JP2905251B2 - 光ファイバレーザ - Google Patents

光ファイバレーザ

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光ファイバ型の発光素子として用いられる
光ファイバレーザに関するものである。
(従来の技術) 現在、光通信システムに使用されている光ファイバ
は、石英ガラスを材料とし、伝送される光の波長は、低
損失伝送が可能等の理由から、0.85μm、1.3μm、及
び1.55μm帯が用いられる。また、これら波長光の光源
としては、半導体レーザが用いられている。
ところで、光ファイバの伝送損失は、ガラス物質及び
不純物の光散乱や光吸収により決定される。一般に、使
用する波長が長くなると散乱波長は波長の4乗に逆比例
して小さくなるが、石英系ガラスを用いる限り赤外域の
吸収損失が存在するため、1.6μm以上の波長域では損
失値が急激に増加し、低損失化には材料的に限界があ
る。
吸収損失は、光が物質に当たったときの分子の格子振
動に起因しているため、これをさらに低減するには、振
動が生じにくい重い分子で構成され、かつ、弱い力で結
合されているような材料を使用する必要がある。
このような吸収損失の低い材料としては、フッ化物光
ファイバやハライドガラスファイバが知られている。こ
れらファイバの理論的伝送損失は、石英系光ファイバの
10分の1から100分の1と非常に小さい値であり、長距
離伝送に好適な伝送媒体として期待されている。
ところが、フッ化物光ファイバ等の損失が最小となる
波長は、2.5μmから3.5μmである。このような波長域
で発振可能なレーザは、現在、開発途上にあるが、これ
までに発振の確認されたレーザとして、鉛塩系の材料に
よる半導体レーザやカラーセンタレーザがある。
また、最近では、フッ化物光ファイバのコアに希土類
元素のEr(エルビウム)やHo(ホロミウム)等を添加
し、かつ、ファイバ両端に特定の波長に対してのみ反射
特性を持つミラーを配置し、これに励起用レーザ光を入
射させて2μm帯の光を発振させる、いわゆる光ファイ
バレーザも用いられるようになっている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記した鉛塩系の材料による半導体レ
ーザやカラーセンタレーザは連続発振のためには冷却の
必要があり、実用性及び信頼性の上で問題がある。
一方、光ファイバレーザは、冷却の必要がなく、上記
レーザに比べて実用性に即しているものの、励起用レー
ザの波長は特定の波長に限られてしまうという欠点があ
る。
例えば、光ファイバへの添加物がErの場合には、アル
ゴンイオンレーザの発振線の一つである0.4765μmが適
切であり、その他の発振線0.488μmや0.514μmでは、
励起エネルギは十分であるにもかかわらず、レーザ発振
ができない。
このように励起用レーザの波長に制限があると、種々
の点で不都合が多く、将来、通信用途として実用化する
に際しては困難な点が予想される。
例えば、励起用レーザとして半導体レーザを用いるこ
とができれば、光源の小型化が可能であるとともに、ア
ルゴンイオンレーザ等に比較して省電力化を期待でき
る。にもかかわらず、半導体レーザの発振波長は、0.8
から0.85μm帯、0.98μm帯、1.3μm帯、1.55μm帯
が一般的であり、上述の0.4765μmでの発振は困難であ
る。このため、ファイバレーザ光源の小型化の障害とな
っている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、
その目的は、励起用レーザの波長が特定の一波長のみな
らず、ある範囲の複数の波長で発振可能な光ファイバレ
ーザを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明では、レーザ活性媒
質を含む光ファイバと、該光ファイバの両端に相対する
ように配置され所定の波長に対してのみ反射特性を有す
る二つのミラーと、前記レーザ活性媒質を励起するため
の所定波長の光を出射する励起用レーザ光源とを有する
光ファイバレーザにおいて、前記励起用レーザ光源によ
る光とは異なる波長で、かつ、レーザ発振状態における
所定のエネルギ準位にある原子を、下部エネルギ準位へ
遷移させる波長の光を出射する第2のレーザ光源と、前
記各レーザ光源による光を前記光ファイバに入射させる
手段とを備えた。
(作 用) 第2図は、光ファイバレーザのレーザ活性媒質の励起
エネルギ準位とレーザ発振のメカニズムの一例を示す概
略図で、この第2図に基づいて本発明による作用を説明
する。
光ファイバに励起用レーザ光源による所定波長の光が
入射されると、この光によりレーザ活性媒質が励起され
て、そのエネルギ準位が基底準位「0」から「3」のエ
ネルギ準位への遷移が起こる。その後、エネルギ準位
「3」からエネルギ準位「2」への遷移を経て、エネル
ギ準位「2」からエネルギ準位「1」への遷移に伴い、
レーザ発振が生じる。
このようなメカニズムに基づくレーザ発振が安定に持
続するための条件は、反転分布が成り立つことである。
具体的には、エネルギ準位「1」の状態を占める原子の
数が、エネルギ準位「2」の原子の数に比較して十分に
小さいことが必要である。
本発明では、励起用の光の入射とほぼ同時に第2のレ
ーザ光源による光が光ファイバに入射されるため、所定
のエネルギ準位、即ち、エネルギ準位「1」にある原子
が、誘導放出により基底準位「0」へと降下され、エネ
ルギ準位「1」の状態にある原子の数が減少される。
これにより、良好に反転分布が形成され、レーザ発振
が安定に持続される。
(実施例) 第1図は、本発明に係る光ファイバレーザの一実施例
を示す構成図である。第1図において、1は希土類元素
添加光ファイバ、2a,2bはミラー、3はレンズ、4はフ
ィルタ、5は励起用レーザ光源、6は第2のレーザ光
源、7は光合波手段としてのダイクロイックミラーであ
る。
希土類元素添加光ファイバ(以下、単に光ファイバと
いう)は、レーザ活性媒質として希土類元素のErを所定
濃度で添加して構成されている。
ミラー2a,2bは、波長2.7μm帯に対して全反射し、他
の波長、例えば0.455〜0.514μm及び1.535μmに対し
て透過する特性を有し、それぞれ光ファイバ1の両端に
互いに対向するように配置されている。
レンズ3は、ダイクロイックミラー7による合波光を
集光し、ミラー2aを介して光ファイバ1の一端に結像さ
せる。
フィルタ4は、波長2.7μmのみを透過する特性を有
し、ミラー2bと対向するように配置されている。
励起用レーザ光源(第1のレーザ光源)5は、アルゴ
ンイオンレーザからなり、波長0.455〜0.514μmの光
(以下、第1の励起光という)P1を出射する。
第2のレーザ光源6は、半導体レーザからなり、波長
1.535μmの光(以下、第2の励起光という)P2を出射
する。
ダイクロイックミラー7は、波長0.455〜0.514μmに
対しては透過し、波長1.535μmに対しては反射する特
性を有し、励起用レーザ光源5にする第1の励起光P1
第2のレーザ光源6による第2の励起光P2とを合波し、
この合波光をレンズ3に入射させる。
次に、上記構成による動作を、第3図及び第4図に基
づいて説明する。
励起用レーザ光源5から出射された第1の励起光P
1と、第2のレーザ光源6から出射された第2の励起光P
2は、ダイクロイックミラー7に対して互いに直交する
方向から入射され、ここで合波される。
この合波光(P1+P2)は、レンズ3にて集光され、ミ
ラー2aを透過して光ファイバ1の一端に入射される。
光ファイバ1では、第1の励起光P1の入射に伴い、フ
ァイバ中のErイオンが、第3図に示す約20000cm-1当た
りのエネルギ準位(第4図中のエネルギ準位「3」に相
当)の状態まで励起される。
この状態から無放射過程を経て、4I11/2のエネルギ準
位(第4図中のエネルギ準位「2」に相当)まで変化
し、さらに4I13/2のエネルギ準位(第4図中のエネルギ
準位「1」に相当)へ遷移する時に、波長2.7μmの発
光が見られる。この発光が、レーザ発振に寄与すること
になる。
即ち、波長2.7μmの光は、光ファイバ1の両端に配
置されたミラー2a,2bにより、いわゆるキャビティ内に
閉じこめられ、誘導放出によりレーザ発振することとな
る。
このとき、光ファイバ1には、第1の励起光P1と共
に、第2の励起光P2が入射されており、この第2の励起
光P2の波長1.535μmは、エネルギ準位4I
13/2(「1」)の励起エネルギと一致しているため、誘
導放出により、エネルギ準位4I13/2の状態にある原子
が、基底準位4I15/2(第4図中のエネルギ準位「0」に
相当)へと遷移させられ、エネルギ準位4I13/2にある原
子の数が減少する。
これにより、エネルギ準位4I11/2(「2」)とエネル
ギ準位4I13/2(「1」)との良好な反転分布が確保さ
れ、レーザ発振は安定して継続されて、安定したレーザ
光がフィルタ4を介して出射される。
以上説明したように、本実施例では、光ファイバ1
へ、波長0.455〜0.514μmの第1の励起光P1と同時に、
波長1.535μmの第2の励起光P2を入射させてレーザ発
振を誘起させるため、従来の光ファイバレーザでは、波
長0.4765μmの励起光のみでしかレーザ発振を得ること
ができないのに対し、0.488μm、0.514μmをはじめ、
0.8μm、0.9μmの各波長の励起光によっても、安定な
レーザ発振を実現できる。
このため、励起用レーザ光源5としては、本実施例で
用いた波長0.455〜0.514μmのアルゴンイオンレーザの
みならず、発振波長0.8μmあるいは0.98μmの半導体
レーザも適用可能である。従って、励起用レーザ光源5
として半導体レーザを用いることにより、光ファイバレ
ーザの小型化を図れる利点がある。
なお、本実施例では、第1の励起光P1と第2の励起光
P2とを合波し、この合波光を光ファイバ1の一端へ入射
させるように構成したが、これに限定されるものではな
く、光ファイバ1の他端側に光合分波手段等を配置し、
第1及び第2の励起光をそれぞれ異なるファイバ端面か
ら入射するように構成してもよい。
また、本実施例では、エネルギ準位「1」の原子を、
基底準位「0」まで遷移せしめて、エネルギ準位「1」
の原子の数を減少させ、良好な反転分布を形成するよう
に構成したが、これに限定されるものではない。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、レーザ発振状
態における所定のエネルギ準位にある原子の数を、第2
のレーザ光源による光を入射させることにより誘導放出
させて減少させ、反転分布を確保するため、レーザ遷移
を安定に持続させることができる。
これにより、励起用レーザ光源として、特定の一波長
のみならず、ある範囲の複数の波長のものを用いること
ができる。
従って、例えば、2.7μmの発振が、波長0.8μmある
いは0.98μmの光で可能となり、大きさの小さな半導体
レーザを励起用レーザ光源に採用できるため、光ファイ
バレーザの大幅な小型化を実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る光ファイバレーザの一実施例を示
す構成図、第2図は光ファイバレーザのレーザ活性媒質
の励起準位とレーザ発振のメカニズムの一例を示す概略
図、第3図及び第4図は本発明に係る動作を説明するた
めの図で、第3図はEr元素のエネルギ準位図、第4図は
第1図の構成におけるレーザ活性媒質の励起準位とレー
ザ発振のメカニズムを示す概略図である。 図中、1……希土類元素添加光ファイバ、2a,2b……ミ
ラー、3……レンズ、4……フィルタ、5……励起用レ
ーザ光源、6……第2のレーザ光源、7……ダイクロイ
ックミラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/06 H01S 3/17 H01S 3/10 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ活性媒質を含む光ファイバと、該光
    ファイバの両端に相対するように配置され所定の波長に
    対してのみ反射特性を有する二つのミラーと、前記レー
    ザ活性媒質を励起するための所定波長の光を出射する励
    起用レーザ光源とを有する光ファイバレーザにおいて、 前記励起用レーザ光源による光とは異なる波長で、か
    つ、レーザ発振状態における所定のエネルギ準位にある
    原子を、下部エネルギ準位へ遷移させる波長の光を出射
    する第2のレーザ光源と、 前記各レーザ光源による光を前記光ファイバに入射させ
    る手段とを備えた ことを特徴とする光ファイバレーザ。
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