G光およびB光を合成する合成手段と、
    前記合成手段の出力光を所定の位置に結像させる光学素子と、
    を具備した映像表示装置において、
    前記複数のレーザ装置の少なくとも1つは、第1の波長付近および前記第1の波長のレーザ発振の発振効率を高める要因となる第2の波長の波長に対するQ値が高められ、前記第1の波長のレーザ発振の発振効率を低下させる要因となる第3の波長の波長に対するQ値が抑制されているレーザ装置であることを特徴とする映像表示装置。
  17. R光、G光およびB光を出力する複数のレーザ装置と、
    前記複数のレーザ装置からの各出力光を空間変調する複数の空間変調素子と、
    前記複数の空間変調素子によりそれぞれ空間変調されたR光、G光およびB光を合成する合成手段と、
    前記合成手段の出力光を所定の位置に結像させる光学素子と、
    を具備した映像表示装置において、
    前記複数のレーザ装置の少なくとも1つは、励起光を発生する励起光源と、前記励起光を吸収して所定の波長の光を生起可能なイオンが添加された光ファイバと、前記光ファイバの軸方向の両端に設けられ、前記光ファイバで生起された第1の波長の光ならびにこの第1の波長の光が生起される効率を高めることのできる第2の波長の光に対する透過率が低く、前記第1の波長の光が生起されることを阻害する第3の波長の光に対する透過率が高く、前記第1、第2および第3の波長の光のそれぞれを、前記光ファイバ中を往復させることにより増幅する光共振器を形成するための第1および第2のミラーと、を含むレーザ装置であることを特徴とする映像表示装置。
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