JP2005107418A - レンズ鏡筒システム - Google Patents

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Abstract

【課題】仕様の異なるレンズ鏡筒において、構成部材を共通化し、部品管理の簡易化、コストダウンを可能とするレンズ鏡筒システムを提供する。
【解決手段】本レンズ鏡筒システムは、異なる仕様、例えば、焦点調節可能なレンズ鏡筒と固定焦点のレンズ鏡筒であって、それぞれの鏡筒外装を構成する外装ユニットおよび各レンズ群を内蔵する光学ユニットを有する第一のレンズ鏡筒10、および、第二のレンズ鏡筒からなり、第一のレンズ鏡筒と第二のレンズ鏡筒との外装ユニットにおいては、外装部材としての合焦位置設定用距離環14と、表示窓を有する中枠16と、中枠に支持される距離目盛表示用の目盛環21と、後方から中枠16、もしくは、ズーム環26等を押さえる後カバー31等の部材が共用部材として使用可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズ鏡筒システム、特にレンズ鏡筒間の構成部材の共通化に関する。
従来、レンズ鏡筒間における構成部材の共通化に関して、特許文献1に提案されたものは、一種類のヘリコイド環が異なる複数のレンズ鏡筒に適用できる新規な該ヘリコイド環を適用するレンズ鏡筒に関するものである。
特許文献1は、特公平8−3571号公報である。
しかしながら、特許文献1に示されるレンズ鏡筒は、ヘリコイド環の共通化に止まるものであり、他の複数の部材に関する共通化には、言及されていない。より多くの構成部材を複数のレンズ鏡筒で共用化ができれば、部品の種類を減らすことができ、レンズ鏡筒のコストダウン、あるいは、部品管理の簡素化に多大な効果が期待できる。
本発明は、上述のような状況に鑑みてなされたものであり、複数の種類のレンズ鏡筒間で部品を共通化を可能として、コストダウンと生産性の向上が実現できるレンズ鏡筒システムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載のレンズ鏡筒システムは、第一のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する第一の固定枠と、第二のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する上記第一の固定枠と同径の第二の固定枠と、上記第一のレンズ鏡筒と上記第二のレンズ鏡筒とに共通に使用可能な部品であって、上記第一の固定枠の外径と上記第二の固定枠の外径とに回転可能に嵌合可能な、上記第一のレンズ鏡筒の焦点調節と上記第二のレンズ鏡筒の焦点調節のための距離環 本発明の請求項2記載のレンズ鏡筒システムは、第一のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する第一の固定枠と、第二のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する上記第一の固定枠と同径の第二の固定枠と、上記第一のレンズ鏡筒と上記第二のレンズ鏡筒とに共通に使用可能な部品であって、上記第一の固定枠の外径と上記第二の固定枠の外径の周りに回転可能な、上記第一のレンズ鏡筒と上記第二のレンズ鏡筒のそれぞれの合焦レンズ系の位置に対応する被写界側の被写体焦点位置を表示する距離目盛表示環とを有する。
本発明の請求項3記載のレンズ鏡筒システムは、請求項2記載のレンズ鏡筒システムにおいて、さらに、上記距離目盛表示環の距離目盛を表示するための窓を有し、上記第一のレンズ鏡筒と第二のレンズ鏡筒とに共通に使用可能な部品であって、上記第一の固定枠の外径と上記第二の固定枠の外径の周りに配置され、上記距離目盛表示環を回転可能に支持する表示環保持環とを有する。
本発明の請求項4記載のレンズ鏡筒システムは、第一のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する第一の固定枠と、第二のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する上記第一の固定枠と同径の第二の固定枠と、上記第一のレンズ鏡筒と第二のレンズ鏡筒とに共通に使用可能な部品であって、上記第一の固定枠の外径と上記第二の固定枠の外径とに回転可能に光軸方向から嵌合可能な、上記第一のレンズ鏡筒の焦点調節と上記第二のレンズ鏡筒の焦点調節のための距離環と、第一のレンズ鏡筒と第二のレンズ鏡筒とに共通に使用可能な部品であって、上記第一のレンズ鏡筒の焦点調節と上記第二のレンズ鏡筒の焦点調節のための上記距離環が光軸方向に移動しないように上記第一のレンズ鏡筒と上記第二のレンズ鏡筒のそれぞれの後端部に設けられることが可能な後端部外装部材とを有する。
本発明のレンズ鏡筒システムによれば、仕様の異なる複数の種類のレンズ鏡筒間で部品の共通化が可能となり、製作部品の種類が減ることにより部品単価の削減と、同時に該部品成形用の金型費も削減され、また、部品管理も簡素化されることからコストダウンと生産性の向上が期待できる。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。
本発明の一実施形態であるレンズ鏡筒システムは、種類(仕様)の異なる第一のレンズ鏡筒と第二のレンズ鏡筒とからなるシステムである。上記第一のレンズ鏡筒と第二のレンズ鏡筒とは、それぞれの固定枠である本枠内に光学ユニットを内包しており、本枠の外周部分に配置される鏡筒外観部材、例えば、撮影レンズ(合焦レンズ系)の焦点調節を行うために回動操作される距離環と、合焦レンズ系の位置に対応する被写界側の被写体焦点位置を表示する距離目盛表示環である目盛環と、上記距離目盛表示環を回転可能に支持し、表示用窓部を有する表示環保持環である中枠と、レンズ鏡筒のそれぞれの後端部に設けられ、上記距離環,中枠,目盛環等の光軸方向の移動を規制する後端部外装部材である後カバー等を共通で使用可能とする。以下、上記第一,第二のレンズ鏡筒の構成,作用等について説明する。
まず、本発明の一実施形態であるレンズ鏡筒システムを構成する第一のレンズ鏡筒について、図1〜14を用いて説明する。
図1は、上記第一のレンズ鏡筒の側面図である。図2は、上記レンズ鏡筒のワイド状態における光軸上の断面図である。図3は、上記レンズ鏡筒のテレ状態における光軸上の断面図(上半部分を示す)である。図4は、上記レンズ鏡筒を構成する外装ユニットの一部の分解斜視図であり、図5は、上記レンズ鏡筒を構成する外装ユニットの他の一部の分解斜視図である。図6は、上記レンズ鏡筒を構成する光学ユニットの一部の分解斜視図であり、図7は、上記レンズ鏡筒を構成する光学ユニットの他の一部の分解斜視図である。図8は、上記レンズ鏡筒を構成する制御ユニットを結像側(後方側)からみた斜視図である。図9は、上記制御ユニットを構成するレンズ鏡筒制御FPCの展開図である。図10は、上記制御ユニットを構成するFPC支持板の斜視図である。図11は、上記レンズ鏡筒を構成する光学ユニットの組み立て状態の斜視図である。図12は、上記外装ユニットの本枠と上記光学ユニットの固定環との後端部を結像側(後方側)からみた分解斜視図である。図13は、上記光学ユニットと上記外装ユニットとの組み立て体を結像側(後方側)からみた斜視図である。図14は、上記光学ユニットと上記外装ユニットとの組み立て体にさらに制御ユニットを装着した状態を結像側(後方側)から見た斜視図である。
なお、以下の説明において、レンズ鏡筒の光学系(撮影レンズ)の光軸をOとし、光軸Oに沿う方向をZ方向する。Z方向のレンズ鏡筒被写体側を前方(+Z方向)とし、結像側を後方(−Z方向)とする。また、各構成部材の回転方向は、被写体側から見た回転方向で示し、時計回りを+方向、反時計回りを−方向とする。また、図3〜11、および、図19〜24において、符号am 〜an 、bm 〜bn 、cm 〜cn 、および、dm 〜dn 等、の同一符号で示した方向は、組み立て時、該当する部材が挿通、嵌合、もしくは、螺合する方向を示している。
図1,2に示すように第一のレンズ鏡筒10は、一眼レフカメラボディに着脱可能で、かつ、焦点調節可能なズーム式レンズ鏡筒であり、主に本レンズ鏡筒の外装を形成する外装ユニット1と、外装ユニット1内部に収納され、本レンズ鏡筒の光学系を内蔵する光学ユニット2と、第一のレンズ鏡筒10の駆動制御を行うための制御ユニット3とからなる。この第一のレンズ鏡筒10の光学系は、被写体側(前方側)からズーミング時に進退される第一群レンズ41と、ズーミング時およびフォーカシング時に進退される合焦光学系の第二群レンズ51および第三群レンズ61と、ズーミング時に進退される第四群レンズ81および絞り羽根72とからなる。
外装ユニット1は、図4,5に示すように前面部に前カバー12が装着され、光学ユニット2を内包する第一の固定枠としての本枠11と、外周にゴムリング15が装着され、焦点調節時に回動される部材であって、本枠11に回転可能に嵌合する距離環14と、本枠11の外周に固定支持され、目盛環21を回転可能に保持する表示環保持環である中枠16と、本枠11の外周と中枠16の内周との間に回転自在に保持され、合焦レンズ系の合焦位置に対応する被写界側の被写体焦点位置を表示するための距離目盛表示環である目盛環21と、本枠11の外周に固定支持されるズーム台24と、外周にゴムリング29が嵌合装着され、ズーミング時に回転操作されるズーム環26と、本枠11一端の背面側外周に固定支持され、距離環14,中枠16,ズーム環26等の光軸O方向の移動を防止するために後端部に配置される後端部外装部材としての後カバー(後端カバー)31と、本枠11の背面部に固着されるレンズマウント36と、レンズマウント36の内周に挿入固着されるカバー後枠37とを有してなる。
なお、上記各構成部材のうち、距離環14及びゴムリング15と、中枠16と、ズーム環26およびゴムリング29と、後カバー31とは、それぞれが後述する第二のレンズ鏡筒10Aと共用する外観の一部を成す部材である。
光学ユニット2は、図6,7に示すように第一群レンズ41を持つ第一群枠ユニット40と、2本のガイドロッド47,48と、第二群レンズ51を持つ第二群枠ユニット50と、第二群枠ユニット50を進退駆動する第二群回転ズーム枠58と、第三群レンズ61を持つ第三群枠ユニット60と、第三群枠ユニット60を進退駆動する第三群回転ズーム枠68と、絞り羽根72を持つ絞枠ユニット70と、第四群レンズ81を持つ第四群枠ユニット80と、本枠11に固定支持される光学ユニット側固定枠としての固定環83と、固定環83に回転可能に支持されるカム環84と、押さえリング86と、固定環83の後方部に回転可能に支持されるレンズ駆動枠87とを有してなる。
制御ユニット3は、図8に示すようにフォーカスモータ,モータPI(フォトインタラプタ),減速ギヤ列等を有する合焦レンズ駆動ユニット101と、各制御用FPC(フレキシブル基板)コネクタ,制御用IC,マウント接点等が実装されたフレキシブル基板よりなるレンズ鏡筒制御FPC(レンズ鏡筒制御基板)102とからなる。
なお、第一のレンズ鏡筒10において、固定環83と、カム環84と、第二,三群枠ユニット50,60と、第二,三群回転ズーム枠58,68と、レンズ駆動枠87等により主たるズームレンズ駆動装置が構成され、ズーム環26の回転駆動に伴って、第一群レンズ41、第二群レンズ51、第三群レンズ61、第四群レンズ81、および、絞枠ユニット80の光軸O方向への進退駆動が行われる。また、レンズ駆動枠87の回転駆動に伴って、第二レンズ51、第三群レンズ61のみが光軸O方向に進退する。
次に上述した第一のレンズ鏡筒10の各構成部材のさらなる詳細およびその組み立て手順等について説明する。
第一のレンズ鏡筒10においては、先に光学ユニット2がユニットとして組み立てられ、後述するように光学ユニット2を外装ユニット1の本枠11に組み込み後、外装ユニットの各構成部材が本枠11の外周部に順次、嵌入されて組み立てられる。その後、本枠11の後方より制御ユニット3が組み込まれ、レンズマウントを装着してレンズ鏡筒10の組み立てが完了する。ただし、それらの組み立て順は、必ずしも後述する順には限定されない。
まず、光学ユニット2の各構成部材について説明する。
第一群枠ユニット40は、図6に示すように第一群枠部材43と、第一群レンズ41を保持する第一群レンズ保持枠42と、フード環44と、飾り板45とを有してなる。
第一群枠部材43は、円筒形状の枠部材であって、外装ユニット1の本枠11の内周に進退可能に挿入される。この第一群枠内周部43aには、3つの光軸Oに沿った3本の有底の直進溝43dが設けられ、3つのカムフォロア突起43eが設けられる。カムフォロア突起43eの周方向断面形状は、略四角形であり、嵌入する後述のカム環84のカム溝84eに当接摺動する角部は、比較的大きな曲率半径で形成され、カム溝84e方向の角部は、エッヂに近い形状とする。このような形状にすることによって摺動しやすく、かつ、カムフォロア剪断強度を向上させている。
第一群レンズ保持枠42は、開口部を有するリング形状部材であって、該開口部に第一群レンズ41が固着されている。
フード環44は、開口部44aを有するリング形状部材であり、その前方に開口部45aを有する飾り板45が貼付される。
第一群枠部材43の前面側の内周部43fには、段部42gにOリング5Fを挿入した状態の第一群レンズ保持枠42の段部42fが嵌合して装着される。さらに、第一群レンズ保持枠42の前面側にフード環44を嵌め込み、ビス7Jをビス挿通穴44cおよび42cを挿通させて第一群枠部材43のビス穴43cに螺着する。このビスの螺着によって第一群枠部材43と第一群レンズ保持枠42およびフード環44とが第一群枠ユニット40として一体化される。
固定環カバー46は、リング形状の部材であって、図6に示すように中央開口部46aを有しており、後述する固定環83の前面に取り付けられる。この固定環カバー46には、外周3方向に突出する第一群枠の直進ガイド用凸部46dと、該凸部46dの内方側に配されるビス挿通穴46bと、外周の凸部46dの周方向中間に配される第一群枠カムフォロア逃げ用凹部46cと、外周近傍で後面側後方に突出する位置決め用凸部46hと、後面上の光軸Oに対して略対称位置の2ヶ所に配される有底のガイドロッド用嵌合穴部46f,46gとが設けられる。
固定環83は、円筒形状の部材であって、図2,12に示すように外装ユニット1の本枠11の内部に後端部にて固定支持される。固定環83の内部には第二群,第三群,第四群枠ユニット,絞枠ユニット,第二群,第三群回転ズーム枠が回転、または、進退自在に組み込まれ、さらに、外周部にカム環とレンズ駆動枠が回転自在に嵌入される。
固定環83の前端フランジ部には、図7,12に示すように3つのビス穴83bと、フランジ部外周に3つの第一群枠カムフォロア逃げ用凹部83c、および、1つの位置決め凹部83hとが設けられる。固定環83の後端面には、ガイドロッド用嵌合穴83f,83gと、ビス穴83n,83q,83r,83sと、切り欠き部83u等が設けられる。また、固定環83の前方円筒部83iに光軸O方向に対して斜行する3本づつの2組のカム溝83d,83eと、後方円筒部83jに光軸O方向に対して平行な2本の直進溝83k,83mとが設けられる。さらに、固定環83の後方円筒部83jの後端部近傍部分に円周に沿った段部83tが設けられる。
ガイドロッド47,48は、真直のロッド部材であって、図6,7に示すように後端部(一端部)が固定環83の嵌合穴83f,83gに、先端部(他端部)が固定環カバー46の嵌合穴部46f,46gとに嵌入して光軸Oに対して平行な状態で支持される。このガイドロッド47,48は、第二群枠ユニット50の第二群レンズ保持枠52と、第三群枠ユニット60の第三群レンズ保持枠62と、絞枠ユニット70の絞枠部材71と、第四群枠ユニット80の第四群枠部材77との各ガイド穴、または、切り欠き部に嵌入し、各枠部材を回転規制した状態で光軸O方向に沿って摺動自在にガイドする。
カム環84は、円筒形状の部材であって、図2,6,7に示すように固定環83の前方円筒部83iに回転自在に嵌入し、外周に第一群枠部材43が進退,回転自在に嵌入する。このカム環84には、円筒部前方側に光軸O方向に平行な3本の直進溝84dと、円筒部外周前方側に前方挿入口を有する有底の3本のカム溝84eと、円筒部後方側に光軸O方向に対して斜行する2本のカム溝84k,84mと、後方外周に有底の回転止め用溝84jとが設けられる。さらに、カム環84の外周後方部の周方向に沿って所定幅の帯状の段部84hが設けられ、該段部84h上の2ヶ所に駆動ピン螺着用のネジ穴84iが設けられる。
押さえリング86は、厚み方向に弾性変形可能な金属板製のリング形状部材であって、図7に示すようにカム環84の外周の回転止め用溝84jに嵌入する内周方向凸部86jを有し、さらに、前面側左右ライン86pを前方山折り線として僅かな角度だけ折り曲げて形成されている。
レンズ駆動枠87は、リング状部材であって、図7に示すように前方に突出する係合二股部87cと、内周部87jの一部に内歯歯車部87bとが設けられ、さらに、内周部を通して光軸Oに沿って前方に向け延出する真直状の連結腕88が固定支持される。この連結腕88は、レンズ駆動枠87の後端面部にビス7Sにより固着される金属板部材であって、連結腕88の前方部には、根元部より幅が狭く形成された嵌入部88cが設けられる。なお、嵌入部88cは、後述する第二,第三群回転リング54,64のガイド用凹部54c,64cに嵌入する。また、内歯歯車部87bには、後述する合焦レンズ駆動ユニット101の減速ギヤ列の出力ギヤ123が噛合する。
第二群枠ユニット50は、図2,6に示すように合焦レンズである第二群レンズ51と、第二群レンズ51を保持する第二群レンズ保持枠52と、第二群回転リング54と、第二群枠ナット56と、第二群レンズ外周を覆う不要光カット用レンズキャップ53とを有してなる。
第二群レンズ保持枠52には、第二群レンズ51を保持する開口部と、外周フランジ部52b上の光軸Oに対して略対称位置の上方にスリーブ支持孔52c、下方にガイドロッド48が摺動自在の嵌入するガイド用長孔52gとが設けられ、さらに、後方当接面52dと、後方当接面52dより後方に突出する雄ネジ部52eとが設けられる。
スリーブ支持孔52cには、ガイドロッド47が摺動自在に嵌入するスリーブ49がガタのある状態で挿入される。そして、第二群レンズの光軸Oに対して所定の離間位置にガイドロッド47を支持する状態でスリーブ49を位置決めし、スリーブ支持孔52cに接着固定する。なお、上記スリーブの接着を行う場合、スリーブ支持孔52cの中間に設けられる接着剤注入開口部より接着剤が注入される。
第二群回転リング54は、リング形状の部材であって、中央開口部54aと、中央開口部54aの後方に設けられる円錐傾斜面54bと、外周部に光軸Oに対して略対称な位置に突出する2つの突起部54eとが設けられ、さらに、2つの突起部54eに対して略直交する方向の外周位置に、連結腕88が摺動自在に嵌入するガイド凹部54cが設けられている。2つの突起部54eには、径方向にそれぞれピン54fが設けられており、それぞれのピン54fには、カムフォロア55が嵌入され、熱かしめにより固定される。
第二群枠ナット56は、リング形状の部材であって、第二群レンズ保持枠52の雄ネジ部52eの外径部に嵌合する中央開口部56aと、雄ネジ部52eと螺合可能な雌ネジ部56eと、前端面56dと、前端面後方に第二群回転リング54の円錐傾斜面54bと等しい傾斜の円錐傾斜面56bと、後端面側にすり割部56cとが設けられる。
第二群枠ユニット50を組み立てる場合は、第二群レンズ保持枠52に第二群回転リング54を挟む状態で第二群枠ナット56を螺着し、第二群回転リング54の円錐傾斜面54bと第二群枠ナット56の円錐傾斜面56bとが摺接する状態とする。この組み付け時に第二群レンズ保持枠52の後方当接面52dと第二群枠ナット56の前端面56dの間には、適切な厚みの間隔座板(スペーサ)57が挿入される。従って、第二群レンズ保持枠52と第二群回転リング54とが光軸O方向並びに光軸O直交方向のガタが極めて少ない状態でスムーズに相対回転可能に、かつ、光軸O方向には一体に組み付けられる。
第二群回転ズーム枠58は、円筒形状の部材であって、図6に示すように内周部に前方挿入口58cを有する、光軸O方向に斜行する2本のカム溝58dと、外周部58b上に2つのネジ部58eとが設けられる。そして、カム溝58dには、第二群回転リング54のカムフォロア55が挿入口58cより挿入され、摺動自在に嵌入する。また、ネジ部58eには、2段カムフォロアをなす金属製カムフォロア59Aと、カムフォロア59Aの下方段部に回転自在に嵌入する樹脂製カムフォロア59Bとが嵌入されたビス7N(図7)が螺着される。
第三群枠ユニット60は、図2,6に示すように合焦レンズである第三群レンズ61と、第三群レンズ61を保持する第三群レンズ保持枠62と、第三群回転リング64と、第三群枠ナット66とを有してなる。
第三群レンズ保持枠62には、フレア絞り板を有し、第三群レンズ61を保持する開口部と、外周フランジ部62b上の光軸Oに対して略対称となる位置の上方にガイドロッド47が摺動自在に嵌入する切り欠き部62e,下方にスリーブ支持孔62cと、後方当接面62dと、後方当接面62dより後方に突出する雄ネジ部62eとが設けられる。
スリーブ支持孔62cには、ガイドロッド48が摺動自在に嵌入するスリーブ63がガタのある状態で挿入される。そして、第三群レンズ61の光軸に対して所定の離間位置にガイドロッド48が支持される状態でスリーブ63を位置決めしてスリーブ支持孔62cに接着固定する。
第三群回転リング64は、リング形状の部材であって、中央開口部64aと、中央開口部64aの後方に設けられる円錐傾斜面64bと、外周部に光軸Oに対して略対称となる位置で後方に延出する2つの延出部64eと、2つの延出部64eに対して略直交する方向の外周位置に連結腕88が摺動自在に嵌入するガイド凹部64cと、前方に開口する2つの切り欠き部64hとが設けられている。2つの延出部64eには、径方向にそれぞれピン64fが設けられており、それぞれのピン64fにはカムフォロア65が嵌入され、熱かしめにより固定される。
なお、2つの切り欠き部64hは、組み立て時に第二群回転リング54の2つの突起部54eを切り欠き部64hに係合させる。この係合によって、第二群回転リング54と第三群回転リング64とのガイド凹部54c,64cが所定の同位置に位置決めされる。従って、レンズ駆動枠87の連結腕88のガイド凹部54c,64cへの挿入が容易になる。
第三群枠ナット66は、リング形状の部材であって、第三群レンズ保持枠62の雄ネジ部62eの外径部に嵌合する中央開口部66aと、雄ネジ部62eと螺合可能な雌ネジ部66eと、前端面66dと、前端面後方に第三群回転リング64の円錐傾斜面64bと等しい傾斜の円錐傾斜面66bと、後端面側にすり割部66cとが設けられる。
第三群枠ユニット60の組み立ても第二群枠ユニット50の場合と同様に第三群レンズ保持枠62に第三群回転リング64を挟む状態で第三群枠ナット66を螺着し、第三群回転リング64の円錐傾斜面64bと第三群枠ナット66の円錐傾斜面66bとが摺接する状態とする。この組み付け時に第三群レンズ保持枠62の後方当接面62dと第三群枠ナット66の前端面66dの間には、適切な厚みの間隔座板(スペーサ)67が挿入される。従って、第三群レンズ保持枠62と第三群回転リング64とが光軸O方向並びに光軸O直交方向のガタが極めて少ない状態でスムーズに相対回転可能に、かつ、光軸O方向には一体に組み付けられる。
第三群回転ズーム枠68は、円筒形状の部材であって、図6に示すように内周部に前方挿入口68cを有する、光軸O方向に斜行する2本のカム溝68dと、外周部68b上には、2つのネジ穴68eと、後面部には、絞枠部材や第四群枠部材の突起等のための2ヶ所の逃げ用切り欠き部68fとが設けられる。なお、カム溝68dには、第三群回転リング64のカムフォロア65が挿入口68cより挿入され、摺動自在に嵌入する。また、ネジ穴68eには、2段カムフォロアとしての金属製カムフォロア69Aおよびカムフォロア69Aの下方段部に回転自在に嵌入する樹脂製カムフォロア69Bを支持するビス7P(図7)が螺着される。
絞枠ユニット70は、図7に示すように絞枠部材71と、絞り前板71Aと、絞り駆動板71Bと、複数の絞り羽根72(図2)と、ステッピングモータである絞り駆動モータ74と、絞り開放リセット位置検出用絞りPI79と、絞り駆動モータ74および絞りPI79に接続される絞りFPC75と、絞りFPC75を支持するためのL字状のFPC支持板76とからなる。
絞枠部材71は、リング状部材であって、中央開口部71aと、後方に突出する突出部71bと、外径方向に突出したフランジ部と突出部71bの先端部とに離間して配される外径方向に突出した一対のロッド嵌合孔71fと、上記フランジ部とは異なる位置でフランジ部に配されるロッド切り欠き部71gと、後方に突出し、絞りFPC75の絞り駆動モータ,絞りPI側端部を支持するFPC支持部71cとが設けられる。さらに、絞枠部材71には、その内部に複数の絞り羽根72を回動自在に支持する複数の絞り羽根支持ピン(図示せず)と、絞り駆動モータ74を支持する支持部(図示せず)と、PI79を支持する支持部(図示せず)とが設けられる。なお、突出部71b上には、光軸O直交方向のカムフォロア取り付け用ネジ穴71dが設けられ、ネジ穴71dには、2段カムフォロア73を挿通して支持するビス7Qが螺着される。ロッド嵌合孔71fには、ガイドロッド47が摺動自在に嵌入し、挿通する。ロッド切り欠き部71gには、ガイドロッド48が摺動自在に嵌入し、挿通する。
絞り駆動板71Bは、円板形状の部材であって、外周にギヤ部が形成されており、絞枠部材71に回動自在に支持される。この絞り駆動板71Bは、絞り調整時に絞り駆動モータ74のピニオン(図示せず)により上記ギヤ部を介して回転駆動される。
第四群枠ユニット80は、図2,7に示すように第四群枠部材77と、第四群レンズ81と、第四群レンズ81を保持する第四群レンズ保持枠82とを有してなる。
第四群枠部材77は、中央開口部77aを有し、外周部に光軸Oに対して略対称位置に突出してガイドロッド47が摺動自在に嵌入し、挿通するガイド用長孔77fと、ガイドロッド48が摺動自在に嵌入し、挿通する所定長さのロッド嵌合孔77gとが設けられる。さらに、ロッド嵌合孔77gの側方位置に光軸O方向と直交する方向のカムフォロア装着用ネジ穴77dが設けられる。ネジ穴77dには、カムフォロア78を支持するビス7Rが螺着される。そして、第四群枠部材77の後面側には、第四群レンズ保持枠82を固定するための光軸O方向に突出する円周状突起部77e(図2)と、その外方位置に複数のビス穴77cが設けられる。
第四群レンズ保持枠82は、円筒形状部材であって、第四群レンズ81を保持する開口部と、前方側に第四群枠部77の嵌合内面77hと嵌合する嵌合径82cと、前方側円周上に鍔部82bとを有し、後方外周部にフェルト等からなる防塵部材82Bが全周にわたって貼付されている。鍔部82bは、図2に示すように第四群枠部材77の円周状突起部77eの中にガタのある状態で嵌入可能であり、その鍔部82bの光軸O方向の厚みは、円周突起部77eの光軸O方向の高さより僅かに厚い。
第四群枠ユニット80の組み立て時には、第四群レンズ保持枠82の嵌合径82cを第四群枠部77の嵌合内面77hとを嵌合させ、鍔部82bを円周状突起部77e内に嵌入させる。そこで、ガイドロッド47,48で位置決めされている第四群枠部材77に対して第四群レンズ保持枠82を回転させて第四群レンズ81の光軸位置を調整して位置決めし、座金8Mを挿通させたビス7Mをビス穴77cに螺着する。このビス止めによって第四群枠部材77と第四群レンズ保持枠82とが固定される。
次に、上述した構成を有する光学ユニット2の各構成ユニットの組み込みについて説明する。
第二群回転リング54に装着された2つのカムフォロア55を第二群回転ズーム枠58のカム溝58dに挿入して第二群回転ズーム枠58内に第二群枠ユニット50を収納する。同時に第三群回転リング64に装着された2つのカムフォロア65を第三群回転ズーム枠68のカム溝68dに挿入して第三群回転ズーム枠68内に第三群枠ユニット60を収納する。
そこで、ガイドロッド47を前方から順に第二群レンズ保持枠52のスリーブ49、第三群レンズ保持枠62の切り欠き部62e、絞枠部材71のロッド嵌合孔71fの前方側孔、第四群枠部材の長孔77f、ロッド嵌合孔71fの後方側孔を挿通させる。一方、ガイドロッド48も同様に前方から順に第二群レンズ保持枠52の長孔52g、第三群レンズ保持枠62のスリーブ63、絞枠部材71の切り欠き部71g、第四群枠部材のロッド嵌合孔77gを挿通させる。
上記ロッド挿通により2本のガイドロッド47,48によって前方から順に第二群回転ズーム枠58に支持された第二群枠ユニット50と、第三群回転ズーム枠68に支持された第三群枠ユニット60と、絞枠ユニット70と、第四群枠ユニット80とが摺動自在に支持された状態となる。
ガイドロッド47,48に支持された状態の各ユニットを固定環83内に挿入し、ガイドロッド47,48の後端部を固定環83の嵌合穴83f,83gに嵌入させる。但し、ガイドロッド47,48は、嵌合穴83f,83gに前方側から挿入し嵌合させる。しかし、上記ロッドは、貫通しない状態に保持される。そして、固定環カバー46を固定環83の前端面に当て付けて位置決め凸部46hを固定環83の位置決め凹部83hに嵌入させ、かつ、ガイドロッド47,48の前端部を固定環カバー46の嵌合穴部46f,46gに嵌入させる。ビス7Kをビス挿通穴46bに挿通させて固定環83のビス穴83bに螺着して、固定環カバー46を固定環83に固定する。
上述のように各枠部材が組み込まれた固定環83の前方円筒部83iにカム環84の内周部84aを回動自在に嵌合し、挿入する。
そこで、3つの2段カムフォロア59A,59Bをカム環84の3本の直進溝84dおよび固定環83の3本のカム溝83dに嵌入、挿通させ、ビス7Nを第二群回転ズーム枠58の外周のネジ穴58eに螺着し、該2段カムフォロアを第二群回転ズーム枠58に取り付ける。
さらに、3つの2段カムフォロア69A,69Bを同じくカム環84の3本の直進溝84dおよび固定環83の3本のカム溝83eに嵌入、挿通させ、ビス7Pを第三群回転ズーム枠68の外周のネジ穴68eに螺着して該カムフォロアを第三群回転ズーム枠68に取り付ける。
続いて、2段カムフォロア73をカム環84のカム溝84kおよび固定環83の直進溝83kに挿通させ、ビス7Qを絞枠部材71のネジ穴71dに螺着して該カムフォロアを絞枠部材71に取り付ける。
さらに、カムフォロア78をカム環84のカム溝84mおよび固定環83の直進溝83mに挿通させ、ビス7Rを第四群枠部材77のネジ穴77dに螺着してカムフォロアを第四群枠部材77に取り付ける。
押さえリング86をカム環84の外周に後方から挿入し、その凸部86jをカム環84の回転止め用溝84jに挿入し、カム環84を光軸Oの前方に押圧するように段部84hに当接可能状態とする。
レンズ駆動枠87を固定環83の後方外周部83jに回転自在に嵌合、挿入させ、連結腕88の前方の嵌入部88cを第三群回転リング64のガイド凹部64cおよび第二群回転リング54のガイド凹部54cに嵌入、挿通させる。レンズ駆動枠87の係合二股部87cは、固定環83の後方外周部83j上を周方向に移動可能となる。
続いて、第一群枠部材の3本の直進溝43dに固定環カバー46の3つの凸部46dを嵌入させながら第一群枠ユニット40の第一群枠部材43の内周部43aをカム環84の外周に摺動可能に嵌入させる。上記嵌入時に、第一群枠部材43の内周側の3つのカムフォロア部43eは、固定環カバー46の凹部46cとカム環84の挿入凹部84cとを経てカム溝84eに摺動自在に嵌入される。
上記第一群枠ユニット40の取り付けにより光学ユニット2の組み立てが終了する。上記組み立てが終了した光学ユニット2が図11の斜視図に示される。図11に示すように組み立て状態の光学ユニット2の後方には、FPC支持板76に保持された絞りFPC75が露呈している。
次に、外装ユニット1の各構成部材の詳細構造とその組み付け手順を説明する。
本枠11は、軸心が光軸O方向に沿った円筒形状の部材であって、円筒前端部にフランジ状の前カバー取付部が形成され、円筒後端面部に固定環,制御ユニット,レンズマウント等を取り付るためのネジ部等が設けられる(図12)。また、本枠11の円筒部には、周方向に沿って対向する2つの駆動ピン逃げ孔11g、および、1つの連結腕逃げ孔11hと、周方向に沿った僅かな凹部で形成されるFPC装着凹部11yと、円筒部外周後部にFPC装着平面部11jおよび位置決め凹部11iと、前方の円筒部外周に後方への凸部11eが設けられる。
本枠11には、その前端外周部11bにOリング5Aを挿入した状態にて、シールリング6Aを内周部12bに挿入した状態のリング状の前カバー12を前端外周部11bに嵌合させる。本枠11のビス挿通穴11aに挿通させたビス7Aを前カバー12のビス穴12aに螺着して前カバー12を本枠11の前面部に固着する。
本枠11の円筒外周部のFPC装着部11yには、距離エンコーダFPC13が貼付される。この距離エンコーダFPC13は、距離エンコーダパターンを有し、光軸Oに沿って後方に延出するFPC延出部13bを有し、その先端にはレンズ鏡筒制御FPC102との接続用コネクタ端子13aが設けられる。
本枠11の内周部には、前述した図11に示される第一群枠ユニット40,固定環83,カム環84,レンズ駆動枠87等が組み込まれた光学ユニット2が前方側から挿入され、固定環83のビス穴83n,83p,83qに本枠11のビス挿通穴11n,11p,11qを挿通させたビス7Vを螺着して固定環83を本枠11の後端部にて固定する(図12,13)。
本枠11に固定環83を固定することによって、レンズ駆動枠87は、本枠11の後部内周端面11kと固定環83の段部端面83tとで光軸O方向の移動が規制された状態で固定環83の後方円筒部83j上を回動可能に支持される。また、固定環83の固定状態でカム環84の装着されている押さえリング86が本枠11の後部内周段部11mで前方に押圧されることから、カム環84は、前方に押圧され、固定環83に対して光軸O方向にガタのない状態で回動可能に支持される。
そこで、固定環83の後方に露呈している絞りFPC75を支持するFPC支持板76(図11)が本枠11の後端部に取り付けられる。すなわち、本枠11の後端部の凹部11l に設けられる位置決めピン11sにFPC支持板76の位置決め孔76sを挿入して位置決めし、ビス挿通穴76rに挿通させたビス7Lを本枠11のビス穴11rに螺着すると、FPC支持板76が本枠11の後端部に取り付けられる(図12,13)。
続いて、本枠11の外周にその後方から距離環14,中枠16,目盛環21,ズーム台24,ズーム環26,後カバー31の順で挿入され、組み付けられるが、次にそれぞれ部材の詳細と組み付け状態を説明する。
距離環14は、中央開口を有する円環部材であり、外周にゴムリング15が嵌合装着され、内周にスリット円板14Aが凹部14bで位置決めされて取り付けられる。スリット円板14Aは、薄板部材であって、中央開口を有し、ラジアル方向に沿ったスリットが周方向に配置され、外周部に距離環14の凹部14bに係合する4つの位置決め用凸部14Abが設けれる。
中枠16は、中央開口を有する円環部材であり、円環上部の周面の一部に窓部開口を有しており、その窓部開口外面には透明な窓部材17が接着固定される。中枠16の前端部に2つのPI装着用凹部16dと1つの回転止め用凹部16eが設けられ、後端面には、ズーム台24との嵌合当接部16pが設けられる。凹部16dには、距離PI用FPC18に実装された一対の距離PI(フォトインタラプタ)19が嵌入される。その距離PI19は、板バネ部材であるPI押さえ20によって押さえられ、ビス7Bを中枠16のビス穴16gに螺着することによって中枠16に固定される。
距離PI用FPC18は、一端に一対の距離PI19が実装されており、他端は光軸Oに沿って後方に延出し、その先端にレンズ鏡筒制御FPC102との接続用コネクタ端子18aが設けられている。
目盛環21は、中央開口を有する円環部材であり、中枠16の内周部16bに回転自在に嵌合する外周部21bを有する。目盛環21の上方部には光軸O方向に延出した突起部21dとこの突起部上にビス穴21cが設けられ、その内側にビス7Dを用いて距離接片22が取り付けられる。また、上方部外周には、目盛環21の回転に連動して進退移動する第二,第三群レンズ51,61(フォーカシングレンズ)のフォーカシング被写体距離を示す至近距離から無限遠までの距離標識21eが各回転位置に対応して付されている。目盛環21の円環下方部には連結腕23がビス挿通穴23bを挿通させたビス7Dにより固着される。
連結腕23は、光軸Oと平行に後方に向けて延出する真直な金属板部材であって、その先端部には内周側に折り曲げて形成された係合部23cが設けられる。
距離環14と中枠16と目盛環21とを本枠11に組み付ける場合は、予めスリット円板14Aを中枠16側の距離用PI19の検出部隙間に挿入させ、かつ、中枠16の先端部を距離環14の内周14aに回動自在に嵌入させた状態に保持して、距離環14と中枠16とを本枠11の後方側から外周前方部に挿入する。挿入時、中枠16の前方のリング溝16cにはOリング5Bを挿入しておき、Oリング5Bの外周に距離環14の内周14aを当接させる。
さらに、目盛環21を中枠16の内周に後方から挿入する。そのとき、連結腕23の係合部23cを本枠11の連結腕逃げ孔11hに挿通させ、予め本枠11内に組み込まれているレンズ駆動枠87の係合二股部87cに係合させる(図7)。
上述した距離環14と中枠16と目盛環21とが本枠11に組み付けられた状態では、中枠16は、その前端面が本枠11の外周面11fに設けられた円周方向のリブ状突部11dの光軸O方向側面に当接し、かつ、回転止め用凹部16eが本枠11の凸部11eに係合して支持されるので、本枠11に対して回転が規制され、距離環14が本枠11上で回転可能なように光軸O方向で位置決めされる。距離環14は、本枠11の鍔部外周11cおよび突部(外周)11dに径方向に嵌合して支持され、さらに、本枠11の外周11fに設けられた円周方向のリブ状突部11k1の光軸O方向における側面と摺接して、前方への移動が規制された状態にてスリット円板14Aとともに手動回動操作が可能に支持される。目盛環21は、中枠16の内周部に嵌合し、前方への移動が規制された状態でレンズ駆動枠87により回転駆動可能に支持される。
中枠16の後端の嵌合当接部16pは、後述するズーム台24の前端の嵌合当接部24pと径方向で嵌合し、軸方向では、Oリング5Cを介して当接することで中枠16および距離環14の後方への移動および径方向は規制される。目盛環21もズーム台24の嵌合当接部24pにより後方への移動が規制される。なお、ズーム台24の嵌合当接部24pの円周溝にはOリング5Cが挿入され、中枠16の嵌合当接部16pの後端面で押圧されて保持される。
距離環14を回転操作した場合には距離環14と一体的に回動するスリット円板14Aが中枠16に固定されている距離PI19の間を相対移動するので、距離環操作による距離PI19の出力が距離PI用FPC18側に伝達される。さらに、目盛環21に装着された距離接片22は、本枠11の外周上の距離エンコーダFPC13のエンコーダパターン上を摺接することから目盛環21の回転位置出力が距離エンコーダFPC13側に伝達される。なお、上記組み付け状態で距離エンコーダFPC13のコネクタ端子13a側、および、距離PI用FPC18のコネクタ端子18a側は、ともに本枠11の後方まで延出している。
ズーム台24は、軸心が光軸O方向に沿った円筒形状の部材であって、本枠11の外周11fに摺動自在に嵌入する内周部24fを有する。ズーム台24の前端部には中枠16との嵌合当接部24pと、前方鍔部24cが設けられ、また、後端部側には僅かに小径となる外周段部24mが形成されている。ズーム台24の円筒部上には、周方向に延びる2つの駆動ピン挿通長孔24gと、コネクタ逃げ用切り欠き部24jと、FPC装着用凹部24yと、FPC挿通孔24hとが設けられ、後端部内周面には回転止め用凸部24iが設けられる。
FPC装着用凹部24yには、ズームエンコーダパターンを有するズームエンコーダFPC25が貼付される。ズームエンコーダFPC25は、FPC挿通孔24hを挿通して本枠11の後方への延出する延出部25bを有しており、延出部25bの先端には、ズームエンコーダコネクタ端子25aが設けられる。
ズーム環26は、軸心が光軸O方向に沿った円筒形状の部材であって、ズーム台24の円筒外周部に挿入される円筒内周部26dを有する。そして、ズーム環26の前端部には、円筒部26aより僅かに大径の段部であって、ズーム標識26rが付される所定幅の先端外周部26qと、ズーム台24の前方鍔部24cの外周と径方向で嵌合し、光軸O方向において鍔部24cの側方と摺接する前方内周段部26cとが形成されている。また、後端部にはズーム環内周より僅かに小径となる後方内周段部26mと、後カバー31との嵌合当接部26pが形成されている。
さらに、ズーム環26の円筒部26aには、駆動ピン85が略対向して嵌入可能な光軸O方向に僅かに長い長穴である2つの駆動ピン長孔26bと、ズームエンコーダ接片27が装着される凹部26eとが設けられる。なお、円筒内周部26dとズーム台24の円筒外周部との間には、ズームエンコーダを配するために所定の隙間が設けられる。
凹部26eには、その中央部に接片露呈用開口部26fと、周方向端部に係止孔26g,26hとが設けられており、ズームエンコーダ接片27と、その背面を押圧保持する接片カバー28とが挿入される。接片カバー28には両端に係止突起28g,28hが設けられており、装着時に係止突起28g,28hを係止孔26g,26hの係止させ、上記接片,カバーの脱落が防止される。
後カバー31は、円環状の部材であって、前端部にズーム環26に嵌合摺接する嵌合摺接部31pが設けられ、後端内面に円周状の後方当接面31kが設けられている。後方当接面31k上には、ビス挿通穴31v,31wが設けられる。また、光軸O方向に短い筒状の円周部に沿って、通気孔群31bが2カ所に設けられる。該各通気孔群31bの両端と中央にカバー支持孔31cが設けられる。
各通気孔群31bの上部には、2枚の撥水シート33を載せ、これらの通気孔群31bを塞ぐように撥水シートカバー32でカバーする。撥水シートカバー32は、支持ピン32cをカバー支持孔31cに挿入して接着固定される。撥水シートカバー32と撥水シート33の間には、外気に連通する僅かな隙間が設けられている。
距離環14,中枠16,目盛環21が組み付けられた本枠11の外周にズーム台24とズーム環26と後カバー31とが順次組み付けられる。
まず、ズーム台24の凹部24yにズームエンコーダFPC25を貼付して、さらに、Oリング5Cをズーム台24の嵌合当接部24p上の前面のリング溝に挿入し、Oリング5Dを外周のリング溝24dにそれぞれ挿入する。そのズーム台24を本枠11の外周11fに後方から嵌入し、中枠16の後方の嵌合当接部16pに前方の嵌合当接部24pを嵌合当接させる。ズーム台24の後端部の凸部24iを本枠11の後端部の回転止め凹部11iに係合させてズーム台24の回転方向の位置決めを行う。
そこで、ズーム台24の外周に先端外周部26qを前側としてズーム環26を後方側から嵌入させる。すなわち、ズーム台24の鍔部24cにズーム環26の前方内周段部26cを嵌合当接させ、同時にズーム台24の段部24mの外径にズーム環26の後方内周段部26mの内径を嵌合させる。
ここで、合焦レンズ駆動ユニット101とレンズ鏡筒制御FPC102とからなる制御ユニット3の詳細な構成について、図8を用いて説明する。
合焦レンズ駆動ユニット101は、レンズ鏡筒制御FPC102にモータ121からのモータリード線125を半田付けされ、モータPI用FPC102eを介して連らなっていて、減速ギヤ列および減速出力ギヤ123を内蔵する減速ギヤボックス122と、ギヤボックス122を介して支持されるフォーカスモータ121と、フォーカスモータ121のモータ出力ギヤの回転量を検出するためのモータPI112と、取り付け板124とを有してなる。フォーカスモータ121と減速ギヤボックス122とモータPIとは、取り付け板124を介してビスで固定されている。
レンズ鏡筒制御FPC102には、その裏面部に該FPC102を鏡筒内に所定の形状維持して収納し、取り付けるためのFPC支持板103が貼付されている。このFPC支持板103は、図8,10に示すようにレンズ鏡筒制御FPC102のメインFPC部を支持する鏡筒光軸と平行な平面を有するメイン部分103eと、これに繋がり、鏡筒光軸Oと平行な線で若干の折り曲げがなされ、鏡筒円周方向に配置され鏡筒光軸Oと平行な平面である折返FPC部102aを支持する折曲部103aを有し、さらに、メイン部分103cと繋がり折り曲げられ、本枠11へ取り付けるための鏡筒光軸Oと直交する平面である取付部103bとを有している。取付部103bにはビス挿通穴103c、103dが設けられている。
レンズ鏡筒制御FPC102は、PI112を除く実装電気部品(IC105等)やコネクタ等が片面に実装されるFPCであって、図8,9に示すようにFPC支持板103のメイン部分103eの裏面に貼付されるFPC部102iと、これに連なり折り曲げ部103aの裏面に貼付されるメインFPC102aと、メインFPC102aの一端から連なり折り曲げられ折り曲げ部103aの表面に貼付され、その実装面には距離エンコーダFPC用コネクタ107,ズームエンコーダFPC用コネクタ108,絞りFPC用コネクタ109が実装されるFPC部102hと、FPC部102iに連なる部分で、一部分がメイン部分103eの表面に貼付される中継FPC部102cと、この中継FPC部102cから繋がりマウント接点部材111が実装されるFPC部102dと、FPC部102dから延出し、他の電気部品が実装された実装面とは反対面の先端にモータPI112が実装されるFPC部102eと、FPC部102iから突出して設けられるアースFPC102fとが設けられる。さらに、メインFPC部102aから突出して配置され部分で、距離PI用コネクタ110が実装されるコネクタ実装部102bが設けられる。なお、上述したFPC102の説明中の表面、裏面とは、支持板103、FPC102が鏡筒内に組みつけられたとき、鏡筒光軸Oより見たとき、見える面を表面、その裏側面を裏面とする。
マウント接点部材111には、カメラボディ側との通信用接点であるレンズマウント接点部111aが後端面に配置されている。レンズマウント接点部111aは、中継FPC部102cを介してレンズ鏡筒制御FPC102に接続されている。
固定環83と本枠11とを結合した後、後カバー31を取り付ける前であって、上記各FPCのコネクタ接続の前に、図12,13,14に示すようにフォーカスモータ121を本枠11の後方から固定環83の内部に挿入して、減速ギヤ列の出力ギヤ123をレンズ駆動枠87の内歯歯車部87bに噛合させながら、減速ギヤボックス122を本枠11の後面のギヤボックス位置決め用凹部11oにこの凹部平面に設けられた一対のピン11tで位置決めする。そして、2本のビス7Tを減速ギヤボックス122のビス挿通穴122s,122rを挿通させ(図8)、固定環83のビス穴83s,83rに螺着して減速ギヤボックス122およびフォーカスモータ121を固定環83に後端部に固着する。
さらに、レンズ鏡筒制御FPC102が一体化されたFPC支持板103を本枠11の後方から枠内に挿入し、FPC支持板103の取付部103bを図13,14に示すように本枠11の後端部の支持板取付凹部11zに装着する。ビス7Uを取付部103bのビス挿通穴103c,103dを挿通させ、本枠11のビス穴11uに螺着して取付部103bを本枠11に固定する。この取付部103bの固定によって、レンズ鏡筒制御FPC102は、本枠11の後端部に収納、固定される。すなわち、固定枠である固定環83,本枠11の内周に保持される。
後カバー31を取り付ける前の状態でレンズ鏡筒制御FPC102に実装されている各コネクタ端子にFPCコネクタ端子を接続する。すなわち、距離エンコーダFPC用コネクタ107には、距離エンコーダFPC13のコネクタ端子13aを接続する。ズームエンコーダFPC用コネクタ108にはズームエンコーダFPC25のコネクタ端子25aを接続する。絞りFPC用コネクタ109には絞りFPC75のコネクタ端子75aを接続する。距離PI用コネクタ110には距離PI用FPC18のコネクタ端子18aを接続する。
そこで、Oリング5Eを嵌合当接部31pのリング溝に装着した状態の後カバー31をズーム環26の後方の本枠11の後端部に挿入して、ズーム環26の後方の嵌合当接部26pに後カバー31の嵌合当接部31pを嵌合させ、Oリング5Eを圧縮しながらOリング5Eを介して嵌合当接部26pと嵌合当接部31pとを当接させる。そのとき、ズーム台24の後端面に後カバー31の後方当接面31kが当接する。後カバー31のビス挿通穴31v,31wに挿通させたビス7Eを本枠11のネジ孔11v,11w(図12)に螺着して後カバー31を本枠11に固着する。
後カバー31の装着後、または、装着前に駆動ピン85をズーム環26の駆動ピン長孔26bに嵌入挿通させ、さらに、ズーム台24の駆動ピン挿通長孔24gを挿通させて、予め本枠11内に組み込まれているカム環84の駆動ピン用ネジ穴84iに駆動ピン85を螺着する。また、ズーム環26の凹部26eにズームエンコーダ接片27を挿入し、接片カバー28を該接片背面上に取り付ける。その取り付け状態でゴムリング29をズーム環26の外周部に挿入する。
上述したズーム台24,ズーム環26,後カバー31の組み付け状態では、ズーム台24は、後カバー31によって後方から本枠11に対して光軸O方向に押さえられ、回転,軸方向移動がともに規制されて支持される。ズーム環26も後カバー31によって後方から本枠11に対して光軸O方向に押さえられ、軸方向の移動が規制された状態でズーム台24に対して回転自在に支持される。さらに、ズーム台24を介して中枠16と目盛環21は、光軸O方向後方への移動も規制される。
上記組み立て状態において、ズーム環26の回転操作にともなって駆動ピン85を介して光学ユニット2側のカム環84が回転駆動される。そのズーム環26の回転によりズームエンコーダ接片27がズームエンコーダFPC25のパターン上を摺動することからズームエンコーダFPC25のコネクタ端子25aを介してFPC102側にズームエンコーダ信号が出力される。
その後、レンズ鏡筒制御FPC102に実装されているマウント接点部材111を後述するレンズマウント36に装着して、レンズマウント36を本枠11の後端面に取り付ける。
レンズマウント36は、図2,5に示すように開口部36aを有し、フランジ部の後方側に設けられるバヨネット爪部36iと、フランジ部内周にマウント接点部材装着用凹部36bと、前面側にモータ取り付け板の逃げ用凹部36cと、カメラボディに対するレンズマウントロック用係合孔36gと、ビス挿通穴36d等が設けられる。
カバー後枠37は、第四群レンズ保持枠82の外周に嵌合可能な筒部37aと、第四群枠部材82に対する逃げ用凹部37cと、マウント接点部材逃げ用切り欠き部37bと、フランジ部に設けられるビス挿通穴37eとが設けられる。なお、筒部37aの前端部内周には、内面に防塵材が配された切り欠き部38aを有する防塵カバーリング38が挿入接着される。
レンズマウント36を本枠11の後端面に取り付ける場合、まず、マウント接点部材111をレンズマウント36の接点装着用凹部36bに嵌め込み、レンズマウント36のビス挿通穴36fを挿通させたビス7Gをマウント接点部材111のビス穴111b(図8)に螺着してマウント接点部材111をレンズマウント36に固着する。そして、レンズマウント36のビス挿通穴36dにビス7Fを挿通させ、本枠11の後端面のビス穴11xに螺着して、レンズマウント36を本枠11および後カバー31の後端面に固定する。
レンズマウント36の取り付けの際、本枠内に組み込まれた光学ユニット2の光学系のフランジバック量を所定の距離に調整するため、適切な厚みを有する単数、または、複数枚の間隔座板(スペーサ)35を選択し、本枠11および後カバー31の後端面に載せ、間隔座板35を挟んだ状態でレンズマウント36を固定する。
さらに、レンズマウント36の取り付けの際には、レンズマウント36の外周と後カバー31の後端面段部にパッキン材であるシールリング6Bを挿入した状態でレンズマウント36を本枠11に装着する。
その後、レンズマウント36の開口部36aにカバー後枠37の筒部を挿入して、ビス7Hをビス挿通穴37eに挿通させてレンズマウント36のビス穴36eに螺着してカバー後枠37をレンズマウント36に取り付ける。
上述したレンズマウント36,カバー後枠37の装着により外装ユニット1,光学ユニット2,制御ユニット3等からなる第一のレンズ鏡筒10の組み立て作業は、終了する。
次に、上述した第一のレンズ鏡筒10の光学ユニット2を構成する各枠部材の支持状態および移動動作について説明する。
本枠11に対して固定環83は、後端部で結合され一体化している。そして、第一群枠ユニット40の第一群枠部材43は、固定環83に固着される固定環カバー46の凸部46dで回転規制された状態で光軸O方向に進退移動が可能であり、カム環84が回転操作されるとカム環84のカム溝84eによって進退移動する。
第二群枠ユニット50における第二群レンズ保持枠52は、ガイドロッド47,48により回転規制状態で光軸O方向に進退移動が可能である。第二群回転リング54は、第二群レンズ保持枠52とともに光軸O方向に移動するとともにレンズ駆動枠87の回転に連動して回転駆動される。第二群回転ズーム枠58は、カム環84の直進溝84dに沿ってカム環84とともに回転駆動され、かつ、固定環83のカム溝83dによって光軸O方向にも進退移動する。そして、第二群回転ズーム枠58の回転と光軸O方向の進退移動に伴ってカム溝58dを介して第二群回転リング54の進退位置が定まり、さらに、第二群レンズ保持枠52の光軸O方向の進退位置が定まる。
一方、第三群枠ユニット60における第三群レンズ保持枠62も同様にガイドロッド47,48により回転規制状態で光軸O方向に進退移動が可能である。第三群回転リング64は、第三群レンズ保持枠62とともに光軸O方向に移動するとともにレンズ駆動枠87の回転に連動して回転駆動される。第三群回転ズーム枠68は、カム環84の直進溝84dに沿ってカム環84とともに回転駆動され、かつ、固定環83のカム溝83eによって光軸O方向にも進退移動する。そして、第三群回転ズーム枠68の回転と光軸O方向の進退移動に伴ってカム溝68dを介して第三群回転リング64の進退位置が定まり、第三群レンズ保持枠62の光軸O方向の進退位置が定まる。
絞枠ユニット70は、ガイドロッド47,48により回転規制された状態で光軸O方向に進退移動が可能であり、カム環84のカム溝84kによりカムフォロア73を介して光軸O方向に進退駆動される。
第四群枠ユニット80は、ガイドロッド47,48により回転規制された状態で光軸O方向に進退移動が可能であり、カム環84のカム溝84mによりカムフォロア78を介して光軸O方向に進退駆動される。
第一のレンズ鏡筒10において、ズーミングを行うためにズーム環26をゴムリング29を介して回転操作した場合、カム環84の回転にともなって第一群枠ユニット40が光軸O方向の所望のズーム位置に進退移動する。また、第二群,第三群回転ズーム枠58,68がそれぞれカム環84の回転にともなって回転し、かつ、光軸O方向に移動する。
第二群,第三群回転リング54,64は、非回転状態のレンズ駆動枠87により回転規制状態に保持された状態で第二群,第三群回転ズーム枠58,68の光軸O方向の移動量に、さらに、該ズーム枠58,68の回転にともなうカム溝による移動量が重畳されて光軸O方向に移動する。該回転リング54,64とともに第二群,第三群レンズ保持枠52,62がそれぞれ所望のズーム位置に進退移動する。さらに、絞枠ユニット70および第四群枠ユニット80は、カム環84の回転に伴ってカム溝84k,84mを介してそれぞれの所望のズーム位置に進退移動する。
そのズーミング時のズーム環26の回転位置は、ズームエンコーダFPC25を介してレンズ鏡筒制御FPC102側に伝達され、装着されているカメラボディ側にズーム位置信号として出力される。
続いて、距離環14をゴムリング15を介して回転操作した場合、一対の距離PI19によりその回転量および回転方向が検出される。その回転量出力は、距離PI用FPC18を介してレンズ鏡筒制御FPC102側に伝達され、上記回転量出力に対応した距離に合焦するべくフォーカスモータ121が回転駆動される。一方、装着されるカメラボディ側からフォーカシング距離データがレンズマウント接点部111aを介してレンズ鏡筒制御FPC102に取り込まれた場合は、該フォーカシング距離データに基づいてフォーカスモータ121が必要な方向に所定量回転駆動される。
フォーカスモータ121が回転駆動されるとレンズ駆動枠87が回転駆動され、連結腕88を介して第二群,第三群回転リング54,64がともに回転駆動される。その回転駆動に伴ってフォーカシング時には停止している第二群,第三群回転ズーム枠58,68のカム溝に沿って第二群,第三群回転リング54,64が進退移動する。第二群,第三群回転リング54,64とともに第二群,第三群レンズ保持枠52,62がそれぞれフォーカシング位置に移動する。レンズ駆動枠87の回転は、連結腕23を介して目盛環21に伝達される。目盛環21の回転位置信号は、距離エンコーダFPC13を介してレンズ鏡筒制御FPC102側に伝達され、さらに、レンズマウント接点部111aを介してカメラボディ側に伝達される。同時にフォーカスモータ121の回転量は、モータPI112によって検出され、レンズ鏡筒制御FPC102側に伝達される。
第一のレンズ鏡筒10において、絞り駆動が行われる場合は、レンズマウント接点部111aを介して絞り信号がレンズ鏡筒制御FPC102側に取り込まれ、絞り駆動モータ駆動信号に変換される。上記絞り駆動モータ駆動信号は、絞りFPC75を介して絞り駆動モータ74に伝達され、絞り駆動板71Bを介して絞り羽根72が回転駆動される。絞り駆動板71Bの全開放位置(リセット位置)信号は、絞りPI79により検出され、絞りFPC75を介してレンズ鏡筒制御FPC102側に取り込まれる。
次に、第一のレンズ鏡筒10のズーム駆動装置によるズーミング時およびフォーカシング時におけるズーム環およびレンズ駆動枠の回転に対する各レンズ及び絞りの進退位置(すなわち、各レンズ枠及び絞枠の進退位置)について、図15〜18等を用いて詳細に説明する。
図15は、第一のレンズ鏡筒10のワイド状態におけるカム環,固定環,第二,第三群回転ズーム枠およびカムフォロアを外周側から見た展開図である。図16は、レンズ鏡筒10のテレ状態におけるカム環,固定環,回転ズーム枠およびカムフォロアを外周側から見た展開図である。図17は、レンズ鏡筒10のズーミングおよびフォーカシング時における第二,第三群回転ズーム枠を外周側から見たカムフォロアの移動状態を示す展開図である。図18は、レンズ鏡筒10における各レンズ群,絞枠のズーミングおよびフォーカシング時の移動軌跡を示す図である。
以下の説明において、第一のレンズ鏡筒10におけるワイドから標準(ズーム)へのズーミング時のカム環84の回転角を時計回りのθS とする。ワイドからテレへのズーミング時のカム環84の回転角を時計回りのθT とする。ワイド状態にあって無限遠から至近にフォーカシングするときのレンズ駆動枠87の回転角を反時計回りのθ0 とする。標準状態にあって無限遠から至近にフォーカシングするときのレンズ駆動枠87の回転角を反時計回りのθ1 とする。テレ状態にあって無限遠から至近にフォーカシングするときのレンズ駆動枠87の回転角を反時計回りのθ2 とする。
第一のレンズ鏡筒10のワイドからテレへのズーミング動作において、カム環84の時計回りの回転角θT の回転にともなって、第一群レンズ41を支持する第一群枠部材43は、固定環カバー46に回転が規制された状態のもとでカム溝84eによって前方に所定の移動量だけ繰り出される(図15,16,18)。
同時に上記ワイドからテレへのズーミング動作にて、絞り羽根を内蔵する絞枠部材71は、ガイドロッド47,48で回転規制された状態でカム環84のカム溝84kによって前方に所定の移動量だけ繰り出される(図15,16,18)。
同様に、上記ワイドからテレへのズーミング動作にて、第四群レンズ81を支持する第四群枠部材77は、同様にガイドロッド47,48で回転規制された状態でカム環84のカム溝84mによって前方に所定の移動量だけ繰り出される(図15,16,18)。
なお、フォーカシング動作時におけるレンズ駆動枠87の回転にともなう第一群枠部材43と絞枠部材71と第四群枠部材77の移動はない。
一方、第二群レンズ51と第三群レンズ61とは、ズーミング時とフォーカシング時ともに進退移動する。
第二群レンズ51は、第二群レンズ保持枠52に保持され、第二群レンズ保持枠52は、第二群回転リング54に光軸O方向に一体に支持されている。従って、第二群レンズ51の光軸O方向(光軸上)への移動量は、第二群回転リング54に固着されるカムフォロア55の光軸O方向(光軸上)への移動量と同一である。また、第三群レンズ61の光軸O方向(光軸上)への移動量も同様に第三群回転リング64に固着されるカムフォロア65の光軸O方向(光軸上)への移動量と同一である。従って、以下の説明では、第二群レンズ51、または、第三群レンズ61の光軸O方向(光軸上)への移動量をそれぞれカムフォロア55、または、65の光軸O方向(光軸上)への移動量によって説明する。なお、以下の説明において、移動量が光軸O方向(光軸上)への移動量であることの記載は、省略する。
ワイド状態にて無限遠から至近にフォーカシングされた場合、第二群回転ズーム枠58は、ワイド位置に止まった状態で第二群回転リング54がレンズ駆動枠87によって反時計回りにθ0 だけ回転駆動される(図15)。上記回転によってカムフォロア55は、第二群回転ズーム枠58のカム溝58dに沿って移動し、ワイドで無限遠合焦位置(以下、ワイド/∞位置と記載)からワイドで至近合焦位置(以下、ワイド/至近位置と記載)へのカムフォロア55の移動量は、α0となる(図15,18)。
フォーカシング位置が∞位置に固定されている状態でワイドからテレにズーミングされた場合、第二群回転ズーム枠58は、カム環84とともに時計回りに回転角θT だけ回転するので、固定環83のカム溝83dにより移動量−Z2 だけ繰り込まれる(図16)。そのとき、第二群回転リング54は回転せず、第二群回転ズーム枠58のカム溝58dによりカムフォロア55は、移動量αT だけ前方に移動する。結果としてワイド/∞位置からテレ/∞位置へのカムフォロア55の移動量は、移動量αT に移動量−Z2 が加算され、αT −Z2 となる(図18)。
テレ状態にて∞位置から至近位置にフォーカシングされた場合、第二群回転ズーム枠58はテレ位置にあって、第二群回転リング54がレンズ駆動枠87によって反時計回りにθ2 だけ回転駆動される(図16)。上記回転によってカムフォロア55が第二群回転ズーム枠58のカム溝58dに沿ってテレ/∞位置からテレ/至近位置へ移動量+α2 だけ移動する(図15,18)。従って、ワイド/∞位置からテレ/至近位置へのカムフォロア55の移動量は、(αT −Z2 )+α2 となる(図18)。
次に、第三群レンズ61(第三群回転リング64のカムフォロア)の移動量について説明する。この場合も前記第二群レンズ51と同様であって、ワイド状態にて無限遠から至近にフォーカシングされた場合、第三群回転ズーム枠68はワイド位置に止まり、第三群回転リング64がレンズ駆動枠87によって反時計回りに回転角θ0 だけ回転駆動される(図15)。上記回転によってカムフォロア65が第三群回転ズーム枠68のカム溝68dに沿って移動し、ワイド/無限遠(∞)位置からワイド/至近位置へのカムフォロア65の移動量は、β0 となる(図15,18)。
フォーカシング位置が∞位置に固定されている状態でワイドからテレにズーミングされた場合、第三群回転ズーム枠68は、ワイドからテレへのズーミング時にカム環84とともに時計回りに回転角θT だけ回転するので、固定環83のカム溝83eにより移動量−Z3 だけ繰り込まれる(図16)。そのとき、第三群回転リング64は回転しないので第三群回転ズーム枠68のカム溝68dによりカムフォロア65は、移動量βT だけ前方に移動する。結果としてワイド/∞位置からテレ/∞位置へのカムフォロア65の移動量は、βT −Z3 となる(図18)。
テレ状態にて∞位置から至近位置にフォーカシングされた場合、第三群回転ズーム枠68はテレ位置にあって、第三群回転リング64がレンズ駆動枠87によって、反時計回りにθ2だけ回転駆動される(図16)。上記回転によってカムフォロア65が第三群回転ズーム枠68のカム溝68dに沿って移動量+β2(テレ/∞位置基準)だけ移動する(図15,18)。従って、ワイド/∞位置からテレ/至近位置へのカムフォロア65(従って、第三群レンズ61)移動量は、(βT −Z3 )+β2となる(図18)。
上述のように第二、第三回転ズーム枠58,68とカムフオロア55,65との光軸O方向での相対的位置は、ズーミングによる第二,第三群回転ズーム枠58,68自身の回転とフォーカシングによるレンズ駆動枠87の回転に伴って生じるカム溝58d,68d上でのカムフォロア55,65の位置で決定されることなる。言い換えれば、カムフォロア55,65のカム溝58d,68dのカム筋上での相対位置は、ズーミングによる第二,第三群回転ズーム枠58,68自身の回転とフォーカシングによるレンズ駆動枠87の回転によって決定される。従って、第二、第三回転ズーム枠58,68のカム溝58d,68dには、それぞれフォーカシングのためのカム領域とズーミングのためのカム領域が重畳して配置されていることになる。そして、ズーミングによるカムフォロア55,65の本枠11に対する移動量(光軸上、光軸O方向への移動量)は、カムフォロア55,65に対し回転する第二、第三回転ズーム枠58,68のカム溝58d、68dの作用によって生じる光軸方向への相対的移動量と、カム環84の直進溝84dと固定環83のカム溝83dとの作用により第二,第三回転ズーム枠58,68自身の光軸O方向への移動量とを加算したものとなる。フォーカシングによるカムフォロア55,65の本枠11に対する移動量(光軸上、光軸O方向ヘの移動量)は、第二,第三回転ズーム枠58,68のカム溝58d、68dに対して回転する第二群回転リング54、第三群回転リング64のカムフォロア55,65の移動による光軸O方向への移動量のみである。
ここで、ズーミング時およびフォーカシング時における第二,第三回転ズーム枠58,68のカム溝58d,68dによる第二,第三群回転リング54,64のカムフォロア55,65の相対的移動量を図17の回転ズーム枠展開図を用いて説明する。
図17は、ワイド,標準(ズーム),テレのズーミング時またはフォーカシング時におけるカム溝58d,68dによるカムフォロア55,65の移動量をまとめて示している。
まず、カムフォロア55の光軸O方向の移動量について説明すると、∞合焦状態にてズーミング時に第二群回転ズーム枠58がワイドから標準まで回転角θS (但し、θS <θ0 )だけ回転した場合、カムフォロア55は、位置55W1から位置55S1へ移動し、その移動量は、αS となる。また、∞合焦状態にてワイドからテレまで回転角θT (但し、θT <(θS +θ1 ))だけ回転すると、カムフォロア55は、位置55W1から位置55T1へ移動し、その移動量は、αT となる。
また、ワイド状態でのフォーカシング時に第二群回転リング54が∞位置から至近位置まで回転角θ0(但し、θ0 <θT ,θ0 <(θS +θ1 ))だけ回転すると、カムフォロア55は、位置55W1から位置55W2へ移動し、その移動量は、α0となる。標準状態で∞位置から至近位置まで回転角θ1だけ回転すると、カムフォロア55は、位置55S1から位置55S2へ移動し、その移動量は、α1となる。テレ状態で∞位置から至近位置まで回転角θ2だけ回転すると、カムフォロア55は、位置55T1から位置55T2へ移動し、その移動量は、α2となる。
結果的にカムフォロア55のワイド/∞位置55W1を基準にしたとき、ワイド状態,標準状態,テレ状態における各至近位置までのカムフォロア55の移動量は、それぞれα0,αS +α1,αT+α2で与えられる。なお、これらのカムフォロア55の移動量に対して前述したように第二群回転ズーム枠58のズーミング時の移動量、例えば、−Z2 (ワイドとテレ間)を加算すれば、実際のカムフォロア55の移動量、従って、第二群レンズ51の本枠11に対する移動量が得られる。
カムフォロア65の移動量についてもカムフォロア55の移動量と同様に図17上で求めることができる。∞合焦状態にてズーミング時に第三群回転ズーム枠68がワイドから標準まで回転角θS だけ回転した場合、カムフォロア65は、位置65W1から位置65S1へ移動し、その移動量は、βS となる。ワイドからテレまで回転角θT だけ回転すると、カムフォロア65は、位置65W1から位置65T1へ移動し、その移動量は、βT となる。
また、ワイド状態でのフォーカシング時に第三群回転リング64が∞位置から至近位置まで回転角θ0だけ回転すると、カムフォロア65は、位置65W1から位置65W2へ移動し、その移動量は、β0となる。標準状態で∞位置から至近位置まで回転角θ1だけ回転すると、カムフォロア65は、位置65S1から位置65S2へ移動し、その移動量は、β1となる。テレ状態で∞位置から至近位置まで回転角θ2だけ回転すると、カムフォロア65は、位置65T1から位置65T2へ移動し、その移動量は、β2となる。
結果的にカムフォロア55のワイド/∞位置65W1を基準にしたとき、ワイド状態,標準状態,テレ状態における各至近位置までのカムフォロア65の移動量は、それぞれβ0,βS +β1,βT+β2で与えられる。なお、これらのカムフォロア65の移動量に前述したように第三群回転ズーム枠68のズーミング時の移動量、例えば、−Z3 (ワイドとテレ間)を加算すれば、実際のカムフォロア65の移動量、従って、第三群レンズ61の本枠11に対する移動量が得られる。
上述したように第一のレンズ鏡筒10においては、各光学系を組み立て済みの光学ユニット2を本枠11に固定後、外装ユニット1の外観の一部を成す構成部材を含む部材である距離環14,中枠16,目盛環21,ズーム台24,ズーム環26,後カバー31を順次組み付けていくことで外装ユニット1が組み付けられるので、組み立て性がよく、生産性が向上する。
光学ユニット2と、後カバー31以降の組み付け前の外装ユニット1との組み立てが終了した組み立て体の状態で各ユニット内蔵のFPCとレンズ鏡筒制御FPC102間のコネクタ接続を行い、そこで、フォーカスモータを含む合焦レンズ駆動ユニット101を本枠11の後方より挿入して固定環83の端面に固着する。また、レンズ鏡筒制御FPC102を本枠11の後端部に取り付ける。このように合焦レンズ駆動ユニット101およびレンズ鏡筒制御FPC102とを光学ユニット2と外装ユニット1等から独立した状態でレンズ鏡筒10内に取り付けることができ、あるいは、取り外しができる。従って、電装品が実装された制御ユニット3が上記組み立て体の組み立て作業中のほとんどの期間で付随してまわることがなく、組み立て作業の煩雑化が避けられる。また、上記組み立て体と制御ユニット3、特に、合焦レンズ駆動ユニット101とを簡単に分離することが可能であり、さらに、制御ユニット3とともにカメラボディとの通信接点であるマウント接点部も合わせて上記組み立て体から取り外し可能であることなどから修理、電装品の交換等が簡単に行うことができる。
この後に後カバー31,間隔座板35,シールリング6B,レンズマウント36,後カバー37を組み付ける。
第一のレンズ鏡筒10の各外観部材間の当接,摺動面には、上述したようにOリング5A〜5Fおよびシールリング6A,6B等が弾性圧縮変形して挟持されて配され、レンズ鏡筒の防水性が十分機能する。
また、第一のレンズ鏡筒10のズーミングによるレンズ鏡筒内の容積の変化に伴う大気圧との圧力差については、後カバー34の周方向に配された通気孔群31bと、その通気孔群31bの外面に配された撥水シート33とを通して空気が出入りすることにより、該圧力差の発生が防止される。また、水滴の侵入は撥水シート33により防止される。
カバー後枠37をレンズマウント36の内部に装着することにより各接続用FPCや制御ユニット3のFPCやリード線等が駆動部材である第四群レンズ保持枠82等の可動部材に接触することが確実に防止される。
また、カバー後枠37の取り付け状態で防塵カバーリング38は、第四群レンズ保持枠82の外周に嵌合し、同時に第四群レンズ保持枠82の後方外周に配された防塵部材82Bは、カバー後枠37の筒部内周に嵌合することからカメラボディ未装着状態でレンズマウント36の側からの塵埃の侵入が確実に防止される。
次に、本発明の一実施形態のレンズ鏡筒システムを構成する第二のレンズ鏡筒について、図19〜24を用いて説明する。
図19は、上記レンズ鏡筒のワイド状態における光軸上の断面図(上半部分を示す)である。図20は、上記レンズ鏡筒を構成する外装ユニットの一部の分解斜視図であり、図21は、上記レンズ鏡筒を構成する外装ユニットの他の一部の分解斜視図である。図22は、上記レンズ鏡筒を構成する光学ユニットの分解斜視図であり、図23は、上記レンズ鏡筒を構成する制御ユニットを結像側(後方側)からみた斜視図である。図24は、上記外装ユニットの本枠と上記光学ユニットの固定環との後端部を結像側(後方側)からみた分解斜視図である。
図19に示すように第二のレンズ鏡筒10Aは、一眼レフカメラボディに着脱可能な固定焦点のレンズ鏡筒であり、主に本レンズ鏡筒の外装を形成する外装ユニット1Aと、外装ユニット1A内部に収納され、本レンズ鏡筒の光学系を内蔵する光学ユニット2Aと、レンズ鏡筒10Aの駆動制御を行うための制御ユニット3Aとからなる。第二のレンズ鏡筒10Aは、カメラボディに着脱可能な交換レンズ鏡筒であって、この鏡筒の光学系は、被写体側(前方側)から順に第一群レンズ151と、第二群レンズ161と、第三群レンズ171と、絞り羽根166とからなり、これらのレンズ群は、フォーカシング時に光軸O方向に進退駆動される。
外装ユニット1Aは、図19,21等に示すように前面部に前カバー92が装着され、第一レンズ鏡筒10の本枠11と同径であって、光学ユニット2Aを内包する第二の固定枠としての本枠91と、外周にゴムリング15が装着され、焦点調節時に回動される部材であって、本枠91に回転可能に嵌合する距離環14と、本枠91の外周に固定支持され、目盛環21を回転可能に支持する表示環保持環である中枠16と、本枠91の外周と中枠16の内周との間に回転自在に保持され、撮影レンズ系の合焦位置に対応する被写界側の被写体焦点位置(距離)を表示するための窓部を有する距離目盛表示環である目盛環21と、本枠91一端の背面側外周に固定支持され、距離環14,中枠16等の光軸O方向の移動を防止するために後端部に配置される後端部外装部材としての後カバー(後端カバー)31と、本枠91の背面部に固着されるレンズマウント36と、レンズマウント36の内周に挿入固着されるカバー後枠94とを有してなる。
但し、第二のレンズ鏡筒10Aに使用される目盛環21の外周上に印刷される目盛は、その位置などが第一のレンズ鏡筒10に使用される目盛のそれとは異ならざるを得ない。それは、カム環等の設計上、起因する目盛環の回転範囲が異なる等があるからである。また、設計上、許されれば、全く同じ目盛を付して使用することができる。
なお、上記各構成部材のうち、距離環14及びゴムリング15と、中枠16と、後カバー31と、レンズマウント36は、それぞれが第二のレンズ鏡筒10Aの外観の一部を成す部材であるが、これら部材は、第一のレンズ鏡筒10と共用する構成部材である。
光学ユニット2Aは、図19,22に示すように光軸O方向に進退可能な移動枠ユニット140と、移動枠ユニット140に固着され、第一群レンズ151を有する保持する第一群枠ユニット150と、第一群枠ユニット150に固定支持され、第二群レンズ161,絞り羽根166を保持する第二群枠ユニット160と、移動枠ユニット140に対して相対移動可能であり、第三群レンズ171を保持する第三群枠ユニット170と、本枠91に固定支持される光学ユニット側固定枠としての固定環181と、固定環181に回転可能に支持されるカム環182と、固定環181の後方部に回転可能に支持されるレンズ駆動枠183とを有してなる。
制御ユニット3Aは、図23に示すようにフォーカスモータ,モータPI(フォトインタラプタ),減速ギヤ列等を有する合焦レンズ駆動ユニット101と、各制御用FPC(フレキシブル基板)コネクタ,制御用IC,マウント接点等が実装されたフレキシブル基板よりなるレンズ鏡筒制御FPC(レンズ鏡筒制御基板)102Aとからなるが、第一のレンズ鏡筒10に適用される制御ユニット3と略同様の構成を有している。但し、ズームエンコーダFPC接続用コネクタが設けられていない。
次に上述した第二のレンズ鏡筒10Aの各構成部材のさらなる詳細およびその組み立て手順等について説明する。
第二のレンズ鏡筒10Aにおいては、先に光学ユニット2Aがユニットとして組み立てられ、後述するように光学ユニット2Aを外装ユニット1Aの本枠91に組み込まれた後、外装ユニット1Aの各構成部材が本枠91の外周部に順次、嵌入されて組み立てられる。その後、本枠91の後方より制御ユニット3Aが組み込まれ、レンズマウントを装着してレンズ鏡筒10Aの組み立てが完了する。ただし、それらの組み立て順は、必ずしも後述する順には限定されない。
まず、光学ユニット2Aの各構成部材から説明する。
移動枠ユニット140は、図22に示すように移動枠141と、二本の直進キー142と、フィルタ環143と、飾り環144とを有してなる。
移動枠141は、前面側に内側フランジ部を有する円筒形状の枠部材であって、外装ユニット1Aの本枠91の内周に進退可能に挿入される。この移動枠141後方内周部には、4つのカムフォロア146がピン穴141eにかしめられるピン145によって支持される。
直進キー142は、光軸O方向に延びる金属製の板部材であり、後端部に径方向に段状に折り曲げて形成される先端ガイド部142aと、前方部に立ち曲げにより形成され、ビス挿通穴142bを有する取り付け座部142cとが設けられる。
フィルタ環143は、中央開口部を有するリング部材であって、前方にフィルタネジ(雌ネジ)143aが設けられる。
飾り環144は、中央開口部を有するリング部材であって、外周にフィルタネジ143aと螺合するネジ部が形成されている。
移動枠141には、その内周前面部に後述する第一群枠ユニット150の第一群枠152が固着される。すなわち、移動枠のビス挿通穴141dを挿通させた2本のビス8Bを第一群枠152の前面フランジ部に設けられるビス穴152dに螺着して移動枠141に第一群枠152が固定される。
さらに、2本の直進キー142は、移動枠141の前端切り欠き141aに取り付け座部142cを通し、ビス挿通穴142bに挿通させたビス8Aを第一群枠152のビス穴152bに螺着して第一群枠152に固定される。この取り付け状態で直進キー142は、光軸Oと平行に保持される。なお、直進キー142は、第一群枠152を移動枠141に固定し、固定環181を移動枠141内に挿入したときに、移動枠141に前端切り欠き141aから挿入して固定してもよい。
フィルタ環143は、直進キー142を取り付け後、ビス8Cをビス挿通穴143cおよび141cを挿通させ、第一群枠152のビス穴152cに螺着して移動枠141の前面に取り付けられる。さらに、飾り環144は、フィルタ環143のフィルタネジ143aに螺着して固定される。
第一群枠ユニット150は、第一群レンズ151と、第一群レンズ151を保持する第一群枠152と、レンズ押え環153と、スリーブ154と、真直軸部材であるガイドロッド155とを有してなる。
第一群枠152は、中央部にレンズ保持用の開口部を有し、前後端面部それぞれに鍔部が設けられる。前方鍔部には、上下位置に配される直進キー逃げ部である凹部152fと、複数のビス穴とが設けられる。後方鍔部には、凹部152fの光軸O方向に位置する凹部152gと、上方にスリーブ154を支持するスリーブ支持穴152hと、下方にガイドロッド155を支持するガイドロッド支持穴152iと、複数のビス穴とが設けられる。また、開口部前部にレンズ押さえ螺着用のネジ部152aが設けられ、該ネジ部152aにレンズ押さえ環153のネジ部153bを螺着させて第一群レンズ151が固定される。
第二群枠ユニット160は、第二群レンズ161を保持する第二群枠162と、絞枠部材163と、絞り前板164と、絞り駆動板165と、絞り羽根166(図19)と、ステッピングモータである絞り駆動モータ74と、絞り開放リセット位置検出用絞りPI79と、絞り駆動モータ74および絞りPI79に接続される絞りFPC75と、絞りFPC75を支持するためのL字状のFPC支持板76とを有してなる。
第二群枠162は、第一群枠152の嵌合内周部152jに精密嵌合する嵌合外周部162jを有し、さらに、直進キー挿通用凹部162f,スリーブ挿通穴、さらに、ガイドロッド挿通穴が設けられている。
絞枠部材163は、絞り駆動モータ74と、絞りPI79とを保持し、絞り駆動板165を回転自在に支持する。また、絞枠部材163上部には、後方に向けて突出する直進キー挿通する凹部163fが設けられ、この凹部163fの下部に沿って、第一のレンズ鏡筒10に適用される絞りFPC75とは大きさの異なる絞りFPC75が支持される。
絞り前板164は、絞り開口164aと、第二群枠162に挿通するビス挿通穴164e,スリーブ挿通穴164h,ガイドロッド挿通穴164i等を有する。
絞り駆動板165は、円板形状の部材であって、外周にギヤ部が形成されており、絞枠部材163に光軸O回りに回動自在に支持される。この絞り駆動板165は、絞り調整時に絞り駆動モータ74のピニオン(図示せず)により上記ギヤ部を介して回転駆動される。絞り駆動板165の回転により絞り羽根166が回動駆動され、絞りが設定される。
第二群枠ユニット160の第二群枠162,絞枠部材163,絞り前板164は、一体の状態でビス挿通穴164eを挿通したビス8Dを第一群枠152の後側鍔部のビス穴152eに螺着して、第一群ユニット150側に結合される。その結合時には、第二群枠162の前方嵌合外周部162jと第一群枠152の後方嵌合内周部152jとは精密嵌合する。従って、第一群レンズ151と第二群レンズ161とは、互いの光軸が一致した状態に保持される。
第三群枠ユニット170は、第三群枠172と、第三群レンズ171と、真直軸部材であるガイドロッド173とを有してなる。
第三群枠172は、筒状部材であり、中央開口部に第三群レンズ171が固着される。また、外周部上下に突起部を有しており、その上方突起部にガイドロッド支持穴172hと段付きネジ螺着用ネジ穴172bとが設けられ、さらに、下方突起部にガイドロッドが嵌入する切り欠き172iとネジ穴172bとが設けられる。上下2ヶ所のネジ穴172bには、それぞれカムフォロア175を支持する段付きネジ174が螺着される。
スリーブ154とガイドロッド155は、第一群枠152にガタのある状態で挿入され、また、ガイドロッド153は、第三群枠172のガイドロッド支持穴172hにガタのある状態で挿入され、第三群レンズ171の光軸と平行となるように光軸位置調節した状態で接着固定される。
また、ガイドロッド155は、第一群枠152のガイドロッド支持穴152iにガタのある状態で挿入された後、第一群レンズ151の光軸と平行になるように調節された状態で接着固定される。
すなわち、第一群枠ユニット150と第二群枠ユニット160とを結合した状態でスリーブ154は第一群枠152のスリーブ支持穴152hにガタのある状態で挿入される。ガイドロッド173をスリーブ154に嵌入する。また、ガイドロッド155を第三群枠172の切り欠きに嵌入、保持させる。
そして、第三群枠172が第一群レンズ151と第二群レンズ161の光軸Oに沿って平行に移動するようにガイドロッド155,173を保持するため、上記保持状態で第一群枠152のスリーブ支持穴152hに接着剤を塗布し、スリーブ154を第一群枠152に固着する。
ガイドロッド155,173で連結保持された第一,二群ユニット150,160と第三群枠ユニット170とは、移動枠ユニット140の移動枠141内に組み込まれる。すなわち、第一群枠152の前方鍔部側を移動枠141の後方から挿入し、移動枠141のビス挿通穴141dを挿通させたビス8Bを第一群枠152の前方鍔部のビス穴152dに螺着して第一,二群枠ユニット150,160を移動枠141に固定する。第三群枠ユニットは、ガイドロッド155,173を介して、回転規制状態で光軸O方向に進退移動可能に支持される。また、直進キー142は、第一,二群枠の凹部152f,163fを挿通した状態に保持されている。
続いて、第一群枠152の前方に取り付けられているレンズ押さえ環153のOリング溝153cにOリング5Gを装着し、該Oリング5Gを径方向に押さえ込むようにしてフィルタ環143をレンズ押さえ環153に嵌め込む。そして、フィルタ環143のビス挿通穴143cおよび移動枠141のビス挿通穴141cを挿通させたビス8Cを第一群枠152の前方鍔部のビス穴152cに螺着し、フィルタ環143を移動枠141の前面に固定する。さらに、フィルタ環143の前面のフィルタネジ143aに飾り環144を螺着して固着する。
固定環181は、筒状部材であって、光軸O方向に沿った各2本の直進溝181c,181dと、前方段部に4つのカムフォロア146の挿入用切り欠き181eとを有する。また、後端部には、図24に示すように本枠91への固定用ビス孔および合焦レンズ駆動ユニット101の固定用ビス孔が設けられる。
固定環181は、第一,二,三群枠ユニット150,160,170が組み込まれた移動枠141に後方から挿入して組み込まれる。その挿入時、カムフォロア146を切り欠き181eに挿通させ、さらに、直進キー142を一旦光軸側に弾性変形させながら先端ガイド部142aを固定環181の直進溝181cに径方向のガタない状態で嵌入させる。
カム環182は、円筒部材であって、固定環181の外周部181bに回転自在に嵌入可能な内周部182aを有しており、外周部に光軸O方向に斜行する4本のカム溝182cと、内周部182aに光軸O方向に斜行する2本のカム溝182eが設けられる。カム溝182eの先端部には、カムフォロア挿入用貫通穴182fが設けられ、後端部の段部には、凹部182g,182hが設けられる。
レンズ駆動枠183は、リング状部材であり、内周部の一部に内歯歯車183aが設けられ、外周部にカム環連動用凸部183bと、目盛環駆動用の係合凹部183cとが設けられる。レンズ駆動枠183は、カム環182の後端部内周に回動自在に嵌め込まれ、凸部183bをカム環182の凹部182gに係合させて組み込まれる。従って、カム環182は、レンズ駆動枠183と一体的に回転駆動される。
カム環182とレンズ駆動枠183とは、移動枠141の内周部に後方から挿入される。その挿入時にカムフォロア146をカム環182のカム溝挿入口182dからカム溝182cに嵌入させながらカム環182を固定環181の外周部181bに嵌合させて移動枠141内に挿入する。
上記カム環182の挿入途中、カム環182のカムフォロア挿入用貫通穴182f位置に第三群枠の段ネジ螺着用ネジ穴172bを合わせて(2ヶ所)、カムフォロア175を挿通させた段付きピン174を貫通穴182fおよび固定環181の直進溝181dを挿通させ、ネジ穴172bに螺着して固定する。なお、直進溝181dは、カムフォロア175に対して隙間をもつ挿通用の溝である。
上述のようにカム環182を移動枠141へ挿入すると光学ユニット2Aの組み込みが終了する。上記組み立て状態の光学ユニット2Aの固定環181の後方には、FPC支持板76に保持された絞りFPC75が露呈している。
次に、第二のレンズ鏡筒10Aの外装ユニット1Aの構成部材の詳細と組み立て手順について説明する。
なお、外装ユニット1Aの構成部材のうち、距離環14及びゴムリング15と、中枠16と、後カバー31と、レンズマウント36とは、外装部材1に使用した部材と同一形状の共用部材である。従って、それらの共用部材については、同一符号を付して説明し、以下、共用部材以外の部材について、特に詳細に説明する。
本枠91は、軸心が光軸O方向に沿った円筒形状の、光学ユニット2Aを内包する部材であり、本枠11に対して外径は、同一径を有し、長さは、短い。そして、円筒前端部にフランジ状の前カバー取付部が形成され、円筒後端面部に固定環,制御ユニット,レンズマウント等を取り付るためのネジ部等が設けられる(図24)。また、本枠91の円筒部には、径方向に貫通する連結腕逃げ孔91jと、周方向に沿った僅かな凹部で形成されるFPC装着凹部91yと、前方の円筒部外周に後方への凸部91eが設けられる。
本枠91には、その前端鍔部外周部91cのリング溝91i,91hにOリング5Aを挿入した状態にて、シールリング6Aを内周部92bに挿入した状態のリング状の前カバー92を前端鍔部外周部91cに嵌合させる。本枠91のビス挿通穴91aに挿通させたビス7Aを前カバー92のビス穴92aに螺着して前カバー92が本枠91の前面部に固着される。
本枠91の円筒外周部のFPC装着凹部91yには、距離エンコーダFPC13が貼付される。この距離エンコーダFPC13は、距離エンコーダパターンを有し、光軸Oに沿って後方に延出するFPC延出部13bを有し、その先端にはレンズ鏡筒制御FPC102Aとの接続用コネクタ端子13dが設けられる。
但し、この距離エンコーダFPC13は、第一のレンズ鏡筒10に用いられたものとは異なる。それは、第一のレンズ鏡筒10と第二のレンズ鏡筒10Aとのレンズ特性が異なるし、互いのレンズ鏡筒の大きさも異なるので必然的にFPC13の大きさが異なるからである。もちろん、設計上、許されれば、エンコーダのパターンは、同じでもよい。
本枠91の内周部には、前述した図11に示される移動枠ユニット140,固定環181,カム環182,レンズ駆動枠183等が組み込まれた光学ユニット2Aが前方側から挿入され、固定環181のビス穴181n,181p,181qに本枠91のビス挿通穴91n,91p,91qを挿通させたビス7Vを螺着して固定環181を本枠91の後端部にて固定する(図24)。
本枠91に固定環181を固定することによって、カム環182は、固定環181の前方鍔部と本枠91の後部内周端面91kとに挟まれて光軸O方向の移動が規制される。同時にレンズ駆動枠183も固定環181の後方外周181jに嵌入しており、本枠91の後部内周端面91kとカム環182の後端内周段部で光軸O方向の移動が規制される。そして、カム環182は、固定環181の外周181bに嵌合した状態でレンズ駆動枠183とともに回動自在に支持される。
本枠91に固定環181を固定後、固定環181の後方に露呈している絞りFPC75を支持するFPC支持板76(図22)が本枠91の後端部に取り付けられる。すなわち、本枠91の後端部の凹部91l に設けられる位置決めピン91sにFPC支持板76の位置決め孔76sを挿入して位置決めし、ビス挿通穴76rに挿通させたビス7Lを本枠91のビス穴91rに螺着することによってFPC支持板76が本枠91の後端部に固定される(図22,24)。
続いて、本枠91の外周には、前述した第一のレンズ鏡筒10との共用部材である距離環14,中枠16,目盛環21,後カバー31の順で後方から挿入され、組み付けられる。但し、目盛環21に固着される連結腕93は、第一のレンズ鏡筒10用の目盛環21に固着される連結腕23より長さが短い。
連結腕93は、光軸Oと平行に後方に向けて延出する真直な金属板部材であって、その先端部には内周側に折り曲げて形成された係合部93cが設けられる。
距離環14と中枠16と目盛環21とを本枠91に組み付ける場合も第一のレンズ鏡筒10と同様にして距離環14と中枠16とを本枠91の後方側から外周前方部に挿入する。さらに、目盛環21を中枠16の内周に後方から挿入する。そのとき、連結腕93の係合部93cを本枠91の連結腕逃げ孔91jに挿通させ、予め本枠91内に組み込まれているレンズ駆動枠183の係合凹部183cに係合させる(図22)。
距離環14と中枠16と目盛環21とが本枠91に組み付けられた状態では、中枠16は、その前端面が本枠91の外周面91fに設けられた円周方向のリブ状突部91dの光軸O方向側面に当接し、かつ、回転止め用凹部16eが本枠91の凸部91eに係合して支持されるので、本枠91に対して回転が規制される。かつ、中枠16は、距離環14が本枠91上で回転可能なように光軸O方向で位置決めされる。距離環14は、Oリング5Aを介した状態で本枠91の鍔部外周91cおよび突部(外周)91dに径方向に嵌合して支持され、さらに、本枠91の外周91fに設けられた円周方向のリブ状突部91k1の光軸O方向における側面と摺接して、前方への移動が規制された状態にてスリット円板14Aとともに手動回動操作可能に支持される。目盛環21は、中枠16の内周部に嵌合し、前方への移動が規制された状態でレンズ駆動枠183により回転駆動可能に支持される。
中枠16の後端の嵌合当接部16pが後述する後カバー31の前端の嵌合当接部31pと径方向で嵌合し、かつ、軸方向に当接することによって、中枠16および距離環14の後方への移動および径方向が規制される。目盛環21も後カバー31のの嵌合当接部31pにより後方への移動が規制される。なお、後カバー31の嵌合当接部31pの円周溝にはOリング5Eが挿入され、中枠16の嵌合当接部16pの後端面で押圧されて保持される。
距離環14を回転操作した場合には距離環14と一体的に回動するスリット円板14Aが中枠16に固定されている距離PI19の間を相対移動するので、距離環操作による距離PI19の出力が、第一のレンズ鏡筒10で用いられる距離PI用FPCとは大きさが異なる第二のレンズ鏡筒10Aのための距離PI用FPC18側に伝達される。さらに、目盛環21に装着された距離接片22は、本枠91の外周上の距離エンコーダFPC13のエンコーダパターン上を摺接することから目盛環21の回転位置出力が距離エンコーダFPC13側に伝達される。なお、上記組み付け状態で距離エンコーダFPC13のコネクタ端子13d側、および、距離PI用FPC18のコネクタ端子18a側は、ともに本枠91の後方まで延出している。
距離環14,中枠16,目盛環21が組み付けられた本枠91の外周に後カバー31が組み付けられるが、その後カバー31の組み付けに先立って、制御ユニット3Aが本枠91の後端部に組み込まれる。
ここで、合焦レンズ駆動ユニット101とレンズ鏡筒制御FPC102Aとからなる制御ユニット3Aの詳細な構成について、図23の制御ユニット3Aの斜視図を用いて説明する。
第二のレンズ鏡筒10Aに適用される合焦レンズ駆動ユニット101は、第一のレンズ鏡筒10に適用したもの(図8)と同様な構成を有している。
レンズ鏡筒制御FPC102Aは、第一のレンズ鏡筒10に適用されるレンズ鏡筒制御FPC102(図8)に対してズームエンコーダのためのFPC接続用コネクタ108等が実装されていないが、その他の構成は同様である。すなわち、レンズ鏡筒制御FPC102Aは、FPC支持板103上に支持されており、距離エンコーダFPC用コネクタ107,絞りFPC用コネクタ109,距離PI用コネクタ110,マウント接点部材111等が実装されている。
固定環181と本枠91とを結合した後、後カバー31を取り付ける前であって、さらに、上記各FPCのコネクタ接続の前に、合焦レンズ駆動ユニット101のフォーカスモータ121を本枠91の後方から固定環181の内部に挿入して、減速ギヤ列の出力ギヤ123をレンズ駆動枠183の内歯歯車部183aに噛合させながら、減速ギヤボックス122を本枠91の後面のギヤボックス位置決め用凹部91oにこの凹部平面に設けられた一対のピン91tで位置決めする。そして、2本のビス7Tを減速ギヤボックス122のビス挿通穴122s,122rを挿通させ、固定環181のビス穴181s,181rに螺着して減速ギヤボックス122およびフォーカスモータ121を固定環181に後端部に固定する(図23,24)。
さらに、レンズ鏡筒制御FPC102Aが一体化されたFPC支持板103を本枠91の後方から枠内に挿入し、FPC支持板103の取付部103bを本枠91の後端部の支持板取付凹部91zに装着する。ビス7Uを取付部103bのビス挿通穴103c,103dを挿通させ、本枠91のビス穴91uに螺着して取付部103bを本枠91に固定する(図23,24)。この取付部103bの固定によって、レンズ鏡筒制御FPC102Aは、本枠91の後端部に収納、固定される。すなわち、固定枠である固定環181,本枠91の内周に保持される。
後カバー31を取り付ける前の状態でレンズ鏡筒制御FPC102Aに実装されている各コネクタ端子にFPCコネクタ端子を接続する。すなわち、距離エンコーダFPC用コネクタ107には、距離エンコーダFPC13のコネクタ端子13dを接続する。絞りFPC用コネクタ109には絞りFPC75のコネクタ端子75aを接続する。距離PI用コネクタ110には距離PI用FPC18のコネクタ端子18aを接続する。
そこで、Oリング5Eを嵌合当接部31pのリング溝に装着した状態の後カバー31を中枠16の後方の本枠91の後端部に挿入して、中枠16の後方の嵌合当接部16pに後カバー31の嵌合当接部31pを嵌合させ、Oリング5Eを圧縮しながら嵌合当接部16pと嵌合当接部31pとを当接させる。そのとき、目盛環21の後端面にも嵌合当接部31pが当接する。後カバー31のビス挿通穴31v,31wに挿通させたビス7Eを本枠91のネジ孔91v,91wに螺着して後カバー31を本枠91に固定する(図24)。
上述したように後カバー31を本枠91に固定することで距離環14と中枠16と、また、中枠16の内部にて目盛環21とが本枠91と後カバー31によって光軸O方向に挟まれた状態で保持され、光軸O方向の位置が規制される。但し、距離環14と目盛環21とは、回動可能状態であり、中枠16のみは、回転方向にも位置規制された状態である。
その後、レンズ鏡筒制御FPC102Aに実装されているマウント接点部材111を後述するレンズマウント36に装着して、レンズマウント36を本枠91の後端面に取り付ける。
レンズマウント36も第一のレンズ鏡筒10に適用されたものと共通の部材である(図21)。レンズマウント36に固定されるカバー後枠94は、第三群枠172の外周に嵌合可能な筒部94aと、第三群枠逃げ用凹部94cと、マウント接点部材逃げ用切り欠き部94bと、フランジ部に設けられるビス挿通穴94eとが設けられる。
レンズマウント36を本枠91の後端面に取り付ける場合、第一のレンズ鏡筒10の場合と同様にマウント接点部材111をレンズマウント36の接点装着用凹部36bに嵌め込み、レンズマウント36のビス挿通穴36fを挿通させたビス7Gをマウント接点部材111のビス穴111b(図23)に螺着してマウント接点部材111をレンズマウント36に固着する。そして、レンズマウント36のビス挿通穴36dにビス7Fを挿通させ、本枠91の後端面のビス穴91xに螺着して、レンズマウント36を本枠91および後カバー31の後端面に固定する。
レンズマウント36の取り付けの際も第一のレンズ鏡筒10の場合と同様に本枠内に組み込まれた光学ユニット2Aの光学系のフランジバック量を所定の距離に調整するため、適切な厚みを有する単数、または、複数枚の間隔座板(スペーサ)35を選択し、本枠91および後カバー31の後端面に載せ、間隔座板35を挟んだ状態でレンズマウント36を固定する。
さらに、レンズマウント36の取り付けの際には、レンズマウント36の外周と後カバー31の後端面段部にパッキン材であるシールリング6Bを挿入した状態でレンズマウント36を本枠91に装着する。
その後、レンズマウント36の開口部36aにカバー後枠94の筒部を挿入して、ビス7Hをビス挿通穴94eに挿通させてレンズマウント36のビス穴36eに螺着してカバー後枠94をレンズマウント36に取り付ける。
上述したレンズマウント36,カバー後枠94の装着により外装ユニット1A,光学ユニット2A,制御ユニット3A等からなる第一のレンズ鏡筒10Aの組み立て作業は、終了する。
次に、上述した第二のレンズ鏡筒10Aの光学ユニット2Aを構成する各枠部材の支持状態および進退動作について説明する。
本枠91に対して固定環181は、後端部で結合され一体化している。そして、各レンズ枠ユニットを保持する移動枠ユニット140は、固定環181により直進ガイドされる第一群枠152の直進キー142により回転規制された状態で光軸O方向に進退移動が可能である。カム環182がレンズ駆動枠183を介して回転駆動されると、移動枠ユニット140はカム環182のカム溝182cによって進退移動する。
第一群レンズ151,第二群レンズ161,絞り羽根166を支持する第一,二群ユニット150,160は、移動枠141に固定支持され、移動枠ユニット140と共に光軸O方向に進退移動する。
第三群レンズ171を保持する第三群枠ユニット170は、ガイドロッド155,173により光軸O方向に沿って進退移動可能に支持されている。カム環182がレンズ駆動枠183を介して回転駆動されると、第三群枠ユニット170はカム環182のカム溝182eによって光軸O方向に進退移動する。
距離環14をゴムリング15を介して回転操作した場合、一対の距離PI19によりその回転量および回転方向が検出される。その回転量出力は、距離PI用FPC18を介してレンズ鏡筒制御FPC102A側に伝達され、上記回転量出力に対応した距離に合焦するべくフォーカスモータ121が回転駆動される。一方、このレンズ鏡筒が装着されたカメラボディ側からフォーカシング距離データがレンズマウント接点部111aを介してレンズ鏡筒制御FPC102Aに取り込まれた場合は、該フォーカシング距離データに基づいてフォーカスモータ121が必要な方向に所定量回転駆動される。フォーカスモータ121の回転量は、モータPI112によって検出され、レンズ鏡筒制御FPC102A側に伝達される。
フォーカスモータ121が回転駆動されるとレンズ駆動枠183が回転駆動され、カム環182が所定量回動する。カム環182の回動にともなって移動枠141に支持される第一,二群ユニット150,160と第三群枠ユニット170がそれぞれの光軸O方向の各フォーカシング位置に移動する。また、レンズ駆動枠183の回転にともなって、連結腕93を介して目盛環21が被写体合焦位置を示す位置まで回動する。同時に目盛環21の回転位置信号が距離エンコーダFPC13を介してレンズ鏡筒制御FPC102A側に伝達され、さらに、レンズマウント接点部111aを介してカメラボディ側に伝達される。
第二のレンズ鏡筒10Aにおいて、絞り駆動が行われる場合は、レンズマウント接点部111aを介して絞り信号がレンズ鏡筒制御FPC102A側に取り込まれ、絞り駆動モータ駆動信号に変換される。上記絞り駆動モータ駆動信号は、絞りFPC75を介して絞り駆動モータ74に伝達され、絞り駆動板165を介して絞り羽根166が回転駆動される(図19)。絞り駆動板165の全開放位置(リセット位置)信号は、絞りPI79により検出され、絞りFPC75を介してレンズ鏡筒制御FPC102A側に取り込まれる。
上述したように本実施形態のレンズ鏡筒システムにおいては、種類(仕様)の異なる第一のレンズ鏡筒10と第二のレンズ鏡筒10Aの間で距離環14と、中枠16と、目盛環21と、後カバー31と、さらには、それらの部材に装着されるスリット板,接点部材,FPCエンコーダパターン,PI,Oリング,パッキング等を共用化することかできる。この共用化によってレンズ鏡筒システムにおける部品の種類を減らすことができ、レンズ鏡筒のコストダウン、あるいは、部品管理の簡素化に多大な効果を奏することができる。
上述した第一のレンズ鏡筒10と第二のレンズ鏡筒10Aとは、焦点距離調節可能なものと固定焦点のものであったが、上述した各構成部材の共用化は、焦点距離調節可能なもの同士間、あるいは、固定焦点のもの同士間であって種類が異なるレンズ鏡筒間にも適用できる。さらに、上記共用化される構成部材は、距離環14と、中枠16と、少なくとも目盛などの表示を除いた目盛環21と、後カバー31の一種類でもよく、複数種類であってもよい。
本発明によるレンズ鏡筒システムは、種類(仕様)の異なるレンズ鏡筒において構成部材の共通化を図ることが可能な複数のレンズ鏡筒よりなるレンズ鏡筒システムとして適用可能である。
本発明の一実施形態のレンズ鏡筒システムを構成する第一のレンズ鏡筒の側面図である。 図1の第一のレンズ鏡筒のワイド状態における光軸上の断面図である。 図1の第一のレンズ鏡筒のテレ状態における光軸上の断面図(上半部分)である。 図1の第一のレンズ鏡筒を構成する外装ユニットの一部の分解斜視図である。 図1の第一のレンズ鏡筒を構成する外装ユニットの他の一部の分解斜視図である。 図1の第一のレンズ鏡筒を構成する光学ユニットの一部の分解斜視図である。 図1の第一のレンズ鏡筒を構成する光学ユニットの他の一部の分解斜視図である。 図1の第一のレンズ鏡筒を構成する制御ユニットを結像側(後方側)からみた斜視図である。 図8の制御ユニットを構成するレンズ鏡筒制御FPCの展開図である。 図8の制御ユニットを構成するFPC支持板の斜視図である。 図6,7の光学ユニットの組み立て状態の斜視図である。 図1の第一のレンズ鏡筒において、互いに固定されるべき本枠と固定環とを結像側(後方側)からみた分解斜視図である。 図4,5の外装ユニットと図11の光学ユニットとからなる組み立て体の後部を結像側(後方側)からみた斜視図である。 図13に示した光学ユニットと外装ユニットとの組み立て体の後部に制御ユニットを装着した状態を結像側(後方側)から見た斜視図である。 図1の第一のレンズ鏡筒のワイド状態におけるカム環,固定環,回転ズーム枠およびカムフォロアを外周側から見た展開図である。 図1の第一のレンズ鏡筒のテレ状態におけるカム環,固定環,回転ズーム枠およびカムフォロアを外周側から見た展開図である。 図1の第一のレンズ鏡筒のズーミングおよびフォーカシング時における第二,第三群回転ズーム枠を外周側から見たカムフォロアの移動状態を示す展開図である。 図1の第一のレンズ鏡筒における各レンズ群,絞枠のズーミングおよびフォーカシング時の移動軌跡を示す図である。 本発明の一実施形態のレンズ鏡筒システムを構成する第二のレンズ鏡筒のワイド状態における光軸上の断面図(上半部分)である。 図19の第二のレンズ鏡筒を構成する外装ユニットの一部の分解斜視図である。 図19の第二のレンズ鏡筒を構成する外装ユニットの他の一部の分解斜視図である。 図19の第二のレンズ鏡筒を構成する光学ユニットの分解斜視図である。 図19の第二のレンズ鏡筒を構成する制御ユニットを結像側(後方側)からみた斜視図である。 図19の第二のレンズ鏡筒において、互いに固定されるべき本枠と固定環とを結像側(後方側)からみた分解斜視図である。
符号の説明
10 …第一のレンズ鏡筒
10A…第二のレンズ鏡筒
2 …光学ユニット
2A…光学ユニット
11 …本枠(第一の固定枠)
91 …本枠(第二の固定枠)
14…距離環
16…中枠(表示環支持環)
21…目盛環(距離目盛表示環)
31…後カバー(後端部外装部材)

代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (4)

  1. 第一のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する第一の固定枠と、
    第二のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する上記固定枠と同径の第二の固定枠と、
    上記第一のレンズ鏡筒と上記第二のレンズ鏡筒とに共通に使用可能な部品であって、上記第一の固定枠の外径と上記第二の固定枠の外径とに回転可能に嵌合可能な、上記第一のレンズ鏡筒の焦点調節と上記第二のレンズ鏡筒の焦点調節のための距離環と、
    を有することを特徴とするレンズ鏡筒システム。
  2. 第一のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する第一の固定枠と、
    第二のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する上記固定枠と同径の第二の固定枠と、
    上記第一のレンズ鏡筒と上記第二のレンズ鏡筒とに共通に使用可能な部品であって、上記第一の固定枠の外径と上記第二の固定枠の外径の周りに回転可能な、上記第一のレンズ鏡筒と上記第二のレンズ鏡筒のそれぞれの合焦レンズ系の位置に対応する被写界側の被写体焦点位置を表示する距離目盛表示環と、
    を有することを特徴とするレンズ鏡筒システム。
  3. さらに、上記距離目盛表示環の距離目盛を表示するための窓を有し、上記第一のレンズ鏡筒と第二のレンズ鏡筒とに共通に使用可能な部品であって、上記第一の固定枠の外径と上記第二の固定枠の外径の周りに配置され、上記距離目盛表示環を回転可能に支持する表示環保持環と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒システム。
  4. 第一のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する第一の固定枠と、
    第二のレンズ鏡筒の光学ユニットを内包する上記固定枠と同径の第二の固定枠と、
    上記第一のレンズ鏡筒と第二のレンズ鏡筒とに共通に使用可能な部品であって、上記第一の固定枠の外径と上記第二の固定枠の外径とに回転可能に光軸方向から嵌合可能な、上記第一のレンズ鏡筒の焦点調節と上記第二のレンズ鏡筒の焦点調節のための距離環と、
    第一のレンズ鏡筒と第二のレンズ鏡筒とに共通に使用可能な部品であって、上記第一のレンズ鏡筒の焦点調節と上記第二のレンズ鏡筒の焦点調節のための上記距離環が光軸方向に移動しないように上記第一のレンズ鏡筒と上記第二のレンズ鏡筒のそれぞれの後端部に設けられることが可能な後端部外装部材と、
    を有することを特徴とするレンズ鏡筒システム。
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