JP2005108985A - 半導体レーザチップ、半導体レーザ装置及び照明用ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】 1つのパッケージからレーザ光を複数方向に放射させる場合においても、パッケージの小型化を可能とした半導体レーザチップ、この半導体レーザチップを搭載した半導体レーザ装置及びこの半導体レーザ装置を用いた照明用ランプを提供する。
【解決手段】 活性層11を有する四角柱形状の半導体レーザチップ1Aであって、活性層11と垂直な4面のチップ端面12a〜12dが鏡面構造に形成されており、これらチップ端面12a〜12dから4方向にレーザ光を放射することができるように、チップ上面の電極パターン15が、チップ上面を端から端まで跨ぐように、レーザ光の放射方向に沿って十字形状に形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 活性層11を有する四角柱形状の半導体レーザチップ1Aであって、活性層11と垂直な4面のチップ端面12a〜12dが鏡面構造に形成されており、これらチップ端面12a〜12dから4方向にレーザ光を放射することができるように、チップ上面の電極パターン15が、チップ上面を端から端まで跨ぐように、レーザ光の放射方向に沿って十字形状に形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、レーザ光の複数方向への放射が可能な半導体レーザチップ、半導体レーザ装置及びこの半導体レーザ装置を用いた照明用ランプに関する。
半導体レーザチップは、光通信の分野や、CD、MD、DVD等の光ディスク装置の読み取りや書き込みの光源等として利用されている。
このような半導体レーザチップは、通常、四角柱形状に形成されたチップの前後両端面からレーザ光が放射される構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−164609号公報(従来の技術、図5等)
近時、このような半導体レーザチップの用途拡大に伴い、半導体レーザチップを搭載した1つのパッケージから複数方向にレーザ光を放射させたい要望がある。この場合、例えば2方向にレーザ光を放射させようとすると、1つのパッケージに2つの半導体レーザチップを搭載しなければならず、パッケージの小型化が難しいといった問題があった。
本発明は係る問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、1つのパッケージからレーザ光を複数方向に放射させる場合においても、パッケージの小型化を可能とした半導体レーザチップ、この半導体レーザチップを搭載した半導体レーザ装置及びこの半導体レーザ装置を用いた照明用ランプを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の半導体レーザチップは、活性層を有する四角柱形状の半導体レーザチップであって、前記活性層と垂直な4面のチップ端面が鏡面処理されており、これらチップ端面から4方向にレーザ光を放射することができる構造を有することを特徴としている。
この場合、前記4面のチップ端面のうち、対向する一組のチップ端面から放射されるレーザ光と、対向する他の一組のチップ端面から放射されるレーザ光とが独立に制御できるように、前記チップ上面の電極パターンを形成する。
具体的には、前記電極パターンを、前記一組のチップ端面に対応するように前記チップ上面に形成された第1電極と、前記他の一組のチップ端面に対応するように前記チップ上面に形成された第2電極とで構成し、かつ、第1電極と第2電極とを、中央部分で交わらないようにそれぞれ2分割し、対向する分割電極同士をそれぞれAu線(ワイヤ)でボンディングした構造とする。
または、前記電極パターンを、前記一組のチップ端面に対応するように前記チップ上面に形成された第1電極と、前記他の一組のチップ端面に対応するように前記チップ上面に形成された第2電極とで構成し、前記一方の電極を前記他方の電極と中央部分で交わらないように前記一方の電極のみを2分割し、その2分割された電極同士をAu線(ワイヤ)でボンディングした構造とする。このような構造とすれば、電極を繋ぐワイヤが1本で済むため、ワイヤボンディングの際のボンディング時間が短縮されるとともに、ワイヤの節約にもなる。
また、本発明の半導体レーザチップは、前記第1電極または前記第2電極の少なくとも一方の電極を前記チップ上面に延設方向を異ならせて複数本形成することにより、前記チップ端面から複数方向に複数本のレーザ光を放射可能としたことを特徴としている。これにより、各端面からそれぞれ複数のレーザ光を放射することができる。
また、本発明の半導体レーザチップは、活性層を有する2N(Nは3以上の正の整数)角柱形状の半導体レーザチップであって、前記活性層と垂直な2N面のチップ端面が鏡面処理されており、これらチップ端面から2N方向にレーザ光を放射することができる構造を有することを特徴としている。
この場合、前記2N面のチップ端面のうち、対向する各一組のチップ端面からそれぞれ放射されるレーザ光が独立に制御できるように、前記チップ上面の電極パターンを形成する。
具体的には、前記電極パターンを、前記各一組のチップ端面に対応するように前記チップ上面にそれぞれ電極を形成するとともに、これら各電極を他の電極と中央部分で交わらないようにそれぞれ2分割し、対向する分割電極同士をそれぞれAu線で接続した構造とする。これにより、各端面からレーザ光を放射状に出力することができる。
また、本発明の半導体レーザ装置は、上記各構成の半導体レーザチップを、パッケージの高さ方向に対してレーザ光の放射方向が垂直になるようにダイボンドしたことを特徴としている。これにより、多角柱形状のチップの各端面から複数方向にレーザ光を同時にまたは個別に放射することが可能となる。
また、本発明の半導体レーザ装置は、上記各構成の半導体レーザチップを赤、緑、青の3色用意し、これら半導体レーザチップを、パッケージの高さ方向に対してレーザ光の放射方向が垂直になるように並べてダイボンドしたことを特徴としている。これにより、半導体レーザチップを個別に発光させることで、赤、緑、青の各色のレーザ光を放射できるとともに、3色同時に発光させることで白色などの混合色のレーザ光を放射することができる。
また、本発明の半導体レーザ装置は、前記パッケージ内に、前記半導体レーザチップから放射されたレーザ光を一旦反射させてから外部に放射するための反射面を形成してもよい。この場合、反射面を完全な鏡面として、放射光をそのまま反射するようにしてもよい。または、反射面に処理を施してレーザ光の位相を乱した後、外部に放射するようにしてもよい。レーザ光の位相を乱す方法としては、反射面に波長程度の梨地状の凹凸処理を施して、レーザ光の反射時に位相が乱れるように設計する。このように梨地状の凹凸処理を施すことで、半導体レーザチップから放射されたレーザ光が反射面により空間的に拡散するため、目に安全な光のみを外部に放射することができるとともに、空間的にある程度均一な光を得ることができる。また、本発明の半導体レーザチップを用いることにより、一般的な単方向の半導体レーザチップを用いるよりも均一な光を得ることができる。
また、本発明の照明用ランプは、上記構成の半導体レーザ装置を用いた構成とする。この場合、各端面から放射されるレーザ光を周方向に順次切り替えて放射することにより、回転灯として用いることができる。
本発明によれば、1つのチップで多方向にレーザ光を放射することのできる半導体レーザチップを実現することができる。そのため、この半導体レーザチップをパッケージの高さ方向に対してレーザ光の放射方向が垂直になるようにダイボンドすることにより、1個の半導体レーザチップで多方向にレーザ光を放射することのできる半導体レーザ装置を実現することができる。さらに、この半導体レーザ装置を使用することで、例えば回転灯のような照明用ランプを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
図1は、本実施形態1の半導体レーザチップ10の概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図1は、本実施形態1の半導体レーザチップ10の概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
本実施形態1の半導体レーザチップ1Aは、光を発する活性層11を有する四角柱形状の半導体レーザチップであって、活性層11と垂直な4面のチップ端面12a〜12dが鏡面処理されており、これらチップ端面12a〜12dから4方向にそれぞれレーザ光を放射することができる構造を有している。
すなわち、詳細な図示は省略しているが、活性層11の上下には、発光した光を活性層11近傍に封じ込めるためのクラッド層が形成されており、これらの層によって光を増幅する発光領域11aと、発振に必要な共振器とが形成されている。活性領域11aと共振器とは、レーザ光の放射方向に細長い構造を持つ。また、本実施形態1では、共振器が基板13に平行に配置され、基板面に垂直な面であるチップ端面12a〜12dからレーザ光を放射する端面発光型となっている。なお、このような構造は、後に説明する他の実施形態の半導体レーザチップについても同様である。
また、基板13の底面には、n側電極14が形成されており、チップ上面には、各チップ端面12a〜12dから放射されるレーザ光を制御するためのp側電極である電極パターン15が形成されている。この電極パターン15は、チップ上面を端から端まで跨ぐように、レーザ光の放射方向に沿って十字形状に形成されている。
このような構成とすることにより、複数のレーザ光を放射する半導体レーザチップを形成することができる。
<実施形態2>
図2は、本実施形態2の半導体レーザチップ1Bの概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図2は、本実施形態2の半導体レーザチップ1Bの概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
本実施形態2の半導体レーザチップ1Bと上記実施形態1の半導体レーザチップ1Aとの構造上の違いは、実施形態1では十字形状に形成されていた電極パターン15が本実施形態2では分割されている点のみである。従って、他の構成要素については実施形態1と同じ符号を付すこととし、詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施形態2では、4面のチップ端面12a〜12dのうち、対向する一組のチップ端面12a,12cから放射されるレーザ光と、対向する他の一組のチップ端面12b,12dから放射されるレーザ光とが独立に制御できるように、チップ上面の電極パターン16が形成されている。
すなわち、電極パターン16は、一組のチップ端面12a,12cに対応するようにチップ上面に形成された第1電極161と、他の一組のチップ端面12b,12dに対応するようにチップ上面に形成された第2電極162とからなり、これら第1電極161と第2電極162とが、中央部分で交わらないようにそれぞれ2分割されており、対向する分割電極161aと161c、及び162bと162d同士がそれぞれAu線(ワイヤ)21で接続された構造となっている。
このように、第1電極161と第2電極162とを電気的に絶縁することで、対向する一組のチップ端面12a,12cから放射されるレーザ光と、対向する他の一組のチップ端面12b,12dから放射されるレーザ光とが独立に制御可能となっている。
<実施形態3>
図3は、本実施形態3の半導体レーザチップ1Cの概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図3は、本実施形態3の半導体レーザチップ1Cの概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
本実施形態3の半導体レーザチップ1Cと上記実施形態2の半導体レーザチップ1Bとの構造上の違いは、実施形態2では第1電極161と第2電極162の両方が分割されていたが、本実施形態3では一方の電極のみが分割されている点のみである。従って、他の構成要素については実施形態2と同じ符号を付すこととし、詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施形態3では、4面のチップ端面12a〜12dのうち、対向する一組のチップ端面12a,12cから放射されるレーザ光と、対向する他の一組のチップ端面12b,12dから放射されるレーザ光とが独立に制御できるように、チップ上面の電極パターン17が形成されている。
すなわち、電極パターン17は、一組のチップ端面12a,12cに対応するようにチップ上面に形成された第1電極171と、他の一組のチップ端面12b,12dに対応するようにチップ上面に形成された第2電極172とからなり、本実施形態3では、これら第1電極171と第2電極172とが中央部分で交わらないように、第2電極172のみが2分割されており、その分割電極172b,172d同士がワイヤ21で接続された構造となっている。
このように、第1電極171と第2電極172とを電気的に絶縁することで、対向する一組のチップ端面12a,12cから放射されるレーザ光と、対向する他の一組のチップ端面12b,12dから放射されるレーザ光とが独立に制御可能となっている。
また、本実施形態3では、第2電極172のみを分割した構造としたので、上記実施形態2に比べて、電極を繋ぐワイヤが1本で済むため、ワイヤボンディングの際のボンディング時間が短縮されるとともに、ワイヤの節約にもなる。
<実施形態4>
図4は、本実施形態4の半導体レーザチップ1Dの概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図4は、本実施形態4の半導体レーザチップ1Dの概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
本実施形態4の半導体レーザチップ1Dは、電極パターンの構造が、上記実施形態2の半導体レーザチップ1Bの電極構造と相違しているのみである。従って、他の構成要素については実施形態2と同じ符号を付すこととし、詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施形態4では、第1電極181ないし第6電極186を、チップ上面に延設方向を異ならせて放射状に複数本(本実施形態4では、対向する一組のチップ端面12a,12cに対応させて3本、対向する他の一組のチップ端面12b,12dに対応させて3本の計6本)形成することにより、各チップ端面12a〜12dから複数方向(放射状の3方向)に複数本(3本)のレーザ光を独立に放射可能とした構造となっている。
すなわち、第1電極181ないし第6電極186は、チップ上面の中央部分で互いに交わらないように、それぞれ2分割(181aと181c、182aと182c、183aと183c、184bと184d、185bと185d、186bと186d)されており、対向する分割電極同士がそれぞれワイヤ21で接続された構造となっている。
このように、各電極181〜186をそれぞれ電気的に絶縁することで、各チップ端面12a〜12dから多数本のレーザ光が独立に放射可能となっている。
<実施形態5>
図5は、本実施形態5の半導体レーザチップ1Eの概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図である。
図5は、本実施形態5の半導体レーザチップ1Eの概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図である。
本実施形態5の半導体レーザチップ1Eは、光を発する活性層11を有する2N(本実施形態5では、N=4となっている)角柱形状の半導体レーザチップであって、活性層11と垂直な8面のチップ端面12a〜12hが鏡面処理されており、これらチップ端面12a〜12hから放射状の8方向にそれぞれレーザ光を放射することができる構造を有している。他の構成要素については実施形態1と同様であるので、ここでは同じ構成要素に同符号を付すこととし、詳細な説明は省略する。
本実施形態5では、8面のチップ端面12a〜12hのうち、対向する一組のチップ端面12a,12eから放射されるレーザ光と、対向する一組のチップ端面12b,12fから放射されるレーザ光と、対向する一組のチップ端面12c,12gから放射されるレーザ光と、対向する一組のチップ端面12d,12hから放射されるレーザ光とがそれぞれ独立に制御できるように、チップ上面の電極パターンが形成されている。
すなわち、電極パターンは、一組のチップ端面12a,12eに対応するようにチップ上面に形成された第1電極191と、一組のチップ端面12b,12fに対応するようにチップ上面に形成された第2電極192と、一組のチップ端面12c,12gに対応するようにチップ上面に形成された第3電極193と、一組のチップ端面12d,12hに対応するようにチップ上面に形成された第4電極194とからなり、これら電極191〜194が中央部分で交わらないように、それぞれ2分割(191aと191e、192bと192f、193cと193g、194dと194h)されている。そして、対向する分割電極同士がそれぞれワイヤ21で接続された構造となっている。
このように、各電極191〜194をそれぞれ電気的に絶縁することで、各チップ端面12a〜12hから放射状の8方向に(すなわち、対角線上にそれぞれ形成された共振器から)それぞれレーザ光が独立に放射可能となっている。
なお、上記実施形態5では、多角柱形状として8角形を例示しているが、これに限定されるものではなく、6角形や10角形等、種々の多角柱形状の半導体レーザチップを作製することが可能である。
<実施形態6>
上記実施形態1〜5は、半導体レーザチップ自体に関する実施形態であったが、本実施形態6では、半導体レーザ装置の一例として、上記実施形態2の構成の半導体レーザチップ1Bを搭載した半導体レーザ装置の実施形態を示している。
上記実施形態1〜5は、半導体レーザチップ自体に関する実施形態であったが、本実施形態6では、半導体レーザ装置の一例として、上記実施形態2の構成の半導体レーザチップ1Bを搭載した半導体レーザ装置の実施形態を示している。
図6は、本実施形態6の半導体レーザ装置の概略構造を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は(a)の金属ステム部分の断面図、(d)は等価回路図である。
本実施形態6の半導体レーザ装置2Aは、パッケージとなる金属ステム31の高さ方向に対してレーザ光の放射方向が垂直になるように半導体レーザチップ1Bがダイボンドされた構造となっている。
具体的に説明すると、金属ステム31は、GND側のリードピン33aを有する円柱状の導電部材33に、導電部材33との接触部を絶縁部材32,32で覆った形状のプラス側のリードピンとなる2本の導電部材34,35を挿通した状態で全体を一体的に固定した構造となっている。また、半導体レーザチップ1Bの上面に形成された例えば第1電極161が一方の導電部材34にワイヤ(Au線)36で接続され、第2電極162が他方の導電部材35にワイヤ(Au線)36で接続された構造となっている。なお、図中の符号37は、金属ステム31上に装着された透明の保護キャップである。
これにより、半導体レーザチップ1Bの4面の各チップ端面12a〜12dから4方向にレーザ光を同時にまたは個別に放射することが可能な半導体レーザ装置を形成することができる。
<実施形態7>
本実施形態7は、半導体レーザ装置の一例として、上記実施形態2の構成の半導体レーザチップ1Bを複数(この例では3個)搭載した半導体レーザ装置の実施形態を示している。
本実施形態7は、半導体レーザ装置の一例として、上記実施形態2の構成の半導体レーザチップ1Bを複数(この例では3個)搭載した半導体レーザ装置の実施形態を示している。
図7は、本実施形態7の半導体レーザ装置の概略構造を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は等価回路図である。
本実施形態7の半導体レーザ装置2Bは、上記実施形態2の構造の半導体レーザチップ1Bを、赤色発光の半導体レーザチップ1Br、緑色発光の半導体レーザチップ1Bg、青色発光の半導体レーザチップ1Bbの3個用意し、これら3個の半導体レーザチップ1Br,1Bg,1Bbを、パッケージとなる金属ステム31の高さ方向に対してレーザ光の放射方向が垂直になるように、中央部の導電部材33の上部平坦面33aに3個並べてそれぞれダイボンドした構造となっている。
そして、半導体レーザチップ1Baの第1電極161が絶縁部材32に設けられた第1導電部材41にワイヤ(Au線)47で接続されるとともに、第2電極162が第2導電部材42にワイヤ(Au線)47で接続され、半導体レーザチップ1Bgの第1電極161が絶縁部材32に設けられた第3導電部材43にワイヤ(Au線)47で接続されるとともに、第2電極162が第4導電部材44にワイヤ(Au線)47で接続され、半導体レーザチップ1Bbの第1電極161が絶縁部材32に設けられた第5導電部材45にワイヤ(Au線)47で接続されるとともに、第2電極162が第6導電部材46にワイヤ(Au線)47で接続された構造となっている。その他の構造は、上記実施形態6で説明した図6に示す半導体レーザ装置2Aの構造と同じである。
このように、赤色発光、緑色発光、青色発光の3個の半導体レーザチップ1Br,1Bg,1Bbを搭載し、これらを個別に発光させることで、赤、青、緑の各色のレーザ光を放射できるとともに、3色同時に発光させることで白色などの混合色のレーザ光を放射することができる。
<実施形態8>
図8は、本実施形態8の半導体レーザ装置の概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は断面図である。本実施形態8の半導体レーザ装置2Cは、図6に示す実施形態6の半導体レーザ装置に改良を加えたものである。
図8は、本実施形態8の半導体レーザ装置の概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は断面図である。本実施形態8の半導体レーザ装置2Cは、図6に示す実施形態6の半導体レーザ装置に改良を加えたものである。
すなわち、金属ステム31の周囲を囲むようにして、半導体レーザチップ1Bから水平方向に放射されたレーザ光を一旦上方に反射させてから外部に放射するための反射面51を形成し、金属ステム31及び反射面51の外周部分を樹脂パッケージ55でモールドした構造となっている。
反射面51は、断面が放物線形状となるような湾曲面に形成されており、その表面は完全な鏡面仕上げとなっている。ただし、このような鏡面仕上げではなく、反射面51に処理を施してレーザ光の位相を乱した後、外部に放射するようにしてもよい。
レーザ光の位相を乱す方法としては、反射面51にレーザ光の波長程度の梨地状の凹凸処理を施せばよい。このように梨地状の凹凸処理を施すことで、半導体レーザチップ1Bから放射されたレーザ光が反射面51により空間的に拡散するため、目に安全な光のみを外部に放射することができるとともに、空間的にある程度均一な光を得ることができる。
また、本実施形態8の半導体レーザ装置2Cを用いることにより、一般的な単方向の半導体レーザチップを用いるよりも均一な光を得ることができる。
<実施形態9>
図9は、本実施形態9の半導体レーザ装置の概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は断面図である。本実施形態9の半導体レーザ装置2Dは、図7に示す実施形態7の半導体レーザ装置に、図8で示した実施形態8と同様の改良を加えたものである。
図9は、本実施形態9の半導体レーザ装置の概略構造を示しており、(a)は平面図、(b)は断面図である。本実施形態9の半導体レーザ装置2Dは、図7に示す実施形態7の半導体レーザ装置に、図8で示した実施形態8と同様の改良を加えたものである。
すなわち、金属ステム31の周囲を囲むようにして、各半導体レーザチップ1Br,1Bg,1Bbから水平方向に放射されたレーザ光を一旦上方に反射させてから外部に放射するための反射面51を形成し、金属ステム31及び反射面51の外周部分を樹脂パッケージ55でモールドした構造となっている。
反射面51は、断面が放物線形状となるような湾曲面に形成されており、その表面は完全な鏡面仕上げとなっている。ただし、このような鏡面仕上げではなく、反射面51に処理を施してレーザ光の位相を乱した後、外部に放射するようにしてもよい。
レーザ光の位相を乱す方法としては、反射面51にレーザ光の波長程度の梨地状の凹凸処理を施せばよい。このように梨地状の凹凸処理を施すことで、半導体レーザチップ1Bから放射されたレーザ光が反射面51により空間的に拡散するため、目に安全な光のみを外部に放射することができるとともに、空間的にある程度均一な光を得ることができる。
また、本実施形態9の半導体レーザ装置2Dを用いることにより、一般的な単方向の半導体レーザチップを用いるよりも均一な光を得ることができる。
なお、本発明の半導体レーザ装置としては、上記実施形態8及び実施形態9の他にも、図1に示した半導体レーザチップ1Aを搭載した半導体レーザ装置、図3に示した半導体レーザチップ1Cを搭載した半導体レーザ装置、図4に示した半導体レーザチップ1Dを搭載した半導体レーザ装置、図5に示した半導体レーザチップ1Eを搭載した半導体レーザ装置などがある。
また、本発明では、上記各構成の半導体レーザ装置を用いることによって、種々の照明用ランプを作製することができる。例えば、図4に示した半導体レーザチップ1Dを搭載した半導体レーザ装置、または図5に示した半導体レーザチップ1Eを搭載した半導体レーザ装置を用いて照明用ランプを作製した場合には、各端面から放射されるレーザ光を周方向に順次切り替えて放射することにより、回転灯として用いることができる。
1A〜1E 半導体レーザチップ
2A〜2D 半導体レーザ装置
11 活性層
12a〜12d チップ端面
13 基板
14 n側電極
15 電極パターン
16 電極パターン
161 第1電極
162 第2電極
17 電極パターン
171 第1電極
172 第2電極
181 第1電極
182 第2電極
183 第3電極
184 第4電極
185 第5電極
186 第6電極
191 第1電極
192 第2電極
193 第3電極
194 第4電極
21,36,47 Au線(ワイヤ)
31 金属ステム
32 絶縁部材
33,34,35 導電部材
41 第1導電部材
42 第2導電部材
43 第3導電部材
44 第4導電部材
45 第5導電部材
46 第6導電部材
51 反射面
55 樹脂パッケージ
2A〜2D 半導体レーザ装置
11 活性層
12a〜12d チップ端面
13 基板
14 n側電極
15 電極パターン
16 電極パターン
161 第1電極
162 第2電極
17 電極パターン
171 第1電極
172 第2電極
181 第1電極
182 第2電極
183 第3電極
184 第4電極
185 第5電極
186 第6電極
191 第1電極
192 第2電極
193 第3電極
194 第4電極
21,36,47 Au線(ワイヤ)
31 金属ステム
32 絶縁部材
33,34,35 導電部材
41 第1導電部材
42 第2導電部材
43 第3導電部材
44 第4導電部材
45 第5導電部材
46 第6導電部材
51 反射面
55 樹脂パッケージ
Claims (13)
- 活性層を有する四角柱形状の半導体レーザチップであって、前記活性層と垂直な4面のチップ端面が鏡面処理されており、これらチップ端面から4方向にレーザ光を放射することができる構造を有することを特徴とする半導体レーザチップ。
- 前記4面のチップ端面のうち、対向する一組のチップ端面から放射されるレーザ光と、対向する他の一組のチップ端面から放射されるレーザ光とが独立に制御できるように、前記チップ上面の電極パターンが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザチップ。
- 前記電極パターンは、前記一組のチップ端面に対応するように前記チップ上面に形成された第1電極と、前記他の一組のチップ端面に対応するように前記チップ上面に形成された第2電極とからなり、前記一方の電極が前記他方の電極と中央部分で交わらないように前記一方の電極のみが2分割されており、その分割された電極同士がAu線で接続されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体レーザチップ。
- 前記電極パターンは、前記一組のチップ端面に対応するように前記チップ上面に形成された第1電極と、前記他の一組のチップ端面に対応するように前記チップ上面に形成された第2電極とが、中央部分で交わらないようにそれぞれ2分割されており、対向する分割電極同士がそれぞれAu線で接続されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体レーザチップ。
- 前記第1電極または前記第2電極の少なくとも一方の電極を前記チップ上面に延設方向を異ならせて複数本形成することにより、前記チップ端面から複数方向に複数本のレーザ光を放射可能としたことを特徴とする請求項4に記載の半導体レーザチップ。
- 活性層を有する2N(Nは3以上の正の整数)角柱形状の半導体レーザチップであって、前記活性層と垂直な2N面のチップ端面が鏡面処理されており、これらチップ端面から2N方向にレーザ光を放射することができる構造を有することを特徴とする半導体レーザチップ。
- 前記2N面のチップ端面のうち、対向する各一組のチップ端面からそれぞれ放射されるレーザ光が独立に制御できるように、前記チップ上面の電極パターンが形成されていることを特徴とする請求項6に記載の半導体レーザチップ。
- 前記電極パターンは、前記各一組のチップ端面に対応するように前記チップ上面にそれぞれ電極が形成されるとともに、これら各電極は他の電極と中央部分で交わらないようにそれぞれ2分割されており、対向する分割電極同士がそれぞれAu線で接続されていることを特徴とする請求項7に記載の半導体レーザチップ。
- 前記請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の半導体レーザチップが、パッケージの高さ方向に対してレーザ光の放射方向が垂直になるようにダイボンドされていることを特徴とする半導体レーザ装置。
- 前記請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の半導体レーザチップを赤、緑、青の3色用意し、これら半導体レーザチップが、パッケージの高さ方向に対してレーザ光の放射方向が垂直になるように並べてダイボンドされていることを特徴とする半導体レーザ装置。
- 前記パッケージ内には、前記半導体レーザチップから放射されたレーザ光を一旦反射させてから外部に放射するための反射面が形成されていることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の半導体レーザ装置。
- 前記反射面が鏡面処理されているか、またはレーザ光の位相が乱れるように梨地処理されていることを特徴とする請求項10に記載の半導体レーザ装置。
- 前記請求項9ないし請求項12のいずれかに記載の半導体レーザ装置を用いたことを特徴とする照明用ランプ。
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